JP2005103886A - ガスバリア性積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明で、環境を破壊するような原因物質を含まず、高温高湿下でも高いガスバリア性を維持し、高温殺菌処理後もガスバリア性が劣化しない積層体を提供することにある。
【解決手段】積層体に積層されているガスバリア性被膜層が一般式Si(OR)4 で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、ポリアルコールとの複合物からなり、前記一般式Si(OR)4 中の加水分解性基(R)がエチル基(−C25)であり、ポリアルコールがグリセリンであると共に、複合物中のポリアルコールの固形分が全固形分比で1〜20重量%であり、複合物中の水溶性高分子とポリアルコールとの合計固形分の重量比率が、SiO2/(水溶性高分子とポリアルコール)=100/60〜100/30の範囲である積層体か、前記ガスバリア性被膜層の上にさらに接着剤層を介してヒートシール層が積層されている積層体。
【選択図】図1

Description

本発明は、食品や医薬品、電子部材等の非食品等の包装分野に用いられる包装用の積層体に関するもので、特に、高いガスバリア性を有する積層体に関するものである。
近年、食品や医薬品、電子部材等の非食品等の包装に用いられる包装材料は、内容物の変質を抑制しそれらの機能や性質を保持するために、包装材料を透過する酸素、水蒸気、その他内容物を変質させる気体による影響を防止する必要があり、これら気体(ガス)を遮断するガスバリア性を備えることが求められている。従来、ガスバリア層としては、アルミニウム箔やアルミニウムなどの金属蒸着フィルム、ポリビニルアルコール樹脂、エチレンビニルアルコール共重合体樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂あるいはポリアクリロニトリル樹脂等のガスバリア性樹脂フィルムやこれらの樹脂をフィルム基材にコーティングしたガスバリアフィルムが主に用いられてきた。
しかしながら、アルミニウム箔や金属蒸着フィルムは、ガスバリア性に優れるが包装材料を透視して内容物が確認できない、使用後の廃棄の際は不燃物として処理しなければならない等の問題がある。また、前記ポリビニルアルコール樹脂やエチレンビニルアルコール共重合体樹脂を使用したフィルムは温湿度依存性が大きく高度なガスバリア性を維持できない、更に、塩化ビニリデン樹脂やポリアクリロニトリル樹脂を使用したフィルムは廃棄・焼却の際に有害物質を発生する危険性があるなどの問題があった。近年、これらの問題を改善する為に、フィルム基材の一方の面に無機化合物の蒸着薄膜層、ガスバリア性被膜層を積層したガスバリア性積層体が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3013692号公報
しかし、前記提案されているガスバリア性積層体は、ガスバリア性被膜層が高温殺菌処理された場合に被膜層が膨潤し、ガスバリア性が低下する欠点があった。
本発明の課題は、透明で、環境を破壊するような原因物質を含まず、高温高湿下でも高いガスバリア性を維持し、高温殺菌処理後もガスバリア性が劣化しない積層体を提供することにある。
本発明の請求項1に係る発明は、プラスチックフィルムからなる基材層の少なくとも片面に、プライマー層、無機化合物からなる蒸着薄膜層、ガスバリア性被膜層を順次積層した積層体において、該ガスバリア性被膜層が一般式Si(OR)4 で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、ポリアルコールとの複合物からなることを特徴とするガスバリア性積層体である。
本発明の請求項2に係る発明は、上記請求項1に係る発明において、前記プライマー層がアクリルポリオール、イソシアネート化合物及びシランカップリング剤からなることを特徴とするガスバリア性積層体である。
本発明の請求項3に係る発明は、上記請求項1又は請求項2に係る発明において、前記無機化合物が酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素であることを特徴とするガスバリア性積
層体である。
