JP2005101158A - ショットキーバリアダイオード素子 - Google Patents

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哲也 山本
Ko Masahara
縞 昌原
Seiji Suzuki
誠二 鈴木
Toshio Tanuma
俊雄 田沼
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Abstract

【課題】耐圧が高く、動作特性および信頼性が良好であるとともに、容易に集積化が可能なショットキーバリアダイオード素子を提供する。
【解決手段】この発明のショットキーバリアダイオード素子では、p型SiC基板1上に、p型SiC層2、所定の間隔を隔てて形成されているn型SiC層3、3、…、n型SiC層4、4、…、および、n型SiC層4、4、…との間でショットキー接合を形成する金属層5、5、…がこの順序で積層され、n型SiC層4、4、…、および、金属層5、5、…から構成される複数のショットキーバリアダイオード構造6、6、…が形成されている。また、各隣接するショットキーバリアダイオード構造6、6、…の間には、n型SiC層3、3、…の上面の一部3a、3a、…上と、金属層5、5、…の上面上とを接続し、n型SiC層3、3、…との間でオーミック接合を形成する接続電極8、8、…が形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、ショットキーバリアダイオード素子に関し、特に、ワイドバンドギャップを有する半導体を用いたショットキーバリアダイオード素子に関する。
従来、SiCからなる高耐圧のショットキーバリアダイオード素子が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図9は、従来の高耐圧のショットキーバリアダイオード素子の構造を説明するための断面図である。図9を参照して、従来の高耐圧のショットキーバリアダイオード素子の構造について説明する。
従来の高耐圧のショットキーバリアダイオード素子では、図9に示すように、約300μmの厚みを有するn型SiC基板101上に、n型SiC層104と、n型SiC層104とショットキー接合されているアノード電極105とがこの順序で形成されている。また、SiC基板101の下面上には、SiC基板101とオーミック接合されているカソード電極109が形成されている。また、アノード電極105の端部周縁付近のn型SiC層104には、アノード電極105の端部の電界集中を緩和するためのp型SiC領域110が形成されている。このようにして、従来のSiCからなるショットキーバリアダイオード素子が形成されている。
従来の高耐圧のショットキーバリアダイオード素子では、上記したように、n型SiC層104とアノード電極105との間のショットキー接合を利用して、ショットキーバリアダイオード素子が形成されている。SiCからなる従来のショットキーバリアダイオード素子は、SiCのバンドギャップが大きく(Eg:約3eV)、例えば、Siと比べると10倍以上の高い絶縁破壊電界強度を有しているので、耐圧を大きくすることができる。また、上記従来のショットキーバリアダイオード素子では、アノード電極105からカソード電極109に向って、n型SiC基板101の内部を動作電流が流れるので、従来のショットキーバリアダイオード素子では、n型SiC基板101およびn型SiC層104の抵抗が直列に加わる。この場合、従来のショットキーバリアダイオード素子においては、n型SiC層104の層厚は薄く、その抵抗は小さいので、ショットキーバリアダイオード素子のオン抵抗に対しては、基板101の抵抗の寄与が大きい。
特開2001−245479号公報
しかしながら、所定の機械的強度を得るためには、n型SiC基板101の厚さを小さくすることは困難であるので、n型SiC基板101の抵抗を小さくすることは困難であった。その結果、従来の高耐圧のショットキーバリアダイオード素子では、ショットキーバリアダイオード素子のオン抵抗が高いという問題点があった。
また、n型SiC基板101内部に結晶欠陥などが存在する場合には、耐圧を十分高めることができないという不都合があった。このため、従来の高耐圧のショットキーバリアダイオード素子では信頼性および歩留まりが低いという問題点があった。
