JP2005102922A - パチンコ遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の保留球が保留されている場合、予告演出の開始時点をランダムに設定するようにして、遊技者に諦め感を感じさせずに、パチンコ遊技に対する興趣を向上させることができるパチンコ遊技機を提供する。
【解決手段】このパチンコ遊技機は、保留球を保留記憶する記憶表示装置15を備えており、保留球について実施された抽選結果が大当りを含む特定結果であったとき、それを遊技者に予告する予告演出を行う予告演出手段を有している。複数の保留球があるときに予告演出手段が、大当りを含む特定結果に係る予告演出を開始する時点は、抽選により決定される。
【選択図】図3
【解決手段】このパチンコ遊技機は、保留球を保留記憶する記憶表示装置15を備えており、保留球について実施された抽選結果が大当りを含む特定結果であったとき、それを遊技者に予告する予告演出を行う予告演出手段を有している。複数の保留球があるときに予告演出手段が、大当りを含む特定結果に係る予告演出を開始する時点は、抽選により決定される。
【選択図】図3
Description
本発明は、入賞球を保留記憶する記憶表示装置を有したパチンコ遊技機に関し、特に、複数の保留球がある場合に、保留球の抽選時に大当りを含む特定結果の乱数が取得された際、予告演出を連続して実施する予告演出機能を備えたパチンコ遊技機に関する。
従来、特定の始動入賞口に球が入ると、図柄変動表示装置の3列の図柄が上から下に流れるように変動表示され、その後、それらの図柄が停止して、予め設定した判定ライン上で所定の図柄が揃うと、特別遊技状態つまり大当たりとなって可変入賞装置の大入賞口が開き、多くの遊技球を入賞させるパチンコ遊技機が各地のパチンコ遊技場で使用されている。
また、この種のパチンコ遊技機は、図柄変動表示装置の図柄の変動中に、さらに始動入賞口に遊技球が入賞した場合、直ちに大当り抽選を行うと共に、その入賞球を保留球として記憶保留する記憶表示装置が設けられ、現在では、記憶表示装置は、最大4個までの入賞球を記憶保留して表示することができる。この記憶表示装置に保留記憶される保留球は、各々の入賞球が始動入賞口に入賞したときに、大当り抽選が行われ、各保留球について抽選結果の情報が付加されることになる。そして、時間経過と共に、前に保留された保留球から順にその保留球を使用するように、図柄変動表示装置の図柄を変動表示させて、保留球を消化していく。
また、保留された保留球については、既に大当り抽選を行って抽選結果が判明していることから、保留した保留球について抽選により大当りが発生した場合には、図柄変動表示装置の表示器に、予告演出表示を行うパチンコ遊技機が、下記特許文献1などで提案されている。この種の予告演出を行うパチンコ遊技機では、上記のように、例えば既に3個の保留球が保留された状態で、4個目の保留球について、抽選時に大当り乱数が取得された場合、その時点から大当り予告演出が開始され、保留されている4個の保留球が全て消化されるまでの間、連続して大当り予告演出が実施されていた。
特開2001−340571公報
このため、連続予告演出機能を持ったパチンコ遊技機は、保留球について抽選により取得した乱数が大当たり乱数であったときには、複数の保留球が消化される期間にわたって、所定の大当り予告演出が継続して実施され、遊技者に対し大当りへの期待感を盛り上げるように作用することになる。
しかし、記憶表示装置の保留球の個数が多数ある場合、上記のように、大当り乱数を取得した場合には、その時点から連続して大当りの予告演出を行なって、遊技者には大当りへの期待感が高まるものの、逆に大当り乱数を取得してない場合には、長時間にわたってまったく予告演出が行われなくなり、さらに、遊技者は、始動入賞口に遊技球が入賞した時点で、大当りの予告演出が開始されない場合は、大当りがないものと分かってしまう。したがって、多数の保留球が保留された状態で、それらの保留球の消化のために、図柄変動表示装置の図柄変動が行われている間、遊技者に諦め感を抱かせ、パチンコ遊技に対する興趣を低下させ易いという課題があった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、複数の保留球が保留されている場合、予告演出の開始時点をランダムに設定するようにして、遊技者に諦め感を感じさせずに、パチンコ遊技に対する興趣を向上させることができるパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1のパチンコ遊技機は、始動入賞