JP2005112717A - 光弾性定数が小さい光学ガラス - Google Patents

光弾性定数が小さい光学ガラス Download PDF

Info

Publication number
JP2005112717A
JP2005112717A JP2004263769A JP2004263769A JP2005112717A JP 2005112717 A JP2005112717 A JP 2005112717A JP 2004263769 A JP2004263769 A JP 2004263769A JP 2004263769 A JP2004263769 A JP 2004263769A JP 2005112717 A JP2005112717 A JP 2005112717A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mol
glass
mass
refractive index
photoelastic constant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004263769A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4671647B2 (ja
Inventor
Junko Ishioka
石岡順子
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ohara Inc
Original Assignee
Ohara Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ohara Inc filed Critical Ohara Inc
Priority to JP2004263769A priority Critical patent/JP4671647B2/ja
Publication of JP2005112717A publication Critical patent/JP2005112717A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4671647B2 publication Critical patent/JP4671647B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)

Abstract

【課題】偏光光学系部材や偏光制御素子基板に好適な、光弾性定数(β)が非常に小さく、かつ、光学ガラス用途に有用な諸物性(例えば屈折率(nd)とアッベ数(νd))をあわせ持つ光学ガラスを提供する。さらに本発明はPb化合物を含まない前記光学ガラスを提供する。
【解決手段】1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、ガラスを構成する原子として、
P 5〜10mol%
Al 1〜3mol%
Ba 8〜13mol%
Gd 1〜5mol%
Nb 0.1〜3mol%
F 15〜35mol%
O 40〜52mol%
の割合で各成分を含む光学ガラス。

