JP2005217002A - 研磨装置、研磨方法並びに半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 Cu−CMPプロセスにおけるlow−k膜の剥離を抑制する。
【解決手段】 研磨定盤5を基板1に対して相対的に移動させて基板1を研磨する研磨装置であって、研磨定盤5上に研磨布4を設け、基板1の研磨面1aと研磨布4の表面とが研磨液7である粘性流体の流速が及ぶ距離だけ離間するように、キャリアヘッド3により基板1を保持する。基板1と研磨布4の間に、研磨布4に設けられた複数の研磨液供給穴4aから研磨液7を供給する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、研磨装置、研磨方法並びに半導体装置の製造方法に係り、特に低誘電率膜とCu配線とを組み合わせた配線構造の形成に関する。
半導体集積回路(以下「LSI」という。)の高集積化及び高性能化に伴い、新たな微細加工技術が提案されている。その1つとして化学機械研磨(以下「CMP」という。)法があり、特に、多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグの形成、埋め込み配線の形成に利用されている(例えば、特許文献1参照。)。
近年、配線の信号遅延が問題となっており、配線材料を従来のAl合金から低抵抗のCu合金に変更する動きが進んでいる。Cu合金はドライエッチングによる微細加工が困難であるため、絶縁膜内に溝を形成し、該溝内にCu膜を堆積させ、溝以外の不要なCu膜をCMP法を用いて除去することにより埋め込みCu配線を形成する、いわゆるダマシン法が採用されている(例えば、特許文献2参照)。
さらに、配線間の寄生容量を低減するため、SiO膜よりも比誘電率が低い低誘電率膜(以下「low−k膜」ともいう。)を層間絶縁膜として用いたLSIが開発されている。すなわち、比誘電率kが約4.2であるSiO膜に代えて、kが3.5以下である低誘電率膜が用いられている。また、kが2.5以下である低誘電率膜材料の開発も進められている。このkが2.5以下である材料は、空孔(ポア)が導入されたポーラスlow−k膜材料であることが多い。
しかし、低誘電率膜はSiO膜と比較して機械的強度が弱い。このため、低誘電率膜とCu配線とを組み合わせた多層配線構造を形成する際、CMPの研磨荷重によって低誘電率膜に構造的破壊が発生する問題や、低誘電率膜がキャップ膜又は下地絶縁膜との間で剥離する問題があった。特に、ヤング率や硬度が低い低誘電率膜材料や、キャップ膜に対する接着性が低い低誘電率膜材料を用いた場合、上記問題が顕著に発生してしまう。特に低誘電率膜のヤング率が5GPa以下になると剥離が発生しやすい結果が報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。
かかる剥離を抑制するために、従来は、CMPの研磨荷重を下げて研磨を行っていた。
米国特許第4,944,836号明細書 特開平2−278822号公報 Simon Lin、外11名、"Low-k Dielectrics Characterization for Damascene Integration"、2001年、IITC2001
しかしながら、CMPの研磨荷重を下げても、ヤング率や硬度が低い低誘電率膜材料を用いた場合には、低誘電率膜の剥離を完全に防ぐことができないという問題があった。低誘電率膜材料の多くはヤング率や硬度が低いため、このような低誘電率膜の剥離はCu配線開発において大きな問題となっていた。
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、Cu−CMPプロセスにおけるlow−k膜の剥離を抑制することを目的とする。
本発明に係る研磨装置は、研磨定盤を基板に対して相対的に移動させて基板を研磨する研磨装置であって、
前記研磨定盤上に設けられた研磨布と、
前記基板の研磨面と前記研磨布の表面とが粘性流体の流速が及ぶ距離だけ離間するように該基板を保持するキャリアヘッドと、
離間した前記基板と前記研磨布との間に粘性流体を供給する粘性流体供給機構とを備えたことを特徴とするものである。
本発明に係る研磨装置において、前記基板の研磨面と、前記研磨布の表面の離間距離が3mm以下であることが好適である。
本発明に係る研磨装置において、前記研磨布は、前記粘性流体を供給する粘性流体供給穴を複数有することが好適である。さらに、複数の粘性流体供給穴を等間隔で有することがより好適である。