また、従来の高耐圧のショットキーバリアダイオード素子では、アノード電極105の端部での電界集中による耐圧の低下を防止するために、アノード電極105の端部周縁付近のn型SiC層104上に、p型SiC領域110を形成する必要があった。しかしながら、このp型SiC領域110の形成は、一般に、約500℃〜約800℃の高温でドーパント材料をイオン注入するというプロセスで行われる。このため、上記p型SiC領域110の形成は非常に困難であるという問題点があった。
また、従来の高耐圧のショットキーバリアダイオード素子をMOSFET(Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)などの他の半導体素子と複合化する場合、集積化が困難であるので、半導体装置として大型になるという問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、
この発明の目的は、耐圧が高く、動作特性および信頼性が良好であるとともに、容易に集積化が可能なショットキーバリアダイオード素子を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面によるショットキーバリアダイオード素子は、基板と、基板上に所定の間隔を隔てて形成され、ワイドバンドギャップを有する複数の第1半導体層と、複数の第1半導体層の上面上にそれぞれ形成され、第1半導体層との間でショットキー接合を形成する複数の金属層と、隣接する各金属層と各第1半導体層との間をオーミック接続している接続電極とを備えている。
この第1の局面によるショットキーバリアダイオード素子では、上記のように、ドリフト層として機能するワイドバンドギャップを有する第1半導体層とアノード電極として機能する金属層とをショットキー接合することにより、大きな耐圧を有するショットキーバリアダイオード構造を形成することができる。また、接続電極により、隣接する各金属層と各第1半導体層との間をオーミック接続することにより、隣接するショットキーバリアダイオード構造同士は直列接続されるので、耐圧をより大きくすることができる。また、上記のように複数のショットキーバリアダイオード構造を直列接続することによって、各々のショットキーバリアダイオード構造に印加される電圧は電圧分配により小さくなる。これにより、ショットキーバリアダイオード素子に必要とされる耐圧に対して、各ショットキーバリアダイオード構造の耐圧は小さくてもよい。従って、金属層と接する第1半導体層上には、金属層端部の電界集中を緩和するための領域を形成する必要はなく、形成プロセスを簡略化することができる。
また、本発明のショットキーバリアダイオード素子が形成される基板上に、MOSFETやIGBTなどの他の半導体素子も形成することもできるので、それらの半導体素子との集積化も容易に行うことができる。これらの結果、本発明の第1の局面においては、耐圧が高く、集積化を容易に行うことができるショットキーバリアダイオード素子を得ることができる。
上記第1の局面によるショットキーバリアダイオード素子において、好ましくは、各第1半導体層に接するように形成され、各第1半導体層の導電型と同じ導電型であるとともに各第1半導体層よりも高い導電性を有する第2半導体層をさらに備え、接続電極は、第2半導体層を介して第1半導体層と接続されている。このように構成すれば、接続電極と第2半導体層との間の接合を容易にオーミック接合とすることができるので、第1半導体層と金属層との間をオーミック接続することができる。これにより、本発明のショットキーバリアダイオード素子中の直列接続を低抵抗に行うことができる。
上記第1の局面によるショットキーバリアダイオード素子において、好ましくは、第2半導体層は、第1半導体層の上面上に形成されている。このように構成すれば、基板に対して同一面側で、第2半導体層と接続電極、および、金属層と接続電極をそれぞれ接続するkとができる。これにより、各ショットキーバリアダイオード構造をさらに容易に直列接続することができる。
上記第1の局面によるショットキーバリアダイオード素子において、好ましくは、基板と各第1半導体層との間に各第1半導体層とは異なる導電型を有する第3半導体層をさらに備える。このように構成すれば、第1半導体層と第3半導体層との間にはpn接合が形成されるので、基板を介した第1半導体層同士の接続は、逆方向のpn接合を含む。これにより、上記直列接続された複数のショットキーバリアダイオード構造の間では、動作電流は基板を介して流れにくい。その結果、動作電流は基板抵抗の影響を受けにくいので、オン抵抗を小さくすることができる。また、動作電流は基板中の結晶欠陥などの影響も受けにくいので、上記ショットキーバリアダイオード素子の信頼性および歩留まりを向上することができる。
