JP2006183029A - シリカ系被膜形成用組成物、シリカ系被膜の形成方法、シリカ系被膜、及び、電子部品 - Google Patents
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Abstract
【課題】 厚膜化でき、保管安定性が良好なシリカ系被膜形成用組成物を提供する。
【解決手段】 上記課題を解決する本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、(a)成分:シロキサン樹脂、及び、(b)成分:(a)成分を溶解可能である溶媒、及び、(c)成分:硬化促進触媒を含有してなるシリカ系被膜形成用組成物であって、シリカ系被膜形成用組成物中の(a)成分の配合割合が5〜30重量%であり、(a)成分100重量部に対する(c)成分の配合割合が0.001重量部〜1.0重量部であるものである。
【選択図】 なし
【解決手段】 上記課題を解決する本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、(a)成分:シロキサン樹脂、及び、(b)成分:(a)成分を溶解可能である溶媒、及び、(c)成分:硬化促進触媒を含有してなるシリカ系被膜形成用組成物であって、シリカ系被膜形成用組成物中の(a)成分の配合割合が5〜30重量%であり、(a)成分100重量部に対する(c)成分の配合割合が0.001重量部〜1.0重量部であるものである。
【選択図】 なし
Description
本発明は、シリカ系被膜形成用組成物、シリカ系被膜の形成方法、シリカ系被膜、及び、電子部品に関する。
従来、CVD法によって形成され、4.2程度の比誘電率を有するSiO2膜が層間絶縁膜の形成材料として用いられてきた。しかし、デバイスの配線間容量を低減し、LSIの動作速度を向上させる観点から、更なる低誘電率を発現できる材料が切望されていた。 この要望に対し、3.5程度の比誘電率を有し、CVD法で形成されるSiOF膜が開発された。さらに、2.5〜3.0の比誘電率を有する絶縁材料として、有機SOG(Spin On Glass)、有機ポリマー等が開発された。さらにまた、比誘電率が2.5以下の絶縁材料として、被膜中に空隙を有するポーラス材料が有効と考えられており、LSIの層間絶縁膜に適用するための検討・開発が盛んに行われている。
このようなポーラス材料の形成方法として、下記特許文献1及び2には有機SOGを用いる方法が提案されている。この方法においては、金属アルコキシドの加水分解縮重合物と揮発又は分解特性を有するポリマーとを含む組成物を加熱して被膜を形成した後、この被膜を加熱して該被膜中に空孔を形成させてポーラス材料を得る。
特開平11−322992号公報
特開平11−310411号公報
これらの材料を用いて0.5μm以上の厚膜のシリカ系被膜を得るためにはシロキサン樹脂の濃度を高めることが有効であると考えられる。しかしながら、シロキサン樹脂を高濃度にすることにより保管安定性が低下したり、塗布ムラやはじきが発生したりすることを本発明者らは見出し、これらを解決する手段を検討した。
本発明は、上記の欠点を解消するもので、厚膜化でき、保管安定性が良好なシリカ系被膜形成用組成物、シリカ系被膜の形成方法、シリカ系被膜、及び、電子部品を提供する。
本発明は、(a)成分:シロキサン樹脂、及び、(b)成分:(a)成分を溶解可能である溶媒、及び、(c)成分:硬化促進触媒を含有してなるシリカ系被膜形成用組成物であって、シリカ系被膜形成用組成物中の(a)成分の配合割合が5〜30重量%であり、(a)成分100重量部に対する(c)成分の配合割合が0.001重量部〜1.0重量部であるシリカ系被膜形成用組成物を提供する。硬化促進触媒は、本発明のシリカ系被膜形成用組成物中に特定割合で配合されることにより、その良好な保管安定性を維持しながらの厚膜化に有用である。さらには、ディスプレイ用途などの場合に、得られるシリカ系被膜の屈折率の上昇を抑えるのにも有用である。
また、本発明は、シリカ系被膜形成用組成物中の(a)成分の配合割合が10〜30重量%である上記シリカ系被膜形成用組成物を提供する。かかるシリカ系被膜形成用組成物は、厚膜のシリカ系被膜を一層容易に形成することができる。
また、本発明は、シリカ系被膜形成用組成物中の(a)成分の配合割合が15〜25重量%である上記シリカ系被膜形成用組成物を提供する。かかるシリカ系被膜形成用組成物は、厚膜のシリカ系被膜を更に一層容易に形成することができる。
また、本発明は、基板上にシリカ系被膜を形成する方法であって、上記シリカ系被膜形成用組成物を基板上に塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜に含まれる有機溶媒を除去した後、該塗布膜を焼成するシリカ系被膜の形成方法を提供する。この形成方法によると、シリカ系被膜形成用組成物を使用しての厚膜のシリカ系被膜が形成可能となる。
また、本発明は、シリカ系被膜の膜厚が0.5〜1.5μmである上記シリカ系被膜の形成方法を提供する。
また、本発明は、シリカ系被膜の膜厚が0.5〜1.0μmである上記シリカ系被膜の形成方法を提供する。
また、本発明は、基板上に設けられており、上記シリカ系被膜の形成方法により形成されてなるシリカ系被膜を提供する。かかるシリカ系被膜は、シリカ系被膜形成用組成物から形成可能な被膜となる。
また、本発明は、基板上に上記シリカ系被膜が形成されてなる電子部品を提供する。本発明の電子部品は、厚膜であってもシリカ系被膜形成用組成物から形成可能なシリカ系被膜を備えているので、そのシリカ系被膜に依存する各種特性が良好なものとなる。例えば、電子部品の金属配線間の凹部にもシリカ系被膜を埋め込むことができ、その表面平坦性を優れたものとすることができる。また、膜厚を均一にすることも可能なので、電子部品の電気特性のバラツキも少なくなり、光学特性にも優れる。
本発明のシリカ系被膜形成用組成物、及び、シリカ系被膜の形成方法は、厚膜のシリカ系被膜を得ることができ、電子部品に有用である。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一要素には同一符号を付すこととし、重複する説明は省略する。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。更に、図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
本発明のシリカ系被膜形成用組成物において、最も大きな技術的特徴の一つは、シリカ系被膜形成用組成物中のシロキサン樹脂が高濃度の場合に硬化促進触媒を特定割合配合することである。この硬化促進触媒を特定割合配合することにより、シリカ系被膜形成用組成物の保管安定性の向上に有用である。また、ディスプレイ用途などに使用する場合に屈折率の上昇を抑えるのにも有用である。
また、別の技術的特徴として、シリカ系被膜形成用組成物中のシロキサン樹脂が高濃度の場合に、溶媒として非プロトン性溶媒を含ませることも挙げられる。この非プロトン性溶媒は、シリカ系被膜の厚膜化に有用である。
更に別の技術的特徴として、シリカ系被膜形成用組成物中のシロキサン樹脂が高濃度の場合にプロトン性溶媒を含ませることも挙げられる。このプロトン性溶媒は、シロキサン樹脂の濃度が高い場合に問題になるSiOH基同士の縮合反応を抑えることができると考えられる。このSiOH基がプロトン性溶媒と水素結合することにより安定化するのではないかと発明者らは推測している。また、厚膜化にも寄与しているのではないかと考えている。
〈(a)成分〉
本発明で使用する(a)成分はシロキサン樹脂であり、公知のものを使用できるが、樹脂の末端や側鎖などにOH基(水酸基)を有することが好ましい。これはシリカ系被膜形成用組成物を硬化させるための加水分解縮合反応を一層進行させるためである。
本発明で使用する(a)成分はシロキサン樹脂であり、公知のものを使用できるが、樹脂の末端や側鎖などにOH基(水酸基)を有することが好ましい。これはシリカ系被膜形成用組成物を硬化させるための加水分解縮合反応を一層進行させるためである。
また、シロキサン樹脂は、溶媒への溶解性、機械特性、成形性等の観点から、重量平均分子量(Mw)が、500〜1000000であることが好ましく、500〜500000であるとより好ましく、500〜100000であることが更に好ましく、500〜10000であることが特に好ましく、500〜5000であることが極めて好ましい。この重量平均分子量が500未満ではシリカ系被膜の成膜性が劣る傾向にあり、この重量平均分子量が1000000を超えると、溶媒との相溶性が低下する傾向にある。なお、本明細書において、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という。)により測定され且つ標準ポリスチレンの検量線を使用して換算されたものである。
重量平均分子量(Mw)は、例えば、以下の条件によるGPCにより測定することができる。
試料:シリカ系被膜形成用組成物10μL
標準ポリスチレン:東ソー株式会社製標準ポリスチレン(分子量;190000、17900、9100、2980、578、474、370、266)
検出器:株式会社日立製作所社製RI−モニター、商品名「L−3000」
インテグレータ:株式会社日立製作所社製GPCインテグレーター、商品名「D−2200」
ポンプ:株式会社日立製作所社製、商品名「L−6000」
デガス装置:昭和電工株式会社製、商品名「Shodex DEGAS」
