JP2004141990A - 電解研磨組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解研磨処理時に銅または銅合金などの研磨対象である金属層を溶解せず、低研磨圧力下でも、より高い速度で研磨処理を可能にする電解電流を通電することが可能な電解研磨組成物を提供する。
【解決手段】基板に設けられた研磨対象である銅または銅合金などの金属層を平坦化するための電解研磨に用いられる電解研磨組成物(電解液EL)であって、水に溶解して電離し、水溶液に導電性を付与する電解質と、金属層の金属と反応して金属よりも機械的強度が弱く水に難溶性である金属錯体を形成する、水溶性のキレート剤と、金属に対して表面に保護膜を形成する防食剤とを含む水溶液とし、電解質として、第1電解質と、第1電解質と同程度以上の解離度を有し、キレート剤による錯体形成反応を補助して、金属層の表面の光沢を維持する第2電解質とを含む構成とする。
【選択図】  図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電解研磨組成物に関し、特に銅配線を有する半導体装置の製造方法において、銅配線形成に伴う凹凸面を平坦化する研磨工程に用いる電解研磨組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程のひとつである配線層形成工程においては、配線となるトレンチ(溝)に埋め込むようにメッキされた銅の表面の段差を緩和解消する目的で化学的機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)技術が採用されている。
【0003】
上記のCMP技術は、半導体基板上の絶縁膜に配線形状の溝を形成し、前記絶縁膜上に配線となる銅膜の拡散防止のためのバリヤ膜を形成した後、前記銅膜を堆積し、CMPにより研磨処理し、前記溝内にのみ銅膜を残存させて埋め込み配線を形成する方法である。
【0004】
ところで、前記絶縁膜としてはSiO などの絶縁膜が従来より広く使われている。
しかしながら、さらなる信号遅延速度を減少させ、素子性能を向上させる目的から、アルミニウム配線から銅配線採用による低抵抗化要求があったと同様に、配線容量低減のために絶縁膜の誘電率の低下が要求されている。
低誘電率絶縁膜としては、多孔質酸化物膜、有機系塗布膜などが考案されており、これらの誘電率はSiO 膜の約4.0に対して2.2以下と低い。
【0005】
しかしながら、これら低誘電率膜は機械的な強度が低いという特性を有している。
その結果、上述したCMP工程において押圧される200g/cm 以上の研磨圧力により破壊、剥離されてしまい、配線を形成することができないという問題が生じていた。
【0006】
上記の問題に対して、電解研磨による平坦化および埋め込みを行う配線形成方法が開示されている(特許文献1および2参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−322036号公報
【特許文献2】
特開2001−326204号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特許文献1および2に記載されている電解研磨に用いられている電解研磨組成物は、電解研磨処理時に銅または銅合金などの金属を溶解しすぎてしまい、研磨速度を制御することや、十分に平坦化を行うことが困難となる場合があったため、電解研磨処理時に銅または銅合金などを溶解せず、低研磨圧力下でも、より高い速度で研磨処理を可能にする電解電流を通電することが可能な電解研磨組成物が望まれていた。
【0009】
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、従って、本発明は、電解研磨処理時に銅または銅合金などの研磨対象である金属層を溶解せず、低研磨圧力下でも、より高い速度で研磨処理を可能にする電解電流を通電することが可能な電解研磨組成物を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の電解研磨組成物は、基板に設けられた研磨対象である金属層を平坦化するための電解研磨に用いられる電解研磨組成物であって、水に溶解して電離し、水溶液に導電性を付与する電解質と、前記金属層の金属と反応して前記金属よりも機械的強度が弱く水に難溶性である金属錯体を形成する、水溶性のキレート剤と、前記金属層に対して表面に保護膜を形成する防食剤とを含む水溶液である。
【0011】
上記の本発明の電解研磨組成物は、好適には、前記電解質が、第1電解質と、前記第1電解質と同程度以上の解離度を有し、前記キレート剤による錯体形成反応を補助して、前記金属層の表面の光沢を維持する第2電解質とを含む。
【0012】
上記の本発明の電解研磨組成物は、電解質とキレート剤と防食剤とを含む水溶液であり、基板に設けられた研磨対象である金属層を平坦化するための電解研磨に用いられる。
ここで、上記の電解質は、水に溶解して電離し、水溶液に導電性を付与する。例えば、第1電解質と、第1電解質と同程度以上の解離度を有し、キレート剤による錯体形成反応を補助して、金属層の表面の光沢を維持する第2電解質とを含む。
また、キレート剤は、水溶性であり、金属層の金属と反応して金属よりも機械的強度が弱く水に難溶性である金属錯体を形成する。
また、防食剤は、金属層に対して表面に保護膜を形成する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の電解研磨組成物の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0014】
本実施形態に係る電解研磨組成物は、基板に設けられた研磨対象である金属層を平坦化するための電解研磨に用いられる電解研磨組成物であり、水に溶解して電離し、水溶液に導電性を付与する電解質と、金属層の金属と反応して金属よりも機械的強度が弱く水に難溶性である金属錯体を形成する、水溶性のキレート剤と、金属に対して表面に保護膜を形成する防食剤とを含む水溶液である。
【0015】
