JP2005340600A - 研磨装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】 電極からの電圧印加を安定させ、信頼性の高い配線接続を行い、さらには、ウエハ面内均一性を得ることを目的とする。
【構成】 平面運動機構を有するプラテン520と、前記プラテン520上に配置され、導電性材料を用いた導電性パッド530と、前記導電性パッド530上に配置され、ウエハ300表面を前記導電性パッド530側に向けて支持するキャリア510と、を備え、前記プラテン520と共に前記導電性パッド530を平面運動させながら、ウエハ300表面を前記導電性パッド530で化学機械研磨すると共に、ウエハ300表面と前記導電性パッド530とに通電することによりウエハ300表面を電解研磨することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、研磨装置及び半導体装置の製造方法に係り、特に、Cu(銅)配線を用いた半導体装置の製造方法及びかかる半導体装置の製造に用いる化学機械研磨装置及び電解研磨装置に関するものである。
近年、半導体集積回路(LSI)の高集積化、及び高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(ケミカル・メカニカル・ポリッシング:chemical mechanical polishing:CMP)法もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、或いは埋め込み工程において頻繁に利用されている技術である(例えば、特許文献1参照)。
特に、最近はLSIの高速性能化を達成するために、配線技術を従来のアルミ(Al)合金から低抵抗のCu或いはCu合金(以下、まとめてCuと称する。)に代える動きが進んでいる。Cuは、Al合金配線の形成において頻繁に用いられたドライエッチング法による微細加工が困難であるので、溝加工が施された絶縁膜上にCu膜を堆積し、溝内に埋め込まれた部分以外のCu膜をCMPにより除去して埋め込み配線を形成する、いわゆるダマシン(damascene)法が主に採用されている(例えば、特許文献2参照)。Cu膜はスパッタ法などで薄いシード層を形成した後に電解めっき法により数100nm程度の厚さの積層膜を形成することが一般的である。
さらに、最近は層間絶縁膜として比誘電率の低いlow−k膜を用いることが検討されている。すなわち、比誘電率kが、約4.2のシリコン酸化膜(SiO膜)から比誘電率kが例えば3.5以下のlow−k膜を用いることにより、配線間の寄生容量を低減することが試みられている。また、比誘電率kが2.5以下のlow−k膜材料の開発も進められており、これらは材料中に空孔が入ったポーラス材料となっているものが多い。このようなlow−k膜(若しくはポーラスlow−k膜)とCu配線を組み合わせた多層配線構造を有する半導体装置の製造方法は次のようなものである。
図10は、従来のlow−k膜とCu配線を組み合わせた多層配線構造を有する半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。
図10では、デバイス部分等の形成方法は省略している。
図10(a)において、シリコン基板による基体200上に化学気相成長(CVD)等の方法により第1の絶縁膜221を成膜する。
図10(b)において、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程により、Cu金属配線或いはCuコンタクトプラグを形成するための溝構造(開口部H)を第1の絶縁膜221に形成する。
図10(c)において、第1の絶縁膜221上にバリアメタル膜240、Cuシード膜及びCu膜260をかかる順序で形成して、150℃から400℃の温度で約30分間アニール処理する。
図10(d)において、Cu膜260とバリアメタル膜240をCMPにより除去することにより、溝である開口部HにCu配線を形成する。
図10(e)において、前記Cu膜260表面に還元性プラズマ処理を施した後に第2の絶縁膜281を成膜する。
さらに、多層Cu配線を形成する場合は、これらの工程を繰り返して積層していくのが一般的である。ここで、第1の絶縁膜221と第2の絶縁膜281の大半がlow−k膜となる。
前記CMPに関し、テーブル(CMPプラテン)の中心を軸に回転するロータリ方式のCMP装置に関する技術(例えば、特許文献3参照)、特に、ロータリ方式のCMP装置の中で電解研磨に関する技術が特許文献4,5に開示されている。
また、CMPプラテンがプラテンの中心から偏芯した位置を軸に回転する、いわゆる回転及びオービタル運動するオービタル方式のCMP装置に関する技術が特許文献6に開示されている。
米国特許番号4944836 特開平2−278822号公報 特開2001−185515号公報 特開2002−93761号公報 特開2001−77117号公報 特開平11−239961号公報
図11は、CMPを用いた研磨工程時の半導体装置の断面例を示す図である。
図11では、図10における第1の絶縁膜は、下地CVD膜となるSiC膜212とlow−k膜220とキャップCVD膜となるSiO膜222とにより構成される。
図11において、図10に示す前述の方法によってlow−k膜220を基体200となるシリコンウエハ上に形成しても、low−k膜220はSiO膜222と比較して機械的強度が弱いため、CMPの研磨荷重Pによって構造的な破壊が起こったり、キャップCVD膜となるSiO膜222がlow−k膜220から剥離する問題があった。もしくはlow−k膜220と下地CVD膜となるSiC膜212の界面で剥離する問題があった。特にヤング率や硬度が低いlow−k材料や、キャップCVD膜とlow−k膜の接着強度が低い材料でこの問題が頻発した。
