JP2007088383A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 分離領域を形成するためのプロセスを簡単にし、また素子有効面積を大きくする。
【解決手段】 P+型ポリSi基板領域2の第1主面側にN−型SiC領域1a、1b、1cを形成し、N−型SiC領域1a、1b、1cにスイッチ素子、回路等の機能素子を形成し、P+型ポリSi基板領域2の第2主面側に裏面電極3を形成し、N−型SiC領域1a、1b、1cの第1主面側からP+型ポリSi基板領域2に到達する溝を形成し、溝の内部にP+型にドープされたポリSiを充填して分離領域4a、4bを形成し、裏面電極3の電位と分離領域4a、4bとが等電位になるように外部電極により結線し、接地電位に固定する。
【選択図】 図1

Description

本発明はたとえば半導体基体に複数の素子領域が形成された半導体装置およびその製造方法に関するものである。
従来の技術としては、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を用いた逆阻止素子に用いられる周辺の絶縁分離構造がある(非特許文献1)。
Proceedings of 2004 International Symposium on Power Semiconductor Devices & ICs, Kitakyushu p.121-124
しかし、上記の従来技術においては、リーク電流パスを防止するために、素子間に深い(たとえば120μm)半導体からなる分離領域を形成する必要があるから、分離領域を形成するためのプロセスが複雑になるとともに、分離領域の表面の面積も大きくなるので、素子有効面積が小さくなる。また、接合分離で周辺構造を形成する場合、裏面および周囲がP型領域に囲まれる構造となり、PN接合の順方向バイアス時に注入される少数キャリアが増大し、スイッチング特性を劣化させる要因となっていた。
本発明は上述の課題を解決するためになされたもので、分離領域を形成するためのプロセスが簡単であり、また素子有効面積が大きい半導体装置、その製造方法を提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明においては、半導体基体と分離領域とをバンドギャップが異なる材料から形成し、上記半導体基体と上記分離領域との界面にヘテロ接合を形成する。
本発明においては、素子間に深い分離領域を形成する必要がないから、分離領域を形成するためのプロセスが簡単になり、また分離領域の表面の面積も小さくなるので、素子有効面積が大きくなる。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態を図1に基づいて説明する。まず、構成を説明する。P+型ポリSi基板領域2(支持基板)の第1主面側にはN−型SiC領域1a、1b、1c(第1導電型の半導体基体)が形成されている。ここで、N−型SiC領域1a、1b、1cはP+型ポリSi基板領域2上にヘテロエピタキシャル成長されたものでも構わない。別の方法としては、あらかじめ用意されたN−型SiC領域1a、1b、1cに対し、P+型ポリSi基板領域2を第2主面側に成膜することで構成しても構わない。または、SiC基板とSi基板の貼り合せを用いても構わない。N−型SiC領域1a、1b、1cのポリタイプは4H、6H、3Cその他でも構わない。N−型SiC領域1a、1b、1cの厚みは0.数μmから数十μmの間が代表的な値である。このN−型SiC領域1a、1b、1cにはスイッチ素子、回路等の機能素子が形成される。一例としてスイッチ機構としては、パワーMOSFETが考えられるが、詳細は後述する。P+型ポリSi基板領域2の第2主面側には裏面電極3が形成されている。N−型SiC領域1a、1b、1cの第1主面側からP+型ポリSi基板領域2に到達する溝が形成され、溝の内部を充填するように分離領域4a、4bが形成されている。溝はRIE等のドライエッチングにより容易に形成可能であり、分離領域4a、4bはポリSiを溝の内部を埋め込むように成膜することで実現可能である。この分離領域4a、4bは一例としてP+型(高濃度の第2導電型)にドープされたポリSiが考えられる。本実施の形態においては、裏面電極3の電位と分離領域4a、4bとは等電位になるように外部電極により結線され、たとえば接地電位に固定されている。なお、裏面電極3の接続についてはフローティングとしておいても構わない。その場合、分離領域4a、4bを通じて接地電位に固定することが可能である。また、図2に示すように、P+型ポリSi基板領域2の第2主面側に裏面電極3の代わりに絶縁膜5を形成する例も考えられるが、裏面をフローティングとして場合と同様に分離領域4a、4bを通じて接地電位に固定することが可能である。
