JP2005104169A - 空気ダクト - Google Patents

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Abstract

【課題】エアコンユニットで発生する運転騒音の低減化を効果的かつ効率的に図る。
【解決手段】中空体状に形成されたダクト本体20の壁面に、別途形成された吸音材30の挿通を許容する開口形状の装着口40を開設する。ダクト本体20の内部において装着口40に整合する位置に、吸音材30をダクト本体20内の空気流通空間へ臨ませた状態に収容保持する収容部42を画成する。これにより、エアコンユニットACで発生する運転騒音は、装着口40を介して収容部42へ収容保持した吸音材30で吸収され、空気吹出口12(12A)へ伝達される当該運転騒音の低減化が図られる。なお、複数の収容部42がダクト本体20の長手方向に沿って直列状に画成され、各吸音材30はダクト本体20の内壁面に沿って直列的に配置される。
【選択図】図4

Description

本発明は、空気ダクトに関し、更に詳細には、車両に搭載されたエアコンユニットと乗員室内の所要位置に配設された空気吹出口とを連通接続し、このエアコンユニットから送出された調温空気を空気吹出口へ案内する空気ダクトに関するものである。
近年生産される乗用車等の車両では、乗員室内の空気調温を図るためのエアコンユニット(空調機器)が搭載されており、このエアコンユニットで温度および湿度が調整された調温空気(冷気および暖気)は、乗員室内の所要位置に配設された空気吹出口を介して乗員室内へ吹出すようになっている。例えば図10は、車両内装部材の一つであるインストルメントパネルの概略斜視図であるが、このインストルメントパネル10には、その前面中央および前面左右端に各々配設されて運転席および助手席の前側へ調温空気を吹出し案内する空気吹出口12(以降「第1空気吹出口12A」という)と、その上面後方に配設されて図示しないフロントウィンドウの内側へ調温空気を吹出し案内する横長の空気吹出口12(以降「第2空気吹出口12B」という)と、その上面左右端に各々配設されて図示しないサイドウィンドウの内側へ調温空気を吹出し案内する空気吹出口12(以降「第3空気吹出口12C」という)とを具備している。
従ってインストルメントパネル10の内側には、図11に例示するように、このインストルメントパネル10の内側に搭載されたエアコンユニットACと前述した第1〜第3の各空気吹出口12A,12B,12Cとを夫々連通接続する空気ダクトDが配設されている。すなわち、エアコンユニットACと各々の第1空気吹出口12Aとが各々の空気ダクトD(以降「第1空気ダクトD1」という)で連通接続され、エアコンユニットACと第2空気吹出口12Bとが空気ダクトD(以降「第2空気ダクトD2」という)で連通接続されると共に、エアコンユニットACと各々の第3空気吹出口12Cとが各々の空気ダクトD(以降「第3空気ダクトD3」という)で連通接続されている。
ここで、前述した第1空気ダクトD1、第2空気ダクトD2および第3空気ダクトD3は、例えばブロー成形技術に基づき、ポリエチレン(PE)等の合成樹脂素材をブロー成形して成形した中空体状のダクト本体20を主体としており、設置スペース等の関係から、湾曲または屈曲したり或いは断面形状が部位毎に異なるような複雑な形状に設計される場合も多い。なお、インストルメントパネル10を構成する基材の裏面に対して別途成形した樋形状のダクト部材を接合して形成される空気ダクトも提案されているが、この基材の裏面から離れた位置に配設される空気ダクトにはこのような態様を実施するのは不可能である。なお、前述した中空体状の空気ダクトに関する技術は、例えば特許文献1に開示されている。
特開平07−186694号公報
ところで、前述した中空体状を呈するポリエチレン製のダクト本体20からなる第1〜第3の空気ダクトD1,D2,D3では、エアコンユニットACに装備されたブロワ(送風機)の運転作動時に発生する騒音がダクト本体20内へ侵入した場合、この運転騒音を吸収するどころか寧ろ反響させてしまい、空気流出口24に連結されている第1〜第3の空気吹出口12A,12B,12Cの側へ運転騒音を伝達するようになっていた。従って、エアコンユニットACから発生する運転騒音は、第1〜第3の空気吹出口12A,12B,12Cから乗員室内へ漏出するようになるため、乗員室内の快適環境が阻害されて乗員に不快感を与えてしまう問題を内在していた。