従来はこのようなlow−k膜の剥離を抑制するために、CMPの研磨荷重を下げることで対処していた。しかし、研磨荷重を下げると研磨速度も低下するという問題があった。そのために、従来は安定した研磨速度とウエハ面内均一性を得るために6.9×10Pa(1psi)以上の研磨荷重でCMPを行うことが一般的であった。この問題が、層間絶縁膜としてlow−k材を、配線としてCuを用いるlow−k/Cu配線開発の大きな問題となっていた。
この問題を解決するために電解研磨を併用したロータリ型CMPも開発を試みている。
図12は、ロータリ型CMP装置の概念図である。
まだ公然と公開されていない図12に示すロータリ型のCMP装置において、プラテン620上に配置された研磨パッド630上に、研磨面を下に向けて基板となるウエハ300をキャリア610が保持する。キャリア610を図に示すように中心を軸に回転することでウエハ300を回転させ、プラテン620も中心を軸に回転させる。そして、研磨パッド630上に電解研磨液660を供給ノズル650から供給する。その際、ウエハ300上に成膜されたCu膜とCMPプラテン620上の電極間に電圧を印加して電解研磨を行う。また、プラテン620は回転するため、外部の電源装置から電圧を印加するためには、可動式電極を接点640とする必要があった。ここで、図12に示したように、ウエハ300とプラテン620は同時に回転するために、それぞれ接点が常時接続していることができず、それぞれの電極からの電圧印加が安定しないという問題があった。さらに、特に、回転するプラテン620から飛び散る電解研磨液660の濡れから電極となる接点640を保護することが難しく、電解研磨液660による腐食等が発生する問題があった。このような状態の中、信頼性の高い配線接続を行うことが困難であった。
本発明は、かかる問題点を克服し、電極からの電圧印加を安定させ、信頼性の高い配線接続を行い、さらには、ウエハ面内均一性を得ることを目的とする。
本発明の研磨装置は、
平面運動機構を有するテーブルと、
前記テーブル上に配置され、導電性材料を用いた導電性パッドと、
前記導電性パッド上に配置され、半導体基板表面を前記導電性パッド側に向けて支持する支持部と、
を備え、
前記テーブルと共に前記導電性パッドを平面運動させながら、前記半導体基板表面を前記導電性パッドで化学機械研磨すると共に、前記半導体基板表面と前記導電性パッドとに通電することにより前記半導体基板表面を電解研磨することを特徴とする。
前記半導体基板表面を化学機械研磨すると共に電解研磨する前記導電性パッドを備えたことにより、半導体基板表面の前面すぐ近くで、半導体基板と平行な面との間で電場を形成することができる。よって、均一な電解研磨を行なうことができる。電解研磨を行なうことができるので、CMPの研磨荷重を下げることができる。
本発明の研磨装置は、
オービタル運動機構を有するテーブルと、
前記テーブル上に配置され、導電性材料を用いた導電性パッドと、
前記導電性パッド上に配置され、半導体基板表面を前記導電性パッド側に向けて支持する支持部と、
前記導電性パッドと前記テーブルとのいずれかに配置され、前記導電性パッドに通電する電線と接続する接点と、
を備え、
前記テーブルと共に前記導電性パッドをオービタル運動させながら、前記半導体基板表面と前記接点を介して前記導電性パッドとに通電することにより前記半導体基板表面を電解研磨することを特徴とする。
前記導電性パッドと前記半導体基板表面とに通電することにより前記半導体基板表面を電解研磨することにより、その分、CMPの研磨速度を低下させることができる。よって、CMPの研磨荷重を下げることができる。さらに、前記テーブルと共に前記導電性パッドは、自転せずにオービタル運動による周回軌道を移動する。自転せずにオービタル運動による周回軌道を移動することにより、前記接点を前記導電性パッドと前記テーブルとのいずれかに固定して配置することができる。
前記接点には、オービタル運動により移動する前記接点の移動量を許容する尤度をもった電線が接続されることを特徴とする。
前記接点の移動量を許容する尤度をもった電線が接点に接続されることにより、前記接点位置を固定しても通電のための電線と電解研磨中離れることなく接続させることができる。
さらに、前記支持部は、前記半導体基板を回転させずに支持することを特徴とする。
前記半導体基板を回転させずに支持することにより、半導体基板側に接続する接点もブラシ接点等の可動式接点を用いずに、固定接点を用いることができる。
前記導電性パッドは、前記導電性パッドと前記半導体基板表面と間に電解研磨液を供給する供給孔が設けられていることを特徴とする。
前記導電性パッドは、前記導電性パッドと前記半導体基板表面と間に電解研磨液を供給する供給孔が設けられていることにより、前記導電性パッドから電解研磨液が半導体基板表面に供給される。
さらに、前記導電性パッドは、上面に溝が形成され、前記溝の底部に前記供給孔が設けられていることを特徴とする。
上面に溝が形成され、前記溝の底部から電解研磨液が供給されることにより、溝をつたって電解研磨液を半導体基板表面全体に供給することができる。
前記導電性パッドには、前記溝が格子状に形成されていることを特徴とする。
前記溝が格子状に形成されることで、さらに、電解研磨液の広がりを促進することができる。
前記電解研磨液は、リン酸或いは硫酸を含有することが望ましい。