口に遊技球が入賞すると、図柄を変動表示する図柄表示装置と、遊技球の入賞時に大当り抽選を行う抽選手段と、図柄表示装置の変動表示中にさらに始動入賞口に遊技球が入賞したとき、入賞を保留記憶してその保留球を表示する記憶表示装置と、該保留球について実施された抽選結果が大当りを含む特定結果であったとき、それを遊技者に予告する予告演出を行う予告演出手段と、を備え、図柄表示装置の図柄が予め決められた配列に揃って停止したとき、大当たり状態となるパチンコ遊技機において、予告演出手段が予告演出を開始する時点を抽選により決定する予告演出開始決定手段が設けられ、複数の保留球があるときに保留球について行った抽選手段の抽選結果が大当りを含む特定結果であった場合、予告演出開始決定手段が抽選により決定した時点から大当りを含む特定結果に係る予告演出を開始することを特徴とする。
ここで、請求項2のように、上記予告演出開始決定手段は、乱数発生器からの乱数の取得により予告演出を開始する時点を抽選すると共に、乱数値と開始時点の関係を表化した振分けテーブルを用いて、予告演出を開始する時点を決定するように構成することができる。
また、請求項3のように、複数の開始地点について決定確率が相違するように乱数値と開始時点の関係を設定した複数種の振分けテーブルが用意され、抽選手段が抽選時に取得した乱数に基づき選択した振分けテーブルを用いて、予告演出を開始する時点が決定されるように構成することができる。
上記構成のパチンコ遊技機は、遊技中、始動入賞口に遊技球が入賞すると、抽選手段が例えば乱数の所得により大当り抽選を行う。このとき、図柄表示装置の図柄が既に変動表示中の場合、その入賞が記憶表示装置に保留記憶されてそれが表示される。さらに、その保留球について実施された抽選結果が大当りを含む特定結果であった場合には、それを遊技者に予告するための予告演出が行われる。
しかし、その大当りを含む特定結果の保留球の前に複数の保留球がある場合、予告演出手段が予告演出を開始する時点は、予告演出開始決定手段が例えば乱数の取得によって行う抽選により決定される。このため、従来のように、例えば既に3個の保留球が保留された状態で、4個目の保留球に対し大当り乱数が取得された場合、その乱数取得時点から大当り予告演出が開始され、保留されている4個の保留球が全て消化されるまでの間、連続して大当り予告演出が実施されるようなことはなく、予告演出が開始される時点は、複数の保留球が消化される各々の時点の範囲内でランダムに決定されることになる。
したがって、記憶表示装置に多数の保留球が保留記憶されている場合、予告演出が開始されなくても、遊技者にとっては、大当りを含む特定結果の保留球がどこかに隠れていて、いつ何時予告演出が開始されるのか分からない状態であると考えることができる。このため、遊技者は、多数の保留球が保留された状態で、それらの保留球の消化のために、図柄表示装置の図柄変動が行われている間、大きな期待感を持って遊技を行うことができ、パチンコ遊技に諦め感を感じさせず、パチンコ遊技に対する興趣を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1はパチンコ遊技機の正面図を示している。図において、1はパチンコ機の木枠で、木枠1の前には前面枠2が蝶番を介して開閉可能に装着され、前面枠2の前面にはガラス扉5を開閉可能に設けた金枠が取り付けられ、前面枠2の内側に遊技盤3が着脱可能に取り付けられる。また、遊技盤3の背面側に合成樹脂製の機構板がヒンジを介して回動可能に装着される。
ガラス扉5の下側に、前板7が図示しない発射レールや打球杆を覆うように開閉可能に装着され、前板7の前面に打球供給皿6が設けられる。更に、前面枠2の下部に、打球発射装置の一部を構成する打球発射ハンドル9が設けられると共に、打球供給皿6で貯留できなくなった賞球を貯留する下皿8が設けられる。
遊技盤3の前面には、その中央に、例えば3列に配置された複数の図柄を順に上から下に循環移動させて変動表示する図柄表示装置10が配設される。図柄表示装置10は、カラー液晶表示器等の表示器10aに3列に配置した複数の数字や絵を、上から下に流して表示すると共に、その下にキャラクタ等の動画を表示する。表示器10aの上方には、記憶表示装置15の表示器15aが複数のランプ等を配置して設けられる。
記憶表示装置15は、図柄の変動時に、さらに始動入賞口13に入賞した入賞球の数(保留個数)を記憶・表示するもので、例えば最大で10個の保留個数を記憶し表示する。その保留個数の表示形態としては、複数のランプの点灯で行なうことができる。
