JP4232126B2 - インストルメントパネル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、インストルメントパネルに関し、更に詳細には、乗用車等の乗員室前方の車体に設置されるフロントガラスやサイドガラスの曇りや霜等を除去するデフロスト機能を有するインストルメントパネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
乗用車等における乗員室内の前方には、所要形状に成形されて車幅方向に延在するインストルメントパネルが設置されている。このインストルメントパネル70は、一般的な形態として例えば図7に示すように、スピードメータやタコメータその他各種表示灯を備えた計器盤16が運転席からの視認容易な位置に配設されると共に、各種の小間物や車検証等を収納するグローブボックス17が助手席側等に設置され、更にオーディオ機器20や空調機器(図8参照)50用の操作パネル21が略中央に位置している。
【0003】
乗員室65内の冷・暖房や空気循環等の空気調温を行なうための前記空調機器50は、図8に示すように、該乗員室65内と車体前方とを区画するファイヤーウォール(区画壁)63に固定されて、前記インストルメントパネル70で覆蓋された状態に配設されており、前記操作パネル21に配設された温度調節ダイヤルや風向調節レバー(風向調節スイッチ)等を適宜操作することにより、調温空気の温度や吹出量が設定されて総合的な空調制御を行ない得るようになっている。そして、前記空調機器50で所定温度に調節された調温空気は、前記インストルメントパネル70の前面中央部や両端部に設られて前記空調機器50に空気ダクト72を介して連通する前面空気吹出口71から、乗員室65内の後方へ吹出して該乗員室65内を循環するようになる。
【0004】
一方、前記インストルメントパネル70には、乗員室65前方の車体に設置されたフロントガラス61やサイドガラス(図示せず)に生ずる曇りや霜等を除去するために、前記空調機器50を利用したデフロスト機能が具備されている。すなわち、前記インストルメントパネル70の上板部の後方側(フロントガラス61の下方)に、車幅方向へ細長に開口する空気吹出口74を形成した第1デフロスタグリル73が、前記空調機器50に空気ダクト75を介して連通した状態に組付けられ、また上板部の両側(サイドガラスの下方)に、所要形状に開口した空気吹出口77を形成した第2デフロスタグリル76が、該空調機器50に空気ダクト(図示せず)を介して連通した状態に組付けられている。これにより前記操作パネル21での適宜操作によってデフロストモードに設定した際には、前記空調機器50から第1デフロスタグリル73側へ送出された調温空気がフロントガラス61の内側へ吹付けられると共に、第2デフロスタグリル76側へ送出された調温空気がサイドガラス内側へ吹付けられ、これらフロントガラス61およびサイドガラスに生じた曇りや霜等が好適に除去されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで現在、殆どの乗用車に実施されている前記インストルメントパネル70は、前述したように、計器盤16,グローブボックス17,オーディオ機器20および空調機器50の操作パネル21等の各種車載機器や部品を取付固定する設置基体としての機能の他に、前記空気吹出口71および各デフロスタグリル73,76を設けて空調機器50を中心とした空調機能およびデフロスト機能まで付加されているため、かなり大がかりなものになっている。このため、ある程度の重量を有する前記諸機器16,17,20,20等を確実かつ安定的に搭載保持する必要から、裏側の適宜位置にリブ等を配して適切な機械的剛性を付与しなければならない。しかもインストルメントパネル70は、内装用部材として重要な位置を占めているので複雑な3次曲面で造形する必要があると共に、表面にパッド付きの表皮材を貼着して質感向上を図る場合が多いから、パネル本体(コア)の外形寸法が相当に大型化しかつ重量化してしまう。従って、前記インストルメントパネル70を製造するための成型用金型は、該パネル70の大きさに相応して大型で精密かつ複雑なものとなり、また該成形用金型をセットし得る大型の成形機を設備する必要があるため、金型製作費用および設備費用が嵩んでしまう問題点を内在しており、インストルメントパネル70の生産コスト低減およびそれに伴う車両の生産コスト低減を妨げる大きな要因となっていた。
