JPH1160267A - 弗燐酸塩光学ガラス - Google Patents
弗燐酸塩光学ガラスInfo
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- JPH1160267A JPH1160267A JP9219538A JP21953897A JPH1160267A JP H1160267 A JPH1160267 A JP H1160267A JP 9219538 A JP9219538 A JP 9219538A JP 21953897 A JP21953897 A JP 21953897A JP H1160267 A JPH1160267 A JP H1160267A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 所定の光学恒数を有するとともに、失透に対
して安定で大量生産に適した弗燐酸塩光学ガラスを提供
する。 【解決手段】 主組成分として、重量％で、Ａｌ（ＰＯ
3）3 が１０．０〜４０．０％、ＢａＦ2 が２０．０〜
６０．０％、ＹＦ3 が０．１〜１５．０％、およびＧｄ
2Ｏ3 が６．０〜２５．０％の範囲の組成を含み、屈折
率（ｎｄ）が１．５０〜１．６０、およびアッベ数（ν
d）が６５〜７７の範囲の光学恒数を有する。または、
主組成分として、重量％で、Ａｌ（ＰＯ3）3 が１５．
０〜３５．０％、ＢａＦ2 が１０．０〜４０．０％、Ｙ
2Ｏ3 が０．５〜１０．０％、Ｇｄ2Ｏ3 が１．０〜１
５．０％、およびＢａＯが１５．０〜５０．０％の範囲
の組成を含み、屈折率（ｎｄ）が１．５７〜１．６５、
アッベ数（νd）が５８〜７２の範囲の光学恒数を有す
る。
して安定で大量生産に適した弗燐酸塩光学ガラスを提供
する。 【解決手段】 主組成分として、重量％で、Ａｌ（ＰＯ
3）3 が１０．０〜４０．０％、ＢａＦ2 が２０．０〜
６０．０％、ＹＦ3 が０．１〜１５．０％、およびＧｄ
2Ｏ3 が６．０〜２５．０％の範囲の組成を含み、屈折
率（ｎｄ）が１．５０〜１．６０、およびアッベ数（ν
d）が６５〜７７の範囲の光学恒数を有する。または、
主組成分として、重量％で、Ａｌ（ＰＯ3）3 が１５．
０〜３５．０％、ＢａＦ2 が１０．０〜４０．０％、Ｙ
2Ｏ3 が０．５〜１０．０％、Ｇｄ2Ｏ3 が１．０〜１
５．０％、およびＢａＯが１５．０〜５０．０％の範囲
の組成を含み、屈折率（ｎｄ）が１．５７〜１．６５、
アッベ数（νd）が５８〜７２の範囲の光学恒数を有す
る。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐失透性および溶
融性に優れ、大量生産に適した新規な弗燐酸塩光学ガラ
スに関する。
融性に優れ、大量生産に適した新規な弗燐酸塩光学ガラ
スに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、低分散性で正の異常部分分散性を
有する光学ガラスはレンズの設計において２次スペクト
ルの修正可能なことから、利用価値が高く、この光学ガ
ラスの例として、弗燐酸塩光学ガラスが知られている。
屈折率（ｎｄ）が約１．５０〜１．６５、アッベ数（ν
d）が約５８〜７７の範囲内の光学恒数を有する弗燐酸
塩光学ガラスとして、たとえば、Ａｌ（ＰＯ3)3−Ｚｎ
（ＰＯ3)2−ＢａＦ2−（ＭｇＦ2 および／またはＡｌＦ
3）−Ｂ2Ｏ3−ＢａＯ−（Ｙ2Ｏ3および／またはＹｂ2Ｏ
3）系ガラスが開示されている（特公昭６２−１４５０
０号公報参照）。
有する光学ガラスはレンズの設計において２次スペクト
ルの修正可能なことから、利用価値が高く、この光学ガ
ラスの例として、弗燐酸塩光学ガラスが知られている。
屈折率（ｎｄ）が約１．５０〜１．６５、アッベ数（ν
d）が約５８〜７７の範囲内の光学恒数を有する弗燐酸
塩光学ガラスとして、たとえば、Ａｌ（ＰＯ3)3−Ｚｎ
（ＰＯ3)2−ＢａＦ2−（ＭｇＦ2 および／またはＡｌＦ
3）−Ｂ2Ｏ3−ＢａＯ−（Ｙ2Ｏ3および／またはＹｂ2Ｏ
3）系ガラスが開示されている（特公昭６２−１４５０
０号公報参照）。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このガ
ラスは液相温度が高いため、結晶が析出しやすく、耐失
透性が十分でないため均質なガラスを得難く、工業的規
模で生産するには適していない。そこで上記欠点を改善
する目的で、Ａｌ（ＰＯ3）3−ＢａＦ2−ＳｒＦ2−Ｇｄ
2Ｏ3系ガラス（特開平２−１２４７４０号公報）が、ま
た、Ａｌ（ＰＯ3）3−（ＢａＦ2 および／またはＳｒＦ
2）−（Ｌａ2Ｏ3および／またはＹ2Ｏ3）−（ＳｎＯお
よび／またはＳｎＯ2および／またはＳｎＦ2）系ガラス
（特開平６−１５７０６８号公報）が提案されている。
しかし、これらのガラスも失透に対して安定性が十分と
はいえない。
ラスは液相温度が高いため、結晶が析出しやすく、耐失
透性が十分でないため均質なガラスを得難く、工業的規
模で生産するには適していない。そこで上記欠点を改善
する目的で、Ａｌ（ＰＯ3）3−ＢａＦ2−ＳｒＦ2−Ｇｄ
2Ｏ3系ガラス（特開平２−１２４７４０号公報）が、ま
た、Ａｌ（ＰＯ3）3−（ＢａＦ2 および／またはＳｒＦ
2）−（Ｌａ2Ｏ3および／またはＹ2Ｏ3）−（ＳｎＯお
よび／またはＳｎＯ2および／またはＳｎＦ2）系ガラス
（特開平６−１５７０６８号公報）が提案されている。
しかし、これらのガラスも失透に対して安定性が十分と
はいえない。
【０００４】そこで、本発明は以上の技術的課題を解決
するためなされたものであって、その目的は、前記所定
の光学恒数を有するとともに、失透に対して安定で大量
生産に適した弗燐酸塩光学ガラスを提供することを目的
とする。
するためなされたものであって、その目的は、前記所定
の光学恒数を有するとともに、失透に対して安定で大量
生産に適した弗燐酸塩光学ガラスを提供することを目的
とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明者等は鋭意試験研究を重ねた結果、従来、具
体的に開示されていない特定組成範囲のＡｌ（ＰＯ3）3
−ＢａＦ2−ＹＦ3−Ｇｄ2Ｏ3系ガラスおよびＡｌ（ＰＯ
3）3−ＢａＦ2−Ｙ2Ｏ3−Ｇｄ2Ｏ3−ＢａＯ系ガラスに
おいて前記範囲内の光学恒数を有し、かつ耐失透性及び
溶融性が改善された量産可能な所期のガラスが得られる
ことを見出し、本発明をなすに至った。
に、本発明者等は鋭意試験研究を重ねた結果、従来、具
体的に開示されていない特定組成範囲のＡｌ（ＰＯ3）3
−ＢａＦ2−ＹＦ3−Ｇｄ2Ｏ3系ガラスおよびＡｌ（ＰＯ
3）3−ＢａＦ2−Ｙ2Ｏ3−Ｇｄ2Ｏ3−ＢａＯ系ガラスに
おいて前記範囲内の光学恒数を有し、かつ耐失透性及び
溶融性が改善された量産可能な所期のガラスが得られる
ことを見出し、本発明をなすに至った。
【０００６】すなわち、前記目的を達成するための本発
明の第一の態様の弗燐酸塩光学ガラスの特徴は、Ａｌ
（ＰＯ3）3、ＢａＦ2 、ＹＦ3 、およびＧｄ2Ｏ3 を主
組成分としてなり、重量％で、Ａｌ（ＰＯ3）3 が１
０．０〜４０．０％、ＢａＦ2 が２０．０〜６０．０
％、ＹＦ3 が０．１〜１５．０％、およびＧｄ2Ｏ3 が
６．０〜２５．０％の範囲の組成を含み、屈折率（ｎ
ｄ）が１．５０〜１．６０、およびアッベ数（νd）が
６５〜７７の範囲の光学恒数を有することを特徴とす
る。
明の第一の態様の弗燐酸塩光学ガラスの特徴は、Ａｌ
（ＰＯ3）3、ＢａＦ2 、ＹＦ3 、およびＧｄ2Ｏ3 を主
組成分としてなり、重量％で、Ａｌ（ＰＯ3）3 が１
０．０〜４０．０％、ＢａＦ2 が２０．０〜６０．０
％、ＹＦ3 が０．１〜１５．０％、およびＧｄ2Ｏ3 が
６．０〜２５．０％の範囲の組成を含み、屈折率（ｎ
ｄ）が１．５０〜１．６０、およびアッベ数（νd）が
６５〜７７の範囲の光学恒数を有することを特徴とす
る。
【０００７】上記弗燐酸塩光学ガラスにあって、耐失透
性の向上や、光学恒数の調整等の観点から、その他のメ
タ燐酸塩、弗化物、酸化物を含む方が好ましく、詳しく
は、重量％で、Ｍｇ（ＰＯ3）2 が０〜３０．０％、Ｃ
ａ（ＰＯ3）2 が０〜３０．０％、Ｂａ（ＰＯ3）2 が０
〜３０．０％、Ｓｒ（ＰＯ3）2 が０〜７．０％、Ａｌ
Ｆ3 が０〜１０．０％、ＭｇＦ2 が０〜２０．０％、Ｃ
ａＦ2 が０〜３０．０％、ＳｒＦ2が０〜４．０％、Ｇ
ｄＦ3 が０〜１５．０％、Ｙ2Ｏ3 が０〜１０．０％、
ＭｇＯが０〜１０．０％、ＣａＯが０〜１０．０％、Ｓ
ｒＯが０〜３．０％、ＢａＯが０〜５０．０％、Ｓｂ2
Ｏ3が０〜０．５％の範囲の組成を含む方が望ましい。
性の向上や、光学恒数の調整等の観点から、その他のメ
タ燐酸塩、弗化物、酸化物を含む方が好ましく、詳しく
は、重量％で、Ｍｇ（ＰＯ3）2 が０〜３０．０％、Ｃ
ａ（ＰＯ3）2 が０〜３０．０％、Ｂａ（ＰＯ3）2 が０
〜３０．０％、Ｓｒ（ＰＯ3）2 が０〜７．０％、Ａｌ
Ｆ3 が０〜１０．０％、ＭｇＦ2 が０〜２０．０％、Ｃ
ａＦ2 が０〜３０．０％、ＳｒＦ2が０〜４．０％、Ｇ
ｄＦ3 が０〜１５．０％、Ｙ2Ｏ3 が０〜１０．０％、
ＭｇＯが０〜１０．０％、ＣａＯが０〜１０．０％、Ｓ
ｒＯが０〜３．０％、ＢａＯが０〜５０．０％、Ｓｂ2
Ｏ3が０〜０．５％の範囲の組成を含む方が望ましい。
【０００８】また、前記目的を達成するための本発明の
第二の態様の弗燐酸塩光学ガラスの特徴は、Ａｌ（ＰＯ
3）3 、ＢａＦ2 、Ｙ2Ｏ3、Ｇｄ2Ｏ3、ＢａＯを主組成
分としてなり、重量％で、Ａｌ（ＰＯ3）3 が１５．０
〜３５．０％、ＢａＦ2 が１０．０〜４０．０％、Ｙ2
Ｏ3 が０．５〜１０．０％、Ｇｄ2Ｏ3 が１．０〜１
５．０％、およびＢａＯが１５．０〜５０．０％の範囲
の組成を含み、屈折率（ｎｄ）が１．５７〜１．６５、
アッベ数（νd）が５８〜７２の範囲の光学恒数を有す
ることを特徴とする。
第二の態様の弗燐酸塩光学ガラスの特徴は、Ａｌ（ＰＯ
3）3 、ＢａＦ2 、Ｙ2Ｏ3、Ｇｄ2Ｏ3、ＢａＯを主組成
分としてなり、重量％で、Ａｌ（ＰＯ3）3 が１５．０
〜３５．０％、ＢａＦ2 が１０．０〜４０．０％、Ｙ2
Ｏ3 が０．５〜１０．０％、Ｇｄ2Ｏ3 が１．０〜１
５．０％、およびＢａＯが１５．０〜５０．０％の範囲
の組成を含み、屈折率（ｎｄ）が１．５７〜１．６５、
アッベ数（νd）が５８〜７２の範囲の光学恒数を有す
ることを特徴とする。
【０００９】上記弗燐酸塩光学ガラスにあって、耐失透
性の向上や、光学恒数の調整等の観点から、その他のメ
タ燐酸塩、弗化物、酸化物を含む方が好ましく、詳しく
は、重量％で、Ｍｇ（ＰＯ3）2が０〜２０．０％、Ｃａ
（ＰＯ3）2が０〜２０．０％、Ｂａ（ＰＯ3）2が０〜３
０．０％であって、Ａｌ（ＰＯ3）3を含めた上記メタ燐
酸塩の合計量が３３．０〜５０．０％の範囲であり、Ａ
ｌＦ3 が０〜１０．０％、ＭｇＦ2 が０〜１０．０％、
ＣａＦ2 が０〜１０．０％、ＹＦ3 が０〜２０．０％、
ＧｄＦ3 が０〜２０．０％であって、ＢａＦ2を含めた
上記弗化物の合計量が１０．０〜４５．０％の範囲であ
り、ＭｇＯが０〜１０．０％、ＣａＯが０〜１０．０
％、Ｓｂ2Ｏ3が０〜０．５％の範囲の組成を含む方が望
ましい。
性の向上や、光学恒数の調整等の観点から、その他のメ
タ燐酸塩、弗化物、酸化物を含む方が好ましく、詳しく
は、重量％で、Ｍｇ（ＰＯ3）2が０〜２０．０％、Ｃａ
（ＰＯ3）2が０〜２０．０％、Ｂａ（ＰＯ3）2が０〜３
０．０％であって、Ａｌ（ＰＯ3）3を含めた上記メタ燐
酸塩の合計量が３３．０〜５０．０％の範囲であり、Ａ
ｌＦ3 が０〜１０．０％、ＭｇＦ2 が０〜１０．０％、
ＣａＦ2 が０〜１０．０％、ＹＦ3 が０〜２０．０％、
ＧｄＦ3 が０〜２０．０％であって、ＢａＦ2を含めた
上記弗化物の合計量が１０．０〜４５．０％の範囲であ
り、ＭｇＯが０〜１０．０％、ＣａＯが０〜１０．０
％、Ｓｂ2Ｏ3が０〜０．５％の範囲の組成を含む方が望
ましい。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下、まず、本発明の第一の態様
の弗燐酸塩光学ガラスについて、前記のとおり各成分の
組成範囲を限定した理由を説明する。Ａｌ（ＰＯ3）
3は、本発明の第一の態様のガラスにおいて、ガラス形
成成分として必須の成分である。その量は１０％未満で
あると、ガラスの化学的耐久性及び安定性が悪化し、ま
た、４０％を超えるとガラスは失透し易くなる。また、
実験では、１０％〜３５％の範囲で良好な結果が確認さ
れた。
の弗燐酸塩光学ガラスについて、前記のとおり各成分の
組成範囲を限定した理由を説明する。Ａｌ（ＰＯ3）
3は、本発明の第一の態様のガラスにおいて、ガラス形
成成分として必須の成分である。その量は１０％未満で
あると、ガラスの化学的耐久性及び安定性が悪化し、ま
た、４０％を超えるとガラスは失透し易くなる。また、
実験では、１０％〜３５％の範囲で良好な結果が確認さ
れた。
【００１１】Ｍｇ（ＰＯ3）2、Ｃａ（ＰＯ3）2およびＳ
ｒ（ＰＯ3）2の各成分は、ガラスの耐失透性の改善およ
び光学恒数の調整に有効であるので、それぞれ、３０
％、３０％および７％まで添加しうる。また、ガラスの
耐失透性および所望の光学恒数を維持するためには、Ｍ
ｇ（ＰＯ3）2およびＣａ（ＰＯ3）2成分の合計量を３０
％までに限定することがより好ましい。Ｂａ（ＰＯ3）2
成分は、ガラスの屈折率を高めるのに有効であるので任
意に添加しうるが、その量が３０％を超えるとガラスの
耐失透性が悪化する。
ｒ（ＰＯ3）2の各成分は、ガラスの耐失透性の改善およ
び光学恒数の調整に有効であるので、それぞれ、３０
％、３０％および７％まで添加しうる。また、ガラスの
耐失透性および所望の光学恒数を維持するためには、Ｍ
ｇ（ＰＯ3）2およびＣａ（ＰＯ3）2成分の合計量を３０
％までに限定することがより好ましい。Ｂａ（ＰＯ3）2
成分は、ガラスの屈折率を高めるのに有効であるので任
意に添加しうるが、その量が３０％を超えるとガラスの
耐失透性が悪化する。
【００１２】ＡｌＦ3成分は、ガラスのアッベ数を高
め、また失透傾向を防止する効果があるので任意に添加
し得るが、１０％を超えるとかえって失透し易くなる。
ＭｇＦ2およびＣａＦ2成分は、ガラスの耐失透性の改善
に有効であるので任意に添加し得る。それらの量は、そ
れぞれ、２０．０％および３０．０％までで十分であ
る。ＳｒＦ2 成分は、ガラスの失透に対する安定性を向
上させる効果があるが、その量は４．０％までで十分で
ある。
め、また失透傾向を防止する効果があるので任意に添加
し得るが、１０％を超えるとかえって失透し易くなる。
ＭｇＦ2およびＣａＦ2成分は、ガラスの耐失透性の改善
に有効であるので任意に添加し得る。それらの量は、そ
れぞれ、２０．０％および３０．０％までで十分であ
る。ＳｒＦ2 成分は、ガラスの失透に対する安定性を向
上させる効果があるが、その量は４．０％までで十分で
ある。
【００１３】ＢａＦ2は、ガラスの失透を抑制する効果
を有する重要な成分である。その量が１０．０％未満で
は上記の効果が十分ではなく、また、６０．０％を超え
ると、ガラスの化学的耐久性が悪化すると共に目標のア
ッベ数が得難くなる。実験では、２９．５％から５４．
５％の範囲で良好な結果が確認された。ＹＦ3成分は、
ガラスの溶融性、耐失透性および安定性の向上に効果が
ある。その量が０．１％未満では、後述のＧｄ2Ｏ3成分
との共存によるガラスの耐失透性の改善効果が得られ
ず、また、その量が２０．０％を超えると、逆に耐失透
性が悪化する。実験では、１．０％から１０．０％の範
囲で良好な結果が確認された。ＧｄＦ3成分は、ガラス
の溶融性、耐失透性および安定性の向上に効果があるの
で任意に添加し得るが、その量が２０．０％を超える
と、かえって耐失透性が悪化する。
を有する重要な成分である。その量が１０．０％未満で
は上記の効果が十分ではなく、また、６０．０％を超え
ると、ガラスの化学的耐久性が悪化すると共に目標のア
ッベ数が得難くなる。実験では、２９．５％から５４．
５％の範囲で良好な結果が確認された。ＹＦ3成分は、
ガラスの溶融性、耐失透性および安定性の向上に効果が
ある。その量が０．１％未満では、後述のＧｄ2Ｏ3成分
との共存によるガラスの耐失透性の改善効果が得られ
ず、また、その量が２０．０％を超えると、逆に耐失透
性が悪化する。実験では、１．０％から１０．０％の範
囲で良好な結果が確認された。ＧｄＦ3成分は、ガラス
の溶融性、耐失透性および安定性の向上に効果があるの
で任意に添加し得るが、その量が２０．０％を超える
と、かえって耐失透性が悪化する。
【００１４】Ｙ2Ｏ3成分は、アッベ数を低めずに屈折率
を高めると共に、耐失透性の向上に効果があるので任意
に添加し得るが、その量が１０．０％を超えると逆に耐
失透性が悪化する。Ｇｄ2Ｏ3成分は、本発明の第一の態
様のガラスにおいて、上記のとおりＹＦ3成分と共存さ
せることによって、ガラス化範囲を拡大し、かつ、ガラ
スの耐失透性を一段と改善する効果があることを見出し
た重要な成分であるが、その量が６．０％未満では上記
効果が十分ではなく、また、２５％を超えると逆に耐失
透性が悪化する。実験では、８．０〜２１％の範囲で良
好な結果が確認された。ＭｇＯ、ＣａＯ、ＳｒＯおよび
ＢａＯの各成分はガラスの耐失透性や均質性を向上させ
る効果があり、任意に添加し得るが、これらの成分のう
ちＭｇＯ、ＣａＯおよびＳｒＯ成分は、それらの量が、
それぞれ、１０．０％、１０．０％および３．０％を超
えるとガラスの失透傾向が増大する。またＢａＯ成分
は、その量が５０．０％を超えると、ガラスの化学的耐
久性が悪化すると共に耐失透性が悪化する。Ｓｂ2Ｏ3成
分は、ガラス溶融の際に脱泡を促進する効果があるが、
その量は０．５％までで十分である。
を高めると共に、耐失透性の向上に効果があるので任意
に添加し得るが、その量が１０．０％を超えると逆に耐
失透性が悪化する。Ｇｄ2Ｏ3成分は、本発明の第一の態
様のガラスにおいて、上記のとおりＹＦ3成分と共存さ
せることによって、ガラス化範囲を拡大し、かつ、ガラ
スの耐失透性を一段と改善する効果があることを見出し
た重要な成分であるが、その量が６．０％未満では上記
効果が十分ではなく、また、２５％を超えると逆に耐失
透性が悪化する。実験では、８．０〜２１％の範囲で良
好な結果が確認された。ＭｇＯ、ＣａＯ、ＳｒＯおよび
ＢａＯの各成分はガラスの耐失透性や均質性を向上させ
る効果があり、任意に添加し得るが、これらの成分のう
ちＭｇＯ、ＣａＯおよびＳｒＯ成分は、それらの量が、
それぞれ、１０．０％、１０．０％および３．０％を超
えるとガラスの失透傾向が増大する。またＢａＯ成分
は、その量が５０．０％を超えると、ガラスの化学的耐
久性が悪化すると共に耐失透性が悪化する。Ｓｂ2Ｏ3成
分は、ガラス溶融の際に脱泡を促進する効果があるが、
その量は０．５％までで十分である。
【００１５】次に、本発明の第二の態様の弗燐酸塩光学
ガラスについて、前記のとおり各成分の組成範囲を限定
した理由を説明する。Ａｌ（ＰＯ3）3は、本発明の第二
の態様のガラスにおいて、ガラス形成成分として必須の
成分である。ガラスの化学的耐久性及び安定性を維持す
るためには、その量が少なくとも１５．０％以上必要で
あり、また、３５．０％を超えるとガラスは失透し易く
なる。このためＡｌ（ＰＯ3）3成分の量は、１５．０〜
３５．０％の範囲に限定される。実験では、１５〜３２
％の範囲で良好な結果が確認された。Ｍｇ（ＰＯ3）2、
Ｃａ（ＰＯ3）2およびＢａ（ＰＯ3）2の各成分は、ガラ
スの耐失透性の改善および光学恒数の調整に有効である
ので、それぞれ、２０％、２０％および３０％まで添加
することが可能である。さらに、ガラスの耐失透性およ
び所望の光学恒数を維持するためには、上記メタ燐酸塩
成分（Ａｌ（ＰＯ3）3、Ｍｇ（ＰＯ3）2、Ｃａ（Ｐ
Ｏ3）2およびＢａ（ＰＯ3）2）の１種または２種以上の
合計量は、３３．０％以上であることが好ましく、ま
た、５０．０％を超えると逆に耐失透性が悪化する。
ガラスについて、前記のとおり各成分の組成範囲を限定
した理由を説明する。Ａｌ（ＰＯ3）3は、本発明の第二
の態様のガラスにおいて、ガラス形成成分として必須の
成分である。ガラスの化学的耐久性及び安定性を維持す
るためには、その量が少なくとも１５．０％以上必要で
あり、また、３５．０％を超えるとガラスは失透し易く
なる。このためＡｌ（ＰＯ3）3成分の量は、１５．０〜
３５．０％の範囲に限定される。実験では、１５〜３２
％の範囲で良好な結果が確認された。Ｍｇ（ＰＯ3）2、
Ｃａ（ＰＯ3）2およびＢａ（ＰＯ3）2の各成分は、ガラ
スの耐失透性の改善および光学恒数の調整に有効である
ので、それぞれ、２０％、２０％および３０％まで添加
することが可能である。さらに、ガラスの耐失透性およ
び所望の光学恒数を維持するためには、上記メタ燐酸塩
成分（Ａｌ（ＰＯ3）3、Ｍｇ（ＰＯ3）2、Ｃａ（Ｐ
Ｏ3）2およびＢａ（ＰＯ3）2）の１種または２種以上の
合計量は、３３．０％以上であることが好ましく、ま
た、５０．０％を超えると逆に耐失透性が悪化する。
【００１６】ＡｌＦ3成分は、ガラスのアッベ数を高
め、また失透傾向を防止する効果があるので任意に添加
し得るが、１０％を超えるとかえってガラスが失透し易
くなる。 ＭｇＦ2およびＣａＦ2成分は、ガラスの耐失
透性の改善に有効であるので任意に添加し得るが、それ
らの量は、それぞれ、１０．０％までで十分である。Ｂ
ａＦ2成分は、ガラスの失透を抑制する効果を有する。
１０．０％未満では上記の効果が十分ではなく、また、
４０．０％を超えるとガラスの化学的耐久性が悪化する
と共に目標の光学恒数が得難くなる。実験では、１３〜
３１％の範囲で良好な結果が確認された。ＹＦ3および
ＧｄＦ3成分は、ガラスの溶融性、耐失透性および安定
性向上に効果があるので任意に添加し得る。それらの量
はそれぞれ２０．０％を超えると耐失透性が悪化する。
また、上記弗化物成分（ＡｌＦ3、ＭｇＦ2、ＣａＦ2、
ＢａＦ2、ＹＦ3およびＧｄＦ3）の１種または２種以上
の合計量は、目標とする光学恒数を得るために１０．０
％以上であることが好ましく、また、４５．０％を超え
ると耐失透性が悪化する。
め、また失透傾向を防止する効果があるので任意に添加
し得るが、１０％を超えるとかえってガラスが失透し易
くなる。 ＭｇＦ2およびＣａＦ2成分は、ガラスの耐失
透性の改善に有効であるので任意に添加し得るが、それ
らの量は、それぞれ、１０．０％までで十分である。Ｂ
ａＦ2成分は、ガラスの失透を抑制する効果を有する。
１０．０％未満では上記の効果が十分ではなく、また、
４０．０％を超えるとガラスの化学的耐久性が悪化する
と共に目標の光学恒数が得難くなる。実験では、１３〜
３１％の範囲で良好な結果が確認された。ＹＦ3および
ＧｄＦ3成分は、ガラスの溶融性、耐失透性および安定
性向上に効果があるので任意に添加し得る。それらの量
はそれぞれ２０．０％を超えると耐失透性が悪化する。
また、上記弗化物成分（ＡｌＦ3、ＭｇＦ2、ＣａＦ2、
ＢａＦ2、ＹＦ3およびＧｄＦ3）の１種または２種以上
の合計量は、目標とする光学恒数を得るために１０．０
％以上であることが好ましく、また、４５．０％を超え
ると耐失透性が悪化する。
【００１７】Ｙ2Ｏ3成分は、アッベ数を低めずに屈折率
を高めると共に、耐失透性の向上に効果がある。その量
は０．５％未満では、後述のＧｄ2Ｏ3成分との共存によ
るガラスの耐失透性の改善効果が得られず、また、１
０．０％を超えると逆に耐失透性が悪化する。実験で
は、０．５％〜７．８％の範囲で良好な結果が確認され
た。Ｇｄ2Ｏ3成分は、本発明のガラスにおいて上記のと
おりＹ2Ｏ3成分と共存させることによって、ガラス化範
囲を拡大し、かつ、ガラスの耐失透性を一段と改善する
効果があることを見出した重要な成分である。その量は
１．０％未満ではその効果が十分ではなく、また、１
５．０％を超えると逆に耐失透性が悪化する。実験では
１．０％〜１０．０％の範囲で良好な結果が確認され
た。
を高めると共に、耐失透性の向上に効果がある。その量
は０．５％未満では、後述のＧｄ2Ｏ3成分との共存によ
るガラスの耐失透性の改善効果が得られず、また、１
０．０％を超えると逆に耐失透性が悪化する。実験で
は、０．５％〜７．８％の範囲で良好な結果が確認され
た。Ｇｄ2Ｏ3成分は、本発明のガラスにおいて上記のと
おりＹ2Ｏ3成分と共存させることによって、ガラス化範
囲を拡大し、かつ、ガラスの耐失透性を一段と改善する
効果があることを見出した重要な成分である。その量は
１．０％未満ではその効果が十分ではなく、また、１
５．０％を超えると逆に耐失透性が悪化する。実験では
１．０％〜１０．０％の範囲で良好な結果が確認され
た。
【００１８】ＭｇＯおよびＣａＯ成分は、ガラスの耐失
透性や均質性を向上させる効果がある。それらの量は、
それぞれ、１０．０％を超えるとガラスの失透傾向が増
大するため好ましくない。ＢａＯ成分はガラスの耐失透
性を維持しつつ屈折率を高める成分である。目標とする
光学恒数を維持するためには、その量が１０．０％以上
必要であり、また、５０．０％を超えると化学的耐久性
が悪化すると共に耐失透性が悪化する。実験では１５〜
３３％の範囲で良好な結果が確認された。
透性や均質性を向上させる効果がある。それらの量は、
それぞれ、１０．０％を超えるとガラスの失透傾向が増
大するため好ましくない。ＢａＯ成分はガラスの耐失透
性を維持しつつ屈折率を高める成分である。目標とする
光学恒数を維持するためには、その量が１０．０％以上
必要であり、また、５０．０％を超えると化学的耐久性
が悪化すると共に耐失透性が悪化する。実験では１５〜
３３％の範囲で良好な結果が確認された。
【００１９】なお、本発明の弗燐酸塩光学ガラスの諸特
性に悪影響を及ぼさない範囲で、必要に応じて、本発明
の第一の態様および第二の態様のガラスに、Ｌａ2Ｏ3、
Ｙｂ2Ｏ3、ＬａＦ3、およびＹｂＦ3成分をそれぞれ４％
程度まで、また、その他の金属元素の弗化物、たとえ
ば、ＬｉＦ、ＮａＦおよびＫＦ成分を合計で１０％程度
まで、ガラスの光学恒数の調整、溶融性および化学的耐
久性の改善のために含有させることができる。また、本
発明の弗燐酸塩光学ガラスにおいては、第一の態様およ
び第二の態様のいずれの場合も、原料としてメタ燐酸塩
を使用したが、これに限定されるものではなく、酸化物
と燐酸、あるいはピロ燐酸塩の使用も組成範囲内であれ
ば差し支えない。
性に悪影響を及ぼさない範囲で、必要に応じて、本発明
の第一の態様および第二の態様のガラスに、Ｌａ2Ｏ3、
Ｙｂ2Ｏ3、ＬａＦ3、およびＹｂＦ3成分をそれぞれ４％
程度まで、また、その他の金属元素の弗化物、たとえ
ば、ＬｉＦ、ＮａＦおよびＫＦ成分を合計で１０％程度
まで、ガラスの光学恒数の調整、溶融性および化学的耐
久性の改善のために含有させることができる。また、本
発明の弗燐酸塩光学ガラスにおいては、第一の態様およ
び第二の態様のいずれの場合も、原料としてメタ燐酸塩
を使用したが、これに限定されるものではなく、酸化物
と燐酸、あるいはピロ燐酸塩の使用も組成範囲内であれ
ば差し支えない。
【００２０】
【実施例】以下、実施例によりさらに本発明について説
明する。本発明の第一の態様の弗燐酸塩光学ガラスの実
施組成例（Ｎｏ．１〜１２）、比較例Ａ（特開平６−１
５７０６８号公報に記載の実施例Ｎｏ．５）および比較
例Ｂ（特開平６−１５７０６８号公報に記載の実施例Ｎ
ｏ．８）をこれらのガラスの屈折率（ｎｄ）、アッベ数
（νｄ）および失透試験結果と共に表１に示す。また、
本発明の第二の態様の弗燐酸塩光学ガラスの実施組成例
（Ｎｏ．１３〜２４）、比較例Ｃ（特公昭６２−１４５
００号公報に記載の実施例Ｎｏ．２２）および比較例Ｄ
（特公昭６２−１４５００号公報に記載の実施例Ｎｏ．
２５）をこれらのガラスの屈折率（ｎｄ）、アッベ数
（νｄ）および失透試験結果と共に表２に示す。表１お
よび表２における失透試験結果は、調合した原料バッチ
８０ｇを白金製の５０ccポットに入れ、各ガラスの溶融
性に応じて、電気炉中で１０００〜１３００℃の温度で
２時間溶融した後、降温して各ガラスをそれぞれ８５０
℃及び８００℃で３時間保温した後、炉外に取り出して
キャストし、徐冷して得た試料の両面を研磨し、試料内
部の失透状況を顕微鏡で観察することにより行ったもの
であり、失透が認められなかったものを○印とし、失透
が認められたものを×印とした。
明する。本発明の第一の態様の弗燐酸塩光学ガラスの実
施組成例（Ｎｏ．１〜１２）、比較例Ａ（特開平６−１
５７０６８号公報に記載の実施例Ｎｏ．５）および比較
例Ｂ（特開平６−１５７０６８号公報に記載の実施例Ｎ
ｏ．８）をこれらのガラスの屈折率（ｎｄ）、アッベ数
（νｄ）および失透試験結果と共に表１に示す。また、
本発明の第二の態様の弗燐酸塩光学ガラスの実施組成例
（Ｎｏ．１３〜２４）、比較例Ｃ（特公昭６２−１４５
００号公報に記載の実施例Ｎｏ．２２）および比較例Ｄ
（特公昭６２−１４５００号公報に記載の実施例Ｎｏ．
２５）をこれらのガラスの屈折率（ｎｄ）、アッベ数
（νｄ）および失透試験結果と共に表２に示す。表１お
よび表２における失透試験結果は、調合した原料バッチ
８０ｇを白金製の５０ccポットに入れ、各ガラスの溶融
性に応じて、電気炉中で１０００〜１３００℃の温度で
２時間溶融した後、降温して各ガラスをそれぞれ８５０
℃及び８００℃で３時間保温した後、炉外に取り出して
キャストし、徐冷して得た試料の両面を研磨し、試料内
部の失透状況を顕微鏡で観察することにより行ったもの
であり、失透が認められなかったものを○印とし、失透
が認められたものを×印とした。
【００２１】
【表１】
【００２２】
【表２】
【００２３】表１および表２にみられるとおり本発明に
かかる実施組成例のガラスは、いずれも、従来のガラス
と比較して耐失透性に優れており、その改善効果は顕著
である。また、これらのガラスは、正の異常部分分散性
を有し、かつ、光弾性定数の値が小さかった。また、こ
れらのガラスは、溶融性に優れ、均質化しやすく、脱泡
清澄を容易に行うことができ、泡、脈理等のない均質性
の高いガラスが得られた。
かかる実施組成例のガラスは、いずれも、従来のガラス
と比較して耐失透性に優れており、その改善効果は顕著
である。また、これらのガラスは、正の異常部分分散性
を有し、かつ、光弾性定数の値が小さかった。また、こ
れらのガラスは、溶融性に優れ、均質化しやすく、脱泡
清澄を容易に行うことができ、泡、脈理等のない均質性
の高いガラスが得られた。
【００２４】なお、本発明の上記実施組成例のガラス
は、いずれも、各種金属元素の燐酸塩、弗化物、酸化
物、炭酸塩及び硝酸塩等の通常の光学ガラス用原料を秤
量混合し、これを白金坩堝等の溶解装置を用い、混合原
料を約１０００〜１３００℃で溶融し、攪拌、均質化し
た後、温度を下げ金型等にキャストし、徐冷することに
より、容易に得ることができる。
は、いずれも、各種金属元素の燐酸塩、弗化物、酸化
物、炭酸塩及び硝酸塩等の通常の光学ガラス用原料を秤
量混合し、これを白金坩堝等の溶解装置を用い、混合原
料を約１０００〜１３００℃で溶融し、攪拌、均質化し
た後、温度を下げ金型等にキャストし、徐冷することに
より、容易に得ることができる。
【００２５】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明の第一の態様
の弗燐酸塩光学ガラスは、特定組成範囲のＡｌ（Ｐ
Ｏ3）3−ＢａＦ2−ＹＦ3−Ｇｄ2Ｏ3系ガラスであり、屈
折率（ｎｄ）が１．５０〜１．６０、アッベ数（νd）
が６５〜７７の範囲の光学恒数を有し、また、本発明の
第二の態様の弗燐酸塩光学ガラスは、特定組成範囲のＡ
ｌ（ＰＯ3）3−ＢａＦ2−Ｙ2Ｏ3−Ｇｄ2Ｏ3−ＢａＯ系
ガラスであり、屈折率（ｎｄ）が１．５７〜１．６５、
アッベ数（νd）が５８〜７２の範囲の光学恒数を有
し、上記本発明の第一および第二の態様の弗燐酸塩光学
ガラスは、従来のガラスに比べて耐失透性に優れ、ま
た、溶融性も良好であって量産に適している。また、正
の異常部分分散性を有しており、レンズ設計上有用であ
る。さらに、光弾性定数の値が小さく、偏光光学系用ガ
ラスとしても有用である。
の弗燐酸塩光学ガラスは、特定組成範囲のＡｌ（Ｐ
Ｏ3）3−ＢａＦ2−ＹＦ3−Ｇｄ2Ｏ3系ガラスであり、屈
折率（ｎｄ）が１．５０〜１．６０、アッベ数（νd）
が６５〜７７の範囲の光学恒数を有し、また、本発明の
第二の態様の弗燐酸塩光学ガラスは、特定組成範囲のＡ
ｌ（ＰＯ3）3−ＢａＦ2−Ｙ2Ｏ3−Ｇｄ2Ｏ3−ＢａＯ系
ガラスであり、屈折率（ｎｄ）が１．５７〜１．６５、
アッベ数（νd）が５８〜７２の範囲の光学恒数を有
し、上記本発明の第一および第二の態様の弗燐酸塩光学
ガラスは、従来のガラスに比べて耐失透性に優れ、ま
た、溶融性も良好であって量産に適している。また、正
の異常部分分散性を有しており、レンズ設計上有用であ
る。さらに、光弾性定数の値が小さく、偏光光学系用ガ
ラスとしても有用である。
Claims (4)
- 【請求項１】Ａｌ（ＰＯ3）3、ＢａＦ2 、ＹＦ3 、およ
びＧｄ2Ｏ3 を主組成分としてなり、重量％で、Ａｌ
（ＰＯ3）3 が１０．０〜４０．０％、ＢａＦ2 が２
０．０〜６０．０％、ＹＦ3 が０．１〜１５．０％、お
よびＧｄ2Ｏ3 が６．０〜２５．０％の範囲の組成を含
み、 屈折率（ｎｄ）が１．５０〜１．６０、およびアッベ数
（νd）が６５〜７７の範囲の光学恒数を有することを
特徴とする弗燐酸塩光学ガラス。 - 【請求項２】重量％で、Ｍｇ（ＰＯ3）2 が０〜３０．
０％、Ｃａ（ＰＯ3）2 が０〜３０．０％、Ｂａ（Ｐ
Ｏ3）2 が０〜３０．０％、Ｓｒ（ＰＯ3）2 が０〜７．
０％、ＡｌＦ3 が０〜１０．０％、ＭｇＦ2 が０〜２
０．０％、ＣａＦ2 が０〜３０．０％、ＳｒＦ2が０〜
４．０％ ＧｄＦ3 が０〜１５．０％、Ｙ2Ｏ3 が０〜１０．０
％、ＭｇＯが０〜１０．０％、ＣａＯが０〜１０．０
％、ＳｒＯが０〜３．０％、ＢａＯが０〜５０．０％、
Ｓｂ2Ｏ3が０〜０．５％の範囲の組成を含むことを特徴
とする請求項１記載の弗燐酸塩光学ガラス。 - 【請求項３】Ａｌ（ＰＯ3）3 、ＢａＦ2 、Ｙ2Ｏ3、Ｇ
ｄ2Ｏ3、ＢａＯを主組成分としてなり、重量％で、Ａｌ
（ＰＯ3）3 が１５．０〜３５．０％、ＢａＦ2 が１
０．０〜４０．０％、Ｙ2Ｏ3 が０．５〜１０．０％、
Ｇｄ2Ｏ3 が１．０〜１５．０％、およびＢａＯが１
５．０〜５０．０％の範囲の組成を含み、屈折率（ｎ
ｄ）が１．５７〜１．６５、アッベ数（νd）が５８〜
７２の範囲の光学恒数を有することを特徴とする弗燐酸
塩光学ガラス。 - 【請求項４】重量％で、Ｍｇ（ＰＯ3）2が０〜２０．０
％、Ｃａ（ＰＯ3）2が０〜２０．０％、Ｂａ（ＰＯ3）2
が０〜３０．０％であって、Ａｌ（ＰＯ3）3を含めた上
記メタ燐酸塩の合計量が３３．０〜５０．０％の範囲で
あり、ＡｌＦ3 が０〜１０．０％、ＭｇＦ2 が０〜１
０．０％、ＣａＦ2 が０〜１０．０％、ＹＦ3 が０〜２
０．０％、ＧｄＦ3 が０〜２０．０％であって、ＢａＦ
2を含めた上記弗化物の合計量が１０．０〜４５．０％
の範囲であり、ＭｇＯが０〜１０．０％、ＣａＯが０〜
１０．０％、Ｓｂ2Ｏ3が０〜０．５％の範囲の組成を含
むことを特徴とする請求項３記載の弗燐酸塩光学ガラ
ス。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9219538A JPH1160267A (ja) | 1997-08-14 | 1997-08-14 | 弗燐酸塩光学ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9219538A JPH1160267A (ja) | 1997-08-14 | 1997-08-14 | 弗燐酸塩光学ガラス |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1160267A true JPH1160267A (ja) | 1999-03-02 |
Family
ID=16737068
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9219538A Pending JPH1160267A (ja) | 1997-08-14 | 1997-08-14 | 弗燐酸塩光学ガラス |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1160267A (ja) |
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