JP2005097528A - 成型用ポリエステルフィルム及びそれを成型してなる成形部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱成型時の成型性、成型品として常温雰囲気下で使用する際の弾性及び形態安定性(熱収縮特性、厚み斑)、及び透明性に優れる成型用ポリエステルフィルム、特に低温での成型性と印刷鮮明性に優れる成型用ポリエステルフィルム及びそれを成型してなる成形部材を提供する。
【解決手段】芳香族ジカルボン酸成分と、エチレングリコール及び、分岐状脂肪族グリコール及び/又は脂環族グリコールを含むグリコール成分から合成された共重合ポリエステルを含むポリエステルフィルムであって、前記フィルムは厚みd(μm)に対するヘイズH(%)の比(H/d)が0.010未満であり、かつ前記フィルムの長手方向及び幅方向における100%伸張時応力が、25℃で10MPa以上180MPa未満及び100℃で1MPa以上100MPa以下であることを特徴とする成型用ポリエステルフィルム及びそれを成型してなる成型部材。

Description

本発明は、成型性、透明性、形態安定性(弾性、強度、熱収縮特性、厚み斑)に優れる成型用ポリエステルフィルム及びそれを成形してなる成型部材に関する。
従来、加工用シートとしては、ポリ塩化ビニルフィルムが代表的であり、加工性などの点で好ましく使用されてきた。一方、該フィルムは火災などによりフィルムが燃焼した際の有毒ガス発生の問題、可塑剤のブリードアウトなどの問題があり、近年の耐環境性のニーズにより新しい素材が求められてきている。
このような耐環境性に優れる素材として、炭素数が3以上の、長鎖の直鎖状脂肪族ジカルボン酸成分及び/又は長鎖の直鎖状脂肪族グリコール成分などの共重合成分を含む共重合ポリエステルをフィルム原料として使用することにより、成型性を改良しようとする検討が多数なされてきた。しかしながら、それらの共重合成分によりポリエステル樹脂は柔軟化するため、成型時のみならず実際に成型品として使用される場合にも形態安定性(弾性、強度、熱収縮特性、厚み斑など)に劣るという欠点があった。一方、形態安定性を高めるために、前記共重合成分の組成比を小さくすると成型性が低下し、成型性と、強度や弾性とを両立させることが困難であった。
例えば、前記共重合ポリエステルとしてネオペンチルグリコールあるいは1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合成分とするポリエステルからなるポリエステルフィルムが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。これらの従来技術に記載された共重合ポリエステルフィルムは、厚さが50μm以下であるため、比較的製膜が容易である。
特開平1−252658号公報 特開平1−45699号公報
しかしながら、フィルムの厚さが50μmを越える場合には、共重合ポリエステルが本質的に有する、延伸時の応力低下及び結晶化度の点から、分子配向の制御が不十分となる傾向があり、弾性や形態安定性が不十分となる場合がある。そのため、成型性を維持しながら、得られた成型品を常温雰囲気下で使用する際には、弾性や形態安定性(熱収縮特性、厚み斑)に優れたポリエステルフィルムが望まれていた。
また、成型品は意匠性を高めるために、フィルムを成型する前にフィルム表面に印刷が施される場合が多い。このような印刷層は、成型用フィルムの裏側に施されることが多いため、印刷鮮明性の点から、フィルムの透明性が高いことが要望されている。しかしながら、従来の成型用フィルムでは透明性が低いため、印刷外観が低下したり、バックライト光が透過しにくく視認性が劣ったりするなどの問題があった。
このような課題に対し、150℃における成型性を改良した、脂肪族ジカルボン酸を含有する共重合ポリエステルを2軸配向したフィルムが提案されている(例えば、特許文献3を参照)。しかしながら、特許文献3に開示されたフィルムでは、150℃における成型性を向上させようとすると、逆に耐熱性が不十分となる傾向があった。また、フィルムの厚み斑の点でも不十分であった。
特開平3−67629号公報
そこで、成型性と耐熱性を両立させるために、(a)比較的低倍率で二軸延伸したポリエチレンテレフタレートフィルム、または(b)ポリエチレンテレフタレートにポリプロピレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレートをブレンドした、比較的低倍率で二軸延伸したフィルムが提案されている(例えば、特許文献4を参照)。しかしながら、この方法では、耐熱性を維持しながら、成型性を向上させようとすると、フィルムの透明性が低下する傾向があった。
特開2001−347565号公報
すなわち、従来の技術では、耐熱性、透明性、成型性のいずれをもバランスよく満足するフィルムはこれまでに得られていなかった。
また、従来技術で開示されたフィルムは、低温成型性においても市場要求を満足しておらず、その改善が強く嘱望されていた。従来のポリエステルフィルムでは、成型性を得るためには150℃程度に加熱する必要がある。しかしながら、この温度ではフィルムの熱収縮にともなう寸法変化により、成型品の仕上がり性が阻害される場合がある。また、付随する印刷インクや保護フィルムを耐熱タイプにする必要性があるため、素材の選定に大きな制限をうけるなどの問題がある。これに対して、120℃程度の比較的低温でフィルムを成型することができれば、フィルムの熱収縮にともなう寸法変化率の問題も小さくなり、併用する素材の限定も少なくなる利点がある。また、低温成型性の付与は、省エネルギーにも繋がる。
本発明の目的は、前記従来技術の課題を解消し、加熱成型時の成型性、成型品として常温雰囲気下で使用する際の弾性及び形態安定性(熱収縮特性、厚み斑)、及び透明性に優れる成型用ポリエステルフィルム、特に低温での成型性と印刷鮮明性に優れる成型用ポリエステルフィルム、及びそれを成型してなる成形部材を提供することである。