Description

本発明は,偏光光学系部材や偏光制御素子基板等に好適な光弾性定数(β)が小さく、かつ、光学ガラス用途に有用な諸物性(適切な屈折率とアッベ数など)を持つ光学ガラスに関する。
近年、偏光を利用した光学系、すなわち偏光光学系は、液晶プロジェクタをはじめとして様々な分野において利用されている。例えば、偏光を空間的に変調する空間光変調素子や、S偏光とP偏光とを分離する偏光ビームスプリッタなどが液晶プロジェクタなどに利用されており、これらの偏光光学系においては、偏光特性をより高精度に制御することが望まれている。
偏光光学系中の光学部品のうち、偏光ビームスプリッタや空間光変調素子などの偏光特性保持が要求される光偏光制御素子のプリズムや基板等の部材に光学的異方性を有する材料を用いると、透過した主光線とこれに直交する異常光線との間の位相差(光路差)が材料を透過する前と比較して変化し、偏光特性が保持できなくなるので、それらの素子には光学的に等方性を有する材料を使用する必要がある。
十分にアニールされ、除歪された光学的等方性を有する従来の光学ガラスを偏光光学系中の偏光特性の保持が要求される光学部品に用いた場合でも、機械的応力や熱的応力がそれらのガラスに加わったときに、ガラスの光弾性定数が大きいと光弾性効果による光学的異方性、すなわち複屈折性を示すようになり、その結果、所望の偏光特性が得難くなるという問題がある。上記機械的応力は、たとえば、熱膨張率がガラスのそれと異なる材料をガラスと接合したりすることにより生じ、また、上記熱的応力は、たとえば、周辺機器の発熱や、透過光のエネルギーを吸収することによるガラス自体の発熱により生じる。これらの応力がガラスに加わることによりガラスが示す複屈折性の大きさは光路差で示すことができる。光路差をδ(nm)、ガラスの厚さをd(cm)、応力をF(Pa)とすると下記の式(1)が成り立ち、光路差が大きいほど複屈折性が大きい。
δ=β・d・F (1)
上記式(1)における比例定数(β)は光弾性定数と呼ばれており、その値はガラスの種類によって異なる。上記式(1)に示すとおり、ガラスに加わる応力(F)およびガラスの厚さ(d)が同じ場合、光弾性定数(β)の絶対値が小さいガラスほど光路差(δ)、すなわち複屈折性が小さい。
偏光光学系に用いる部材の光弾性定数の寄与に関する論述は、例えば、特開平7−306314号公報や特開平8−234179号公報や特開平9−127461号公報などに記述されている通りである。より具体的な数値解析としては、例えば、特開2000−171770号公報に開示されているような以下の関係式を満たす部材が偏光光学系に望まれる。この式の右辺は、熱応力による複屈折量を示す。
5.00×10≧K・α・E・∫(1−T)dλ/ρ/Cp…(2)
ここで、Kは光弾性定数(nm/mm・mm2/N)、αは線熱膨張係数(10-6/K)、Eはヤング率(10N/mm)、λは使用光の波長(nm)、Tは波長λにおける部材の内部透過率、ρは部材の比重(g/cm)、Cpは部材の比熱(J/g・k)であり、式(2)中の積分範囲は、部材の主たる吸収波長帯(420[nm]〜500[nm])である。
式(2)に示されるとおり、熱応力による複屈折量は光弾性定数の絶対値がゼロに近いほど低減できることが明らかである。
また、光弾性定数には波長依存性があり、可視領域(400nm〜700nm)全般に渡って一定ではない。よって、光弾性定数の可視領域での代表値である波長546nmにおける光弾性定数が小さくても波長依存性が大きいと、波長によって偏光特性にばらつきが生じる。例えば、特開平11−133528号に開示されているようなPbO高含有のガラスでは、特に短波長になるほど光弾性定数が小さくなる波長依存性があり、400nm〜700nmの光弾性定数の変化量Δβは0.8×10-5nm/cm/Pa前後となる。そのようなガラスを、例えば、液晶プロジェクタにおける偏光ビームスプリッタとして使用した場合、緑色(G)光(波長550nm近傍)でβ=0.0×10-5nm/cm/Paとしても、青色(B)光(波長430nm近傍)や赤色(R)光(波長640nm近傍)では、βの絶対値は概算で0.4×10-5nm/cm/Pa程度となり、特にB光では屈折率が大きいため、複屈折による光路差が大きくなってしまうという問題がある。
上記の複屈折の問題のほかにも、使用環境により光学部材の温度が大きく変化するような用途(例えば、高強度の照射光にさらされるプリズム・レンズや周辺電気回路・部品などによる発熱)では、温度変化に伴う光路長変化が少ない事が望まれる。特に高強度の照射光の光吸収による光学部材の温度上昇を抑えるには、高い内部透過率が必要である。
上述のような、偏光光学系部材として有用である光弾性定数の小さなガラスとしては、特開平9−48631号公報等のB−Al-PbO系や特開平11−335135号公報等のBaO及び/又はPbOを含有するリン酸塩系ガラス、特開平11−199269、特開2000−34132号公報、特開2002−128540号公報及び特開2002−338294号公報等のPbOを含有しないリン酸塩系ガラス、特開平9-48633号公報等の弗リン酸塩系ガラス、などが開示されている。
Journal of The Society of Glass Technology (1957) 353T-362T“The Effect of the Polarisation of the Constituent Ions on the Photoelastic Birefringence of the Glass”by Megumi Tashiro 等の文献に示されている通り、PbOはガラス構成成分の中で光弾性定数を小さくする効果が大きいことが古くから知られている。その効果を用いた光弾性定数の小さいガラスは多種多様に存在するが、光弾性定数を著しく小さくするために環境負荷が高いPb化合物(例えば、PbO、PbFなどを意味する)を多量に含有させる必要があり、環境への悪影響が懸念されるため、実用上好ましくない。
リン酸塩系ガラスにおいては、特にP−BaO系ガラスの光弾性定数が比較的小さいことが、Journal of the American Ceramic Society Vo.68 (1985) P389-P391“ Photoelastic effects in Phosphate Glasses”by Matushita et.al に示されている。しかし、BaO成分の光弾性定数低下効果のみを利用する方法で可視光領域における光弾性定数(β)を0.3×10-5nm・cm-1・Pa-1以下にするためには、P−BaO系におけるガラス化範囲の制限から、超急冷法などの特殊な製法を用いなければならず、生産性が非常に悪いばかりでなく所望の光学部材へ成形することも困難である。特開2002−338294号公報には、P−BaO系でBaOの含有比率が高いガラスの製造方法が開示され、0.15×10-12(1/Pa)という非常に小さな光弾性定数を持つガラスの実施例が記載されている。しかし、それらのガラスを得るためには、熔融ガラス中に複数のガス(湿潤空気や塩素ガス)を吹き込むという、生産性に劣る製法を取らねばならない。Pb化合物を含有しないリン酸塩系ガラスにおいて、BaO成分のみでなく、La成分が光弾性定数を小さくする効果があることが、特開平11−199269号公報や特開2000−34132号公報などに開示されているが、BaO/La成分の光弾性定数低下効果のみでは、光弾性定数が非常に小さなガラス、とりわけ可視光領域における光弾性定数(β)が0.3×10-5nm・cm-1・Pa-1以下のガラスを作成することが困難であることが、それらの実施例から明らかである。
特願2003−110394には、0.3×10-5nm・cm-1・Pa-1以下の光弾性定数を有するリン酸塩系ガラスを作成することが可能であることが開示されている。しかし、PbOやBaOを大量に含有するリン酸塩ガラスでは、ガラス製造に不可欠な白金ルツボでの溶解時に、白金ルツボからの白金やパラジウムやロジウムなどの白金族イオンが溶出し、ガラスを着色することがしばしば問題となる。リン酸塩ガラスにおける白金族イオンの吸収は、Journal of the American Ceramic Society Vo.39 (1956) P173-P180“The Colors of Platinum, Palladium, and Rhodium in simple Glasses”by G.E.Rindone et.al によれば、400〜500nmで顕著に生じることが明らかになっている。このような吸収イオンが存在すると、400〜500nm波長の光が光学部材を透過する際に吸収された光が熱に変換され、望ましくない発熱を生じ部材中の熱応力が増大することを意味する。或いは、可視光領域全体を透過させる光学部品(レンズ・プリズムなど)に使用する場合には、特に400〜500nmの青色光が選択的に吸収されてしまうため、透過した光は黄色味を帯びてしまう。用途により要求レベルは異なるが、不要な光吸収は少ない方がより優れた特性を実現できるため、ガラスの内部透過率が高いことが望まれている。すなわち、PbOやBaOを大量に含有するリン酸塩ガラスの製造では、白金族イオンの溶出に対して、多大な注意を払う必要が生じる。
一方、市販の弗リン酸塩系ガラス(S-FPL51、S-FPL52、S-FPL53:株式会社オハラ商品名)及び、特開平9−48633号公報、USP5969861、DE19631171A1及び特開平11−60267等に開示されている通り、弗リン酸塩系ガラスでは、一般的にガラス中の結合がSi−Oのような共有結合性ではなくイオン結合性が強いため、応力による電子構造の変形が少なくなるので、光弾性定数は比較的小さい。また、弗リン酸塩系ガラスでは、比較的低温でのガラス熔融が可能なため、BaO等を多く含有するリン酸塩ガラスで生じるような、白金製溶解装置(坩堝やガラス攪拌装置)からの白金族イオンの溶出は少なく、可視光領域(特に400〜500nm)の白金族イオンによる選択吸収は問題にならない。上記以外にも、光弾性定数に関しては明示していないが、屈折率(nd)が1.60〜1.68近傍であり、かつ、アッベ数(νd)が40〜65近傍の弗リン酸塩系ガラスとしては、特開昭50−50416、特開昭57−123842、特開昭59−18133、特開平2−124740のような異常分散性が大きいことが特徴的な弗リン酸ガラスや特開平6−157068や特開平10−53434等のような耐失透性及び溶融性に優れる弗リン酸ガラスなどが知られている。