カラム:日立化成工業株式会社製、商品名「GL−R440」、「GL−R430」、「GL−R420」をこの順番で連結して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
測定温度:23℃
流速:1.75mL/分
測定時間:45分
試料:シリカ系被膜形成用組成物10μL
標準ポリスチレン:東ソー株式会社製標準ポリスチレン(分子量;190000、17900、9100、2980、578、474、370、266)
検出器:株式会社日立製作所社製RI−モニター、商品名「L−3000」
インテグレータ:株式会社日立製作所社製GPCインテグレーター、商品名「D−2200」
ポンプ:株式会社日立製作所社製、商品名「L−6000」
デガス装置:昭和電工株式会社製、商品名「Shodex DEGAS」
カラム:日立化成工業株式会社製、商品名「GL−R440」、「GL−R430」、「GL−R420」をこの順番で連結して使用
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
測定温度:23℃
流速:1.75mL/分
測定時間:45分
好ましいシロキサン樹脂としては、例えば、下記一般式(1);
R1 nSiX4−n …(1)
で表される化合物を必須成分として加水分解縮合して得られる樹脂等が挙げられる。ここで、式中、R1は、H原子若しくはF原子、又はB原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子若しくはTi原子を含む基、又は、炭素数1〜20の有機基を示し、Xは加水分解性基を示し、nは0〜2の整数を示し、nが2のとき、各R1は同一でも異なっていてもよく、nが0〜2のとき、各Xは同一でも異なっていてもよい。
R1 nSiX4−n …(1)
で表される化合物を必須成分として加水分解縮合して得られる樹脂等が挙げられる。ここで、式中、R1は、H原子若しくはF原子、又はB原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子若しくはTi原子を含む基、又は、炭素数1〜20の有機基を示し、Xは加水分解性基を示し、nは0〜2の整数を示し、nが2のとき、各R1は同一でも異なっていてもよく、nが0〜2のとき、各Xは同一でも異なっていてもよい。
加水分解性基Xとしては、例えば、アルコキシ基、ハロゲン原子、アセトキシ基、イソシアネート基、ヒドロキシル基等が挙げられる。これらの中では、組成物自体の液状安定性や塗布特性等の観点からアルコキシ基が好ましい。
加水分解性基Xがアルコキシ基である場合の、一般式(1)で表される化合物(アルコキシシラン)としては、例えば、それぞれ置換されていてもよい、テトラアルコキシシラン、トリアルコキシシラン、ジアルコキシシランなどが挙げられる。
テトラアルコキシシランとしては、例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン等が挙げられる。
トリアルコキシシランとしては、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリプロポキシシラン、フルオロトリメトキシシラン、フルオロトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリ−n−プロポキシシラン、メチルトリ−iso−プロポキシシラン、メチルトリ−n−ブトキシシラン、メチルトリ−iso−ブトキシシラン、メチルトリ−tert−ブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリ−n−プロポキシシラン、エチルトリ−iso−プロポキシシラン、エチルトリ−n−ブトキシシラン、エチルトリ−iso−ブトキシシラン、エチルトリ−tert−ブトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、n−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、n−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−iso−ブトキシシラン、n−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、iso−プロピルトリメトキシシラン、iso−プロピルトリエトキシシラン、iso−プロピルトリ−n−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−iso−プロポキシシラン、iso−プロピルトリ−n−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−iso−ブトキシシラン、iso−プロピルトリ−tert−ブトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、n−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、n−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、sec−ブチルトリメトキシシラン、sec−ブチルトリエトキシシラン、sec−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、sec−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、sec−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、t−ブチルトリ−n−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−iso−プロポキシシラン、t−ブチルトリ−n−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−iso−ブトキシシラン、t−ブチルトリ−tert−ブトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリ−n−プロポキシシラン、フェニルトリ−iso−プロポキシシラン、フェニルトリ−n−ブトキシシラン、フェニルトリ−iso−ブトキシシラン、フェニルトリ−tert−ブトキシシラン、トリフルオロメチルトリメトキシシラン、ペンタフルオロエチルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
ジアルコキシシランとしては、例えば、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジ−n−プロポキシシラン、ジメチルジ−iso−プロポキシシラン、ジメチルジ−n−ブトキシシラン、ジメチルジ−sec−ブトキシシラン、ジメチルジ−tert−ブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジ−n−プロポキシシラン、ジエチルジ−iso−プロポキシシラン、ジエチルジ−n−ブトキシシラン、ジエチルジ−sec−ブトキシシラン、ジエチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−プロピルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジメトキシシラン、ジ−iso−プロピルジエトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−n−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−n−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−iso−プロピルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−n−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−n−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジメトキシシラン、ジ−sec−ブチルジエトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−sec−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジエトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−iso−プロポキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−n−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−sec−ブトキシシラン、ジ−tert−ブチルジ−tert−ブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジ−n−プロポキシシラン、ジフェニルジ−iso−プロポキシシラン、ジフェニルジ−n−ブトキシシラン、ジフェニルジ−sec−ブトキシシラン、ジフェニルジ−tert−ブトキシシラン、ビス(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン、メチル(3,3,3−トリフルオロプロピル)ジメトキシシラン等が挙げられる。