さらに、前記導電性パッドの材料として、カーボンファイバーを用いたことを特徴とする。
後述するように、カーボンファイバーを用いたことで、導電性材料でありながらやわらかい研磨材に形成することができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、
基体上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜に開口部を形成する開口部形成工程と、
前記開口部前記開口部に導電性材料を堆積させる堆積工程と、
前記基体表面と対向する位置に配置する導電性パッドを用いて、前記導電性パッドをオービタル運動させながら前記導電性パッドに通電し、さらに、前記基体表面に通電し、前記導電性材料が堆積した基体表面を電解研磨する研磨工程と、
を備えたことを特徴とする。
前記研磨工程において、電解研磨により研磨加重を小さくすることができる。さらに、オービタル運動させながら前記導電性パッドに通電することにより、前記導電性パッドに通電する電線を接続するための接点を所定位置に固定することができる。接点を固定することができるので、安定した電圧を導電性パッドに印加することができる。
本発明によれば、CMPの研磨荷重を下げることができるので、low−k膜の構造的な破壊を起こさないようにすることができる。さらに、キャップCVD膜がlow−k膜から剥離しないようにすることができる。さらに、low−k膜と下地CVD膜との界面で剥離しないようにすることができる。さらに、電解研磨により研磨加重を小さくすることができると共に、接点を固定して配置することができるので、前記接点を、通電のための電線と電解研磨中離れることなく接続させても、自転により生じる問題点である通電用ケーブルが回転軸に巻き取られたり、前記導電性パッド或いは前記テーブル上を前記ケーブルが覆われたりするといったことをおこさないようにすることができる。よって、これら問題点を回避するためのブラシ接点等の可動式接点を用いる必要もない。接点を電解研磨中離れることなく接続できるため、安定した電圧を印加し続けることができる。安定した電圧を印加し続けることができるので、安定した研磨速度とウエハ面内均一性を得ることができる。よって、半導体装置として信頼性の高い配線接続を行うことができる。さらに、接点を固定して配置することができるので、プラテンから飛び散る電解研磨液の濡れから接点を保護することを容易に行なうことができる。よって、電解研磨液による腐食等を防止することができる。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における研磨装置の概要構成図である。
図1において、研磨装置は、オービタル型のCMP装置である。電解研磨による作用とCMPによる化学機械研磨の両方の作用で研磨を行う。平面運動の一例であるオービタル運動機構を有するテーブルであるプラテン520上に配置された導電性材料を用いた導電性パッド530上に、研磨面を下に向け、すなわち前記導電性パッド530側に向けてウエハ300を支持部の一例であるキャリア510が支持する。ウエハ300表面には、後述するCu膜が形成され、Cu膜には外部装置より正の電位が印加される。一方、導電性パッド530には、外部装置より負の電圧を印加するために通電する電線と接続する接点540が配置され設けられている。電解研磨液560は、プラテン520の下部より導電性パッド530を抜けてウエハ300面内に供給される。
前記プラテン520と共に前記導電性パッド530をオービタル運動させながら、ウエハ300表面と前記接点540を介して前記導電性パッド530とに通電することにより前記ウエハ300を電解研磨する。供給された電解研磨液560は、プラテン520のオービタル運動に伴い、外周部から排出される。ウエハ300表面の前面すぐ近くで、ウエハ300と平行な面との間で電場を形成することができる。よって、均一な電解研磨を行なうことができる。ウエハ300表面を電解研磨することにより、電解研磨により研磨される分、CMPの研磨量を減らすことができ、その分、CMPの研磨速度を低下させることができる。よって、CMPの研磨荷重を下げることができる。
図2は、実施の形態1におけるオービタル運動の様子を説明するための図である。
図2において、C1は、導電性パッド530の中心位置、C2は、キャリア510に支持されたウエハ300の中心位置、Aは、導電性パッド530に配置された接点540の位置を示している。
図2に示すように、ウエハ300の位置を固定して表わすと、導電性パッド530は、自転せずに所定の周回軌道を移動する。オービタル型の研磨装置では、研磨プラテン520がその中心を軸として回転するのではなく、研磨プラテン520上の全ての点が円を描くように回転するものである。その回転半径は1cmから10cmの範囲であることが望ましい。ロータリ型のプラテン回転機構では、電解研磨を行うために必要な導電性のCMPパッドの電極となる接点の位置が、プラテンの回転とともにずれてしまうが、オービタル型のプラテン回転機構を用いることによって、プラテンが回転しても電極となる接点540は常に同じ方向に向けることが可能となるために、前記接点540を前記導電性パッドに固定して配置することができる。よって、電極の接続が安定しており、電解研磨装置の信頼性が向上する。前記接点540は、プラテン520に固定して配置してもよい。プラテン520を介してプラテン520上に置かれた導電性パッド530に接続して通電すればよい。
