JP2006342048A - シリカ系被膜、シリカ系被膜形成用組成物、シリカ系被膜の形成方法及び積層体 - Google Patents

シリカ系被膜、シリカ系被膜形成用組成物、シリカ系被膜の形成方法及び積層体 Download PDF

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Abstract

【課題】透明基板の表面上に設けた際に十分反射を防止できるシリカ系被膜を提供する。
【解決手段】シリカ系被膜は、シリカ系被膜形成用組成物を透明基板の表面上に塗布して塗布膜を形成する工程と、塗布膜に含まれる溶媒を除去して乾燥膜を得る工程と、乾燥膜を焼成する工程を有する。その屈折率が1.41以下である。具体的には、まずシリコンウェハー上に、シリカ系被膜を形成するためのシリカ系被膜形成用組成物をスピンコートで塗布する。そして組成物の溶媒を除去し、窒素雰囲気下で硬化することによりシリコンウェハー上に被膜を形成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、シリカ系被膜、シリカ系被膜形成用組成物、シリカ系被膜の形成方法及び積層体に関する。
従来、ガラス又は透明プラスチックは、光学部品、レンズ、プリズム、光ディスク、カメラレンズ、眼鏡、液晶パネル、プラズマディスプレー、ブラウン管、機器メーターフード、太陽電池パネル、太陽光集光器、窓ガラス、車両用ガラス及びショーウインドガラスなどの透明部材材料として用いられている。これら透明部材(透明基板)表面における反射防止のために、その表面上には反射防止膜が形成される。反射防止膜は、通常、低屈折率材料からなる単層または多層の膜である。反射防止膜は、真空蒸着、ディップコートスピン塗布又はスリットコートなどにより透明基板の表面に塗布されて形成される。
単層の反射防止膜で良好な反射防止効果を得るためには、透明基板の屈折率をnGとすると、単層の反射防止膜の屈折率nは√nG、すなわち透明基板の屈折率に対して1/2乗である必要がある。例えば、光学ガラスの屈折率は1.47〜1.92であるので、その光学ガラス上に形成される単層の反射防止膜のnは1.21〜1.38である必要がある。無機材料の中でMgFは屈折率が1.38と最も低い。しかしながら、通常のガラス、透明プラスチックの屈折率が1.5程度であることを考慮すると、より低屈折率の材料が望まれる。
このような要求に対して、反射防止膜を多孔質化して低屈折率化を図ろうとする試みが、特許文献1〜12などで提案されている。しかしながら、いずれの提案も、反射防止膜の屈折率や強度の点で十分でないか、あるいは工程上の難しさもある。その結果、良好な反射防止膜を得るには至っていない。また、従来の無機系薄膜はCVD法によって形成され工程上の制約も大きい。
特開昭58−116507号公報 特開昭62−226840号公報 特開平1−312501号公報 特開平3−199043号公報 特開平5−157902号公報 特開平6−3501号公報 特開平6−157076号公報 特開平7−140303号公報 特開平7−150356号公報 特開平7−333403号公報 特開平9−249411号公報 特開2000−147750号公報
しかし、本発明者らがかかる従来の反射防止膜の形成方法について詳細に検討を行ったところ、所望の低屈折率を達成するために、極めて多量の空孔(空隙)を反射防止膜の膜中に導入する必要があることを見出した。こうなると、膜中の空孔率が過度に高まることにより、膜の機械強度が一層低下してしまう傾向にある。特に、反射防止膜のベース材料の機械的な膜強度又は膜硬度が本来的に不足している場合に、その傾向が顕著になる。また、従来の反射防止膜は水分の吸収性(吸湿性)が高く、接着性が低下する傾向にあり、プロセス適合性の観点から大きな問題があった。
そこで、本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、透明基板の表面上に設けた際に十分反射を防止できるシリカ系被膜の提供を目的とする。また、そのようなシリカ系被膜を形成するためのシリカ系被膜形成用組成物、シリカ系被膜の形成方法及び積層体の提供を目的とする。
本発明は、透明基板上に形成するためのシリカ系被膜であって、その屈折率が1.41以下であるシリカ系被膜に関する。この屈折率の範囲は、反射防止に有用である。
本発明は、反射防止膜として用いる上記シリカ系被膜に関する。
本発明は、形成された直後における屈折率の値R1と、温度23±1℃、相対湿度45±5%の大気雰囲気中に1週間静置された後の屈折率の値R2とが下記式(B2);
R2−R1≦0.03 (B2)
で表される条件を満足する上記シリカ系被膜に関する。
このようなシリカ系被膜は水分の吸収性(吸湿性)をより十分に抑制されていると考えられ、接着性に一層優れている。
また、本発明は、上記シリカ系被膜を形成するためのシリカ系被膜形成用組成物であって、(a)成分:シロキサン樹脂と、(b)成分:前記(a)成分を溶解可能である溶媒と、(c)成分:硬化促進触媒とを含有してなるシリカ系被膜形成用組成物に関する。
また、本発明は、(d)成分:200〜600℃で熱分解又は揮発する熱分解揮発性化合物を更に含有してなる上記シリカ系被膜形成用組成物に関する。
また、本発明は、透明基板上にシリカ系被膜を形成するシリカ系被膜の形成方法であって、上記シリカ系被膜形成用組成物を上記透明基板の表面上に塗布して塗布膜を形成する工程と、該塗布膜に含まれる溶媒を除去して乾燥膜を得る工程と、該乾燥膜を焼成する工程とを有するシリカ系被膜の形成方法に関する。
本発明は、透明基板と、その透明基板の表面上に形成されてなる上述のシリカ系被膜とを備える積層体に関する。
本発明によると、透明基板の表面上に設けた際に十分反射を防止できるシリカ系被膜、及びそのシリカ系被膜を形成するためのシリカ系被膜形成用組成物、シリカ系被膜の形成方法及び積層体を提供できる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本発明のシリカ系被膜は、屈折率が1.41以下であることが好ましく、1.38以下であることがより好ましく、1.35以下であることが更に好ましく、1.30以下であることが極めて好ましい。これは透明基板上の反射防止効果などの光学特性を向上させるためである。なお、シリカ系被膜の屈折率が1.41を超える場合、光学特性が劣化する傾向がある。また、シリカ系被膜の屈折率の下限は1.25程度である。屈折率がこの下限値を下回る場合、被膜の強度が著しく低下するため現実的ではない。
屈折率は、例えば、以下の条件によるエリプソメータにより測定することができる。具体的には、まずシリコンウエハー上に、シリカ系被膜を形成するためのシリカ系被膜形成用組成物をスピンコート法で塗布する。その後、上記組成物を塗布したシリコンウエハーを200℃に加熱したホットプレートに載置し、その組成物中の溶媒を十分に除去する。そして最後に窒素雰囲気下、350℃で30分間、最終硬化することによりシリコンウエハー上に被膜を形成する。被膜形成後、ガートナー社製のエリプソメータL116B(商品名)で被膜に対して633nmのHe−Neレーザーを照射し、照射により生じた位相差から屈折率を求める。
本発明のシリカ系被膜は、形成された直後における屈折率の値R1と、温度23±1℃、相対湿度45±5%の大気雰囲気中に1週間静置された後の屈折率の値R2とが下記式(B1);
R2−R1<0.1 (B1)
で表される条件を満足すると好ましく、下記式(B2);
R2−R1≦0.03 (B2)
で表される条件を満足するとより好ましく、下記式(B3);
R2−R1≦0.01 (B3)
で表される条件を満足すると更に好ましく、下記式(B4);
R2−R1≦0.00 (B4)
で表される条件を満足すると特に好ましい。(R2−R1)が上記式(B1)で表される条件を満足すると、シリカ系被膜の放置安定性が一層十分であるといえる。この放置安定性は、主としてシリカ系被膜の吸湿性に依存し、シリカ系被膜の吸湿性が高くなるほど、放置安定性は低下すると考えられる。
なお、「形成された直後における屈折率」とは、上述のようにしてシリコンウエハー上にシリカ系被膜を形成して、10分〜3時間後に測定した屈折率を意味する。
屈折率を低下させて、好適には1.41以下に制御する方法としては、例えば、シロキサン樹脂のシラノール基の量を少なくしたり、被膜中の空孔率を上げたり、シロキサン樹脂にフッ素原子等を導入したりする方法が挙げられる。
また、本発明のシリカ系被膜は、被膜中の空孔の平均ポアサイズ(平均空孔径)が100nm以下であることが好ましく、50nm以下であることがより好ましく、30nm以下であることが更に好ましく、10nm以下であることが極めて好ましい。空孔の平均ポアサイズが100nmを超える場合、水分の吸収(吸湿)のためにシリカ系被膜の屈折率が上昇する傾向がある。あるいは、シリカ系被膜の膜強度が弱くなりプロセス耐性が劣化するなどの傾向がある。更に、かかるシリカ系被膜を表面に設けた透明基板は、光透過性が低下する傾向にある。また、平均ポアサイズの下限値は特になく、屈折率を十分に低下できるポアサイズであれば問題ない。極言すれば、ポアサイズが後述するX線回折装置によって測定できない程度のサイズであっても、十分に低い屈折率であれば問題ない。
なお、本明細書において空孔の平均ポアサイズは、閉気孔、開気孔を問わず両方を含めたサイズを意味する。
被膜中の空孔の平均ポアサイズを小さくし、好適には100nm以下にする方法としては、例えば、(d)成分の配合量を少なくしたり、(d)成分の分子量を小さくしたり、(d)成分が均一に分散/溶解可能な溶媒やシロキサン樹脂を選択したりする方法が挙げられる。(d)成分の配合量が多すぎると(d)成分同士が凝集してしまい、結果として平均ポアサイズが大きくなってしまう可能性がある。また、被膜柱の空港の平均ポアサイズを制御する際に、(d)成分と溶媒及び/又はシロキサン樹脂との相溶性の高さや相互作用の強さを考慮に入れることが好ましい。
また、本発明のシリカ系被膜は、密度が、0.8g/cm以上、1.5g/cm以下であることが好ましく、0.9g/cm以上、1.2g/cm以下であることがより好ましい。密度が0.8g/cm未満の場合、水分の吸収(吸湿)あるいは膜強度が劣化する傾向がある。また、密度が1.5g/cmを超える場合、十分に屈折率を低下できない場合があるため現実的ではない。
シリカ系被膜の密度を制御して、好適には0.8g/cm以上、1.5g/cm以下にする方法としては、例えば、シリカ系被膜中の空孔量を調整する方法が挙げられる。
上記シリカ系被膜の平均ポアサイズ及び密度は、例えば、X線回折装置により測定することができる。