また、R1が炭素数1〜20の有機基である場合の上記一般式(1)で表される化合物としては、上記以外で、例えば、ビス(トリメトキシシリル)メタン、ビス(トリエトキシシリル)メタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)メタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)エタン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)プロパン、ビス(トリエトキシシリル)プロパン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)プロパン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)プロパン等のビスシリルアルカン、ビス(トリメトキシシリル)ベンゼン、ビス(トリエトキシシリル)ベンゼン、ビス(トリ−n−プロポキシシリル)ベンゼン、ビス(トリ−iso−プロポキシシリル)ベンゼン等のビスシリルベンゼンなどが挙げられる。
また、R1がSi原子を含む基である場合の一般式(1)で表される化合物としては、例えば、ヘキサメトキシジシラン、ヘキサエトキシジシラン、ヘキサ−n−プロポキシジシラン、ヘキサ−iso−プロポキシジシラン等のヘキサアルコキシジシラン類、1,2−ジメチルテトラメトキシジシラン、1,2−ジメチルテトラエトキシジシラン、1,2−ジメチルテトラプロポキシジシラン等のジアルキルテトラアルコキシジシラン類などが挙げられる。
また、加水分解性基Xがハロゲン原子(ハロゲン基)である場合の一般式(1)で表される化合物(ハロゲン化シラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がハロゲン原子で置換されたもの等が挙げられる。さらに、加水分解性基Xがアセトキシ基である場合の一般式(1)で表される化合物(アセトキシシラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がアセトキシ基で置換されたもの等が挙げられる。またさらに、加水分解性基Xがイソシアネート基である場合の一般式(1)で表される化合物(イソシアネートシラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がイソシアネート基で置換されたもの等が挙げられる。さらにまた、加水分解性基Xがヒドロキシル基である場合の一般式(1)で表される化合物(ヒドロキシシラン)としては、例えば、上述した各アルコキシシラン分子中のアルコキシ基がヒドロキシル基で置換されたもの等が挙げられる。
これら一般式(1)で表される化合物は、1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、一般式(1)で表される化合物の多量体等の部分縮合物を加水分解縮合して得られる樹脂、一般式(1)で表される化合物の多量体等の部分縮合物と一般式(1)で表される化合物とを加水分解縮合して得られる樹脂、一般式(1)で表される化合物とその他の化合物とを加水分解縮合して得られる樹脂、一般式(1)で表される化合物の多量体等の部分縮合物と一般式(1)で表される化合物とその他の化合物とを加水分解縮合して得られる樹脂、などを使用することもできる。
一般式(1)で表される化合物の多量体等の部分縮合物としては、例えば、ヘキサメトキシジシロキサン、ヘキサエトキシジシロキサン、ヘキサ−n−プロポキシジシロキサン、ヘキサ−iso−プロポキシジシロキサン等のヘキサアルコキシジシロキサン、部分縮合が進んだトリシロキサン、テトラシロキサン、オリゴシロキサン等が挙げられる。
上記「その他の化合物」としては、例えば、重合性の2重結合又は3重結合を有する化合物等が挙げられる。重合性の2重結合を有する化合物としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブテン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、アクリロニトリル、スチレン、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸−iso−プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸フェニル、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、アクリルアミド、アリルベンゼン、ジアリルベンゼン等やこれらの化合物が部分縮合したものなどが挙げられる。3重結合を有する化合物としてはアセチレン、エチニルベンゼン等が挙げられる。
このようにして得られる樹脂は1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
一般式(1)で表される化合物を加水分解縮合させる際に用いる水の量は、一般式(1)で表される化合物1モル当たり0.1〜1000モルであることが好ましく、さらに好ましくは0.5〜100モルである。この水の量が0.1モル未満では加水分解縮合反応が十分に進行しない傾向にあり、水の量が1000モルを超えると加水分解中又は縮合中にゲル化物を生じる傾向にある。
また、一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合において、触媒を使用することも好ましい。このような触媒の種類としては、例えば、酸触媒、アルカリ触媒、金属キレート化合物等が挙げられる。
酸触媒としては、例えば、有機酸及び無機酸などが挙げられる。有機酸としては、例えば、蟻酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、マロン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、乳酸、クエン酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、シュウ酸、アジピン酸、セバシン酸、酪酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、サリチル酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルフォン酸、トリフルオロエタンスルフォン酸等が挙げられる。無機酸としては、例えば、塩酸、燐酸、硝酸、ホウ酸、硫酸、フッ酸等が挙げられる。これらのなかで、有機酸としてはマレイン酸が好ましく、無機酸としては硝酸が好ましい。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
アルカリ触媒としては、例えば、無機アルカリ及び有機アルカリなどが挙げられる。無機アルカリとしては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等が挙げられる。有機アルカリとしては、例えば、ピリジン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルモノエタノールアミン、モノメチルジエタノールアミン、アンモニア、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラエチルアンモニウムハイドロオキサイド、テトラプロピルアンモニウムハイドロオキサイド、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデカシルアミン、ドデカシルアミン、シクロペンチルアミン、シクロヘキシルアミン、N,N−ジメチルアミン、N,N−ジエチルアミン、N,N−ジプロピルアミン、N,N−ジブチルアミン、N,N−ジペンチルアミン、N,N−ジヘキシルアミン、N,N−ジシクロペンチルアミン、N,N−ジシクロヘキシルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリシクロペンチルアミン、トリシクロヘキシルアミン等が挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