また、本実施の形態の半導体装置の製造方法においては、N−型SiC領域1a、1b、1cの第1主面側からP+型ポリSi基板領域2に到達する溝を設け、溝の内部にN−型SiC領域1a、1b、1cの材料とはバンドギャップが異なる材料たとえばP+型ポリSiを埋め込んで分離領域4a、4bを形成し、N−型SiC領域1a、1b、1cと分離領域4a、4bとの界面にヘテロ接合を形成する。
つぎに、本実施の形態の動作を説明する。上述したように、P+型ポリSi基板領域2と分離領域4a、4bとが接地電位に固定された状態で、各N−型SiC領域1a、1b、1cは分離された素子領域として機能する。分離領域4a、4bと各N−型SiC領域1a、1b、1cとの界面にはバンドギャップが異なることに起因したヘテロ接合が形成される。各素子領域の電位が上昇したとき、ヘテロ接合によるダイオードの逆方向耐圧が高いため、各素子領域を電気的に分離する。特に、分離領域4a、4bがP+型の場合には、ヘテロ接合における障壁高さが高く、高耐圧の素子分離が可能である。
このように、本実施の形態においては、ヘテロ接合による高耐圧な素子分離が可能になり、複数の素子領域間の相互作用が低減され、半導体装置の耐ノイズ性能を向上することができる。また、従来の絶縁膜による完全分離では素子領域に熱が篭り、素子領域の温度が許容値以上に上昇してしまうという課題があったが、本発明による分離領域4a、4bでは熱伝導性が比較的良好なポリSiを用いているため、各素子領域間で良好な熱伝導性を保ちながらの素子分離が可能となる。さらに、素子領域間に深い分離領域を形成する必要がなく、分離領域4a、4bの溝は0.数μmから数十μm程度で実現可能であるから、分離領域4a、4bを形成するためのプロセスが簡単になるとともに、分離領域の表面の面積も小さくなるので、素子有効面積が大きくなる。また、スイッチ素子に用いた場合には、面積で規格化したオン抵抗を十分に低減できるという効果を持つ。また、ヘテロ界面にバリアが存在するから、順方向バイアスによる少数キャリアの注入が起きないモノポーラ動作のため、スイッチ素子に用いた場合には、スイッチング特性が良好である。また、素子領域の電位が急激に変化する過度状態において、順方向バイアスによる少数キャリアの注入が起きないモノポーラ動作のため、素子領域の高速動作を阻害することなく素子分離を可能にするという効果がある。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図3に基づいて説明する。まず、構成を説明すると、N−型SiC領域1a、1bの第1主面側の一部にP型ベース領域9a、9bが形成され、P型ベース領域9a、9bの内部であって第1主面側の表面にはN+型ソース領域11a、11b(高濃度の第1導電型であるソース領域)およびP+型ベースコンタクト領域10a、10bが形成されている。また、P+型ベースコンタクト領域10aおよびN+型ソース領域11aと接するソース電極12aが形成され、P+型ベースコンタクト領域10bおよびN+型ソース領域11bと接するソース電極12bが形成されている。また、P型ベース領域9a、9bの第1主面側であって表面上には、N+型ソース領域11a、11bに接し、かつゲート絶縁膜7a、7bを介してゲート電極8a、8bが形成されている。N−型SiC領域1a、1bの第1主面側の一部のゲート電極8a、8bから離間した位置には、N+型ドレインコンタクト領域13a、13bが形成され、N+型ドレインコンタクト領域13a、13bと接するドレイン電極14a、14bが形成されている。このように、N+型ソース領域11a、11b、ゲート絶縁膜7a、7b、N+型ドレイン領域13a、13bを有する横型のパワーMOSFETが形成されている。