本実施形態に係る電解研磨組成物は、好ましくは、電解質が、第1電解質と、第1電解質と同程度以上の解離度を有し、キレート剤による錯体形成反応を補助して、金属層の表面の光沢を維持する第2電解質とを含む。
【0016】
本実施形態に係る電解研磨組成物の研磨対象である金属層は、好ましくは銅を含む。
【0017】
本実施形態に係る電解研磨組成物は、好ましくはキレート剤として有機酸を含む。
上記の有機酸としては、例えば、キナルジン酸、2−ピリジンカルボン酸、2,6−ピリジンカルボン酸、キノン、アントラニル酸およびフェニルアラニンなどを用いることができる。
【0018】
上記の有機酸は、電解研磨組成物中に0.5重量%以上の含有量で含有されることが望ましい。
有機酸の含有量を0.5重量%未満にすると銅または銅系金属などの金属表面に、銅などの金属の錯体を充分に形成することが困難になる。その結果、電解研磨時において、その電解研磨速度を充分に高めることが困難になる。
【0019】
上記の第1電解質は、電解研磨のための銅などの金属表面を陽極酸化させるために必要な電解電流を通電するときに電解組成物の抵抗を低くする作用を有する。
かかる第1電解質としては、H イオンを含み、例えば、硝酸およびその化合物、硫酸およびその化合物を挙げることができ、これらは1種または2種以上の混合物の形態で用いることができる。
特に、第1電解質として硝酸を用いることが望ましい。
【0020】
上記のH イオンの濃度としては、電解研磨組成物のpHが0.2〜1.6の範囲となるようにすることが望ましい。
pHが0.2未満では、使用するパッド材料の溶出や銅表面の電気化学的溶解などが起こり、平坦化が困難となる。一方、pHが1.6を越えると、十分な導電性が得られず、さらに7.0の中性域からアルカリ領域までH イオン濃度が低下すると陰極への不純物、砥粒、+帯電物、銅イオンの析出などにより、陰極の導電状態が悪化するため、導電性確保が困難となる。
さらに望ましくは、上記のpH範囲で、かつ、使用するパッド材料を溶解しない範囲における最も高い濃度のHイオンを含有する。
【0021】
また、第1電解質は、電解研磨組成物中に1.5重量%以上の含有量で含有されることが望ましい。
第1電解質の含有量を1.5重量%未満にすると電解研磨のための銅などの金属表面を陽極酸化させるために必要な電解電流を通電することが困難になる。その結果、電解研磨時においてその電解研磨速度を充分に高めることが困難になる。
【0022】
第1電解質は、電解研磨組成物中に12重量%以下の含有量で含有されることが望ましい。
第1電解質の含有量が12重量%を越えると、銅などの金属表面の電気化学的溶出により平坦化が困難になる。さらには、電解研磨のための錯体拭取りを行うためのパッド材を溶解あるいは変質させ、銅などの金属表面に形成される錯体を拭取るために必要な機械的摺動作用を行うことが困難になる。その結果、電解研磨時においてその電解研磨速度を充分に高めることが困難になる。
より好ましい第1電解質の含有量は、6重量%程度である。
【0023】
第2電解質としては、第1電解質と同程度以上の解離度を有し、キレート剤による錯体形成反応を補助して銅などの金属層の表面の光沢を維持する作用を有する。
第2電解質は、第1電解質と同程度以上の解離度を有するため、緩衝なく第1電解質の解離を妨げることがない。
かかる第2電解質としては、たとえば、リン酸、酒石酸、クエン酸、シュウ酸、酢酸およびそれらの化合物を挙げることができ、これらは1種または2種以上の混合物の形態で用いることができる。
特に、第2電解質としてはリン酸を用いることが望ましい。
【0024】
第2電解質は、電解研磨組成物中に2重量%以上の含有量で含有されることが望ましい。
第2電解質の含有量を2重量%未満にすると、キレート剤による錯体形成反応を補助して銅などの金属層の表面の光沢を維持することが困難になる。その結果、電解研磨時においてその良好な配線表面品質を維持した状態で、かつ、電解研磨速度を充分に高めることが困難になる。
【0025】
第2電解質は、電解研磨組成物中に10重量%以下の含有量で含有されることが望ましい。
第2電解質の含有量が10重量%を越える濃度とすると銅などの金属表面の電気化学的溶出により平坦化が困難になる。さらには、電解研磨のための錯体拭取りを行う為のパッド材を溶解あるいは変質させ、銅などの金属表面に形成される錯体を拭取るために必要な機械的摺動作用をおこなうことが困難になる。その結果、電解研磨時においてその電解研磨速度を充分に高めることが困難になる。
より好ましい第2電解質の含有量は、5重量%程度である。
【0026】
防食剤は、銅などの金属層に対して表面に強固な保護膜を形成することで電解研磨中の電解電流通電時に第1電解質および第2電解質による銅などの金属層の一様な溶出を防止し、凸部の選択除去による充分な平坦化を行う為に必要な防食作用を有する。
防食剤としては、たとえばベンゾトリアゾール(BTA)およびその誘導体として、例えばトリルトリアゾール(TTA)、ベンゾトリアゾールカルボン酸(BTA−COOH)を挙げることができる。これらは、1種または2種以上の混合物の形態で用いることができる。
防食剤としては、特にベンゾトリアゾールカルボン酸(BTA−COOH)を用いることが好ましい。
【0027】
防食剤は電解研磨組成物中に、50〜200ppmの含有量で含有されることが好ましい。
防食剤の含有量を50ppm未満にすると、電解研磨中の電解電流通電時に第1電解質および第2電解質による銅などの金属層の溶出を防止することができず一様に化学溶出し、充分な平坦化を行うことが困難になる。
一方、その含有量が200ppmを越えると、強固な保護膜を過剰に形成し、その結果、電解研磨時においてその電解研磨速度を充分に高めることが困難になる。
より好ましい防食剤の含有量は75ppm程度である。
【0028】
本実施形態に係る電解研磨組成物は、研磨砥粒をさらに含有することが好ましい。
研磨砥粒は、電解研磨による電解電流の通電時の銅などの金属表面において、キレート剤と銅の反応により形成される銅などの金属錯体と、防食剤により形成される保護膜とを機械的に研磨除去する作用を有する。