金属キレート化合物としては、金属及び多座配位子を有しているものであれば特に限定されず、更に有機基を有していてもよい。金属キレート化合物における金属としては、例えば、チタン、ジルコニウム、アルミニウム等が挙げられる。多座配位子としては、例えば、アセチルアセトナトイオン、エチルアセトアセテート等が挙げられる。有機基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、iso−プロポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基などのアルコキシ基等が挙げられる。金属キレート化合物の具体例としては、トリメトキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリエトキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリ−n−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリ−iso−プロポキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリ−n−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリ−sec−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、トリ−tert−ブトキシ・モノ(アセチルアセトナト)チタン、ジメトキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジエトキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジn−プロポキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジiso−プロポキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジn−ブトキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジsec−ブトキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、ジtert−ブトキシ・ジ(アセチルアセトナト)チタン、モノメトキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノエトキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノn−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノiso−プロポキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノn−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノsec−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、モノtert−ブトキシ・トリス(アセチルアセトナト)チタン、テトラキス(アセチルアセトナト)チタン、トリメトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリエトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−n−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−iso−プロポキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−n−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−sec−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、トリ−tert−ブトキシ・モノ(エチルアセトアセテート)チタン、ジメトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジエトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジn−プロポキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジiso−プロポキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジn−ブトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジsec−ブトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、ジtert−ブトキシ・ジ(エチルアセトアセテート)チタン、モノメトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノエトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノn−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノiso−プロポキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノn−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノsec−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、モノtert−ブトキシ・トリス(エチルアセトアセテート)チタン、テトラキス(エチルアセトアセテート)チタン等のチタンを有する金属キレート化合物、上記チタンを有する金属キレート化合物のチタンがジルコニウム、アルミニウム等に置換された化合物などが挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
一般式(1)で表される化合物の加水分解縮合に際し、かかる触媒を用い加水分解を行うことが好ましいが、組成物の安定性が悪化する場合や触媒を含むことにより他材料への腐食等の影響が懸念される場合もある。そのような場合は、例えば、加水分解後に、上記触媒を組成物から取り除いたり、他の化合物と反応させて触媒としての機能を失活させたりしてもよい。触媒を取り除く方法や反応させる方法に特に制限はないが、蒸留やイオンクロマトカラム等を用いて取り除いてもよい。また、反応により触媒としての機能を失活させる方法としては、例えば、触媒がアルカリ触媒の場合、酸触媒を添加して、酸塩基反応により中和したりpHを酸性側にしたりする方法が挙げられる。同様に触媒が酸触媒の場合、アルカリ触媒を添加して、酸塩基反応により中和したりpHをアルカリ性側にしたりする方法が挙げられる。
この触媒の使用量は、一般式(1)で表される化合物1モルに対して0.0001〜1モルの範囲であることが好ましい。この使用量が0.0001モル未満では実質的に反応が進行しない傾向にあり、1モルを超えると加水分解縮合時にゲル化が促進される傾向にある。
さらに、この加水分解によって副生するアルコールはプロトン性溶媒であるため、エバポレータ等を用いて除去することが好ましい。
このようにして得られる樹脂は、溶媒への溶解性、機械特性、成形性等の観点から、重量平均分子量が、500〜1000000であることが好ましく、500〜500000であるとより好ましく、500〜100000であることが更に好ましく、500〜10000であることが特に好ましく、500〜5000であることが極めて好ましい。この重量平均分子量が500未満ではシリカ系被膜の成膜性が劣る傾向にあり、この重量平均分子量が1000000を超えると、溶媒との相溶性が低下する傾向にある。
シリカ系皮膜形成用組成物が、それを塗布する下地への接着性及び機械強度を必要とする場合、シロキサン樹脂のシロキサン結合を形成しているSi原子の1原子あたりに結合しているH原子、F原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子、Ti原子及びC原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子の総数(これを、特定の結合原子(一般式(1)中のR1)の総数(M)とする。)が、1.30〜0.20であることが好ましく、1.00〜0.20であることがより好ましく、0.90〜0.20であることが特に好ましく、0.80〜0.20であることが極めて好ましい。このようにすれば、シリカ系被膜の他の膜(層)等への接着性及び機械強度の低下を抑制することができる。
この特定の結合原子の総数(M)が0.20未満では、シリカ系被膜を絶縁膜として用いたときの誘電特性が劣る傾向にあり、1.30を超えると最終的に得られるシリカ系被膜の他の膜(層)との接着性や機械強度等が劣る傾向にある。また、上述の特定の結合原子のなかでも、シリカ系被膜の成膜性の点で、H原子、F原子、N原子、Si原子、Ti原子及びC原子からなる群から選択される少なくとも1種の原子を含むことが好ましく、それらのなかでも、誘電特性及び機械強度の点において、H原子、F原子、N原子、Si原子及びC原子からなる群から選択される少なくとも1種の原子を含むことがより好ましい。
なお、特定の結合原子の総数(M)は、シロキサン樹脂の仕込み量から求めることができ、例えば、下記式(A);
M=(M1+(M2/2)+(M3/3))/Msi …(A)
で表される関係を用いて算出できる。式中、M1は、特定の結合原子のうち単一の(ただ1つの)Si原子と結合している原子の総数を示し、M2は、特定の結合原子のうち2つのSi原子と結合している原子の総数を示し、M3は、特定の結合原子のうち3つのSi原子と結合している原子の総数を示し、Msiは、Si原子の総数を示す。
M=(M1+(M2/2)+(M3/3))/Msi …(A)
で表される関係を用いて算出できる。式中、M1は、特定の結合原子のうち単一の(ただ1つの)Si原子と結合している原子の総数を示し、M2は、特定の結合原子のうち2つのSi原子と結合している原子の総数を示し、M3は、特定の結合原子のうち3つのSi原子と結合している原子の総数を示し、Msiは、Si原子の総数を示す。