すなわち、本発明は、芳香族ジカルボン酸成分と、エチレングリコール及び、分岐状脂肪族グリコール及び/又は脂環族グリコールを含むグリコール成分から合成された共重合ポリエステルを含むポリエステルフィルムであって、前記フィルムは厚みd(μm)に対するヘイズH(%)の比(H/d)が0.010未満であり、かつ前記フィルムの長手方向及び幅方向における100%伸張時応力が、25℃で10MPa以上180MPa未満及び100℃で1MPa以上100MPa以下であることを特徴とする成型用ポリエステルフィルムである。また、本発明は、前記成型用ポリエステルフィルムを成型してなる成形部材である。
本発明の成型用ポリエステルフィルムは、フィルムの長手方向及び幅方向の100%伸張時応力を25℃と100℃で独立して制御されており、加熱時の成型性、特に低温での成型性と、成型品としての使用時の弾性及び形態安定性(厚み斑、熱収縮特性)に優れており、かつ透明性に優れているためフィルムに印刷した際の印刷鮮明性に優れる。
本発明の成型用ポリエステルフィルムは、芳香族ジカルボン酸成分と、エチレングリコール及び、分岐状脂肪族グリコール及び/又は脂環族グリコールを含むグリコール成分とから構成された共重合ポリエステルを基材フィルムに含む。前記分岐状脂肪族グリコール及び/又は脂環族グリコールは、分子の自由回転などの運動性を抑制する側鎖あるいは環状の構造を有しており、このようなモノマーを共重合することにより、ガラス転移温度(Tg)を下げることなく、融点(Tm)を低下させ、かつ破断伸度を大きくすることができる。
このような共重合ポリエステルを基材フィルムの原料として用いた、本発明の成型用ポリエステルフィルムは、低温での成型性に優れ、かつ成型品として使用される常温雰囲気下での形態安定性(弾性、強度、熱収縮特性、厚み斑)に優れるという特長を有し、特に成型用途に好適なポリエステルフィルムである。
前記特長は、長手方向及び幅方向における100%伸張時応力が、25℃で10MPa以上180MPa未満及び100℃で1MPa以上100MPa以下という物性で表現することができる。
前記フィルムの長手方向及び幅方向における25℃雰囲気下での100%伸張時応力は、形態安定性(弾性、強度、厚み斑、150℃での熱収縮率)と低温での成型性を両立させる点から、10MPa以上180MPa未満であることが重要である。
一方、前記の25℃雰囲気下での100%伸長時応力は、180MPaを越えるような高弾性のフィルムでは、加熱成型時の成型性、特に低温での成形性が悪化しやすくなる。
前記フィルムの長手方向及び幅方向における100℃雰囲気下での100%伸張時応力は、成型性の点から、1MPa以上100MPa以下であることが重要である。
前記の100℃雰囲気下での100%伸長時応力の下限値は、5MPaであることが好ましく、特に好ましくは10MPaである。高変形性が要求される分野では、100℃雰囲気下での100%伸張時応力が小さいことは成型性の点からは望ましい方向である。しかしながら、100℃雰囲気下での100%伸張時応力が小さくなりすぎると、25℃における100%伸長時応力も小さくなり、常温雰囲気下での弾性及び厚み斑が悪化するので、100℃雰囲気下での100%伸張時応力の下限値を5MPaとすることが重要である。
一方、前記の100℃における100%伸長時応力は、加熱成型時の成型性の点から、90MPa以下であることが好ましく、特に好ましくは80MPa以下である。
また、成型性の点からは、100℃での破断伸度は、150%以上であることが好ましく、さらに好ましくは170%以上、特に好ましくは200%以上である。
また、形態安定性(弾性、強度、熱収縮特性、厚み斑)の点からは、25℃での破断伸度は、130%以上であることが好ましく、さらに好ましくは150%以上、特に好ましくは170%以上である。
本発明において、加工性の経時安定性として、100℃での長手方向及び幅方向の100%伸張時応力の変化率((製膜1ヶ月経時後−製膜直後)×100/製膜直後)が、いずれも±20%以下であることが好ましい。さらに好ましくは±10%以下であり、特に好ましくは±5%以下である。
また、前記成型用フィルムは、厚みd(μm)に対するヘイズH(%)の比(H/d)が0.010未満であることが、透明性及び印刷鮮明性の点から重要である。前記H/dは、0を越え0.010未満がより好ましく、特に好ましくは0を越え0.009以下である。なお、本願発明においては、前記H/dの数値は小数第3位で記載しているが、小数第4位以降は四捨五入せず、切り捨てる。例えば、0.0099であっても0.009とする。
前記H/dの下限値はゼロに近いほど透明性や印刷鮮明性の点から好ましい。しかしながら、重要最小限の凹凸をフィルム表面に形成しないと、滑り性や巻き性などのハンドリング性が悪化し、フィルム表面に傷がつく場合や生産性が悪化する場合がある。したがって、H/dの下限値は0.001が好ましく、特に好ましくは0.005である。また、バックライトなどを用いた透光銘板の場合には、より高度な透明性が要求されるので、前記H/dはさらにゼロに近いほど好ましい。
本発明の成型用ポリエステルフィルムにおいて、成型性、スティッフネス(腰)、成型フィルムの裏面に設ける印刷層の保護、意匠性の点から、基材フィルムの厚みは50〜500μmであることが好ましい。基材フィルムの厚みの下限値は、60μmが好ましく、特に好ましくは70μmである。一方、基材フィルムの厚みの上限値は300μmが好ましく、特に好ましくは200μmである。
また、本発明の成型用ポリエステルフィルムの厚み斑は、5.5%以下であることが好ましい。前記厚み斑が5.5%を越えると、印刷性、寸法安定性が悪化しやすくなる。前記厚み斑は小さい方が望ましいが、厚み斑を0.5%以下とすることは技術的難度が高く、かつ実用上の品質としては大きな差異が見られないので、厚み斑の下限値は0.5%でも構わない。
さらに、本発明の成型用ポリエステルフィルムは、150℃における長手方向及び幅方向の熱収縮率がいずれも6.0%以下であることが、印刷ずれを低減する点から好ましい。
以下に、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。