研磨砥粒を含有することにより、電解研磨時においてその電解研磨速度を充分に高めることができる。
【0029】
研磨砥粒としては、アルミナ、シリカ、ジルコニア、酸化セリウム、マンガン酸化物を挙げることができ、これらは、1種または2種以上の混合物の形態で用いることができる。
研磨砥粒としては、特にアルミナをもちいることが好ましい。
【0030】
研磨砥粒は電解研磨組成物中に1〜20重量%の含有量で含有されることが好ましい。
研磨砥粒の含有量を1重量%未満にすると、キレート剤と銅などの金属との反応により形成される銅などの金属錯体と、防食剤により形成される保護膜とを機械的に研磨除去することが困難になる。
一方、その含有量が20重量%を越えると、電解研磨による電解電流の通電時における銅などの金属表面において、部分的に絶縁される箇所が多数形成されてしまい、その結果、電解研磨時において、良好な電解研磨表面を得ることが困難になる。
より好ましい砥粒含有量は1.5重量%程度である。
【0031】
本実施形態に係る電解研磨組成物は、砥粒分散剤をさらに含有することが好ましい。
【0032】
本実施形態に係る電解研磨組成物は、界面活性剤をさらに含有することが好ましい。
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテルあるいはアルキルベンゼンスルホン酸塩などを用いることができる。
【0033】
本実施形態に係る電解研磨組成物は、酸化剤をさらに含有することが好ましい。
酸化剤としては、例えば、NO  イオンやSO 2− イオンを含む化合物、あるいは、H O 、HClO、SO 、SO 、N O、NO、NO 、O 、F 、Cl 、Br 、O などを用いることができる。
【0034】
次に、上記の本実施形態に係る電解研磨組成物を用い、半導体装置の製造工程においてデュアルダマシン法による銅配線を形成する方法について説明する。
【0035】
まず、図1(a)に示すように、例えば不図示の不純物拡散領域が適宜形成されている、例えばシリコン等の半導体基板10上に、例えば酸化シリコンからなる層間絶縁膜11を、例えば反応源としてTEOS(tetraethylorthosilicate)を用いて減圧CVD(Chemical VaporDeposition)法により形成する。
【0036】
次に、図1(b)に示すように、半導体基板10の不純物拡散領域に通じるコンタクトホール11aおよび配線用溝11bを、例えば公知のフォトリソグラフィー技術およびエッチング技術を用いて形成する。なお、配線用溝11bの深さは、例えば、800nm程度である。
【0037】
次に、図1(c)に示すように、バリアメタル膜12を層間絶縁膜11の表面、コンタクトホール11aおよび配線用溝11b内に形成する。このバリアメタル膜12は、例えば、Ta、Ti、W、Co、TaN、TiN、WN、CoWもしくはCoWP等の材料をスパッタリング装置、真空蒸着装置等をもちいたPVD(Physical Vapor Deposition)法により、例えば25nm程度の膜厚で形成する。
バリアメタル膜12は、配線を構成する材料が層間絶縁膜11中に拡散するのを防止するため、および、層間絶縁膜11との密着性を上げるために設けられる。
【0038】
次に、図2(d)に示すように、バリアメタル膜12上に、配線形成材料と同じ材料の銅からなるシード膜13を公知のスパッタリング法により、例えば150nm程度の膜厚で形成する。シード膜13は、銅を配線用溝11bおよびコンタクトホール11a内に埋め込んだ際に、銅グレインの成長を促すために形成する。
【0039】
次に、図2(e)に示すように、コンタクトホール11aおよび配線用溝11bを埋め込むように、バリアメタル膜12上に銅からなる銅膜14を銅のシード膜13と一体化して、例えば1600nm程度の膜厚で形成する。銅膜14は、好ましくは、電解メッキ法または無電解メッキ法によって形成するが、CVD法、スパッタリング法などによって形成してもよい。
銅膜14の表面には、コンタクトホール11aおよび配線用溝11bの埋め込みによって生じた、例えば、800nm程度の高さの凹凸が形成されている。
【0040】
次に、図3(f)に示すように、陰極部材20を銅膜14に平行に配置し、本実施形態に係る電解研磨組成物(以下電解液と称する)ELを陰極部材20と銅膜14との間に介在させる。
次に、陰極部材20を陰極として、銅膜14およびバリアメタル膜12を陽極として、電圧を印加する。
この電解研磨時の被処理基板への陽極通電により、電解液EL中に予め調整された解離しやすく導電性の良い第1電解質の作用により、水の存在下で容易に陽極通電される銅が陽極酸化されて銅の酸化物が形成され、それが電解液ELの水により水和されて水和物となる。
この時、電解液EL中に予め調整された水溶性のキレート剤(有機酸)の作用により、キレート剤が銅の水和物と反応して、図3(g)に示すように、銅膜14の表面に脆弱な不溶性銅錯体からなるキレート膜15が生成される。キレート剤は、銅と反応して銅よりも機械的強度が弱く水に難溶性である銅錯体を形成する機能を有する。
キレート膜15は脆弱であるため、ワイピングなどにより容易に除去することが可能である。
【0041】
上記の反応において、銅膜14の表面には、第1電解質による通電時に電流の通過の妨げとなる電気化学的不働態皮膜(不図示)が銅膜14の表層に形成されると、不働態皮膜の存在下では陽極酸化反応が進まないためにキレート化されなくなるが、電解液EL中に予め調整された第2電解質の作用により、電気化学的不働態皮膜が溶解され、銅の水和物の生成反応を促進することができる。第2電解質は、第1電解質と同程度以上の解離度を有し、キレート剤による錯体形成反応を補助して、金属層の表面の光沢を維持する機能を有する。
即ち、電気化学的不働態皮膜まで溶解して速やかに第2電解質による銅錯体が形成され、エネルギー的にさらに安定なキレート剤の銅錯体へと反応が速やかに進む。
【0042】
次に、図4(h)に示すように、研磨パッドによるワイピングなどによって、銅膜14の表面に形成されたキレート膜15の凸部を選択的に除去する。