記憶表示装置15の表示器15aの上方に、普通図柄表示器16が設けられる。この普通図柄表示器16は、例えば1桁の数字の表示器に4、5、6、7の数値を高速で順に循環・表示するように構成され、盤面上に設けた通過ゲート4を球が通過し、ゲート検出器4aがそれを検出した時、その表示器には4〜7の数値が高速で順に循環・表示される。
普通図柄表示器16の両側には、普通記憶表示器17が複数のランプ等を配置して設けられる。この普通図柄表示器16は、1桁の数字の表示器に数字が変動・表示される間に、通過ゲート4を通過した球をゲート検出器4aが検出した時、ランプを点灯してそれを表示する。普通記憶表示器17は変動中に通過ゲート通過した球を保留球として記憶する。普通図柄表示器16の数字の変動表示は、数秒後に停止するが、その停止図柄(数字)が所定の例えば「7」であった場合、後述の始動入賞口13の羽根13cを所定の秒数だけ開き、球の入賞をし易くする。
図柄表示装置10の中央位置の下方に、始動入賞口13が設けられ、さらにその両側に通常入賞口12が配設され、始動入賞口13の下側に、可変入賞装置11が設けられる。始動入賞口13は開閉可能な羽根13cを有し、ソレノイド13bにより羽根は開閉駆動され、そこに入賞した球はその内側に配設された始動入賞検出器14により検出される。可変入賞装置11には大入賞口を開閉動作する開閉部材11aが、ソレノイド等により開閉可能に設けられる。
可変入賞装置11の大入賞口内にはVゾーンと呼ばれる特定入賞口が設けられ、特定入賞口に入賞した球を検出するためのV検出器19がその内側に設けられ、さらに、大入賞口に入賞した球を検出する入賞検出器18が設けられる。入賞口に入賞した入賞口の数をカウントするカウンタが例えばRAMの特定メモリ領域等に設けられ、カウント値が例えば9個になると、可変入賞装置11の開閉部材11aは閉じられる。開閉部材11aの1回の開放が1ラウンドとされ、所定時間内に特定入賞口に入賞するとラウンドが更新され、最大で16ラウンド、つまり16回、開閉部材11aが開放される。
図2に示すように、パチンコ遊技機の主制御部は、予め記憶されたプログラムに基づきパチンコゲームに伴う制御処理を実施するCPU20、そのゲームのプログラムを記憶する読み出し専用のROM21、データを一時的に記憶し、入賞球数をカウントする領域やラウンド数をカウントする領域を設けた読み書き可能なRAM22、及び入出力回路23を有して構成される。RAM22はバックアップ電源24によりバックアップされ、停電時にも記憶が保持されるようにしている。
さらに、大当り抽選を行うための乱数発生器(例えば乱数カウンタ)25と予告演出の開始時点を抽選するための乱数発生器(例えば乱数カウンタ)26が設けられている。CPU20は、遊技中に、始動入賞口13に遊技球が入賞すると、乱数発生器25から大当たり抽選用の乱数を取得し、大当たりの抽選を行ない、大当たりか否かを判定する。また、図柄表示装置10の図柄変動中にさらに始動入賞口13に遊技球が入賞した場合、その入賞球について乱数を取得して大当り抽選を行なうと共に、その抽選結果が大当りとなったとき、予告演出を開始する時点を、別の抽選により且つ保留球の数に応じて振り分けて決定する。
そのために、ROM21には、予め図5に示すような予告演出を開始する時点の振り分け表がデータテーブルとして記憶されている。この予告演出開始時点の振り分け表は、図5に示すように、その時点の保留球の個数nに応じて演出開始時点が決定されると共に、抽選時に取得した乱数に応じて発生率が各時点で異なるように、つまり開始時点が時間的に前になるほど発生率が低く、開始時点が後になるほど発生率が高くなるように設定されている。
例えば、図7のように、保留球の最大個数が10個であって、時間的に前から順に「1」番から「10」番までの保留球が、順に消化されて図柄変動が表示される場合である。乱数発生器26が連続して発生する数値が「0」〜「255」の場合、開始時点がn/10番(ここでnはそのときの保留球の数である)には、乱数「0〜9」が割り振られ、開始時点がn/5番には、乱数「10〜39」が割り振られ、開始時点がn/3番には、乱数「200〜255」が割り振られ、開始時点がn/2番には、乱数「40〜109」が割り振られ、開始時点がn/1番には、乱数「110〜199」が割り振られる。このような抽選時に取得した乱数の数値により、開始時点を決定することにより、開始時点n/10での発生率は10/256となり、開始時点n/5での発生率は30/256となり、開始時点n/3での発生率は56/256となり、開始時点n/2での発生率は70/256となり、開始時点n/1での発生率は90/256となる。