そこで、前述した不都合を解消するため、ウレタンフォーム等から形成されて吸音性に優れた特性を具有する吸音材を各々のダクト本体20の内部に装着することで、エアコンユニットACの運転騒音を吸収する対策が講じられている。しかしながら、各々の空気ダクトD1,D2,D3のダクト本体20は、前述したように、部分的に湾曲または屈曲したり或いは断面形状が変化するような複雑な外形形状をなす細長の中空体であるから、例えば図12(a),(b)に例示するように、空気流出口24または図示しない空気流入口から手が届く範囲内にしか吸音材30を装着することができない。従って実際には、吸音材30を装着したとしても、運転騒音の低減化を効果的かつ効率的に図り得ないのが実状であった。
従って本発明では、ダクト本体に収容部および装着口を形成して、別途成形した吸音材をダクト本体内に後付装着するよう構成することで、エアコンユニットで発生する運転騒音の低減化を効果的かつ効率的に図り得るようにした空気ダクトを提供することを目的とする。
前述した課題を解決し、所期の目的を達成するため本発明は、車両に搭載されたエアコンユニットと乗員室内の所要位置に配設された空気吹出口とを連通接続し、このエアコンユニットから送出された調温空気を空気吹出口へ案内する空気ダクトにおいて、
中空体状に形成されたダクト本体の壁面に、別途形成された吸音材の挿通を許容する開口形状に開設された装着口と、
ダクト本体の内部において装着口に整合するよう画成され、吸音材をダクト本体内の空気流通空間へ臨ませた状態に収容保持する収容部とからなり、
エアコンユニットで発生する運転騒音を、装着口を介して収容部へ収容保持した吸音材で吸収することで、空気吹出口へ伝達される当該運転騒音の低減化を図るよう構成したことを特徴とする。
本発明に係る空気ダクトによれば、ダクト本体内に収容部を画成したもとで、別途形成された吸音材を、装着口を介して該収容部へ簡易に装着し得るよう構成したことにより、エアコンユニットの運転作動時に発生する運転騒音を収容部へ収容保持した吸音材で吸収することができ、空気流出口に連結された空気吹出口の側へ伝達される当該運転騒音の低減化を効果的かつ効率的に図り得る有益な効果を奏する。しかも、ダクト本体の長手方向に沿って複数の吸音材を直列状に配置できるため、エアコンユニットで発生する運転騒音が各々の吸音材で吸収されるようになり、空気吹出口へ到来する運転騒音の大幅な低減が期待できる等の利点がある。
次に、本発明に係る空気ダクトにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
本願が対象とする空気ダクトは、車両に搭載されたエアコンユニットと該車両の乗員室内の所要位置に配設された空気吹出口とを連通接続し、このエアコンユニットから送出された調温空気を空気吹出口へ案内する空気ダクトである。すなわち、図10に例示したインストルメントパネル10の内側に配設される第1〜第3の各空気ダクトD1,D2,D3や、車両内装部材であるフロアコンソールの内側に配設される空気ダクト、ピラーガーニッシュの裏側に配設される空気ダクト、ルーフパネルの裏側に配設される空気ダクト、等が対象とされる。そこで本実施例では、第1空気ダクトD1についてのみ説明することとし、第2空気ダクトD2、第3空気ダクトD3およびこれ以外の種々空気ダクトに関しては詳細な説明を省略する。
