JP2005099693A - 反射防止膜形成用組成物及びそれを用いた反射防止膜の製造方法、光学部品、太陽電池ユニット - Google Patents

反射防止膜形成用組成物及びそれを用いた反射防止膜の製造方法、光学部品、太陽電池ユニット Download PDF

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香 岡庭
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    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy

Abstract

【課題】 低屈折性に優れ、十分な機械強度を有し、従来に比して低温・短時間で硬化させることが可能な反射防止膜形成用組成物及びそれを用いた反射防止膜の製造方法、光学部品、太陽電池ユニットを提供する。
【解決手段】 (a)成分:一般式(1)で表される化合物を加水分解縮合して得られるシロキサン樹脂と、(b)成分:(a)成分を溶解可能な非プロトン性溶媒と、(c)成分:オニウム塩と、を含む反射防止膜形成用組成物。
【化1】
Figure 2005099693

(一般式(1)中、R1は、H原子若しくはF原子、又はB原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子若しくはTi原子を含む基、又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは加水分解性基を示し、nは0〜2の整数を示し、nが2のとき、各R1は同一でも異なっていてもよく、nが0〜2のとき、各Xは同一でも異なっていてもよい)
【選択図】 図4

Description

本発明は、反射防止膜形成用組成物、反射防止膜の製造方法及び光学部品並びに太陽電池ユニットに関する。
従来、光学部品、レンズ、プリズム、光ディスク、カメラレンズ、眼鏡、液晶パネル、プラズマディスプレー、ブラウン管、ディスプレー、機器メーターフード、太陽電池パネル、太陽光集光器、窓ガラス、車両用ガラス、ショーウインドガラスほかの用途に関し、ガラス、透明プラスチックなどへの透明部材表面における反射防止は、単層または多層膜を真空蒸着、ディップコートなどにより得ている。本発明では、光学部品といった場合、特に用途を限定するものではなく、反射防止膜を要する部品、部材の総称を指すことにする。
反射防止膜が単層で反射防止効果を得るためには、基材の屈折率をnGとすると、単層膜に要求される屈折率nはnGの平方根である。たとえば光学ガラスの屈折率が1.47〜1.92であるため、nは1.21〜1.38が要求されることになる。無機材料でもっとも屈折率の低いMgFで1.38だが、通常のガラス、透明プラスチックの屈折率が1.5程度であるので、より低屈折率の反射防止用材料が望まれる。
このような要求に対して、反射防止膜材料を多孔質化して低屈折率化を図ろうとする試みが、特許文献1(特開昭58−116507号公報)、特許文献2(特開昭62−226840号公報)、特許文献3(特開平1−312501号公報)、特許文献4(特開平3−199043号公報)、特許文献5(特開平5−157902号公報)、特許文献6(特開平6−3501号公報)、特許文献7(特開平6−157076号公報)、特許文献8(特開平7−140303号公報、特許文献9(特開平7−150356号公報)、特許文献10(特開平7−333403号公報)、特許文献11(特開平9−249411号公報)、特許文献12(特開平11−282802号公報)、特許文献13(特開2000−147750号公報)などで提案されているが、いずれの提案も低屈折率や強度の点で十分でないか、工程上の難しさもあって良好な反射防止膜を得るには至っていない。
一方、クリーンで枯渇しないエネルギーの供給手段として、従来から、太陽電池の研究・開発が盛んに行われている。その中で、シリコン単結晶、シリコン多結晶、あるいはシリコン単結晶にアモルファスシリコンを積層した太陽電池は、発電効率が優れているために現在の主流である。
図7に、現在主流の結晶系太陽電池ユニット及びそれをフレームに組み込んだ太陽電池モジュールの断面模式図を示した(なお、本明細書では、太陽電池ユニットをフレームに組み込んだものを太陽電池モジュールという。)。
導通材(半田)5a,5b付きの複数個の太陽電池セル4a,4bは、その導通材5(5a、5b)を介して接続部材(半田メッキ銅リボン等)6によって電気的に接続されており、これらを保護するように、光透過性及びコストの面で有利なエチレンビニルアセテートコポリマー(EVA)等の充填材層3(3a、3b)で封止されている。また、その表面側(上側)には、下面をエンボス加工した強化ガラス2が積層され、更にその上にMgF等からなる反射防止膜1が、スパッタリングや焼成等の方法で形成されていることもあるが必ずしも形成されているわけではない。そして、裏面側には、裏面保護材(通常、ポリフッ化ビニリデン樹脂)7及び裏面支持板(通常、鋼板や強化ガラス板)8を積層し、太陽電池ユニット(図5(b))としている。
なお、充填材層3a、3bは通常同じ材料が用いられ、最終的には一つの充填材層3を構成する。
次に、あらかじめ用意したアルミフレーム9に上記太陽電池ユニットを嵌め込み、太陽電池モジュールを完成する。このとき、太陽電池セルの大きさによっては中心部の強度が不足するので、保護的に補強アルミフレーム9aを設けることがある。
ところで、上記太陽電池モジュールの難点はなおコストがかかることである。太陽電池が一層普及していくためには、使用する部材のコスト削減や製造プロセスのコスト削減が更になされなければならない(以上、非特許文献1参照)。また、太陽電池モジュールの発電効率を向上させることは、同じ発電量に対し、使用される部材を減らすことができ、コスト低減には非常に有効になる。
なお、太陽電池モジュールの一層のコスト削減のための工夫や改善は、多くの研究者及び企業で盛んになされている。例えば、特許文献14では、光起電力素子の光入射側に、所定の大きさのピッチの凹凸をもつ繊維状無機化合物を含浸させた透明有機高分子樹脂(EVA等)を載せることで、透明有機高分子樹脂にあり勝ちな表面への汚れ付着を防止し、長期屋外使用に耐えうる太陽電池モジュールを提案している。
特開昭58−116507号公報 特開昭62−226840号公報 特開平1−312501号公報 特開平3−199043号公報 特開平5−157902号公報 特開平6−3501号公報 特開平6−157076号公報 特開平7−140303号公報 特開平7−150356号公報 特開平7−333403号公報 特開平9−249411号公報 特開平11−282802号公報 特開2000−147750号公報 特開平9−191115号公報 濱川圭弘編「太陽光発電」-最新の技術とシステム-、2000年、株式会社シーエムシー
しかし、本発明者らは、かかる従来の方法について詳細に検討を行ったところ、このような従来方法では、反射防止膜に要求される所望の低屈折率を達成するために、極めて多量の空孔(空隙)を膜中に導入する必要があることを見出した。こうなると、膜のベース材料となる反射防止膜の機械的な膜強度又は膜硬度が本来的に不足している場合に、空隙率が過度に高まることにより、膜の機械強度が一層低下してしまう傾向にある。換言すれば、かかる従来の方法では、反射防止膜の屈折率が低下するにつれ、その膜強度が低下してしまう傾向にあり、プロセス適合性の観点から大きな問題がある。
そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、低屈折性に優れると共に十分な機械強度を有しており、しかも、従来に比して低温及び/又は短時間で硬化させることが可能な反射防止膜形成用組成物、反射防止膜の製造方法及びその反射防止膜を有する光学部品を提供することを目的とする。
一方、太陽電池ユニット、太陽電池モジュールに関して、上で述べた現在主流の太陽電池モジュールには、次のような諸問題がある。
(1)充填材層3に用いたEVAは、工程中又は長期の屋外曝露において、加水分解を受けて酸成分を生成し、電気接続部等を腐食させやすい(耐久性不良)。
(2)太陽電池セル4の上に設けた導通材(半田)5は、環境面から近年は普通の半田ではなく、鉛フリー半田が用いられることが多くなってきた。このような鉛フリー半田は従来の半田に比べて融点が高く(260℃程度)、その温度以上の加熱が必要であり、そのため半田周辺材料も高温度に耐えなけれならず、鉛フリー半田の普及に伴って半田周辺材料にも大きな制限が加わってきた。更に、普通の半田を含め鉛フリー半田材料は一旦溶解すると非常に流れやすいため、プロセスによっては半田が流れすぎて太陽光を受ける面積を減じさせる。一方、低コスト化のためにセルの厚みを300μmから200μmにしようとしているが、半田工程でセルに反りを生じさせ、そのあとの搬送の過程でセルを破損させてしまう。
(3)太陽電池セルを保護する目的、あるいはその裏面からの吸湿を防止する目的で用いるポリフッ化ビニリデン樹脂(裏面保護材)7は高価である。
(4)太陽光の反射を少なくし発電効率を増すために、強化ガラス板2の表面上に施すMgF等の金属薄膜からなる反射防止膜1の製膜は、原料無機材のスパッタリングや焼成等の方法を用いて行うので、高温の熱処理が必要であり、また用いる原料無機材、プロセスコストは高価である。
(5)ねじれ等の応力に耐える強度を確保するために、鋼板や強化ガラスなどの裏面支持板8を使用したり、アルミフレーム9や補強アルミフレーム9aを使用するため、これらも材料コスト高及び重量増加につながっている。
本発明は、このような諸問題を解決することであり、言い換えれば、高価な材料の使用を低減させ、製造プロセスを簡略化させ、モジュール効率を向上させ、また、一層軽量な太陽電池ユニット又は太陽電池モジュールを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明者らは、反射防止膜を得るための材料成分及びその組成の観点から鋭意研究を重ね、特定の成分を含有する組成物が、従来の種々の問題点を解消し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、[1](a)成分:一般式(1)で表される化合物を加水分解縮合して得られるシロキサン樹脂と、(b)成分:(a)成分を溶解可能な非プロトン性溶媒と、(c)成分:オニウム塩と、を含む反射防止膜形成用組成物である。
Figure 2005099693