前記接点540には、オービタル運動により移動する前記接点540の移動量を許容する尤度をもったフレキシブル電線が接続される。前記接点540の移動量を許容する尤度をもった電線が接点に接続されることにより、前記接点位置を固定しても通電のための電線と電解研磨中離れることなく接続させることができる。プラテン520と電源を結ぶ配線となるフレキシブル電線は、10cm以下の範囲で伸び縮みするようにしておけば良い。従来のロータリ型のCMP装置では、電極の位置がプラテンの回転とともに回転するため、電解研磨液の濡れから電極が腐食するのを保護することが難しく、信頼性の高い配線接続を行うことが困難であったが、本実施の形態1では、電極となる接点540の位置が固定されるため保護し易く腐食するのを防止することができる。
さらに、ここでは、キャリア510は、ウエハ300を回転させずに支持する。前記ウエハ300を回転させずに支持することにより、ウエハ300側に接続する接点もブラシ接点等の可動式接点を用いずに、固定接点を用いることができる。接点が常時接続されることにより安定した電圧印加をウエハ300側にも行なうことができる。但し、これに限るものではなく、ウエハ300を回転させてもよい。ウエハ300を回転させることで、スラリーや電解研磨液の排出を促進することができる。
以下、図1の研磨装置を使用した半導体装置の製造方法を説明する。
図3は、半導体装置の構成のうち、層間絶縁膜として、下層のSiO膜形成工程からlow−k膜上のSiO膜形成工程までを示す工程断面図である。それ以降の工程は後述する。
図3(a)において、SiO膜形成工程として、基体200上にCVD法によって、例えば、膜厚200nmの下地SiO膜を堆積し、SiO膜210を形成する。ここでは、CVD法によって成膜しているが、その他の方法を用いても構わない。基体200として、例えば、直径300ミリのシリコンウエハを用いる。ここでは、デバイス部分の形成を省略している。
図3(b)において、SiC膜形成工程として、SiO膜210の上に、CVD法によって、SiCを用いた膜厚50nmの下地SiC膜を堆積し、SiC膜212を形成する。ここでは、CVD法によって成膜しているが、その他の方法を用いても構わない。SiC膜212は、エッチングストッパとしての機能も有する。SiC膜を生成するのは難しいためSiC膜の代わりにSiOC膜を用いても構わない。或いは、SiCN膜、SiN膜を用いることができる。
図3(c)において、low−k膜形成工程として、基体200の上に形成された前記SiC絶縁膜形成工程により形成されたSiC膜212の上に多孔質の絶縁性材料を用いたlow−k膜220を350nmの厚さで形成する。low−k膜220を形成することで、比誘電率kが3.5よりも低い層間絶縁膜を得ることができる。low−k膜220の材料としては、例えば、多孔質のメチルシルセスキオキサン(methyl silsequioxane:MSQ)を用いることができる。また、その形成方法としては、例えば、溶液をスピンコートし熱処理して薄膜を形成するSOD(spin on dielectic coating)法を用いることができる。ここでは、スピナーの回転数は900min−1(900rpm)で成膜した。このウエハをホットプレート上で窒素雰囲気中150℃の温度で75秒間の第1のベークを行い、さらに250℃の温度で75秒間第2のベークを行った後、最終的にホットプレート上で窒素雰囲気中450℃の温度で10分間のキュアを行った。MSQの材料や形成条件などを適宜調節することにより、所定の物性値を有する多孔質の絶縁膜が得られる。例えば、密度が0.68g/cmで比誘電率kが1.8、空孔率が55%、ヤング率が1.6GPa、硬度が0.18GPa物性値を有するlow−k膜220が得られる。low−k膜のSiとOとCの組成比は、Siが30%、Oが53%、Cが17%とする。そして、Heプラズマ処理工程として、このlow−k膜220表面をCVD装置内でヘリウム(He)プラズマ照射によって表面改質する。Heプラズマ照射によって表面が改質されることで、low−k膜220とlow−k膜220上に形成する後述するキャップ膜としてのCVD−SiO膜222との接着性を改善することができる。ガス流量は1.7Pa・m/s(1000sccm)、ガス圧力は1000Pa、高周波パワーは500W、低周波パワーは400W、温度は400℃とした。キャップCVD膜をlow−k膜上に成膜する際は、low−k膜表面にプラズマ処理を施すことがキャップCVD膜との接着性を改善する上で有効である。プラズマガスの種類としてはアンモニア(NH)、亜酸化窒素(NO)、水素(H)、He、酸素(O)、シラン(SiH)、アルゴン(Ar)、窒素(N)などがあり、これらの中でもHeプラズマはlow−k膜へのダメージが少ないために特に有効である。また、プラズマガスはこれらのガスを混合したものでも良い。例えば、Heガスは他のガスと混合して用いると効果的である。
図3(d)において、SiO膜形成工程として、前記Heプラズマ処理を行った後、キャップ膜として、CVD法によってlow−k膜220上にSiOを膜厚50nm堆積することで、SiO膜222を形成する。SiO膜222を形成することで、直接リソグラフィを行うことができないlow−k膜220を保護し、low−k膜220にパターンを形成することができる。かかるキャップCVD膜は、SiO膜、SiC膜、SiOC膜、SiCN膜などがあるが、ダメージ低減の観点からはSiO膜が優れ、低誘電率化の観点からはSiOC膜が、耐圧向上の観点からはSiC膜やSiCN膜が優れている。さらに、SiO膜とSiC膜の積層膜、もしくはSiO膜とSiCO膜の積層膜、もしくはSiO膜とSiCN膜の積層膜を用いることができる。さらにキャップCVD膜の一部、もしくは全てが後述する平坦化工程においてCMPにより除去されても良い。キャップ膜を除去することで誘電率をさらに低減することができる。キャップ膜の厚さとしては10nmから150nmが良く、10nmから50nmが実効的な比誘電率を低減する上で効果的である。