一般的な弗リン酸塩ガラスは、特開平2−124740や特開平6−157068、特開平9−48633に示されている通り、屈折率(nd)が1.6未満、もしくは、アッベ数(νd)が65以上であるガラスが多い。また、屈折率(nd)を大きくするために、特開昭50−50416、特開昭57−123842、特開昭59−18133、特開平11−60267では、弗化物原料の合計量を多くとも45%未満に限定し、屈折率(nd)が1.6よりも大きい実施例が記載されているが、この場合、弗化物の導入が制限され、ガラス中に共有結合性が強くなり、所望の小さな光弾性定数を実現できない懸念がある。また、特開平10−53434では、Al(POの含有量が21.23〜26.35wt%と高く、MgF成分が必須であるため、光弾性定数が大きいと予想される。
また、用途が異なるが、CeOやCuOのような特定の波長光吸収成分を必須含有とするフィルター用弗リン酸塩ガラスとして、特開平1−219038、特開平3−83835、特開平3−83834、特開平4−214043などが開示されている。特開平1−219038、特開平3−83835、特開平3−83834に関しては、Pを20%以上含有する実施例が多く、所望の光弾性定数が実現できない可能性が高く、Pが20%未満の実施例では、光弾性定数を比較的大きくさせるMgFを多く含有し(特開平1−219038の実施例1)、或いは、光弾性定数を大きくさせるBを多く含有している(特開平3−83835の実施例2,4,10、特開平3−83834の実施例2)。特開平4−214043に開示されている実施例では、MgFの含有量が多く所望の光弾性定数を実現できないばかりか、屈折率が低い懸念がある。
特開平2−124740号公報 特開昭50−50416号公報 特開昭57−123842号公報 特開昭59−18133号公報 特開平6−157068号公報 特開平10−53434号公報 特開平11−60267号公報 特開平7−306314 特開平8−234179号公報 特開平9−127461号公報 特開2000−171770号公報 特開平11−133528 特開平9−48631号公報 特開平11−335135号公報 特開平11−199269 特開2000−34132号公報 特開2002−128540号公報 特開2002−338294号公報 特開平9-48633号公報 特願2003−110394明細書 米国特許第5969861号 ドイツ特許公開19631171号公報 特開平1−219038号公報 特開平3−83835号公報 特開平3−83834号公報 特開平4−214043号公報 Journal of The Society of Glass Technology (1957) 353T-362T"The Effect of the Polarisation of the Constituent Ions on the Photoelastic Birefringence of the Glass"by Megumi Tashiro Journal of the American Ceramic Society Vo.68 (1985) P389-P391"Photoelastic effects in Phosphate Glasses"by Matushita et.al Journal of the American Ceramic Society Vo.39 (1956) P173-P180"The Colors of Platinum, Palladium, and Rhodium in simple Glasses"by G.E.Rindone et.al
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、偏光光学系部材や偏光制御素子基板に好適な、光弾性定数(β)が非常に小さく、かつ、光学ガラス用途に有用な諸物性(例えば屈折率(nd)とアッベ数(νd))をあわせ持つ光学ガラスを提供する。さらに本発明はPb化合物を含まない前記光学ガラスを提供する。
本発明者は、上記目標を達成するために鋭意試験研究を重ねた結果、光学ガラスの構成成分のうち、特定の量のBa、F及びNbを含有する組成を実現することにより、所望の物性をもつ光学ガラスを比較的安定に作成できることを発見し、本発明に至った。その構成を以下に示す。
本発明の第1の構成は、1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、ガラスを構成する原子として、
P 5〜10mol%
Al 1〜3mol%
Ba 8〜13mol%
Gd 1〜5mol%
Nb 0.1〜3mol%及び
F 15〜35mol%
O 40〜52mol%
の割合で各成分を含む光学ガラスである。
本発明の第2の構成は、1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、ガラスを構成する原子として、
P 5〜10mol%
Al 1〜3mol%
Ba 8〜13mol%
Gd 1〜5mol%
Nb 0.1〜3mol%
F 15〜35mol%
O 40〜52mol%及び
Y 0〜2mol%及び/又は
La 0〜2mol%及び/又は
Yb 0〜1mol%及び/又は
Ta 0〜1mol%及び/又は
Lu 0〜1mol%及び/又は
Ti 0〜1.5mol%及び/又は
Zr 0〜1.5mol%及び/又は
W 0〜1.5mol%及び/又は
Bi 0〜1.5mol%及び/又は
Mg 0〜2mol%及び/又は
Ca 0〜3mol%及び/又は
Sr 0〜5mol%及び/又は
Zn 0〜2mol%及び/又は
Li 0〜2mol%及び/又は
Na 0〜2mol%及び/又は
K 0〜2mol%及び/又は
Cs 0〜1mol%及び/又は
Tl 0〜3mol%及び/又は
Si 0〜2mol%及び/又は
B 0〜2mol%及び/又は
Sb 0〜1mol%
の割合の各成分を含む光学ガラスである。
本発明の第3の構成は、
1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、質量%で、
メタリン酸化合物 18.0 〜 30.0%
ただし、Al(PO 10.0 〜 20.0%
Ba(PO 3.0 〜 15.0%及び、
弗化物 43.0 〜 65.0%
ただし、BaF 41.0 〜 55.0%、
Gd 8.0 〜 25.0%
及び Nb 0.5 〜 7.0%
の各成分を含む光学ガラスである。
本発明の第4の構成は、1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、質量%で、
メタリン酸化合物 18.0 〜 30.0%、
ただし、Al(PO 10.0 〜 20.0%
Ba(PO 3.0 〜 15.0%及び
Sr(PO 0.0 〜 10.0%及び/又は
Ca(PO 0.0 〜 10.0%及び/又は
Zn(PO 0.0 〜 5.0%及び/又は
La(PO 0.0 〜 5.0%
を含有し、
弗化物 43.0 〜 65.0%
ただし BaF 41.0 〜 55.0%及び
SrF 0.0 〜 10.0%及び/又は
CaF 0.0 〜 10.0%及び/又は
MgF 0.0 〜 2.0%及び/又は
AlF 0.0 〜 2.0%及び/又は
GdF 0.0 〜 15.0%及び/又は
YF 0.0 〜 7.0%及び/又は
LaF 0.0 〜 7.0%及び/又は
KHF 0.0 〜 3.0%
並びに、
Gd 8.0 〜 25.0%
Nb 0.5 〜 7.0%及び
0.0 〜 10.0%及び/又は
La 0.0 〜 10.0%及び/又は
Yb 0.0 〜 5.0%及び/又は
Ta 0.0 〜 5.0%及び/又は
Lu 0.0 〜 5.0%及び/又は
TiO 0.0 〜 7.0%及び/又は
ZrO 0.0 〜 5.0%及び/又は
WO 0.0 〜 7.0%及び/又は
Bi 0.0 〜 5.0%及び/又は
BaO 0.0 〜 8.0%及び/又は
CaO 0.0 〜 5.0%及び/又は
SrO 0.0 〜 10.0%及び/又は
ZnO 0.0 〜 5.0%及び/又は
LiO 0.0 〜 1.0%及び/又は
NaO 0.0 〜 3.0%及び/又は
O 0.0 〜 3.0%及び/又は
CsO 0.0 〜 5.0%及び/又は
TlO 0.0 〜 15.0%及び/又は
SiO 0.0 〜 3.0%及び/又は
0.0 〜 3.0%及び/又は
Sb 0.0 〜 3.0%、
を含む光学ガラスである。
本発明の第5の構成は、1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、質量%で、
12 〜 22%未満、
Al 1 〜 5%
BaO 40 〜 55%
Gd 8 〜 25%及び
Nb 0.5 〜 8%並びに
0 〜 10%及び/又は
La 0 〜 10%及び/又は
Yb 0 〜 5%及び/又は
Ta 0 〜 5%及び/又は
Lu 0 〜 5%及び/又は
TiO 0 〜 7%及び/又は
ZrO 0 〜 5%及び/又は
WO 0 〜 7%及び/又は
Bi 0 〜 5%及び/又は
MgO 0 〜 1%及び/又は
CaO 0 〜 5%及び/又は
SrO 0 〜 10%及び/又は
ZnO 0 〜 5%及び/又は
LiO 0 〜 1%及び/又は
NaO 0 〜 3%及び/又は
O 0 〜 3%及び/又は
CsO 0 〜 5%及び/又は
TlO 0 〜 15%及び/又は
SiO 0 〜 3%及び/又は
0 〜 3%及び/又は
Sb 0 〜 3%
の酸化物換算組成を含有し、かつ一種又は二種以上の上記酸化物の一部又は全部を弗化物置換したFの合計量が、上記酸化物換算組成100重量部に対して8〜20重量部であることを特徴とする光学ガラスである。
本発明の第6の構成は、644nmにおける光弾性定数と436nmにおける光弾性定数の差が−0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1〜0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1である前記構成1〜5の光学ガラスである。
本発明の第7の構成は、屈折率(nd)が、1.60〜1.62の範囲では、546nmにおける光