本発明の請求項4に係る発明は、上記請求項1乃至請求項3のいずれか1項に係る発明において、前記一般式Si(OR)4 中の加水分解性基(R)がエチル基(−C25)であることを特徴とするガスバリア性積層体である。
本発明の請求項5に係る発明は、上記請求項1乃至請求項4のいずれか1項に係る発明において、前記ポリアルコールがグリセリンであることを特徴とするガスバリア性積層体である。
本発明の請求項6に係る発明は、上記請求項1乃至請求項5のいずれか1項に係る発明において、前記複合物中のポリアルコールの固形分が、Si(OR)4をSiO2 に換算した場合、全固形分比で1〜20重量%であることを特徴とするガスバリア性積層体である。
本発明の請求項7に係る発明は、上記請求項1乃至請求項6のいずれか1項に係る発明において、前記複合物中の水溶性高分子とポリアルコールとの合計固形分の重量比率が、Si(OR)4をSiO2に換算した場合、SiO2/(水溶性高分子とポリアルコール)=100/60〜100/30の範囲であることを特徴とするガスバリア性積層体である。
本発明の請求項8に係る発明は、上記請求項1乃至請求項7のいずれか1項に係る発明において、前記ガスバリア性被膜層の上にさらに接着剤層を介してヒートシール層が積層されていることを特徴とするガスバリア性積層体である。
本発明のガスバリア性積層体は、プラスチックフィルムからなる基材層の少なくとも片面に、プライマー層、無機化合物からなる蒸着薄膜層、ガスバリア性被膜層を順次積層した積層体において、該ガスバリア性被膜層が一般式Si(OR)4 で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、ポリアルコールとの複合物からなり、前記プライマー層がアクリルポリオール、イソシアネート化合物及びシランカップリング剤からなり、前記無機化合物が酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素であり、前記一般式Si(OR)4 中の加水分解性基(R)がエチル基(−C25)であり、前記ポリアルコールがグリセリンであると共に、複合物中のポリアルコールの固形分が、Si(OR)4をSiO2に換算した場合、全固形分比で1〜20重量%であり、前記複合物中の水溶性高分子とポリアルコールとの合計固形分の重量比率が、Si(OR)4をSiO2に換算した場合、SiO2/(水溶性高分子とポリアルコール)=100/60〜100/30の範囲であるので、高い酸素バリア性を有し、高温殺菌処理後もガスバリア性が劣化しない。また、積層体のガスバリア性被膜層面に接着剤層を介してヒートシール層を積層することにより、優れたガスバリア性を維持できる包装体が製造可能である。従って、レトルト食品等の食品分野あるいは医薬品や電子部材等の非食品分野の包装に適した包装材料として利用出来る。
本発明のガスバリア性積層体を実施形態に基づいて以下に詳細に説明する。図1(a)は本発明のガスバリア性積層体の一実施形態を説明する側断面図であり、厚み方向に順に、基材層(1)、プライマー層(2)、無機化合物からなる蒸着薄膜層(3)、ガスバリア性被膜層(4)が積層されており、(b)は他の実施形態を説明する側断面図であり、厚み方向に順に、基材層(1)、プライマー層(2)、無機化合物からなる蒸着薄膜層(3)、ガスバリア性被膜層(4)、接着剤層(5)、ヒートシール層(6)が積層されて
いる。
前記基材層(1)はプラスチックフィルムからなり、好ましくは透明なものが良く、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル系フィルム、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミド系フィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリイミドフィルム等のエンプラフィルム等が用いられ、延伸、未延伸のどちらでも良く、また機械強度や寸法安定性を有するものが良い。特に、これらの中で二軸方向に延伸されたフィルムが好ましく用いられ、更に包装材料に使用する場合、価格面、防湿性、充填適性、風合、廃棄性を考慮すると二軸延伸ナイロンフィルム、二軸延伸ポリエステルフィルムが好ましいが、中でも二軸延伸ポリエステルフィルムがより好ましい。