(一般式(1)中、R1は、H原子若しくはF原子、又はB原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子若しくはTi原子を含む基、又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは加水分解性基を示し、nは0〜2の整数を示し、nが2のとき、各R1は同一でも異なっていてもよく、nが0〜2のとき、各Xは同一でも異なっていてもよい)
このような構成を有する反射防止膜形成用組成物は、ガラス等の基板上に塗布された後、加熱によって硬化され、低屈折率を発現する反射防止膜が形成される。このとき、(b)成分である溶媒が、(a)成分を溶解可能な非プロトン性溶媒を含むことにより、最終的に得られる反射防止膜が十分な機械強度を実現することが確認された。また、(c)成分であるオニウム塩が含まれることにより、(a)成分の縮合反応が加速され、硬化温度の低温化と短時間化が可能となる。また、縮合反応が促進されることより、機械強度の低下をよりいっそう抑制することが可能となる。また、必要に応じて後述の(d)成分を含有することにより、機械強度の著しい低下を抑制しながら、低屈折率化を達成することが出来る。
また、本発明は、[2]前記(a)成分は、Si原子1モルに対する、H原子、F原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子、Ti原子、及びC原子から成る群より選ばれる少なくとも一種の原子の総含有割合が0.65モル以下のものである前記[1]に記載の反射防止膜形成用組成物である。
総含有割合がより好ましくは0.55以下、更に好ましくは0.50以下、特に好ましくは0.45以下のものである。また、この総含有割合の下限値は、0.20程度であることが望ましい。このようにすれば、反射防止膜の他の膜(層)への接着性及び機械強度の低下が抑制される。
また、本発明は、[3]前記(b)成分の少なくとも1種類の非プロトン性溶媒の誘電率が10以上である前記[1]又は前記[2]に記載の反射防止膜形成用組成物である。
詳細は明らかではないが、こうすることにより、(d)成分を含有して空孔を形成した際に空孔の分布が狭くなる傾向がある。
また、本発明は、[4]前記(c)成分がアンモニウム塩である前記[1]ないし前記[3]のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物である。
前記(c)成分としては、特に限定されないが、得られる反射防止膜の光学特性及び機械特性をより向上でき、更に、組成物の安定性を高める観点よりアンモニウム塩であると有用である。
また、本発明は、[5]更に(d)成分:100〜500℃の加熱温度において熱分解又は揮発する熱分解揮発性化合物を含む前記[1]ないし前記[4]のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物である。
(d)成分が、温度100〜500℃の窒素ガス雰囲気における減少率が好ましくは95重量%以上、より好ましくは97重量%以上、更に好ましくは99重量%以上の重合体であると好適である。このような(d)成分を用いると、当該組成物を加熱する際に、最終的に得られる反射防止膜中に重合体又は重合体由来の反応生成物が残留してしまうことが十分に抑制される。
より好ましくは、本発明の反射防止膜形成用組成物は、硝酸を更に含むものである。この場合、硝酸は、一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合において、加水分解縮合反応を促進する触媒として機能する。かかる触媒機能を呈する物質が硝酸以外にも存在するが、特に硝酸を用いることにより、加熱硬化によって得られる反射防止膜の硬度が高められる。それのみならず、更なる低屈折率化の観点からも好適である。
また、本発明は、[6]前記[1]ないし前記[5]のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物を基板上に塗布し、塗布された該膜に含有する溶媒を除去した後、該膜を100〜500℃の加熱温度で焼成することを特徴とする反射防止膜の製造方法である。
また、本発明は、[7]基板上に前記[6]に記載の反射防止膜の製造方法により製造された反射防止膜を有する光学部品である。
さらに、本発明による光学部品は、ガラス等の透明基材上に反射防止膜が形成されたものであって、反射防止膜が、本発明の反射防止膜の製造方法により製造された反射防止膜、又はその反射防止膜を含むものである。
また、本発明は、[8]複数個の導通材付き太陽電池セルと、前記太陽電池セルどうしを電気的に接続する接続部材と、少なくとも前記太陽電池セルの受光面側を保護する充填材層と充填材層の上側に光透過性表面部材を備える太陽電池ユニットであって、前記光透過性表面部材の表面側に、前記[1]ないし前記[5]のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物を用いて反射防止膜が形成された太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[9]反射防止膜の膜厚が、10〜1300nmである、前記[8]に記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[10]反射防止膜の屈折率が、光透過性表面部材の屈折率よりも小さい前記[8]又は前記[9]に記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[11]前記太陽電池セルの受光面上に、前記充填材層とは異なるフィルム状光透過性樹脂層が更に形成されている前記[8]ないし前記[10]のいずれかに記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[12]前記フィルム状光透過性樹脂層は、エンボス模様を付与したフィルム状光透過性樹脂層である前記[8]ないし前記[11]のいずれかに記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[13]フィルム状光透過性樹脂層は、光もしくは熱硬化性樹脂を、光もしくは熱によって硬化させた樹脂層であり、その樹脂層における屈折率は、充填材層における屈折率よりも大きい、前記[8]ないし前記[11]のいずれかに記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[14]フィルム状光透過性樹脂層における屈折率は、充填材層における屈折率よりも小さい、前記[12]に記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[15]前記充填材層は、熱硬化性樹脂及び/又はUV硬化性樹脂を含む樹脂層で、その波長400〜1100nmの全エネルギーに対する光透過率は、加重平均で80%以上の透明な樹脂層である前記[8]ないし前記[14]のいずれかに記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[16]前記導通材は、高分子樹脂及び導電粒子を含んで異方導電性を有するフィルム状接着剤である前記[8]ないし前記[15]のいずれかに記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[17]高分子樹脂は、アクリル系ポリマー及び熱硬化性樹脂を含有する樹脂である前記[16]に記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[18]前記太陽電池セルの裏面側には、更に有機高分子樹脂からなるフィルム状セル裏面支持層が形成されている前記[8]ないし前記[17]のいずれかに記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[19]フィルム状セル裏面支持層の下側に、更に発泡体層が形成されている前記[18]に記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[20]発泡体層は、その発泡体積の50%以上が独立気泡である前記[19]に記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[21]フィルム状セル裏面支持層と発泡体層との間に、更に反射膜が形成されている前記[19]又は前記[20]に記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[22]反射膜は、アルミニウム又はアルミニウム含有合金の金属薄膜である前記[21]に記載の太陽電池ユニットである。
また、本発明は、[23]前記[8]ないし前記[22]のいずれかに記載の太陽電池ユニットを、成形樹脂製フレームに収納してなる太陽電池モジュールである。
本発明の反射防止膜形成用組成物及び反射防止膜の製造方法によれば、低屈折性に優れると共に十分な機械強度を有しており、且つ膜厚の均一性に優れる反射防止膜を製造できる。しかも、従来に比して低温及び/又は短時間で硬化させることが可能となる。これにより、好適な反射防止膜を形成することができる。
(1)本発明の前記[8]〜前記[11]の発明によれば、入射太陽光を効率よく利用できる。その理由は、上記の反射防止膜を形成したことにより反射が少なく、光透過性が高いことによる。また、太陽電池セル4の受光面上のフィルム状光透過性樹脂層10における光の屈折により入射光が太陽電池セル内に効率よく導入されるからと推定している。
また、充填材層3の上側にガラス製や透明樹脂製の光透過性表面部材2を積層し、その上に、上記の反射防止膜1を形成させたので、強化ガラス板表面上への高価なMgF等の金属薄膜の形成(スパッタリングや焼成等)は不要となり、したがって高温の熱処理も不要となる。また用いる材料および、プロセスコストも削減できる。
(2)前記[12]、[13]、[14]の発明によれば、充填材層3の上側に形成したフィルム状光透過性樹脂層10におけるエンボス模様が入射太陽光を拡散させるので、入射太陽光を効率よく利用できる。
(3)前記[15]の発明によれば、充填材層3に、熱硬化性樹脂及び/又はUV硬化性樹脂を含む透明な樹脂を用いるので、工程中又は長期の屋外曝露においても、加水分解を受けることは少なく、したがって、電気接続部等を腐食させず、耐久性が良い。
(4)前記[16]、[17]の発明によれば、導通材5として、高分子樹脂及び導電粒子を含んで異方導電性を有するフィルム状接着剤を用いるので、半田又は鉛フリー半田を用いた場合のような高温度(260℃程度以上)の加熱は不要であり、そのため導通材周辺材料も高温度に耐える必要は無い。導通材周辺材料の選択における制限が少ない。また、半田を用いた場合の半田の溶けすぎ(流れすぎ)で生じる太陽光受光面積の減少も生じにくい。また、半田を用いる場合に比べ、作業も容易である。また、最近のセル薄葉化において半田工程により、セルに反りを生じてしまい、その後の搬送の過程で欠損を生じてしまうが、これを用いることにより、セルの反りを低減できる。