弾性定数が−0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1〜0.3×10-5nm・cm-1・Pa-1であり、また、屈折率(nd)が、1.62〜1.68の範囲では、546nmにおける光弾性定数が−0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1〜0.5×10-5nm・cm-1・Pa-1である前記構成1〜6の光学ガラスである。
本発明の第8の構成は、屈折率(nd)が1.60〜1.65、アッベ数(νd)が50〜65未満であり、かつ、546nmにおける光弾性定数が−0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1〜0.3×10-5nm・cm-1・Pa-1である前記構成1〜7に記載の光学ガラスである。
本発明の第9の構成は、鉛化合物を含有しない前記構成1〜8に記載の光学ガラスである。
本発明の第10の構成は、前記構成1〜9の光学ガラスを用いた、液晶プロジェクタ用偏光ビームスプリッタである。
本発明によれば、偏光光学系部材や偏光制御素子基板に適する屈折率ndが1.60〜1.68、アッベ数νdが40〜65未満であり、波長546nmにおける光弾性定数(β)が−0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1〜0.5×10-5nm・cm-1・Pa-1で、かつ、上述のように光弾性定数の波長依存性が非常に小さい光学ガラスがPb化合物を使用せずに得られ、従来、得られなかった特性の優れた光学部材を作成できた。
構成1及び2の光学ガラスは、従来の弗リン酸塩ガラスでは実現しにくい光学設計上特に偏光膜の作成に有利な屈折率nd=1.60〜1.68を実現でき、かつ、光弾性定数が小さく、例えば、熱応力や機械的応力による複屈折を低減した偏光ビームスプリッタ等の光学素子を作成することを可能にする。また、実現される屈折率やアッベ数などの光学恒数は、光学設計の自由度を拡げ、製品ニーズの多様化に柔軟に対応できる効果が得られる。
Pはガラス成形成分であり、5mol%より少ないと安定なガラスが得にくく、また10mol%を超えると、所望の光弾性定数を実現できなくなる。好ましくは5mol%、より好ましくは5.5mol%、最も好ましくは6mol%を下限とし、好ましくは10mol%、より好ましくは9.8mol%、もっとも好ましくは9.5mol%を上限として含有される。
前記ガラス中においてPは、LiPO、NaPO、KPO、Al(PO、Ba(PO、Sr(PO、Ca(PO、Mg(PO、Zn(PO、La(PO、P、HPO、NHPO、(NHHPO、LiPO、KPO、NaPO・12HO、NaHPO・12HO、Mg(PO・8HO、CaHPO・2HO、Ba(PO、Zn(PO・4HO、AlPO、BPO、KHPO、KHPO、KPF、ZnPO、BaHPOの形態により含有させることができ、Al(PO、Ba(PO、Sr(PO、Ca(PO、La(PO、P、HPO、NHPO、(NHHPOを使用することが好ましい。
Alはガラスの失透析出を防ぎ安定なガラスを得られやすくし、機械的強度や耐久性を高めるため、少なくとも1mol%を含有させることが必要であるが、3mol%を超えると所望の光弾性定数や光学恒数が実現できなくなる。好ましくは1mol%、より好ましくは1.3mol%、最も好ましくは1.5mol%を下限とし、好ましくは3mol%、より好ましくは2.9mol%、もっとも好ましくは2.8mol%を上限として含有される。
前記ガラス中においてAlはAl(PO、AlPO、Al、Al(OH)、AlF、NaAlFの形態で含有させることができ、Al(PO、AlPO、AlF、NaAlFを使用することが好ましい。
Baはガラス構成原子のうち、光弾性定数を小さくする効果が高いため、少なくとも8mol%を含有させることが必要であるが、13mol%を超えると安定なガラスが得られにくくなる。好ましくは8mol%、より好ましくは8.3mol%、最も好ましくは8.5mol%を下限とし、好ましくは13mol%、より好ましくは12.8mol%、もっとも好ましくは12.5mol%を上限として含有される。前記ガラス中においてBaはBa(PO、Ba(PO、BaHPO、Ba(NO2、BaCO、BaF、BaSiFの形態により含有させることができ、Ba(PO、Ba(NO2、BaCO、BaFを使用することが好ましい。
Gdは安定なガラス形成を促進し高屈折率化を実現するために、必須の成分である。1mol%より少ないとガラスの不安定化が顕著であり、また、所望の屈折率を実現できない。一方、5mol%を越えると高い溶融温度での溶解が必要となり、熔融中の成分揮発(特に弗素成分)を促進してしまう。従って、非常に小さな光弾性定数を実現するためには、好ましくは1mol%、より好ましくは1.2mol%、最も好ましくは1.3mol%を下限とし、好ましくは5mol%、より好ましくは4.5mol%、もっとも好ましくは4mol%を上限として含有される。
前記ガラス中において、Gdは任意のGd化合物の形態で含有させることができるが、Gd、GdFを使用することが好ましい。
Nbは少量の添加で高屈折率を実現でき、かつ、化学的耐久性を向上させる効果があるため、本発明において必須成分であり、3mol%を上限に添加することが可能である。但し、0.1 mol%より少ないと上記効果が得られにくく、所望の光学恒数を実現できない。また、3mol%より多く含有させると、光弾性定数が大きくなるため、好ましくは0.1mol%、より好ましくは0.2mol%、最も好ましくは0.3mol%を下限とし、好ましくは3mol%、より好ましくは2.8mol%、もっとも好ましくは2.5mol%を上限として含有される。
前記ガラス中において、Nbは任意の形態により含有させることができるが、Nbの形態で含有させることが好ましい。
Fは、弗リン酸塩ガラスにおいてガラス形成に不可欠な成分であり、ガラス熔融性を高め、かつ、光弾性定数を小さくする効果が高いので必須成分である。15 mol%より少ないと安定なガラスが得られにくく、所望の光弾性定数を実現しにくい。また、35mol%より多く含有させると、所望の光学恒数を実現しにくくなるため、好ましくは15mol%、より好ましくは17mol%、最も好ましくは19mol%を下限とし、好ましくは35mol%、より好ましくは34mol%、もっとも好ましくは33mol%を上限として含有される。
前記ガラス中においてFはBaF、SrF、CaF、MgF、AlF、GdF、YF、LaF、KHF、BaSiF、LiF、NaF、KF、ZnF、KPF、ZrF、KSiF、NaAlF、NaSiFの形態で含有させることができ、BaF、SrF、CaF、MgF、AlF、GdF、YF、LaF、KHFを使用することが好ましい。
Oは、弗リン酸塩ガラスにおいてガラス形成に不可欠な成分であり、所望の光学恒数を実現するために必須な成分である。40 mol%より少ないと安定なガラスが得られにくく、所望の光学恒数を実現しにくい。また、52mol%より多く含有させると、所望の光弾性定数を実現しにくくなるため、好ましくは40mol%、より好ましくは41mol%、最も好ましくは42mol%を下限とし、好ましくは52mol%、より好ましくは51mol%、もっとも好ましくは50mol%を上限として含有される。
Y、La、Yb、Ta、Lu、Ti、Zr、W、Biの各成分は、屈折率とアッベ数の調整が可能であるため、任意に添加することが可能である。より詳細には、Y、La成分は、光弾性定数を大きくさせることなく、高屈折率化が可能なため、好ましくは2mol%、より好ましくは1.9mol%、最も好ましくは1.8mol%を上限として添加できるが、過度の添加はガラスの失透安定性を悪化させる。また、Yb、Ta、Luは、効果的な高屈折率化が可能であるが、過度の添加はガラスを不安定化するため、好ましくは1.0mol%、より好ましくは0.9mol%、最も好ましくは0.8mol%を上限として添加できる。Zrはガラスの屈折率調整効果にあわせて機械的強度の向上の効果があるが、1.5mol%以上を添加するには、高温での溶解が必要なため、好ましくは1.5mol%、より好ましくは1.45mol%、最も好ましくは1.4mol%を上限として添加できる。Ti、W、Biは、高屈折率化及びアッベ数の調整に効果があるが、過度の添加はガラスに着色を与えるため、好ましくは1.5mol%、より好ましくは1.45mol%、最も好ましくは1.4mol%を上限として添加できる。
Y、La、Yb、Ta、Lu、Ti、Zr、W、Biの各成分は任意の形態で含有されることができるが、酸化物、フッ化物の形態で使用することが好ましい
Mg、Ca、Sr、Znは、適量の添加によりガラス安定化(耐失透性の向上)効果が得られるため必要に応じて添加が可能である。但し、過度の添加をすると、所望の光弾性定数及び屈折率が得られなくなるため、Caは好ましくは3mol%、より好ましくは2.95mol%、最も好ましくは2.9mol%を上限として添加でき、Srは好ましくは5mol%、より好ましくは4.5mol%、最も好ましくは4mol%を上限として添加でき、Znは、好ましくは2mol%、より好ましくは1.95mol%、最も好ましくは1.9mol%を上限として添加できる。Mgは、光弾性定数を大きくする作用が高いため、好ましくは2mol%、より好ましくは1mol%を上限として添加でき、最も好ましくは一切添加しないことである。
Mg、Ca、Sr、Znの各成分は任意の形態で含有されることができるが、酸化物、フッ化物、炭酸塩及び/又は硝酸塩の形態で使用することが好ましい
Li、Na、K、Csの各成分は、ガラス溶融性向上や脱泡効果のために、Li、Na、Kの各成分は、それぞれ好ましくは2mol%、より好ましくは1.95mol%、最も好ましくは1.9mol%を上限として、Csは好ましくは1mol%、より好ましくは0.95mol%、最も好ましくは0.9mol%を上限として任意に添加することが可能である。過度の添加は、ガラスが不安定化し失透発生などの不具合が生じやすくなるため、好ましくない。
Li、Na、K、Csの各成分は任意の形態で含有されることができるが、酸化物、フッ化物、炭酸塩及び/又は硝酸塩の形態で使用することが好ましい
Tl成分は、ガラス溶融性向上及び光弾性定数を小さくしつつ屈折率及びアッベ数を調整できる効果があるので、任意に添加することができるが、3mol%を超えるとガラスの着色が顕著になるため、好ましくは3mol%以下、より好ましくは2.7mol%以下、最も好ましくは2.5mol%以下であることが好ましい。Tlの各成分は任意の形態で含有されることができるが、酸化物の形態で使用することが好ましい