前記基材層(1)に使用するフィルムの厚さは特に制限を受けるものでないが、包装材料としての適性、および加工性を考慮すると、実用的には3〜200μmの範囲で、一般には6〜30μmとすることがより好ましい。
また、前記基材層(1)に使用するフィルムは、周知の種々の添加剤や安定剤、例えば帯電防止剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤などが使用されたものでも良く、密着性を良くするために、前処理としてコロナ処理、プラズマ処理、オゾン処理などの表面処理を施したフィルムでも良い。特にプラズマ処理はフィルムの処理面に積層させる無機化合物からなる蒸着薄膜層(3)との密着を強固にするため好ましい。
前記プライマー層(2)は、基材層(1)と蒸着薄膜層(3)の密着をより強固にし、各種耐性を向上させる為に設けるもので、アクリルポリオール、ポリビニルアセタール、ポリエステルポリオールあるいはポリウレタンポリオール等のポリオール類とイソシアネート化合物との2液反応によって得られる有機高分子、ポリイソシアネート化合物と水との反応によるウレア結合を有する有機化合物、ポリエチレンイミンまたはその誘導体、ポリオレフィン系エマルジョン、ポリイミド、メラミン、フェノール、有機変性コロイダルシリカのような無機シリカ、シランカップリング剤およびその加水分解物のような有機シラン化合物を主剤とするものなどが使用できるが、特にアクリルポリオールとイソシアネート化合物及びシランカップリング剤の組み合わせが好ましい。厚みは、一般的には乾燥後の厚さで0.005〜5μmの範囲になるようにコーティングする事が望ましく、より好ましくは0.01〜1μmの範囲にある。0.01μm未満の場合は塗工技術の点から均一な塗膜が得られ難く、逆に1μmを越える場合は不経済であり、良くない。
前記蒸着薄膜層(3)に使用される無機化合物は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化マグネシウムあるいはそれらの混合物であり、積層方法は真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマ気相成長法などの真空成膜プロセスにより形成される。特に酸化アルミニウム、酸化ケイ素は無色透明であり、ボイル・レトルト殺菌処理による耐水性にも優れ、広範囲の用途に使用することができる。
前記蒸着薄膜層(3)の膜厚は、50Å〜3000Åの範囲が好ましい。50Å未満では薄膜の連続性に問題があり、また3000Åを超えるとクラックが発生しやすく、可とう性が低下する。
前記ガスバリア性被膜層(4)は、一般式Si(OR)4(RはCH3、C2H5などの加水分解性基)で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、ポリアルコールとの複合物からなる。
一般的に金属アルコキシドは加水分解後縮合し、ガラスなどのセラミック膜を形成することは周知の事実である。しかしセラミック膜は硬く、さらに縮合時の体積縮小による歪みによりクラックが入りやすい為、フィルム上に薄く透明で均一な縮合体被膜を形成することは非常に困難である。そこで、高分子物を添加する事によって構造体に柔軟性を付与しクラックを防止することができる。しかし高分子物の添加は目視では均一でも、微視的には金属酸化物と高分子部分とに分離している事が多く孔になり易い。そこで、水酸基をもつ高分子物を添加する事により、高分子物の水酸基と金属アルコキシドの加水分解物の水酸基との水素結合を利用して、金属酸化物が縮合に際し高分子物との間に上手く分散してセラミックに近い高いバリア性を発現する。またこの被膜を無機化合物からなる蒸着薄膜層の上に積層することで、それぞれ単層によって得られる効果よりも、非常に高いガスバリア性、耐水性、耐湿性を示す。しかし、金属アルコキシドあるいはその加水分解物と水酸基を有する水溶性高分子の混合物からなるガスバリア性被膜層は水素結合からなるため水に膨潤し溶解する。蒸着薄膜層との積層構造による相乗効果があっても過酷な条件での処理でバリア性が劣化する。