上記第1の局面によるショットキーバリアダイオード素子において、好ましくは、第1半導体層は、SiおよびCを主成分とする。このように構成すれば、第1半導体層のバンドギャップは約3eV程度と大きいので、ショットキーバリアダイオード構造の耐圧を大きくすることができる。また、上記のようにショットキーバリアダイオード構造の耐圧は大きいので、第1半導体層の層厚を小さくすることができる。これにより、第1半導体層による電力損失を小さくすることができる。また、例えば、Siと比較して小数キャリアが少ないので、ショットキー接合における蓄積キャリアはほとんどない。これにより、優れた逆回復特性を有するショットキーバリアダイオード素子を得ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態によるSiCからなるショットキーバリアダイオード素子の構造を説明するための断面図である。まず、図1を参照して、本発明の第1実施形態によるSiCからなるショットキーバリアダイオード素子の構造について説明する。
第1実施形態によるSiCからなるショットキーバリアダイオード素子では、約300μmの厚みを有し、AlまたはBなどのp型不純物ドーパントが約1×1020cm−3含まれる、4H構造のp型SiC基板1の(0001)面から[1120]方向に約8°オフした面の全面上に、約10μmの層厚を有し、AlまたはBなどのp型不純物ドーパントが約5×1015cm−3含まれている4H構造のp型SiC層2が形成されている。p型SiC層2上には、約1μmの層厚を有し、N(窒素)などのn型不純物ドーパントが約1×1020cm−3含まれている、カソード電極として機能する4H構造のn型SiC層3、3、…が約10μmの間隔を隔てて形成されている。ここで、n型SiC層3、3、…、およびp型SiC層2は、それぞれ、本発明の「第2半導体層」および「第3半導体層」の一例である。
また、n型SiC層3、3、…上には、n型SiC層3、3、…の上面の一部を露出するように、約2μmの層厚を有し、N(窒素)などのn型不純物ドーパントが約1×1017cm−3含まれている4H構造のドリフト層として機能するn型SiC層4、4、…がそれぞれ形成されている。ここで、n型SiC層4、4、…は、本発明の「第1半導体層」の一例である。
型SiC層4、4、…上には、n型SiC層4、4、…との間でショットキー接合を形成するMo、NiまたはTiなどからなり、アノード電極として機能する約0.1μmの層厚を有する金属層5、5、…がそれぞれ形成されている。これにより、n型SiC層4、4、…、および金属層5、5、…から構成される複数のショットキーバリアダイオード構造6、6、…が形成されている。
また、p型SiC層2、n型SiC層3、3、…、およびn型SiC層4、4、…上には、SiOなどからなる絶縁層7が形成されている。絶縁層7は、隣接するn型SiC層3、3、…の間を埋め込むとともn型SiC層4、4、…の一方の端部側面および上面の一部に形成された絶縁層7a、7a、…と、n型SiC層3、3、…の上面、n型SiC層4、4、…の他方の端部側面および上面の一部に形成された絶縁層7b、7b、…とから構成されている。
さらに、各絶縁層7a、7a、…の上面上、各n型SiC層3、3、…の上面の一部3a、3a、…の上面上、および、各金属層5、5、…の上面上に、n型SiC層3、3、…の上面の一部3a、3a、…との間でオーミック接合を形成するAlなどからなる接続電極8、8、…がそれぞれ形成されている。また、各隣接する接続電極8、8、…は、絶縁層7b、7b、…により絶縁されている。これにより、複数のショットキーバリアダイオード構造6、6、…は電気的に直列に接続されている。このようにして、本発明の第1実施形態によるショットキーバリアダイオード素子が形成されている。
図2〜図4は、本発明の第1実施形態によるSiCからなるショットキーバリアダイオード素子の製造プロセスを説明するための断面図である。図1〜図4を参照して、次に、本発明の第1実施形態によるSiCからなるショットキーバリアダイオード素子の製造プロセスについて説明する。
まず、図2に示すように、結晶成長面として(0001)面から[1120]方向に約8°オフした面を有する4H構造のp型SiC基板1を準備する。次に、CVD法を用いて、p型SiC基板1の上記結晶成長面上に、p型SiC層2、n型SiC層113、および、n型SiC層114をこの順序に連続形成する。