図3に示した半導体装置においても、ヘテロ接合による高耐圧な素子分離が可能になり、複数の素子領域間の相互作用が低減され、半導体装置の耐ノイズ性能を向上することができ、また各素子領域間で良好な熱伝導性を保ちながらの素子分離が可能となる。さらに、分離領域4aを形成するためのプロセスが簡単になるとともに、分離領域の表面の面積も小さくなるので、素子有効面積が大きくなる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を図4に基づいて説明する。まず、構成を説明すると、基本的には第1の実施の形態で説明した構成と共通であり、異なる部位のみ説明すると、N−型SiC領域1a、1b、1cの第2主面側には絶縁膜6が形成されている。絶縁膜6は絶縁材を堆積して形成することも可能であり、絶縁性の基板上に各N−型SiC領域1a、1b、1cをヘテロエピタキシャル成長させることも可能であり、絶縁性の基板との貼り合せにより構成しても構わない。分離領域4a、4bは各N−型SiC領域1a、1b、1cの第1主面側から絶縁膜6に到達するように形成されている。分離領域4a、4bは接地電位に固定されている。
つぎに、本実施の形態の動作を説明する。上述したように、分離領域4a、4bが接地電位に固定された状態で、各N−型SiC領域1a、1b、1cは分離された素子領域として機能する。また、素子領域は縦方向には絶縁膜6により絶縁されており、縦方向には絶縁膜6による完全分離が可能になる。また、素子領域は横方向には分離領域4a、4bとN−型SiC領域1a、1b、1cとの界面のヘテロ接合による高耐圧な素子分離が可能になる。このように、複数の素子領域間の相互作用が低減され、半導体装置の耐ノイズ性能を向上することができる。また、分離領域4aを形成するためのプロセスが簡単になるとともに、分離領域の表面の面積も小さくなるので、素子有効面積が大きくなる。
(第4の実施の形態)
本発明の第4の実施の形態について図5に基づいて説明する。分離構造の基本的な構成は第1の実施の形態に説明したものと同等であり、またN−型SiC領域1a、1bによる素子領域に図3に示した横型のパワーMOSFETと基本的な構成が同様な横型のパワーMOSFETが形成されている。そして、2つの素子領域に形成されたパワーMOSFETは対称な構造であり、P型ベース領域9a、9bおよびP+型ベースコンタクト領域10a、10bは分離領域4aと接しており、分離領域4a、P+型ベースコンタクト領域10a、10bおよびN+型ソース領域11a、11bと接するソース電極12が形成されている。そして、P+型ポリSi基板領域2とN−型SiC領域1a、1bとのヘテロ接合および分離領域4とN−型SiC領域1a、1bとのヘテロ接合は、スイッチ機構がオン/オフする主たる電流の逆方向電流を阻止するダイオードである。この構成を回路図で表すと図6の構成となり、2つのパワーMOSFET21、22の共通化されたソース電極Sが接地電位となっている。また、各ドレイン端子D1、D2とゲート端子G1、G2は独立している。
このような半導体装置は例えば負荷駆動用の複数のローサイドスイッチに用いられ、ソース接地共通の複数のスイッチ機構を密に構成することが可能であり、分離領域の面積をさらに低減できるという効果がある。
つぎに、図7に基づいてヘテロ接合を利用したスイッチ機構を説明する。分離領域4aとヘテロ半導体領域17a、17bとが共通のP+型ポリSiで形成されている。また、ヘテロ半導体領域17a、17bと接してN型へテロ半導体領域16a、16bが形成され、N型へテロ半導体領域16a、16bと接しかつゲート絶縁膜18a、18bを介してゲート電極19a、19bが形成され、ヘテロ半導体領域17a、17bと接してソース電極12が形成され、ゲート電極19a、19bは層間絶縁膜20a、20bによりソース電極12とは絶縁分離されている。また、N−型SiC領域1a、1bの第1主面側の表面のゲート電極19a、19bから離間した位置にはドレイン電極14a、14bが形成されている。そして、2つのヘテロ接合を利用したスイッチ機構は対称な構造であり、基本的な動作はパワーMOSFETの場合と同等である。
この半導体装置においては、分離領域4aとヘテロ半導体領域17a、17bとを共通のP+型ポリSiで形成しているから、素子分離の構成とヘテロ接合を利用したスイッチ機構とを密に構成することができ、また分離領域の面積を低減できるという効果がある。
(第5の実施の形態)
