JP5556862B2 - トレンチmos型炭化珪素半導体装置の製造方法 - Google Patents

トレンチmos型炭化珪素半導体装置の製造方法 Download PDF

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本発明は半導体材料として炭化珪素(以下SiCとも言う)を用い、特にトレンチゲート構造を有するMOSFET、IGBT等の電圧駆動型の(MOS型電力用)炭化珪素半導体装置の製造方法に関する。
炭化珪素半導体材料は、シリコン半導体材料と比較して大きなバンドギャップを持つため、高い絶縁破壊電界強度を有する。導通状態における抵抗であるオン抵抗は、その絶縁破壊電界強度の3乗に逆比例するため、例えば広く用いられている4H型と呼ばれる炭化珪素半導体においてはそのオン抵抗をシリコン半導体の数100分の1に抑制することができる。放熱が容易となる大きな熱伝導度の特性ともあいまって、次世代の低損失な電力用半導体装置としての期待が持たれている。近年、炭化珪素ウエハ(半導体基板)の品質向上と大口径化の進展ともあいまって、シリコン半導体装置の特性を大きく上回る金属酸化物半導体電界効果型トランジスタ(MOSFET)、バイポーラトランジスタ、接合型電界効果型トランジスタ(JFET)などの開発が盛んである。中でもMOSFETは、電圧駆動型素子なのでゲート駆動回路が低コストで済むだけでなく、電子あるいは正孔のみの多数キャリア素子であって導通時の素子内にキャリアの蓄積がないので、ターンオフ時にそれらのキャリアを素子外に掃き出す時間を必要とせず、たとえば、電子、正孔の両方が伝導に寄与するバイポーラ型素子と比較して高速スイッチングが可能となる特長を有する。
図9に従来の一般的なトレンチゲート構造を有するUMOSFET(主面に垂直な側壁のトレンチゲートを有するMOSFET、以下同様)の1セルピッチの断面構造を示す。n型低抵抗炭化珪素基板(ドレイン層)21上に、高抵抗n型ドリフト層22、p型ベース層23を順次エピタキシャルSiC成長により形成し、その後、p型ベース層23の表面からイオン注入によりn型ソース領域24を形成する。このような炭化珪素ウエハ30にゲートトレンチ25を形成する。ゲート酸化膜26、ゲート電極27、ソース/ベース電極28、ドレイン電極29を順次形成して完成する。
オフ状態時には、ソース/ベース電極28をアース電位にしておき、ゲート電極27に十分大きな負バイアスを印加すると、ソース領域24とドリフト層22に挟まれたpベース層23のゲート酸化膜26との界面近傍の領域には正孔が誘起された蓄積状態となり、伝導キャリアである電子の経路が遮断されるので電流は流れない。ドレイン電極29に正の高電圧を印加するとpベース層23とドリフト層22間の接合が逆バイアス状態になるので、空乏層がpベース領域23内とドリフト層領域22内に広がり、電流を低く抑えたまま高電圧が維持されている。
また、オン状態時には、ゲート電極27に十分大きい正バイアスを印加するとソース領域24とドリフト層22に挟まれたpベース層23のトレンチ25の表面近傍の領域に電子が誘起された反転状態になり、電子がソース電極28、ソース領域24、pベース層23のゲート酸化膜26に接する反転層(図示せず)、ドリフト層22、基板21、ドレイン電極29の順にキャリアが流れる。
オン状態における抵抗について、構造上、図10に示されるような一般的なDIMOSFETでは加算されるドリフト層32のゲート酸化膜36との界面近傍を電子が移動するときの蓄積層抵抗と、ドリフト層32内のゲート酸化膜36近傍から下方のドレインに向かって流れるときにn型ドリフト層32が両隣のp型ベース層33に挟まれていることによって発生し易いJFET抵抗とが、前記図9に示すトレンチゲート型のUMOSFETでは発生しないという長所がある。このため、DIMOSFETではセルピッチを小さくして行くと、あるセルピッチ距離からJFET抵抗が現れて、オン抵抗が増加するのに対し、UMOSFETではセルピッチを小さくすればするほどオン抵抗が単調に減少するという長所がある。特に約3kV以下の耐圧を持つMOSFETにおいては、MOSチャネル抵抗が無視できないために微細化によるセルピッチの縮小が必須であり、UMOSFETを使用する方が望ましい。