Si及びBは、屈折率調整及び機械的強度の向上に効果があるが、光弾性定数を著しく増大させるため、好ましくは2mol%、より好ましくは1mol%を上限とし、最も好ましくは一切添加しないことである。SiおよびBの各成分は任意の形態で含有されることができるが、酸化物及び/又は任意の複合塩の形態で使用することが好ましい
本発明の光学ガラスの清澄、均質化のために公知の脱泡成分であるSbを任意に添加することができる。また、前記効果のほかに屈折率・光弾性定数調整が可能なため、上限を1mol%として任意に添加することができるが、過度の添加は、熔融時の過度な発泡を促進するため、好ましくない。
Sbは任意の形態で含有されることができるが、酸化物の形態で使用することが好ましい。
次に構成3に記載のガラス構成成分について説明する。
Al(POは、ガラス成形成分として機能するため、本発明のガラスにおいて特に好ましい成分である。安定なガラス形成のためには、10%以上含有することが必要であるが、20質量%を超えると所望の光弾性定数や光学恒数が得られなくなる。従ってガラス全質量に対して、好ましくは10質量%、より好ましくは11質量%、最も好ましくは12質量%を下限とし、好ましくは20質量%、より好ましくは18質量%、もっとも好ましくは17質量%を上限として含有される。
Ba(POは、ガラス形成成分としての作用の他に、BaOによる光弾性定数を小さくする効果及び屈折率を高める効果があるため、本発明のガラスにおいて特に好ましい成分である。所望の特性を実現するためには、少なくとも3質量%以上を含有することが必要であるが、15質量%を超えると所望の光弾性定数が得られなくなる(Pは、光弾性定数を大きくする作用があるため)。従って、ガラス全質量に対して好ましくは3質量%、より好ましく5質量%、もっとも好ましくは6質量%を下限とし、好ましくは15質量%、より好ましくは14質量%、もっとも好ましくは13質量%を上限として含有される。
メタリン酸化合物の合計量は、18質量%未満であると、安定なガラスが得にくく、30質量%を超えると所望の特性(特に、小さな光弾性定数)が実現できなくなる。従って、ガラス全質量に対して好ましくは18質量%、より好ましくは19質量%、もっとも好ましくは20質量%を下限とし、好ましくは30質量%、より好ましくは29質量%、もっとも好ましくは28質量%を上限とすることが好ましい。
BaFは、光弾性定数を小さくする効果が高く、熔融性を向上させる効果があるため、本発明において必須の成分である。41質量%より少ないと、小さな光弾性定数を持つガラスを実現できない。一方、55質量%を超えるとガラスの不安定化が顕著になるばかりでなく、所望の屈折率(nd)=1.60〜1.68を実現できない。従ってガラス全質量に対して、好ましくは41質量%、より好ましくは41.5質量%、もっとも好ましくは41.8質量%を下限とし、好ましくは55質量%、より好ましくは50質量%、最も好ましくは49質量%を上限として含有される。
弗化物の合計量は、43質量%未満であると、ガラス中の結合が共有結合性を増すので、結果として光弾性定数が大きくなり、65質量%を越えると所望の屈折率を実現できないばかりでなく、脈理などの不具合を生じやすい。非常に小さな光弾性定数を実現するためにガラス全質量に対して好ましくは43質量%、より好ましくは43.5質量%、もっとも好ましくは43.8質量%を下限とし、好ましくは65質量%、より好ましくは64質量%、もっとも好ましくは63質量%を上限として含有される。
Gdは安定なガラス形成を促進し高屈折率化を実現するために、必須の成分である。8質量%より少ないとガラスの不安定化が顕著であり、また、所望の屈折率を実現できない。一方、25質量%を越えると高い溶融温度での溶解が必要となり、熔融中の成分揮発(特に弗素成分)を促進してしまう。従って、非常に小さな光弾性定数を実現するためには、ガラス全質量に対して好ましくは8質量%、より好ましくは9質量%、もっとも好ましくは9.5質量%を下限とし、好ましくは25質量%、より好ましくは20質量%もっとも好ましくは19質量%を上限として含有される。
Nbは、少量の添加で高屈折率を実現でき、かつ、化学的耐久性を向上させる効果があるため、本発明において必須成分であり、7.0質量%を上限に添加することが可能である。但し、0.5質量%より少ないと上記効果が得られにくく、所望の光学恒数を実現できない。なお、7.0質量%より多く含有させると、光弾性定数が大きくなる。従ってガラス全質量に対して好ましくは0.5質量%、より好ましくは0.8質量%、最も好ましくは1.0質量%を下限とし、好ましくは7.0質量%、より好ましくは6.5質量%、もっとも好ましくは6.0質量%を上限として含有される。
構成4でガラス構成成分を限定した理由は以下のとおりである。なお、構成3と重複する成分については、上記構成3に記載した通りである。
Sr(PO、Ca(PO、Zn(PO、La(POの各成分は、ガラス成形成分としての作用があるため、必要に応じて添加してもよい。Sr(PO成分は、前記作用の他に光弾性定数を小さくする効果があるため、好ましくは10質量%、より好ましくは9質量%、もっとも好ましくは8質量%を上限とする。Ca(PO成分は、ガラスの安定性を向上する効果があるため、好ましくは10重量%、より好ましくは9質量%、もっとも好ましくは8質量%を上限とする。Zn(PO成分は、光弾性定数を大きくする効果があるため、好ましくは5質量%、より好ましくは4質量%、もっとも好ましくは3質量%を上限とする。La(PO成分は、5質量%を超えるとガラスの失透性を悪化させるため、好ましくは5質量%、より好ましくは4質量%、もっとも好ましくは3.5質量%を上限とする。なお、メタリン酸化合物の合計量は、構成3と同じである。
SrF及びCaFは、BaFと同様に光弾性定数を小さくする効果及び熔融性の向上効果がえられため、好ましくは10質量%、より好ましくは9質量%、もっとも好ましくは8.5質量%を上限として添加することが可能である。10質量%を超えると、所望の屈折率を実現できなくなる。MgF及びAlFは、熔融性の向上及びガラスの機械的強度を高める効果が得られるが、過度の添加は、光弾性定数を著しく増大さるため、好ましくは2質量%、より好ましくは1質量%を上限とし、最も好ましくは一切添加しない。
GdF及びLaFは、光弾性定数を維持したまま、屈折率を高める効果があるため、GdFは好ましくは15質量%、より好ましくは14質量%、最も好ましくは13.5質量%を上限として添加できる。なお15質量%以上の添加はガラスの不安定化を顕著にする。LaFは好ましくは7質量%、より好ましくは6質量%、最も好ましくは5質量%を上限として添加できる。なお過度の添加はガラスの不安定化を顕著にする。
YFはガラスの安定化効果があり、かつ、屈折率の調整が可能であるため、好ましくは7質量%、より好ましくは6質量%、最も好ましくは5.5質量%を上限として添加できる。過度の添加は、光弾性定数を増大させる。
KHFは、ガラス熔融性の向上及び脱泡効果が得られるため、好ましくは3質量%、より好ましくは2.5質量%、最も好ましくは2質量%を上限として添加できる。過度の添加は屈折率を著しく低下させるため、所望の屈折率を実現できない。なお、弗化物の合計量は、構成3に関する記述通りである。
、La、Yb、Ta、Lu、TiO、ZrO、WO、Biの各金属酸化物成分は、屈折率とアッベ数の調整が可能であるため、任意に添加することが可能である。より詳細には、Y、La成分は、光弾性定数を大きくさせることなく、高屈折率化が可能なため、好ましくは10.0質量%、より好ましくは8質量%、最も好ましくは7質量%を上限として添加できるが、過度の添加はガラスの失透安定性を悪化させる。また、Yb、Ta、Lu及びBiは、効果的な高屈折率化が可能であるが、過度の添加はガラスを不安定化するため、好ましくは5.0質量%、より好ましくは4質量%、最も好ましくは3質量%を上限として添加できる。ZrOはガラスの屈折率調整効果にあわせて機械的強度の向上の効果があるが、5.0質量%以上を添加するには、高温での溶解が必要なため、好ましくは5.0質量%、より好ましくは4.5質量%、最も好ましくは4質量%を上限として添加できる。TiO、WOは、高屈折率化及びアッベ数の調整に効果があるが、過度の添加はガラスに着色を与えるため、好ましくは7.0質量%、より好ましくは6質量%、最も好ましくは5質量%を上限として添加できる。
BaOは光弾性定数を小さくする効果が大きく、かつ、屈折率とアッベ数の調整に有効なため、BaF以外に、好ましくは8質量%以下、より好ましくは7.5質量%以下、最も好ましくは7質量%以下を任意に添加できる。なお8質量%を超えて添加すると、ガラスの不安定化が顕著になるため、好ましくない。
CaO、SrO、ZnOは、適量の添加によりガラス安定化(耐失透性の向上)効果が得られるため必要に応じて添加が可能である。但し、過度の添加をすると、所望の光弾性定数及び屈折率が得られなくなるため、CaO、ZnOは好ましくは5.0質量%、より好ましくは4.5質量%、最も好ましくは4.0質量%を上限として添加でき、SrOは好ましくは10.0質量%、より好ましくは9質量%、最も好ましくは8質量%を上限として添加できる。
LiO、NaO、KO、CsOの各成分は、ガラス溶融性向上や脱泡効果のために、LiOは、好ましくは1.0質量%、より好ましくは0.8質量%、最も好ましくは0.5質量%を上限として、NaO及びKOは好ましくは3.0質量%、より好ましくは2.5質量%、最も好ましくは2.0質量%を上限として、CsOは好ましくは5.0質量%、より好ましくは4質量%、最も好ましくは3質量%を上限として任意に添加することが可能である。過度の添加は、ガラスが不安定化し失透発生などの不具合が生じやすくなるため、好ましくない。
TlO成分は、ガラス溶融性向上及び光弾性定数を小さくしつつ屈折率及びアッベ数を調整できる効果があるので、任意に添加することができるが、15質量%を超えるとガラスの着色が顕著になるため、好ましくは15質量%以下、より好ましくは14質量%以下、最も好ましくは13質量%以下であることが好ましい。
SiO及びBは、屈折率調整及び機械的強度の向上に効果があるが、光弾性定数を著しく増大させるため、好ましくは3.0質量%、より好ましくは2質量%を上限とし、最も好ましくは一切添加しない。
本発明の光学ガラスの清澄、均質化のために公知の脱泡剤であるSbを任意に添加することができる。また、前記効果のほかに屈折率・光弾性定数調整が可能なため、上限を3.0質量%として任意に添加することができるが、過度の添加は、熔融時の過度な発泡を促進するため、好ましくない。