本発明に係る研磨方法は、研磨布と基板とを相対的に移動させて該基板を研磨する方法であって、
研磨布の表面と基板の研磨面とを粘性流体の流速が及ぶ距離だけ離間させ、前記研磨布と前記基板との間に粘性流体を供給しながら、前記研磨布の表面を前記基板の研磨面に対して相対的に移動させることを特徴とするものである。
本発明に係る研磨方法において、前記研磨布の表面から前記基板の研磨面に対して均一に前記粘性流体を供給することが好適である。
本発明に係る研磨方法において、前記粘性流体の粘度は10cps以上であることが好適である。
本発明に係る研磨方法において、前記粘性流体の供給速度は400cc/分〜1000cc/分であることが好適である。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体素子が形成された基板上に、比誘電率が3以下である低誘電率膜を形成する工程と、
前記低誘電率膜上にキャップ膜を形成する工程と、
前記キャップ膜及び前記低誘電率膜内に溝を形成する工程と、
前記溝の内部及び前記キャップ膜上に導電膜を形成する工程と、
研磨布表面と前記導電膜の表面とを粘性流体の流速が及ぶ距離だけ離間させ、前記研磨布表面と前記導電膜表面との間に粘性流体を供給しながら、前記研磨布を前記基板とを相対的に移動させることにより、前記キャップ膜上に形成された前記導電膜を除去する工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法において、前記粘性流体は、酸化剤、有機酸及び防食剤を含有することが好適であり、界面活性剤又は増粘剤を更に含有することが好適である。
本発明は以上説明したように、基板と研磨布とを離間させて研磨を行うことにより、Cu−CMPプロセスにおけるlow−k膜の剥離を抑制することができる。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による研磨装置を説明するための断面図である。詳細には、オービタル方式の研磨装置を説明するための断面図である。
図1に示すように、キャリアヘッド3により研磨面1aを下向きにして基板1が保持され、基板1の外周を囲むようにリテーナーリング2が配置されている。キャリアヘッド3は、基板1が研磨布4と接触しないように、基板1を保持する。研磨速度の観点から、基板1の研磨面1aと研磨布4の表面とが研磨液7である粘性流体の流速が及ぶ距離だけ離間するように、キャリアヘッド3により基板1を保持する。具体的には、研磨面1aと研磨布4の離間距離8は3mm以下が好適であり、1mm以下がより好適である。本発明者は、該離間距離8が3mmである場合の研磨速度を基準として、離間距離8が1mmに短くすると研磨速度が2倍以上に増加し、さらに離間距離8を0.5mmに短くすると研磨速度が4倍以上に増加することを確認した。
図示しないが、研磨対象である基板1上には例えばMISトランジスタのような半導体素子が形成され、該半導体素子の上層には比誘電率が3以下である低誘電率膜が形成され、さらに該低誘電率膜に形成された溝の内部を含む基板1全面に導電膜が形成されている。すなわち、基板1の表面(研磨面1a)には導電膜が露出している(詳細は、後述する実施の形態2参照)。
基板1に対して相対的に移動(オービタル回転)する研磨定盤(プラテン)5上には、研磨布(研磨パッド)4が設けられている。研磨布4は発泡ポリウレタン製の単層パッドであり、該単層パッドに研磨液供給用の穴(以下「研磨液供給穴」という。)4aが等間隔で複数形成されている。直径300mmの基板1を研磨する場合、研磨液供給穴4aの数は、10個以上が好適であり、100個以上がより好適である。また、研磨液供給穴4aは、研磨定盤5に形成された複数の研磨液供給穴5aと連通している。図中の矢印で示すように、研磨液7は、研磨定盤5下方から導入され分岐された後、複数の研磨液供給穴5a,4aを通って、基板1と研磨布4との間に供給される。研磨液供給穴4aは基板1に対して均一に設けられていることが好適である。該均一に設けられた複数の研磨液供給穴4aから基板1に対して研磨液7を供給することにより、基板研磨面1aと研磨布4表面との離間距離8を精度良く制御することができる。本発明者は、研磨液供給穴4aの数を、10個、30個、100個、300個の場合についてそれぞれ研磨速度を調べた。この結果、研磨液供給穴4aの数が多いほど研磨速度が増加し、且つ、研磨速度の面内均一性が向上することが分かった。
研磨液7である粘性流体の粘度は、10cps以上が好適であり、100cps以上がより好適である。また、本発明者は、研磨液7の供給速度を低速にすると導電膜にディッシングが発生してしまうため、基板研磨面1aに対して研磨液7を高速に流動させる必要性を認識した。研磨液7の供給速度は、例えば、400cc/分〜1000cc/分が好適である。
図示しないが、上述したように基板研磨面1aに対して研磨液7を高速に流動させる観点から、研磨布4の表面には格子状や同心円状の溝を形成しておくことが好ましい。さらに、高研磨速度を得るため、研磨布4表面の全面積に対して、溝が施されている面積が10%〜40%であることが好ましい。かかる面積比で溝を形成している場合、溝が全く施されていない場合と比較して2倍以上の研磨速度で研磨を行うことができる。
Cu膜のような導電膜のCMPに用いられる研磨液7は、酸化剤と有機酸と防食剤を含有するものが好適である。酸化剤は金属を酸化し、有機酸は酸化された金属と錯体を形成して水溶性化する働きがある。一方、防食剤は、金属と錯体を形成し、該錯体が金属膜表面に保護膜を形成することにより、金属膜の腐食や過剰なエッチングが抑制される。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素水が好適である。過酸化水素水は、重金属を含まず、安価であり、さらに作業者にとって取扱いが容易だからである。
有機酸としては、ヒドロキシ酸(OH基を含む有機酸)若しくはカルボン酸(COOH基を含む有機酸)が好適であり、それらの両方の特性を有するヒドロキシカルボン酸(OH基とCOOH基とを1分子中に含む有機酸)がより好適である。例えば、クエン酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、フタル酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、ピメリン酸、アジピン酸、グルタル酸、シュウ酸、サリチル酸、グルコール酸、安息香酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸などが挙げられる。これらのうちで、クエン酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸が、高研磨速度の観点から好適である。
防食剤としては、ベンゾトリアゾール又はその誘導体が好適である。
また、研磨液7は、界面活性剤を更に含有することが好適である。界面活性剤は、Cuのエッチング速度を抑制すると共に、Cuの研磨速度を高める効果を有する。界面活性剤としては、例えば、ポリアクリル酸若しくはポリアクリル酸アンモニウムが挙げられる。
また、研磨液7の粘性を上げるために増粘剤を添加することが好適である。増粘剤としても、上記界面活性剤と同様に、ポリアクリル酸若しくはポリアクリル酸アンモニウムが挙げられる。増粘剤及び該増粘剤が添加された研磨液7は、分子量が1万を超えるポリマーが好適であり、分子量が10万を超えるポリマーがさらに好適である。また、架橋型ポリマーを添加することによっても、研磨液の粘性が向上し、研磨速度を高くすることが可能である。
また、研磨液7は、有機酸の代わりに、或いは有機酸と共に、無機酸を含んでもよい。無機酸としては、例えば、リン酸が高研磨速度の観点から好適である。
また、研磨液7のpHを調整するため、研磨液7にアンモニアを添加することが有効である。
なお、研磨液7は、5重量%以下の砥粒を含んでいてもよい。研磨液中の砥粒が1重量%以下であればCMP後の洗浄工程において高い洗浄性が得られる。本願発明は、基板1と研磨布4とを非接触にして研磨を行うため、研磨液7は砥粒を全く含まなくてもよく、この場合の研磨液7のpHと酸化還元電位とは、研磨対象である金属の腐食域であることが望ましい。研磨液7に防食剤を添加する場合は、防食剤を添加する前の研磨液のpHと酸化還元電位が、研磨対象である金属の腐食域であることが望ましい。例えば、研磨対象がCu膜である場合、pHが7未満の酸性域や、pHが12.5以上のアルカリ性域であることが望ましい。但し、研磨液にアンモニア等の薬品を添加することにより研磨液のpHを調整した場合には、pHが7以上12.5未満の中性域でも金属の腐食域となる場合がある。この点に関しては、プールベイ図から読み取ることができる。
以上説明したように、本実施の形態1では、基板1の研磨面1aと研磨布4の表面とを、研磨液7である粘性流体の流速が及ぼす距離8だけ離間させた。これにより、研磨布4に対して非接触で基板1を研磨することができるため、CMP時に低誘電率膜に応力が加わらない。よって、CMP時に低誘電率膜の剥離を防止することができる。
実施の形態2.