当該キレート膜15の機械的強度および密着力は非常に小さいため、研磨パッドによるワイピングなどによって、凸部のキレート膜15から容易かつ優先的に研磨除去される。研磨パッドによるワイピング時の圧力は、例えば35〜105g/cm とすることが望ましい。
このとき、電気抵抗の低い銅膜14の凸部が電解液中に露出し、再び陽極酸化およびキレート化が進んで図4(i)に示す状態となる。
なお、図4(h)以降は、陰極部材Eおよび電解液ELの図中への記載を省略してある。
【0043】
ここで、銅膜の陽極酸化、キレート化およびワイピングの各工程において、第1電解質の作用である陽極酸化反応による銅の酸化物の形成、および、第2電解質の作用である電気化学的不働態皮膜の溶解が過剰に進んでしまうと、銅膜の表面の凹凸が平坦化されることなく銅の陽極酸化およびキレート化が進み、除去されてしまうことになる。
しかし、キレート膜15が形成されたときのキレート膜15の近傍を拡大した断面図である図5に示すように、電解液EL中に予め調整された防食剤の作用により、キレート膜15がワイピングなどで拭取り除去されずに残存する銅膜14の表面において、防食剤と銅が結合して強固な保護膜17が形成される。防食剤は、銅に対して表面に強固な保護膜17を形成する機能を有し、保護膜17は銅膜14に形成された酸化銅膜16とキレート膜15の界面に形成される。
この結果、保護膜17の存在する部分では、過剰な第1電解質の作用である陽極酸化反応による銅の酸化物の形成、および、第2電解質の作用である電気化学的不働態皮膜の溶解が抑制されることになる。
また、保護膜17はワイピングなどで除去することができるため、上記のキレート膜15を除去するためのワイピング処理において、保護膜17も同時に凸部から除去され、この結果、キレート膜15が除去された銅膜14の凸部においては保護膜17も除去され、この凸部から再び陽極酸化およびキレート化が進んで図4(i)に示す状態へとなる。
このようにして、良好な研磨表面を維持した状態で、凹凸を平坦化しながら電解研磨を進行することができる。
【0044】
その後、上述のようにワイピングなどによりキレート膜15の凸部を選択的に除去し、露出した銅膜14の表面を集中的に陽極酸化し、再びキレート化する工程を繰り返す。
この結果、図6(j)に示すように、銅膜14の表面が平坦化される。
【0045】
さらに、図6(k)に示すように、バリアメタル膜12上の余分な銅膜14がなくなるまで、ワイピングなどによりキレート膜15の凸部を選択的に除去し、露出した銅膜14の表面を集中的に陽極酸化し、再びキレート化する工程を繰り返す。
この結果、図6(l)に示すように、コンタクトホール11aおよび配線用溝11b内を除いた部分の銅膜14を除去でき、コンタクトホール11aおよび配線用溝11bに埋め込まれた埋め込み配線14aを形成することができる。
【0046】
本実施形態に係る電解研磨組成物を用いて電解研磨を行うことにより、電解研磨処理時に銅または銅合金などの研磨対象である金属層を溶解せず、低研磨圧力下でも、より高い速度で研磨処理を可能にする電解電流を通電することができる。
【0047】
次に、本実施形態に係る電解研磨組成物を用いて電解研磨を行うことができる電解研磨装置について説明する。
【0048】
(電解研磨装置A)
図7は横型の電解研磨浴を有する電解研磨装置の構成を示す模式図である。
図示しないウェーハ搬送機構により搬送された被研磨対象であるウェーハWFは、ウェーハWFの研磨面が下向きとなるようにウェーハチャックCHに保持され、ウェーハチャックCHを支持するウェーハ回転軸WRがウェーハ移動方向DRWFに移動することで、電解研磨浴BAに供給された本実施形態に係る電解研磨組成物(電解液)EL中に浸漬され、固定またはウェーハ回転軸WRの回転により回転駆動される。
電解液ELは電解研磨浴BAに溜められた状態であり、液面を保持しながら随時循環される。
ウェーハWFへの給電は、電解液EL中に配置された陽極部材ANとウェーハWFの外周部とを接触させて行う。あるいは、ウェーハチャックCH側からウェーハWFのエッジへ陽極接地してもよい。
円盤状の陰極部材CAは、電解研磨浴BAの電解液EL中にウェーハWFの表面に対向する位置に配置され、電源から電圧が印加される。
【0049】
電解研磨を行うには、陽極部材ANから通電されるウェーハWFの表面を陽極、対向する陰極部材CAを陰極として、電解液ELを介して電解電流を通電する。これにより、陽極であるウェーハWFの表面が陽極電解作用を受け、陽極酸化され、さらには電解液EL中のキレート剤によりキレート化されて、ウェーハWFの表面の金属膜が平坦化されながら除去される。
陽極部材ANとウェーハWFの外周部表面は摺動可能となっており、ウェーハWFの外周部と陽極部材ANを接触させたままでウェーハWFを回転駆動することができる。
【0050】
(電解研磨装置B)
図8は縦型の電解研磨浴を有する電解研磨装置の構成を示す模式図である。
図示しないウェーハ搬送機構により搬送された被研磨対象であるウェーハWFは、ウェーハWFの研磨面が横向きとなるようにウェーハチャックCHに保持され、ウェーハチャックCHを支持するウェーハ移動軸WMがウェーハ移動方向DRWFに移動することで、電解研磨浴BAに供給された本実施形態に係る電解液EL中に浸漬され、固定される。
電解液ELは電解研磨浴BAに溜められた状態であり、液面を保持しながら随時循環される。
ウェーハWFへの給電は、電解液EL中に配置された陽極部材ANとウェーハWFの外周部とを接触させて行う。あるいは、ウェーハチャックCH側からウェーハWFのエッジへ陽極接地してもよい。
円盤状の陰極部材CAは、電解研磨浴BAの電解液EL中にウェーハWFの表面に対向する位置に配置され、電源から電圧が印加される。
【0051】
電解研磨を行うには、陽極部材ANから通電されるウェーハWFの表面を陽極、対向する陰極部材CAを陰極として、電解液ELを介して電解電流を通電する。これにより、陽極であるウェーハWFの表面が陽極電解作用を受け、陽極酸化され、さらには電解液EL中のキレート剤によりキレート化されて、ウェーハWFの表面の金属膜が平坦化されながら除去される。