構成4と構成5はほぼ同等のガラス構成成分範囲を示す。例えば、Ba(POは、高温でのガラス熔融時に、BaO成分とP成分に分解する。構成4は、複合塩や弗化物を基準にした記述であり、構成5は、ガラス化反応により生じる酸化物を基準にした記述である。
なお構成5において「酸化物換算組成」とは、本発明のガラス構成成分として使用される複合塩、弗化物等がガラス熔融時に全て分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、生成酸化物の総重量を100質量%として、ガラス中に含有される各成分を表記した組成である。
構成5でガラス構成成分を限定した理由は以下のとおりである。構成1、2、3及び4と重複する成分については、上述の通りである。
はガラス形成酸化物のため、本発明のガラスにおいて必須の成分である。安定なガラス形成のためには、12質量%以上含有することが必要であるが、22質量%以上では所望の光弾性定数が得られなくなる。従って好ましくは12質量%、より好ましくは13質量%、最も好ましくは14質量%を下限とし、好ましくは22質量%未満、より好ましくは20質量%、最も好ましくは19質量%を上限として含有できる。
Alは、弗リン酸塩系ガラスにおいて安定なガラス形成を促進する効果が高く、機械的強度や化学的耐久性の向上効果が得られるために1質量%以上含有することが必要であるが、5質量%を超えると所望の光弾性定数を得られなくなる。従って、好ましくは1質量%、より好ましくは1.5質量%、最も好ましくは2質量%を下限として含有でき、好ましくは5質量%、より好ましくは4.5質量%、最も好ましくは4質量%を上限として含有できる。
BaOは光弾性定数を小さくする効果が大きく、かつ、屈折率とアッベ数の調整に有効なため、必須成分である。40質量%よりも少ないと、所望の光弾性定数及び光学恒数(屈折率、アッベ数)が得られない。55質量%よりも多いと、失透析出など製造上好ましくないガラスの不安定化が顕著になる。従って好ましくは40質量%、より好ましくは41質量%、最も好ましくは42質量%を下限とし、好ましくは55質量%、より好ましくは54質量%、もっとも好ましくは53質量%を上限として含まれ得る。
F(弗素)のガラス中での効果は前述のとおりであるが、酸化物換算組成100重量部に対して、一種又は二種以上の酸化物の一部又は全部を弗化物置換したFの合計量で、8重量部未満では、安定なガラスが得られず、20重量部より多く含有させると、所望の屈折率を実現できない。従って好ましくは8重量部、より好ましくは9重量部、最も好ましくは10重量部を下限とし、好ましくは20重量部、より好ましくは19重量部、もっとも好ましくは18重量部を上限として含まれ得る。
MgO(原料形態としては、MgFやMg(PO、MgCO、MgO等が用いられる)は、ガラスの光弾性定数を著しく増大させる効果があるため、含有しないことが望ましいが、化学的耐久性や機械的強度の向上及び熱膨張係数の調整効果があるため、MgO成分として1質量%まで添加できる。
構成6によれば、波長依存性が小さく、各波長での複屈折量は均一であるため、光学設計の際に製品特性の複屈折による影響の波長依存性を考慮しなくて良い。
構成7によれば、機械的及び熱的応力によって生じる複屈折量が小さいため、設計した光学特性を忠実に実現することができ、また、高精度な偏光制御が可能な光学部材(レンズ・プリズム・基板など)を実現できる。光弾性定数の波長依存性については、可視域全般に渡り機能する光学部材での用途では重要である。
構成8によれば、構成7より更に光弾性定数値や屈折率などを最適化することにより、構成7に示した効果が得られ、特に高精度な偏光制御が要求される光学部材(レンズ・プリズム・基板など)を実現できる。
なお本発明のガラス中においてPb化合物の含有量は、ガラス全質量に対し0.1質量%未満、好ましくは全く含有されないことが好ましい。
本発明の実施例について説明する。表1及び2(構成2に準じたガラス構成成分記述)、表3及び4(構成4に準じたガラス構成成分記述)及び表5及び6(構成5に準じたガラス構成成分記述)に、屈折率(nd)が1.60〜1.68及びアッベ数νdが40〜65未満であり、波長546nmにおける光弾性定数(β)が−0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1〜0.5×10-5nm・cm-1・Pa-1の光学ガラスを得るための好適な実施例(No.1〜18)を示す。また公知の光学ガラスの比較例(No.A〜I)の組成と、得られたガラスの屈折率(nd)、アッベ数(νd)、光弾性定数(β)の数値を表7(構成2に準じたガラス構成成分記述)、表8(構成4に準じたガラス構成成分記述)及び表9(構成5に準じたガラス構成成分記述)に示す。なお、表1〜3並びに表4〜6において、実施例の番号が同一の場合は同一の組成の試料を意味する。
Figure 2005112717
Figure 2005112717
Figure 2005112717
Figure 2005112717
Figure 2005112717
Figure 2005112717
光弾性定数(β)は、試料形状を対面研磨した直径25mm、厚さ8mmの円板状とし、所定方向に圧縮荷重を加え、ガラスの中心に生じる光路差を測定し、前記式(1)により、求めた。436nm及び546nm測定光源は超高圧水銀灯を使用し、644nm測定光源は、ハロゲンランプを使用した。
実施例1〜18のガラスを,いずれもメタリン酸化合物、酸化物,炭酸塩、硝酸塩、弗素化合物及び水酸化物等の通常の光学ガラス原料を用いて所定の割合で秤量混合した後,白金ルツボ等に投入し,ガラス組成の溶融の難易度に応じて900〜1200℃の温度で3〜4時間溶融し,撹拌均質化した後,適当な温度に下げてから金型等に鋳込み徐冷することにより得た。また、必要に応じ、溶解時に蓋をして弗素の揮発を低減させた。
実施例1〜18は、いずれも屈折率(nd)が1.60〜1.68、アッベ数(νd)が40〜65未満であり、波長546nmにおける光弾性定数(β)が−0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1〜0.5×10-5nm・cm-1・Pa-1の範囲内であった。特に、実施例1〜16においては、光弾性定数(β)が−0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1〜0.3×10-5nm・cm-1・Pa-1の範囲であり、非常に小さな光弾性定数を持つ光学ガラスを実現した。
図1は各実施例における644nm及び436nmの入射光を用いた際の光弾性定数の値をプロットしたものである。図1から明らかなように644nmにおける光弾性定数と436nmにおける光弾性定数の差が−0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1〜0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1と非常に小さかった。
一方、公知の弗リン酸塩光学ガラスの光弾性定数を調べるため、表7〜9に示す比較例A〜Iのガラスを作成して物性取得を試みた。なお、表7〜9において、実施例の記号が同一の場合は同一の組成の試料を意味する。
比較例A及びBは、特開平11−60267号公報の実施例14及び22、比較例C及びDは、特開昭50−50416号公報の実施例14及び24、比較例Eは、特開昭57−123842号公報の実施例24、比較例F及びGは、特開昭59−18133号公報の実施例7及び22、比較例Hは、特開平10−53434号公報の実施例6、比較例Iは、USP−5969861の実施例No.47である。なお、表7は、構成2に準じたガラス構成成分記述である(それらは、各公報中の記述と同様である)、表8は、構成4に準じたガラス構成成分記述であり、表9は構成5に準じたガラス構成分記述である。比較例B及びCは、冷却中に失透が析出したため透明なガラスが得られず、物性評価ができなかった。その他の実施例については、屈折率nd≒1.60、アッベ数νd≒60に近い光学恒数であったが、実施例A、E及びHを除き、光弾性定数が0.5×10-5nm・cm-1・Pa-1よりも大きく、本発明で所望の特性とは程遠いものであった。一般的なガラスの光弾性定数は2.0〜3.0×10-5nm・cm-1・Pa-1程度であることを考慮すると、比較的光弾性定数は小さいと言えるが、例えば、偏光ビームスプリッタなどの高精度の偏光制御が必要な用途においては、限りなくゼロに近いことが望ましいため、十分とは言えない。
比較例A及びEは、光学恒数(屈折率nd及びアッベ数νd)が本発明における所望の範囲から大きく外れ、例えば、これらのガラスを用いて偏光ビームスプリッタを作成する場合、偏光分離膜の作成において良い偏光分離特性を得るのに、多大な困難がある。
比較例Hは、屈折率(nd)が1.60〜1.62である場合は、光弾性定数(β)は−0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1〜0.4×10-5nm・cm-1・Pa-1の範囲であることがより好ましいため、実用上に十分であると言えない。例えば、同等の屈折率である実施例2及び4と比較例Hを比べると、比較例Hの光弾性定数は2倍以上であるため、比較例Eのガラスを光学素子として使用した時には、実施例2及び4で作成した光学素子よりも、望ましくない複屈折が生じやすい。
また、比較例Iの弗リン酸塩ガラスは、公報中では、屈折率nd=1.527、アッベ数νd=72.8、He−Neレーザー波長(633nm)における光弾性定数は、0.43×10-8cm/N(=0.43×10-5nm・cm-1・Pa-1)と記載されているが、追試を行ったところ、ガラス中に微細な失透或いは分相が存在し、透明なガラスが得られなかった(乳白状の外観)。乳白状のガラスで物性取得を行ったが、表7〜9の通り、公報記載値に近い物性値は得られなかった。
Figure 2005112717
Figure 2005112717
Figure 2005112717
以上、本発明を例示の目的で詳細に説明したが、本実施例はあくまで例示の目的のみであって、本発明の思想及び範囲を逸脱することなく多くの改変を当業者により成し得ることが理解されよう。
本発明の各実施例の光弾性定数を示すグラフである。