【0006】
また、前記従来実施のインストルメントパネル70では、フロントガラス61に近接する上板部の後方側は、該フロントガラス61を介して直射日光の紫外線に晒され、ヒビ割れや変形その他退色や変色等による劣化を来たす難点を内在している。殊に、この上板部の後方側に組付けられる前記第1デフロスタグリル73は、車幅方向へ延在する細長形態であるため、夏季の強烈な太陽光の直射熱による熱履歴によって歪みが生じ、パネル70の上面から浮上がったり反り返る等の変形が頻繁にみられる。すなわち従来のインストルメントパネル70では、前述したようにパネル本体の大型化に伴い、デフロスタグリル73,76を該パネル本体の上板部と一体成形(一体化)することは主にコスト面等から困難とされている。このため、デフロスタグリル73,76を単独部材として別体成形し、パネル本体に対するワンタッチ嵌込み式による組立構造を採用せざるを得ないため、前述のような不都合が発生していた。
【0007】
【発明の目的】
この発明は、前述した課題を好適に解決するべく新規に提案されたもので、パネル本体部とデフロスト機能部とを接合可能な別部材として構成することで、パネル本体部においては小型化を図って設計およびデザインの自由度を向上させると共に、デフロスト機能部においてはデフロスタグリルの一体化を可能とし、更に生産コストの低減を図ったインストルメントパネルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を克服し、所期の目的を好適に達成するために本発明は、
乗員室前方の車体に取付けられて各種の車載機器を保持すると共に、空調機器からの調温空気によりフロントガラスおよびサイドガラスの曇りや霜等を除去するようにしたインストルメントパネルにおいて、
前記インストルメントパネルは、
前記フロントガラスの下縁部において車幅方向へ延在した状態で車体に固定されるデフロスト機能部と、
前記各種の車載機器を保持する設置部を有し、前記乗員室側に指向した姿勢で車体に取付けられるパネル本体部とを、互いに接合して形成され、
前記デフロスト機能部は、
前記フロントガラスの下縁部に車幅方向へ延在して設けられ、内部に調温空気の流通空間が画成された空気流通筒と、
前記空気流通筒から延出して前記空調機器に連結される空気流入筒と、
前記空気流通筒の上壁面を兼ねる上板部における前記フロントガラスの下方に位置する部位に設けられ、前記流通空間と連通する空気吹出口を形成した第1デフロスタグリルと、
前記上板部における車幅方向両端の前記サイドガラスに臨む部位に設けられ、前記流通空間と連通する空気吹出口を形成した第2デフロスタグリルとを一体成形した空気案内ダクトとして構成される一方
前記デフロスト機能部における前記空気流通筒の前記パネル本体部側に、第1接合面および第1係合部が設けられると共に、
前記パネル本体部の前記デフロスト機能部側に、前記第1接合面に合致する第2接合面および前記第1係合部と係着可能な第2係合部が設けられ、
前記デフロスト機能部とパネル本体部とが、前記第1および第2係合部の係着作用下に前記第1および第2接合面が整合して一体的に組み付けられ、デフロスト機能部の前記上板部とパネル本体部の上板部とが連続する単一面となるよう構成したことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る車両用内装部材につき、好適な実施例を挙げ、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、従来の技術に関連して説明した既出の部材と同一部材には、同じ符号を付して示すこととする。
【0010】