本発明におけるポリエステルとは、エステル結合により構成される高分子量体の総称を意味する。
本発明の成型用ポリエステルフィルムでは、芳香族ジカルボン酸成分と、エチレングリコール及び、分岐状脂肪族グリコール及び/又は脂環族グリコールを含むグリコール成分とから構成された共重合ポリエステルを基材フィルム原料の一部として、あるいは100%使用する。
前記共重合ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸成分が主としてテレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体からなるが、全ジカルボン酸成分に対するテレフタル酸成分の量は70モル%以上、好ましくは85モル%以上、特に好ましくは95モル%以上、とりわけ好ましくは100モル%である。
また、分岐状脂肪族グリコールとしては、例えば、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオールなどが例示される。脂環族グリコールとしては、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチロールなどが例示される。
これらのなかでも、ネオペンチルグリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノールが特に好ましく、本発明で規定したフィルムの長手方向及び幅方向における100%伸張時応力が、25℃で10MPa以上180MPa未満及び100℃で1MPa以上100MPa以下を満足させるために有効である。さらに、成型性や透明性に優れるだけでなく、耐熱性にも優れ、接着性改質層との密着性を向上させる点からも好ましい。
さらに、必要に応じて、前記共重合ポリエステルに下記のようなジカルボン酸成分及び/又はグリコール成分を1種又は2種以上を共重合成分として併用してもよい。
テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体とともに併用することができる他のジカルボン酸成分としては、(1)イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニル−4,4’−ジカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、フタル酸等の芳香族ジカルボン酸又はそれらのエステル形成性誘導体、(2)シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸等の脂肪族ジカルボン酸又はそれらのエステル形成性誘導体、(3)シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸又はそれらのエステル形成性誘導体、(4)p−オキシ安息香酸、オキシカプロン酸等のオキシカルボン酸又はそれらのエステル形成性誘導体等が挙げられる。
一方、エチレングリコール及び、分岐状脂肪族グリコール及び/又は脂環族グリコールとともに併用することができる他のグリコール成分としては、例えば1,3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール等の脂肪族グリコール、ビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族グリコール及びそれらのエチレンオキサイド付加物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等が挙げられる。
さらに、必要に応じて、前記共重合ポリエステルに、さらにトリメリット酸、トリメシン酸、トリメチロールプロパン等の多官能化合物を共重合させることもできる。
前記共重合ポリエステルを製造する際に用いる触媒としては、例えば、アルカリ土類金属化合物、マンガン化合物、コバルト化合物、アルミニウム化合物、アンチモン化合物、チタン化合物、チタン/ケイ素複合酸化物、ゲルマニウム化合物などが使用できる。これらのなかでも、チタン化合物、アンチモン化合物、ゲルマニウム化合物が触媒活性の点から好ましい。
前記共重合ポリエステルを製造する際に、熱安定剤としてリン化合物を添加することが好ましい。前記リン化合物としては、例えばリン酸、亜リン酸などが好ましい。
前記共重合ポリエステルは、成型性、接着性、製膜安定性の点から、固有粘度は0.50〜1.0dl/gであることが好ましい。共重合ポリエステルの固有粘度の上限は、押出機からの吐出安定性の点から、0.95dl/gが好ましく、特に好ましくは0.90dl/gである。一方、下限は製膜安定性や機械的強度などの点から、0.55dl/gが好ましく、特に好ましくは0.60dl/gである。また、成型用ポリエステルフィルムとしては、成形性の点から、固有粘度が0.60〜0.80dl/gの範囲が好ましい。
本発明の成型用ポリエステルフィルムにおける基材フィルムは、前記共重合ポリエステルをそのままフィルム原料として用いてもよいし、共重合成分の比率の高い共重合ポリエステルをホモポリエステルとブレンドして、共重合成分量を調整しても構わない。
また、前記共重合ポリエステルを2種以上ブレンドして、本発明の成型用ポリエステルフィルムにおける基材フィルムの原料として使用することは、成型性の点から好ましい。なかでも、ポリエチレンテレフタレートにポリネオペンテンテレフタレート及び/又はポリシクロへキサンジメチレンテレフタレートをブレンドした混合ポリマーが柔軟性、成型性の点から特に好ましい。
前記ポリエステル基材フィルムの融点は、耐熱性及び成型性の点から、220〜245℃であることが好ましい。ポリエステル基材フィルムの融点を220〜245℃に制御するためには、ポリエステルに対する共重合成分の種類と組成を調整することが好ましい。ここで、融点とは、いわゆる示差走査熱量測定(DSC)の1次昇温時に検出される融解時の吸熱ピーク温度のことである。なお、DSCの測定は、示差走査熱量計(デュポン社製、V4.OB2000型)を用い、20℃/分で昇温して行った。