図1は、好適実施例に係る空気ダクトの概略斜視図、図2は図1のII−II線断面図である。図1に例示した実施例に係る各々の第1空気ダクトD1は、図11に例示した従来の各々の第1空気ダクトD1と比較すると、その外形形状・サイズは基本的に同一となっている。図1における図示左側の第1空気ダクトD1は、エアコンユニットACの空気送出部に連結される空気流入口(図示せず)と、インストルメントパネル10の前面左端に配設した第1空気吹出口12Aに連結される空気流出口24とを有し、空気流入口側および空気流出口24側に複数の屈曲部分22を有する中空体状のダクト本体20からなっている。また、図示右側の第1空気ダクトD1は、エアコンユニットACの空気送出部に連結される空気流入口(図示せず)と、インストルメントパネル10の前面右端に配設した第1空気吹出口12Aに連結される空気流出口24とを有し、空気流入口側および空気流出口24側に複数の屈曲部分22,22を有する中空体状のダクト本体20からなっている。更に、図示中央の第1空気ダクトD1は、エアコンユニットACの空気送出部に連結される空気流入口(図示せず)と、インストルメントパネル10の前面中央に配設した2個の第1空気吹出口12A,12Aに連結される空気流出口24,24とを有し、扁平矩形に形成された中空体状のダクト本体20からなっている。
各々の第1空気ダクトD1におけるダクト本体20は、例えばブロー成形技術に基づいてポリエチレン(PE)等の合成樹脂素材から中空体状にブロー成形され、後工程において長手方向の両端部分を適宜切除することで、前述した空気流入口および空気流出口24が開設されるようになっている。なお、ダクト本体20の壁部の厚みは、部位毎に多少の差異があるものの概ね1〜2mm程度となっており、当該ダクト本体20は所要の剛性を有しながらも軽量に形成されている。
そして、本実施例の各々の第1空気ダクトD1では、図1〜図4に例示するように、中空体状に形成されたダクト本体20の壁面に、別途形成された吸音材30の挿通を許容する開口形状に開設された装着口40と、ダクト本体20の内部において装着口40に整合するよう画成され、吸音材30をダクト本体20内の空気流通空間へ臨ませた状態に収容保持する収容部42とを有している。装着口40は、ダクト本体20を中空体状にブロー成形した後工程において、図3に示したカットラインC.Lに沿ってレーザーや熱刃等より切込みを入れ、ダクト本体20の壁部を部分的に切除するだけの簡単な作業で簡易に形成することができる。
また実施例の第1空気ダクトD1では、ダクト本体20の長手方向に沿って複数個の収容部42が直列状に画成されていると共に、各々の収容部42に対応して装着口40が開設されている。これにより、各々の収容部42へ吸音材30を収容保持することで、各吸音材30はダクト本体20の内壁面に沿って直列配置される(図1)。すなわち吸音材30は、ダクト本体20の長手方向に沿って空気流通空間に沿って連続的に配設されるため、後述するようにエアコンユニットACで発生する運転騒音を吸収するようになっている。
具体的に、図示左側の第1空気ダクトD1では、ダクト本体20に合計3個ずつの装着口40および収容部42が画成されており、各々の収容部42の内部形状・サイズに合致する外形形状・サイズの吸音材30が、装着口40を介して対応の収容部42へ収容保持されるようになっている。図示右側の第1空気ダクトD1では、ダクト本体20に合計4個ずつの装着口40および収容部42が画成されており、各々の収容部42の内部形状・サイズに合致した外形形状・サイズの吸音材30が、装着口40を介して対応の収容部42へ収容保持されるようになっている。また、図示中央の第1空気ダクトD1では、ダクト本体20に合計2個ずつの装着口40および収容部42が画成されており、各々の収容部42の内部形状・サイズに合致した外形形状・サイズの吸音材30が、装着口40を介して対応の収容部42へ収容保持されるようになっている。
そしてダクト本体20において、装着口40が開設された壁部(図2における図示右側に位置する壁部)と、この装着口40が開設された壁部と対面する反対側の壁部(図2における図示左側に位置する壁部)には、ダクト本体20の内側へ所要量だけ突出した凸部44が収容部42の縁に沿うように延設されている。この凸部44は、収容部42へ収容した吸音材30の端縁部に沿って当接するようになり、該収容部42へ収容した吸音材30を安定的に保持するために機能する。なお各々の凸部44は、ダクト本体20のブロー成形と同時に一体成形される。