Claims (10)

  1. 1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、ガラスを構成する原子として、
    P 5〜10mol%
    Al 1〜3mol%
    Ba 8〜13mol%
    Gd 1〜5mol%
    Nb 0.1〜3mol%
    F 15〜35mol%及び
    O 40〜52mol%
    の割合で各成分を含む光学ガラス。
  2. 1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、ガラスを構成する原子として、
    P 5〜10mol%
    Al 1〜3mol%
    Ba 8〜13mol%
    Gd 1〜5mol%
    Nb 0.1〜3mol%
    F 15〜35mol%
    O 40〜52mol%及び
    Y 0〜2mol%及び/又は
    La 0〜2mol%及び/又は
    Yb 0〜1mol%及び/又は
    Ta 0〜1mol%及び/又は
    Lu 0〜1mol%及び/又は
    Ti 0〜1.5mol%及び/又は
    Zr 0〜1.5mol%及び/又は
    W 0〜1.5mol%及び/又は
    Bi 0〜1.5mol%及び/又は
    Mg 0〜2mol%及び/又は
    Ca 0〜3mol%及び/又は
    Sr 0〜5mol%及び/又は
    Zn 0〜2mol%及び/又は
    Li 0〜2mol%及び/又は
    Na 0〜2mol%及び/又は
    K 0〜2mol%及び/又は
    Cs 0〜1mol%及び/又は
    Tl 0〜3mol%及び/又は
    Si 0〜2mol%及び/又は
    B 0〜2mol%及び/又は
    Sb 0〜1mol%
    の割合の各成分を含む光学ガラス。
  3. 1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、質量%で、
    メタリン酸化合物 18.0 〜 30.0%
    ただし、Al(PO 10.0 〜 20.0%
    Ba(PO 3.0 〜 15.0%、
    弗化物 43.0 〜 65.0%
    ただし、BaF 41.0 〜 55.0%、
    Gd 8.0 〜 25.0%
    及び Nb 0.5 〜 7.0%
    の各成分を含む光学ガラス。
  4. 1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、質量%で、
    メタリン酸化合物 18.0 〜 30.0%、
    ただし、Al(PO 10.0 〜 20.0%
    Ba(PO 3.0 〜 15.0%及び
    Sr(PO 0.0 〜 10.0%及び/又は
    Ca(PO 0.0 〜 10.0%及び/又は
    Zn(PO 0.0 〜 5.0%及び/又は
    La(PO 0.0 〜 5.0%
    を含有し、
    弗化物 43.0 〜 65.0%
    ただし、BaF 41.0 〜 55.0%及び
    SrF 0.0 〜 10.0%及び/又は
    CaF 0.0 〜 10.0%及び/又は
    MgF 0.0 〜 2.0%及び/又は
    AlF 0.0 〜 2.0%及び/又は
    GdF 0.0 〜 15.0%及び/又は
    YF 0.0 〜 7.0%及び/又は
    LaF 0.0 〜 7.0%及び/又は
    KHF 0.0 〜 3.0%
    並びに、
    Gd 8.0 〜 25.0%
    Nb 0.5 〜 7.0%及び
    0.0 〜 10.0%及び/又は
    La 0.0 〜 10.0%及び/又は
    Yb 0.0 〜 5.0%及び/又は
    Ta 0.0 〜 5.0%及び/又は
    Lu 0.0 〜 5.0%及び/又は
    TiO 0.0 〜 7.0%及び/又は
    ZrO 0.0 〜 5.0%及び/又は
    WO 0.0 〜 7.0%及び/又は
    Bi 0.0 〜 5.0%及び/又は
    BaO 0.0 〜 8.0%及び/又は
    CaO 0.0 〜 5.0%及び/又は
    SrO 0.0 〜 10.0%及び/又は
    ZnO 0.0 〜 5.0%及び/又は
    LiO 0.0 〜 1.0%及び/又は
    NaO 0.0 〜 3.0%及び/又は
    O 0.0 〜 3.0%及び/又は
    CsO 0.0 〜 5.0%及び/又は
    TlO 0.0 〜 15.0%及び/又は
    SiO 0.0 〜 3.0%及び/又は
    0.0 〜 3.0%及び/又は
    Sb 0.0 〜 3.0%、
    を含む光学ガラス。
  5. 1.60〜1.68の屈折率(nd)及び40以上かつ65未満のアッベ数(νd)を有し、質量%で、
    12 〜 22%未満、
    Al 1 〜 5%
    BaO 40 〜 55%
    Gd 8 〜 25%及び
    Nb 0.5 〜 8%並びに
    0 〜 10%及び/又は
    La 0 〜 10%及び/又は
    Yb 0 〜 5%及び/又は
    Ta 0 〜 5%及び/又は
    Lu 0 〜 5%及び/又は
    TiO 0 〜 7%及び/又は
    ZrO 0 〜 5%及び/又は
    WO 0 〜 7%及び/又は
    Bi 0 〜 5%及び/又は
    MgO 0 〜 1%及び/又は
    CaO 0 〜 5%及び/又は
    SrO 0 〜 10%及び/又は
    ZnO 0 〜 5%及び/又は
    LiO 0 〜 1%及び/又は
    NaO 0 〜 3%及び/又は
    O 0 〜 3%及び/又は
    CsO 0 〜 5%及び/又は
    TlO 0 〜 15%及び/又は
    SiO 0 〜 3%及び/又は
    0 〜 3%及び/又は
    Sb 0 〜 3%
    の酸化物換算組成を含有し、かつ一種又は二種以上の上記酸化物の一部又は全部を弗化物置換したFの合計量が、上記酸化物換算組成100重量部に対して8〜20重量部である光学ガラス。
  6. 644nmにおける光弾性定数と436nmにおける光弾性定数との差が−0.1×10-5〜0.1×10-5nm・cm-1・Pa-1である請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  7. 屈折率(nd)が、1.60〜1.62の範囲では、546nmにおける光弾性定数が−0.1×10-5〜0.3×10-5nm・cm-1・Pa-1であり、また、屈折率(nd)が、1.62〜1.68の範囲では、546nmにおける光弾性定数が−0.1×10-5〜0.5×10-5nm・cm-1・Pa-1である請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  8. 屈折率(nd)が、1.60〜1.65、アッベ数(νd)が、50〜65未満であり、かつ、546nmにおける光弾性定数が−0.1×10-5〜0.3×10-5nm・cm-1・Pa-1であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  9. 鉛化合物を含有しない請求項1〜8のいずれか1項に記載の光学ガラス。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の光学ガラスを用いた、液晶プロジェクタ用偏光ビームスプリッタ。