前記ポリエステル基材フィルムの融点は、耐熱性の点から、下限値が225℃であることがさらに好ましく、特に好ましくは230℃である。融点が220℃未満であると、耐熱性が悪化する傾向がある。そのため、成型時や成型品の使用時に高温にさらされた際に、問題となる場合がある。
融点は耐熱性の点からは高いほうがよいが、ポリエチレンテレフタレート単位を主体とした場合、高い透明性と柔軟性を確保しようとすると、融点245℃を超えるフィルムでは、透明性の確保が困難である。そのため、共重合ポリエステルの共重合成分の比率を調節して融点を低くすることが重要であり、共重合ポリエステルの融点の上限は245℃とすることが好ましい。さらに、透明性を高くする必要がある場合は、共重合ポリエステルの融点の上限を240℃とする。
透明性、柔軟性、耐熱性をすべて満足させるためには、例えば、高融点ポリエステル(PET)と低融点の共重合ポリエステルを溶融混合することが好ましい。溶融ブレンド法を用いてフィルムを製膜することによって、共重合ポリエステルのみを用いた場合と同等の柔軟性を維持しながら透明性と高い融点(耐熱性)を実現し、高融点ポリエステルのみを用いた場合に対しては、高い透明性を維持しながら柔軟性と実用上問題のない融点(耐熱性)を実現することができる。
また、フィルムの滑り性や巻き取り性などのハンドリング性の改善のために、フィルム表面に凹凸を形成させることが好ましい。フィルム表面に凹凸を形成させる方法としては、一般にフィルム中に粒子を含有させる方法が用いられる。しかしながら、フィルム中に含有させる粒子は、一般的には屈折率がポリエステルと異なるため、フィルムの透明性を低下させる要因となる。
したがって、フィルムのハンドリング性を維持しながら、フィルムの透明性を高めるためには、基材フィルム中に実質的に粒子を含有させず、厚みの薄い表面層にのみ粒子を含有させることが有効である。厚みの薄い表面層の形成は、コーティング法または共押出し法によって行うことができる。このような積層構成とすることで、フィルムのハンドリング性を維持しながら、フィルムの厚みd(μm)に対するヘイズH(%)の比(H/d)を0.010未満とすることができる。なかでも、コーティング法の場合、粒子を含有する接着性改質樹脂からなる組成物を塗布層として用いることで、印刷層との密着性も改良できるので好ましい方法である。
上記でいう「基材フィルム中に実質的に粒子を含有させず」とは、例えば無機粒子の場合、ケイ光X線分析で無機元素を定量した場合に検出限界以下となる含有量を意味する。これは意識的に粒子を基材フィルムに添加させなくても、外来異物由来のコンタミ成分などが混入する場合があるためである。
前記表面層に含有させる粒子としては、平均粒子径が0.01〜10μmの無機粒子及び/又は有機粒子などが挙げられる。これらの無機粒子及び/又は有機粒子を、必要に応じて二種以上併用させてもよい。
なお、粒子の平均粒子径は、少なくとも200個以上の粒子を電子顕微鏡法により複数枚写真撮影し、OHPフィルムに粒子の輪郭をトレースし、該トレース像を画像解析装置にて円相当径に換算して算出する。
前記表面層に平均粒子径が10μmを越える粒子を含有させると、フィルム表面に粗大突起が形成される頻度が増加し、意匠性が悪化する傾向がある。一方、平均粒子径が0.01μm未満の粒子では、フィルムの滑り性や巻き取り性などのハンドリング性が低下する傾向がある。
前記無機粒子としては、例えば、湿式法シリカ、乾式法シリカ、コロイダルシリカ、ガラスフィラー、酸化チタン、アルミナ、珪酸アルミニウム、マイカ、カオリン、クレー、ゼオライト、アルミナ−シリカ複合酸化物粒子、ヒドロキシアパタイト、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、硫酸バリウム、などが挙げられる。
また、有機粒子としては、スチレン、シリコーン、アクリル酸、メタクリル酸、ポリエステル、ジビニルベンゼンなどを構成成分とする粒子が挙げられる。
これらの粒子のなかでも、シリカ粒子、ガラスフィラー、シリカ−アルミナ複合酸化物粒子は屈折率がポリエステルに比較的近いため、透明性の点から特に好適である。
さらに、前記表面層における粒子含有量は、0.01〜25質量%の範囲であることが好ましい。0.01質量%未満の場合、フィルムの滑り性が悪化したり、巻き取りが困難となったりするなどハンドリング性が低下しやすくなる。一方、25質量%を越えると、透明性や塗布性が悪化しやすくなる。
本発明で用いるポリエステル基材フィルムは、厳しい成型性が必要な用途には未延伸フィルムが好適である。また、耐熱性や寸法安定性の点からは、二軸延伸ポリエステルフィルムが好適である。かかる二軸延伸の方法としては、同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれであってもよい。
前記ポリエステル基材フィルムは、種類の異なるポリエステルを用い、公知の方法で積層構造とすることができる。かかる基材フィルムの積層構成は、特に限定されないが、例えばA/Bの2種2層、B/A/Bの2種3層、C/A/Bの3種3層などが挙げられる。
前記ポリエステル基材フィルムの製造方法としては、特に限定されないが、例えばポリエステルを必要に応じて乾燥した後、公知の溶融押出機に供給し、スリット状のダイからシート状に押出し、静電印加などの方式によりキャスティングドラムに密着させ、冷却固化し、未延伸シートを得た後、かかる未延伸シートを二軸延伸する方法が例示される。
かかる延伸方式としては、同時二軸延伸、逐次二軸延伸のいずれでもよいが、要するに該未延伸シートをフィルムの長手方向(MD)及び幅方向(TD)に延伸、熱処理し、目的とする面内配向度を有する二軸延伸フィルムを得る方法が採用される。これらの方式の中でも、フィルム品質の点で、長手方向に延伸した後、幅方向に延伸するMD/TD法、又は幅方向に延伸した後、長手方向に延伸するTD/MD法などの逐次二軸延伸方式、長手方向及び幅方向をほぼ同時に延伸していく同時二軸延伸方式が望ましい。さらに、必要に応じて、同一方向の延伸を多段階に分けて行う多段延伸法を用いても構わない。