次に、図3に示すように、リソグラフィー技術とCFとOまたはHなどを用いるRIE(Reactive Ion Etching)法によるエッチング技術とにより、n型SiC層114およびn型SiC層113の一部を順に除去する。これにより、図3に示すように、p型SiC層2が露出するとともに、各々約10μmの間隔を隔てて分離された矩形状のn型SiC層3、3、…と、n型SiC層3、3、…の上面上の一部を露出するように位置するn型SiC層4、4、…とを形成する。次に、n型SiC層3、3、…、および、n型SiC層4、4、…を覆うように、p型SiC層2上に、CVD法を用いて、絶縁層7を形成する。
次に、図4に示すように、フォトリソグラフィー技術とHFなどを用いるエッチング技術とにより、n型SiC層4、4、…の上面の一部と、SiC層4、4、…から露出しているn型SiC層3、3、…の上面の一部3a、3a、…とを露出するように、絶縁層7の一部を除去する。これにより、隣接するn型SiC層3、3、…の間を埋め込むとともn型SiC層4、4、…の一方の端部側面および上面の一部に形成された絶縁層7a、7a、…と、n型SiC層3、3、…の上面、n型SiC層4、4、…の他方の端部側面および上面の一部に形成された絶縁層7b、7b、…とを形成する。次に、絶縁層7から露出したn型SiC層4、4、…の上面上に、マスクなどを用いて真空蒸着法などにより金属層5、5、…を形成する。このようにして、n型SiC層4、4、…、および、金属層5、5、…から構成される複数のショットキーバリアダイオード構造6、6、…が形成される。
最後に、図1に示すように、マスクなどを用いて真空蒸着法などにより、各絶縁層7a、7a、…の上面上、各n型SiC層3、3、…の上面の一部3a、3a、…の上面上、および、各金属層5、5、…の上面上に、n型SiC層3、3、…の上面の一部3a、3a、…との間でオーミック接合を形成するAlなどからなる接続電極8、8、…をそれぞれ形成する。これにより、隣接するショットキーバリアダイオード構造6、6、…を電気的に直列に接続する。このようにして、本発明の第1実施形態によるショットキーバリアダイオード素子を形成する。
第1実施形態では、上記のように、各ショットキーバリアダイオード構造6、6、…がワイドバンドギャップを有するn型SiC層4、4、…および金属層5、5、…から構成されているので、各ショットキーバリアダイオード構造6、6、…は、例えば、Si系のショットキーバリアダイオード素子に比べて、耐圧の大きいショットキーバリアダイオード特性を得ることができる。しかも、本実施形態のショットキーバリアダイオード素子は、複数のショットキーバリアダイオード構造6、6、…を接続電極8、8、…により、隣接する各金属層5、5、…と各n型SiC層4、4、…との間をオーミック接続することにより、隣接するショットキーバリアダイオード構造6、6、…同士は直列接続されているので、耐圧をより大きくすることができる。また、上記のように複数のショットキーバリアダイオード構造6、6、…を直列接続することによって、各々のショットキーバリアダイオード構造6、6、…に印加される電圧は電圧分配により小さくなる。これにより、本発明のショットキーバリアダイオード素子に必要とされる耐圧に対して、各ショットキーバリアダイオード構造6、6、…の耐圧は小さくてもよい。従って、金属層5、5、…と接するn型SiC層4、4、…上には、従来の高耐圧のショットキーバリアダイオード素子のように、金属層5、5、…の端部の電界集中を緩和するためのp型SiC領域110(図9参照)を形成する必要はなく、形成プロセスを簡略化することができる。
また、本発明のショットキーバリアダイオード素子が形成されるp型SiC基板1上に、MOSFETやIGBTなどの他の半導体素子も形成することもできるので、それらの半導体素子との集積化も容易に行うことができるので、それらの半導体素子と集積化された電力用半導体モジュールを容易に製造することができる。
また、本素子は、ドリフト層として機能するn型SiC層4、4、…に接するように形成され、n型SiC層4、4、…と同じ導電型であるとともにより導電性の高い、カソード電極として機能するn型SiC層3、3、…をさらに備え、接続電極8、8、…は、n型SiC層3、3、…を介してn型SiC層4、4、…と接続されている。これにより、n型SiC層3、3、…と接続電極8、8、…との間の接合を容易にオーミック接合とすることができるので、n型SiC層3、3、…と金属層5、5、…との間をオーミック接続することができる。これにより、ショットキーバリアダイオード構造6、6、…の直列接続を低抵抗に行うことができる。
また、本素子は、p型SiC基板1の上面方向から見て、それぞれ露出した金属層5、5、…の上面上、および、n型SiC層3、3、…の上面の一部3a、3a、…の上面上において、接続電極8、8、…が接続されている。これにより、各ショットキーバリアダイオード構造6、6、…の直列接続を容易に行うことができる。