図2のブロック図に示すように、制御部の入出力回路23には、始動入賞検出器14、図柄表示装置10、記憶表示装置15、普通図柄表示器16、ゲート検出器4a、普通記憶表示器17、入賞検出器18、V検出器19、始動入賞口のソレノイド13b、及び可変入賞装置11が接続される。さらに、入出力回路23には、図示は省略されているが、リーチ或いは大当たり発生時に、音声を発する音声回路やランプを点滅させる点滅回路が接続される。
次に、上記構成のパチンコ遊技機における始動入賞時の予告演出開始時点の決定処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。先ず、図3において、パチンコゲーム中に、遊技球が始動入賞口13に入賞すると、始動入賞検出器14がその球を検出し、CPU20は、ステップ100から次にステップ110に進み、記憶表示装置15が記憶する保留個数に1を加算する。
なお、CPU20は別の処理において、遊技球が始動入賞口13に入賞すると、乱数発生器25から乱数を取得して大当り抽選を実施し、保留記憶した各保留球について、大当りなどの特典に有無及び停止図柄を決定しておく。また、CPU20は、別の処理で、記憶表示装置15に保留球が記憶されている場合、それを順に読み出して消化し、各保留球について、図柄表示装置10の表示器10aに3列の図柄を変動表示させ、抽選結果に応じた図柄で停止させる処理を実行している。
次に、CPU20は、ステップ120で、今回保留記憶した保留球について実施した抽選時の乱数が予め決められた大当たり乱数であったか否かを判定し、ここで、大当り乱数ではないと判定した場合、今回の処理を終了する。一方、ここで、今回の乱数が大当り乱数であると判定した場合、次に、ステップ130に進み、記憶表示装置15が保留記憶する保留球の個数が2以上か否かを判定し、保留球の数が1以下の場合、同様に今回の処理を終了する。一方、保留球の数が2以上ある場合、次にステップ140に進み、抽選を行なうと共にテーブルを参照して、大当りの予告演出の開始時点を決定する。
すなわち、このステップ140では、先ず、乱数発生器26から乱数(例えば「0」〜「255」の数値)を取得して抽選を行なうが、取得した乱数が例えば「39」であって、このときの保留球の数が10個であった場合、図5の表Aに示すように、大当りの予告演出開始時点は、10/5となって、図7に示す「2」番の位置に決定される。また、取得した乱数が例えば「203」であって、このときの保留球の数が9個であった場合、図5の表Aに示すように、大当りの予告演出開始時点は、9/3となって、図7に示す「3」番の位置に決定される。また、取得した乱数が例えば「198」であって、このときの保留球の数が7個であった場合、図5の表Aに示すように、大当りの予告演出開始時点は、7/1となって、図7に示す「7」番の位置に決定される。
そして、CPU20は、次に、ステップ150にて、予告演出の開始時期が到来したか否かを判定し、上記ステップ140で決定された演出開始時点が到来したとき、次のステップ160に進み、図柄表示装置10にコマンドを送り、図柄表示装置10はその表示器10aの画面上に、例えば花札を散らすような大当りの予告演出画像を表示する。
このように、大当りの予告演出は、抽選により決定された時点より開始されるから、従来のように、例えば既に3個の保留球が保留された状態で、4個目の保留球に対し大当り乱数が取得された場合、その乱数取得時点から大当り予告演出が開始され、保留されている4個の保留球が全て消化されるまでの間、連続して大当り予告演出が実施されるようにことはなく、予告演出が開始される時点は、複数の保留球が消化される各々の時点の範囲内でランダムに決定されることになる。
したがって、記憶表示装置15に多数の保留球が保留記憶されている場合、予告演出が開始されなくても、遊技者にとっては、大当りを含む特定結果の保留球がどこかにあって、いつ予告演出が開始されるのか分からない状態であると考えることができる。このため、遊技者は、多数の保留球が保留された状態で、それらの保留球の消化のために、図柄表示装置10の図柄変動が行われている間、大きな期待感を持って遊技を行うことができ、パチンコ遊技に諦め感を感じさせることを防止することができる。
図4は他の実施形態のフローチャートを示している。この例では、ROM21に予め、振り分け率(発生率)の異なる2種類の予告演出開始時点の振り分け表A、Bを記憶しておき、大当り乱数の取得時のその大当り乱数に応じて、この2種類の予告演出開始時点振り分け表A,Bを使い分け、予告演出開始時点を決定する。