二軸延伸する際のフィルム延伸倍率としては、長手方向と幅方向に1.6〜4.2倍とすることが好ましく、特に好ましくは1.7〜4.0倍である。この場合、長手方向と幅方向の延伸倍率はどちらを大きくしてもよいし、同一倍率としてもよい。
本発明の成型用ポリエステルフィルムにおいて、基材フィルムの原料として、(1)テレフタル酸とエチレングリコール、ネオペンチルグリコールからなる共重合ポリエステル、あるいは(2)テレフタル酸とエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールからなる共重合ポリエステルを使用する場合、長手方向及び幅方向における100%伸張時応力が、25℃で10MPa以上180MPa未満及び100℃で1MPa以上100MPa以下とするためには、長手方向の延伸倍率は2.8〜4.0倍、幅方向の延伸倍率は3.0〜4.5倍で行うことが好ましい。
本発明の成型用ポリエステルフィルムを製造する際の延伸条件は、特に限定されるものではない。しかしながら、本発明で規定した25℃及び100℃における100%伸張時応力の範囲を満足させるためには、縦延伸工程においては、後の横延伸がスムースにできるよう、例えば、延伸温度を好ましくは50〜110℃、特に好ましくは80〜100℃とし、延伸倍率を好ましくは1.5〜4.0倍、特に好ましくは2.5〜3.8倍とする。
横延伸においては、長手方向及び幅方向における100%伸張時応力が、25℃で10MPa以上180MPa未満及び100℃で1MPa以上100MPa以下とするために特に重要である。
通常、ポリエチレンテレフタレートを延伸する際に、適切な条件に比べ延伸温度が低い場合は、横延伸の開始初期で急激に降伏応力が高くなるため、延伸ができない。また、たとえ延伸ができても厚みや延伸倍率が不均一になりやすいため好ましくない。
また、適切な条件に比べ延伸温度が高い場合は初期の応力は低くなるが、延伸倍率が高くなっても応力は高くならない。そのため、25℃における100%伸張時応力が小さいフィルムとなる。よって、最適な延伸温度をとることにより、延伸性を確保しながら配向の高いフィルムを得ることができる。
しかしながら、前記の成型用ポリエステルフィルムの原料である共重合ポリエステルが共重合成分を1〜40モル%含む場合、降伏応力をなくすように延伸温度を高くしていくと、延伸応力は急激に低下する。特に、延伸の後半でも応力が高くならないため、配向が高くならず、25℃における100%伸張時応力が低下する。
このような現象は、フィルムの厚さが60〜500μmで発生しやすく、特に厚みが100〜300μmのフィルムで顕著に見られる。そのため、例えばネオペンチルグリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノールを共重合したポリエステルを用いたフィルムの場合、横方向の延伸温度は、以下の条件とすることが好ましい。
まず、予熱温度は90〜120℃とし、横延伸の前半部では延伸温度は予熱温度に対して+5〜25℃、また横延伸の後半部では、延伸温度は前半部の延伸温度に対して−15〜−40℃の範囲が好ましい。このような条件を採用することにより、横延伸の前半では降伏応力が小さいため延伸しやすく、また後半では配向しやすくなる。なお、横方向の延伸倍率は、2.5〜5.0倍とすることが好ましい。その結果、長手方向及び幅方向における100%伸張時応力が、25℃で10MPa以上180MPa未満及び100℃で1MPa以上100MPa以下を満足するフィルムを得ることが可能である。
さらに、二軸延伸後にフィルムの熱処理を行うが、この熱処理は、オーブン中、あるいは、加熱されたロール上など、従来公知の方法で行なうことができる。また、熱処理温度及び熱処理時間は、要求される熱収縮率のレベルによって任意に設定することができる。熱処理温度は120〜245℃の範囲が好ましく、特に好ましくは150〜230℃である。熱処理時間は、1〜60秒間行うことが好ましい。なお、かかる熱処理はフィルムをその長手方向及び/又は幅方向に弛緩させつつ行ってもよい。150℃での長手方向及び横方向の熱収縮率を小さくするためには、熱処理温度を高くすること、熱処理時間を長くすること、弛緩処理を行うことが好ましい。ラインを長くして熱処理時間を長くすることは設備上の制約により困難である。また、フィルムの送り速度を遅くすると、生産性が低下するので好ましくない。
150℃における長手方向及び幅方向の熱収縮率をいずれも6.0%以下とするためには、熱処理温度は200〜220℃で、弛緩率1〜8%で弛緩させながら行うことが好ましい。さらに、再延伸を各方向に対して1回以上行ってもよく、その後熱処理を行ってもよい。
本発明の成型用ポリエステルフィルムは、印刷性を高めるために、ポリエステル基材フィルムの少なくとも片面に表面層として接着性改質層を設けることが好ましい。接着性改質層を設けることにより、インクジェット用インキ、スクリーン印刷用インキ、オフセット印刷用インキ、電子線硬化型インキ、昇華転写型インキ、導電性インキ、UV硬化型インキや溶剤インキ、及び蒸着層、スパッタリング法により形成させた薄膜層に対する密着性が向上し、印刷の仕上がり性、耐久性等を向上させることができる。
基材フィルム表面に接着性改質層を設ける方法としては、接着性改質樹脂を含む塗布液を基材フィルムの表面に塗布する方法、あるいは接着性改質樹脂を共押出し法により基材フィルムに積層する方法などが挙げられる。なかでも、前者の接着性改質樹脂を含む塗布液を基材フィルムの表面に塗布する方法が、接着性改質層と印刷インキ層、あるいはその他の機能性付与層との密着性の点から、最も有効な方法である。
さらに、基材フィルムと接着性改質層との密着性をさらに向上させるために、予め基材フィルム表面を表面処理し、この表面処理面に接着性改質層を設けてもよい。表面処理の方法としては、例えば、(1)コロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線(UV)照射処理、放射線(EB)照射処理などの活性エネルギー線照射による方法、(2)火炎処理、(3)PVD、CVDなどのベーパーデポジット法、などが挙げられる。