図2は、本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である。詳細には、ポーラスlow−k膜を用いてダマシンCu配線を形成する方法を説明するための図である。
先ず、図2(a)に示すように、MISトランジスタのような半導体素子(図示せず)が形成された基板11としてのシリコン基板上に、CVD法により下地CVD膜12を、例えば、30nm〜200nmの膜厚で形成する。下地CVD膜12としては、例えば、SiO膜、SiC膜、SiCN膜、SiCO膜、SiN膜を用いることができる。
次に、下地CVD膜12上に、スピン塗布法によりlow−k膜13を、例えば、100nm〜1000nmの膜厚で形成する。その後、不活性ガス雰囲気中でベーク処理及びキュアを行う。low−k膜13としては、例えば、MSQ(Methyl Silsesquioxane)膜、HSQ(Hydrogen Silsesquioxane)膜若しくはポリマー(例えば、ダウケミカル社製のSiLK(登録商標))、又はそれらに空孔が導入されたものを用いることができる。なお、本願発明は、比誘電率kが3以下のlow−k膜を用いた場合に好適であり、比誘電率kが2.5以下のlow−k膜を用いた場合、すなわち、ヤング率や硬度が低いlow−k膜を用いた場合に特に好適である。low−k膜13としてMSQ膜を用いる場合、珪素の濃度は20%〜40%、炭素の濃度は10%〜30%、酸素の濃度は40%〜60%であることが望ましい。
low−k膜13上にキャップCVD膜14を形成する前に、Heプラズマを照射することにより、low−k膜13の表面改質処理を施すことが好適である。該プラズマ処理により、low−k膜13とキャップCVD膜14の密着性を改善することができる。プラズマ処理で用いるガスとしては、NH、NO、H、He、O、SiH、Ar、N、又はそれらの混合ガス等を用いることができ、これらのうちでHeガス単体やHeを含む混合ガスが、low−k膜13へのダメージ抑制の観点から好適である。
次に、low−k膜13上に、CVD法によりキャップCVD膜14を、例えば、30nm〜200nmの膜厚で形成する。キャップCVD膜14としては、SiO膜、SiC膜、SiCN膜、SiCO膜若しくはSiN膜、又はそれらの積層膜を用いることができる。
次に、図2(b)に示すように、リソグラフィ技術とドライエッチングにより、キャップCVD膜14及びlow−k膜13内にダマシン配線用の溝15を形成する。そして、溝15の内壁及びキャップCVD膜14上にバリアメタル膜16を形成し、該バリアメタル膜16上にシードCu膜を形成する。バリアメタル膜16としては、例えば、Ta膜、Ti膜、TaN膜若しくはTiN膜、又はそれらの積層膜を用いることができる。さらに、シードCu膜上に電解メッキ法によりCu膜17を形成する。これにより、溝15の内部が、バリアメタル膜16、シードCu膜及びCu膜17からなる導電膜により埋め込まれる。その後、アニール処理を行う。
次に、上記実施の形態1で説明したオービタル方式の研磨装置を用いて、研磨布4表面と基板11の研磨面(Cu膜17表面)とを3mm以下だけ離間させ、研磨布4と基板11との間に研磨液7である粘性流体を高速で流動させて、キャップCVD膜14上に形成された不要なCu膜17及びバリアメタル膜16を除去する。
以上の工程を経ることにより、図2(c)に示すような断面構造を有する半導体装置が得られる。本実施の形態2では、研磨布4と基板表面とを離間させてCu膜17及びバリアメタル膜16の研磨を行うことにより、Cu膜17及びバリアメタル膜16の研磨時に、low−k膜13に研磨応力が加わらない。よって、Cu膜17のCMPプロセスにおいて、low−k膜13の剥離を抑制することができる。
なお、本発明者は、本実施の形態2のように第1層目のCu配線層だけでなく、第2層目のCu配線層においてもCu−CMPプロセスでlow−k膜の剥離を抑制することができ、第3層目以上のCu配線層においてもCu−CMPプロセスでlow−k膜の剥離を抑制することができることを確認した。
(実施例)
次に、実施の形態2による半導体装置の製造方法を更に詳細に説明した実施例について述べる。本実施例の説明は、図2を参照して行う。