すなわち、ROM21には、予め図5と図6に示すような予告演出を開始する時点の2種類の振り分け表A,Bがデータテーブルとして記憶されている。この予告演出開始時点の振り分け表Aは、上記と同様に図5に示す如く設定され、開始時点が時間的に前になるほど発生率が低く、開始時点が後になるほど発生率が高くなるように設定されている。一方、振り分け表Bは、図6に示すように、開始時点が時間的に前になるほど発生率が高く、開始時点が後になるほど発生率が低くなるように設定されている。
本実施形態では、このような2種類の予告演出開始時点振り分け表A,Bが使用され、予告演出開始時点振り分け表Aは、図5に示す如く上述のように設定される。
これに対し、予告演出開始時点の振り分け表Bは、図7に示す如く、表Aとは発生率が逆になるように設定されている。
すなわち、本実施形態の場合も、図7に示すように、保留球の最大個数が10個であって、時間的に前から順に「1」番から「10」番までの保留球が、順に消化されて図柄変動が表示される。そして、振り分け表Bでは、図6に示すように、乱数発生器26が連続して発生する数値が「0」〜「255」の場合、開始時点がn/10番(ここでnはそのときの保留球の数である)には、乱数「110〜199」が割り振られ、開始時点がn/5番には、乱数「40〜109」が割り振られ、開始時点がn/3番には、乱数「200〜255」が割り振られ、開始時点がn/2番には、乱数「10〜39」が割り振られ、開始時点がn/1番には、乱数「0〜9」が割り振られる。
このような抽選時に取得した乱数の数値に基づき、開始時点を決定することにより、図6に示す如く、開始時点n/10での発生率は90/256となり、開始時点n/5での発生率は70/256となり、開始時点n/3での発生率は56/256となり、開始時点n/2での発生率は30/256となり、開始時点n/1での発生率は10/256となる。
図4のフローチャートを参照してこの実施形態の動作を説明すると、先ず、図4において、パチンコゲーム中に、遊技球が始動入賞口13に入賞すると、始動入賞検出器14がその球を検出し、CPU20は、ステップ200から次にステップ210に進み、記憶表示装置15が記憶する保留個数に1を加算する。
次に、CPU20は、ステップ220で、今回保留記憶した保留球について実施した抽選時の乱数が予め決められた大当たり乱数であったか否かを判定し、ここで、大当り乱数ではないと判定した場合、今回の処理を終了する。一方、ここで、今回の乱数が大当り乱数であると判定した場合、次に、ステップ230に進み、記憶表示装置15が保留記憶する保留球の個数が2以上か否かを判定し、保留球の数が1以下の場合、同様に今回の処理を終了する。
一方、保留球の数が2以上ある場合、次にステップ240に進み、大当り抽選時に取得した乱数が特別大当り乱数であったか否かを判定する。ここで、大当り抽選時に取得した乱数が特別大当り乱数であった場合、次にステップ250に進み、抽選を行なうと共に予告演出開始時点振り分け表Aのテーブルを参照して、大当りの予告演出の開始時点を決定する。一方、大当り抽選時に取得した乱数が通常の大当り乱数であった場合、次にステップ260に進み、抽選を行なうと共に予告演出開始時点振り分け表Bのテーブルを参照して、大当りの予告演出の開始時点を決定する。
すなわち、上記ステップ250では、上述のように、取得した乱数が例えば39であって、このときの保留球の数が10個であった場合、図5の表Aに示すように、大当りの予告演出開始時点は、10/5となって、図7に示す「2」番の位置に決定される。一方、ステップ260に進んだ場合には、取得した乱数が例えば「39」であって、このときの保留球の数が10個であった場合、図6の表Bに示すように、大当りの予告演出開始時点は、10/2となって、図7に示す「5」番の位置に決定されることになる。
そして、CPU20は、上記ステップ250またはステップ260に続いて、ステップ270に進み、予告演出の開始時期が到来したか否かを判定し、上記ステップ250または260で決定された演出開始時点が到来したとき、次のステップ280に進み、図柄表示装置10にコマンドを送り、図柄表示装置10はその表示器10aの画面上に、例えば花札を散らすような大当りの予告演出画像を表示する。
このように、予告演出開始時点振り分け表A、Bの2種類のテーブルをROMに記憶し、大当り抽選の際の大当り乱数に応じて予告演出開始時点振り分け表AまたはBを使い分けるようにすれば、特別大当り乱数を取得した場合などに、他の大当り乱数とは相違した予告演出を、異なった時点から効果的に行うことができる。