図1は、本発明の好適な実施例に係るインストルメントパネルを概略的に示す斜視図であり、また図2は、図1に示したインストルメントパネル10を、センターコンソール部で破断して示す縦断側面図である。本実施例のインストルメントパネル10は、図3に示すように、各種車載機器や部品等を取付保持するためのパネル本体部11と、空調機器50に連結されて調温空気をフロントガラス61やサイドガラス62の内側へ吹出し案内するデフロスト機能部30とから構成され、これらパネル本体部11とデフロスト機能部30とは、互いに組付可能な別部材としてユニット化されている。なお説明の便宜上、図1における左側をインストルメントパネル10の「左側」、右側を該インストルメントパネル10の「右側」とし、手前側を「前側」とすると共に奥側(フロントガラス61側)を「後側」とする。
【0011】
(パネル本体部について)
前記パネル本体部11は、例えばポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂を材質とする一体成形品であり、図1〜図3に示すように、スピードメータやタコメータその他各種表示灯類を備えた計器盤(車載機器)16が運転席からの視認容易な位置(実施例では上板部13の中央)に配設され、各種の小間物や車検証等を収納するグローブボックス17が助手席側の前板部12に開閉可能に設置され、更に運転席側の前板部12にステアリングコラム用の挿通口19を画成する下部カバー18が取付けられている。また、前面中央のセンターコンソールには、操作パネル20aを乗員室65側へ指向させたオーディオ機器(車載機器)20と、前記空調機器50の運転制御を行なう空調操作パネル(車載機器)21が上下に取付けられ、該空調操作パネル21の下方には、灰皿22やシガライタ23が配設されている。なお、パネル本体部11における前板部12および上板部13の外表面には、必要に応じてパッド付き等の表皮材(図示せず)が貼着され、インストルメントパネル10全体の質感向上が図られるようになっている。
【0012】
また、インストルメントパネル10の前板部12の所要位置には、前記空調機器50に連通接続された複数個の空気吹出部が設置されている。すなわち、センターコンソールにおける前記オーディオ機器20の上部には、風向制御板を備えた空気吹出口24aを形成した第1空気吹出部24が配設され、パネル本体部11の左右両端部には、同じく風向制御板を備えた空気吹出口25aを形成した第2空気吹出部25,25が配設されている。前記第1空気吹出部24は、空調機器50に連結された第1空気ダクト52における出口側の開口部53に整合し、該空調機器50から第1空気ダクト52へ送出される調温空気を、空気吹出口24aを介して乗員室65の内部中央へ吹出し案内する。また前記第2空気吹出部25,25は、前記空調機器50に連結された各第2空気ダクト54,54における出口側の開口部55に整合し、該空調機器50から第2空気ダクト54,54へ送出される調温空気を、空気吹出口25aを介して乗員室65の内部両側へ吹出し案内する。
【0013】
(空調機器について)
前記空調機器(エアコンユニット)50は、図2に示すように乗員室65の前方下部において、エンジン室(図示せず)と該乗員室65とを区画するファイヤーウォール(区画壁)63および車体60の一部に、ボルト等の適宜固定手段51を利用して強固に取付けられる。そして、パネル本体部11に配設した前記空調操作パネル21でのレバー操作またはダイヤル操作による各種運転モードのもとに、調温空気の温度や吹出量および吹出し位置等が総合的に制御されるようになっている。例えば、空調操作パネル21において適宜の空調モードに設定した場合には、空調機器50内の空気送出位置が適宜制御され、前記第1空気ダクト52および第2空気ダクト54側へ調温空気が送出される。また、空調操作パネル21においてデフロストモードに設定した場合には、後述するデフロスト機能部30の空気案内ダクト31側へ調温空気が送出される。
【0014】
(デフロスト機能部について)
本実施例のインストルメントパネル10は、前述すると共に図3に示すように、フロントガラス61やサイドガラス62に生ずる曇りや付着する霜等を除去するためのデフロスト機能部30が、各種車載機器や部品を取付固定する前記パネル本体部11とは別部材として形成されている。そして前記デフロスト機能部30は、図2および図3に示すように、乗員室65の最前部において前記空調機器50の上面に連結され、かつフロントガラス61の下縁部に沿って配設される空気案内ダクト31として構成されている。