本発明の第5の実施の形態を図8に基づいて説明する。P+型ポリSi基板領域2の第1主面側にはN−型SiC領域1a、1bが形成されている。ここで、N−型SiC領域1a、1bはP+型ポリSi基板領域2上にヘテロエピタキシャル成長されたものでも構わない。別の方法としては、あらかじめ用意されたN−型SiC領域1a、1bに対しP+型ポリSi基板領域2を第2主面側に成膜することで構成しても構わない。または、SiC基板とSi基板の貼り合せでも構わない。N−型SiC領域1a、1bのポリタイプは4H、6H、3Cその他でも構わない。N−型SiC領域1a、1bの厚みは0.数μmから数十μmの間が代表的な値である。このN−型SiC領域1bには、スイッチ素子、回路等の機能素子が形成されるがここでは詳細は省略する。また、P+型ポリSi基板領域2の第2主面側には裏面電極3が形成されている。また、N−型SiC領域1a、1bの第1主面側からP+型ポリSi基板領域2に到達する溝が形成され、溝の内部を充填するように分離領域4aが形成されている。溝はRIE等のドライエッチングにより容易に形成可能であり、分離領域4aはポリSiを溝の内部を埋め込むように成膜することで実現可能である。この分離領域4aは一例としてP+型にドープされたポリSiが考えられる。そして、本実施の形態においては、裏面電極3と分離領域4aとが等電位となるように外部電極により結線され、例えば接地電位に固定されている。
また、本実施の形態の半導体装置の製造方法においては、N−型SiC領域1a、1bの第1主面側からP+型ポリSi基板領域2に到達する溝を設け、溝の内部にN−型SiC領域1a、1bの材料とはバンドギャップが異なる材料たとえばP+型ポリSiを埋め込んで分離領域4aを形成し、N−型SiC領域1a、1bと分離領域4aとの界面にヘテロ接合を形成する。
本実施の形態の特徴としては、半導体基体の周辺部(外周部)に、分離領域4aが形成されていることであり、分離領域4aによりダイシング側面15と素子領域を分離している。ところで、一般的にチップ製造の最終段階でチップはウエハから切り出される。このため、チップ外周部は結晶ひずみが大きく、結晶欠陥密度が高いダイシング側面15を有する。この領域に素子領域からの電界が印加されると結晶欠陥で絶えず発生しているキャリアが電界により輸送されて大きな漏れ電流となるため、逆方向の耐圧が低下してしまうという問題点があった。このため、ダイシング側面15における素子領域との分離が必須であり、従来は深いP型不純物による分離領域を形成するため、大面積が必要であった。これに対して、本実施の形態においてはヘテロ接合により高耐圧で低リーク電流の分離構造が可能になり、さらにチップ面積を低減できるという効果がある。また、ヘテロ界面にバリアが存在するから、順方向バイアスによる少数キャリアの注入が起きないモノポーラ動作のため、スイッチ素子に用いた場合には、スイッチング特性が良好である。さらに、素子領域の電位が急激に変化する過渡状態において、分離領域4aでの順方向バイアスによる少数キャリアの注入が起きないモノポーラ動作のため、素子領域の高速動作を阻害することなく素子分離を可能にするという効果がある。
(第6の実施の形態)
本発明の第6の実施の形態を図9に基づいて説明する。P+型ポリSi基板領域2の第1主面側にはN−型SiC領域1a、1bが形成されている。ここで、N−型SiC領域1a、1bは支持基板としてのP+型ポリSi基板領域2上に、ヘテロエピタキシャル成長されたものでも構わない。別の方法としては、あらかじめ用意されたN−型SiC領域1a、1bに対しP+型ポリSi基板領域2を第2主面側に成膜することで構成しても構わない。または、SiC基板とSi基板の貼り合せでも構わない。N−型SiC領域1a、1bのポリタイプは4H、6H、3Cその他でも構わない。また、N−型SiC領域1a、1bの厚みは0.数μmから数十μmの間が代表的な値である。このN−型SiC領域1aはダイシング側面15と接しており、N−型SiC領域1bには特開平2003−318398号公報に記載されたヘテロ接合を利用したスイッチ機構が形成されている。P+型ポリSi基板領域2の第2主面側には裏面電極3が形成されている。また、N−型SiC領域1bの第1主面側からP+型ポリSi基板領域2に到達する溝が形成され、溝の内部を充填するように分離領域4aが形成されている。溝はRIE等のドライエッチングにより容易に形成可能であり、分離領域4aはポリSiを溝の内部を埋め込むように成膜することで実現可能である。この分離領域4aは一例としてP+型にドープされたポリSiが考えられる。また、N−型SiC領域1bの第1主面側には多結晶Siからなるヘテロ半導体領域23が形成されており、SiCと多結晶Siはバンドギャップが異なり、電子親和力も異なり、N−型SiC領域1bとヘテロ半導体領域23との界面にはヘテロ接合が形成される。また、N−型SiC領域1bとヘテロ半導体領域23との接合部に隣接して、ゲート絶縁膜24を介してゲート電極25が形成されている。また、ヘテロ半導体領域23はソース電極27に接続されている。また、ゲート電極25は層間絶縁膜26によりソース電極27とは絶縁分離されている。また、裏面電極3は主たる端子であるドレイン電極として機能する。また、分離領域4aはその底部においてP+型ポリSi基板領域2に到達しているため、P+型ポリSi基板領域2と同電位となっている。