具体的には、まず、シリコンウエハー上に、シリカ系被膜を形成するためのシリカ系被膜形成用組成物を、スピンコート法により200nm膜厚になるよう回転数を調整して塗布する。その後、上記組成物を塗布したシリコンウエハーを200℃に加熱したホットプレートに載置し、その組成物中の溶媒を十分に除去する。最後に窒素雰囲気下、350℃で30分間、最終硬化することによりシリコンウエハー上に被膜を形成する。被膜形成後、株式会社リガク社製、商品名「薄膜構造評価用X線回折装置ATX−G」システムを用い、以下に示す手順及び条件で測定を行う。
手順(イ)X線反射率の測定
X線源:回転対陰極型Cu50KV300mA
高分解能光学系多層膜ミラー
Ge(220)4結晶モノクロメータ
スリット(S1)1.0mmW×10mmH
スリット(S2)0.1mmW×10mmH
スリット(RS)0.2mmW×10mmH
スリット(GS)0.2mmW×20mmH
走査軸2θ/ω連続
サンプリング幅0.002°
スキャン速度0.15°/min
走査範囲0〜2.0°
手順(ロ)X線反射率の解析
まず、プロファイルフィッティングを行う。次いで、X線反射率解析ソフトGXRRで解析して、密度及び膜厚を算出する。
手順(ハ)X線散漫散乱の測定
X線源:回転対陰極型Cu50KV300mA
高分解能光学系多層膜ミラー
Slit Collimation
スリット(S1)0.1mmW×10mmH
スリット(S2)0.1mmW×10mmH
スリット(RS)0.2mmW×10mmH
スリット(GS)0.1mmW×20mmH
走査軸2θ/ω連続
サンプリング幅0.02°
スキャン速度0.2°/min
走査範囲0.2〜6.0°
オフセット角度0.1°
手順(ニ)空孔サイズの解析
まず、X線小角散乱パターンのプロファイルフィッティングを行う。次いで、解析ソフトNano−Solver(商品名)で解析して、空孔サイズを決定する。
また、本発明のシリカ系被膜は、弾性率が5GPa以上であることが好ましく、8GPa以上であることがより好ましい。これにより、本発明のシリカ系被膜はより十分な機械強度を有することができる。5GPa未満の場合、膜強度が弱いためプロセス耐性が劣化する傾向がある。また、上限値は特に制限はなく、屈折率を十分に低下できる弾性率であれば問題ない。
シリカ系被膜の「弾性率」とは、シリカ系被膜の表面近傍での弾性率であり、MTS社製のナノインデンターDCM(SA−2、商品名)を用いて得られた弾性率の値を意味する。弾性率を測定するためのシリカ系被膜の形成方法は以下のとおりである。まず、シリコンウエハー上にシリカ系被膜を形成するためのシリカ系被膜形成用組成物を膜厚が0.5μm〜0.6μmになるように回転塗布する。次いで、上記組成物を塗布したシリコンウエハーを加熱したホットプレートに載置し、その組成物中の溶媒を十分に除去する。そして最後に、350℃で30分間、硬化して、シリコンウエハー上に形成されたシリカ系被膜を用いる。この際、被膜の膜厚が過剰に薄いと下地(シリコンウエハー)の影響を受けてしまうため好ましくない。「表面近傍」とは、被膜表面から膜厚の1/10以内の深度位置を意味する。弾性率は、具体的には被膜表面から深さ15nm〜50nm潜り込んだところでの弾性率を示す。
また、弾性率を測定する際に押し込みを行う圧子には、バーコビッチ圧子(素材:ダイヤモンド)を用いる。この圧子の振幅周波数を周囲の環境に影響されない周波数、例えば60Hzに設定して測定する。
シリカ系被膜の弾性率を高くして、好適には5GPa以上に調整する方法としては、例えば、シロキサン樹脂の架橋点を増やしたり、シロキサン樹脂のシラノール基の量を少なくしたりする方法が挙げられる。シロキサン樹脂の架橋点を増やすには、例えば、特定の結合原子の総数(M)の値を小さくすることが有効である。また、シロキサン樹脂のシラノール基の量を少なくするには、例えば、硬化促進触媒や非プロトン性溶媒をシリカ系被膜形成用組成物に配合することが有効である。
本発明に係るシリカ系被膜は、透明基板上に設けた場合に、該シリカ系被膜を設けていない上述の透明基板に対して、反射率を1.1倍以上向上させると好ましく、1.5倍以上向上させるとより好ましい。ここで反射率の向上の程度は以下のようにして測定される。まず、厚さ1mmのスライドガラス上に膜厚が175±10nmのシリカ系被膜を設ける。次いで、シリカ系被膜を設けた側と反対側のスライドガラスの表面に黒色塗料を塗り、裏面反射を抑えた評価用積層体を得る。この評価用積層体について積分球付分光光度計で照射光に対する反射光の反射率を測定する。反射率は波長が900nmの値とし、シリカ系被膜を設けていないスライドガラスの反射率を1としたときの相対比率として、反射率の向上の程度を表す。
本発明に係るシリカ系被膜は、透過率が90%超であることが好ましく、94%超であることがより好ましく、96%以上であることが特に好ましい。ここでシリカ系被膜の透過率は以下のようにして測定される。まず、厚さ1mmのスライドガラス上に膜厚が175±10nmのシリカ系被膜を設ける。次いで、シリカ系被膜を設けていない上述のスライドガラスをリファレンス側、シリカ系被膜を設けたスライドガラスをサンプル側にセットして、ダブルビーム分光光度計で照射光に対する透過光の透過率を測定する。シリカ系被膜の透過率は波長が900nmの値とする。なお、シリカ系被膜を設けていないスライドガラスの透過率を100%としたときの、シリカ系被膜を設けたスライドガラスの相対比率をシリカ系被膜の透過率として表す。
本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、上述のシリカ系被膜を形成可能なものであれば特に限定されない。本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、(a)成分:シロキサン樹脂と、(b)成分:(a)成分を溶解可能である溶媒と、(c)成分:硬化促進触媒とを含有するものであると好ましい。
〈(a)成分〉
(a)成分はシロキサン樹脂であり、公知のものを使用できるが、樹脂の末端や側鎖などにOH基を有することが好ましい。これはシリカ系被膜形成用組成物を硬化させるための加水分解縮合反応を一層進行させるためである。
また、シロキサン樹脂は、溶媒への溶解性、機械特性、成形性等の観点から、重量平均分子量(Mw)が、500〜1000000であることが好ましく、500〜500000であるとより好ましく、500〜100000であることが更に好ましく、500〜10000であることが特に好ましく、500〜5000であることが極めて好ましい。この重量平均分子量が500未満ではシリカ系被膜の成膜性が劣る傾向にある。この重量平均分子量が1000000を超えると、溶媒との相溶性が低下する傾向にある。なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という。)により測定され且つ標準ポリスチレンの検量線を使用して換算されたものである。
重量平均分子量(Mw)は、例えば、以下の条件によるGPCにより測定することができる。
試料:シリカ系被膜形成用組成物10μL
標準ポリスチレン:東ソー株式会社製標準ポリスチレン(分子量;190,000、17,900、9,100、2,980、578、474、370、266)
検出器:株式会社日立製作所社製RI−モニター、商品名「L−3000」
インテグレーター:株式会社日立製作所社製GPCインテグレーター、商品名「D−2200」
ポンプ:株式会社日立製作所社製、商品名「L−6000」
デガス装置:昭和電工株式会社製、商品名「Shodex DEGAS」
カラム:日立化成工業株式会社製、商品名「GL−R440」、「GL−R430」、「GL−R420」をこの順番で連結して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
測定温度:23℃
流速:1.75mL/分
測定時間:45分
また、好ましいシロキサン樹脂としては、例えば、下記一般式(1);
SiX4−n (1)
で表される化合物を必須成分として加水分解縮合して得られる樹脂等が挙げられる。ここで、式中、Rは、H原子若しくはF原子、又はB原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子若しくはTi原子を含む基、又は、炭素数1〜20の有機基を示し、Xは加水分解性基を示し、nは0〜2の整数を示し、nが2のとき、各Rは同一でも異なっていてもよく、nが0〜2のとき、各Xは同一でも異なっていてもよい。
加水分解性基Xとしては、例えば、アルコキシ基、ハロゲン原子、アセトキシ基、イソシアネート基、ヒドロキシル基等が挙げられる。これらの中では、組成物自体の液状安定性や塗布特性等の観点からアルコキシ基が好ましい。
加水分解性基Xがアルコキシ基である一般式(1)の化合物(アルコキシシラン)としては、例えば、テトラアルコキシシラン、トリアルコキシシラン、ジオルガノジアルコキシシランなどが挙げられる。
テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン等が挙げられる。
トリアルコキシシランとしては、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−iso−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−iso−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−iso−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、iso−プロピルトリメトキシシラン、iso−プロピルトリエトキシシラン、iso−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−iso−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−iso−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロエチルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
ジオルガノジアルコキシシランとしては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジ−iso−プロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ−n−プロポキシシラン、ジエチルジ−iso−プロポキシシラン、ジエチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジ−sec−ブトキシシラン、ジエチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジ−n−プロポキシシラン、ジフェニルジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジ−tert−ブトキシシラン、ビス(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン、メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン等が挙げられる。