ウェーハWFを回転駆動することができるように保持する場合には、陽極部材ANとウェーハWFの外周部表面は摺動可能な構造として、ウェーハWFの外周部と陽極部材ANを接触させたままでウェーハWFを回転駆動する。
【0052】
上記の電解研磨装置A,Bにおいては、陰極部材の形状をウェーハWFの大きさと同様の円盤形状とする他、同心円型あるいはブロック型に分割し、個別に電圧を印加することで、電解の作用領域を分割し、その強度分布を変化させることでウェーハの面内の除去分布を均一化させる構成とすることができる。
【0053】
(電解研磨装置C)
図9はいわゆるカップ型の電解研磨装置の構成を示す模式図である。
図示しないウェーハ搬送機構により搬送された被研磨対象であるウェーハWFは、ウェーハWFの研磨面が上向きとなるようにウェーハチャックCHに保持され、固定される。
カップCPを支持するカップ移動軸CMがカップ移動方向DRCPに移動させ、ウェーハWFのエッジに接した状態で停止させ、ウェーハWFとカップCPとから電解研磨浴を構成する。ウェーハWHの研磨面が電解研磨浴の底面となる。
このように構成された電解研磨浴に、本実施形態に係る電解液ELが供給され、ウェーハWFの研磨面が電解液ELと接する状態となり、電解液ELは液面を保持しながら随時循環される。
ウェーハWFへの給電は、ウェーハWFの外周部に保持されたリング状の陽極部材ANとウェーハWFの外周部とを接触させて行う。あるいは、ウェーハチャックCH側からウェーハWFのエッジへ陽極接地してもよい。
円盤状の陰極部材CAは、カップCPの奥側である電解研磨浴の電解液EL中にウェーハWFの表面に対向する位置のウェーハWFの上方に配置され、電源から電圧が印加される。
【0054】
電解研磨を行うには、陽極部材ANから通電されるウェーハWFの表面を陽極、対向する陰極部材CAを陰極として、電解液ELを介して電解電流を通電する。これにより、陽極であるウェーハWFの表面が陽極電解作用を受け、陽極酸化され、さらには電解液EL中のキレート剤によりキレート化されて、ウェーハWFの表面の金属膜が平坦化されながら除去される。
【0055】
(電解研磨装置D)
図10(a)は回転駆動する研磨パッドを有する電解研磨装置の構成を示す上面図であり、図10(b)は模式図である。また、図11(a)は図10(a)中の領域Xの拡大図であり、図11(b)は図10(b)中の領域Yの拡大図である。
図示しないウェーハ搬送機構により搬送された被研磨対象であるウェーハWFは、ウェーハWFの研磨面が下向きとなるようにウェーハチャックCHに保持され、電解研磨浴BAに供給された本実施形態に係る電解液EL中に浸漬され、電解液EL中に配置された研磨パッドPDにウェーハWFの研磨面が押圧され、ウェーハ回転軸WRの回転により回転駆動される。
電解液ELは電解研磨浴BAに溜められた状態であり、液面を保持しながら随時循環される。
【0056】
ウェーハWFへの給電は、ウェーハWFの内外周あるいはそのいずれか一方に配置されたリング状の陽極部材ANによりウェーハWFの内外周を摺動接地させて行う。図11(b)に示すように、リング状の陽極部材ANは上向きに加工圧力よりも弱い力、例えば1/10程度の力で容易に変位するバネSPにより上向きに押し上げられているが、ウェーハWFの下降押圧によりウェーハの内外周のエッジに接地、摺動する。あるいは、ウェーハチャックCH側からウェーハWFのエッジへ陽極接地してもよい。
円盤状の陰極部材CAは、電解研磨浴BAの電解液EL中にウェーハWFの表面に対向する位置に配置され、電源から電圧が印加される。
研磨パッドPDは、電解研磨浴BAの電解液EL中に浸漬されてウェーハWFに対向する向きおよび位置に配置され、パッド回転軸PRの回転により回転駆動される。
研磨パッドPDは、図11(a)および図11(b)に示すように、電解液ELを通過させるための開口部SHが設けられており、保持ネットNTにより保持されている。
【0057】
電解研磨を行うには、陽極部材ANから通電されるウェーハWFの表面を陽極、対向する陰極部材CAを陰極として、研磨パッドPDを貫通する開口部SHに存在する電解液ELを介して電解電流を通電する。これにより、陽極であるウェーハWFの表面が陽極電解作用を受け、陽極酸化され、さらには電解液EL中のキレート剤によりキレート化される。このとき、研磨パッドPDに押圧されたウェーハWFの表面はウェーハWFの自転および研磨パッドPDの回転駆動により相対運動し、機械的研磨がなされ、ウェーハWFの表面の金属膜が平坦化されながら除去される。
【0058】
(電解研磨装置E)
図12(a)は線型移動するベルト型の研磨パッドを有する電解研磨装置の構成を示す上面図であり、図12(b)は模式図である。
図示しないウェーハ搬送機構により搬送された被研磨対象であるウェーハWFは、ウェーハWFの研磨面が下向きとなるようにウェーハチャックCHに保持され、電解研磨浴BAに供給された本実施形態に係る電解液EL中に浸漬され、電解液EL中に配置されたベルト型の研磨パッドPDにウェーハWFの研磨面が押圧され、ウェーハ回転軸WRの回転により回転駆動される。
電解液ELは電解研磨浴BAに溜められた状態であり、液面を保持しながら随時循環される。
【0059】
ウェーハWFへの給電は、ベルト型の研磨パッドPDの両側に配置された直線状の陽極部材ANによりウェーハWFの外周を摺動接地させて行う。陽極部材ANは上向きに加工圧力よりも弱い力、例えば1/10程度の力で容易に変位するバネ(不図示)により上向きに押し上げられているが、ウェーハWFの下降押圧によりウェーハの外周のエッジに接地、摺動する。あるいは、ウェーハチャックCH側からウェーハWFのエッジへ陽極接地してもよい。
円盤状の陰極部材CAは、電解研磨浴BAの電解液EL中にウェーハWFの表面に対向する位置に配置され、電源から電圧が印加される。
ベルト型の研磨パッドPDは、電解研磨浴BAの電解液EL中に浸漬されてウェーハWFに対向する向きおよび位置に配置され、パッド回転ローラRLの回転により、パッド移動方向DRPDに線型移動される。
研磨パッドPDは、電解研磨装置Dの研磨パッドと同様に、電解液ELを通過させるための開口部が設けられている。
【0060】