図11にUMOSFETの構造を示す要部断面図と、この断面図に対応するように、破線の枠で示すpn接合部およびMOS構造部について、基板の厚さ方向に縦軸を合わせ、横軸にオフ状態における電界強度を表す電界強度分布図を示す。図11から分かるように、トレンチ底部において酸化膜(SiO膜)26に印加される電界強度が非常に大きくなる。これは、炭化珪素の比誘電率(4H−SiCで9.7)とSiO膜の比誘電率(3.8)との差によるものである。さらに図には示されていないが、トレンチコーナー部の酸化膜にかかる電界強度は、電界集中のためさらに高くなる。図11に示されるpn接合部(23/22間)でのピークの電界強度が炭化珪素の絶縁破壊電界強度に至って破壊を生じるのが理想であるが、UMOSFETの場合には、pn接合(23/22間)がその絶縁破壊電界強度に達する前に、トレンチ底部の酸化膜(SiO膜)26がその絶縁破壊電界強度(約10MV/cm)に先に到達して、理論耐圧より低い電圧で絶縁破壊を起こしてしまう問題がある。シリコン半導体においては、絶縁破壊電界強度が0.2MV/cmと酸化膜の10MV/cmより2桁低いため、ほぼpn接合部で絶縁破壊が起きるが、炭化珪素(4H)の場合では、絶縁破壊電界強度が2MV/cmと大きく、酸化膜(SiO膜)の絶縁破壊電界強度と1桁しか違わないので、酸化膜(SiO膜)での絶縁破壊の問題が顕著になる。
このような問題の対策の一方法として、たとえば、タン(J.Tan)らはトレンチ形成直後に素子全面にAlやBのイオン注入を行い、トレンチ底部のみに不純物濃度1×1018cm−3程度、厚さ0.5μm程度のトレンチ底部p層を形成する工程を経てUMOSFETを作製している(非特許文献1)。そうすることにより、SiC基板表裏をトレンチ底部の位置で切断する断面における電界強度分布は、従来の構造では図11のように酸化膜(SiO膜)26に大きな電界強度がかかっていたものが、図12に示されるようにトレンチ底部のp層(電界緩和層)40により電界が吸収され、酸化膜(SiO膜)26には電界はかからず、酸化膜(SiO膜)26中における絶縁破壊を防いで耐圧の向上が実現される。
トレンチ内面に沿ってp層を形成してサージ吸収用のダイオードを形成する炭化珪素半導体装置に関する記載がある(特許文献1)。また、トレンチ内面に沿ってトレンチ底部にゲート領域のp++コンタクト層を設けて外部から電圧供給可能にすることにより、ゲート抵抗を小さくし、高速スイッチング可能な炭化珪素半導体装置が知られている(特許文献2)。さらにまた、トレンチ底面にp型ゲート層を設けることにより、スイッチオフ特性に優れた高耐圧炭化珪素半導体装置が公開されている(特許文献3)。さらに、UMOSFETのトレンチ内の絶縁層の下部のドリフト層内にドリフト層の導電型とは反対の導電型の電界緩和領域(p領域)を設けることにより、高耐圧化を可能にする発明が知られている(特許文献4)。
特許第3711906号 特開2006−93186号公報 特開2004−6723号公報 特開平10−98188号公報
J.Tan et al., IEEE Electron. Dev. Lett., Vol.19, p.487− (1998)
しかしながら、前記の特許文献4に記載の方法では、トレンチ底部のp層をアース電位にしなければならないため、このp層の表面への取り出し電極が必要になる。そのため、素子加工面(表面)側には、ゲート、ソースおよびトレンチ底部のp層用の3つの電極パッドが必要になる。通常の構造では、ゲート、ソースの2つの電極パッドでよいので、電極パッドが増える分、素子内で電流が流れる活性領域が減り、チップ全体で見た単位面積あたりの抵抗(オン抵抗)が増加すると言う問題がある。また、電極を外部回路に取り出すためのワイヤーボンディング箇所も従来の2箇所から3箇所に増え、工程が増えるという問題もある。