また、Rが炭素数1〜20の有機基である一般式(1)の化合物で、上記以外の化合物としては、例えば、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン、ビス(トリエトキシシリル)プロパン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)プロパン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)プロパン、ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)ベンゼン等のビスシリルアルカン、ビスシリルベンゼンなどが挙げられる。
また、RがSi原子を含む基である一般式(1)の化合物としては、例えば、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、ヘキサ−n−プロポキシジシラン、ヘキサ−iso−プロポキシジシラン等のヘキサアルコキシジシラン類、1,2−ジメチルテトラメトキシジシラン、1,2−ジメチルテトラエトキシジシラン、1,2−ジメチルテトラプロポキシジシラン等のジアルキルテトラアルコキシジシラン類などが挙げられる。
また、加水分解性基Xが、ハロゲン原子(ハロゲン基)である一般式(1)の化合物(ハロゲン化シラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がハロゲン原子で置換されたもの等が挙げられる。さらに、加水分解性基Xが、アセトキシ基である一般式(1)の化合物(アセトキシシラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がアセトキシ基で置換されたもの等が挙げられる。
さらに、加水分解性基Xがイソシアネート基である一般式(1)の化合物(イソシアネートシラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がイソシアネート基で置換されたもの等が挙げられる。さらにまた、加水分解性基Xが、ヒドロキシル基である一般式(1)の化合物(ヒドロキシシラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がヒドロキシル基で置換されたもの等が挙げられる。
これら一般式(1)で表される化合物は、1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、一般式(1)で表される化合物の多量体等の部分縮合物を加水分解縮合して得られる樹脂、一般式(1)で表される化合物の多量体等の部分縮合物と一般式(1)で表される化合物とを加水分解縮合して得られる樹脂、一般式(1)で表される化合物とその他の化合物とを加水分解縮合して得られる樹脂、一般式(1)で表される化合物の多量体等の部分縮合物と一般式(1)で表される化合物とその他の化合物とを加水分解縮合して得られる樹脂、などを使用することもできる。
一般式(1)で表される化合物の多量体等の部分縮合物としては、例えば、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、ヘキサ−n−プロポキシジシロキサン、ヘキサ−iso−プロポキシジシロキサン等のヘキサアルコキシジシロキサン、部分縮合が進んだトリシロキサン、テトラシロキサン、オリゴシロキサン等が挙げられる。
上記「その他の化合物」としては、例えば、重合性の2重結合又は3重結合を有する化合物等が挙げられる。重合性の2重結合を有する化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブテン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸−iso−プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸フェニル、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、アクリルアミド、アリルベンゼン、ジアリルベンゼン等やこれらの化合物が部分縮合したものなどが挙げられる。3重結合を有する化合物としてはアセチレン、エチニルベンゼン等が挙げられる。
このようにして得られる樹脂は1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
一般式(1)で表される化合物を加水分解縮合させる際に用いる水の量は、一般式(1)で表される化合物1モル当たり0.1〜1000モルであることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜100モルである。この水の量が0.1モル未満では加水分解縮合反応が十分に進行しない傾向にある。この水の量が1000モルを超えると加水分解中又は縮合中にゲル化物を生じる傾向にある。
また、一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合において、触媒を使用することも好ましい。このような触媒の種類としては、例えば、酸触媒、アルカリ触媒、金属キレート化合物等が挙げられる。
酸触媒としては、例えば、有機酸及び無機酸などが挙げられる。有機酸としては、例えば、蟻酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、クエン酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、酪酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルフォン酸、トリフルオロエタンスルフォン酸等が挙げられる。無機酸としては、例えば、塩酸、燐酸、硝酸、ホウ酸、硫酸、フッ酸等が挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。これらのなかでは、有機酸としてマレイン酸及び/又は無機酸として硝酸が好ましい。
アルカリ触媒としては、例えば、無機アルカリ及び有機アルカリなどが挙げられる。無機アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等が挙げられる。有機アルカリとしては、例えば、ピリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルモノエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミン、アンモニア、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデカシルアミン、ドデカシルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、N,N−ジペンチルアミン、N,N−ジヘキシルアミン、N,N−ジシクロペンチルアミン、N,N−ジシクロヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロペンチルアミン、トリシクロヘキシルアミン等が挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
金属キレート化合物としては、例えば、トリメトキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリエトキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリ−n−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリ−iso−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリ−n−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリ−sec−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリ−tert−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、ジメトキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジエトキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジn−プロポキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジiso−プロポキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジn−ブトキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジsec−ブトキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジtert−ブトキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、モノメトキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノエトキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノn−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノiso−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノn−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノsec−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノtert−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、テトラキス(アセチルアセトナト)チタン、トリメトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリエトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−n−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−iso−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−n−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−sec−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−tert−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、ジメトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジエトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジn−プロポキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジiso−プロポキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジn−ブトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジsec−ブトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジtert−ブトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、モノメトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノn−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノiso−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノn−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノsec−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノtert−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、テトラキス(エチルアセトアセテート)チタン等のチタンを有する金属キレート化合物、上記チタンを有する金属キレート化合物のチタンがジルコニウム、アルミニウム等に置換された化合物などが挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合において、かかる触媒を用い加水分解を行うことが好ましい。しかしながら、組成物の安定性が悪化する場合や触媒を含むことにより他材料への腐食等の影響が懸念される場合もある。そのような場合は、例えば、加水分解後に、上記触媒を組成物から取り除いたり、他の化合物と反応させて触媒としての機能を失活させたりしてもよい。取り除く方法や反応させる方法に特に制限はないが、蒸留やイオンクロマトカラム等を用いて取り除いてもよい。
また、一般式(1)で表される化合物から得られる加水分解物は、再沈等により組成物から取り出されてもよい。また、反応により触媒としての機能を失活させる方法としては、例えば、触媒がアルカリ触媒の場合、酸触媒を添加して、酸塩基反応により中和したりpHを酸性側にしたりする方法が挙げられる。また触媒が酸触媒の場合、アルカリ触媒を添加して、酸塩基反応により中和する方法も挙げられる。
この触媒の使用量は、一般式(1)で表される化合物1モルに対して0.0001〜1モルの範囲であることが好ましい。この使用量が0.0001モル未満では実質的に反応が進行しない傾向にある。触媒の使用量が1モルを超えると加水分解縮合時にゲル化が促進される傾向にある。
さらに、この加水分解によって副生するアルコールはプロトン性溶媒であるため、エバポレータ等を用いて除去することが好ましい。
このようにして得られる樹脂は、溶媒への溶解性、機械特性、成形性等の観点から、重量平均分子量が、500〜1000000であることが好ましく、500〜500000であるとより好ましく、500〜100000であることが更に好ましく、500〜10000であることが特に好ましく、500〜5000であることが極めて好ましい。この重量平均分子量が500未満ではシリカ系被膜の成膜性が劣る傾向にある。この重量平均分子量が1000000を超えると、溶媒との相溶性が低下する傾向にある。
下地への接着性及び機械強度を必要とする場合は、一般式(1)におけるSi原子1モルに対する、H原子、F原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子、Ti原子及びC原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子の総含有割合(これを、特定の結合原子(一般式(1)中のR)の総数(M)とする。)が、1.3〜0.2モルであることが好ましく、1.0〜0.2モルであることがより好ましく、0.90〜0.2モルであることが特に好ましく、0.8〜0.2モルであることが極めて好ましい。すなわちシロキサン樹脂のシロキサン結合を形成しているSi原子の1原子当たりに結合しているH原子、F原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子、Ti原子及びC原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子の総数が、1.3〜0.2であることが好ましく、1.0〜0.2であることがより好ましく、0.90〜0.2であることが特に好ましく、0.8〜0.2であることが極めて好ましい。このようにすれば、シリカ系被膜の他の膜(層)への接着性及び機械強度の低下を抑制することができる。
この特定の結合原子の総数(M)が0.20モル未満では、シリカ系被膜を絶縁膜として用いたときの誘電特性が劣る傾向にある。Mが1.3モルを超えると最終的に得られるシリカ系被膜の他の膜(層)との接着性や機械強度等が劣る傾向にある。また、上述した特定の結合原子のなかでも、シリカ系被膜の成膜性の点で、H原子、F原子、N原子、Si原子、Ti原子及びC原子からなる群から選択される少なくとも1種の原子を含むことが好ましい。更にそれらのなかでも、誘電特性及び機械強度の点において、H原子、F原子、N原子、Si原子及びC原子からなる群から選択される少なくとも1種の原子を含むことがより好ましい。
なお、特定の結合原子の総数(M)は、シロキサン樹脂の仕込み量から求めることができ、例えば、下記式(A);
M=(M+(M/2)+(M/3))/Msi (A)
で表される関係を用いて算出できる。式中、Mは、特定の結合原子のうち単一の(ただ1つの)Si原子と結合している原子の総数を示し、Mは、特定の結合原子のうち2つのケイ素原子と結合している原子の総数を示し、Mは、特定の結合原子のうち3つのケイ素原子と結合している原子の総数を示し、Msiは、Si原子の総数を示す。
このようなシロキサン樹脂は1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上のシロキサン樹脂を組み合わせる方法としては、例えば、異なる重量平均分子量を有する2種類以上のシロキサン樹脂を組み合わせる方法、異なる化合物を必須成分として加水分解縮合して得られる2種類以上のシロキサン樹脂を組み合わせる方法等が挙げられる。
〈(b)成分〉
(a)成分を溶解可能である溶媒としては、非プロトン性溶媒、プロトン性溶媒等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
非プロトン性溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−iso−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のケトン系溶媒;ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチル−n−ジ−n−プロピルエーテル、ジ−iso−プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル等のエステル系溶媒;エチレングリコールメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のエーテルアセテート系溶媒;アセトニトリル、N―メチルピロリジノン、N―エチルピロリジノン、N―プロピルピロリジノン、N―ブチルピロリジノン、N―ヘキシルピロリジノン、N―シクロヘキシルピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらの中では、厚膜化の観点から、エーテル系溶媒、エーテルアセテート系溶媒及びケトン系溶媒が好ましい。
また、これらの中でも発明者らは塗布ムラやはじきを抑える観点から、1番目にエーテルアセテート系溶媒が好ましく、2番目にエーテル系溶媒が好ましく、3番目にケトン系溶媒が好ましいと考えている。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
プロトン性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル等のエステル系溶媒などが挙げられる。これらの中で、保管安定性の観点から、アルコール系溶媒が好ましい。更にこれらの中でも発明者らは塗布ムラやはじきを抑える観点から、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールプロピルエーテル等が好ましいと考えている。
これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
(b)成分を用いる方法は特に限定されないが、例えば、(a)成分を調製する際の溶媒として用いる方法、(a)成分を調製後、添加する方法、溶媒交換を行う方法、(a)成分を溶媒留去等で取り出して(b)溶媒を加える方法等がある。
また、更に、本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、必要に応じて水を含んでいてもよいが、目的とする特性を損なわない範囲であることが好ましい。