そこで、さらにポリアルコールを添加することにより、一般式Si(OR)4で表されるケイ素化合物の加水分解物と反応して、水溶性高分子の膨潤を防ぎ耐水性を向上させる。前記ポリアルコールとは分子内に2個以上の水酸基を有する低分子化合物である。ポリアルコールの水酸基、特に末端の水酸基は反応性が高く、金属アルコキシドの加水分解物とも容易に反応しエステル化する。このため加水分解後の縮合膜を一部柔軟性に保ち造膜性を上げることができる。これにより、膨潤しやすい水溶性高分子の混合量を減らすことができ、耐水性を向上させることができる。
前記ポリアルコールは、例えばエチレングリコールやプロピレングリコール、ネオペンチルグリコールなどの二価アルコールや、ホルマリンから誘導されるトリメロールプロパンなどの三価アルコール、ペンタエリスリトール、単糖類の還元によって生成する糖アルコールなども含まれる。なかでもグリセリンは安価であるため経済効果が高く、また可食物であるため人体への安全性も非常に高い。また水溶性高分子のOH基とも強い水素結合を持ち、孔になり難い。
前記複合物中のポリアルコールの固形分が、Si(OR)4をSiO2に換算した場合、全固形分比で1〜20重量%であることが好ましく、1重量%未満であると耐水性効果は低く、20重量%を超えるとポリアルコールがバリアの孔になりやすい。ボイル殺菌、レトルト殺菌後も高いバリア性を持たせるには1〜15重量%が好ましい。
また、前記複合物中の水溶性高分子とポリアルコールとの合計固形分の重量比率が、Si(OR)4をSiO2に換算した場合、SiO2/(水溶性高分子とポリアルコール)=100/60〜100/30の範囲であることが好ましく、この範囲にすることにより、ガスバリア性被膜層に孔ができることがなく、柔軟性を保持し、耐水性を向上させ、ボイル・レトルト殺菌処理による劣化が起こらない。
前記一般式Si(OR)4では、RはCH3、C25等の加水分解性基で表せるものであればいずれでも使用することができる。なかでも、テトラエトキシシランが加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であるため好ましい。
前記ガスバリア性被膜層(4)の複合物中の水酸基を有する水溶性高分子とは、ポリビニルアルコール、でんぷん、セルロース類が好ましい。特にポリビニルアルコール(以下PVA)を本発明のコーティング剤に用いた場合にガスバリア性が最も優れる。なぜならPVAはモノマー単位中に最も多く水酸基を含む高分子であるため加水分解後の金属アルコキシドの水酸基と非常に強固な水素結合をもつ。ここで言うPVAとは、一般にポリ酢
酸ビニルをケン化して得られるもので、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分ケン化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全ケン化PVAまでを含む。PVAの分子量は重合度が300〜数千まで多種あるがどの分子量のものを用いても効果に問題はない。一般的にケン化度が高くまた重合度が高い高分子量のPVAは耐水性が高いため好ましい。
前記複合物中の各成分の混合方法は、加水分解したSi(OR)4と水酸基を有する水溶性高分子、ポリアルコールをどの順番で混合しても効果は発現する。
また、前記ガスバリア性被膜層(4)は、その上に積層される層との密着性、濡れ性、収縮によるクラック発生防止を考慮して、さらにイソシアネート化合物、コロイダルシリカやスメクタイトなどの粘土鉱物、安定化剤、着色剤、粘度調整剤などの公知の添加剤などを添加したものからなっていても良い。
前記ガスバリア性被膜層(4)の厚みは、特に限定しないが、乾燥後の厚みが50μmを越えるとクラックが生じやすくなるため、0.01〜50μmとすることが望ましい。
前記ガスバリア性被膜層(4)の積層方法は、一般式Si(OR)4 で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、ポリアルコールとを混合した複合物からなる塗布液を、通常のコーティング方法、例えばロールコート法、グラビアコート法、リバースロールコート法、スプレーコート法等を用いて蒸着薄膜層(3)の上に塗布、乾燥し形成させる。
前記接着剤層(5)には、一般的にポリウレタン系接着剤が使用され、塗布量は1〜5g/m2(乾燥状態)が好ましい。