このようなシロキサン樹脂は1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。2種類以上のシロキサン樹脂を組み合わせる方法としては、例えば、異なる重量平均分子量を有する2種類以上のシロキサン樹脂を組み合わせる方法、異なる化合物を必須成分として加水分解縮合して得られる2種類以上のシロキサン樹脂を組み合わせる方法等が挙げられる。
〈(b)成分〉
本発明で使用する(b)成分は、(a)成分を溶解可能である溶媒である。(a)成分を溶解可能である溶媒としては、非プロトン性溶媒、プロトン性溶媒等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
本発明で使用する(b)成分は、(a)成分を溶解可能である溶媒である。(a)成分を溶解可能である溶媒としては、非プロトン性溶媒、プロトン性溶媒等が挙げられる。これらは単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
非プロトン性溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチル−n−プロピルケトン、メチル−iso−プロピルケトン、メチル−n−ブチルケトン、メチル−iso−ブチルケトン、メチル−n−ペンチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジ−iso−ブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチルシクロヘキサノン、2,4−ペンタンジオン、アセトニルアセトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等のケトン系溶媒;ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、メチル−n−ジ−n−プロピルエーテル、ジ−iso−プロピルエーテル、テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエチルエーテル、トリエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラジエチレングリコールメチルエチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラエチレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジエチルエーテル、テトラジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル、テトラプロピレングリコールメチルモノ−n−ヘキシルエーテル、テトラプロピレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−ペンチル、酢酸sec−ペンチル、酢酸3−メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2−エチルブチル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、プロピオン酸i−アミル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ−n−ブチル等のエステル系溶媒;エチレングリコールメチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールエチルエーテルプロピオネート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール−n−ブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールエチルエーテルアセテート等のエーテルアセテート系溶媒;アセトニトリル、N―メチルピロリジノン、N―エチルピロリジノン、N―プロピルピロリジノン、N―ブチルピロリジノン、N―ヘキシルピロリジノン、N―シクロヘキシルピロリジノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。
これらのなかでは、厚膜化の観点から、エーテル系溶媒、エーテルアセテート系溶媒及びケトン系溶媒からなる群より選ばれる1種以上の溶媒が好ましい。更にこれらの中でも塗布ムラやはじきを抑制する観点から、1番目にエーテルアセテート系溶媒が好ましく、2番目にエーテル系溶媒が好ましく、3番目にケトン系溶媒が好ましい。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
プロトン性溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、i−ペンタノール、2−メチルブタノール、sec−ペンタノール、t−ペンタノール、3−メトキシブタノール、n−ヘキサノール、2−メチルペンタノール、sec−ヘキサノール、2−エチルブタノール、sec−ヘプタノール、n−オクタノール、2−エチルヘキサノール、sec−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、sec−ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec−テトラデシルアルコール、sec−ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール等のアルコール系溶媒;エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶媒;乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル、乳酸n−アミル等のエステル系溶媒などが挙げられる。
これらのなかでは、保管安定性の観点から、アルコール系溶媒が好ましい。更にその中でも、塗布ムラやはじきを抑制する観点から、エタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールプロピルエーテル等が好ましい。
これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
非プロトン性溶媒の配合割合は、シリカ系被膜形成用組成物中の全溶媒量に対して70重量%〜90重量%であることが好ましく、75重量%〜85重量%であることがより好ましく、73重量%〜83重量%であることが特に好ましい。この配合割合が70重量%未満では、塗布ムラが発生しやすい傾向にあり、90重量%を超えると安定性が低下する傾向にある。
プロトン性溶媒の配合割合は、シリカ系被膜形成用組成物の全溶媒量に対して0.1重量%〜15重量%であることが好ましく、0.5重量%〜10重量%であることがより好ましく、1.0重量%〜7重量%であることが特に好ましい。この配合割合が0.1重量%未満では安定性が低下する傾向にあり、15重量%を超えると塗布ムラが発生しやすくなる傾向にある。
(b)成分を用いる方法は特に限定されないが、例えば、(a)成分を調製する際の溶媒として用いる方法、(a)成分を調製後、添加する方法、溶媒交換を行う方法、(a)成分を溶媒留去等で取り出して(b)溶媒を加える方法等が挙げられる。
また、更に、本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、必要に応じて水を含んでいてもよいが、目的とする特性を損なわない範囲であることが好ましい。
これらの溶媒の使用量(非プロトン性溶媒とプロトン性溶媒との合計量)は、(a)成分(シロキサン樹脂)の濃度が5〜30重量%となるような量であることが好ましく、10〜30重量%となるような量であることがより好ましく、13〜30重量%となるような量であることが特に好ましく、15〜30重量%となるような量であることが極めて好ましく、15〜25重量%となるような量であることが最も好ましい。溶媒の使用量が過多となり(a)成分の濃度が5重量%未満になると、所望の膜厚を有するシリカ系被膜を形成し難くなる傾向がある。溶媒の使用量が過少で(a)成分の濃度が30重量%を超えると、シリカ系被膜の成膜性等が悪化すると共に、組成物自体の安定性が低下する傾向がある。
〈(c)成分〉
本発明における(c)成分は硬化促進触媒であり、通常の光酸発生剤又は光塩基発生剤とは異なる。したがって、通常、光酸発生剤又は光塩基発生剤として使用されるようなオニウム塩とは区別される。しかし、光酸発生能又は光塩基発生能と、硬化促進触媒能と、を併せ持つような材料であれば使用することも可能である。
本発明における(c)成分は硬化促進触媒であり、通常の光酸発生剤又は光塩基発生剤とは異なる。したがって、通常、光酸発生剤又は光塩基発生剤として使用されるようなオニウム塩とは区別される。しかし、光酸発生能又は光塩基発生能と、硬化促進触媒能と、を併せ持つような材料であれば使用することも可能である。
この硬化促進触媒は溶液中では触媒作用を示さず、塗布後の被膜中で活性を示す特異なものであると考えられる。
硬化促進触媒の硬化促進触媒能を調べる手段を以下1〜4に示す。
1.まず、(a)成分及び(b)成分からなる組成物を準備する。
2.続いて、ベイク(焼成)後の膜厚が1.0±0.1μmになるようにシリコンウエハ上に、準備した組成物を塗布する。次に、塗布した組成物を所定の温度で30秒間ベイクした後、得られる被膜の膜厚を測定する。この際、その膜厚が1.0±0.1μmとなっていればよい。