この溶媒の使用量は、(a)成分及び(b)成分の合計量に対して(a)成分(シロキサン樹脂)の濃度が5〜35重量%となるような量であることが好ましく、7〜30重量%となるような量であることがより好ましく、8〜30重量%となるような量であることが特に好ましく、8〜25重量%となるような量であることが極めて好ましく、10〜20重量%となるような量であることが最も好ましい。溶媒の量が過多で(a)成分の濃度が5重量%未満では、所望の膜厚を有するシリカ系被膜を形成し難くなる傾向がある。溶媒の量が過少で(a)成分の濃度が35重量%を超えると、シリカ系被膜の成膜性等が悪化すると共に、組成物自体の安定性が低下する傾向がある。
〈(c)成分〉
本発明における(c)成分は硬化促進触媒であり、通常の光酸発生剤又は光塩基発生剤とは異なる。したがって、通常、光酸発生剤又は光塩基発生剤として使用されるようなオニウム塩とは区別される。しかし、光酸発生能又は光塩基発生能と、硬化促進触媒能とを併せ持つような材料であれば使用することも可能である。
この硬化促進触媒は溶液中では触媒作用を示さず、塗布後の被膜中で活性を示す特異なものであると考えられる。
硬化促進触媒の硬化促進触媒能を調べる手段を以下1〜4に示す。
1.(a)成分及び(b)成分からなる組成物を用意する。
2.ベイク後の膜厚が1.0±0.1μmになるようにシリコンウエハーに上記1で用意した組成物を塗布し、所定の温度で30秒間ベイクして、被膜の膜厚を測定する。
3.被膜が形成されたシリコンウエハーを23±2℃の2.38重量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキシド(TMAH)水溶液に30秒間浸漬し、水洗、乾燥後の被膜の膜減りを観察する。この際、TMAH水溶液浸漬前後の被膜の膜厚変化が20%以内であるベイク時の最低温度を不溶解温度とする。
4.上記1で用意した組成物に硬化促進触媒能を確認したい化合物を、(a)成分の総量に対して、0.01重量%添加して組成物を得、上記2及び3と同様にして、不溶解温度を求める。硬化促進触媒能を確認したい化合物を添加することにより、不溶解温度が低下すれば、その化合物は硬化促進触媒能がある。
(c)成分である硬化促進触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化カリウム等のアルカリ金属類、オニウム塩などが挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
これらの中でも、得られるシリカ系被膜の低屈折率化及び機械強度を向上でき、更に、組成物の安定性を高めることができるという観点から、オニウム塩が好ましく、4級アンモニウム塩であることがより好ましい。
オニウム塩の一つとして、例えば、(c−1)窒素含有化合物と、(c−2)アニオン性基含有化合物及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも一種と、から形成される塩が挙げられる。上記(c−1)窒素含有化合物の窒素上に結合する原子は、H原子、F原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子、Ti原子、及びC原子からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。また、上記アニオン性基としては、例えば、水酸基、硝酸基、硫酸基、カルボニル基、カルボキシル基、カーボネート基、フェノキシ基等が挙げられる。
これらオニウム塩としては、例えば、アンモニウムハイドロオキシド、アンモニウムフルオライド、アンモニウムクロライド、アンモニウムブロマイド、ヨウ化アンモニウム、燐酸アンモニウム塩、硝酸アンモニウム塩、ホウ酸アンモニウム塩、硫酸アンモニウム塩、蟻酸アンモニウム塩、マレイン酸アンモニウム塩、フマル酸アンモニウム塩、フタル酸アンモニウム塩、マロン酸アンモニウム塩、コハク酸アンモニウム塩、酒石酸アンモニウム塩、リンゴ酸アンモニウム塩、乳酸アンモニウム塩、クエン酸アンモニウム塩、酢酸アンモニウム塩、プロピオン酸アンモニウム塩、ブタン酸アンモニウム塩、ペンタン酸アンモニウム塩、ヘキサン酸アンモニウム塩、ヘプタン酸アンモニウム塩、オクタン酸アンモニウム塩、ノナン酸アンモニウム塩、デカン酸アンモニウム塩、シュウ酸アンモニウム塩、アジピン酸アンモニウム塩、セバシン酸アンモニウム塩、酪酸アンモニウム塩、オレイン酸アンモニウム塩、ステアリン酸アンモニウム塩、リノール酸アンモニウム塩、リノレイン酸アンモニウム塩、サリチル酸アンモニウム塩、ベンゼンスルホン酸アンモニウム塩、安息香酸アンモニウム塩、p−アミノ安息香酸アンモニウム塩、p−トルエンスルホン酸アンモニウム塩、メタンスルホン酸アンモニウム塩、トリフルオロメタンスルフォン酸アンモニウム塩、トリフルオロエタンスルフォン酸アンモニウム塩、等のアンモニウム塩化合物が挙げられる。
また、上記アンモニウム塩化合物のアンモニウム部位がメチルアンモニウム、ジメチルアンモニウム、トリメチルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、エチルアンモニウム、ジエチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、プロピルアンモニウム、ジプロピルアンモニウム、トリプロピルアンモニウム、テトラプロピルアンモニウム、ブチルアンモニウム、ジブチルアンモニウム、トリブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、エタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム等に置換されたアンモニウム塩化合物なども挙げられる。
これらのオニウム塩化合物では、シリカ系被膜の硬化促進の観点から、テトラメチルアンモニウム硝酸塩、テトラメチルアンモニウム酢酸塩、テトラメチルアンモニウムプロピオン酸塩、テトラメチルアンモニウムマレイン酸塩、テトラメチルアンモニウム硫酸塩等のアンモニウム塩が好ましい。
これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、(c)成分の配合割合は、(a)成分の総量に対して0.001〜1.0重量%、すなわち0.001〜1.0重量部であることが好ましく、0.005重量%〜1.0重量%、すなわち0.005〜1.0重量部であることがより好ましく、0.005〜0.5重量%、すなわち0.05〜0.5重量部であることが特に好ましい。この配合割合が0.001重量%未満では硬化性が悪化する傾向があり、1.0重量%を超えると溶液の保管安定性が低下する傾向がある。
なお、これらのオニウム塩は、必要に応じて水や溶媒に溶解又は希釈してから、所望の濃度となるように添加することができる。また、添加する時期は特に限定されないが、例えば、(a)成分の加水分解を行う時点、加水分解中、反応終了時、溶媒留去前後の場合などがある。
〈(d)成分〉
本発明における(d)成分は200〜600℃で熱分解又は揮発する熱分解揮発性化合物、すなわち空孔形成材である。空孔形成材は、シリカ系被膜内に空孔を形成可能なものであれば特に限定されない。
空孔形成材(空隙形成剤)の具体例としては、例えば、ビニルエーテル系化合物、ポリエチレンオキサイド構造を有するビニル系化合物、ポリプロピレンオキサイド構造を有するビニル系化合物、ビニルピリジン系化合物、スチレン系化合物、アルキルエステルビニル系化合物、(メタ)アクリレート酸系化合物、ポリアルキレンオキサイド構造を有する重合体、ポリエステル、ポリアンハイドライド、ポリカーボネート重合体等が挙げられる。重合体の分解特性及び膜の機械強度の点から、ポリアルキレンオキサイド構造を有する重合体が好ましく、ポリプロピレンオキサイド構造を有する重合体が特に好ましい。
上記ポリアルキレンオキサイド構造としてはポリエチレンオキサイド構造、ポリプロピレンオキサイド構造、ポリテトラメチレンオキサイド構造、ポリブチレンオキサイド構造等が挙げられる。
具体的には、ポリエチレンオキサイドアルキルエーテル、ポリオキシエチレンステロールエーテル、ポリオキシエチレンラノリン誘導体、アルキルフェノールホルマリン縮合物の酸化エチレン誘導体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリプロピレンオキサイドアルキルエール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等のエーテル型化合物、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド硫酸塩等のエーテルエステル型化合物、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等のエーテルエステル型化合物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール型化合物等を挙げることができる。
また、(メタ)アクリレート酸系化合物としては、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルコキシアルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルコキシアルキルエステル等を挙げることが出来る。
アクリル酸アルキルエステルとしては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ペンチル、アクリル酸ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルとしては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ペンチル、メタクリル酸ヘキシル等の炭素数1〜6のアルキルエステル、アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、アクリル酸メトキシメチル、アクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、メタクリル酸メトキシメチル、メタクリル酸エトキシエチル等を挙げることが出来る。
また、(メタ)アクリレート酸系化合物は、ヒドロキシル基を有する化合物との共重合体を使用できる。具体例な化合物としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ジエチレングリコールアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチレングリコールメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジプロピレングリコールメタクリレート等が挙げられる。
また、ポリエステルとしては、ヒドロキシカルボン酸の重縮合物、ラクトンの開環重合物、脂肪族ポリオールと脂肪族ポリカルボン酸との重縮合物等を挙げることが出来る。