つぎに、動作を説明する。素子領域であるN−型SiC領域1bには逆方向電流を阻止する逆阻止ダイオードを内蔵したスイッチ機構が形成され、スイッチ機構により主たる電流がオン/オフされる。本実施の形態においては、P+型ポリSi基板領域2とN−型SiC領域1bとの間に形成されたヘテロ接合が、逆方向の電流を阻止するダイオードとして機能する。我々が鋭意努力して得た実験結果では、高耐圧でリーク電流が少ないダイオード特性を得るには、P+型でヘテロ界面の障壁高さを高くするのが良いことが判っている。また、このようなヘテロ接合を用いた場合、順方向電流が流れる際にヘテロ界面からの少数キャリアの注入がない。本実施の形態の構成をとることでスイッチ機構と直列に高耐圧で低リーク電流の逆阻止ダイオードを形成できるとともに、分離領域4aも逆阻止ダイオードとして機能する。また、このような逆阻止ダイオードを内蔵した2つの逆阻止スイッチ機構を極性が逆向きになるように形成することで、容易に双方向に電流のオン/オフが実行可能な双方向スイッチ機構を形成できる。このような双方向スイッチ機構は、マトリクスコンバータ等のアプリケーションに必須の要素回路であり、本発明によりモータ等のL負荷を駆動した場合に順方向に少数キャリアの注入が起きないため逆回復特性が優れている。そのため、マトリクスコンバータに代表されるパワーエレクトロニクスシステムの小型、低コスト化に有利になるものである。また、本実施の形態の特有の動作としては、分離領域4aとN−型SiC領域1a、1bもまたヘテロ接合を形成するため、素子領域4aとダイシング側面15との間の電気的な絶縁を取ることができる。さらに、逆阻止の機能を発揮するヘテロ接合が順方向にバイアスされた場合には、少数キャリアの注入の起きないモノポーラ動作のため、L負荷等を駆動する場合の素子逆回復時の逆回復電荷を格段に小さくできるので、スイッチング損失を大幅に低減できるという効果を持つ。
なお、本発明は以上の実施の形態に限定されるものではなく、以上の実施の形態のいずれかを組み合わせてもよい。
また、上述実施の形態においては、横型のパワーMOSFET、ヘテロ接合を利用したスイッチ機構を形成したが、他のスイッチ機構を形成してもよい。たとえば、JFET、MESFET、バイポーラトランジスタでも構わない。また、半導体基体としてGaNからなるものを用いた場合には、2次元電子ガス雲を利用したチャネル構造でも構わない。また、上述実施の形態においては、半導体基体としてN−型SiC領域1a、1b、1cを用いたが、半導体基体としてパワーデバイス用途で優れたワイドバンドギャップ材料であるGaNやダイヤモンドを用いても構わない。また、上述実施の形態においては、支持基板として絶縁膜5、6を用いたが、支持基板として絶縁性基板または半絶縁性基板を用いても構わない。
本発明の第1の実施の形態の素子部断面構造図である。 本発明の第1の実施の形態の他の素子断面構造図である。 本発明の第2の実施の形態の素子部断面構造図である。 本発明の第3の実施の形態の素子部断面構造図である。 本発明の第4の実施の形態の素子部断面構造図である。 本発明の第4の実施の形態を説明する等価回路図である。 本発明の第4の実施の形態の他の素子部断面構造図である。 本発明の第5の実施の形態の素子部断面構造図である。 本発明の第6の実施の形態の素子部断面構造図である。
符号の説明
1a、1b、1c…N−型SiC領域
2…P+型ポリSi基板領域
3…裏面電極
4a、4b…分離領域
5…絶縁膜
6…絶縁膜
7a、7b…ゲート絶縁膜
8a、8b…ゲート電極
9a、9b…P型ベース領域
10a、10b…P+型ベースコンタクト領域
11a、11b…N+型ソース領域
12、12a、12b…ソース電極
13a、13b…N+型ドレインコンタクト領域
14a、14b…ドレイン電極
15…ダイシング側面
16a、16b…N型へテロ半導体領域
17a、17b…P+型へテロ半導体領域
18a、18b…ゲート絶縁膜
19a、19b…ゲート電極
20a、20b…層間絶縁膜
23…ヘテロ半導体領域
24…ゲート絶縁膜
25…ゲート電極
26…層間絶縁膜
27…ソース電極

Claims (13)

  1. 半導体基体に複数の素子領域が形成され、上記素子領域間を電気的に絶縁する分離領域を有する半導体装置において、