3.次に、被膜が形成されたシリコンウエハを、23±2℃の2.38重量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキシド(TMAH)水溶液に30秒間浸漬し、更に水洗及び乾燥して、再度被膜の膜厚を測定する。この際、TMAH水溶液浸漬前後の被膜の膜厚変化が浸漬前の膜厚に対して20%以内であるベイク時の最低温度を不溶解温度とする。
4.次いで、上記1で準備した組成物に硬化促進触媒能の有無を確認したい化合物を、(a)成分の総量に対して0.01重量%添加して新たな組成物を得、その組成物について上記2及び3と同様の処理を施し、新たな組成物の不溶解温度を求める。
1.まず、(a)成分及び(b)成分からなる組成物を準備する。
2.続いて、ベイク(焼成)後の膜厚が1.0±0.1μmになるようにシリコンウエハ上に、準備した組成物を塗布する。次に、塗布した組成物を所定の温度で30秒間ベイクした後、得られる被膜の膜厚を測定する。この際、その膜厚が1.0±0.1μmとなっていればよい。
3.次に、被膜が形成されたシリコンウエハを、23±2℃の2.38重量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキシド(TMAH)水溶液に30秒間浸漬し、更に水洗及び乾燥して、再度被膜の膜厚を測定する。この際、TMAH水溶液浸漬前後の被膜の膜厚変化が浸漬前の膜厚に対して20%以内であるベイク時の最低温度を不溶解温度とする。
4.次いで、上記1で準備した組成物に硬化促進触媒能の有無を確認したい化合物を、(a)成分の総量に対して0.01重量%添加して新たな組成物を得、その組成物について上記2及び3と同様の処理を施し、新たな組成物の不溶解温度を求める。
この結果、硬化促進触媒能の有無を確認したい化合物を添加することにより、組成物の不溶解温度が低下すれば、その化合物は硬化促進触媒能を有するものと判断される。
(c)成分である硬化促進触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、塩化ナトリウム、水酸化カリウム、塩化カリウム等の硬化促進触媒能を有するアルカリ金属類、オニウム塩などが挙げられる。これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
これらの中でも、得られるシリカ系被膜の電気特性及び機械強度を向上でき、更に、組成物の安定性を高めることができるという観点から、硬化促進触媒能を有するオニウム塩であると好ましく、硬化促進触媒能を有する4級アンモニウム塩であるとより好ましい。
オニウム塩の一つとして、例えば、窒素含有化合物と、アニオン性基含有化合物及びハロゲン原子から選ばれる少なくとも1種と、から形成される塩が挙げられる。上記窒素含有化合物の窒素と結合する原子は、H原子、F原子、B原子、N原子、Al原子、P原子、Si原子、Ge原子、Ti原子及びC原子からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子であることが好ましい。また、上記アニオン性基としては、例えば、水酸基、硝酸基、硫酸基、カルボニル基、カルボキシル基、カーボネート基及びフェノキシ基等が挙げられる。
オニウム塩としては、例えば、アンモニウムハイドロオキシド、アンモニウムフルオライド、アンモニウムクロライド、アンモニウムブロマイド、ヨウ化アンモニウム、燐酸アンモニウム塩、硝酸アンモニウム塩、ホウ酸アンモニウム塩、硫酸アンモニウム塩、蟻酸アンモニウム塩、マレイン酸アンモニウム塩、フマル酸アンモニウム塩、フタル酸アンモニウム塩、マロン酸アンモニウム塩、コハク酸アンモニウム塩、酒石酸アンモニウム塩、リンゴ酸アンモニウム塩、乳酸アンモニウム塩、クエン酸アンモニウム塩、酢酸アンモニウム塩、プロピオン酸アンモニウム塩、ブタン酸アンモニウム塩、ペンタン酸アンモニウム塩、ヘキサン酸アンモニウム塩、ヘプタン酸アンモニウム塩、オクタン酸アンモニウム塩、ノナン酸アンモニウム塩、デカン酸アンモニウム塩、シュウ酸アンモニウム塩、アジピン酸アンモニウム塩、セバシン酸アンモニウム塩、酪酸アンモニウム塩、オレイン酸アンモニウム塩、ステアリン酸アンモニウム塩、リノール酸アンモニウム塩、リノレイン酸アンモニウム塩、サリチル酸アンモニウム塩、ベンゼンスルホン酸アンモニウム塩、安息香酸アンモニウム塩、p−アミノ安息香酸アンモニウム塩、p−トルエンスルホン酸アンモニウム塩、メタンスルホン酸アンモニウム塩、トリフルオロメタンスルフォン酸アンモニウム塩、トリフルオロエタンスルフォン酸アンモニウム塩、等のアンモニウム塩が挙げられる。
また、上記アンモニウム塩のアンモニウムイオンがメチルアンモニウムイオン、ジメチルアンモニウムイオン、トリメチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン、エチルアンモニウムイオン、ジエチルアンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、プロピルアンモニウムイオン、ジプロピルアンモニウムイオン、トリプロピルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、ブチルアンモニウムイオン、ジブチルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、エタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン等に置換されたアンモニウム塩なども挙げられる。
これらのオニウム塩化合物では、シリカ系被膜の硬化促進の観点から、テトラメチルアンモニウム硝酸塩、テトラメチルアンモニウム酢酸塩、テトラメチルアンモニウムプロピオン酸塩、テトラメチルアンモニウムマレイン酸塩、テトラメチルアンモニウム硫酸塩等のアンモニウム塩が好ましい。
これらは1種類を単独で又は2種類以上を組み合わせて使用される。
また、(c)成分の配合割合は、(a)成分の総量に対して0.001〜1.0重量%であることが好ましく、0.005重量%〜1.0重量%であることがより好ましく、0.005〜0.5重量%であることが特に好ましい。すなわち、(c)成分の配合割合は、シリカ系被膜形成用組成物中の(a)成分100質量部に対して0.0010〜1.0重量部であることが好ましく、0.0050質量部〜1.0質量部であることがより好ましく、0.0050〜0.50質量部であることが特に好ましい。この配合割合が0.0010質量部未満では硬化性が低下する傾向にあり、また、ディスプレイ用途などに使用すると屈折率が上昇する傾向にあり、1.0質量部を超えると保管安定性が低下する傾向がある。
なお、オニウム塩は、必要に応じて水や溶媒に溶解又は希釈した後でシリカ系被膜形成用組成物に添加して、所望の濃度に調整することができる。また、オニウム塩をシリカ系被膜形成用組成物に添加するタイミングは特に限定されないが、例えば、(a)成分の加水分解を行う時点、加水分解中、反応終了時、溶媒留去前後、酸発生剤を添加する時点等であってもよい。
〈その他の成分〉
また、本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、本発明の目的や効果を損なわない範囲で、さらに色素、界面活性剤、シランカップリング剤、増粘剤、無機充填剤、ポリプロピレングリコール等の熱分解性化合物、揮発性化合物などが添加されていてもよい。上記熱分解性化合物及び揮発性化合物は熱(好ましくは250〜500℃)により分解又は揮発し、空隙を形成可能であることが好ましい。また、(a)成分であるシロキサン樹脂に空隙形成能を付与してもよい。また、光酸発生剤、又は、光塩基発生剤を含有させ、放射線硬化性組成物とすることもできる。
また、本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、本発明の目的や効果を損なわない範囲で、さらに色素、界面活性剤、シランカップリング剤、増粘剤、無機充填剤、ポリプロピレングリコール等の熱分解性化合物、揮発性化合物などが添加されていてもよい。上記熱分解性化合物及び揮発性化合物は熱(好ましくは250〜500℃)により分解又は揮発し、空隙を形成可能であることが好ましい。また、(a)成分であるシロキサン樹脂に空隙形成能を付与してもよい。また、光酸発生剤、又は、光塩基発生剤を含有させ、放射線硬化性組成物とすることもできる。
なお、本発明のシリカ系被膜形成用組成物を電子部品に使用する場合は、アルカリ金属やアルカリ土類金属を含有しないことが望ましく、含まれる場合でも組成物中のそれらの金属イオン濃度が1000ppm以下であることが好ましく、1ppm以下であることがより好ましい。これらの金属イオン濃度が1000ppmを超えると、組成物から得られるシリカ系被膜を有する半導体素子等の電子部品に金属イオンが流入し易くなって、デバイス性能そのものに悪影響を与えるおそれがある。したがって、必要に応じて、例えば、イオン交換フィルター等を使用してアルカリ金属やアルカリ土類金属を組成物中から除去することが有効である。しかし、光導波路や他の用途等に用いる際は、その目的を損なわないのであれば、この限りではない。
このような本発明のシリカ系被膜形成用組成物を用いて、基板上にシリカ系被膜を形成する方法について、一般に成膜性及び膜均一性に優れるスピンコート法を例にとって説明する。ただし、シリカ系被膜形成方法はスピンコート法に限定されるものではない。また、基板は表面が平坦なものでも、電極等が形成され凹凸を有しているものであってもよい。これら基板として、上述のものの他にポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアクリル、ナイロン(登録商標)、ポリエーテルサルフォン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、トリアセチルセルロース等の有機高分子なども使用することができる。また、それら有機高分子等のプラスチックフィルムなども使用可能である。