(5)前記[18]、[19]、[20]の発明によれば、太陽電池セル4の裏面(下面)側には、有機高分子樹脂(ポリフッ化ビニリデン樹脂は使わず)からなるフィルム状セル裏面支持層11が形成されているので、部材コストは削減できる。
(6)本発明の太陽電池モジュールによれば、アルミフレームや補強アルミフレームを使用する代わりに、成形樹脂製フレーム15を使用するので、比較的軽量とすることができ、材料コストも削減できる。
以下に本発明の実施形態について詳細に説明する。本発明による反射防止膜形成用組成物は、上述の如く、必須成分として(a)成分、(b)成分、及び(c)成分を含むものである。また、必要に応じて(d)成分を含むものである。
(a)成分は、下記一般式(1)で表される化合物を加水分解縮合して得られるシロキサン樹脂である。
Figure 2005099693

ここで、一般式(1)中、R1は、H原子若しくはF原子、又はB原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子若しくはTi原子を含む基、又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは加水分解性基を示し、nは0〜2の整数を示し、nが2のとき、各R1は同一でも異なっていてもよく、nが0〜2のとき、各Xは同一でも異なっていてもよい。
加水分解性基Xとしては、例えば、アルコキシ基、ハロゲン原子、アセトキシ基、イソシアネート基、ヒドロキシル基等が挙げられる。これらの中では、組成物自体の液状安定性や膜塗布特性等の観点からアルコキシ基が好ましい。
加水分解性基Xが、アルコキシ基である一般式(1)の化合物(アルコキシシラン)としては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テトラフェノキシシラン等のテトラアルコキシシラン、 トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−iso−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、メチルトリフェノキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−iso−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリフェノキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−iso−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリフェノキシシラン、iso−プロピルトリメトキシシラン、iso−プロピルトリエトキシシラン、iso−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−iso−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、iso−プロピルトリフェノキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリフェノキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチルトリフェノキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルトリフェノキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−iso−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリフェノキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロエチルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン等のトリアルコキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジ−iso−プロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジ−tert−ブトキシシラン、ジメチルジフェノキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ−n−プロポキシシラン、ジエチルジ−iso−プロポキシシラン、ジエチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジ−sec−ブトキシシラン、ジエチルジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジフェノキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジフェノキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジフェノキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジフェノキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジフェノキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジフェノキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジ−n−プロポキシシラン、ジフェニルジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジフェノキシシラン、ビス(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン、メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン等のジオルガノジアルコキシシラン等が挙げられる。
また、加水分解性基Xが、ハロゲン原子(ハロゲン基)である一般式(1)の化合物(ハロゲン化シラン)としては、上記の各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がハロゲン原子で置換されたものが挙げられる。さらに、加水分解性基Xが、アセトキシ基である一般式(1)の化合物(アセトキシシラン)としては、上記の各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がアセトキシ基で置換されたものが挙げられる。またさらに、加水分解性基Xが、イソシアネート基である一般式(1)の化合物(イソシアネートシラン)としては、上記の各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がイソシアネート基で置換されたものが挙げられる。さらにまた、加水分解性基Xが、ヒドロキシル基である一般式(1)の化合物(ヒドロキシシラン)としては、上記の各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がヒドロキシル基で置換されたものが挙げられる。
これら一般式(1)で表される化合物は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
また、一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合において加水分解縮合反応を促進する触媒として、蟻酸、マレイン酸、フマル酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、酪酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、フタル酸、スルホン酸、酒石酸、トリフルオロメタンスルフォン酸等の有機酸、塩酸、燐酸、硝酸、ホウ酸、硫酸、フッ酸等の無機酸等を用いることができる。
この触媒の使用量は、一般式(1)で表される化合物1モルに対して0.0001〜1モルの範囲が好ましい。この使用量が1モルを超える場合、加水分解縮合時にゲル化が促進される傾向があり、0.0001モル未満の場合、実質的に反応が進行しない傾向がある。
さらに、この反応において、加水分解によって副生するアルコールはプロトン性溶媒であることより、エバポレータ等を用いて除去することが好ましい。またさらに、加水分解縮合反応系中に存在させる水の量を適宜決定することができるが、この水の量としては、一般式(1)で表される化合物1モルに対して0.5〜20モルの範囲内の値とすると好ましい。この水量が0.5モル未満の場合及び20モルを超える場合には、反射防止膜の成膜性が悪化すると共に、組成物自体の保存安定性が低下する場合がある。
また、(a)成分としてのシロキサン樹脂は、溶媒への溶解性、機械特性、成形性等の観点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)により測定され且つ標準ポリスチレンの検量線を使用して換算された重量平均分子量が、500〜20,000であることが好ましく、1,000〜10,000であるとより好ましい。この重量平均分子量が500未満であると、反射防止膜の成膜性が劣る傾向にある。一方、この重量平均分子量が20,000を超えると、溶媒との相溶性が低下する傾向にある。
さらに、シロキサン樹脂のSi 1原子あたりに結合しているH原子、F原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子、Ti原子及びC原子から成る群より選ばれる少なくとも一種の原子(以下、「特定の結合原子」という)の総数(M)が0.65以下であることが好ましく、0.55以下であるとより好ましく、0.50以下であると更に好ましく、0.45以下であると特に好ましい。また、その下限値としては0.20程度が好ましい。
この特定の結合原子の総数(M)が、0.65を超える場合、最終的に得られる反射防止膜の他の膜(層)との接着性、機械強度等が劣る傾向がある。一方、この総数(M)が0.20未満であると、反射防止膜として用いたときの光学特性が劣る傾向にある。また、シロキサン樹脂は、これらの特定の結合原子のなかでも、反射防止膜の成膜性の点で、H原子、F原子、N原子、Si原子、Ti原子及びC原子のうち少なくともいずれか一種を含むとより好ましく、それらのなかでも、光学特性及び機械強度の点において、H原子、F原子、N原子、Si原子及びC原子のうち少なくともいずれか一種を含むと一層好ましい。