また、本素子は、p型SiC基板1とn型SiC層3、3、…との間に、n型SiC層3、3、…とは異なる導電型を有するp型SiC層2を設けることによって、n型SiC層3、3、…とp型SiC層2との間にpn接合を形成している。さらに、p型SiC層2の不純物濃度はp型SiC基板1より小さいので、p型SiC層2の導電率は小さく、これらの結果、n型SiC層3、3、…からp型SiC層2への電流を、阻止することができる。すなわち、p型SiC層2は電流阻止層として機能する。これにより、本素子の動作電流は、p型SiC基板1およびp型SiC層2を流れにくく、それらの影響を受けにくい。これにより、各ショットキーバリアダイオード構造6、6、…のオン抵抗を、より一層、小さくすることができるとともに、本素子の信頼性および歩留まりを向上させることができる。
また、本素子は、上記隣接するショットキーバリアダイオード構造6、6、…の間は、接続電極8、8、…で接続されている以外は絶縁層7により、絶縁されている。これにより、隣接するショットキーバリアダイオード構造6、6、…の間の耐圧を、さらに大きくすることができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態によるSiCからなるショットキーバリアダイオード素子の構造を説明するための断面図である。まず、図5を参照して、本発明の第2実施形態によるSiCからなるショットキーバリアダイオード素子の構造について説明する。
第2実施形態によるSiCからなるショットキーバリアダイオード素子では、約300μmの厚みを有し、AlまたはBなどのp型不純物ドーパントが約1×1020cm−3含まれる6H構造のp型SiC基板11の(11−20)面から[1120]方向に約3.5°オフした面の全面に、約4μmの層厚を有し、AlまたはBなどのp型不純物ドーパントが約5×1015cm−3含まれている6H構造のp型SiC層12が形成されている。p型SiC層12上には、約1μmの層厚を有し、N(窒素)などのn型不純物ドーパントが約2×1017cm−3含まれているドリフト層として機能する6H構造のn型SiC層13、13、…が約2μmの間隔を隔てて形成されている。ここで、n型SiC層13、13、…、および、p型SiC層12は、本発明の「第1半導体層」および「第3半導体層」の一例である。
型SiC層13、13、…の上面側縁部領域には、P(リン)などのn型不純物ドーパントが約1×1020cm−3含まれているカソード電極として機能する6H構造のn型SiC領域14、14、…がそれぞれ形成されている。ここで、n型SiC領域14、14、…は、本発明の「第2半導体層」の一例である。また、n型SiC層13、13、…の上面上には、n型SiC領域14、14、…と接触しないように、n型SiC層13、13、…との間でショットキー接合を形成するMo、NiおよびTiなどからなるアノード電極として機能する約0.1μmの層厚を有する金属層15、15、…が形成されている。このようにして、n型SiC層13、13、…、および、金属層15、15、…から構成される複数のショットキーバリアダイオード構造16、16、…が形成されている。
また、p型SiC層12およびn型SiC領域14、14、…上には、SiOなどからなる絶縁層17が形成されている。絶縁層17は、隣接するn型SiC層13、13、…の間を埋め込むように形成されている絶縁層17a、17a、…と、n型SiC層13、13、…の上面上の中央部付近とn型SiC領域14、14、…の上面上の一部に形成されている絶縁層17b、17b、…とから構成されている。
さらに、各絶縁層17a、17a、…の上面上と、互いに隣接する各n型SiC領域14、14、…の上面上、および、各金属層15、15、…の上面上とに、n型SiC領域14、14、…との間でオーミック接合を形成するAlなどからなる接続電極18、18、…がそれぞれ形成されている。また、各隣接する接続電極18、18、…は、絶縁層17b、17b、…により絶縁されている。これにより、複数のショットキーバリアダイオード構造16、16、…は電気的に直列に接続されている。このようにして、本発明の第2実施形態によるショットキーバリアダイオード素子が形成されている。
図6〜図8は、本発明の第2実施形態によるSiCからなるショットキーバリアダイオード素子の製造プロセスを説明するための断面図である。図5〜図8を参照して、次に、本発明の第2実施形態によるSiCからなるショットキーバリアダイオード素子の製造プロセスについて説明する。