本発明は、以上説明した点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、トレンチ底部に設けられるトレンチ底部p層をアース電位にする必要のあるMOS構造を有する炭化珪素半導体装置の場合でも、前記トレンチ底部p層に導電接続される電極形成を新たに必要とせず、オン抵抗も小さくすることのできるトレンチMOS型炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することである。
特許請求の範囲の請求項1記載の発明によれば、第一導電型半導体基板上第一導電型ドリフト層、第二導電型ベース層、第一導電型ソース層とこの順に積層され、該第一導電型ソース層の表面から前記ドリフト層に達するストライプ状トレンチと、このストライプ状トレンチ側壁及び底面にはゲート酸化膜を介してゲート電極を有し、該トレンチ底部のゲート酸化膜下にはトレンチ底部と一致した領域の第二導電型層を備える炭化珪素からなるトレンチMOS型炭化珪素半導体装置であって選択マスクとして用いるTaC膜を半導体基板表面側の全面に形成後、ストライプ状トレンチの長手方向端部の前記TaC膜を窓開け除去し、該窓開け除去した部分に選択的にエピタキシャルSiC領域を成長させ前記トレンチ底部の第二導電型層と前記第二導電型ベース層とを導電接続する第二導電型領域を形成するトレンチMOS型炭化珪素半導体装置の製造方法とすることにより、前記本発明の目的は達成される。
前述した課題を解決するためには、要するにトレンチ底部p層とpベース層をトレンチ内部表面に形成したp領域により導電接続する構造とするのである。その製造方法としては、ストライプ状のトレンチを有するMOSFET基板にTaC膜を全面に形成した後、トレンチ底部とトレンチの少なくとも一端部の短辺側の側壁部分のみTaC膜を開口した後、TaC膜をマスクとして、導電接続p領域をエピタキシャルSiC成長させて形成する方法とする。
本発明によれば、トレンチ底部に設けられるトレンチ底部p層をアース電位にする必要のあるMOS構造を有する炭化珪素半導体装置の場合でも、前記トレンチ底部p層に導電接続される電極形成を新たに必要とせず、オン抵抗も小さくすることのできるトレンチMOS型炭化珪素半導体装置の製造方法を提供することができる。
本発明にかかる半導体装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図(その1)、 本発明にかかる半導体装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図(その2)、 本発明にかかる半導体装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図(その3)、 本発明にかかる半導体装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図(その4)、 本発明にかかる半導体装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図(その5)、 本発明の参考例1にかかるトレンチパターン平面図、 本発明の参考例1にかかる斜めイオン注入を示す半導体基板の断面図、 本発明の参考例1にかかる半導体基板のnソース層の切り欠き領域の拡大斜視図、 本発明の実施例にかかるUMOSFETの半導体基板の要部断面図、 本発明の実施例にかかるイオン注入の照射方向を示す半導体基板の断面図、 本発明の実施例にかかるTaC膜パターンを示す平面図、 本発明の実施例にかかる半導体基板の要部断面図、 従来の一般的なUMOSFETの1セルピッチの断面図、 従来の一般的なMOSFETの断面図、 UMOSFETの電界強度分布図、 従来のUMOSFETの電界強度分布図である。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら、詳細に説明する。