なお、この総数(M)は、(a)成分であるシロキサン樹脂の仕込み量から求めることができ、例えば、下記式(3);
M=(M1+(M2/2)+(M3/3))/Msi …(3)
で表される関係を用いて算出できる。式(3)中、M1は、特定の結合原子のうち単一の(ただ1つの)Si原子と結合している原子の総数を示し、M2は、特定の結合原子のうち2つのSi原子で共有されている原子の総数を示し、M3は、特定の結合原子のうち3つのSi原子で共有されている原子の総数を示し、Msiは、Si原子の総数を示す。
本発明で使用する(b)成分は、(a)成分を溶解可能な非プロトン性溶媒であり、全溶媒中80重量%以上が好ましい。より好ましくは、90重量%以上であり、さらに好ましくは95重量%以上である。(b)成分の割合が少ないと硬化時の低温度化と短時間化を妨げる恐れがある。また、機械強度の低下を招く恐れがある。
また、(b)成分の少なくとも1種類の非プロトン性溶媒の誘電率が10以上であると好ましい。こうすることにより、(d)成分を含有して空孔を形成した際に空孔の分布が狭くなる傾向がある。ここでいう誘電率は20℃において測定した値とする。
(b)成分としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−iso−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン等のケトン系溶媒、 ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、 酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル等のエステル系溶媒、 エチレングリコールメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールエチルエーテルプロピオネート、アセテートエチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のエーテルアセテート系溶媒、 アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルスルホキシド等の溶媒を例示できる。
さらに、(b)成分の少なくとも1種類の溶媒の誘電率が10以上であると好ましい場合がある。このような(b)成分としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−iso−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン等のケトン系溶媒、 アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルスルホキシド等の溶媒を例示できる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。これらのなかでは、硬化膜として得られる反射防止膜の機械強度、(a)成分との相溶性などの観点から、ケトン類が好ましく、その中でもシクロヘキサノンが有用である。
さらに、(b)成分である溶媒は、必要に応じて他のプロトン性溶媒成分を含んでいてもよい。このような他の溶媒成分としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のアルコール系溶媒、 エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒、 乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル等のエステル系溶媒を例示できる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて(b)成分の溶媒と共に用いられる。
この溶媒(つまり(b)成分)の使用量としては、(a)成分(シロキサン樹脂)の量が3〜25重量%となるような量とされることが好ましい。溶媒の量が過少で(a)成分の濃度が25重量%を超えると、反射防止膜の成膜性等が悪化すると共に、組成物自体の安定性が低下する傾向にある。これに対し、溶媒の量が過多で(a)成分の濃度が3重量%を下回ると、所望の膜厚を有する反射防止膜を形成し難くなる傾向にある。
本発明で使用する(c)成分は、オニウム塩であり、例えば、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、アルソニウム塩、スチボニウム塩、オキソニウム塩、スルホニウム塩、セレノニウム塩、スタンノニウム塩、ヨードニウム塩等が挙げられる。これらのなかでは、組成物の安定性により優れる点でアンモニウム塩が好ましく、例えば、テトラメチルアンモニウムオキサイド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、テトラメチルアンモニウムフロライド、テトラブチルアンモニウムオキサイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムフロライド、テトラメチルアンモニウム硝酸塩、テトラメチルアンモニウム酢酸塩、テトラメチルアンモニウムプロピオン酸塩、テトラメチルアンモニウムマレイン酸塩、テトラメチルアンモニウム硫酸塩等が挙げられる。
さらに、これらのなかでは、反射防止膜の光学特性を向上させる観点から、テトラメチルアンモニウム硝酸塩、テトラメチルアンモニウム酢酸塩、テトラメチルアンモニウムプロピオン酸塩、テトラメチルアンモニウムマレイン酸塩、テトラメチルアンモニウム硫酸塩等のアンモニウム塩が特に好ましい。
また、(c)成分の使用量は、反射防止膜形成用組成物の全量に対して0.001ppm〜5重量%であることが好ましく、0.01ppm〜1重量%であるとより好ましく、0.1ppm〜0.5重量%であると一層好ましい。この使用量が0.001ppm未満であると、最終的に得られる反射防止膜の光学特性、機械特性が劣る傾向にある。一方、この使用量が5重量%を超えると、組成物の安定性、成膜性等が劣る傾向にあると共に、反射防止膜の光学特性及びプロセス適合性が低下する傾向にある。なお、これらのオニウム塩は、必要に応じて水や溶媒に溶解或いは希釈してから、所望の濃度となるように添加することができる。
このような成分構成を有する反射防止膜形成用組成物によれば、十分な機械強度を有し且つ低屈折性を発現し、しかも、ガラス基板への接着性に優れる絶縁膜を形成できる。このような従来達成されなかった効果が奏されるメカニズムの詳細は、未だ不明な点があるものの、オニウム塩によって脱水縮合反応が促進されてシロキサン結合の密度が増加し、さらに残留するシラノール基が減少するため、機械強度及び光学特性が向上するといった機構によるものと推定される。但し、作用はこれに限定されない。
本発明の反射防止膜形成用組成物は、さらに(d)成分を含むものであると好ましい。この(d)成分は、100〜500℃の加熱温度で熱分解又は揮発する熱分解揮発性化合物であり、温度100〜500℃の窒素ガス雰囲気における減少率が95重量%以上であることが好ましく、より好ましくは97重量%以上であり、更に好ましくは99重量%以上である。この減少率が95重量%未満であると、当該組成物を加熱する際の重合体の分解又は揮散が不十分となる傾向にあり、最終的に得られる反射防止膜中に重合体、重合体の一部又は重合体由来の反応生成物が残留してしまうおそれがある。こうなると、屈折率の上昇等、反射防止膜の光学特性の劣化を招来することがある。
なお、本発明における重合体の「減少率」は、以下の装置及び条件によって求められる値である。
使用装置:TG/DTA6300(セイコーインスツルメンツ社製)
昇温開始温度:50℃
昇温速度:10℃/min
サンプル量:10mg
雰囲気:窒素(N)ガス 200ml/min
リファレンス:α−アルミナ(セイコーインスツルメンツ社製)
試料容器:オープンサンプルパン直径5mm、アルミニウム(セイコーインスツルメンツ社製)
なお、(d)成分の分解開始前の基準重量は、昇温途中である90℃における重量とする。これは、90℃以下での重量減少が吸着した水分等の除去によるものであって、(d)成分である重合体そのものの分解は実質的に生じていないと推定されることによる。また、この「減少率」の測定において、(d)成分である重合体が溶液に溶解している等の理由で、重合体のみを直接量り取ることができない場合には、重合体を含む溶液を、例えば金属シャーレに約2g程度とり、常圧の空気中、90℃にて3時間乾燥して得られる残渣物を試料として用いる。
(d)成分(空隙形成用)の化合物の具体例としては、例えば、ビニルエーテル系化合物、ポリエチレンオキサイド構造を有するビニル系化合物、ポリプロピレンオキサイド構造を有するビニル系化合物、ビニルピリジン系化合物、スチレン系化合物、アルキルエステルビニル系化合物、(メタ)アクリレート系化合物、ポリアルキレンオキサイド構造を有する重合体、ポリカーボネート重合体等が挙げられる。重合体の分解特性及び膜の機械強度の点から、ポリアルキレンオキサイド構造を有する重合体が好ましく、ポリプロピレンオキサイド構造を有する重合体が特に好ましい。
上記ポリアルキレンオキサイド構造としてはポリエチレンオキサイド構造、ポリプロピレンオキサイド構造、ポリテトラメチレンオキサイド構造、ポリブチレンオキサイド構造等が挙げられる。
具体的には、ポリエチレンオキサイドアルキルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリプロピレンオキサイドアルキルエール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のエーテル型化合物、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩等のエーテルエステル型化合物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等のエーテルエステル型化合物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール型化合物等を挙げることができる。