先ず、図2(a)に示すように、直径300mmのシリコン基板11上に、CVD法によりSiC膜12を50nmの膜厚で形成する。
次に、SiC膜12上に、スピン塗布法により空孔を有するMSQ膜13を350nmの膜厚で形成する。そして、該MSQ膜13が形成された基板11を、ホットプレートを用いて窒素雰囲気中、150℃の温度で75秒間第1のベーク、さらに250℃の温度で75秒間第2のベークを行った後、さらに450℃の温度で10分間キュアを行う。MSQ膜13の比誘電率kは1.8であり、空孔率は55%、ヤング率は1.6GPa、硬度は0.18GPa、密度は0.68g/cmである。また、MSQ膜13におけるSiとOとCの組成は、Siが30%、Oが53%、Cが17%である。
次に、プラズマCVD装置を用いて、基板にHeプラズマ処理を施すことにより、MSQ膜13の表面改質を行う。Heプラズマ処理の条件は、例えば、Heガス流量:1000sccm、圧力:1000Pa、高周波電力(ソース):500W、高周波電力(バイアス):400W、ステージ温度:400℃である。このHeプラズマを用いた表面改質は、MSQ膜(low−k膜)13とキャップ膜14(後述)との接着性を改善するために行うものである。
そして、MSQ膜13上に、CVD法によりSiO膜14を50nmの膜厚で形成する。
次に、図2(b)に示すように、リソグラフィ技術とドライエッチングにより、SiO膜14及びMSQ膜13内に、ダマシン配線用の溝15を形成する。
次に、スパッタリング法により溝15内及びSiO膜14上に、TaN膜/Ta膜16を10nm/15nmの膜厚で形成する。そして、TaN膜/Ta膜16上に、スパッタリング法によりシードCu膜を75nmの膜厚で形成する。さらに、シードCu膜上に、電解メッキ法によりCu膜17を500nmの膜厚で形成する。その後、アニール処理を250℃の温度で30分間行う。
次に、上記実施の形態1で説明したオービタル方式の研磨装置を用いて、研磨布4表面と基板11の研磨面(Cu膜17表面)とを0.3mmだけ離間させてCu膜17の研磨を行う。本実施例においても、研磨布と基板とを非接触にして研磨を行うため、CMP荷重を0psiに設定した。研磨条件は、例えば、オービタル回転数:600rpm、ヘッド回転数:24rpm、研磨液7供給速度:400cc/分である。Cu研磨用の研磨液7は、過酸化水素水(30体積%)とリンゴ酸(0.2重量%)とベンゾトリアゾール(0.2重量%)とポリアクリル酸アンモニウム(0.01重量%)とを含む砥粒フリー研磨液を用いた。TaN/Ta研磨用の研磨液は、Cu研磨用の研磨液に砥粒を1重量%含有させたものを用いた。この条件でCu膜16のCMPを行った結果、Cu膜16の研磨速度は200nm/分であり、研磨開始から約3分後に光学式終点検出信号が検知されCu膜16の研磨が終了した。その後、研磨液を替えて、SiO膜14が露出するまでTaN/Ta膜16のCMPを2分間行った。CMP後は、図2(c)に示すような断面構造が得られる。CMP後の基板を電子顕微鏡により検査したが、MSQ膜13の剥離は全く観察されなかった。
また、本発明者は、研磨液7の供給速度を遅くすると、図3に示すようにCu膜16の表面が窪んでしまう、すなわちディッシングが発生することを確認した。さらに、ディッシングは溝15の幅、すなわちCuダマシン配線の幅が広いほど発生しやすいことを確認し、ディッシングを抑制するには研磨液の供給速度を400cc/分〜1000cc/分にすることが好適であることを確認した。
本発明者は、研磨布表面と基板表面の離間距離8と、研磨速度との関係について実験した。具体的には、離間距離8を5mm、3mm、1mm、0.5mmに設定した場合のCu研磨速度をそれぞれ調べた。離間距離が5mmの場合には、Cu膜の研磨速度は50nm/分以下となり、実質的に研磨することができなかった。離間距離が3mmの場合にCuの研磨速度は100nm/となり、1mmの場合は200nm/分、0.5mmの場合は300nm/分となった。よって、離間距離は3mm以下が好適であり、離間距離が短いほど高い研磨速度が得られることが分かった。
(比較例)