以上の説明において、下層配線における層間絶縁膜は、比誘電率が3.5以下のlow−k膜でなくても構わないが、low−k膜(特に、ポーラスlow−k膜)を含む場合に特に有効である。なぜならば、low−k膜は絶縁耐圧が低い材料が多いだけでなく、CMPプロセスによりダメージを受けやすいからである。比誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁膜としてlow−k膜を一部に形成することで、半導体装置の微細化を図ることができる。low−k膜の種類としては、MSQやHSQ(Hydrogen Silsesquioxane)、ポリマーのいずれも用いることができる。また、low−k膜の比誘電率は3.0以下のもの、特に2.6以下のものに対して有効である。また、CVD膜とスピン塗布膜を比較した場合、特にスピン塗布膜に対して有効である。前記low−k膜の膜厚としては、100nmから1000nmの範囲であることが望ましい。前述のMSQ膜の組成としては、珪素の濃度は20%から40%、炭素の濃度は10%から30%、酸素の濃度は40%から60%が望ましい。
図4は、配線形成のための開口部形成工程からめっき工程までを示す工程断面図である。それ以降の工程は後述する。
図4(a)において、開口部形成工程として、リソグラフィ工程とドライエッチング工程でダマシン配線を作製するための配線溝構造である開口部150をSiO膜222とlow−k膜220と下地SiC膜212内に形成する。図示していないレジスト塗布工程、露光工程等のリソグラフィ工程を経てSiO膜222の上にレジスト膜が形成された基体200に対し、露出したSiO膜222とその下層に位置するlow−k膜220を、下地SiC膜212をエッチングストッパとして異方性エッチング法により除去し、その後、下地SiC膜212をエッチングして開口部150を形成すればよい。異方性エッチング法を用いることで、基体200の表面に対し、略垂直に開口部150を形成することができる。例えば、一例として、反応性イオンエッチング法により開口部150を形成すればよい。
図4(b)において、バリアメタル膜形成工程として、前記開口部形成工程により形成された開口部150及びSiO膜222表面にバリアメタル材料を用いたバリアメタル膜240を形成する。物理気相成長法(physical vapor deposition:PVD)法の1つであるスパッタ法を用いるスパッタリング装置内で窒化タンタル(TaN)を膜厚10nm、タンタル(Ta)膜を膜厚15nm堆積し、バリアメタル膜240を形成する。TaN膜とTa膜とを積層することで、TaN膜によりCuのlow−k膜220への拡散防止を図り、Ta膜によりCuの密着性向上を図ることができる。バリアメタル材料の堆積方法としては、原子層気相成長(atomic layer deposition:ALD法、あるいは、atomic layer chemical vapor deposition:ALCVD法)やCVD法などを用いることでPVD法を用いる場合より被覆率を良くすることができる。
前記バリアメタル膜は、Ta膜、TaN膜、もしくはその積層膜であることが望ましい。前記バリアメタル膜の成膜方法は、CVD法もしくはALD法であることが被覆性の観点から望ましいが、上述したスパッタ法などのPVD法であっても有効である。
図4(c)において、シード膜形成工程として、スパッタ等の物理気相成長(PVD)法により、次の工程である電解めっき工程のカソード極となるCu薄膜をシード膜250としてバリアメタル膜240が形成された開口部150内壁及び基体200表面に堆積(形成)させる。ここでは、シード膜250を膜厚75nm堆積させた。
図4(d)において、めっき工程として、シード膜250をカソード極として、電解めっき等の電気化学成長法によりCu膜260を開口部150及び基体200表面に堆積させる。ここでは、膜厚500nmのCu膜260を堆積させ、堆積させた後にアニール処理を250℃の温度で30分間行った。
図5は、平坦化する研磨工程を示す工程断面図である。
図5において、研磨工程として、CMP法によってSiO膜222の表面に堆積された導電部としての配線層となるCu膜260、シード膜250、及びバリアメタル膜240をCMP研磨及び電解研磨により除去することにより、図5に表したような埋め込み構造を形成する。前記研磨工程において、電解研磨により研磨加重を小さくすることができるので、一部に形成された比誘電率が3.5以下の低誘電率絶縁膜と他の部分に形成された絶縁膜との剥離を抑制することができる。
図6は、実施の形態1における研磨装置の概要構成断面図である。
研磨装置は、電解研磨による作用とCMPによる作用の両方で研磨を行うメカニズムである。CMP荷重は1.3×10Pa(0.2psi)の超低荷重に設定し、オービタル回転数は600min−1(600rpm)、電解研磨液の供給速度は0.4L/min(400cc/分)とする。
研磨布となる導電性パッド530は、導電性のパッドは、導電性の物質をCMPパッドに含ませたもので良く、例えばカーボン製、特にカーボンファイバー製の単層パッドを用いるとよい。金属を用いるとウエハ300表面を傷つけてしまうが、前記導電性パッドの材料として、カーボンファイバーを用いたことで、導電性材料でありながらやわらかいソフトな材料に形成でき、ウエハ300表面を研磨しても傷つけず、研磨パッドとしてより好ましい。