図1、図2は本発明にかかるトレンチMOS型炭化珪素半導体装置の製造方法を示す半導体基板の要部断面図である。図3は本発明の参考例1にかかるn型ソース層6へのトレンチパターンを示す平面図である。図4−1は本発明の参考例1にかかる斜めイオン注入の照射方向を示す半導体基板の断面図である。図4−2は本発明の参考例1にかかる半導体基板のnソース層の切り欠き領域の拡大斜視図、図5は本発明の実施例にかかる炭化珪素UMOSFETの半導体基板の要部断面図、図6は本発明の実施例にかかるイオン注入の照射方向を示す半導体基板の断面図である。図7は本発明の実施例にかかるTaC膜マスクパターンを示す平面図である。図8は本発明の実施例にかかる炭化珪素UMOSFETの半導体基板の要部断面図である。
[参考例1]
以下、本発明にかかるトレンチMOS型炭化珪素半導体装置の製造方法について、図面を用いて詳細に説明する。本発明はその要旨を超えない限り、以下に説明する実施例の記載に限定されるものではない。
厚み約400μm、不純物濃度1×1018cm−3であって低抵抗のn型4H−SiC基板1と、この基板上に順次、それぞれエピタキシャルSiC成長により形成される、膜厚0.5μm、不純物濃度1×1018cm−3のn型バッファー層2と、膜厚10μm、不純物濃度1×1016cm−3のn型ドリフト層3と、膜厚0.4μm、不純物濃度1×1017cm−3のn型電流拡散層4と、膜厚1μm、不純物濃度1×1017cm−3のp型ベース層5と、膜厚0.5μm、不純物濃度1×1019cm−3のn型ソース層6とを主要層とする積層エピタキシャルウエハ(図1−1)を準備する。その後、マスクであるTEOS酸化膜を全面堆積し、フォトリソグラフィ技術によりBHFエッチング液(ふっ酸緩衝液)を用いて図1−2に示すTEOSパターンにする。その後、TEOS酸化膜をマスクとして、n型ソース層6をRIE法により異方性エッチングして除去してp型ベース層5を選択的に露出させる。マスクとしたTEOS酸化膜をすべて除去すると、図1−2のパターン状にnソース層6が残り、その周辺にp型ベース層5が露出することになる。この状態を図1-3に示す。図1−3は図1−2のC−C線における断面図である。この状態で全面にSiC基板に対してp導電型の元素であるAlのイオン注入を行う。イオン注入と活性化後のp領域5−1の不純物濃度は1×1018cm−3であって、このp領域の深さは0.3μmである。この状態を、前記同様のC−C線における断面図として図1−4に示す。
さらに、図2に示すようにn型ソース層6側の主表面からシリコン酸化膜(TEOS酸化膜)をマスクとして、垂直にRIE法によりトレンチ7を形成する。前記TEOSはTetra EthylOxide Silicateの略。このときトレンチ底部の深さは少なくとも電流拡散層4の下端より深くする(図2)。このときのn型ソース層6内の表面に形成されるトレンチ7のパターン形状を図3の平面図に示す。次に、このストライプ状トレンチ7が形成されているウエハ主表面側に、p導電型となるAlを図4−1の矢印線で示す照射方向からイオン注入する。この図4−1は、図3の平面図中のA−Aで示すトレンチ中心を長手方向に沿ってウエハを切断したときの中央部を省略した部分断面図である。図3に示す表面パターンでトレンチ7が形成された積層エピタキシャルウエハに対して、図4−1の矢印線に示すように、垂直イオン注入およびウエハを±45°傾けて行う傾斜イオン注入が合わせて3回実施される。図4−1では便宜上、ウエハを傾けないで、イオン注入方向を示す矢印線を傾ける描画により、前記傾斜イオン注入を示した。この図4−1におけるトレンチ底部で、段差によって低くなっている部分は、図3において、nソース層6の切り欠き領域6−1内のトレンチ部分に相当する。図4−2はこの切り欠き領域6−1内にトレンチ7の端部が形成されていることを示す斜視図である。このときのウエハを傾ける方向はストライプトレンチの長手方向に直角方向を回転軸として傾ける方向である。そうすることによって、トレンチパターン部以外はTEOS酸化膜でマスクされてイオン注入されず、かつ、側壁の大部分を占める、長辺方向の側壁(そのうち、特にはチャネル(反転層)が形成される領域)にもイオン注入されず、前述のように、トレンチ両端の短辺の側壁とトレンチ底部p層13およびnソース層6の切り欠き領域6−1内のトレンチ端部側壁7−1(太線で示す)にのみにイオン注入が行われる。その結果、ゲートしきい値電圧の変動や移動度への影響がほとんどなくなる。