また、ポリカーボネートとしては、ポリエチレンカーボネート、ポリプロピレンカーボネート、ポリトリメチレンカーボネート、ポリテトラメチレンカーボネート、ポリペンタメチレンカーボネート、ポリヘキサメチレンカーボネート等の炭酸とアルキレングリコールの重縮合物を挙げることが出来る。
また、ポリアンハイドライドとしては、ポリマロニルオキシド、ポリアジポイルオキシド、ポリピメイルオキシド、ポリスベロイルオキシド、ポリアゼライルオキシド、ポリセバコイルオキシド等のジカルボン酸の重縮合物等を挙げることが出来る。
なお、空孔形成材は、溶媒への溶解性、シロキサン樹脂との相溶性、膜の機械特性、膜の成形性等の点から、重量平均分子量が、200〜10000であることが好ましく、300〜5000であることがより好ましく、400〜2000であることがより好ましい。この重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリスチレンの検量線を使用して換算した値である。
また、本発明のシリカ系被膜形成用組成物には(d)成分の空孔形成材として多孔性粒子を含有してもよい。多孔性粒子としては、Si元素及びO元素を含むシリカ粒子、Alなどのシリカ以外の無機化合物粒子、有機ポリマー、活性炭などを成分とする多孔性粒子が挙げられる。形成される被膜の機械強度、透明性の点からSi元素及びO元素を含むシリカの多孔性粒子が好ましい。
多孔性粒子の構造としては、粒子表面あるいは表面から内部にわたってあらゆる個所に空隙が存在するオープン構造の粒子、外壁を有し粒子内部に空隙が存在するクローズポア構造を粒子等が使用出来る。
多孔性粒子は、粒子サイズ(粒子径)が、100nm未満であることが好ましく、50nmであることがより好ましい。下限は1nm程度である。粒子サイズが100nm以上であると、光の散乱のため透明性が落ちたり、組成物の分散性低下や、溶液の安定性が低下したりする場合がある。粒子サイズが1nm未満の場合、得られる被膜の屈折率が十分に低下しないことがある。
上述の(d)成分は1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて用いられる。
本発明に係るシリカ系被膜形成用組成物における(d)成分の空孔形成材の含有量は、(a)成分及び(d)成分の合計量に対して、10〜50重量%であると好ましく、15〜45重量%であるとより好ましい。(d)成分の含有量が上記範囲内にあることにより、得られるシリカ系被膜の機械強度及び放置安定性が一層向上する。
〈その他の成分〉
また、本発明の目的や効果を損なわない範囲で、さらに色素、界面活性剤、シランカップリング剤、増粘剤、無機充填剤などを添加してもよい。また、(a)成分であるシロキサン樹脂に空隙(空孔)形成能を付与してもよい。また、光酸発生剤、又は、光塩基発生剤を含有させ、シリカ系被膜形成用組成物とすることもできる。
なお、本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、必要に応じてTFTなどの電極近傍で使用することができる。その場合、該組成物中にアルカリ金属やアルカリ土類金属を含有しないことが望ましい。また、それらの金属が含まれる場合でも組成物中のそれらの金属イオン濃度が1000ppm以下であることが好ましく、1ppm以下であることがより好ましい。これらの金属イオン濃度が1000ppmを超えると、組成物から得られるシリカ系被膜を有するTFTなどのトランジスタ部に金属イオンが流入し易くなって、性能そのものに悪影響を与えるおそれがある。
したがって、必要に応じて、例えば、イオン交換フィルター等を使用してアルカリ金属やアルカリ土類金属を組成物中から除去することが有効である。しかし、光導波路や他の用途等に用いる際は、その目的を損なわないのであれば、この限りではない。
次に、本発明に係るシリカ系被膜の形成方法について説明する。本発明のシリカ系被膜の形成方法は、上述のシリカ系被膜形成用組成物を基板の表面上に塗布して塗布膜を形成する工程と、該塗布膜に含まれる溶媒を除去して乾燥膜を得る工程と、該乾燥膜を焼成する工程とを有するものである。基板は例えばシリコンウエハー等の遮光性の基板であってもよいが、透明基板であると本発明の効果を更に有効に発揮できるので好ましい。
本発明のシリカ系被膜形成用組成物を用いて、透明基板上にシリカ系被膜を形成する方法は、スピンコートの他、スプレー塗布、リップコーター、スリットコーター、印刷法などが採用できる。一般に成膜性及び膜均一性に優れるスピンコート法を例にとって説明するが、このスピンコート法に限定されるものではない。また、透明基板は表面が平坦なものでも、電極等が形成され表面が凹凸を有しているものであってもよい。
これら基板として、ガラス基板の他、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリアクリル、ナイロン、ポリエーテルサルフォン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、トリアセチルセルロース等の有機高分子なども使用することができる。
まず、シリカ系被膜形成用組成物をガラス基板等の透明基板上に好ましくは300〜3000回転/分、より好ましくは400〜2000回転/分でスピン塗布して塗布膜を形成する。この回転数が300回転/分未満では膜均一性が悪化する傾向があり、3000回転/分を超えると成膜性が悪化するおそれがある。
また、シリカ系被膜の膜厚は使用用途により異なり、例えば、反射防止膜用途では、0.01〜10μmであることが好ましく、LSI等の層間絶縁膜に使用する際の膜厚は0.01〜2μmであることが好ましく、パッシベーション層に使用する際の膜厚は2〜40μmであることが好ましい。
液晶用途に使用する際の膜厚は0.1〜20μmであることが好ましく、フォトレジストに使用する際の膜厚は0.1〜2μmであることが好ましく、光導波路に使用する際の膜厚は1〜50μmであることが好ましい。また、特に反射防止膜としては、高屈折材料、例えば、チタン系微粒子を含む被膜などとの組み合わせにより、積層構造としても良い。
シリカ系被膜の膜厚を調整するためには、例えば、組成物中の(a)成分の濃度を調整してもよい。また、スピン塗布法を用いる場合、回転数と塗布回数を調整することにより膜厚を調整することができる。(a)成分の濃度を調整して膜厚を制御する場合は、例えば、膜厚を厚くする場合には(a)成分の濃度を高くし、膜厚を薄くする場合には(a)成分の濃度を低くすることにより制御することができる。また、スピン塗布法を用いて膜厚を調整する場合は、例えば、膜厚を厚くする場合には回転数を下げたり、塗布回数を増やしたりし、膜厚を薄くする場合には回転数を上げたり、塗布回数を減らしたりすることにより調整することができる。
次いで、好ましくは50〜350℃、より好ましくは100〜300℃でホットプレート等にて塗布膜中の有機溶媒を除去して乾燥膜を得る。この乾燥温度が50℃未満では、有機溶媒の除去が十分に行われない傾向がある。また、次の最終硬化の条件次第では、この乾燥工程を省略することも可能である。
次いで、有機溶媒が除去された後の塗布膜(乾燥膜)を200〜600℃の加熱温度で焼成して最終硬化を行い、透明基板とその透明基板の表面上に形成されてなるシリカ系被膜とを備える積層体を得る。この加熱温度が200℃未満では、十分な硬化が達成されない傾向があり、600℃を超えると、エネルギーコストの点で不利である。
また、この硬化の際の加熱時間は2〜60分が好ましく、2〜30分であるとより好ましい。
図1は、上記のようにして形成されたシリカ系被膜を有する積層体の模式断面図である。積層体100は、透明基板10と、その透明基板10の表面上に形成されたシリカ系被膜20とを備える。このような積層体は、光学部品、レンズ、プリズム、光ディスク、カメラレンズ、眼鏡、液晶パネル、プラズマディスプレー、ブラウン管、機器メーターフード、太陽電池パネル、太陽光集光器、窓ガラス、車両用ガラス及びショーウインドガラスなどの透明部材として用いることができる。
本発明に係るシリカ系被膜は、液晶パネル、プラズマディスプレー、太陽電池パネル、太陽光集光器、窓ガラス、車両用ガラスなどの反射防止膜、表面保護膜(パッシベーション膜)、バッファーコート膜、層間絶縁膜等として好適に使用することができる。特に反射防止膜では、用途を限定するものではなく、反射防止膜を必要とするすべての部材に共通で使用しうる。また、本発明に係るシリカ系被膜形成用組成物を塗布して、シリカ系被膜を形成する基板は、シリコンウエハー等であってもよい。
以下、本発明に係る具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらに制限されるものではない。
(シロキサン樹脂の合成(イ))
実施例1に用いる原料シロキサン樹脂の合成を示す。
テトラエトキシシラン22.29gとメチルトリエトキシシラン9.49gとをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート58.64gに溶解させた溶液中に、0.644重量%に調整した硝酸水溶液9.58gを撹拌下で10分間かけて滴下した。滴下終了後撹拌しながら3時間反応させた後、減圧下、60℃の温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して、固形分濃度15.21%のポリシロキサン溶液65.75gを得た。GPC法によりポリシロキサンの重量平均分子量を測定すると870であった。
(シロキサン樹脂の合成(ロ))
実施例2〜9に用いる原料シロキサン樹脂の合成を示す。
テトラエトキシシラン91.07gとメチルトリエトキシシラン71.03gとをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート319.91gに溶解させた溶液中に、0.644重量%に調整した硝酸水溶液47.99gを撹拌下で30分間かけて滴下した。滴下終了後撹拌しながら3時間反応させた後、減圧下、60℃の温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して、固形分濃度16.35%のポリシロキサン溶液324.16gを得た。GPC法によりポリシロキサンの重量平均分子量を測定すると920であった。
(シロキサン樹脂の合成(ハ))
比較例1に用いる原料シロキサン樹脂の合成を示す。