接着性改質層を構成する樹脂としては、ポリエステル、ポリウレタン、アクリル系重合体および/またはそれらの共重合体から選ばれた少なくとも1種からなる樹脂が好ましい。さらに、基材フィルム中に粒子を実質上含有しない場合には、ハンドリング性(滑り性、巻き上げ性、耐ブロッキング性など)の改善の点から、接着性改質層に1種以上の粒子を含有させることが好ましい。
接着性改質層を構成するポリエステル系樹脂としては、例えば、スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸0.5〜15.0モル%と、スルホン酸金属塩基を含有しないジカルボン酸85.0〜99.5モル%との2種類のジカルボン酸をポリオール成分と反応させて得られた、水不溶性のポリエステル共重合体が挙げられる。
上記のスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸としては、5−スルホイソフタル酸、4−スルホテレフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸等の金属塩が挙げられ、特に好ましいのは5−ナトリウムスルホイソフタル酸、4−ナトリウムスルホテレフタル酸である。
これらのスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸成分は、全ジカルボン酸成分に対して0.5〜15.0モル%であることが好ましい。全ジカルボン酸成分に対するスルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸成分の組成比は、水に対する分散性の点から、下限値を2.0モル%とすることが特に好ましく、耐水性の点から上限値を10.0モル%とすることが特に好ましい。前記組成比が0.5モル%未満では、水に対する分散性が著しく低下しやすくなる。一方、前記組成比が15.0モル%を越えると、水に対する分散性は向上するが、ポリエステル共重合体の耐水性が著しく低下しやすくなる。
ポリエステル共重合体の水に対する分散性は、共重合成分の種類および配合比などによって異なるが、上記スルホン酸金属塩基含有ジカルボン酸成分は、水に対する分散性を損なわない限り、少量の方が好ましい。
スルホン酸金属塩基を含まないジカルボン酸成分としては、芳香族、脂環族、脂肪族のジカルボン酸が使用できる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が例示される。これらの芳香族ジカルボン酸成分は、全ジカルボン酸成分の40モル%以上であることが好ましい。芳香族ジカルボン酸成分が全ジカルボン酸成分に対し40モル%未満では、ポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性が低下しやすくなる。
脂肪族または脂環族のジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが例示される。これらの脂肪族または脂環族ジカルボン酸成分を含有させると、接着性が高められる場合があるが、一般的にはポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性を低下させる傾向がある。
上記の2種類のジカルボン酸と反応させるポリオール成分としては、(1)エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどの炭素数2〜8個の脂肪族グリコール、(2)1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの炭素数6〜12個の脂環族グリコール、(3)p−キシリレングリコールなどの芳香族グリコール、(4)ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのエーテル結合を有するグリコール、(5)ポリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル、などが挙げられる。また、p−オキシエトキシ安息香酸の様なオキシカルボン酸成分を共重合させたものでもかまわない。
さらに、接着性改質層を構成するポリエステル系樹脂として、不飽和基含有ジカルボン酸0.5〜15.0モル%と、不飽和基を含有しないジカルボン酸85.0〜99.5モル%との2種類のジカルボン酸成分をポリオール成分と反応させて得られた水不溶性のポリエステル共重合体を、不飽和結合含有単量体でグラフト変成した樹脂が挙げられる。
上記の不飽和基含有ジカルボン酸としては、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸などが挙げられる。これらの不飽和基含有ジカルボン酸のなかで、フマル酸、マレイン酸が特に好ましい。
これらの不飽和基含有ジカルボン酸成分は、全ジカルボン酸成分に対して0.5〜15.0モル%であることが好ましい。全ジカルボン酸成分に対する不飽和基含有ジカルボン酸成分の組成比は、樹脂の水溶化あるいは水分散化の点から、下限値を2.0モル%とすることが特に好ましく、ゲル発生の抑制の点から上限値を10.0モル%とすることが特に好ましい。前記組成比が0.5モル%未満では、グラフト変性が十分になされないため,水溶性あるいは水分散性の樹脂が得られにくくなる。一方、前記組成比が15.0モル%を越えると、グラフト変性によりゲルが生じ、塗工に適した樹脂が得られにくくなる。
不飽和基を含まないジカルボン酸成分としては、芳香族、脂環族、脂肪族のジカルボン酸が使用できる。芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ソジウムスルホイソフタル酸,4−スルホテレフタル酸、4−スルホナフタレン−2,7−ジカルボン酸、5[4−スルホフェノキシ]イソフタル酸等をあげることができる。
これらの芳香族ジカルボン酸は全ジカルボン酸成分に対し40モル%以上であることが好ましく、40モル%未満ではポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性が低下しやすくなる。