導電性パッドの裏側には接点540となる銅製の電極シートがあり、このシートには140個のスラリー供給用の穴(供給孔550)が施され、電解研磨液560はこの供給孔550を通して研磨プラテン520の下から図6の矢印のように供給される。設定されたCMP荷重によって研磨パッドとなる導電性パッド530とウエハ300表面は接触しており、電解研磨液560は研磨パッドに施された溝の中を通過して研磨プラテン520の外部に流されるものである。前記導電性パッド530と前記ウエハ300表面と間に電解研磨液560を供給する供給孔550が設けられていることにより、従来のような前記導電性パッドの上方から滴下される場合より確実に電解研磨液をウエハ300表面に供給することができる。
電極シートにはプラテン520の外側で電源と接続されており、他方の電極はウエハ300表面に接続されている。図1では、接点540は、導電性パッド530上に配置されているが、図6のようにパッドの裏側にあってもどちらでもよい。
なお、図12で説明したロータリ型の電解研磨方式の場合、電解研磨液はプラテンの上から垂らす方式を採用せざるを得ない。回転するプラテンの電極は、外周で常にコンタクトを取れるように可動式のものとなるため、問題が生じる。
電解研磨液は、リン酸と過酸化水素水とクエン酸とベンゾトリアゾールとポリアクリル酸アンモニウムから成る水溶液を用いた。リン酸は0.5重量%、過酸化水素は2体積%、クエン酸は0.05重量%、ベンゾトリアゾールは0.05重量%、ポリアクリル酸アンモニウムは0.01重量%の濃度で添加した。前記電解研磨としては、リン酸もしくは硫酸を含む水溶液を用いることが可能である。また、水溶液中に銅を添加することによりエッチングを防止することが可能である。さらに、ディシングや摩擦力を低減するために、防食剤や界面活性剤を用いることが可能である。防食剤としてはベンゾトリアゾール(BTA)やイミダゾール、またはその誘導体を用いることができる。界面活性剤としてはポリアクリル酸もしくはポリアクリル酸アンモニウムなどを用いることが可能である。
電解研磨を促進するために過酸化水素のような酸化剤を添加することも有効である。これによってCu表面が酸化され、電解研磨の速度が速くなる。
また、有機酸を添加することによって均一なエッチングを行うことが可能となる。有機酸を添加する場合は、リン酸や硫酸の濃度を低減することが可能となる。有機酸としては、ヒドロキシ酸(OH基を含む有機酸)もしくはカルボン酸(COOH基を含む有機酸)が望ましく、ヒドロキシカルボン酸(OH基とCOOH基を一分子中に含む有機酸)が最も望ましい。例えば、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、酒石酸、フタル酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、乳酸、ピメリン酸、アジピン酸、グルタル酸、シュウ酸、サリチル酸、グルコール酸、安息香酸、酪酸、吉草酸、プロピオン酸、酢酸、ギ酸などが挙げられる。
電解研磨液は砥粒を含むことが可能である。砥粒の濃度は10重量%以下であることがスクラッチ低減の観点から望ましい。さらに、5重量%以下の砥粒であればCMP後の洗浄性が良くなる観点から望ましい。1重量%以下の砥粒であれば分散性の観点から望ましい。砥粒を含まなければ廃液処理の観点から、なお望ましい。
図7は、導電性パッドの表面形状を示す図である。
図7(a)に示すように、導電性パッド530の表面には、格子状の溝が形成されている。溝の交差する位置の底部に前記供給孔550が設けられている。導電性パッド530の上面に溝が形成され、前記溝の底部から電解研磨液560が供給されることにより、溝をつたって電解研磨液560をウエハ300表面全体に供給することができる。また、前記導電性パッド530とウエハ300表面との間に残った電解研磨液560を排出し、新しい電解研磨液560と置換することができる。そして、前記溝が格子状に形成されることで、さらに、電解研磨液の広がりを促進することができる。図7(b)に示すように、溝は、例えば、幅1mm、深さ2mmに形成する。図7では、格子状の溝が形成されているが、これに限るものではなく、例えば、同心円状の溝が形成されてもよい。
以上のように、研磨液は、研磨布となる導電性パッド530に形成された穴を通して研磨プラテン520の裏側からウエハ300表面に供給されることが望ましい。特に、研磨パッドとなる導電性パッド530の表面に格子状の溝や同心円状の溝が施されていることが研磨液を高速に流動させる観点から望ましい。研磨布中の溝が施されている面積は10%から40%であることが高研磨速度を維持する上で望ましい。
上述の条件でCuの電解研磨を行った結果、300nm/分の速度でCuが研磨され、研磨を始めてから約90秒で光学式終点信号が検知されて研磨が終了した。その後、TaNのCMPをCMPスラリーに切り替えて1分間研磨を行い、キャップSiO2膜4が露出するまで研磨した。TaNのCMPでは硬度(Shore D)が70以下のソフトパッドを用いて、low−k膜の剥離を防止するようにした。
図8は、オービタル型とロータリ型とにおける電解研磨時の電流波形を示す図である。
オービタル型の電解研磨装置では、電圧を10V、電流を3A必要とした。