吸音材30は、ウレタン原料を発泡成形して得られたウレタンフォームから形成されたものや、短繊維または短繊維とマイクロファイバーとで作られた不織布等に代表される繊維集合体から形成されたもの、等が好適に実施可能である。このような吸音材30は、それ自体を通過する音の振動エネルギーを、自体内に形成された多数の細孔で熱エネルギーに変換することで、音を効率的かつ効果的に吸収するようになっている。なお、ウレタンフォームから形成される吸音材30は、成形型を利用して最終形状に成形したり、或いは大型の原反から所要形状に切り出して最終形状に成形される。また吸音材30の厚みは、ダクト本体20の形状・サイズ等により決定されるものの、5〜10mm程度の範囲内に設定されている。
このように本実施例の第1空気ダクトD1では、ダクト本体20内に収容部42および装着口40を形成したもとで、別途形成された吸音材30を、装着口40を介して該収容部42へ挿入するだけの作業により、この吸音材30をダクト本体20内へ簡易に収容保持することができる。すなわち本実施例の第1空気ダクトD1は、エアコンユニットACの運転作動時に発生する運転騒音を収容部42へ収容保持した吸音材30で吸収することができ、空気流出口24に連結された第1空気吹出口12Aの側へ伝達される当該運転騒音の低減化を効果的かつ効率的に図り得る。しかも、ダクト本体20の長手方向に沿って複数の吸音材30を直列状に配置できるため、エアコンユニットACで発生する運転騒音が各々の吸音材30で吸収されるようになり、第1空気吹出口12Aへ到来する運転騒音の大幅な低減が期待できる。
また、本実施例の第1空気ダクトD1では、ダクト本体20のブロー成形と同時に収容部42を成形した後に、後工程として装着口40を開設する簡単な作業が追加されるだけであるから、従来の空気ダクトと比べて成形コストが大幅に嵩むことはない。すなわち、エアコンユニットACの運転騒音の低減は、若干の作業工程の追加および僅かな成形コストのアップだけで実現されるようになる。
(変更例)
図5は、変更例に係る空気ダクトの概略断面図であって、この変更例の第1空気ダクトD1では、ダクト本体20の短手方向において対向するように収容部42,42を画成し、各収容部42,42へ吸音材30,30を収容保持させることで、空気流通空間を挟んでこれら吸音材30,30を対向配置するようにしたものである。ダクト本体20に対して吸音材30をこのように配置するようにすれば、ダクト本体20の単位長さにおける吸音材30の配設面積を大きくすることができ、よってエアコンユニットACの運転騒音の吸収効率を向上させ得る。
また、図5に例示した吸音材30の配置形態と、前述の実施例に例示した吸音材30の配置形態とを同時に実施した構成、すなわち空気流通空間を挟んで吸音材30,30を対向配置すると同時に、ダクト本体20の長手方向に沿って複数個の吸音材30を直列配置した構成とすることも可能である。このように吸音材30を配置すれば、ダクト本体20の内壁面における略1/2の面積に相当する領域に吸音材30を配置されることとなり、エアコンユニットACで発生する運転騒音の吸収効率を一段と向上させ得る。
図6は、別変更例に係る空気ダクトの概略断面図であって、装着口40を覆蓋し得る蓋部50を設けたものである。但し、蓋部50は、ダクト本体20の一部を構成するものであって、後述するようにダクト本体20の壁部に切込みを入れることで形成される。このような別変更例の第1空気ダクトD1では、装着口40が蓋部50で覆蓋され、収容部42に収容保持された吸音材30がダクト本体20の外部へ全く露出しないため、エアコンユニットACで発生する運転騒音がこの装着口40を介して外部へ漏出することを防止し得ると共に、外部からの塵埃等が吸音材30へ付着したりダクト本体20内へ侵入することをも防止し得る。