また、(メタ)アクリレート酸誘導体としては、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルコキシアルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルコキシアルキルエステル等を挙げることが出来る。アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキルエステル、アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、メタクリル酸メトキシメチル、メタクリル酸エトキシエチル等を挙げることが出来る。
また、(メタ)アクリレート酸誘導体は、ヒドロキシル基を有する化合物との共重合体を使用できる。具体例な化合物としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジプロピレングリコールメタクリレート等が挙げられる。
また、ポリエステルとしては、ヒドロキシカルボン酸の重縮合物、ラクトンの開環重合物、脂肪族ポリオールと脂肪族ポリカルボン酸との重縮合物等を挙げることが出来る。
また、ポリカーボネートとしては、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、ポリトリメチレンカーボネート、ポリテトラメチレンカーボネート、ポリペンタメチレンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート等の炭酸とアルキレングリコールの重縮合物を挙げることが出来る。
また、ポリアンハイドライドとしては、ポリマロニルオキシド、ポリアジポイルオキシド、ポリピメイルオキシド、ポリスベロイルオキシド、ポリアゼライルオキシド、ポリセバコイルオキシド等のジカルボン酸の重縮合物等を挙げることが出来る。
さらに、これらのなかでは、プロピレンオキサイド構造を有する重合体が好ましい。
なお、(d)成分(空隙形成用化合物)は、溶媒への溶解性、シロキサン樹脂との相溶性、膜の機械特性、膜の成形性等の点から、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリスチレンの検量線を使用して換算した値の重量平均分子量が、200〜10,000であることが好ましく、300〜5,000であることがより好ましく、400〜2,000であることがより好ましい。この重量平均分子量が100,000を超えると、シロキサン樹脂との相溶性が低下する傾向にある。
このような反射防止膜形成用組成物は、後述するようにガラス等の基板上に塗布された後、加熱、焼成によって硬化され、これにより、低屈折率を発現する反射防止膜が形成される。このとき、(b)成分の溶媒として(a)成分を溶解可能な非プロトン性溶媒を用いるので、反射防止膜の機械強度が十分に高められると共に、膜厚の均一性を向上させることができる。
また、必須成分である(c)成分としてオニウム塩が含まれることにより、(a)成分の縮合反応が加速され、硬化温度の低温化と短時間化が可能となる。機械強度の低下をより一層抑制することが可能となる。
さらに、シロキサン樹脂における結合原子の総数が0.65以下とされることにより、更に十分な機械強度を実現でき、しかも他の膜(層)との十分な接着性が確保される。
このような本発明の反射防止膜形成用組成物を用いて、透明基板上に反射防止膜を形成する方法について、刷毛塗り、スピンコート法、スプレーコート法、ディップコート法、ロールコート法、カーテンコート法、フローコート法が適用できる。透明基板は特に限定されるものではなく、たとえば、ガラスやプラスチックが用いられる。ガラスとしては、たとえば、シリカガラス、ソーダ石灰ガラス、鉛ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミノケイ酸ガラスなどが挙げられる。
また、プラスチックとしては、たとえば、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリプロピレン、ポリエチレン、ABS樹脂、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、エチレン−スチレン共重合体、エチレン−ビニルアセテート共重合体などが挙げられる。
次いで、好ましくは50〜350℃、より好ましくは80〜300℃でホットプレート等にて膜中の溶媒を乾燥させる。この乾燥温度が50℃未満であると、溶媒の乾燥が十分に行われない傾向にある。一方、乾燥温度が350℃を超えると、膜においてシロキサン骨格が形成される前にポーラス形成用の重合体((d)成分)が熱分解されて揮発量が不都合な程に増大してしまい、所望の機械強度及び低屈折特性を有する反射防止膜を得難くなるおそれがある。
次に、溶媒が除去された膜を100〜500℃の加熱温度で焼成して最終硬化を行う。最終硬化は、N、Ar、He等の不活性雰囲気下で行うのが好ましく、この場合、酸素濃度が1000ppm以下であると好ましい。この加熱温度が100℃未満であると、十分な硬化が達成されない傾向にあると共に、(d)成分の分解・揮発を十分に促進できない傾向にある。
また、この際の加熱時間は2〜60分が好ましく、2〜30分であるとより好ましい。加熱装置としては、石英チューブ炉その他の炉、ホットプレート、ラピッドサーマルアニール(RTA)等の加熱処理装置を用いることが好ましい。
また、このようにして形成される反射防止膜の膜厚は、50〜2000nmであることが好ましく、75nm〜1300nmであるとより好ましいが、これは反射防止膜の用途により選ばれる。
かかる反射防止膜を有する本発明の光学部品としては、レンズ、プリズム、光ディスク、カメラレンズ、眼鏡、液晶パネル、プラズマディスプレー、ブラウン管、ディスプレー、機器メーターフード、太陽電池パネル、太陽光集光器、窓ガラス、車両用ガラス、ショーウインドガラスなどが挙げられる。しかし、本発明は、反射防止効果の必要とされる全用途に関するものであり、用途を限定するものではない。
本発明の太陽電池ユニット、太陽電池モジュールは、上記の反射防止膜形成用組成物を用いて反射防止膜を形成する。
発明が解決しようとする課題で述べた諸問題は、互いに関連しあっているので、単一の部材、あるいは工程の一部の改良によって解決することは、必ずしも得策とは言えない。一部部材の変更は、他の部材の変更を余儀なくするからである。逆に言えば、特定の利点を複数の関連しあう部材で引き出すことが得策のように思える。このような観点から、本発明者は種々検討して、以下の発明を完成した。すなわち、本発明は、次のいくつかの発明を包含する。
第1の発明は、複数個の導通材5付き太陽電池セル(複数個の太陽電池セルは、通常、面一に平面的に配列される)4と、これら太陽電池セル4どうしを電気的に接続する接続部材6と、少なくとも太陽電池セル4の受光面側(上側)を保護する充填材層3と充填材層の上側に光透過性表面部材を備えるを備える太陽電池ユニットにおいて、前記光透過性表面部材の表面側に、本願発明の反射防止膜形成用組成物を用いて反射防止膜が形成された太陽電池ユニットである。
充填材層3の上側にガラス製や透明樹脂製の光透過性表面部材2を積層し、その上に、本願発明の反射防止膜形成用組成物からつくった反射防止膜1を形成させたものでは、強化ガラス板表面上への高価なMgF等の金属薄膜の形成(スパッタリングや焼成等)は不要となり、したがって高温の熱処理も不要となる。また用いる材料およびプロセスコストも削減できる。
第2の発明は、複数個の導通材5付き太陽電池セル(複数個の太陽電池セルは、通常、面一に平面的に配列される)4と、これら太陽電池セル4どうしを電気的に接続する接続部材6と、少なくとも太陽電池セル4の受光面側(上側)を保護する充填材層3と充填材層の上側に光透過性表面部材を備えるを備える太陽電池ユニットにおいて、太陽電池セル4の受光面上に(かつ、充填材層3の下側に)、上記充填材層3とは異なる性状のフィルム状光透過性樹脂層10が更に形成されていることを特徴とする太陽電池ユニットである。
なお、第2の発明では、フィルム状光透過性樹脂層10におけるエンボス模様(微細凹凸模様)が無くとも光発電効率の向上がみられるが、エンボス模様(微細凹凸模様)を設けるほうが好ましい。
第3の発明は、複数個の導通材5付き太陽電池セル4と、これら太陽電池セル4どうしを電気的に接続する接続部材6と、少なくとも太陽電池セル4の受光面側を保護する充填材層3とを備える太陽電池ユニットにおいて、前記充填材層3の上面に、更に、入射光を拡散させることのできるエンボス模様を付与したフィルム状光透過性樹脂層10が形成されていることを特徴とする太陽電池ユニットである。
ここで、エンボス模様の付与はフィルム状光透過性樹脂層10の片面でも両面でも構わない。加工性・作業性の点から選ぶ(通常は片面のみ)。また、片面にだけエンボス模様を付与する場合は、そのエンボス模様面はフィルム状光透過性樹脂層10の上面でも下面でもどちらでも構わない。これも加工性・作業性を考慮して適宜決める。
第4の発明は、複数個の導通材5付き太陽電池セル4と、これら太陽電池セル4どうしを電気的に接続する接続部材6と、少なくとも太陽電池セル4の受光面側を保護する充填材層3とを備える太陽電池ユニットにおいて、前記充填材層3は、熱硬化性樹脂及び/又はUV硬化性樹脂を含む樹脂で、その波長400〜1100nmの全エネルギーにおける光透過率は、加重平均で(すなわち、積分値で)80%以上の透明な樹脂層であることを特徴とする太陽電池ユニットである。
第5の発明は、複数個の導通材5付き太陽電池セル4と、これら太陽電池セル4どうしを電気的に接続する接続部材6と、少なくとも太陽電池セル4の受光面側を保護する充填材層3とを備える太陽電池ユニットにおいて、前記導通材5は、高分子樹脂及び導電粒子を含んで異方導電性を有するフィルム状接着剤であることを特徴とする太陽電池ユニットである。
第6の発明は、複数個の導通材5付き太陽電池セル4と、これら太陽電池セル4どうしを電気的に接続する接続部材6と、少なくとも太陽電池セル4の受光面側を保護する充填材層3とを備える太陽電池ユニットにおいて、前記太陽電池セル4の裏面(下面)側には、更に有機高分子樹脂からなるフィルム状セル裏面支持層11が形成されていることを特徴とする太陽電池ユニットである。
また、以上で述べた第1〜第6の発明及びその他の発明は、これらのうちの任意の二つ又はそれ以上の発明を組み合わせて太陽電池ユニットを構築することもでき、更には、全部の発明を組み合わせて太陽電池ユニットを構築することもできる。
本発明は、上記太陽電池ユニットを成形樹脂製フレーム15に収納してなる太陽電池モジュールにも関する。ここで、太陽電池ユニットと成形樹脂製フレーム15との隙間は、通常、封止樹脂16によって封止する。