    上記半導体基体と上記分離領域とはバンドギャップが異なる材料から形成され、上記半導体基体と上記分離領域との界面にヘテロ接合が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体基体に素子領域が形成され、上記素子領域と上記半導体基体の周辺部に形成されるダイシング側面とを電気的に絶縁する分離領域を有する半導体装置において、
    上記半導体基体と上記分離領域とはバンドギャップが異なる材料から形成され、上記半導体基体と上記分離領域との界面にヘテロ接合が形成されていることを特徴とする半導体装置。
  3. 上記半導体基体は炭化珪素、GaNまたはダイヤモンドからなり、上記分離領域は珪素、多結晶珪素、アモルファス珪素、炭化珪素または多結晶珪素で形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 上記半導体基体は支持基板の第1主面側に形成され、上記分離領域は上記素子領域の第1主面側から上記支持基板に到達していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体装置。
  5. 上記支持基板は珪素、多結晶珪素、アモルファス珪素、炭化珪素または多結晶炭化珪素からなり、上記支持基板と上記素子領域との間でヘテロ接合を形成することを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  6. 上記支持基板は絶縁膜、絶縁性基板または半絶縁性基板からなることを特徴とする請求項4に記載の半導体装置。
  7. 第1導電型である素子領域の第1主面側に主たる電流のオン/オフを切り替えるスイッチ機構を有し、上記分離領域が高濃度の第2導電型であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体装置。
  8. 第1導電型である素子領域の第1主面側に主たる電流のオン/オフを切り替えるスイッチ機構を有し、上記分離領域および上記支持基板が高濃度の第2導電型であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体装置。
  9. 上記スイッチ機構は高濃度の第1導電型であるソース領域を有し、上記ソース領域はソース電極および上記分離領域と電気的に同電位となるように接続され、ドレイン電極が上記第1主面側に形成されていることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  10. 上記支持基板と上記素子領域とのヘテロ接合および上記分離領域と上記素子領域とのヘテロ接合は、上記スイッチ機構がオン/オフする主たる電流の逆方向電流を阻止するダイオードであることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  11. 上記スイッチ機構は上記素子領域上にヘテロ接合するヘテロ半導体領域と、上記素子領域と上記へテロ半導体領域との接合部に隣接してゲート絶縁膜を介して配設されたゲート電極と、上記へテロ半導体領域に接するソース電極とを有することを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
  12. 支持基板の第1主面側に半導体基体が形成され、上記半導体基体に複数の素子領域が形成され、上記素子領域を電気的に絶縁する分離領域を有する半導体装置の製造方法において、
    上記半導体基体の上記第1主面側から上記支持基板に到達する溝を設け、上記溝の内部に上記半導体基体の材料とはバンドギャップが異なる材料を埋め込んで上記分離領域を形成し、上記半導体基体と上記分離領域との界面にヘテロ接合を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  13. 支持基板の第1主面側に半導体基体が形成され、上記半導体基体に素子領域が形成され、上記素子領域と上記半導体基体の周辺部に形成されるダイシング側面とを電気的に絶縁する分離領域を有する半導体装置の製造方法において、
    上記半導体基体の上記第1主面側から上記支持基板に到達する溝を設け、上記溝の内部に上記半導体基体の材料とはバンドギャップが異なる材料を埋め込んで上記分離領域を形成し、上記半導体基体と上記分離領域との界面にヘテロ接合を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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