【0015】
前記空気案内ダクト31は、例えばオレフィン系の樹脂等を材質とし、インジェクション成形またはブロー成形によって成形され、内部に調温空気の流通空間33が画成されて前記フロントガラス61の下縁部で乗員室65の左右水平方向に延在する空気流通筒32と、この空気流通筒32の下面中央から垂直下方へ延出して下側の開口部35を前記空調機器50の上面に連結される空気流入筒34とから形成されている。前記空気流通筒32は、左右両端部位が前方へ延出して全体として湾曲しており、その上壁面を兼ねる上板部36の後端面37側は、前記フロントガラス61の下縁部に沿って近接する形状に成形され、該上板部36の前端面(第1接合面)38側は、前記パネル本体部11の上板部13における後端面(第2接合面)14側が密着的に整合し得る形状に形成されている。なお空気案内ダクト31は、空気流通筒32の後端面32aの所要位置に配設した適宜固定手段39を利用して、乗員室65の前方における車体60に取付けられる。
【0016】
空気案内ダクト31の前記上板部36には、空気流通筒32の長手方向(左右方向)に延在してフロントガラス61の下方に位置して細長の空気吹出口41を形成した第1デフロスタグリル40,40が一体成形されており(図6参照)、該上板部36の左右両端部位には、サイドガラス62の端縁近傍に位置して楕円形状の空気吹出口43を形成した第2デフロスタグリル42,42が一体成形されている。そして、前記空調機器50から開口部35を介して流通空間33に流入した調温空気は、前記第1デフロスタグリル40,40を介してフロントガラス61の内面に吹付けられるようになり、該フロントガラス61に生じた曇りや付着した霜等を除去するようになる。更に、前記第1デフロスタグリル40,40から吹出されなかった調温空気は、流通空間33内を空気流通筒32の端部まで移動した後、前記第2デフロスタグリル42,42から両側のサイドガラス62の内面に吹付けられ、該サイドガラス62に生じた曇りや付着した霜等を除去するようになる。
【0017】
(空気案内ダクトとパネル本体部の組付け)
前述のように構成されたデフロスト機能部30とパネル本体部11とは、図2〜図6に示すように、適宜係合手段により所要の係着力で接合されるようになっている。先ずデフロスト機能部30においては、空気流通筒32の前端面32bにおける中央および左右両端部近傍に、前方へ開口する複数個(実施例では3個)の係合受部(第1係合部)44が形成されている。一方パネル本体部11においては、上板部13における後端面14の下方に、前記係合受部44に嵌入可能な係合突部(第2係合部)26が、該各係合受部44に整合する位置において後方へ延出した状態に配設または形成されている。従って、前記パネル本体部11とデフロスト機能部30とは、該空気案内ダクト31の前端面38とパネル本体部11の後端面14とを整合させながら各係合受部44に対応の係合突部26を嵌入させることにより、各係合受部44と係合突部26との係着作用下に両者11,31が組付け接合されるようになる。
【0018】
そして本実施例のインストルメントパネル10では、図4および図5に示すように、デフロスト機能部30における前記空気案内ダクト31を車体60に取付けた後に、前記パネル本体部11を車体60に取付けるようになっている。すなわち、パネル本体部11は、前記係合受部44と係合突部26との係着作用を利用して後端部を空気案内ダクト31に固定し、該パネル本体部11の両側部を車体60にボルト等で締付けることにより、該車体60に取付固定される。これにより、空気案内ダクト31の前端面38とパネル本体部11の後端面14とが好適に整合し、該ダクト31の上板部36と該パネル本体部11の上板部13とが連続的な単一曲面の如く延在するようになっている(図1および図5参照)。なお、空気案内ダクト31とパネル本体部11との組付けの際に、第1空気ダクト52の開口部53と第1空気吹出部24、第2空気ダクト54の開口部55と第2空気吹出部25とが、好適に整合連結するよう構成されている。また、前記パネル本体部11を車体60に取付けることにより、乗員室65の前方で横方向に延在して車体60の強度向上を図るリィンフォースバー64や前記空調機器50およびその他の車搭機器等が完全に覆蓋されるようになる。