JP2004263769A 2003-09-16 2004-09-10 光弾性定数が小さい光学ガラス Expired - Fee Related JP4671647B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004263769A JP4671647B2 (ja) 2003-09-16 2004-09-10 光弾性定数が小さい光学ガラス

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003323274 2003-09-16
JP2004263769A JP4671647B2 (ja) 2003-09-16 2004-09-10 光弾性定数が小さい光学ガラス

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005112717A true JP2005112717A (ja) 2005-04-28
JP4671647B2 JP4671647B2 (ja) 2011-04-20

Family

ID=34554459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004263769A Expired - Fee Related JP4671647B2 (ja) 2003-09-16 2004-09-10 光弾性定数が小さい光学ガラス

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4671647B2 (ja)

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006225215A (ja) * 2005-02-21 2006-08-31 Nippon Electric Glass Co Ltd ガラス及びその製造方法
JP2008001543A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Agc Techno Glass Co Ltd 視感度補正フィルタガラス及び視感度補正フィルタ
JP2008544944A (ja) * 2005-07-05 2008-12-11 マーガリアン,アルフレッド,エー. ビスマス含有フルオロリン酸ガラスおよびその作製方法
JP2010059021A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Hoya Corp フツリン酸ガラス、プレス成形用ガラス素材、光学素子ブランク、光学素子それぞれの製造方法
JP2011203029A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd フッ化化合物の処理方法
JP2012506838A (ja) * 2008-10-31 2012-03-22 マーガリアン,アルフレッド,エー. 高エネルギー環境下で用いるための、光学特性が改善された光学部品
JP2012153541A (ja) * 2011-01-21 2012-08-16 Ohara Inc 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子
JP2012153542A (ja) * 2011-01-21 2012-08-16 Ohara Inc 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子
US8356493B2 (en) 2001-06-26 2013-01-22 Margaryan Alfred A Fluorophosphate glass and method of making thereof
JP2013087026A (ja) * 2011-10-20 2013-05-13 Morita Kagaku Kogyo Kk 弗燐酸塩光学ガラスの製造方法
WO2013069658A1 (ja) * 2011-11-09 2013-05-16 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP2013151410A (ja) * 2011-12-28 2013-08-08 Ohara Inc 光学ガラス、光学素子及びプリフォーム
JP2018145028A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 Hoya株式会社 光学ガラスおよび光学素子
KR20180111681A (ko) 2017-03-31 2018-10-11 호야 가부시키가이샤 광학 유리 및 광학 소자
US10393887B2 (en) 2015-07-19 2019-08-27 Afo Research, Inc. Fluorine resistant, radiation resistant, and radiation detection glass systems
KR20190129755A (ko) 2018-05-10 2019-11-20 호야 가부시키가이샤 광학 유리 및 광학 소자
JP2020015662A (ja) * 2017-03-31 2020-01-30 Hoya株式会社 光学ガラスおよび光学素子
JP2021014401A (ja) * 2020-10-28 2021-02-12 Hoya株式会社 光学ガラスおよび光学素子

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1160267A (ja) * 1997-08-14 1999-03-02 Ohara Inc 弗燐酸塩光学ガラス
JPH11199269A (ja) * 1997-12-26 1999-07-27 Ohara Inc 光弾性定数が小さい光学ガラス
JPH11335135A (ja) * 1997-06-17 1999-12-07 Hoya Corp 光偏光制御素子
JP2002128540A (ja) * 2000-10-17 2002-05-09 Minolta Co Ltd 光学ガラス

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11335135A (ja) * 1997-06-17 1999-12-07 Hoya Corp 光偏光制御素子
JPH1160267A (ja) * 1997-08-14 1999-03-02 Ohara Inc 弗燐酸塩光学ガラス
JPH11199269A (ja) * 1997-12-26 1999-07-27 Ohara Inc 光弾性定数が小さい光学ガラス
JP2002128540A (ja) * 2000-10-17 2002-05-09 Minolta Co Ltd 光学ガラス

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8356493B2 (en) 2001-06-26 2013-01-22 Margaryan Alfred A Fluorophosphate glass and method of making thereof
JP2006225215A (ja) * 2005-02-21 2006-08-31 Nippon Electric Glass Co Ltd ガラス及びその製造方法
JP4613635B2 (ja) * 2005-02-21 2011-01-19 日本電気硝子株式会社 ガラス及びその製造方法
JP2008544944A (ja) * 2005-07-05 2008-12-11 マーガリアン,アルフレッド,エー. ビスマス含有フルオロリン酸ガラスおよびその作製方法
JP2008001543A (ja) * 2006-06-21 2008-01-10 Agc Techno Glass Co Ltd 視感度補正フィルタガラス及び視感度補正フィルタ
JP2010059021A (ja) * 2008-09-04 2010-03-18 Hoya Corp フツリン酸ガラス、プレス成形用ガラス素材、光学素子ブランク、光学素子それぞれの製造方法
JP2012506838A (ja) * 2008-10-31 2012-03-22 マーガリアン,アルフレッド,エー. 高エネルギー環境下で用いるための、光学特性が改善された光学部品
US8361914B2 (en) 2008-10-31 2013-01-29 Margaryan Alfred A Optical components for use in high energy environment with improved optical characteristics
JP2015038016A (ja) * 2008-10-31 2015-02-26 マーガリアン, アルフレッド, エー.MARGARYAN, Alfred, A. 高エネルギー環境下で用いるための、光学特性が改善された光学部品
JP2011203029A (ja) * 2010-03-25 2011-10-13 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd フッ化化合物の処理方法
JP2012153541A (ja) * 2011-01-21 2012-08-16 Ohara Inc 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子
JP2012153542A (ja) * 2011-01-21 2012-08-16 Ohara Inc 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子
JP2013087026A (ja) * 2011-10-20 2013-05-13 Morita Kagaku Kogyo Kk 弗燐酸塩光学ガラスの製造方法
WO2013069658A1 (ja) * 2011-11-09 2013-05-16 コニカミノルタアドバンストレイヤー株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JPWO2013069658A1 (ja) * 2011-11-09 2015-04-02 コニカミノルタ株式会社 有機エレクトロルミネッセンス表示装置
JP2013151410A (ja) * 2011-12-28 2013-08-08 Ohara Inc 光学ガラス、光学素子及びプリフォーム
US10393887B2 (en) 2015-07-19 2019-08-27 Afo Research, Inc. Fluorine resistant, radiation resistant, and radiation detection glass systems
JP2018145028A (ja) * 2017-03-02 2018-09-20 Hoya株式会社 光学ガラスおよび光学素子
KR20180111681A (ko) 2017-03-31 2018-10-11 호야 가부시키가이샤 광학 유리 및 광학 소자
JP2020015662A (ja) * 2017-03-31 2020-01-30 Hoya株式会社 光学ガラスおよび光学素子
JP7219199B2 (ja) 2017-03-31 2023-02-07 Hoya株式会社 光学ガラスおよび光学素子
KR20190129755A (ko) 2018-05-10 2019-11-20 호야 가부시키가이샤 광학 유리 및 광학 소자
JP2021014401A (ja) * 2020-10-28 2021-02-12 Hoya株式会社 光学ガラスおよび光学素子
JP7090678B2 (ja) 2020-10-28 2022-06-24 Hoya株式会社 光学ガラスおよび光学素子

Also Published As

Publication number Publication date
JP4671647B2 (ja) 2011-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4671647B2 (ja) 光弾性定数が小さい光学ガラス
JP5078272B2 (ja) 光学ガラス
US7088903B2 (en) Optical glass having a small photoelastic constant
JP2008303141A (ja) 光学ガラス
JP2006327926A (ja) 光学ガラス
WO2012046833A1 (ja) 光学ガラス、プリフォーム材及び光学素子
JPH02124740A (ja) フツリン酸塩光学ガラス
JP5271483B2 (ja) 光学ガラス
JP2016222511A (ja) 光学ガラス、光学ガラスを用いた光学素子、光学装置
JPH02149445A (ja) フツリン酸塩光学ガラス
JP2011093731A (ja) 光学ガラス、プリフォーム及び光学素子
JP3653669B2 (ja) 光学ガラス
JP2515672B2 (ja) 青色領域で正異常部分分散を示す光学ガラス
JPH07157330A (ja) 塩素含有フツ燐酸塩ガラス
CN106904831B (zh) 光学玻璃及其制备方法和光学元件
JP3301984B2 (ja) 低光弾性定数ガラス、及び光学ガラス
JP4138366B2 (ja) 光学ガラス
JPH0948631A (ja) 偏光光学系用光学ガラス
JPH01270537A (ja) 弗燐酸塩光学ガラス
JPWO2004092087A1 (ja) 光弾性定数が小さいガラス
JPS63144141A (ja) 弗燐酸塩光学ガラス
JP3478117B2 (ja) 真空紫外光透過性の無水・無酸素フッ化アルミニウムガラス
JP2018177561A (ja) 光学ガラス及び光学素子
JP2002128540A (ja) 光学ガラス
TWI542562B (zh) Optical glass, preform and optical element

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100413

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100610

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110113

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140128

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees