JP4138366B2 - 光学ガラス - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レンズ、プリズム等の光学素子や基板に用いるのに適し、特に偏光光学系中の光学素子や、偏光ビームスプリッター(以下PBSという)、空間光変調素子(以下SLMという)、偏光変換素子等の光偏光制御素子に用いるのに適した高屈折率の光学ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】
偏光を利用した光学系、すなわち偏光光学系は、液晶プロジェクター等様々な光学機器において利用されている。たとえば、液晶プロジェクター等の投射装置では、近年、高輝度化が進んでいるが、それにともない、投射装置の光学系中の各部に使用されている光学ガラスの透過率が経時劣化するという問題が生じている。
光学ガラスへ高輝度の放射照度が大きい光を照射すると、例えばソーラリゼーションのような望ましくない着色現象がしばしば生じ、ガラスの透過率の低下をもたらす。ソーラリゼーションは、一般的に紫外線領域波長の光をガラスに照射することにより生じるガラスの着色現象を指すが、光照射による着色現象はソーラリゼーションに限らず、可視域の波長の光をガラスに照射した場合に生じる可視光二光子吸収過程によるガラスの着色現象などをはじめ、様々な着色現象が報告されている。特に、鉛を含有するホウケイ酸ガラスに、可視域の波長の光を照射した場合、二光子吸収によりガラスの着色が生じ易いことが知られている。以上のように着色現象を誘引する照射光の波長や着色現象を生じるメカニズムは様々であっても、光照射によるガラスの着色現象はその結果としてガラスの透過率の劣化を招く。
【0003】
これら様々な着色現象を防止するためには、光源の輝度(出力)低下や着色現象の原因となる有害波長の光をカットするフィルターを光学系中に組み込む等の手段が考えられるが、高輝度を保つことが必要とされる光学系(例えば、高輝度液晶プロジェクターの光学系など)では、これらの手段は、出力光量の低下へ直接つながるため望ましくない。
また、液晶プロジェクター等の投射装置においては、演色性を損なうことなく高輝度の光を投射するため、光学系に使用する光学ガラスは、長波長側から可視域の紫色領域に至るまでの波長の光線に対して優れた透過性を有することが求められる。
さらに液晶プロジェクター等の投射装置の光学系は、通常、偏光光学系であり、偏光特性をより高精度に制御することが望まれている。偏光光学系中の光学部品のうち、PBSやSLM等の偏光特性の保持が要求される光偏光制御素子のプリズムや基板等の部材に光学的に異方性を有する材料を用いると、透過した主光線とこれに直交する異常光線との間の位相差(光路差)が材料を透過する前と比較して変化し、偏光特性が保持できなくなるので、それらの素子には光学的に等方性を有する材料を使用する必要がある。
【0004】
十分にアニールされ、除歪された光学的等方性を有する従来の光学ガラスを、偏光光学系中の偏光特性の保持が要求される光学部品に用いた場合でも、機械的応力や熱的応力がそれらのガラスに加わったときに、ガラスの光弾性定数の絶対値が大きいと光弾性効果による光学的異方性、すなわち複屈折性を示すようになり、その結果、所望の偏光特性が得難くなるという問題がある。
上記機械的応力は、たとえば、ガラスとは異なる熱膨張率を有する材料をガラスと接合したりすることにより生じ、また、上記熱的応力は、たとえば、周辺機器の発熱や、透過光のエネルギーを吸収することによるガラス自体の発熱により生じる。
【0005】
これらの応力がガラスに加わることによりガラスが示す複屈折性の大きさは光路差で示すことができる。光路差をδ(nm)、ガラスの厚さをd(cm)、応力をF(Pa)とすると下記の式(1)が成り立ち、光路差が大きいほど複屈折性が大きい。
δ=β・d・F (1)
上記式(1)における比例定数(β)は光弾性定数と呼ばれており、その値はガラスの種類によって異なる。上記式(1)に示すとおり、ガラスに加わる応力(F)およびガラスの厚さ(d)が同じ場合、光弾性定数(β)の絶対値が小さいガラスほど光路差(δ)、すなわち複屈折性が小さい。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
従来、偏光光学系中の光学部品の材料としては、主に、S−BSL7((株)オハラ商品名)や、他社の同等品、例えばBK7(ショット グラス社商標名)等のホウケイ酸ガラスが、長波長側から可視域の紫色領域に至るまでの波長の光線に対して優れた透過性を有し、かつ、安価で入手しやすいことから使用されている。しかし、これらの光学ガラスは、光弾性定数(β)の絶対値が大きく、例えば、S−BSL7では、屈折率(nd)が1.52、e線(波長546.07nm)におけるβの値が2.79×10-5nm/cm/Paであり、上述のように偏光光学系において偏光特性をより高精度に制御するために、光弾性定数(β)の絶対値がより小さい光学ガラスが強く求められており、また、光学設計上、より高屈折率の光学ガラスも必要とされている。
【0007】
光弾性定数(β)の絶対値が小さい高屈折率光学ガラスとして、鉛高含有ガラスが20世紀初頭から知られている。鉛高含有ガラスとして現在も製造、販売されている代表的なSiO2−PbO系のガラス、例えば、PBH53((株)オハラ商品名)や、屈折率(nd)がPBH53と同じであるSF57(ショットグラス社商品名)などが上述の理由から、偏光光学系において、偏光特性をより高精度に制御するための材料として使用されるようになりつつある。例えば、PBH53は、屈折率(nd)が1.85、e線(波長546.07nm)における光弾性定数(β)が0.1×10-5nm/cm/Pa未満であり、高い屈折率と、偏光特性をより高精度に制御するのに十分に絶対値が小さい光弾性定数(β)、すなわち低光弾性定数を有している。
【0008】
ところが、これらの従来の鉛高含有ガラスは、可視域の青色領域の短波長側から紫色領域にかけての光線透過性が悪い。例えばPBH53およびSF57は、共に、厚さ10±0.1mmのこれらのガラスを、反射損失を含み透過率80%で透過する光線の波長の限界値が440nmであり、これより短波長域では透過率が80%を下回る。これらのガラスを偏光光学系に使用すると、例えば、液晶プロジェクター等の偏光光学系の中で青色光(B光)、緑色光(G光)および赤色光(R光)の3原色に分解された光の強度に差が生じ、投射光の演色性を保つためには、強度が低くなった青色光(B光)に合わせて、他の2色光の強度を減じる必要があり、その結果、液晶プロジェクター等の投射装置から投写される光の光量が十分でなくなるという問題がある。
【0009】
以上のガラスの他に光弾性定数(β)の絶対値が小さいガラスとして、例えば、特開平7−215732号公報には、SiO2−アルカリ金属酸化物−PbO系の偏光光学系用光学ガラスが開示されている。しかし、このガラスは、透過率の劣化率(光線を透過させた前後における透過率の減少の程度、以下では劣化量ということもある)が大きく、また、透過率劣化が生じる前においても、青色領域の短波長側から紫色領域にかけての光線透過性が十分ではなく、さらに溶融、清澄時における溶融ガラスの泡切れが悪く、溶融ガラスを十分に攪拌することにより脈理を消失させてガラスを均質化することはできるが、得られたガラス中に泡が残るため光学部品には適さない。
【0010】
特開平9−48631号公報には、PbO−B2O3および/またはA12O3系の偏光光学系用光学ガラスが開示されている。このガラスは、透過率の劣化量は小さく、前記公報のガラスよりもやや光線透過性がよいものの、やはり、透過率劣化が生じる前の青色領域の短波長側から紫色領域にかけての光線透過性が十分に改善されておらず、また溶融、清澄時において溶融ガラスの泡切れが悪く、前記公報のガラスと同様に脈理を消失させてガラスを均質化することはできるが、得られたガラス中に泡が残るため光学部品とするのが困難である。
また、特開平8−259259号公報には、SiO2−R2O−PbO−フッ素系の偏光光学系用光学ガラスが開示されている。このガラスは、前記二つの公報のガラスよりも泡切れが良いが、透過率の劣化量が前記二つの公報のガラスと比べて格段大きく、その原因は、フッ素成分であると思われる。
【0011】
ところで、光学ガラスは、ガラス溶融、清澄時の作業効率と、製造するガラスの歩留りを良くするために、少なくとも溶融ガラスと接する部分が白金で形成されている容器(白金坩堝や白金製の槽)中で溶融、清澄されるのが一般的であり、特に、高温で溶融する必要があるガラスを清澄する容器は白金で形成するのが通常である。
ところが、前記PBH53、SF57および前記3つの公報のガラスのようにPbOを多量に含むガラスでは、特に、溶融、清澄時に容器の白金がガラス中に溶け込みやすいため、光線透過性が悪くなりやすい。
【0012】
そのため、特開平9−48631号公報および特開平8−259259号公報のガラスのように泡切れが悪いガラスの場合、清澄時の温度を高くすれば、泡切れが良くなり、泡が少ないまたは泡のないガラスを得ることができる場合もある。しかし、温度を高くすると、容器からガラス中に溶け込む白金の量が多くなって得られるガラスの光線透過性が益々悪くなる。逆に清澄時の温度を低くするとガラス中に溶け込む白金の量は少なくなり、光線透過性はかなり良くなるが、泡切れがさらに悪くなる。
【0013】
また、特開平8−259259号公報のガラスは、清澄時の温度が低い場合、光線透過率の良いガラスを得ることができるが、泡切れが悪く、清澄時にガラスから揮発するフッ素の量が少ないため、透過率の劣化量が格段に大きくなる。また、清澄時の温度を高くすると、泡切れが良くなるとともに、溶融ガラスから揮発するフッ素の量が多くなるため、透過率の劣化量は多少小さくなるが、このガラスは、同号公報に記載されているようにフッ素を導入することで短波長域の透過率を向上させているため、容器からガラス中に溶け込む白金の量が多くなることとあいまって、得られるガラスの光線透過率が非常に悪くなる。
【0014】
本発明の目的は、前記従来の諸問題を総合的に解決し、紫外域および/または可視域の光線が照射されたことによる透過率劣化量が少なく、長波長側から可視域の紫色領域に至るまでの波長の光線に対して優れた透過性を有し、かつ、溶融、清澄時において溶融ガラスの泡切れがよく清澄性に優れたガラスであって、さらに上記諸特性に加えて、絶対値が小さい光弾性定数(β)を有し、レンズ、プリズム等の光学素子や基板に用いるのに適し、特に偏光光学系中の光学素子やPBS、SLM等の光偏光制御素子に用いるのに適した高屈折率の光学ガラスを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明者らは、鋭意試験研究を重ねた結果、長年にわたり、可視域の短波長側での光線透過率が悪いガラスであると認識され、しかも、光照射による着色、すなわち、透過率劣化が生じやすいとされていたSiO2、PbOおよびB2O3を含有するガラスに、TeO2およびLi2Oを添加することにより、意外にも、優れた光線透過性を有し、透過率劣化量が少なく、かつ、溶融、清澄時において泡切れが良く、さらにこれらの特性に加えて低光弾性定数を有するガラスが得られることを見出し本発明をなすに至った。
【0016】
すなわち、本発明の請求項1の光学ガラスは、質量%で、SiO 2 18〜29%、PbO 66〜78%、TeO 2 0.1〜3.5%、B 2 O 3 0.1〜6%、Li 2 O 0.4〜5%を含有し、屈折率(nd)が1.75〜1.90の範囲であることを特徴とする。
【0017】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光学ガラスにおいて、
厚さ10±0.1mmである場合に、透過率80%で透過する光の波長が420nm以下であることを特徴とする。
ここで、透過率80%とは、反射損失を含んだ値である。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光学ガラスにおいて、
紫外域および/または可視域の光線を2.2W・cm-2の放射照度で10分間照射することによる波長450nmの光線の透過率の劣化率(劣化量)が3.0%以下であることを特徴とする。
ここで、透過率の劣化率とは、光を10分間照射前の波長450nmの光線の透過率をT(b)、照射後の波長450nmの光線の透過率をT(a)とした場合に、(T(b)−T(a))/T(b)×100である。
【0019】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の光学ガラスにおいて、
紫外域および/または可視域の光線を2.2W・cm-2の放射照度で10分間照射することによる波長450nmの光線の透過率の劣化率が1.0%以下であることを特徴とする。
ここで、透過率の劣化率は請求項3と同じである。
【0020】
請求項5に記載の発明は、請求項1、2、3または4に記載の光学ガラスにおいて、
400〜800nmの波長範囲における光弾性定数(β)の絶対値が1.0×10-5nm/cm/Pa以下であることを特徴とする。
【0022】
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の光学ガラスにおいて、さらに、質量%で、Na2O 0〜8%、K2O 0〜8%、ただし、Li2O+Na2O+K2O 0.4〜10%、MgO 0〜5%、CaO 0〜5%、SrO0〜5%、BaO 0〜10%、ZnO 0〜5%、ただし、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO0〜10%、GeO2 0〜5%、Al2O30〜3%、Nb2O5 0〜3%、ただし、GeO2+Al2O3+Nb2O5 0〜5%、As2O3 0〜1%およびSb2O3 0〜1%を含有することを特徴とする。
【0023】
請求項7に記載の発明は、光学ガラスにおいて、質量%で、SiO2 18〜29%、PbO66〜78%、TeO20.1〜3.5%、B2O3 0.1〜2%未満、Li2O 0.4〜5%、Na2O 0〜8%、K2O 0〜8%、ただし、Li2O+Na2O+K2O 0.4〜10%、MgO0〜5%、CaO 0〜5%、SrO 0〜5%、BaO0〜10%、ZnO 0〜5%、ただし、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜10%、GeO2 0〜5%、Al2O3 0〜3%、Nb2O5 0〜3%、ただし、GeO2+Al2O3+Nb2O5 0〜5%、As2O3 0〜1%およびSb2O3 0〜1%を含有し、屈折率(nd)が1.75〜1.90の範囲であることを特徴とする。
【0024】
請求項8に記載の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7に記載の光学ガラスにおいて、アッベ数(νd)が28未満であることを特徴とする。
【0025】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の光学ガラスにおいて、前記のとおり各成分の組成範囲を限定した理由を説明する。
SiO2成分は、ガラス形成酸化物であり、本発明のガラスにおいて必須の成分である。その量が18%未満では本発明のガラスを構成する諸成分を混合した原料をガラス化することが困難になり、また、その量が29%を超えるとガラスの溶融性が悪くなり、高温で溶融しないと原料がガラス化しなくなる。特にガラスの溶融性を良くするためには、その量を27%までとすることがより好ましい。
【0026】
PbO成分は、ガラスの屈折率を高める効果があり、本発明のガラスにおいて必須の成分である。また、PbO成分はガラスの光弾性定数(β)の絶対値を小さくする効果も合わせもっている。PbO成分の量が、66%未満ではこれらの効果を得がたく、またその量が、78%を超えると、光線透過性が悪化するうえ、かえって光弾性定数(β)の絶対値が大きくなる。
【0027】
TeO2成分は、PbOを多く含むガラスの溶融、清澄時の粘度を小さくする効果があり、本発明において非常に重要な成分である。TeO2成分を導入することにより、ガラスの清澄性、すなわち泡切れが非常に良くなり、泡の非常に少ないまたは泡のないガラスを得ることができるうえ、長波長側から可視域の紫色領域に至るまでの波長の光線に対して優れた光線透過性を有するガラスを得ることができる。TeO2を含むことにより、溶融、清澄時にガラス中に溶け込む白金の量が少なくなることがガラスの光線透過性が良くなる理由の一つとして考えられる。
しかし、TeO2成分の量が0.1%未満であると、これらの効果を得がたく、また、その量が3.5%を超えると、かえって可視域の短波長側でのガラスの光線透過率が悪くなり、また、ガラスに紫外光および/または可視光を照射することによるガラスの透過率劣化量も大きくなる。特に光線透過率が良く、かつ、透過率劣化量が小さいガラスを得るためには、TeO2成分の量を3.0%までとすることが好ましく、さらに、1.5%までとすることがより好ましい。
【0028】
B2O3成分は、SiO2およびPbO成分を含有するガラスに、TeO2成分を導入するために、不可欠な成分である。TeO2成分は、上述のようにガラスの溶融、清澄時の粘度を小さくするが、SiO2およびPbO成分を含有するガラスに、TeO2のみを入れると、原料としてのTeO2が溶け残りやすく、均質なガラスを得ることが困難となり、TeO2を溶け込ませるためガラスの溶融温度および清澄温度を高くせざるを得なくなる。ところが、B2O3成分を導入すると、TeO2が非常に溶け込みやすくなる。すなわち、B2O3成分には、本発明のガラスにおいてTeO2の溶融を促進しガラス中に適量のTeO2成分を導入可能にするため、上述したTeO2成分の効果を十分に発揮させる効果があり、B2O3成分自体にもガラスの溶融、清澄時の粘度を小さくする効果がある。
しかし、B2O3成分の量が0.1%未満ではこれらの効果を得がたく、また、その量が6%を超えると、紫外光および/または可視光をガラスに照射することによるガラスの透過率劣化量が大きくなる。また、特に化学的耐久性(耐水性、耐酸性、耐候性および耐洗剤性)が優れたガラスを得るためには、その量を2%未満にするとよい。
【0029】
Li2O成分は、本発明の光学ガラスにおいて、紫外光および/または可視光をガラスに照射することによる透過率劣化量を非常に小さくする効果があることを見出した重要な成分であり、また、ガラス原料の溶融を促進する効果もあるが、その量が0.4%未満であると、上記諸効果が非常に小さい。また、その量が5%を超えるとガラスの化学的耐久性(耐水性、耐酸性、耐候性および耐洗剤性)が悪くなりがちである。
【0030】
Na2OおよびK2O成分は、ガラス原料の溶融を促進する効果があり、必要に応じて任意に含有させることができるが、これらの成分の量が、それぞれ、8%を超えるとガラスの化学的耐久性が悪くなる。また、Li2O、Na2OおよびK2O成分の合計量が10%を超えるとガラスの化学的耐久性(耐水性、耐酸性、耐候性および耐洗剤性)が悪くなる。
PbO成分の一部を、R'O成分、すなわち、MgO、CaO、SrO、BaO、およびZnO成分の1種または2種以上で置換すると、絶対値の小さい光弾性定数を維持しつつ、屈折率を低くすることができるため、これらの成分を必要に応じて任意に添加することができる。しかし、これらの成分の量が、それぞれ、MgO5%、CaO5%、SrO5%、BaO10%およびZnO5%を超えるとガラスが失透しやすくなり、また、これら5成分の合計量が、10%を超えるとガラスが失透しやすくなるうえ、絶対値の小さい光弾性定数を維持しがたくなる。
【0031】
GeO2成分は、光学定数(屈折率)を高めに調整したり、ガラスの化学的耐久性(耐水性、耐酸性、耐候性および耐洗剤性)および耐失透性をさらに向上させるために、任意に添加することができるが、その量が5%を超えると、ガラスの溶融温度が高くなり、溶融性が悪化する。
Al2O3成分は、溶融ガラスの種々の成形方法に応じてガラスの粘度を高めに調整したり、ガラスの化学的耐久性(耐水性、耐酸性、耐候性および耐洗剤性)を良好に保つのに有効な成分であり、必要に応じて任意に添加することができるが、その量が3%を超えると、ガラスが失透しやすくなるため好ましくない。
Nb2O5成分は、ガラスの化学的耐久性(耐水性、耐酸性、耐候性および耐洗剤性)を増大し、ガラスの屈折率を高めに調整するのに有効であるが、その量が3%を超えると、ガラスの光線透過性が悪化して着色度が大きくなったり、ガラスが失透しやすくなったりするため好ましくない。
また、GeO2、Al2O3およびNb2O5成分の合計量が5%を超えるとガラスの耐失透性が悪化するため好ましくない
【0032】
As2O3およびSb2O3成分は、共にガラスの清澄剤としての効果を有するため任意に添加し得るが、清澄効果を得るためには、それらの量は、それぞれ1%以下で十分である。特に光線透過率の良いガラスを得るためには、As2O3成分を添加することが好ましい。
さらに本発明の光学ガラスに、屈折率を高める目的で、In2O3およびGa2O3成分を添加しうるが、これらの成分の量がそれぞれ3.5%を超えると、光線透過率が悪化し、かつ、ガラスが失透しやすくなり均質なガラスを得にくくなるので好ましくない。また、これら2成分の合計量が、3.5%を超えても、上記同様の好ましくない結果をまねく。
【0033】
【実施例】
以下に、本発明の好適な実施例について説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
まず、表1〜表3に示す組成比を有する本発明の光学ガラスを製造した。
表1〜表3に示した実施例No.1〜No.20のガラスは、いずれも、酸化物、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物等の通常の光学ガラス用の原料を所定の割合で秤量、混合し、白金製の坩堝に投入し、組成による溶融性に応じて800〜1000℃の温度で約1〜3時間溶融し、ついで、900〜1100℃の温度で1〜3時間清澄して溶融ガラスの泡切り、すなわち、脱泡をし、さらに溶融ガラスを撹拌して脈理を消失さて、溶融ガラスを均質化した後、金型に鋳込み徐冷(アニール)することにより容易に得ることができた。得られた光学ガラスの各種物性を次のように評価し、その結果を表1〜表3に示した。
評価項目は、屈折率(nd)、アッベ数(νd)、反射損失を含み透過率80%で透過する光線の波長(T80)または反射損失を含み透過率70%で透過する光線の波長(T70)、光弾性定数(β)の測定結果、透過率劣化量、泡の評価である。
【0034】
また、表4には、光弾性定数(β)の絶対値が小さい従来の偏光光学系用光学ガラスである比較例(No.A〜C)の組成比を、実施例No.1〜No.20同様に評価した評価結果とともに示した。なお、アッベ数(νd)は、光学ガラスを光偏光制御素子に用いる場合は、それほど重要な物性ではないため本発明の実施組成例(No.1〜No.20)についてのみ記載した。
表4に示した比較例(No.A〜No.C)のガラスは、酸化物、炭酸塩、硝酸塩、水酸化物等の通常の光学ガラス用の原料を所定の割合で秤量、混合し、白金製の坩堝に投入し、組成による溶融性に応じて1000℃の温度で約1〜3時間溶融し、ついで、1100℃の温度で約1〜3時間時間清澄し、さらに溶融ガラスを撹拌して脈理を消失させて、溶融ガラスを均質化した後、金型に鋳込み徐冷(アニール)して得た。
【0035】
評価方法について説明する。T80およびT70は、両面研磨した厚さ10±0.1mmのガラス試料について測定した結果を示し、光弾性定数(β)は、ガラス試料の光透過厚、すなわち、前記式(1)における厚さ(d)を0.8cmとし、外部からガラス試料に一定の応力を加えた状態でe線(波長546.07nm)の光を透過させたときに生じた複屈折による光路差を測定することによって前記式(1)により求めた。
また、透過率劣化量は、両面研磨した厚さ40±0.1mmのガラス試料の反射損失を含む波長450nmの光線透過率T(b)をまず測定し、ついで、波長が紫外域から可視域の青色領域にわたり、かつ、放射照度が2.2W・cm-2の光線を10分間、連続してガラス試料に照射した後の上記ガラス試料の反射損失を含む波長450nmの光線透過率T(a)を測定し、透過率劣化量(%)=(T(b)−T(a))/T(b)×100として求めたものである。光源としては、ランプが超高圧水銀灯であるスポットUV照射装置−250W直射型(UIS−25103AA ウシオ電機(株)製)を用い、この装置の照射窓から110mm離れた位置に上記ガラス試料を置き、上記照射装置からの照射光をガラス試料に光線を照射した。
【0036】
また、泡評価結果(級)は、日本光学硝子工業会規格:JOGIS 12‐1994「光学ガラスの泡の測定方法」に準拠して、顕微鏡を用いて得られたガラス中の泡の直径および数を測定し、その結果から、100mlのガラス中における泡の断面積の総和および総個数を算出し、下記のように分類して、その級を表示した結果である。
すなわち、100ml中の断面積の総和(mm2)が0.03未満の場合を1級、0.03以上0.1未満の場合を2級、0.1以上0.25未満の場合を3級、0.25以上0.5未満の場合を4級、0.5以上の場合を5級とし、また、100ml中の泡の総和個が10未満の場合をA級、10以上100未満の場合をB級、100以上500未満の場合をC級、500以上1000未満の場合をD級、1000以上の場合をE級と分類し、例えば、断面積の総和が1級であり、総和個がA級の場合を1A級のように表示した。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
【表5】
【0042】
表1〜表3に示すように本発明の光学ガラスの実施例(No.1〜No.20)のガラスはいずれも、透過率劣化量が表4に示した比較例(No.AおよびNo.B)のガラスより少なく、かつ、T80の値が比較例(No.A〜No.C)のガラスより小さく、光線透過率がすぐれていることがわかる。さらに、本発明の光学ガラスの実施例No.1〜No.20のガラスはいずれも光偏光制御素子に使用するのに十分なほど絶対値が小さい光弾性定数(β)、1.0×10-5nm/cm/Pa未満のβを有している。
【0043】
得られた本発明の実施例No.1〜No.20の光学ガラスはいずれも、表1〜表3に示すように、いずれも泡評価結果が1A級であり、特にプリズム等の通常、かなりの肉厚をもつ光学素子や2個のプリズムを組み合わせて作成するPBSに使用するのに十分な光学ガラスが得られた。
一方、比較例A〜Cのガラスの泡評価結果は、いずれも、本発明の実施例No.1〜No.20のガラスとくらべて、悪く、特に、比較例No.A、No.Cの結果は悪い。また、比較例No.Bのガラスは、比較的泡評価結果が良かったが、光線透過率(T80)が非常に悪く、反射損失を含む分光透過率が400〜500nmの間で80%に至らなかったので表4には上述したT70を示した。さらに、比較例No.AおよびNo.Bのガラスは透過率劣化量が本発明の実施例No.1〜No.19のガラスと比べて大きかった。
【0044】
以上のように比較例No.AおよびNo.Cのガラスは、泡評価結果が非常に悪く、比較例No.Bのガラスは、光線透過率が非常に悪かったため、比較例No.AおよびNo.Cのガラスについては、泡切れを良くするため、清澄温度を高め、比較例No.Bのガラスは、溶融ガラスへの白金の溶け込み量を少なくすれば、光線透過率が改善されると予想されたので、清澄温度を下げて、再度実験した結果を表5に示した。比較例No.AおよびNo.Cのガラスは、泡評価結果が非常によくなったが、ともに、光線透過率(T80)がさらに悪化し、透過率劣化量も大きくなってしまった。一方、比較例No.Bのガラスは光線透過率が良くなり(T80)を測定することができたが、本発明の光学ガラスの実施例(No.1〜No.20)のガラスと比べて光線透過率が悪いうえ、透過率劣化量が非常に大きくなり、しかも、泡評価結果も非常に悪くなってしまった。
【0045】
つぎに、3板式反射型液晶プロジェクターの偏光光学系において、本発明の実施例No.20のガラスを光偏光制御素子であるPBSのプリズムとして使用した例を図1に基づき説明する。No.20のガラスを加熱軟化させて金型によりプレス成形し、得られた成形ガラスを研磨して6個の三角柱プリズムを作成し、それらのプリズムを2個1組として計3個のPBSを作成した。図1に示したPBS4は、それらのPBSのうちの1個である。PBS4は、6個の三角柱プリズムのうち三角柱プリズム1aおよび1bを用い、三角柱プリズム1aの1bとの貼り合わせ面に公知の誘電体多層膜2を形成し、三角柱プリズム1aおよび1bを接着層3により貼り合わせ、作成したものである。他の2個のPBS(図示せず)も同様にして残りの4個の三角柱プリズム(図示せず)を用いて作成した。
【0046】
つぎに、図1に示したPBS4の作用を説明する。まず、超高圧水銀ランプ(図示せず)から放射された光をマイクロレンズアレイ(図示せず)を通して複数の部分光束にし、これらの部分光束を偏光変換素子(図示せず)に入射させる。偏光変換素子に入射した部分光束はS偏光となって、偏光変換素子(図示せず)から出射される。このS偏光をコンデンサーレンズ(図示せず)により集光させて、クロスダイクロイックプリズム(図示せず)に入射させる。
【0047】
クロスダイクロイックプリズムに入射したS偏光は、このプリズムにより赤、青、緑の3原色に分光される。ついで分光された青色のS偏光(図示せず)をリレーレンズ(図示せず)を通して、図1の矢印で示すように、PBS4に入射させる。入射したS偏光は誘電体多層膜2により光路が90°変わり、反射型空間光変調素子5に入射する。
入射したS偏光は反射型空間光変調素子5の中で図示しない液晶駆動から出力される画像信号により変調されPBS4へ反射される。変調されて反射したP偏光の場合は光路を変えることなく直進し、PBS4を透過するが、S偏光であった場合には再び誘電体多層膜2で反射されるので、画像に対応したコントラストを与える。PBS4を透過したP偏光はリレーレンズ(図示せず)を通して、コンデンサーレンズ(図示せず)に入り、集光されて、クロスダイクロイックプリズム(図示せず)に入射する。
【0048】
先に分光された他の2色光もそれぞれ、青色光と同様に他の2個のPBSにより光路が90°変わり、反射型空間光変調素子により偏光変調された後、反射されて他の2個のPBSを直進透過し、クロスダイクロイックプリズム(図示せず)に入射する。クロスダイクロイックプリズム(図示せず)に入射した、3原色光は、このプリズムにより合成されて、プリズムから出射され、投写レンズを透過して、画像として投射、投影される。
表2に示したように本発明の実施例No.20ガラスは、透過率劣化量が小さいためPBS4に長時間連続して光を通しても投射光の光量の減少は見られなかった。また、このガラスは、可視域の紫色領域において、優れた光線透過率を有しているため、光量を減じることなく演色性の良い投射光を得ることができた。さらにこのガラスは、光弾性定数(β)の絶対値が小さいため、PBS4の部分で光量の減少につながる複屈折を生じなかった。
また、本発明の実施例(No.1〜No.19)のガラスからそれぞれPBSを作成して使用したところ、上記同様の効果が得られた。
【0049】
次に、本発明の実施例No.20のガラスを偏光変換素子光学系として使用する(応用)例を説明する。前述と同様にして三角柱プリズム、さらに三角柱プリズムからPBSを作成した。
超高圧水銀ランプなど高出力の光を、フライレンズアレイなどで構成される光インテグレータ(図示せず)を通して一様な光束にし、この光束をPBSへ入射させる。PBSに入射した光束は、偏光方向が互いに直交する二つの直線偏光光(P偏光、S偏光)に分離される。PBSを透過したP偏光光は、偏光回転光学系(三角柱プリズムを使った反射による偏光回転)を経てS偏光へ変換され、PBSで反射されたもう一方のS偏光光と合成される。従来の技術による(例えば偏光板を使用)偏光交換効率を比べると、分離したP偏光をS偏光へ変換して合成し利用するので、ほぼ2倍の変換効率を持ち、高効率で偏光を利用する用途(高輝度液晶プロジェクター)に好適である。
【0050】
表2に示したように、本発明の実施例No.20のガラスは、透過率劣化量が小さいため高強度の光を長時間連続して照射しても投射光の光量の減少は見られなかった。さらにこのガラスは、光弾性定数(β)の絶対値が小さいため、光照射による温度上昇に起因する熱応力や光学系作製時(膜の蒸着やプリズムの張り合わせ)の機械的応力による複屈折が生じないので偏光保持特性についても優れている。
また、本発明の実施例No.1〜No.19のガラスからそれぞれPBSを作製して使用したところ、上記同様の効果が得られた。
【0051】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の光学ガラスは、質量%で、SiO 2 18〜29%、PbO 66〜78%、TeO 2 0.1〜3.5%、B 2 O 3 0.1〜6%、Li 2 O 0.4〜5%を含有し、屈折率(nd)が1.75〜1.90の範囲であることを特徴とする光学ガラスであるから、波長が紫外域および/または可視域の光線をガラスに照射することによる透過率の劣化率が小さく、長波長側から可視域の紫色領域に至るまでの波長の光線に対して優れた光線透過性を有し、かつ、溶融、清澄時において溶融ガラスの泡切れがよく清澄性に優れ、絶対値が小さい光弾性定数(β)を有する高屈折率のガラスであって、レンズ、プリズム等の光学素子や基板に用いるのに適し、特に偏光光学系中の光学素子や、PBS、SLM、偏光変換素子等の光偏光制御素子に用いるのに好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を使用したPBSを含む投射装置の偏光光学系の要部拡大図である。
【符号の説明】
1a、1b 三角柱プリズム
4 PBS
Claims (8)
- 質量%で、SiO 2 18〜29%、PbO 66〜78%、TeO 2 0.1〜3.5%、B 2 O 3 0.1〜6%、Li 2 O 0.4〜5%を含有し、屈折率(nd)が1.75〜1.90の範囲であることを特徴とする光学ガラス。
- 厚さ10±0.1mmである場合に、透過率80%で透過する光の波長が420nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学ガラス。
- 紫外域および/または可視域の光線を2.2W・cm-2の放射照度で10分間照射することによる波長450nmの光線の透過率の劣化率が3.0%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学ガラス。
- 紫外域および/または可視域の光線を2.2W・cm-2の放射照度で10分間照射することによる波長450nmの光線の透過率の劣化率が1.0%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の光学ガラス。
- 400〜800nmの波長範囲における光弾性定数(β)の絶対値が1.0×10-5nm/cm/Pa以下であることを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の光学ガラス。
- さらに、質量%で、Na2O 0〜8%、K2O 0〜8%、ただし、Li2O+Na2O+K2O 0.4〜10%、MgO0〜5%、CaO 0〜5%、SrO 0〜5%、BaO0〜10%、ZnO 0〜5%、ただし、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜10%、GeO2 0〜5%、Al2O30〜3%、Nb2O5 0〜3%、ただし、GeO2+Al2O3+Nb2O5 0〜5%、As2O3 0〜1%およびSb2O3 0〜1%を含有することを特徴とする請求項1に記載の光学ガラス。
- 質量%で、SiO2 18〜29%、PbO 66〜78%、TeO2 0.1〜3.5%、B2O3 0.1〜2%未満、Li2O 0.4〜5%、Na2O 0〜8%、K2O 0〜8%、ただし、Li2O+Na2O+K2O 0.4〜10%、MgO0〜5%、CaO 0〜5%、SrO 0〜5%、BaO0〜10%、ZnO 0〜5%、ただし、MgO+CaO+SrO+BaO+ZnO 0〜10%、GeO2 0〜5%、Al2O3 0〜3%、Nb2O5 0〜3%、ただし、GeO2+Al2O3+Nb2O5 0〜5%、As2O3 0〜1%およびSb2O3 0〜1%を含有し、屈折率(nd)が1.75〜1.90の範囲であることを特徴とする光学ガラス。
- アッベ数(νd)が28未満であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6または7に記載の光学ガラス。
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