脂肪族または脂環族のジカルボン酸としては、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。これらの脂肪族または脂環族ジカルボン酸成分を含有させると、接着性が高められる場合があるが、一般的にはポリエステル共重合体の機械的強度や耐水性を低下させる傾向がある。
上記の2種類のジカルボン酸と反応させるポリオール成分としては、(1)エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールなどの炭素数2〜8個の脂肪族グリコール、(2)1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの炭素数6〜12個の脂環族グリコール、(3)p−キシリレングリコールなどの芳香族グリコール、(4)ジエチレングリコール、トリエチレングリコールなどのエーテル結合を有するグリコール、(5)ポリエチレングルコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル、などが挙げられる。また、p−オキシエトキシ安息香酸の様なオキシカルボン酸成分を共重合させたものでもかまわない。
上記の不飽和ポリエステルをグラフト変成するために用いる不飽和基含有単量体としては、ラジカルにより重合するものが好ましい。例えば、アクリル酸、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸ヒドロキシプロピル等)、メタクリル酸、メタクリル酸エステル類 (メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n-ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸ヒドロキシプロピル等)、アクリロニトリル、メタクリルニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、ビニルアセテート、ビニルエーテル類、N−ビニルピロリドン、スチレン、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ビニルトルエン、無水マレイン酸などが挙げられる。
上記の単量体は、単独あるいは2つ以上を組み合わせて使用することができる。好ましくは、アクリル酸とアクリル酸エチルを含む単量体でグラフト変成した樹脂、スチレンと無水マレイン酸を含む単量体でグラフト変成した樹脂が、水分散性、接着性改質層と基材フィルム及び印刷インク層との密着性、耐熱性、耐水性を向上させる点から好ましい。
グラフト変性に関しては、特開平6−256737号公報や特開平7−330841号公報に開示された方法を用いることができる。
接着性改質層を構成するウレタン系樹脂としては、末端イソシアネート基を親水性基でブロックした熱反応型の水溶性ウレタンが挙げられる。イソシアネート基のブロック剤としては、重亜硫酸塩類、およびスルホン基を含有したフェノール類、アルコール類、ラクタム類、オキシム類、および活性メチレン化合物類等、多数の化合物が適用できる。
ブロック化されたイソシアネート基は、ウレタンプレポリマーを親水化あるいは水溶化し、またブロック剤は、フィルム製造時の乾燥あるいは熱セット等によって分子鎖からはずれる。すなわち、このブロック型イソシアネート基を含有する重合体に熱エネルギーが与えられると、ブロック剤がイソシアネート基からはずれるため、重合体は自己架橋する。塗布液調整時の重合体は、親水性であるため耐水性が悪いが、塗布、乾燥、および熱セットして熱反応が完了すると、ウレタン重合体の親水基がはずれるため、耐水性が良好な塗膜が得られる。
上記ブロック剤のうち、熱処理温度および熱処理時間が適当で、工業的に広く用いられるものとしては、重亜硫酸塩類が好ましい。上記ウレタン系重合体において使用される、ウレタンプレポリマーとしては、(1)分子内に2個以上の活性水素原子を有する、分子量が200〜20,000の化合物、(2)分子内に2個以上のイソシアネート基を有する有機ポリイソシアネート、(3)分子内に少なくとも2個の活性水素原子を有する鎖伸長剤を反応せしめて得られる、末端イソシアネート基を有する化合物が例示される。
上記(1)の化合物として一般に知られているのは、末端又は分子中に2個以上のヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、あるいはメルカブト基を含むものである。なかでも、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、およびポリエーテルエステルポリオール等が特に好ましい。
ポリエーテルポリオールとしては、例えばエチレンオキシドおよびプロピレンオキシド等のアルキレンオキシド類、あるいはスチレンオキシドおよびエピクロルヒドリン等を重合した化合物、およびそれらのランダム共重合、ブロック共重合、あるいは多価アルコールへの付加重合を行って得られた化合物等がある。
ポリエステルポリオール、およびポリエーテルエステルポリオールとしては、主として直鎖状、あるいは、分岐状の化合物が挙げられる。コハク酸、アジピン酸、フタル酸、あるいはそれらの酸無水物等と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオールおよびトリメチロールプロパン等の飽和および不飽和のアルコール類、比較的低分子量のポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコール等のポリアルキレンエーテルグリコール類、およびそれらの混合物との間の縮合反応により得ることができる。
さらに、ポリエステルポリオールとしては、ラクトンおよびヒドロキシ酸から得られるポリエステル類、またポリエーテルエステルポリオールとしては、あらかじめ製造されたポリエステル類にエチレンオキシドまたは、プロピレンオキシド等を付加せしめたポリエーテルエステル類も使用することができる。