本発明者は、上記実施例に対する比較例として、Cu膜17を形成した後、図4に示すように、1psiの研磨荷重で研磨布4と基板1とを接触させてCu膜のCMPを行った。しかし、本比較例では、研磨開始から30秒でMSQ膜13の剥離が発生した。また、研磨荷重を1psiから0.1psiに下げてCu膜17のCMPを行ってみたが、この場合も研磨開始から1分でMSQ膜13の剥離が発生した。これらの基板を走査型電子顕微鏡で観察した結果、MSQ膜(low−k膜)13とSiO膜(キャップ膜)14との界面付近で剥離が発生していることが確認された。
本発明の実施の形態1による研磨装置を説明するための断面図である。 本発明の実施の形態2による半導体装置の製造方法を説明するための工程断面図である。 本発明の実施の形態2において、研磨液の供給速度が遅い場合の半導体装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態2において、比較例で用いられる研磨装置を説明するための断面図である。
符号の説明
1 基板
1a 研磨面
2 リテーナーリング
3 キャリアヘッド
4 研磨布
4a 研磨液供給穴
5 研磨定盤
5a 研磨液供給穴
7 研磨液(粘性流体)
8 離間距離
11 基板
12 下地CVD膜(SiC膜)
13 low−k膜(MSQ膜)
14 キャップCVD膜(SiO膜)
15 溝
16 バリアメタル膜(TaN膜/Ta膜)
17 Cu膜

Claims (10)

  1. 研磨定盤を基板に対して相対的に移動させて基板を研磨する研磨装置であって、
    前記研磨定盤上に設けられた研磨布と、
    前記基板の研磨面と前記研磨布の表面とが粘性流体の流速が及ぶ距離だけ離間するように該基板を保持するキャリアヘッドと、
    離間した前記基板と前記研磨布との間に粘性流体を供給する粘性流体供給機構とを備えたことを特徴とする研磨装置。
  2. 請求項1に記載の研磨装置において、
    前記基板の研磨面と、前記研磨布の表面の離間距離が3mm以下であることを特徴とする研磨装置。
  3. 請求項1又は2に記載の研磨装置において、
    前記研磨布は、前記粘性流体を供給する粘性流体供給穴を複数有することを特徴とする研磨装置。
  4. 研磨布と基板とを相対的に移動させて該基板を研磨する方法であって、
    研磨布の表面と基板の研磨面とを粘性流体の流速が及ぶ距離だけ離間させ、前記研磨布と前記基板との間に粘性流体を供給しながら、前記研磨布の表面を前記基板の研磨面に対して相対的に移動させることを特徴とする研磨方法。
  5. 請求項4に記載の研磨方法において、
    前記研磨布の表面から前記基板の研磨面に対して均一に前記粘性流体を供給することを特徴とする研磨方法。
  6. 請求項4又は5に記載の研磨方法において、
    前記粘性流体の粘度は10cps以上であることを特徴とする研磨方法。
  7. 請求項4から6の何れかに記載の研磨方法において、
    前記粘性流体の供給速度は400cc/分〜1000cc/分であることを特徴とする研磨方法。
  8. 半導体素子が形成された基板上に、比誘電率が3以下である低誘電率膜を形成する工程と、
    前記低誘電率膜上にキャップ膜を形成する工程と、
    前記キャップ膜及び前記低誘電率膜内に溝を形成する工程と、
    前記溝の内部及び前記キャップ膜上に導電膜を形成する工程と、
    研磨布表面と前記導電膜の表面とを粘性流体の流速が及ぶ距離だけ離間させ、前記研磨布表面と前記導電膜表面との間に粘性流体を供給しながら、前記研磨布を前記基板とを相対的に移動させることにより、前記キャップ膜上に形成された前記導電膜を除去する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  9. 請求項8に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記粘性流体は、酸化剤、有機酸及び防食剤を含有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  10. 請求項9に記載の半導体装置の製造方法において、
    前記粘性流体は、界面活性剤又は増粘剤を更に含有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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