第1の発明において、充填材層3の上側には、通常、光透過性表面部材2を積層する。その場合の光透過性表面部材2としては、ガラス、強化ガラス、有機ガラスのほか、アクリル板等の透明有機樹脂板などがあり、好ましくは、強化ガラスである。
充填材層3の上側に光透過性表面部材2を積層した場合、その光透過性表面部材2の表面側(上側)に、更に反射防止膜1を形成させる。できるだけ多くの外部光を太陽電池セルに供給させるためである。ここで、反射防止膜1は、本発明の反射防止膜形成用組成物を用いて反射防止膜を形成する。
このような反射防止膜の形成方法としては、例えば、硬化後に膜厚10〜1300nmが得られるように適宜希釈したのち、スピンコート、スプレーコート、ディップコート等の方法により所望の膜厚を得ることができ、中でもスプレーコートがコスト的には最も好ましい。
第2の発明におけるフィルム状光透過性樹脂層10の材料は、作業が容易で生産性が高い等の理由で、光硬化性又は熱硬化性を有する透明な樹脂が好ましい。また、太陽電池セルの受光面上に形成させたフィルム状光透過性樹脂層10における屈折率は、充填材層3における屈折率よりも大きいことが好ましい。但し、フィルム状光透過性樹脂層10におけるエンボス模様は無くとも(あったほうが好ましいが)光発電効率は向上する。太陽電池セルの受光面上に接するようにフィルム状光透過性樹脂層を設けると、エンボス模様が無くとも光発電効率が向上する理由は分からないが、屈折により入射光が太陽電池セル内に効率よく導入するからと推測している。
なお、太陽電池セルの受光面上へのフィルム状光透過性樹脂層10の形成とともに、そのフィルム状光透過性樹脂層10の片面へエンボス模様を付与する場合は、例えば、次のようにして行う。
(i)光硬化性又は熱硬化性を有する透明な樹脂(半硬化の状態)を太陽電池セル4の片面にラミネートする。
(ii)ラミネートした樹脂側に微細凹凸状のエンボス加工付きの型を押し当て、その微細凹凸模様を樹脂側へ転写させる。
(iii)光照射又は加熱処理をして樹脂を硬化させ、転写したエンボス模様を定着させる。
ここで、フィルム状光透過性樹脂層10の材料樹脂として光硬化性樹脂を用いた場合、エンボス加工付きの型を用いる代わりに、エンボス模様のある透明プラスチックフィルムを型としてそのまま用い、重ね合わせ、光硬化させ、エンボス模様を付与することもできる。
第2の発明で、太陽電池セル4の受光面上にフィルム状光透過性樹脂層10を形成させるときにエンボス模様(通常は片面)を付ける場合の凹凸模様は、凹凸のピッチが0.5〜1000μm、高低差は、0.5〜1000μmであることが好ましく、ピッチ1〜100μm、高低差1〜100μmであることがより好ましい。ここで、個々の凹凸の形状及びピッチは必ずしも一様である必要はなく、ランダムであっても構わない。
また、第2の発明においては、フィルム状光透過性樹脂層における屈折率は、充填材層3における屈折率よりも大きくなるように(すなわち、太陽電池セルに近いほうの層が太陽電池セル4に遠いほうの層の屈折率より大きくなるように)工夫する。
第3の発明におけるフィルム状光透過性樹脂層10の材料樹脂についても、作業が容易で生産性が高い等の理由で、光もしくは熱硬化性樹脂を、光もしくは熱によって硬化する透明な樹脂が好ましく用いられる。
第3の発明で、エンボス模様のあるフィルム状光透過性樹脂層10を充填材層3と光透過性表面部材2との間に形成させる場合、そのフィルム状光透過性樹脂層10の厚みとしては、0.5〜2000μmが好ましく、光拡散及び吸収損失低減の点で、0.5〜500μmがより好ましく、0.5〜200μmが特に好ましい。フィルム状光透過性樹脂層10の光透過性としては、300〜1200nmの光をできるだけ多く透過することが好ましい。
ここで、フィルム状光透過性樹脂層10における屈折率は、充填材層3における屈折率よりも小さくする方が好ましい。言い換えれば、太陽電池セルに近いほうの層が太陽電池セルに遠いほうの層の屈折率よりも大きくなるように工夫する。
フィルム状光透過性樹脂層10の材料樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、PC(ポリカーボネート)、TAC(トリアセチルセルロース)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVA(ポリビニルアルコール)、PVB(ポリビニルブチラール)、PEI(ポリエーテルイミド)、ポリエステル、EVA(エチレン−ビニルアセテートコポリマー)、PCV(ポリ塩化ビニル)、PI(ポリイミド)、PA(ポリアミド)、PU(ポリウレタン)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、ブチラール樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー)、PVF(ポリフッ化ビニル)などのフッ素樹脂、シリコン樹脂、または、これらに熱硬化性あるいはUV硬化性を付与した樹脂組成物等が挙げられ、中でもアクリル樹脂、フッ素樹脂、PUで熱硬化性あるいはUV硬化性を付与した樹脂組成物が透明性、信頼性、加工性の点で好ましい。また、樹脂中に紫外線吸収剤、光安定化剤、酸化防止剤、シランカップリング剤を適宜添加することが好ましい。これら添加剤としては、公知のもの(例えば、特開平9−191115号公報に記載されているもの)を使用することができる。
第4の発明における充填材層3の材料樹脂は、上述したように、熱硬化性樹脂及び/又はUV硬化性樹脂を含む樹脂で、その波長400〜1100nmの全エネルギーに対する光透過率は、80%以上の透明な樹脂が好ましい。但し、フィルム状光透過性樹脂層10で用いた樹脂とは異なる樹脂を用いる。樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、PC(ポリカーボネート)、TAC(トリアセチルセルロース)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVA(ポリビニルアルコール)、PVB(ポリビニルブチラール)、PEI(ポリエーテルイミド)、ポリエステル、EVA(エチレン−ビニルアセテートコポリマー)、PCV(ポリ塩化ビニル)、PI(ポリイミド)、PA(ポリアミド)、PU(ポリウレタン)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、ブチラール樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー)、PVF(ポリフッ化ビニル)などのフッ素樹脂、シリコン樹脂、または、これらに熱硬化性あるいはUV硬化性を付与した樹脂組成物等が挙げられ、中でもアクリル樹脂、フッ素樹脂又はPUが、透明性、信頼性の点で好ましい。
第5の発明で用いる高分子樹脂及び導電粒子を含んで異方導電性を有するフィルム状接着剤(導通材)の高分子樹脂としては、好ましくは、アクリル系ポリマー及び熱硬化性樹脂を含有する樹脂である。また、上記導電粒子は、好ましくは、接続端子1cm(平面視の面積)あたり10〜1,000,000個を分散させる。
このようなフィルム状接着剤は、半田の場合に比べ低い150℃程度以下の温度で熱圧着することで導通性が得られるため、半田付けの際によく見られるセル受光面上での部材の黄変を避けるとともに、作業効率を高め、製造コストを低減することができる。また、部材の選択の幅を広げることができる。
第6の発明で用いるフィルム状セル裏面支持層11の材料樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、PC(ポリカーボネート)、TAC(トリアセチルセルロース)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PVA(ポリビニルアルコール)、PVB(ポリビニルブチラール)、PEI(ポリエーテルイミド)、ポリエステル、EVA(エチレン−ビニルアセテートコポリマー)、PCV(ポリ塩化ビニル)、PI(ポリイミド)、PA(ポリアミド)、PU(ポリウレタン)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PS(ポリスチレン)、PAN(ポリアクリロニトリル)、ブチラール樹脂、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレンコポリマー)、PVF(ポリフッ化ビニル)などのフッ素樹脂、シリコン樹脂、または、これらに熱硬化性あるいはUV硬化性を付与した樹脂組成物等が挙げられ、中でもアクリル樹脂、フッ素樹脂、PU、これらに熱硬化性あるいはUV硬化性を付与した樹脂組成物が信頼性、加工性の点で好ましい。
ここで、フィルム状セル裏面支持層11の下側には、更に低吸湿性の発泡体層13が形成されていることが好ましく、一層好ましくは、金属薄膜などの反射膜12を挟み込むようにして、発泡体層13を形成させる。このような構造をとれば、高価なポリフッ化ビニリデンの使用を避けることができ、低コスト化が可能となる。
また、上記発泡体層13は、その発泡体積の50%以上が独立気泡であることが好ましい。
また、フィルム状セル裏面支持層11と発泡体層13との間には、更に反射膜12が形成されていることが好ましく、その反射膜は、通常、アルミニウム又はアルミニウム含有合金の金属薄膜が好ましい。
添付図面を参照しながら、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明における図面は、特に説明のない限りは上側が外部光(主に太陽光)の入射面となるように描いている。
図3は、本発明に係る第一実施例の太陽電池ユニットを示すもので、(b)は縦断面図、(a)はその分解図である。ここで、分解図は理解のために各部材ごとに分割して描いたものであり、それぞれが単独で存在しうることを示すものではない。
太陽電池ユニットは、面一で横並びに配列された複数個の導通材5付き太陽電池セル4(4a,4b)と、これら太陽電池セルどうしを電気的に接続する接続部材6と、太陽電池セル4(4a,4b)の受光面側(上側)を保護する充填材層3と、その充填材層3の上に積層されたガラス製の光透過性表面部材2とを備えており、太陽電池セル4の受光面上(すなわち、太陽電池セル4の受光面と充填材層3との間)に、エンボス模様を付与したフィルム状光透過性樹脂層10が形成されている。
充填材層3は、図3(b)に示すように太陽電池セル4の受光面側だけを保護するように形成させ、また、太陽電池セル4の裏面側には、フィルム状セル裏面支持層11を形成させ、その下側には、金属薄膜などの反射膜12を挟み込むようにして低吸湿性の発泡体層(樹脂フォーム)13を形成させている。なお、充填材層3は、太陽電池セル4全体を保護するように形成させてもよい。