前記ヒートシール層(6)は、袋状包装体などを形成する為に設けるものであり、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体及びそれらの金属架橋物等の樹脂からなっており、厚さは目的に応じて決められるが、一般的には15〜200μmの範囲である。積層方法としては、前記の樹脂あるいは樹脂フィルムを接着剤層(5)を介して溶融押出ラミネート法あるいはドライラミネート法等で積層する。
また、前記ガスバリア性被膜層(4)上には必要に応じて、印刷層を積層する事も可能であるし、接着剤を介して複数の樹脂を積層する事も可能である。
本発明のガスバリア性積層体を具体的な実施例を挙げて更に説明する。
最初に、プライマー層用の塗布溶液及びガスバリア性被膜層用の塗布液を作成する為の混合用の各成分液を調整した。
〈プライマー層用の塗布溶液の調整〉
アクリルポリオールとトリレンジルイソシアネートをアクリルポリオールのOH基に対しNCO基が等量となるように加え、全固形分が5w%になるよう酢酸エチルで希釈し、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシランを全固形分に対し5w%添加して混合した塗布溶液を調整した。
〈ガスバリア性被膜層用のa成分液の調整〉
テトラエトキシシラン〔Si(OC254 、以下、TEOSとする〕17.9gとメタノール10gに塩酸(0.1N)72.1gを加え、30分間攪拌し、加水分解させて固形分5重量%(重量比SiO2換算)のa成分液を調整した。
〈ガスバリア性被膜層用のb成分液の調整〉
ポリビニルアルコール樹脂を水/メタノール=95/5(重量比)の混合溶媒で溶解し、固形分5重量%のb成分液を調整した。
〈ガスバリア性被膜層用のc成分液の調整〉
固形分5重量%のグリセリン水溶液からなるc成分液を調整した。
〈ガスバリア性被膜層用のd成分液の調整〉
固形分5重量%のエチレングリコール水溶液からなるd成分液を調整した。
引き続き、前記a〜dの各成分液を用いて、ガスバリア性被膜層用の塗布液を調整した。
(1)塗布液Aの調整
前記各成分液を用いて、a成分液/b成分液/c成分液=70/20/10(固形分重量比率)になるように配合して、塗布液Aを調整した。
(2)塗布液Bの調整
前記各成分液を用いて、a成分液/b成分液/d成分液=70/20/10(固形分重量比率)になるように配合して、塗布液Bを調整した。
(3)塗布液Cの調整
前記各成分液を用いて、a成分液/b成分液/c成分液=65/30/5(固形分重量比率)になるように配合して、塗布液Cを調整した。
(4)塗布液Dの調整
前記各成分液を用いて、a成分液/b成分液/c成分液=65/10/25(固形分重量比率)になるように配合して、塗布液Dを調整した。
(5)塗布液Eの調整
前記各成分液を用いて、a成分液/b成分液/c成分液=65/20/20(固形分重量比率)になるように配合して、塗布液Eを調整した。
(6)塗布液Fの調整
前記各成分液を用いて、a成分液/b成分液/c成分液=80/15/5(固形分重量比率)になるように配合して、塗布液Fを調整した。
(7)塗布液Gの調整
前記各成分液を用いて、a成分液/b成分液=70/30(固形分重量比率)になるように配合して、塗布液Gを調整した。
基材層(1)として、厚さ12μmの片面コロナ処理した二軸延伸PETフィルムを使用し、その二軸延伸PETフィルムのコロナ処理面に前記調整したプライマー層用の塗布溶液をグラビアコーター機を用いて塗工、乾燥し、膜厚0.1μmのプライマー層(2)を積層した。引き続き、真空蒸着機で前記プライマー層(2)上に膜厚150Åの酸化アルミニウムの蒸着薄膜層(3)を積層し、さらにバーコーターを用いて、前記酸化アルミニウムの蒸着薄膜層(3)の上にガスバリア性被膜層用の塗布液Aを塗布、乾燥し、膜厚0.3μmのガスバリア性被膜層(4)を積層し、本発明のガスバリア性積層体を得た。
実施例1において、ガスバリア性被膜層用の塗布液Bを使用した以外は、同様にして本発明のガスバリア性積層体を得た。
実施例1において、ガスバリア性被膜層用の塗布液Cを使用した以外は、同様にして本発明のガスバリア性積層体を得た。
実施例1において、ガスバリア性被膜層用の塗布液Dを使用した以外は、同様にして本
発明のガスバリア性積層体を得た。
実施例1において、ガスバリア性被膜層用の塗布液Eを使用した以外は、同様にして本発明のガスバリア性積層体を得た。
実施例1において、ガスバリア性被膜層用の塗布液Fを使用した以外は、同様にして本発明のガスバリア性積層体を得た。