【0019】
【実施例の作用】
次に、前述のように構成された本実施例に係るインストルメントパネルの作用につき説明する。実施例のインストルメントパネル10は、各種車載機器や部品等を取付保持するためのパネル本体部11と、空調機器50に連結されるデフロスト機能部30とが別工程で成形,製作され、また乗員室65の前方における車体60に対しては,先ずデフロスト機能部30を該車体60に取付け、次いでパネル本体部11を車体60に取付ける。
【0020】
先ず、デフロスト機能部30における空気案内ダクト31は、インジェクション成形またはブロー成形等による製造される。なお実施例の空気案内ダクト31は、内部に調温空気の流通路として機能する流通空間33が画成された中空体であるため、前記ブロー成形で製造する場合には全体を一体的に成形することが可能であり、またインジェクション成形で製造する場合には、複数個の部品に分割して成形した後に各部品を組立てるよう構成するのが好ましい。なお何れの成形の場合においても、前記第1デフロスタグリル40および第2デフロスタグリル42は、空気案内ダクト31における上板部36と一体的に成形される。
【0021】
空気案内ダクト31の車体60への取付けは、前記空気流入筒34の開口部35側を、車体60に予め取付けられた空調機器50の上面所定位置にボルト等で固定すると共に、空気流通筒32の後端面32aに配設した固定手段39を利用して車体60に固定する。これにより前記空気案内ダクト31は、乗員室65の前方において、上板部36の後端面37側がフロントガラス61の下縁部に沿った状態で取付けられる。そして、本実施例のデフロスト機能部30が車体60に取付けられた状態においては、第1デフロスタグリル40,40がフロントガラス61の下方に位置しており、また第2デフロスタグリル42,42がサイドガラス62,62の端縁近傍に位置している。
【0022】
前記パネル本体部11は、インジェクション成形等により一体成形され、必要に応じて前板部12および上板部13の表面全体に表皮材が貼着される。そして、上板部13における後端面14の下方には、前記空気案内ダクト31に形成された係合受部44に係着する係合突部26が配設または形成される。また、助手席側の前板部12にグローブボックス17を開閉可能に設置すると共に、運転席側の前板部12に下部カバー18を取付ける。更に第1空気吹出部24および第2空気吹出部25を、パネル本体部11の所定位置に配設する。なお、前記計器盤16やオーディオ機器20および空調操作パネル21等は、パネル本体部11を車体60に取付ける前後の適時に、該パネル本体部11の所定位置に取付ける。
【0023】
そして前記パネル本体部11は、前記各係合突部26を空気案内ダクト31の各係合受部44に嵌入すると共に、該パネル本体部11の両側部を車体60の所定位置にボルト等で締付けることにより、該車体60に強固に取付固定される。これにより、前記デフロスト機能部30とパネル本体部11とは、夫々が車体60に強固に固定されると共に、各係合突部26と各係合受部44との係着作用下に空気案内ダクト31とパネル本体部11とが接合される。しかも、空気案内ダクト31の前端面38とパネル本体部11の後端面14とが好適に整合するので、該ダクト31の上板部36と該パネル本体部11の上板部13とが連続的な単一曲面に延在するようになり、インストルメントパネル10は全体が一体成形された単一部材の如く形成される。また、パネル本体部11の取付けに際して、第1空気ダクト52の開口部53と第1空気吹出部24、第2空気ダクト54の開口部55と第2空気吹出部25とが、夫々好適に整合連結される。
【0024】
このように構成された本実施例のインストルメントパネル10では、前記パネル本体部11に配設した前記空調操作パネル21でのレバー操作またはダイヤル操作により前記空調機器50を適宜駆動制御することで、乗員室65内の空調が行なわれる。すなわち、前記空調操作パネル21において所要の空調モードに設定した場合には、空調機器50からの調温空気が前記第1空気ダクト52および第2空気ダクト54側へ送出され、これにより所定温度の調温空気は、空気吹出口24aおよび空気吹出口25aを介して乗員室65内の後方側へ吹出し、該乗員室65内全体が所定温度に空調される。