ここで注意するべき点は、フィルム状光透過性樹脂層10が太陽電池セル4(4a,4b)の受光面に接するように設けていることであり、充填材層3はフィルム状光透過性樹脂層10よりも太陽電池セル4に遠い場所に位置していることである。太陽電池セルの受光面に接するようにフィルム状光透過性樹脂層10を設けた場合、これを設けない場合やこれを太陽電池セルから遠い上方に設けた場合よりも光発電効率が向上する。フィルム状光透過性樹脂層10にエンボス模様を付与しなくともそうである(図4参照)。その理由の詳細は分からないが、フィルム状光透過性樹脂層10における光の屈折により入射光が太陽電池セル内に効率よく導入されるからと推定している。
また、上記位置関係は、フィルム状光透過性樹脂層10における屈折率が、充填材層3における屈折率よりも大きい場合に、特に有効である。光が太陽電池セルに効率よく導入されるためであろう。
図4は、本発明に係る第二実施例の太陽電池ユニット(分解図)である。太陽電池セル4の受光面上に、エンボス模様を付与していないフィルム状光透過性樹脂層10を形成する点を除いて、上記図1と同様である。上で述べたように、フィルム状光透過性樹脂層10における光の屈折により入射光が太陽電池セル内に効率よく導入されるのであろう。
図5は、本発明に係る第三実施例の太陽電池ユニットで、(b)は縦断面図、(a)はその分解図である。
太陽電池ユニットは、面一で平面的に配列された複数個の導通材5付き太陽電池セル4(4a,4b)と、これら太陽電池セルどうしを電気的に接続する接続部材6と、太陽電池セル4(4a,4b)の受光面側(上側)を保護する充填材層3と、その充填材層3の上に積層された光透過性表面部材2とを備えており、光透過性表面部材2と充填材層3との間に、エンボス模様を付与したフィルム状光透過性樹脂層10が形成されている。
ここで、充填材層3は太陽電池セル全体を保護するように設けてもよいが、図5に示すように、受光面側だけを保護するようにしており、裏面側には第一実施例と同様に発泡体層13を設けている。
また、この第三実施例では、充填材層3はフィルム状光透過性樹脂層10よりも太陽電池セル4に近い場所に位置することになる。このような位置関係の場合、充填材層3における屈折率はフィルム状光透過性樹脂層10における屈折率よりも大きいことが好ましい。太陽電池セルに太陽光を効率よく導入するためである。
次に、図6を用いて、本発明に係る第一実施例の太陽電池ユニットの製造法と、それに続く太陽電池モジュールの製造法を説明する。
二つの太陽電池セル4の表面に導通材5が配され、その二つの太陽電池セル4どうしは、導通材5及び接続部材6を介して電気的に接続されている。また、太陽電池セル4の表面には多数の配線14が走っており、導通材5は配線14の上に配されている(図4(a2))。
導通材5が存在しない太陽電池セル4上面の部分に、光透過性樹脂フィルム10をラミネートし、太陽電池セル4の裏面側にセル裏面支持フィルム11をラミネートする(図6(b1/b2))。
太陽電池セル4の受光面側の光透過性樹脂フィルム10の上に、充填材層3aを形成する(図6(c))。なお、先に説明したように、充填材層は太陽電池セルに対して両面に同じ充填材(図7(a)表面充填材3aと裏面充填材3b)を用意し、最終的には一つの充填材層3としてセル全体を保護するように設けてもよい。
このような方法をとれば、充填材層3aを有機フィルム材料のように薄膜化することが可能となり、充填材層による光吸収を低減できるので、入光効率も向上する。なお、充填材層3aの薄膜化のみでは厚みを均一にできなくても、セル裏面支持フィルム11の下側に(充填材3bの代わりに)発泡体層13を用いて凹凸を吸収させることで、薄膜化と表面平坦化の両立が可能となる(図6(d))。
すでに説明した方法の通りに、充填材層3aの上側に、あらかじめ準備した光透過性表面部材2及び反射防止膜1を形成させ、その後、成形樹脂製フレーム15に収容し、隙間を封止樹脂16によって封止することにより太陽電池ユニットが完成する(図6(e))。
ここに示した方法によれば、一部の無機材料(太陽電池セルや接続部材)を除いて、太陽電池ユニットの部材の多くを有機化合物で製造することが可能になり、製造条件の緩和、材料設計の範囲拡大及び低コスト化などが図れる。
また、成形樹脂製フレーム15に、下側から各々の材料を順番に重ねていって、最後に熱処理又は光照射を一括で行うことによって製造することも可能となり、生産性を大きく向上させることが可能となる。
<太陽電池モジュールの製造例>
(i)PETフィルム(基材)に感光性樹脂組成物の溶液を厚さ10μmとなるように塗工し、炉内で溶剤を乾燥させたのち、保護フィルム(PP)をラミネートし、UV硬化型フィルムとした。縦横150(mm)×150(mm)で、厚さ0.3mmの多結晶シリコン太陽電池セルの受光面及び裏面にある電極に合わせて、上記UV硬化型フィルムを打ち抜きにより穴開け加工した後、保護フィルム(PP)を剥がして位置合わせをしながら、これをセル表面上に、感光性樹脂層がセルに接するように載せ、さらに離型フィルムを載せ、真空ラミネータを用い、ラミネートした。そのあと、PETフィルムを剥がし、その上に凹凸のある透明なエンボス型フィルムを載せ、再度真空ラミネータを用い、エンボス構造の転写をした。さらに、露光装置を用い、このUV硬化型フィルムを硬化させた。
穴開け加工したUV硬化型フィルムのPP保護フィルムを剥がして位置合わせをしながら、感光性樹脂層がセルに接するようにこれをセル裏面上に載せ、さらに離型フィルムを載せ、真空ラミネータを用い、ラミネートした。露光装置を用い、このUV硬化型フィルムを硬化させ、PETフィルムを剥がし、表面にエンボス模様の付いた支持フィルム付きセルを作製した。
(ii)熱硬化型樹脂組成物に導電性粒子を分散させた溶液をPETフィルム(基材)に厚さ10μmとなるように塗工し、炉内で溶剤を乾燥させ、PPの保護フィルムをラミネートし、異方導電性フィルムとした。次いで、上記(i)の支持フィルム付きセルと、半田メッキ銅リボンとを異方導電性フィルムを介して熱圧着し、各セルを直列に接続した。
(iii)PPフィルム上に、不飽和ポリエステル樹脂組成物を塗工し、この上にガラス繊維を分散させ、さらに同様の塗工フィルムとサンドイッチ構造とし、半硬化状態を作った(SMCと呼ぶ)。このSMCから金型プレス成形により、断面構造が図6(e)15のような盆状の成形フレームを作製した。アルミニウムの真空蒸着によりPET基材上に膜厚み500nmの反射膜を形成した。厚み3mmのポリエチレン製のフォームにウレタン系接着剤を介して、反射膜をAl面が接着層に接するようにラミネートした(Alラミネートフォームと呼ぶ)。成形フレーム上にAlラミネートフォームを、ウレタン系接着剤を介してラミネートし、FRP支持体を得た。
(iv)このFRP支持体上に、上記(ii)で作製した接続済みの支持フィルム付きセルを並べ、高透明接着フィルムを介してその上にガラス基板を載せた。この状態で、ガラス基板とFRP支持体の間をクランプで挟み、周囲にシリカ充填されたエポキシ樹脂封止剤を注入した。このまま、150℃の炉に20分間入れ、エポキシ樹脂を半硬化させ、クランプを外した。その上に後述の実施例で示す反射防止膜形成用組成物を用いて、反射防止膜を形成するとともに、周囲の充填材層を硬化させ、太陽電池モジュールを完成させた。
なお、ここで作製したモジュールと、ここで使ったセルを用いている市販品のモジュールとを比較したところ、初期特性においては同等であり、また、ここで作製したモジュールは、部材コスト及び製造コストで約40%程度を削減できたものと推算した。また、信頼性試験においては、サンシャインウェザーメータ(デューサイクル)テストに1000時間かけたところ、市販品の変換効率低下が−10%であったのに対し、−2%と極めて良好な結果となった。軽量化については、この試作では2%減程度であったが、これはモジュールの面積に大きく依存するものである。
以下、本発明に係る具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
(a)成分としてテトラエトキシシラン154.6gとメチルトリエトキシシラン120.6gとを(b)成分のシクロヘキサノン543.3gに溶解させた溶液中に、70重量%硝酸0.525gを溶解させた水80.98gを攪拌下で30分かけて滴下した。滴下終了後5時間反応させた後、減圧下、温浴中で生成エタノールおよびシクロヘキサノンの1部を留去して、ポリシロキサン溶液583.7gを得た。GPC法による重量平均分子量を測定すると、1,350だった。次いで、ポリシロキサン溶液553.9gに(d)成分の熱分解揮発性化合物(空隙形成材)としてポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)24.86g、及びシクロヘキサノン498.7g、及び(c)成分として2.38重量%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)17.89g、及び1重量%に希釈したマレイン酸水溶液5.5gをそれぞれ添加し室温(25℃)で30分間攪拌溶解して反射防止膜形成用組成物を作製した。なお、空隙形成材として使用したポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)の350℃における重量減少率は99.9%であった。
(実施例2)
テトラエトキシシラン154.6gとメチルトリエトキシシラン120.6gとをシクロヘキサノン543.3gに溶解させた溶液中に、70重量%硝酸0.525gを溶解させた水80.98gを攪拌下で30分かけて滴下した。滴下終了後5時間反応させた後、減圧下、温浴中で生成エタノールおよびシクロヘキサノンの1部を留去して、ポリシロキサン溶液598.2gを得た。GPC法による重量平均分子量を測定すると、1,280だった。次いで、ポリシロキサン溶液514.5gに熱分解揮発性化合物(空隙形成材)としてポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)22.60g、及びジエチレングリコールジメチルエーテル441.6g、及び2.38重量%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)16.26g、及び1重量%に希釈したマレイン酸水溶液5.0gをそれぞれ添加し室温で30分間攪拌溶解して反射防止膜形成用組成物を作製した。なお、空隙形成材として使用したポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)の350℃における重量減少率は99.9%であった。