電解研磨を行うには、陽極部材ANから通電されるウェーハWFの表面を陽極、対向する陰極部材CAを陰極として、研磨パッドPDを貫通する開口部に存在する電解液ELを介して電解電流を通電する。これにより、陽極であるウェーハWFの表面が陽極電解作用を受け、陽極酸化され、さらには電解液EL中のキレート剤によりキレート化される。このとき、研磨パッドPDに押圧されたウェーハWFの表面はウェーハWFの自転および研磨パッドPDの線型移動により相対運動し、機械的研磨がなされ、ウェーハWFの表面の金属膜が平坦化されながら除去される。
【0061】
(電解研磨装置F)
図13(a)は円盤状の研磨パッドが回転しながらその中心が円運動をする電解研磨装置の構成を示す上面図であり、図13(b)は模式図である。
図示しないウェーハ搬送機構により搬送された被研磨対象であるウェーハWFは、ウェーハWFの研磨面が下向きとなるようにウェーハチャックCHに保持され、電解研磨浴BAに供給された本実施形態に係る電解液EL中に浸漬され、電解液EL中に配置された円盤状の研磨パッドPDにウェーハWFの研磨面が押圧され、ウェーハ回転軸WRの回転により回転駆動される。
電解液ELは電解研磨浴BAに溜められた状態であり、液面を保持しながら随時循環される。
【0062】
ウェーハWFへの給電は、ウェーハWFの外周に配置されたリング状の陽極部材ANによりウェーハWFの内外周を摺動接地させて行う。あるいは、ウェーハチャックCH側からウェーハWFのエッジへ陽極接地してもよい。
円盤状の陰極部材CAは、電解研磨浴BAの電解液EL中にウェーハWFの表面に対向する位置に配置され、電源から電圧が印加される。
円盤状の研磨パッドPDは、電解研磨浴BAの電解液EL中に浸漬されてウェーハWFに対向する向きおよび位置に配置され、パッド中心CPDを中心として回転しながら、電解研磨浴回転軸BRの回転によりパッド中心CPDがリング状の陽極部材ANの中心CANを中心とする円形の軌跡TRPDを描くように運動をする。陰極部材CAは研磨パッドPDとともに上記運動をする。
研磨パッドPDは、電解研磨装置Dの研磨パッドと同様に、電解液ELを通過させるための開口部が設けられている。
【0063】
電解研磨を行うには、陽極部材ANから通電されるウェーハWFの表面を陽極、対向する陰極部材CAを陰極として、研磨パッドPDを貫通する開口部に存在する電解液ELを介して電解電流を通電する。これにより、陽極であるウェーハWFの表面が陽極電解作用を受け、陽極酸化され、さらには電解液EL中のキレート剤によりキレート化される。このとき、研磨パッドPDに押圧されたウェーハWFの表面はウェーハWFの自転および研磨パッドPDの上記運動により相対運動し、機械的研磨がなされ、ウェーハWFの表面の金属膜が平坦化されながら除去される。
【0064】
(電解研磨装置G)
図14(a)はリング状の研磨パッドが回転しながらその中心が直線運動をする電解研磨装置の構成を示す上面図であり、図14(b)は模式図である。
図示しないウェーハ搬送機構により搬送された被研磨対象であるウェーハWFは、ウェーハWFの研磨面が上向きとなるようにウェーハチャックCHに保持され、電解研磨浴BAに供給された本実施形態に係る電解液EL中に浸漬され、ウェーハ回転軸WRの回転により回転駆動される。
電解液ELは電解研磨浴BAに溜められた状態であり、液面を保持しながら随時循環される。
【0065】
ウェーハWFへの給電は、ウェーハWFの外周に配置された直線状の陽極部材ANによりウェーハWFの内外周を摺動接地させて行う。あるいは、ウェーハチャックCH側からウェーハWFのエッジへ陽極接地してもよい。
円盤状の陰極部材CAは、電解研磨浴BAの電解液EL中にウェーハWFの表面に対向する位置、例えばリング状の研磨パッドPDの中央部に研磨パッドPDを保持するパッド回転軸PRに固定されて配置され、電源から電圧が印加される。
リング状の研磨パッドPDは、電解研磨浴BAの電解液EL中に浸漬されてウェーハWFに対向する向きおよび位置に配置され、パッド中心を中心として回転しながら、そのパッド中心が直線の軌跡TRPDを描くように運動し、ウェーハWFの全面を相対的に摺動する。
研磨パッドPDは、電解研磨装置Dの研磨パッドと同様に、電解液ELを通過させるための開口部が設けられている。
【0066】
電解研磨を行うには、陽極部材ANから通電されるウェーハWFの表面を陽極、対向する陰極部材CAを陰極として、電解液ELを介して電解電流を通電する。これにより、陽極であるウェーハWFの表面が陽極電解作用を受け、陽極酸化され、さらには電解液EL中のキレート剤によりキレート化される。このとき、研磨パッドPDに押圧されたウェーハWFの表面はウェーハWFの自転および研磨パッドPDの上記運動により相対運動し、機械的研磨がなされ、ウェーハWFの表面の金属膜が平坦化されながら除去される。
【0067】
(ウェーハへの給電方法)
上記の電解研磨装置A〜Gにおいて、ウェーハへの陽極の給電方法は、以下の3つの方法を取ることができる。
図15(a)〜(c)はウェーハへの陽極の給電方法を示す模式図である。
まず、図15(a)に示すように、研磨される銅膜CFをウェーハWFの裏面まで連続的に成膜し、ウェーハチャックCH上面からウェーハWFへ給電することができる。
また、図15(b)に示すように、回転あるいは移動するウェーハWFのエッジ部分に摺動接触する陽極部材ANを配置し、ウェーハWFの上面からウェーハに給電することもできる。
また、図15(c)に示すように、回転あるいは移動するウェーハWFのエッジ部分の近傍に接触させずに陽極部材ANを配置する方法もあり、この場合にはウェーハWFのエッジ部と陽極部材ANの間隙dに存在する電解液を介して通電がなされ、ウェーハWFの上面からウェーハに給電する。
【0068】
(実施例1:通電による研磨速度の変化)
上記の電解研磨装置を用いて、下地酸化膜上に、バリヤメタルとして30nmの膜厚のTaN膜を形成し、その上層にPVD法により100nmの銅膜を形成し、さらにメッキにより1000nmの銅膜を堆積したシリコンウェーハを研磨の対象とし、電解研磨を行った。