図7は、図6に例示した別変更例の第1空気ダクトD1を製作する工程を例示した説明図であって、先ず図7(a)のように、実施例と同様にダクト本体20をブロー成形した後、カットラインC.Lで切込みを入れる。但し、凸部44に臨む壁部には切込みを入れないようにすれば、ダクト本体20と一縁(下縁)で連結された蓋部50が形成され、この蓋部50を外側へ折り曲げることで装着口40が開放されるようになる。従って図7(b)に例示するように、開放した装着口40を介して吸音材30を収容部42へ収容させ、次いで図7(c)に例示するように、蓋部50を元の状態に戻せば装着口40が閉成されるようになる。元の状態に戻した蓋部50は、例えば接着剤やテープまたは適宜固定部材等でダクト本体20に固定すれば、装着口40が完全密封されるようになる。
なお蓋部50は、ダクト本体20とは別に成形した別体部材として、収容部42に吸音材30を収容保持させた後に、装着口40を覆蓋した状態でダクト本体20へ固定するようにしてもよい。
図8は、ダクト本体20の湾曲部分22において、その幅方向の略中央部位に沿って湾曲状に収容部42を画成すると共に、この収容部42に整合するように湾曲状に装着口40を開設したもとで、この収容部42に対して板状の吸音材30を湾曲状に収容保持するようにした場合を例示したものである。収容部42に対して湾曲状に収容保持された板状の吸音材30は、湾曲部分22の略中央部位に沿って延在しているため、この吸音材30の両側に空気流通空間が画成される。従って、湾曲部分22を通過する調温空気は、吸音材30に接触しながら該吸音材30の側面に沿って変向されるようになり、湾曲部分22をスムーズに通過するようなる。すなわち、ダクト本体20の湾曲部分22に前述のように吸音材30を配設した場合には、該吸音材30を整流板として機能させ得るようになる。
なお、前述した第1空気ダクトD1では、ダクト本体20に複数の収容部42を画成してあるため、例えば吸音特性が異なる(吸収可能な音の周波数が異なる)複数種類の吸音材30を準備して、各吸音材30毎に異なる吸音材30を夫々収容保持させるようにすれば、高周波から低周波までの広い周波数帯域の運転騒音を効率的かつ効果的に吸収するようにさせることも可能である。
本願発明者は、図1における図示右側に位置する第1空気ダクトD1において、ダクト本体20の内壁面における略1/2の面積に相当する領域に吸音材30を配設したもとで、次のような条件下において騒音低減レベルの実験を行なった。
設定条件
・吸音材30の密度:25kg/m
・吸音材30の厚み:3mm、5mm
・調温空気の流量:120m/h
・第1空気吹出口12Aのフィン設定:ノーマル
前述した設定条件のもとで実験を実施した結果、以下のような騒音低減効果が確認された。すなわち、
・厚み3mmの吸音材30の場合:1.5〜1.7dBA程度の騒音低減
・厚み5mmの吸音材30の場合:2.0dBA程度の騒音低減
このことから、同じ種類の吸音材30の場合、その厚みを大きく設定すれば、エアコンユニットACの運転騒音の低減効率を向上させることが可能と思われる。但し、ダクト本体20の形状・サイズや、エアコンユニットACの運転騒音の程度等に鑑みると、吸音材30の厚みは5〜10mm程度に設定するのが望ましいと考えられる。
なお、本願が対象とする空気ダクトは、前述した第1空気ダクトD1に限定されるものではなく、図11に例示した第2空気ダクトD2および第3空気ダクトD3に応用することが可能であると共に、これ以外にもフロアコンソールの内側に配設される空気ダクト、ピラーガーニッシュの裏側に配設される空気ダクト、ルーフパネルの裏側に配設される空気ダクト、等にも好適に応用可能である。
本発明に係る空気ダクトは、車両に搭載されたエアコンユニットと乗員室内の所要位置に配設された空気吹出口とを連通接続し、このエアコンユニットから送出された調温空気を空気吹出口へ案内する空気ダクトであって、種々タイプの自動車に設置されるものに広く利用可能である。