CMP後のウエハを顕微鏡で検査したところ、low−k膜の剥離は全く見られなかった。これに対してロータリ型の電解研磨装置でCMPを行った場合、図8に示すように、プラテンの電極に研磨液が付着して度々電流が不安定になり、電解研磨がストップする問題が発生した。また、電極が回転する端子によって擦れ(図12参照)、かつそこが研磨液によって腐食する問題が多発した。オービタル式の電解研磨装置では電極を被覆することができるために腐食することは無く、安定で信頼性の高い研磨を行うことが可能であった(図1参照)。また、ロータリ型の電解研磨装置では、電圧を10V、電流を5A必要とした。オービタル型の方が、ウエハ面積とパット面積の差がはるかに小さいので、少ない電流で効率よく研磨することができる。
研磨パッドの溝に関しては、本実施例では格子溝のものを用いた。溝部分の面積比が30%のものを用いたが、溝が全く形成されていない研磨パッドを用いた場合と比較すると研磨速度が4倍以上増加した。
研磨パッドに設けられた研磨液の供給穴の数については、10個、30個、100個、300個の場合で比較すると、多ければ多いほど研磨速度が増加し、かつウエハ内の研磨均一性が向上することがわかった。
本実験をデバイスが搭載されたウエハで実施しても同様の効果を確認することができた。1層目のCu配線層だけでなく、2層目のCu配線層においてもlow−k膜が剥離なく研磨することができ、さらに3層目以上のCu配線層でも剥離なく研磨することができた。low−k材料としては、HSQやポリマー、CVD法によるSiOCを用いても剥離なく研磨することができた。
半導体装置の製造をさらに進めていくには、以下のようにしていけばよい。
図9は、平坦化する研磨工程後、第2の絶縁膜としてのlow−k膜形成工程までを示す工程断面図である。
図9において、研磨処理後、還元性プラズマ処理工程として、CVD装置内でアンモニア(NH)プラズマ処理を行なう。この処理により図5における平坦化工程でのCu−CMPの際にスラリーとの反応によって形成されたCu表面の錯体を還元し、キャップSiO膜上に存在する残留有機物を除去することができる。この処理によりCu−CMPの際にスラリーとの反応によって形成されたCu表面の錯体が還元され、キャップSiO2膜上にある残留有機物も除去されることから絶縁耐圧は改善される。前記還元性のプラズマはアンモニアプラズマ、もしくは水素(H)プラズマが効果的であり、特にアンモニアプラズマが処理装置内におけるガスの扱い易さから好ましい。
還元性プラズマ処理工程では、図示していないCVD装置内におけるチャンバの内部にて、下部電極を兼ねた温度が400℃に制御された基板ホルダの上に基体200となる半導体基板を設置する。そして、チャンバの内部に上部電極内部からガスを供給する。供給するガス流量は11.8Pa・m/s(7000sccm)とした。真空ポンプにより233Paのガス圧力になるように真空引きされたチャンバの内部の上記上部電極と下部電極との間に高周波電源を用いてプラズマを生成させる。高周波パワーは560W、低周波パワーは250W、処理時間は10秒とした。
そして、次の層における第2の絶縁膜形成工程の一部であるSiC膜形成工程として、還元性プラズマ処理した同じCVD装置内で400℃の温度で30nmの膜厚のSiC膜275を形成する。SiC膜275は拡散防止膜の働きがあり、このSiC膜275を形成することで、Cuの拡散を防止することができる。かかるCVD法で形成されるSiC膜275の他に、SiCN膜、SiCO膜、SiN膜、SiO膜を用いることができる。そして、low−k膜形成工程として、図3(c)で説明した工程と同様に、SiC膜275の上にSiC膜275よりも比誘電率の低い低誘電率膜である、多孔質の絶縁性材料を用いたlow−k膜280を形成する。以降、多層配線を必要に応じ順次形成する。
以上のように、上記のCu電解研磨の電極の信頼性の問題は、オービタル型の回転機構を備えた電解研磨装置でCuの研磨平坦化を行うことにより克服することができる。これにより低荷重で、かつ高い研磨速度でダマシンCu配線を形成することが可能となり、low−k膜の剥離も防止することが可能となる。
前記各実施の形態において、比誘電率kが2.6以下の場合、low−k膜の側壁が、20nm以下の膜厚のCVD膜で被覆されていることが望ましい。その理由は、比誘電率が2.6以下の場合はポーラス膜であることが多く、ポアシーリングをCu配線の側壁で行う必要があるからである。特に、前述のALD法やCVD法によってバリアメタル膜を成膜する場合は必要である。ポアシーリング用のCVD膜の種類としては、SiC膜、SiCN膜、SiCO膜、SiN膜が望ましい。特に、低誘電率の観点からSiC膜が最適である。
以上の説明において、バリアメタルとして、Ta、TaNに限らず、TaCN(炭化窒化タンタル)、WN(窒化タングステン)、WCN(炭化窒化タングステン)、TiN(窒化チタン)等の高融点金属の窒化膜或いは窒化炭素膜であっても構わない。或いはチタン(Ti)、WSiN等であっても構わない。
ここで、上記各実施の形態における配線層の材料として、Cu以外に、Cu−Sn合金、Cu−Ti合金、Cu−Al合金等の、半導体産業で用いられるCuを主成分とする材料を用いて同様の効果が得られる。
なお、多層配線構造などを形成する場合には、各図において基体200は、下層の配線層と絶縁膜とが形成されたものである。
上記各実施の形態においては、多孔質絶縁膜の材料としては、多孔質誘電体薄膜材料としてのMSQに限らず、他の多孔質無機絶縁体膜材料、多孔質有機絶縁体膜材料を用いても同様の効果を得ることができる。
特に、多孔質の低誘電率材料に上記各実施の形態を適用した場合には、上述の如く顕著な効果が得られる。上記各実施の形態において多孔質絶縁膜の材料として用いることができるものとしては、例えば、各種のシルセスキオキサン化合物、ポリイミド、炭化フッ素(fluorocarbon)、パリレン(parylene)、ベンゾシクロブテンをはじめとする各種の絶縁性材料を挙げることができる。