研磨パッドとしてアイオン株式会社製発泡ポリビニルアセタールを用い、研磨圧力を90g/cm 、パッド相対速度を1.35m/秒として電解研磨あるいは化学的機械研磨を行った。
条件Aとして、研磨砥粒としてアルミナを1.5重量%、有機酸としてキナルジン酸を0.9重量%含有する電解液Aを用い、通電を行わず2分間化学的機械研磨を行った。
【0069】
一方、条件Bとして、上記の電解液Aに、さらに第1電解質として硝酸(HNO )を6重量%、第2電解質としてリン酸(H PO )を5重量%、防食剤としてベンゾトリアゾールカルボン酸を75ppm添加した電解液Bを用い、陰極と陽極の間の極間距離を6mmとして、印加電圧を0〜1.2V(DC)の範囲で変化させて2分間電解研磨を行った。
上記の各条件の研磨速度の測定は、処理の前後で、10mm間隔で全面を四短針シート抵抗測定器(ナプソン製RT−80)によりシート抵抗測定し、抵抗率1.703μΩcmとして膜厚に換算した。
結果を図16に示す。図中、Aは条件Aの結果を示し、Bは条件Bの結果を示し、Bについては0〜1.2Vの印加電圧について順番に示している。
【0070】
このように、本実施形態に電解研磨組成物を用いて電解研磨することで、通電を伴わない場合の研磨速度の30倍以上である研磨速度を実現でき、従来よりもさらに高い研磨処理速度を達成できることが確認された。
【0071】
(実施例2:第2電解質による研磨速度の変化)
上記の電解研磨装置を用いて、下地酸化膜上に、バリヤメタルとして30nmの膜厚のTaN膜を形成し、その上層にPVD法により100nmの銅膜を形成し、さらにメッキにより1000nmの銅膜を堆積したシリコンウェーハを研磨の対象とし、電解研磨を行った。
研磨パッドとしてアイオン株式会社製発泡ポリビニルアセタールを用い、研磨圧力を90g/cm 、パッド相対速度を1.35m/秒として電解研磨あるいは化学的機械研磨を行った。
条件Cとして、研磨砥粒としてアルミナを1.5重量%、有機酸としてキナルジン酸を0.9重量%、第1電解質として硝酸(HNO )を6重量%、防食剤としてベンゾトリアゾールカルボン酸を75ppm含有する電解液Cを用い、陰極と陽極の間の極間距離を6mmとして、印加電圧を0.6V(DC)として2分間電解研磨を行った。
【0072】
一方、条件Dとして、上記の電解液Cに、さらに第2電解質としてリン酸(H PO )を5重量%添加した電解液Dを用い、上記と同様に陰極と陽極の間の極間距離を6mmとして、印加電圧を0.6V(DC)として2分間電解研磨を行った。
上記の各条件の研磨速度の測定は、処理の前後で、10mm間隔で全面を四短針シート抵抗測定器(ナプソン製RT−80)によりシート抵抗測定し、抵抗率1.703μΩcmとして膜厚に換算した。
結果を図17に示す。図中、Cは条件Cの結果を示し、Dは条件Dの結果を示す。
【0073】
このように、本実施形態に電解研磨組成物を用いて電解研磨するときに、第2電解質をさらに添加するとで、第2電解質を添加しない場合の研磨速度の2倍以上の高い研磨処理速度を達成できることが確認された。
【0074】
(実施例3:防食剤によるエッチング速度の変化)
上記の電解研磨装置を用いて、下地酸化膜上に、バリヤメタルとして30nmの膜厚のTaN膜を形成し、その上層にPVD法により100nmの銅膜を形成し、さらにメッキにより1000nmの銅膜を堆積したシリコンウェーハをエッチングの対象とし、エッチングを行った。
条件Eとして、研磨砥粒としてアルミナを1.5重量%、有機酸としてキナルジン酸を0.9重量%、第1電解質として硝酸(HNO )を6重量%、防食剤としてベンゾトリアゾールカルボン酸を75ppm含有する電解液Eを用い、シリコンウェーハを2分間浸漬した。
【0075】
一方、条件Fとして、上記の電解液Eに、さらにベンゾトリアゾールを10ppm添加した電解液Fを用い、上記とウェーハを2分間浸漬した。
また、条件Gとして、上記の電解液Eに、さらにベンゾトリアゾールを100ppm添加した電解液Gを用い、上記とウェーハを2分間浸漬した。
また、条件Hとして、上記の電解液Eに、さらにベンゾトリアゾールを500ppm添加した電解液Hを用い、上記とウェーハを2分間浸漬した。
また、条件Iとして、上記の電解液Eに、さらに第2電解質としてリン酸(H PO )を5重量%添加した電解液Iを用い、上記とウェーハを2分間浸漬した。
上記の各条件の研磨速度の測定は、処理の前後で、10mm間隔で全面を四短針シート抵抗測定器(ナプソン製RT−80)によりシート抵抗測定し、抵抗率1.703μΩcmとして膜厚に換算した。
結果を図18に示す。図中、E〜Iは上記の各条件E〜Iの結果を示す。
【0076】
このように、本実施形態の電解研磨組成物を用いて電解研磨するときに、防食剤をさらに添加することで、処理基板を浸漬した時のエッチング速度が、5nm/分以下とすることができることが確認された。
本明細書において、「実質的に電解研磨処理時に銅または銅合金等を溶解させない」とは、上記のように処理基板を浸漬した時のエッチング速度が、5nm/分以下であることを示すものとする。
【0077】
本発明は上記の実施の形態に限定されない。
例えば、研磨対象となる金属層は銅に限定されず、その他の金属材料を用いることができる。
また、上記の実施の形態においてはキレート剤の種類や陰極部材あるいは陽極部材などの材質は特に限定されない。
さらに、本発明は半導体装置の製造工程以外の工程における銅膜などの研磨方法や研磨装置として適用できる。
また、実施形態における半導体装置の製造に限定されず、銅膜の平坦化以外の工程であるコンタクトホールあるいは配線用溝の形成工程やバリアメタル層の形成工程などは適宜変更可能である。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0078】
【発明の効果】
本発明の電解研磨組成物によれば、電解研磨処理時に銅または銅合金などの研磨対象である金属層を溶解せず、低研磨圧力下でも、より高い速度で研磨処理を可能にする電解電流を通電することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施形態に係る電解研磨組成物を用いた半導体装置の製造工程を示す断面図であり、(a)は半導体基板への絶縁膜形成工程まで、(b)はコンタクトホールおよび配線用溝の形成工程まで、(c)はバリアメタル膜の形成工程までを示す。