また、上記予告演出開始時点振り分け表A、Bは、通常の大当りと特別大当りの場合に使い分けるようにしたが、大当りを多く含む特定抽選結果と、はずれを多く含む抽選結果において表を使い分けるようにすることもできる。その場合、大当りを多く含む特定抽選結果の振り分け表は、予告演出の開始時点が前から開始される確率を高くして予告演出を長くし、はずれを多く含む抽選結果においては予告演出開始時点を後にする確率を高くして予告演出を短くする傾向に設定する。これにより、大当りを多く含む特定抽選結果の際には、予告演出を長くして大当りへの期待感をより高めることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、以下のような形態でも実施することができ、上記では、大当り乱数を取得した際の予告演出を開始する時点について説明したが、大当りのほかに、特定の乱数を取得したはずれ変動、リーチ変動、或いはスーパーリーチ変動などに係る予告演出に本発明を使用することもできる。
また、上記実施形態では、予告演出の開始時点を決定する際、乱数取得による抽選を行ない且つデータテーブルを参照して予告演出の開始時点を決定したが、乱数取得による抽選を行なわずに、保留球の数に応じて予め記憶された振り分け表のデータテーブルのみを用いて予告演出の開始時点を決定することもできる。
以上説明したように、本発明のパチンコ遊技機によれば、予告演出が開始される時点は、複数の保留球が消化される各々の時点の範囲内でランダムに決定されるため、記憶表示装置に多数の保留球が保留記憶されている場合、予告演出が開始されなくても、遊技者にとっては、大当りを含む特定結果の保留球がどこかにあって、いつ予告演出が開始されるのか分からない状態であると考えることができる。このため、遊技者は、多数の保留球が保留された状態で、それらの保留球の消化のために、図柄表示装置の図柄変動が行われている間、大きな期待感を持って遊技を行うことができ、パチンコ遊技に諦め感を感じさせず、パチンコ遊技に対する興趣を向上させることができる。
3−遊技盤
10−図柄表示装置
11−可変入賞装置
13−始動入賞口
13a−始動入賞検出器
14−始動入賞検出器
15−記憶表示装置
20−CPU
21−ROM
22−RAM
25、26−乱数発生器
10−図柄表示装置
11−可変入賞装置
13−始動入賞口
13a−始動入賞検出器
14−始動入賞検出器
15−記憶表示装置
20−CPU
21−ROM
22−RAM
25、26−乱数発生器
Claims (3)
- 始動入賞口に遊技球が入賞すると、図柄を変動表示する図柄表示装置と、該遊技球の入賞時に大当り抽選を行う抽選手段と、図柄表示装置の変動表示中にさらに始動入賞口に遊技球が入賞したとき、入賞を保留記憶してその保留球を表示する記憶表示装置と、該保留球について実施された抽選結果が大当りを含む特定結果であったとき、それを遊技者に予告する予告演出を行う予告演出手段と、を備え、図柄表示装置の図柄が予め決められた配列に揃って停止したとき、大当たり状態となるパチンコ遊技機において、
前記予告演出手段が予告演出を開始する時点を抽選により決定する予告演出開始決定手段が設けられ、複数の保留球があるときに保留球について行った前記抽選手段の抽選結果が大当りを含む特定結果であった場合、該予告演出開始決定手段が抽選により決定した時点から大当りを含む特定結果に係る予告演出を開始することを特徴とするパチンコ遊技機。 - 前記予告演出開始決定手段は、乱数発生器からの乱数の取得により予告演出を開始する時点を抽選すると共に、乱数値と開始時点の関係を表化した振分けテーブルを用いて、予告演出を開始する時点を決定することを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。
- 複数の開始地点について決定確率が相違するように乱数値と開始時点の関係を設定した複数種の振分けテーブルが用意され、前記抽選手段が抽選時に取得した乱数に基づき選択した振分けテーブルを用いて、予告演出を開始する時点が決定されることを特徴とする請求項2記載のパチンコ遊技機。
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Cited By (8)
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2003
- 2003-09-30 JP JP2003339481A patent/JP2005102922A/ja active Pending
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