以上、具体例を参照しつつ各実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
例えば、各実施の形態で層間絶縁膜が形成された基体200は、図示しない各種の半導体素子あるいは構造を有するものとすることができる。また、半導体基板ではなく、層間絶縁膜と配線層とを有する配線構造の上に、さらに層間絶縁膜を形成してもよい。開口部も半導体基板が露出するように形成してもよいし、配線構造の上に形成してもよい。
さらに、層間絶縁膜の膜厚や、開口部のサイズ、形状、数などについても、半導体集積回路や各種の半導体素子において必要とされるものを適宜選択して用いることができる。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての半導体装置の製造方法は、本発明の範囲に包含される。
また、説明の簡便化のために、半導体産業で通常用いられる手法、例えば、フォトリソグラフィプロセス、処理前後のクリーニング等は省略しているが、それらの手法が含まれることは言うまでもない。
実施の形態1における研磨装置の概要構成図である。 実施の形態1におけるオービタル運動の様子を説明するための図である。 半導体装置の構成のうち、層間絶縁膜として、下層のSiO膜形成工程からlow−k膜上のSiO膜形成工程までを示す工程断面図である。 配線形成のための開口部形成工程からめっき工程までを示す工程断面図である。 平坦化する研磨工程を示す工程断面図である。 実施の形態1における研磨装置の概要構成断面図である。 導電性パッドの表面形状を示す図である。 オービタル型とロータリ型とにおける電解研磨時の電流波形を示す図である。 平坦化する研磨工程後、第2の絶縁膜としてのlow−k膜形成工程までを示す工程断面図である。 従来のlow−k膜とCu配線を組み合わせた多層配線構造を有する半導体装置の製造方法を示す工程断面図である。 CMPを用いた研磨工程時の半導体装置の断面例を示す図である。 ロータリ型CMP装置の概念図である。
符号の説明
150 開口部
200 基体
210,222 SiO
212,275 SiC膜
220,280 low−k膜
221,281 絶縁膜
240 バリアメタル膜
250 シード膜
260 Cu膜
300 ウエハ
510,610 キャリア
520,620 プラテン
530 導電性パッド
540,640 接点
550 供給孔
560,660 電解研磨液
630 研磨パッド
650 供給ノズル

Claims (10)

  1. 平面運動機構を有するテーブルと、
    前記テーブル上に配置され、導電性材料を用いた導電性パッドと、
    前記導電性パッド上に配置され、半導体基板表面を前記導電性パッド側に向けて支持する支持部と、
    を備え、
    前記テーブルと共に前記導電性パッドを平面運動させながら、前記半導体基板表面を前記導電性パッドで化学機械研磨すると共に、前記半導体基板表面と前記導電性パッドとに通電することにより前記半導体基板表面を電解研磨することを特徴とする研磨装置。
  2. オービタル運動機構を有するテーブルと、
    前記テーブル上に配置され、導電性材料を用いた導電性パッドと、
    前記導電性パッド上に配置され、半導体基板表面を前記導電性パッド側に向けて支持する支持部と、
    前記導電性パッドと前記テーブルとのいずれかに配置され、前記導電性パッドに通電する電線と接続する接点と、
    を備え、
    前記テーブルと共に前記導電性パッドをオービタル運動させながら、前記半導体基板表面と前記接点を介して前記導電性パッドとに通電することにより前記半導体基板表面を電解研磨することを特徴とする研磨装置。
  3. 前記接点には、オービタル運動により移動する前記接点の移動量を許容する尤度をもった前記電線が接続されることを特徴とする請求項2記載の研磨装置。
  4. 前記支持部は、前記半導体基板を回転させずに支持することを特徴とする請求項2記載の研磨装置。
  5. 前記導電性パッドは、前記導電性パッドと前記半導体基板表面と間に電解研磨液を供給する供給孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の研磨装置。
  6. 前記導電性パッドは、上面に溝が形成され、前記溝の底部に前記供給孔が設けられていることを特徴とする請求項5記載の研磨装置。
  7. 前記導電性パッドには、前記溝が格子状に形成されていることを特徴とする請求項6記載の研磨装置。
  8. 前記電解研磨液は、リン酸或いは硫酸を含有することを特徴とする請求項5記載の研磨装置。
  9. 前記導電性パッドの材料として、カーボンファイバーを用いたことを特徴とする請求項1又は2記載の研磨装置。
  10. 基体上に絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    前記絶縁膜に開口部を形成する開口部形成工程と、
    前記開口部前記開口部に導電性材料を堆積させる堆積工程と、
    前記基体表面と対向する位置に配置する導電性パッドを用いて、前記導電性パッドをオービタル運動させながら固定された接点を介して前記導電性パッドに通電し、さらに、前記基体表面に通電し、前記導電性材料が堆積した基体表面を電解研磨する研磨工程と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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