テトラエトキシシラン17.34gをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート27.24gに溶解させた溶液中に、0.644重量%に調整した硝酸水溶液5.43gを撹拌下で10分間かけて滴下した。滴下終了後撹拌しながら3時間反応させた後、減圧下、60℃の温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して、固形分濃度14.32%のポリシロキサン溶液34.92gを得た。GPC法によりポリシロキサンの重量平均分子量を測定すると1,010であった。
(シロキサン樹脂の合成(ニ))
実施例10に用いる原料シロキサン樹脂の合成を示す。
テトラエトキシシラン15.35gとジメチルジエトキシシラン11.14gとをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート66.27gに溶解させた溶液中に、0.644%に調整した硝酸水溶液7.25gを攪拌下で30分間かけて滴下した。滴下終了後攪拌しながら3時間反応させた後、減圧下、60℃の温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して、固形分濃度16.5%のポリシロキサン溶液60.6gを得た。GPC法によりポリシロキサンの重量平均分子量を測定すると950であった。
(シロキサン樹脂の合成(ホ))
実施例11に用いる原料シロキサン樹脂の合成を示す。
テトラエトキシシラン17.18gとメチルトリエトキシシラン13.4gとをプロピレングリコールモノプロピルエーテル60.37gに溶解させた溶液中に、0.644%に調整した硝酸水溶液9.04gを攪拌下で30分間かけて滴下した。滴下終了後攪拌しながら3時間反応させた後、減圧下、60℃の温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールモノプロピルエーテルの一部を留去して、固形分濃度16.7%のポリシロキサン溶液59.9gを得た。GPC法によりポリシロキサンの重量平均分子量を測定すると920であった。
(シロキサン樹脂の合成(ヘ))
実施例12に用いる原料シロキサン樹脂の合成を示す。
テトラエトキシシラン17.18gとメチルトリエトキシシラン13.4gとをジエチレングリコールジメチルエーテル60.37gに溶解させた溶液中に、0.644%に調整した硝酸水溶液9.04gを攪拌下で30分間かけて滴下した。滴下終了後攪拌しながら3時間反応させた後、減圧下、60℃の温浴中で生成エタノール及びジエチレングリコールジメチルエーテルの一部を留去して固形分濃度15.7%のポリシロキサン溶液63.69gを得た。GPC法によりポリシロキサンの重量平均分子量を測定すると930であった。
(シロキサン樹脂の合成(ト))
実施例13に用いる原料シロキサン樹脂の合成を示す。
テトラエトキシシラン17.18gとメチルトリエトキシシラン13.4gとをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート60.37gに溶解させた溶液中に、0.644%に調整した硝酸水溶液9.04gを攪拌下で30分間かけて滴下した。滴下終了後攪拌しながら3時間反応させた後、減圧下、60℃の温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して固形分濃度14.8%のポリシロキサン溶液67.57gを得た。GPC法によりポリシロキサンの重量平均分子量を測定すると950であった。
(シロキサン樹脂の合成(チ))
実施例14に用いる原料シロキサン樹脂の合成を示す。
テトラエトキシシラン27.09gとメチルトリエトキシシラン5.81gとをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート57.04gに溶解させた溶液中に、0.644%に調整した硝酸水溶液10.06gを攪拌下で30分間かけて滴下した。滴下終了後攪拌しながら3時間反応させた後、減圧下、60℃の温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して固形分濃度14.7%のポリシロキサン溶液68.02gを得た。GPC法によりポリシロキサンの重量平均分子量を測定すると970であった。
(シロキサン樹脂の合成(リ))
実施例15に用いる原料シロキサン樹脂の合成を示す。
テトラエトキシシラン13.0gとメチルトリエトキシシラン16.6gとをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート61.78gに溶解させた溶液中に、0.644%に調整した硝酸水溶液8.61gを攪拌下で30分間かけて滴下した。滴下終了後攪拌しながら3時間反応させた後、減圧下、60℃の温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して固形分濃度15.1%のポリシロキサン溶液66.23gを得た。GPC法によりポリシロキサンの重量平均分子量を測定すると930であった。
(シロキサン樹脂の合成(ヌ))
実施例16に用いる原料シロキサン樹脂の合成を示す。
テトラエトキシシラン3.10gとメチルトリエトキシシラン24.19gとをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート65.12gに溶解させた溶液中に、0.644%に調整した硝酸水溶液7.6gを攪拌下で30分間かけて滴下した。滴下終了後攪拌しながら3時間反応させた後、減圧下、60℃の温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して固形分濃度14.5%のポリシロキサン溶液68.97gを得た。GPC法によりポリシロキサンの重量平均分子量を測定すると940であった。
(実施例1)
シロキサン樹脂の合成(イ)で得られたポリシロキサン溶液59.17gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート30.19g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.19g及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間撹拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液90.0gを得た。
(実施例2)
シロキサン樹脂の合成(ロ)で得られたポリシロキサン溶液55.05gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート34.32g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.19g及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間撹拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液90.0gを得た。
(実施例3)
シロキサン樹脂の合成(ロ)で得られたポリシロキサン溶液44.04gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート43.56g、ポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)1.8g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.15g及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間撹拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液90.0gを得た。
(実施例4)
シロキサン樹脂の合成(ロ)で得られたポリシロキサン溶液35.78gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート50.50g、ポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)3.15g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.12g及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間撹拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液90.0gを得た。
(実施例5)
シロキサン樹脂の合成(ロ)で得られたポリシロキサン溶液46.79gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート41.25g、内径90nmの中空SiO粒子1.35g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.16g及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間撹拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液90.0gを得た。
(実施例6)
シロキサン樹脂の合成(ロ)で得られたポリシロキサン溶液44.04gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート43.56g、内径40nmの中空SiO粒子1.8g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.15g及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間撹拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液90.0gを得た。
(実施例7)
シロキサン樹脂の合成(ロ)で得られたポリシロキサン溶液41.28gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート45.87g、内径20nmの中空SiO粒子2.25g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.14g及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間撹拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液90.0gを得た。
(比較例1)
シロキサン樹脂の合成(ハ)で得られたポリシロキサン溶液62.85gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート26.51g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.19g及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間撹拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液90.0gを得た。