【0025】
また、前記空調操作パネル21においてデフロストモードに設定した場合には、空調機器50からの調温空気が前記空気案内ダクト31側へ送出され、これにより所定温度の調温空気は、第1デフロスタグリル40,40および第2デフロスタグリル42,42を介して乗員室65内の前方側へ吹出すようになる。このとき第1デフロスタグリル40,40の各空気吹出口41から吹出した調温空気は、フロントガラス61の内側下方に吹付けられた後に該ガラス61の内面に沿って上昇し、フロントガラス61の内面に生じた曇りや外面に付着した霜等が好適に除去される。一方、第2デフロスタグリル42,42の各空気吹出口43から吹出した調温空気は、両側のサイドガラス62の内側端部に吹付けられた後に該ガラス62の内面に沿って上昇し、サイドガラス62の内面に生じた曇りや外面に付着した霜等が好適に除去される。
【0026】
このように本実施例のインストルメントパネル10では、第1デフロスタグリル40および第2デフロスタグリル42を有するデフロスト機能部30と、各種車搭機器を取付保持するパネル本体部11とを別体として構成したので、パネル本体部11の設計においては、一体成形品とすることを前提とした従来の設計思想からデフロスタグリル40,42を除外することができるため、該パネル本体部11の形状,デサインの自由度が高められる。また、前記第1デフロスタグリル40および第2デフロスタグリル42は、デフロスト機能部30における前記空気案内ダクト31との一体成形が可能となり、これらグリル40,42を別体成形とした組付け形態において問題となっていた熱履歴によるデフロスタグリルの浮上がりや反り返り等の根本的な解決が可能となる。
【0027】
しかも、前記パネル本体部11およびデフロスト機能部30は、これらを一体成形した従来のインストルメントパネルと比較してはるかに小型かつコンパクトとなるから、これに伴って夫々に対応の成形用金型のサイズが小さくなると共に小型の成形機で対応し得るようになり、金型製作費および設備費用を抑えることが可能となる。
【0028】
更に本実施例のインストルメントパネル10では、前記パネル本体部11の上板部13における後端面14の形状を、前記デフロスト機能部30の空気案内ダクト31における前端面38の形状に整合することを前提とすれば、形状,デサインの異なる複数のパネル本体部11を空気案内ダクト31に対して選択的に組付けることができ、同一車種において異なるデザインのインストルメントパネルが装着可能となる。また、デフロスト機能部30を複数の車種間で共用することも可能となるから、これによりインストルメントパネルの製造コストの低減を図ることができる。なお、デフロスト機能部30の空気案内ダクト31の外表面に適宜材質の表皮材を貼着または溶着するようにすれば、インストルメントパネル10全体の質感向上を図り得ることは勿論、殊に夏季での使用時に結露の発生を防止し得る効果も得られる。
【0029】
【発明の効果】
以上に説明した如く、本発明に係るインストルメントパネルによれば、各種車載機器を固定保持するパネル本体部と、空調機器からの調温空気をフロントガラスやサイドガラスに吹き付けて曇りや霜等を除去するデフロスト機能部とを、組付け可能な別体として成形した後に接合するようにしたから、夫々が小型かつコンパクトとなることに伴って各部材に対応する成形用金型のサイズが小さくなり、これにより小型の成形機で対応し得るようになるから、金型製作費および設備費用を低く抑え得る有益な効果を奏する。またデフロスト機能部の成形に際して、デフロスタグリルを該デフロスト機能部と一体成形し得るようになり、熱履歴によるデフロスタグリルの浮上がりや反り返り等の根本的な解決が可能となる。更にパネル本体部では、従来の設計思想からデフロスタグリルを除外することができるため、形状,デサイン等に係る設計の自由度が向上する等の利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の好適な実施例に係るインストルメントパネルの概略斜視図である。