(比較例1)
テトラエトキシシラン154.6gとメチルトリエトキシシラン120.6gとをエタノール543.3gに溶解させた溶液中に、70重量%硝酸0.525gを溶解させた水80.98gを攪拌下で30分かけて滴下した。滴下終了後5時間反応させて、ポリシロキサン溶液819.0gを得た。GPC法による重量平均分子量を測定すると、1,170だった。次いで、ポリシロキサン溶液774.0gに空隙形成材としてポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)22.60g、及びエタノール182.1g、及び2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)16.26g、及び1重量%に希釈したマレイン酸水溶液5.0gをそれぞれ添加し室温で30分間攪拌溶解して反射防止膜形成用組成物を作製した。なお、空隙形成材として使用したポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)の350℃における重量減少率は99.9%であった。
(比較例2)
テトラエトキシシラン154.6gとメチルトリエトキシシラン120.6gとをシクロヘキサノン543.3gに溶解させた溶液中に、70重量%硝酸0.525gを溶解させた水80.98gを攪拌下で30分かけて滴下した。滴下終了後5時間反応させて、ポリシロキサン溶液819.0gを得た。GPC法による重量平均分子量を測定すると、1,250だった。ポリシロキサン溶液774.0gに空隙形成材としてポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)22.60g、及びエタノール182.1g、及び2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)16.26g、及び1重量%に希釈したマレイン酸水溶液5.0gをそれぞれ添加し室温で30分間攪拌溶解して反射防止膜形成用組成物を作製した。なお、空隙形成材として使用したポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)の350℃における重量減少率は99.9%であった。
(比較例3)
旭硝子製ルミフロン LF−200(溶剤可溶型フッ素樹脂)を10.0g、バイエル社製スミジュール N3300(ポリイソシアネート硬化剤:ヘキサメチレンジイソシアネートタイプイソシアヌレート)を1.1g、酢酸ブチル100gに加え、攪拌して、有機系の反射防止膜形成用組成物とした。
(反射防止膜の製造)
実施例1と2及び比較例1、2および3で得た各反射防止膜形成用組成物を硬化後100〜120nmになるように回転数を調整して、ガラス基板上に回転塗布して膜を形成した。回転塗布後、250℃/3分かけて膜中の溶媒を除去した後、O2濃度が100ppm前後にコントロールされた石英チューブ炉で400℃/30分間かけて膜を最終硬化し、反射防止膜を製造した。ただし、比較例3に関しては、150℃/30分間かけて反射防止膜を製造した。
(屈折率測定)
各反射防止膜材料をシリコンウエハ上に塗布、硬化し、この屈折率を、分光エリプソメータ(ガートナー社製;エリプソメータL116B、使用波長:633nm)で測定した。具体的には、膜上にHe−Neレーザー光を照射し、指定波長における照射により生じた位相差から求められる屈折率を測定した。
(弾性率測定)
各層間絶縁膜に対してMTSシステムズ社製のナノインデンターDCMを用いて膜強度を示す弾性率を測定した。
(評価結果)
反射防止膜形成用組成物を用いた反射防止膜の反射率、透過率も測定し、それらの評価結果を表1、図1、図2に示した。
Figure 2005099693
比較例3は、誘電率の低いとされるフッ素系材料を用いた場合であるが、本発明の(a)、(b)、(c)成分を用いた反射防止膜形成用組成物により得られる反射防止膜に比べ反射率が高く、透過率が低く性能に劣る。一方、(b)成分の非プロトン性溶媒のシクロヘキサノンに変えて全部、あるいは一部にエタノールを用いた比較例1、2では、機械的強度を示す弾性率が低下した。本発明の実施例1、2では、反射防止性能を示す屈折率が低く、反射率も低い。また、透過率が高く、弾性率が高いことから機械的強度に優れる。
反射防止膜の波長に対する反射率の測定結果をプロットした図。 反射防止膜の波長に対する透過率の測定結果をプロットした図 本発明に係る第一実施例の太陽電池ユニットで、(b)は縦断面図、(a)はその分解図。 本発明に係る第二実施例の太陽電池ユニットの分解図。 本発明に係る第三実施例の太陽電池ユニットで、(b)は縦断面図、(a)はその分解図。 本発明に係る第一実施例の太陽電池ユニットの製造法と、それに続く太陽電池モジュールの製造法を示す説明図。 従来例のシリコン結晶系の太陽電池ユニット及び太陽電池モジュールの断面模式図。(b)は太陽電池ユニット、(c)は太陽電池モジュール、(a)は太陽電池ユニットの分解図である。
符号の説明
1:反射防止膜
2:光透過性表面部材(強化ガラス板や透明樹脂板)
3:充填材層
3a:受光面側の充填材層
3b:裏面側の充填材層
4、4a、4b:太陽電池セル
5:導通材
4+5:導通材付き太陽電池セル
6:接続部材
7:裏面保護材
8:裏面支持板
9:アルミフレーム
9a:補強アルミフレーム
10:フィルム状光透過性樹脂層(光透過性樹脂フィルム)
11:フィルム状セル裏面支持層
12:反射膜
13:発泡体層(低吸湿性発泡体層)
14:配線
15:フレーム(成形樹脂製フレーム)
16:封止樹脂


Claims (23)

  1. (a)成分:一般式(1)で表される化合物を加水分解縮合して得られるシロキサン樹脂と、(b)成分:(a)成分を溶解可能な非プロトン性溶媒と、(c)成分:オニウム塩と、を含む反射防止膜形成用組成物。
    Figure 2005099693
    (一般式(1)中、R1は、H原子若しくはF原子、又はB原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子若しくはTi原子を含む基、又は炭素数1〜20の有機基を示し、Xは加水分解性基を示し、nは0〜2の整数を示し、nが2のとき、各R1は同一でも異なっていてもよく、nが0〜2のとき、各Xは同一でも異なっていてもよい)
  2. 前記(a)成分は、Si原子1モルに対する、H原子、F原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子、Ti原子、及びC原子から成る群より選ばれる少なくとも一種の原子の総含有割合が0.65モル以下のものである請求項1に記載の反射防止膜形成用組成物。
  3. 前記(b)成分の少なくとも1種類の非プロトン性溶媒の誘電率が10以上である請求項1又は請求項2に記載の反射防止膜形成用組成物。
  4. 前記(c)成分がアンモニウム塩である請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物。
  5. 更に(d)成分:100〜500℃の加熱温度において熱分解又は揮発する熱分解揮発性化合物を含む請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物を基板上に塗布し、塗布された該膜に含有する溶媒を除去した後、該膜を100〜500℃の加熱温度で焼成することを特徴とする反射防止膜の製造方法。
  7. 基板上に請求項6に記載の反射防止膜の製造方法により製造された反射防止膜を有する光学部品。
  8. 複数個の導通材付き太陽電池セルと、前記太陽電池セルどうしを電気的に接続する接続部材と、少なくとも前記太陽電池セルの受光面側を保護する充填材層と充填材層の上側に光透過性表面部材を備える太陽電池ユニットであって、前記光透過性表面部材の表面側に、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の反射防止膜形成用組成物を用いて反射防止膜が形成された太陽電池ユニット。
  9. 反射防止膜の膜厚が、10〜1300nmである、請求項8に記載の太陽電池ユニット。
  10. 反射防止膜の屈折率が、光透過性表面部材の屈折率よりも小さい請求項8又は請求項9に記載の太陽電池ユニット。
  11. 前記太陽電池セルの受光面上に、前記充填材層とは異なるフィルム状光透過性樹脂層が更に形成されている請求項8ないし請求項10のいずれかに記載の太陽電池ユニット。
  12. 前記フィルム状光透過性樹脂層は、エンボス模様を付与したフィルム状光透過性樹脂層である請求項8ないし請求項11のいずれかに記載の太陽電池ユニット。
  13. フィルム状光透過性樹脂層は、光もしくは熱硬化性樹脂を、光もしくは熱によって硬化させた樹脂層であり、その樹脂層における屈折率は、充填材層における屈折率よりも大きい、請求項8ないし請求項11のいずれかに記載の太陽電池ユニット。
  14. フィルム状光透過性樹脂層における屈折率は、充填材層における屈折率よりも小さい、請求項12に記載の太陽電池ユニット。
  15. 前記充填材層は、熱硬化性樹脂及び/又はUV硬化性樹脂を含む樹脂層で、その波長400〜1100nmの全エネルギーに対する光透過率は、加重平均で80%以上の透明な樹脂層である請求項8ないし請求項14のいずれかに記載の太陽電池ユニット。
  16. 前記導通材は、高分子樹脂及び導電粒子を含んで異方導電性を有するフィルム状接着剤である請求項8ないし請求項15のいずれかに記載の太陽電池ユニット。
  17. 高分子樹脂は、アクリル系ポリマー及び熱硬化性樹脂を含有する樹脂である請求項16に記載の太陽電池ユニット。
  18. 前記太陽電池セルの裏面側には、更に有機高分子樹脂からなるフィルム状セル裏面支持層が形成されている請求項8ないし請求項17のいずれかに記載の太陽電池ユニット。
  19. フィルム状セル裏面支持層の下側に、更に発泡体層が形成されている請求項18に記載の太陽電池ユニット。
  20. 発泡体層は、その発泡体積の50%以上が独立気泡である請求項19に記載の太陽電池ユニット。
  21. フィルム状セル裏面支持層と発泡体層との間に、更に反射膜が形成されている請求項19又は請求項20に記載の太陽電池ユニット。
  22. 反射膜は、アルミニウム又はアルミニウム含有合金の金属薄膜である請求項21に記載の太陽電池ユニット。
  23. 請求項8ないし請求項22のいずれかに記載の太陽電池ユニットを、成形樹脂製フレームに収納してなる太陽電池モジュール。
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