(実施例8)
シロキサン樹脂の合成(ロ)で得られたポリシロキサン溶液27.52gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート57.43g、ポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、PPG725)4.5g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.09g及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間撹拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液90.0gを得た。
(実施例9)
シロキサン樹脂の合成(ロ)で得られたポリシロキサン溶液49.54gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート38.94g、内径150nmの中空SiO粒子0.9g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.17g及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間撹拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液90.0gを得た。
(実施例10)
シロキサン樹脂の合成(ニ)で得られたポリシロキサン溶液30.3gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート19.34g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.11g及び1%マレイン酸水溶液0.25gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液50.0gを得た。
(実施例11)
シロキサン樹脂の合成(ホ)で得られたポリシロキサン溶液29.9gに、プロピレングリコールモノプロピルエーテル19.7g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.11g及び1%マレイン酸水溶液0.25gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液50.0gを得た。
(実施例12)
シロキサン樹脂の合成(ヘ)で得られたポリシロキサン溶液31.85gに、ジエチレングリコールジメチルエーテル17.8g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.11g及び1%マレイン酸水溶液0.25gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液50.0gを得た。
(実施例13)
シロキサン樹脂の合成(ト)で得られたポリシロキサン溶液27.03gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテートにポリメタクリル酸メチル(PMMA)を溶解させた20%溶液5.0g、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート17.6g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.11g及び1%マレイン酸水溶液0.25gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液50.0gを得た。
(実施例14)
シロキサン樹脂の合成(チ)で得られたポリシロキサン溶液34.01gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート15.63g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.11g及び1%マレイン酸水溶液0.25gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液50.0gを得た。
(実施例15)
シロキサン樹脂の合成(リ)で得られたポリシロキサン溶液33.11gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート16.53g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.11g及び1%マレイン酸水溶液0.25gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液50.0gを得た。
(実施例16)
シロキサン樹脂の合成(ヌ)で得られたポリシロキサン溶液34.48gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート15.16g、2.38%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)0.11g及び1%マレイン酸水溶液0.25gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、固形分濃度10%のシリカ系被膜形成用組成物であるポリシロキサン溶液50.0gを得た。
(参考例1)
モノメチルトリエトキシシラン17.83gに、エタノールを13.82g及び1−ブタノールを22.24g添加して混合し、均一溶液を得た。この溶液に、更に水を10.8g、燐酸を0.49g加えた後、室温で60分間撹拌した。撹拌後の溶液に13.82gのエタノール、22.24gのブタノール及び3.3gのポリエチレングリコールを加え、更に10分間の撹拌を行い、シリカ系被膜形成用組成物を得た。
[評価用被膜製造]
実施例1〜16、比較例1及び参考例1に従って製造されたシリカ系被膜形成用組成物を、シリカ系被膜の膜厚が175±10nmになるように回転数を調整して、シリコンウエハー及び厚さ1mmのスライドガラス上に回転塗布して塗布膜を形成した。回転塗布後、250℃で3分間かけて塗布膜中の溶媒を除去した後、石英チューブ炉で350℃/30分間かけて塗布膜を最終硬化し、シリカ系被膜を製造(成膜)した。
[被膜評価]
上記成膜方法により成膜されたシリカ系被膜に対して、以下の方法で評価を行った。その結果を表1に示す。
〔屈折率の測定方法〕
エリプソメータによってシリコンウエハー上のシリカ系被膜の屈折率を測定した。
〔密度及び平均ポアサイズの測定方法〕
株式会社リガク社製、商品名「薄膜構造評価用X線回折装置ATX−G」システムによってシリコンウエハー上の被膜の密度及び平均ポアサイズを測定した。
〔ヤング率(弾性率)の測定方法〕
シリコンウエハー上に形成したシリカ系被膜について、MTS社製のナノインデンターSA2(DCM)を用いて、上述の方法により、膜強度を示すヤング率(弾性率)を測定した。
〔反射防止膜性能の評価〕
〈反射率の測定方法〉
得られたスライドガラス上の反射防止膜に対して、シリカ系被膜と反対側のガラス面に黒色塗料を塗り、裏面反射を抑えた。これを積分球付分光光度計で反射率を測定した。反射率は波長が900nmの値とし、未処理のガラスの反射率を1としたときの相対比率として表した。
〈透過率の測定方法〉
得られたスライドガラス上の反射防止膜に対して、シリカ系被膜を形成していないガラスをリファレンス側、シリカ系被膜のあるガラスをサンプル側として、ダブルビーム分光光度計で透過率を測定した。透過率は波長が900nmの値とした。なお、透過率は未処理のガラスの透過率を100%としたときの相対比率として表した。
〔被膜の放置安定性試験〕
シリコンウエハー上に形成された被膜を、23±1℃、45±5%に制御されたクリンルーム内に1週間放置し、その後、エリプソメータによってシリコンウエハー上の被膜の屈折率を測定した。
〔被膜の接着性試験〕
まず、シリコンウエハー上に形成された被膜を、カミソリ刃で縦横にクロスカットし、その後、テープ(3M社製商品名「スコッチテープ」)によって剥離したときの剥離状態を目視で確認して接着性(密着性)を評価した。表1中、被膜の剥離が一切認められなかった場合を「剥離なし」と表記している。また、被膜の剥離が一部でも認められた場合を「剥離」と表記している。
Figure 2006342048

本発明のシリカ系被膜、シリカ系被膜形成用組成物、シリカ系被膜の形成方法及び積層体は、例えば反射防止膜として有用である。
本発明の実施形態に係る積層体を示す模式断面図である。
符号の説明
10…透明基板、20…シリカ系被膜、100…積層体。

Claims (7)

  1. 透明基板上に形成するためのシリカ系被膜であって、その屈折率が1.41以下であるシリカ系被膜。
  2. 反射防止膜として用いる、請求項1記載のシリカ系被膜。
  3. 形成された直後における屈折率の値R1と、温度23±1℃、相対湿度45±5%の大気雰囲気中に1週間静置された後の屈折率の値R2とが下記式(B2);
    R2−R1≦0.03 (B2)
    で表される条件を満足する、請求項1又は2に記載のシリカ系被膜。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のシリカ系被膜を形成するためのシリカ系被膜形成用組成物であって、
    (a)成分:シロキサン樹脂と、
    (b)成分:前記(a)成分を溶解可能である溶媒と、
    (c)成分:硬化促進触媒と、
    を含有してなるシリカ系被膜形成用組成物。
  5. (d)成分:200〜600℃で熱分解又は揮発する熱分解揮発性化合物を更に含有してなる、請求項4記載のシリカ系被膜形成用組成物。
  6. 透明基板上にシリカ系被膜を形成するシリカ系被膜の形成方法であって、
    請求項4又は5に記載のシリカ系被膜形成用組成物を前記透明基板の表面上に塗布して塗布膜を形成する工程と、
    該塗布膜に含まれる溶媒を除去して乾燥膜を得る工程と、
    該乾燥膜を焼成する工程と、を有するシリカ系被膜の形成方法。
  7. 透明基板と、その透明基板の表面上に形成されてなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のシリカ系被膜と、を備える積層体。
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