実施例1において、厚さ400Åの酸化珪素の蒸着薄膜層(3)を積層した以外は、同様にして本発明のガスバリア性積層体を得た。
以下に本発明の比較例を説明する。
ガスバリア性被膜層用の塗布液Gを使用した以外は、実施例1と同様にして比較用のガスバリア性積層体を得た。
〈評価〉
ドライラミネート機を用いて、実施例1〜7の本発明のガスバリア性積層体及び実施例8の比較用のガスバリア性積層体のガスバリア性被膜層面に、塗布量3g/m2(乾燥状態)のポリウレタン系接着剤(武田薬品工業(株)A515/A50)を介して、厚さ70μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを積層し、他構成のガスバリア性積層体を作成した。前記作成したガスバリア性積層体を121℃で30分間レトルト殺菌処理し、レトルト殺菌処理前後のガスバリア性積層体の酸素透過度を、酸素透過度測定装置(モダンコントロール社製、OXTRAN−2/20)を用いて、30℃、相対湿度70%の雰囲気下で測定すると共に、さらに前記ガスバリア性積層体を用いて、テスター産業(株)製のゲルボフレックス試験器で、23℃、相対湿度65%の雰囲気で100回屈曲した後に、そのガスバリア性積層体の酸素透過度を測定した。その結果を表1に示す。
表1の結果より、実施例1〜7の本発明のガスバリア性積層体を使用したものは、レトルト殺菌後の酸素透過度も低く、また、ゲルボフレックス試験後の酸素透過度も良好で、ガスバリア性被膜層が柔軟であることが判明した。一方、実施例8の比較用のガスバリア性積層体を使用したものは、レトルト殺菌後に酸素透過度が大きくなり、ゲルボフレックス試験後の酸素透過度は大幅に大きくなっており、ガスバリア性被膜層が硬いことがわかる。
(a)は本発明のガスバリア性積層体の一実施形態を説明する側断面図であり、(b)は他の実施形態を説明する側断面図である。
符号の説明
1…基材層
2…プライマー層
3…蒸着薄膜層
4…ガスバリア性被膜層
5…接着剤層
6…ヒートシール層

Claims (8)

  1. プラスチックフィルムからなる基材層の少なくとも片面に、プライマー層、無機化合物からなる蒸着薄膜層、ガスバリア性被膜層を順次積層した積層体において、該ガスバリア性被膜層が一般式Si(OR)4 で表されるケイ素化合物あるいはその加水分解物と、水酸基を有する水溶性高分子と、ポリアルコールとの複合物からなることを特徴とするガスバリア性積層体。
  2. 前記プライマー層がアクリルポリオール、イソシアネート化合物及びシランカップリング剤からなることを特徴とする請求項1記載のガスバリア性積層体。
  3. 前記無機化合物が酸化アルミニウムまたは酸化ケイ素であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のガスバリア性積層体。
  4. 前記一般式Si(OR)4 中の加水分解性基(R)がエチル基(−C25)であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載のガスバリア性積層体。
  5. 前記ポリアルコールがグリセリンであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載のガスバリア性積層体。
  6. 前記複合物中のポリアルコールの固形分が、Si(OR)4をSiO2に換算した場合、全固形分比で1〜20重量%であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載のガスバリア性積層体。
  7. 前記複合物中の水溶性高分子とポリアルコールとの合計固形分の重量比率が、Si(OR)4をSiO2に換算した場合、SiO2/(水溶性高分子とポリアルコール)=100/60〜100/30の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項記載のガスバリア性積層体。
  8. 前記ガスバリア性被膜層の上にさらに接着剤層を介してヒートシール層が積層されていることを特徴とする請求項1乃至請求項7記載のいずれか1項記載のガスバリア性積層体。
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