【図2】 図1に示すインストルメントパネルを、センターコンソール部で破断した縦断側面図である。
【図3】 本実施例のインストルメントパネルを、パネル本体部とデフロスト機能部とに分離した状態で示す概略斜視図である。
【図4】 インストルメントパネルを、パネル本体部とデフロスト機能部とに分離した状態で示す側面図である。
【図5】 パネル本体部とデフロスト機能部とを組付けた状態で示すインストルメントパネルの側面図である。
【図6】 インストルメントパネルにおけるデフロスト機能部を拡大して示す縦断側面図である。
【図7】 従来実施されているインストルメントパネルを示す概略斜視図である。
【図8】 図7に示すインストルメントパネルを、センターコンソール部で破断した縦断側面図である。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル
11 パネル本体部
13 上板部
14 後端面(第2接合面)
16 計器盤(車載機器)
20 オーディオ機器(車載機器)
21 空調操作パネル(車載機器)
26 係合突部(第2係合部)
30 デフロスト機能部
31 空気案内ダクト
32 空気流通筒
33 流通空間
34 空気流入筒
36 上板部
38 前端面(第1接合面)
40 第1デフロスタグリル
41 空気吹出口
42 第2デフロスタグリル
43 空気吹出口
44 係合受部(第1係合部)
50 空調機器
61 フロントガラス
62 サイドガラス
65 乗員室

Claims (1)

  1. 乗員室(65)前方の車体に取付けられて各種の車載機器(16,20,21)を保持すると共に、空調機器(50)からの調温空気によりフロントガラス(61)およびサイドガラス(62)の曇りや霜等を除去するようにしたインストルメントパネル(10)において、
    前記インストルメントパネル(10)は、
    前記フロントガラス(61)の下縁部において車幅方向へ延在した状態で車体に固定されるデフロスト機能部(30)と、
    前記各種の車載機器(16,20,21)を保持する設置部を有し、前記乗員室(65)側に指向した姿勢で車体に取付けられるパネル本体部(11)とを、互いに接合して形成され、
    前記デフロスト機能部(30)は、
    前記フロントガラス(61)の下縁部に車幅方向へ延在して設けられ、内部に調温空気の流通空間(33)が画成された空気流通筒(32)と、
    前記空気流通筒(32)から延出して前記空調機器(50)に連結される空気流入筒(34)と、
    前記空気流通筒(32)の上壁面を兼ねる上板部(36)における前記フロントガラス(61)の下方に位置する部位に設けられ、前記流通空間(33)と連通する空気吹出口(41)を形成した第1デフロスタグリル(40,40)と、
    前記上板部(36)における車幅方向両端の前記サイドガラス(62)に臨む部位に設けられ、前記流通空間(33)と連通する空気吹出口(43)を形成した第2デフロスタグリル(42,42)とを一体成形した空気案内ダクト(31)として構成される一方
    前記デフロスト機能部 (30) における前記空気流通筒 (32) の前記パネル本体部 (11) 側に、第1接合面 (38) および第1係合部 (44) が設けられると共に、
    前記パネル本体部 (11) の前記デフロスト機能部 (30) 側に、前記第1接合面 (38) に合致する第2接合面 (14) および前記第1係合部 (44) と係着可能な第2係合部 (26) が設けられ、
    前記デフロスト機能部 (30) とパネル本体部 (11) とが、前記第1および第2係合部 (44,26) の係着作用下に前記第1および第2接合面 (38,14) が整合して一体的に組み付けられ、デフロスト機能部 (30) の前記上板部 (36) とパネル本体部 (11) の上板部 (13) とが連続する単一面となるよう構成した
    ことを特徴とするインストルメントパネル。
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