好適実施例に係る第1空気ダクトの概略斜視図である。 図1のII−II線断面図である。 ダクト本体内に画成した収容部に対し、吸音材を装着口を介して収容させる状態を示した説明断面図である。 各々の吸音材を装着する状態を示した各々の第1空気ダクトの概略斜視図である。 変更例に係る空気ダクトの概略断面図である。 別変更例に係る空気ダクトの概略断面図である。 図6に例示した別変更例に係る空気ダクトの製作工程を概略的に示した説明図であって、(a)はブロー成形したダクト本体に切込みを入れ、これにより形成された蓋部を折り曲げる状態を示し、(b)は開放した装着口を介して吸音材を収容部へ収容する状態を示し、(c)は蓋部を元の状態に戻して装着口を覆蓋した状態を示している。 ダクト本体の湾曲部分において、その幅方向の略中央部位に沿って湾曲状に画成した収容部に対し、板状の吸音材を湾曲状に収容保持するようにした場合を例示した説明斜視図である。 図8のIX−IX線断面図であって、吸音材が整流板として機能することを例示している。 第1空気吹出口、第2空気吹出口および第3空気吹出口を具備したインストルメントパネルの概略斜視図である。 図10に例示した各々の空気吹出口とエアコンユニットとを連通接続する第1空気ダクト、第2空気ダクトおよび第3空気ダクトを示した概略斜視図である。 (a)は、図11の左側に位置する第1空気ダクトの空気流出口近傍に吸音材を装着した状態を示した説明断面図であり、(b)は、図11の中央に位置する第1空気ダクトの空気流出口近傍に吸音材を装着した状態を示した説明断面図である。
符号の説明
12 空気吹出口
12A 第1空気吹出口
12B 第2空気吹出口
12C 第3空気吹出口
20 ダクト本体
22 湾曲部分
30 吸音材
40 装着口
42 収容部
AC エアコンユニット
D 空気ダクト
D1 第1空気ダクト
D2 第2空気ダクト
D3 第3空気ダクト

Claims (5)

  1. 車両に搭載されたエアコンユニット(AC)と乗員室内の所要位置に配設された空気吹出口(12/12A,12B,12C)とを連通接続し、このエアコンユニット(AC)から送出された調温空気を空気吹出口(12/12A,12B,12C)へ案内する空気ダクト(D/D1,D2,D3)において、
    中空体状に形成されたダクト本体(20)の壁面に、別途形成された吸音材(30)の挿通を許容する開口形状に開設された装着口(40)と、
    ダクト本体(20)の内部において装着口(40)に整合するよう画成され、吸音材(30)をダクト本体(20)内の空気流通空間へ臨ませた状態に収容保持する収容部(42)とからなり、
    エアコンユニット(AC)で発生する運転騒音を、装着口(40)を介して収容部(42)へ収容保持した吸音材(30)で吸収することで、空気吹出口(12/12A,12B,12C)へ伝達される当該運転騒音の低減化を図るよう構成した
    ことを特徴とする空気ダクト。
  2. ダクト本体(20)の長手方向に沿って複数個の収容部(42)を直列状に画成し、各収容部(42)へ収容保持した吸音材(30)を、ダクト本体(20)の内壁面に沿って直列配置するようにした請求項1記載の空気ダクト。
  3. ダクト本体(20)の短手方向において収容部(42)を対向的に画成し、各収容部(42)へ収容保持した吸音材(30)を、空気流通空間を挟んで対向配置するようにした請求項1または2記載の空気ダクト。
  4. ダクト本体(20)の湾曲部分(22)において、その幅方向の略中央部位に沿って湾曲状に収容部(42)を画成し、収容部(42)へ湾曲状に収容保持した吸音材(30)で、湾曲部分(22)を通過する調温空気を整流するようにした請求項1〜3の何れかに記載の空気ダクト。
  5. 吸音材(30)は、ウレタンフォームまたは不織布等の繊維集合体から形成されている請求項1〜4の何れかに記載の空気ダクト。
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JP2017116839A (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 富士ゼロックス株式会社 消音装置及び画像形成装置
CN113370742A (zh) * 2020-03-10 2021-09-10 通用汽车环球科技运作有限责任公司 用于机动车辆的空气分配系统的空气管道组件
WO2022201692A1 (ja) * 2021-03-24 2022-09-29 富士フイルム株式会社 防音構造付き通気路

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