【図2】図2は、図1の続きの工程の断面図であり、(d)はシード膜としての銅膜の形成工程まで、(e)は銅膜の形成工程までを示す。
【図3】図3は、図2の続きの工程の断面図であり、(f)は銅膜の陽極酸化の工程まで、(g)はキレート膜の形成工程までを示す。
【図4】図4は、図3の続きの工程の断面図であり、(h)は凸部のキレート膜の除去工程まで、(i)はキレート膜の再形成工程までを示す。
【図5】図5は本発明の実施形態に係る電解研磨組成物を用いた半導体装置の製造工程においてキレート膜が形成されたときのキレート膜近傍を拡大した断面図である。
【図6】図6は、図4の続きの工程の断面図であり、(j)は銅膜の平坦化工程まで、(k)は余分な銅膜の除去工程まで、(l)はバリアメタル膜の露出工程までを示す。
【図7】図7は横型の電解研磨浴を有する電解研磨装置の構成を示す模式図である。
【図8】図8は縦型の電解研磨浴を有する電解研磨装置の構成を示す模式図である。
【図9】図9はいわゆるカップ型の電解研磨装置の構成を示す模式図である。
【図10】図10(a)は回転駆動する研磨パッドを有する電解研磨装置の構成を示す上面図であり、図10(b)は模式図である。
【図11】図11(a)は図10(a)中の領域Xの拡大図であり、図11(b)は図10(b)中の領域Yの拡大図である。
【図12】図12(a)は線型移動するベルト型の研磨パッドを有する電解研磨装置の構成を示す上面図であり、図12(b)は模式図である。
【図13】図13(a)は円盤状の研磨パッドが回転しながらその中心が円運動をする電解研磨装置の構成を示す上面図であり、図13(b)は模式図である。
【図14】図14(a)はリング状の研磨パッドが回転しながらその中心が直線運動をする電解研磨装置の構成を示す上面図であり、図14(b)は模式図である。
【図15】図15(a)〜(c)はウェーハへの陽極の給電方法を示す模式図である。
【図16】図16は実施例1の結果を示す図である。
【図17】図17は実施例2の結果を示す図である。
【図18】図18は実施例3の結果を示す図である。
【符号の説明】
10…半導体基板、11…層間絶縁膜、11a…配線用溝、11b…コンタクトホール、12…バリアメタル膜、13…シード膜、14…銅膜、14a…埋め込み配線、15…キレート膜、16…酸化銅膜、17…保護膜、20…陰極部材、BA…電解研磨浴、EL…電解研磨組成物(電解液)、WF…ウェーハ、AN…陽極部材、CA…陰極部材、CH…ウェーハチャック、WR…ウェーハ回転軸、DRWF…ウェーハ移動方向、WM…ウェーハ移動軸、CP…カップ、CM…カップ移動軸、DRCP…カップ移動方向、PD…研磨パッド、PR…パッド回転軸、SH…開口部、NT…保持ネット、SP…バネ、RL…パッド回転ローラ、CAN…陽極部材の中心、CPD…パッドの中心、TRPD…軌跡、BR…電解研磨浴回転軸、CWF…ウェーハの中心、CF…銅膜。

Claims (20)

  1. 基板に設けられた研磨対象である金属層を平坦化するための電解研磨に用いられる電解研磨組成物であって、
    水に溶解して電離し、水溶液に導電性を付与する電解質と、
    前記金属層の金属と反応して前記金属よりも機械的強度が弱く水に難溶性である金属錯体を形成する、水溶性のキレート剤と、
    前記金属層に対して表面に保護膜を形成する防食剤と
    を含む水溶液である
    電解研磨組成物。
  2. 前記電解質が、第1電解質と、前記第1電解質と同程度以上の解離度を有し、前記キレート剤による錯体形成反応を補助して、前記金属層の表面の光沢を維持する第2電解質とを含む
    請求項1に記載の電解研磨組成物。
  3. 前記金属層が銅を含む
    請求項1に記載の電解研磨組成物。
  4. 前記キレート剤が有機酸を含む
    請求項1に記載の電解研磨組成物。
  5. 前記有機酸が、キナルジン酸、2−ピリジンカルボン酸、2,6−ピリジンカルボン酸、キノン、アントラニル酸およびフェニルアラニンから選ばれる少なくとも1つを含む
    請求項4に記載の電解研磨組成物。
  6. 前記第1電解質がH イオンを含む
    請求項2記載の電解研磨組成物。
  7. 前記H イオンの濃度は、前記電解研磨組成物のpHの値が0.2〜1.6となるような範囲の濃度である
    請求項6記載の電解研磨組成物。
  8. 前記第1電解質が硝酸を含む
    請求項2記載の電解研磨組成物。
  9. 前記第1電解質が前記電解研磨組成物中に1.5〜12重量%含有される
    請求項2記載の電解研磨組成物。
  10. 前記第2電解質がリン酸を含む
    請求項2記載の電解研磨組成物。
  11. 前記第2電解質が前記電解研磨組成物中に2〜10重量%含有される
    請求項2記載の電解研磨組成物。
  12. 前記防食剤がベンゾトリアゾールまたはその誘導体を含む
    請求項1記載の電解研磨組成物。
  13. 前記防食剤が前記電解研磨組成物中に50〜200ppmの濃度で含有される
    請求項1記載の電解研磨組成物。
  14. 研磨砥粒をさらに含有する
    請求項1記載の電解研磨組成物。
  15. 前記研磨砥粒が、アルミナ、シリカ、ジルコニア、酸化セリウムおよびマンガン酸化物から選ばれる少なくとも1つの材料からなる
    請求項14記載の電解研磨組成物。
  16. 前記研磨砥粒が前記電解研磨組成物中に1〜20重量%含有される
    請求項14記載の電解研磨組成物。
  17. 研磨砥粒分散剤をさらに含有する
    請求項14記載の電解研磨組成物。
  18. 界面活性剤をさらに含有する
    請求項1記載の電解研磨組成物。
  19. 酸化剤をさらに含有する
    請求項1に記載の電解研磨組成物。
  20. 前記酸化剤が硝酸イオンを含有する化合物を含む
    請求項19記載の電解研磨組成物。
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