図3のストライプ状トレンチの端部にイオン注入されるので、この部分により、トレンチ底部p層13と表面のp領域5−1とが電気的に接続される。すなわち、このイオン注入によりトレンチ端部に形成されるp領域12により、トレンチ底部のpSiC層13と主表面側のpベース領域5およびソース電極9との電気的な接続が可能になり、従来のようにトレンチ底部pSiC層13と電気的に接続される電極膜を新たに設ける必要がなくなる。この後、高温アニールを行って注入Alを電気的に活性化する。その後、ゲート酸化膜8、ソース電極9、ドレイン電極10、ゲート電極11を順次形成して、UMOSFETは完成する(図5)。
[実施例1]
実施例にかかるSiC半導体装置の製造方法は、図2のトレンチ形成工程までは、参考例1と同様である。続くAlのイオン注入はSiCウエハの主表面に対する垂直方向からの照射だけで、SiCウエハを傾けて行う傾斜イオン注入は行わない(図6)。図6は図7に示す平面図中のB−Bにおけるトレンチの中を長手方向に沿って切断した断面図である。この垂直入射イオン注入により、トレンチの底部にのみ、pSiC層13が形成される。その後、SiCウエハの表面側の全面にTa金属をスパッタした後、C中でアニールすることにより形成されるTaC層14をウエハ全面に形成する。さらに、フォトリソグラフィーとBHFウェットエッチングにより図7のように、トレンチの表面パターン7の端部に対応する部分16のTaC層14を窓開けして除去し、トレンチ底部pSiC層13を露出させる。続いてpエピタキシャルSiC成長によりpエピタキシャルSiC領域15を形成すると、TaC層14上にはSiCはエピタキシャル成長しないので、図8に示すように、トレンチ端部における部分16のトレンチ底部とトレンチの側壁において選択成長されたpエピタキシャルSiC領域15が形成され、この選択成長pエピタキシャルSiC領域15により、トレンチ底部のp層13とpベース領域5とを電気的に接続することができる。この後、参考例1と同様に高温アニールを行って注入Alを電気的に活性化する。さらに、ゲート酸化膜8、ソース電極9、ドレイン電極10、ゲート電極11を順次形成して、UMOSFETは完成する(図5)。
以上、参考例1と実施例に説明したような構造のSiC−UMOSFETとすることにより、トレンチ底部のp層に電気的に接続される電極膜パッドを新たに作る必要がなくなるので、オン抵抗を低減できる。この効果は、電流容量が小さく、電極面積が小さくなるほど顕著になる。たとえば、電流容量が100A(アンペア)のSiC半導体装置では、オン抵抗の低減率が5%であったものが、電流容量が10A(アンペア)のSiC半導体装置では20%ものオン抵抗の低減を実現できた。また、ワイヤーボンディングを行う場所を1デバイスあたり3箇所から2箇所に減らすことができた。
1 n型SiC半導体基板
2 n型バッファー層
3 n型ドリフト層3
4 n型電流拡散層
5 p型ベース層
6 n型ソース層
7 トレンチ
8 ゲート酸化膜
9 ソース電極
10 ドレイン電極
11 ゲート電極
12 pSiC領域(p領域)
13 トレンチ底部p
14 TaC層
15 pエピタキシャルSiC領域。

Claims (1)

  1. 第一導電型半導体基板上第一導電型ドリフト層、第二導電型ベース層、第一導電型ソース層とこの順に積層され、該第一導電型ソース層の表面から前記ドリフト層に達するストライプ状トレンチと、このストライプ状トレンチ側壁及び底面にはゲート酸化膜を介してゲート電極を有し、該トレンチ底部のゲート酸化膜下にはトレンチ底部と一致した領域の第二導電型層を備える炭化珪素からなるトレンチMOS型炭化珪素半導体装置であって選択マスクとして用いるTaC膜を半導体基板表面側の全面に形成後、ストライプ状トレンチの長手方向端部の前記TaC膜を窓開け除去し、該窓開け除去した部分に選択的にエピタキシャルSiC領域を成長させ前記トレンチ底部の第二導電型層と前記第二導電型ベース層とを導電接続する第二導電型領域を形成するトレンチMOS型炭化珪素半導体装置の製造方法。
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