まず、図6に示すように、結晶成長面として(11−20)面から[1120]方向に約3.5°オフした面を有する6H構造のp型SiC基板11を準備する。次に、CVD法を用いて、p型SiC基板11の上記結晶成長面上に、p型SiC層12、および、6H構造のn型SiC層123を連続形成する。次に、n型SiC層123の上面側に、所定の間隔を隔てて、イオン注入によりP(リン)などが約1×1020cm−3含まれている6H構造のn型SiC領域14、14、…を形成する。
次に、図7に示すように、リソグラフィー技術とCFとOまたはHなどを用いるRIE法によるエッチング技術とにより、p型SiC層12が露出するように、n型SiC層114の一部を除去する。これにより、約10μmの間隔を隔てて分離され、上面端部にn型SiC領域14、14、…を各々有するn型SiC層13、13、…が形成される。次に、n型SiC層13、13、…の間を埋め込むように、p型SiC層12、n型SiC層13、13、…、および、n型SiC領域14、14、…の上面上に、CVD法を用いて絶縁層17を形成する。
次に、図8に示すように、リソグラフィー技術とHFなどを用いるエッチング技術とにより、n型SiC層13、13、…の間の絶縁層17a、17a、…と、n型SiC層13、13、…上面の中央付近に位置する絶縁層17b、17b、…とを除いて、絶縁層17を除去する。次に、絶縁層17から露出したn型SiC層13、13、…の上面上に、マスクなどを用いて真空蒸着法などにより金属層15、15、…を形成する。このようにして、n型SiC層13、13、…、および、金属層15、15、…から構成される複数のショットキーバリアダイオード構造16、16、…が形成される。
最後に、図5に示したように、マスクなどを用いて真空蒸着法などにより、絶縁層17a、17a、…の上面上、金属層15、15、…の上面上、および、n型SiC領域14、14、…の上面上に、n型SiC領域14、14、…との間でオーミック接合を形成する接続電極18、18、…をそれぞれ形成する。これにより、隣接するショットキーバリアダイオード構造16、16、…を電気的に直列に接続する。このようにして、本発明の第2実施形態によるショットキーバリアダイオード素子を形成する。
第2実施形態では、上記のように、動作電流がドリフト層として機能するn型SiC層13、13、…を横方向に流れるショットキーバリアダイオード構造16、16、…を有するショットキーバリアダイオード素子を得ることができる。また、本素子では、n型SiC領域14、14、…は、n型SiC層13、13、…の上面上に形成されている。これにより、n型SiC層13、13、…と接続電極18、18、…との接続をn型SiC層13、13、…の上面で行うことができる。その結果、n型SiC層13、13、…の上面上に形成されているアノード電極として機能する金属層15、15、…、とカソード電極として機能するn型SiC領域14、14、…との接続をp型SiC基板11に対して同一面側である上面にて行うことができるので、各ショットキーバリアダイオード構造16、16、…の直列接続を容易に行うことができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1および第2実施形態では、4H構造および6H構造を有するSiCからなる基板および半導体層を用いたが、本発明はこれに限らず、3Cなど他の結晶構造を有するSiCであってもよい。また、結晶面および基板のオフ角度については特に制限はないが、基板には、約1°〜約10°のオフ角を付けておく方がより好ましい。これにより、SiCからなる基板上に、良好な結晶性を有するSiCからなる半導体層を形成することができるので、良好な動作特性を有するショットキーバリアダイオード素子を得ることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、金属層5、5、…、および、15、15、…とショットキー接合を形成するのに、n型SiC層4、4、…、および、13、13、…を用いたが、本発明はこれに限らず、p型のSiC層であってもよいし、あるいは、約3eV、または、それ以上のバンドギャップを有する窒化物系半導体などの他のワイドバンドギャップを有する半導体であってもよい。これにより、ショットキーバリアダイオード素子の耐圧を大きくすることができるとともに、電力損失が小さく、優れた逆回復特性を有するショットキーバリアダイオード素子を得ることができる。
また、上記第1および第2実施形態では、導電性を有するp型SiC基板1および11を用いたが、本発明はこれに限らず、絶縁性基板であってもよく、また、少なくとも表面が絶縁性を有する基板であってもよい。