まず、シリカ系被膜形成用組成物をシリコンウエハ又はガラス基板等の基板上に好ましくは300〜3000回転/分、より好ましくは400〜2000回転/分でスピン塗布して被膜を形成する。この回転数が300回転/分未満では膜均一性が悪化する傾向があり、3000回転/分を超えると成膜性が悪化するおそれがある。
シリカ系被膜の膜厚は使用用途により異なり、例えば、LSI等の層間絶縁膜に使用する際の膜厚は0.01〜2μmであることが好ましく、パッシベーション層に使用する際の膜厚は2〜40μmであることが好ましい。また、液晶用途に使用する際の膜厚は0.1〜20μmであることが好ましく、フォトレジストに使用する際の膜厚は0.1〜2μmであることが好ましく、光導波路に使用する際の膜厚は1〜50μmであることが好ましい。通常、この膜厚は概して0.01〜10μmであることが好ましく、0.01〜5μmであることがより好ましく、0.01〜3μmであることが更に好ましく、0.01〜2μmであることが特に好ましく、0.1〜2μmであることが極めて好ましい。本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、0.5〜2.0μmの膜厚を有するシリカ系被膜の原料として好ましく用いることができ、0.5〜1.5μmの膜厚を有するシリカ系被膜の原料としてより好ましく用いることができ、0.5〜1.0μmの膜厚を有するシリカ系被膜の原料として特に好ましく用いることができる。
シリカ系被膜の膜厚を調整するためには、例えば、シリカ系被膜形成用組成物中の(a)成分の濃度を調整してもよい。また、スピン塗布法を用いる場合、回転数と塗布回数を調整することによりその膜厚を調整することができる。(a)成分の濃度を調整して膜厚を制御する場合は、例えば、膜厚を厚くする際には(a)成分の濃度を高くし、膜厚を薄くする際には(a)成分の濃度を低くすることにより制御することができる。また、スピン塗布法の各条件の設定により膜厚を調整する場合は、例えば、膜厚を厚くする際には回転数を下げたり、塗布回数を増やしたりし、膜厚を薄くする際には回転数を上げたり、塗布回数を減らしたりすることにより調整することができる。
次いで、好ましくは50〜350℃、より好ましくは100〜300℃でホットプレート等にて塗布膜中の有機溶媒を乾燥させる。この乾燥温度が50℃未満では、有機溶媒の乾燥が十分に行われない傾向がある。
次いで、有機溶媒が除去された塗布膜を250〜500℃の加熱温度で焼成して最終硬化を行う。このようにして、10kHz以上の高周波領域においても低い比誘電率を発現できるシリカ系被膜(Low−k膜)が形成される。なお、本発明における「比誘電率」とは、23℃±2℃、湿度40%±10%の雰囲気下で測定された値をいい、2.5以下であることが好ましい。また、比誘電率は、例えば、Al金属とN型低抵抗率基板(Siウエハ)間の電荷容量を測定することにより求められる。なお、最終硬化は、窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性雰囲気下で行うのが好ましく、この場合、酸素濃度が1000ppm以下であると好ましい。この加熱温度が250℃未満では、十分な硬化が達成されない傾向があり、500℃を超えると、金属配線層がある場合に、入熱量が増大して配線金属の劣化が生じるおそれがある。したがって、450℃以下の温度で最終硬化を行うことが好ましい。
また、この硬化の際の加熱時間は2〜60分間が好ましく、2〜30分間であるとより好ましい。この加熱時間が60分間を超えると、入熱量が過度に増大して配線金属の劣化が生じるおそれがある。また、加熱装置としては、石英チューブ炉その他の炉、ホットプレート、ラピッドサーマルアニール(RTA)炉等の加熱処理装置を用いることが好ましい。
また、上記のようにして形成されたシリカ系被膜を用いた本発明による電子部品としては、半導体素子、多層配線板等のシリカ系被膜を有する電子デバイス、液晶用部品などが挙げられる。本発明のシリカ系被膜は、半導体素子においては、表面保護膜(パッシベーション膜)、バッファーコート膜、層間絶縁膜等として使用することができる。一方、多層配線板においては、層間絶縁膜として好適に使用することができる。
半導体素子としては、例えば、ダイオード、トランジスタ、化合物半導体、サーミスタ、バリスタ、サイリスタ等の個別半導体、DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)、SRAM(スタティック・ランダム・アクセス・メモリー)、EPROM(イレイザブル・プログラマブル・リード・オンリー・メモリー)、マスクROM(マスク・リード・オンリー・メモリー)、EEPROM(エレクトリカル・イレイザブル・プログラマブル・リード・オンリー・メモリー)、フラッシュメモリー等の記憶素子、マイクロプロセッサー、DSP、ASIC等の理論回路素子、MMIC(モノリシック・マイクロウェーブ集積回路)に代表される化合物半導体等の集積回路素子、混成集積回路(ハイブリッドIC)、発光ダイオード、電荷結合素子等の光電変換素子などが挙げられる。また、多層配線板としては、例えば、MCM等の高密度配線板などが挙げられる。
液晶用部品等のディスプレイ用途に使用される場合には、シリカ系被膜の屈折率は1.35以下であることが好ましく、1.30以下であることがより好ましい。本発明のシリカ系被膜形成用組成物は、この屈折率の要求を満足できるシリカ系被膜を形成可能であるため、ディスプレイ用途へ好適に使用することができる。例えば、基材の片方の面に凹凸を設け、他方の面に本発明のシリカ系被膜形成用組成物を用いたシリカ系被膜を形成することによって、基板の端面から入射した斜め光を反射させシリカ系被膜面へ直交する光を取り出すことができる。
図1は、本発明による電子部品の一実施形態を示す部分的な模式断面図である。CMOSロジックデバイス100(電子部品)は、シリコン基板105上に浅接合部132、チャネル134、素子分離部136及びトランジスタ130を備えている。更にそれらの上には、層間絶縁膜122A、B、120A〜J、エッチング防止膜170A〜F、拡散防止絶縁膜172A〜E、Cu、Alなどの金属配線150A〜E、コンタクトプラグ152及びビア154A〜Eが設けられている。それらのうち最上層にある層間絶縁膜120L及び金属配線150E上には更にパッシベーション膜190が形成されている。
より詳しくは、浅接合部132、チャネル134、素子分離部136及びトランジスタ130上に形成された層間絶縁膜122A上にエッチング防止膜170Aが更に積層されており、それらを貫通してコンタクトプラグ152が形成されている。それらの上には更に金属配線151と、金属配線151間に形成された層間絶縁膜122Bが備えられている。これらの構成140はローカル配線と呼ばれることもあり、トランジスタ130と最も下層にある金属配線151とを接続する構成をなしている。
ローカル配線140上には、金属配線材料の層間絶縁膜等への拡散を防止する拡散防止絶縁膜、金属配線やビア間を絶縁する層間絶縁膜及びそれを貫通するビア、エッチング防止膜、並びに、金属配線及び金属配線間に形成された層間絶縁膜が順に繰り返し積層されている。それらのうち上から数層(図1では拡散防止絶縁膜172D、E、層間絶縁膜120G〜J、ビア154D、E、エッチング防止膜170E、F、並びに金属配線150D、Eからなる構成)180は、グローバル配線と呼ばれることもあり、機能ブロック間の信号伝達、並びに電力供給及び接地のラインとしてCMOSロジックデバイス100内の全てのブロックを接続する役割を主に担う。
ローカル配線140及びグローバル配線180に挟まれた多層構造(図1では、拡散防止絶縁膜172A〜C、層間絶縁膜120A〜F、ビア154A〜C、エッチング防止膜170B〜D、並びに金属配線150A〜Cからなる構成)160(ここでは「中間配線」と呼ぶ。)は、ローカル配線140とグローバル配線180との間を接続する役割を主に果たす。この中間配線160では配線を微細化すると同時に信号の伝達速度を速くする要請が特に強いため、層間絶縁膜120A〜Fとして本発明のシリカ系被膜が好適に用いられる。
また、光導波路等の用途としても使用することができるが、使用用途はこの限りではない。
このように本発明のシリカ系被膜形成用組成物によって形成されるシリカ系被膜は、種々の特性に優れ、厚膜化に対応できるものであり、電子部品の製造に好適に使用できる。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[シロキサン樹脂の合成]
(合成例1)
テトラエトキシシラン429.6gとメチルトリエトキシシラン335.0gとをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート1509.0gに溶解させた溶液中に、0.644重量%に調製した硝酸226.4gを攪拌下で60分間かけて滴下した。滴下終了後撹拌して3時間反応させた。次いで、減圧下、温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して、固形分濃度26.2重量%のシロキサン樹脂の溶液952.5gを得た。GPC法によりシロキサン樹脂の重量平均分子量を測定すると、920であった。
(合成例1)
テトラエトキシシラン429.6gとメチルトリエトキシシラン335.0gとをプロピレングリコールメチルエーテルアセテート1509.0gに溶解させた溶液中に、0.644重量%に調製した硝酸226.4gを攪拌下で60分間かけて滴下した。滴下終了後撹拌して3時間反応させた。次いで、減圧下、温浴中で生成エタノール及びプロピレングリコールメチルエーテルアセテートの一部を留去して、固形分濃度26.2重量%のシロキサン樹脂の溶液952.5gを得た。GPC法によりシロキサン樹脂の重量平均分子量を測定すると、920であった。
[シリカ系被膜形成用組成物の調製]
(実施例1)
合成例1で得られたシロキサン樹脂の溶液15.9gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)72.4g、ポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、商品名「PPG725」)1.2g、2.38%のテトラメチルアンモニウム(TMA)硝酸塩水溶液(pH3.6)0.004g(シロキサン樹脂100重量部に対してTMA硝酸塩0.002重量部に相当)及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、シロキサン樹脂とポリプロピレングリコールとの固形物濃度6重量%のシリカ系被膜形成用組成物90.0gを得た。
(実施例1)
合成例1で得られたシロキサン樹脂の溶液15.9gに、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PGMEA)72.4g、ポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、商品名「PPG725」)1.2g、2.38%のテトラメチルアンモニウム(TMA)硝酸塩水溶液(pH3.6)0.004g(シロキサン樹脂100重量部に対してTMA硝酸塩0.002重量部に相当)及び1%マレイン酸水溶液0.45gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、シロキサン樹脂とポリプロピレングリコールとの固形物濃度6重量%のシリカ系被膜形成用組成物90.0gを得た。
(実施例2〜9、比較例1〜6)
各成分の配合量を表1、2に示すとおりに代えた以外は、実施例1と同様にしてシリカ系被膜形成用組成物を得た。得られたシリカ系被膜形成用組成物の重量とシロキサン樹脂(固形分)濃度は表1、2に示す。なお、表中「TMA配合割合」は、シロキサン樹脂100重量部を基準とする。
各成分の配合量を表1、2に示すとおりに代えた以外は、実施例1と同様にしてシリカ系被膜形成用組成物を得た。得られたシリカ系被膜形成用組成物の重量とシロキサン樹脂(固形分)濃度は表1、2に示す。なお、表中「TMA配合割合」は、シロキサン樹脂100重量部を基準とする。
[シリカ系被膜の形成]
各実施例、比較例のシリカ系被膜形成用組成物をシリコンウエハ上に回転数1000rpmで30秒間、回転塗布した。回転塗布後、250℃環境下で3分間かけて溶媒除去後、O2濃度が100ppm前後にコントロールされている石英チューブ炉において、400℃環境下で30分間かけて塗布膜を最終硬化した。
各実施例、比較例のシリカ系被膜形成用組成物をシリコンウエハ上に回転数1000rpmで30秒間、回転塗布した。回転塗布後、250℃環境下で3分間かけて溶媒除去後、O2濃度が100ppm前後にコントロールされている石英チューブ炉において、400℃環境下で30分間かけて塗布膜を最終硬化した。
[各種評価]
(塗布性の評価)
上記回転塗布直後の塗布膜の状態を目視によって観察した。塗布ムラが認められず良好な塗布性であった場合を「A」、塗布ムラが多く認められた場合を「B」、膜厚が薄く、塗布ムラが多く認められた場合を「C1」、塗布膜にクラックが発生し、白化が認められた場合を「C2」と評価した。結果を表3、4に示す
(塗布性の評価)
上記回転塗布直後の塗布膜の状態を目視によって観察した。塗布ムラが認められず良好な塗布性であった場合を「A」、塗布ムラが多く認められた場合を「B」、膜厚が薄く、塗布ムラが多く認められた場合を「C1」、塗布膜にクラックが発生し、白化が認められた場合を「C2」と評価した。結果を表3、4に示す
(膜厚及び屈折率の測定)
上述のようにしてシリカ系被膜を形成した後、エリプソメータでその膜厚及び屈折率を測定した。結果を表3、4に示す。
上述のようにしてシリカ系被膜を形成した後、エリプソメータでその膜厚及び屈折率を測定した。結果を表3、4に示す。
(溶液の保管安定性の評価)
各実施例、比較例のシリカ系被膜形成用組成物を5℃の冷蔵庫内で30日間保管した。そして、上述のとおりシリカ系被膜形成用組成物の調製直後にシリカ系被膜を形成した場合と、30日間冷蔵庫内で保管した後に、同様にしてシリカ系被膜を形成した場合で、それぞれ膜厚及び屈折率をエリプソメータで測定した。その結果に基づいて、調整直後にシリカ系被膜を形成した場合を基準として、膜厚及び屈折率の変化割合を導出した。結果を表3、4に示す。
各実施例、比較例のシリカ系被膜形成用組成物を5℃の冷蔵庫内で30日間保管した。そして、上述のとおりシリカ系被膜形成用組成物の調製直後にシリカ系被膜を形成した場合と、30日間冷蔵庫内で保管した後に、同様にしてシリカ系被膜を形成した場合で、それぞれ膜厚及び屈折率をエリプソメータで測定した。その結果に基づいて、調整直後にシリカ系被膜を形成した場合を基準として、膜厚及び屈折率の変化割合を導出した。結果を表3、4に示す。
(参考例)
テトラエトキシシラン515.5gとメチルトリエトキシシラン402.0gとをジエチレングリコールジメチルエーテル1854.5gに溶解させた溶液中に、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)1.3gを添加した。次いで、0.644重量%に調製した硝酸271.7gを攪拌下で30分間かけて滴下した。滴下終了後撹拌して3時間反応させた。次いで、減圧下、温浴中で生成エタノール及びジエチレングリコールジメチルエーテルの一部を留去して、シロキサン樹脂溶液1681.9gを得た。
テトラエトキシシラン515.5gとメチルトリエトキシシラン402.0gとをジエチレングリコールジメチルエーテル1854.5gに溶解させた溶液中に、2.38重量%のテトラメチルアンモニウム硝酸塩水溶液(pH3.6)1.3gを添加した。次いで、0.644重量%に調製した硝酸271.7gを攪拌下で30分間かけて滴下した。滴下終了後撹拌して3時間反応させた。次いで、減圧下、温浴中で生成エタノール及びジエチレングリコールジメチルエーテルの一部を留去して、シロキサン樹脂溶液1681.9gを得た。
このシロキサン樹脂溶液1681.9gに、ジエチレングリコールジメチルエーテル128.7g、ポリプロピレングリコール(アルドリッチ社製、商品名「PPG725」)88.1g及びエタノール100.0gをそれぞれ添加し、室温(25℃)で30分間攪拌溶解して、シリカ系被膜形成用組成物を得た。GPC法によりシロキサン樹脂の重量平均分子量を測定すると、870であった。
得られたシリカ系被膜形成用組成物は従来の膜厚(0.2μm)の2倍以上の膜厚である0.5μmでも十分にシリカ系被膜を形成することが可能であった。
100…CMOSロジックデバイス、105…シリコン基板、120A〜L、122A、B…層間絶縁膜、130…トランジスタ、132…浅接合部、134…チャネル、136…素子分離部、140…ローカル配線、150A〜E、151…金属配線、152…コンタクトプラグ、154A〜E…ビア、160…中間配線、170A〜F…エッチング防止膜、172A〜E…拡散防止絶縁膜、180…グローバル配線、190…パッシベーション膜。
Claims (8)
- (a)成分:シロキサン樹脂、及び、(b)成分:前記(a)成分を溶解可能である溶媒、及び、(c)成分:硬化促進触媒を含有してなるシリカ系被膜形成用組成物であって、
前記シリカ系被膜形成用組成物中の前記(a)成分の配合割合が5〜30重量%であり、前記(a)成分100重量部に対する前記(c)成分の配合割合が0.001重量部〜1.0重量部であるシリカ系皮膜形成用組成物。 - 前記シリカ系被膜形成用組成物中の(a)成分の配合割合が10〜30重量%である、請求項1記載のシリカ系被膜形成用組成物。
- 前記シリカ系被膜形成用組成物中の(a)成分の配合割合が15〜25重量%である、請求項1記載のシリカ系被膜形成用組成物。
- 基板上にシリカ系被膜を形成する方法であって、請求項1〜3のいずれか一項に記載のシリカ系被膜形成用組成物を基板上に塗布して塗布膜を形成し、該塗布膜に含まれる有機溶媒を除去した後、該塗布膜を焼成するシリカ系被膜の形成方法。
- 前記シリカ系被膜の膜厚が0.5〜1.5μmである、請求項4記載のシリカ系被膜の形成方法。
- 前記シリカ系被膜の膜厚が0.5〜1.0μmである、請求項4記載のシリカ系被膜の形成方法。
- 基板上に設けられており、請求項4〜6いずれか一項に記載のシリカ系被膜の形成方法により形成されてなるシリカ系被膜。
- 基板上に請求項7記載のシリカ系被膜が形成されてなる電子部品。
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