また、上記第1および第2実施形態では、3個のショットキーバリアダイオード構造6、6、…、および、16、16、…が直列接続された図を用いて説明したが、本発明はこれに限らず、2個以上のショットキーバリアダイオード構造が直列接続されていればよい。
また、上記第1および第2実施形態では、ショットキーバリアダイオード構造6、6、…、および、16、16、…だけを直列に接続したショットキーバリアダイオード素子を形成していたが、本発明はこれに限らず、他のコンデンサやMOSFETなどの素子も同時に集積化してもよい。例えば、本発明のショットキーバリアダイオード素子をインバータ回路における還流ダイオードや一石フォワードDC/DCコンバータにおける2次側ダイオードとして用いることにより、電力半導体モジュールを形成することができる。
また、上記第2実施形態では、イオン注入により、n型SiC領域14、14、…を形成したが、本発明はこれに限らず、CVD法などの薄膜成長によりn型SiC領域14、14、…を形成してもよい。
以上のように、本発明によれば、耐圧が高く、動作特性および信頼性が良好であるとともに、容易に集積化が可能なショットキーバリアダイオード素子を提供することができる。
本発明の第1実施形態によるショットキーバリアダイオード素子の構造を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるショットキーバリアダイオード素子の製造プロセスの第1工程を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるショットキーバリアダイオード素子の製造プロセスの第2工程を説明するための断面図である。 本発明の第1実施形態によるショットキーバリアダイオード素子の製造プロセスの第3工程を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態によるショットキーバリアダイオード素子の構造を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態によるショットキーバリアダイオード素子の製造プロセスの第1工程を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態によるショットキーバリアダイオード素子の製造プロセスの第2工程を説明するための断面図である。 本発明の第2実施形態によるショットキーバリアダイオード素子の製造プロセスの第3工程を説明するための断面図である。 従来の高耐圧のショットキーバリアダイオード素子の構造を説明するための断面図である。
符号の説明
1、11 p型SiC基板
2、12 p型SiC層(第3半導体層)
3、 n型SiC層(第2半導体層)
4、13 n型SiC層(第1半導体層)
5、15 金属層
6、16 ショットキーバリアダイオード構造
7、17 絶縁層
8、18 接続電極
14 n型SiC領域(第2半導体層)

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板上に所定の間隔を隔てて形成され、ワイドバンドギャップを有する複数の第1半導体層と、
    前記複数の第1半導体層の上面上にそれぞれ形成され、前記第1半導体層との間でショットキー接合を形成する複数の金属層と、
    隣接する前記各金属層と前記各第1半導体層との間をオーミック接続している接続電極とを備えた、ショットキーバリアダイオード素子。
  2. 前記各第1半導体層に接するように形成され、前記各第1半導体層の導電型と同じ導電型であるとともに前記各第1半導体層よりも高い導電性を有する第2半導体層をさらに備え、
    前記接続電極は、前記第2半導体層を介して前記第1半導体層と接続されている、請求項1に記載のショットキーバリアダイオード素子。
  3. 前記第2半導体層は、前記第1半導体層の上面上に形成されている請求項2に記載のショットキーバリアダイオード素子。
  4. 前記基板と前記各第1半導体層との間に前記各第1半導体層とは異なる導電型を有する第3半導体層をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載のショットキーバリアダイオード素子。
  5. 前記第1半導体層は、SiおよびCを主成分とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のショットキーバリアダイオード素子。
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