上記(2)の有機ポリイソシアネートとしては、(a)トルイレンジイソシアネートの異性体類、(b)4,4ージフェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート類、(c)キシリレンジイソシアネート等の芳香族脂肪族ジイソシアネート類、(d)イソホロンジイソシアネートや4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート類、(e)ヘキサメチレンジイソシアネートや2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート類、(f)これらの化合物を単ーあるいは複数でトリメチロールプロパンなどと予め付加させたポリイソシアネート類、などが挙げられる。
上記(3)の少なくとも2個の活性水素を有する鎖伸長剤としては、(a)エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、および1,6−ヘキサンジオールなどのグリコール類、(b)グリセリン、トリメチロールプロパン、およびペンタエリスリトール等の多価アルコール類、(c)エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、およびピペラジン等のジアミン類、(d)モノエタノールアミン、およびジエタノールアミン等のアミノアルコール類、(e)チオジエチレングリコール等のチオジグリコール類、および(f)水が挙げられる。
また、接着性改質層を構成するポリアクリル系樹脂としては、アクリル酸もしくはその誘導体、および必要に応じてビニル基を有するアクリル酸(誘導体)以外の単量体を重合させたものが例示される。
前記単量体としては、アクリル酸、メタアクリル酸(以下、アクリル酸および/またはメタクリル酸を(メタ)アクリル酸とする)、(メタ)アクリル酸の低級アルキルエステル(例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル、ヘキシル、ヘブチル、オクチル、2−エチルヘキシルエステル)、メチルメタアクリレート、ヒドロキシメチルアクリレート、スチレン、グリシジルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレートなどが例示される。
これらはまた、それぞれの架橋剤、もしくは硬化剤の反応促進効果を有する触媒化合物を適宜、添加することも可能であり、この目的で各種公知技術の使用が可能である。
上記自己架橋型の樹脂としては、上記架橋剤もしくは硬化剤として使用可能な樹脂の中から選択することができる。特に、水溶性もしくは水分散性メチロールメラミン樹脂、尿素ホルマリン樹脂、多官能ブロックイソシアネート基を付加したポリエーテル、ポリエステル、ポリエーテルウレタン、ポリエーテルエステル等の樹脂が好適である。また、必要に応じて硬化触媒を用いることができる。
接着性改質層を構成する樹脂組成物のなかでも、分子中にスルホン基を含有する水不溶性かつ水分散性のポリエステル系樹脂と、分子内に少なくとも1個のブロックイソシアネートを有する水溶性ポリウレタン系樹脂とを混合した、接着性改質樹脂からなる接着性改質層を設けた積層ポリエステルフィルムは、加熱成型加工される際の耐熱性に優れる点、さらに、ポリエステル基材フィルムのみならず、汎用の紫外線(UV)硬化型インキ及び酸化重合インキ等の印刷インキとの密着性が大きく改善できる点から、特に好ましい。
この場合、前記水不溶性かつ水分散性のポリエステル系樹脂(A)と水溶性ポリウレタン系樹脂(B)の含有量は、質量比で(A)/(B)=90/10〜10/90であることが好ましく、質量比で(A)/(B)=80/20〜20/80が特に好ましい。
接着性改質層を設ける方法としては、上記のように、接着性改質樹脂を主成分とする接着性改質樹脂組成物を含有する塗布液を、ポリエステル基材フィルム表面に塗布する方法が好ましい。
この際、塗布液の液温は、10℃〜20℃に制御することが好ましく、特に好ましくは12℃〜18℃に設定される。また、塗布液のpHは、5.5〜7.5に調整することが好ましく、特に好ましくは6.0〜7.0である。
塗布液の液温またはpHが上記範囲外であると、塗布液中に粒子を含有する場合、塗布液中の不活性粒子が凝集し易くなり、塗布液循環系内のフィルターの目詰まりによる生産性の低下や接着性改質層の耐粉落ち性の低下が起こりやすくなる。さらに、塗布液の経時安定性(ポットライフ)も低下しやすくなる。
また、上記塗布液を基材フィルムに塗布する前に、金網、バッグ式フィルター、糸巻き式フィルター、カートリッジ式フィルター等のフィルターを用いて当該塗布液をろ過して、粗大粒子、凝集粒子、コンタミ物などを除去することが好ましい。
このように、塗布液の液温およびpHを上記範囲内に制御したり、前記フィルターを用いて塗布液をろ過したりすることによって、前記積層ポリエステルフィルムに印刷層を設けた際に印刷外観を良好にすることができる。
また、基材フィルムに接着性改質層用塗布液を塗布する方法としては、グラビアコート、リバースコート、キスコート、リバースキスコートなどのロールコート方式、バーコート方式、エアナイフ方式、ブレードコート方式やコンマコート(ロールナイフコート)方式、カーテンコート方式、スプレイ方式、ディップ方式など通常用いられている方法を適用することができる。
ポリエステルフィルムに塗布する段階としては、未延伸フィルム表面に予め塗布する方法、一軸方向に配向させた後フィルム表面に塗布し、次いで直角方向に配向させる方法、二軸配向後のフィルム表面に塗布する方法などのいずれの方法も可能である。なかでも、一軸配向したポリエステル系フィルム表面に塗布した後直角方向に延伸配向し、結晶化を完了させる方法が、成型加工時の耐熱性、接着性、経済性、クリーン度の点で優れ、最も好ましい方法である。
本発明の成型用ポリエステルフィルムは、特に成型用途に使用することが好ましい。成型用ポリエステルフィルムとは、熱や圧力などを加え変形させることにより使用されるものである。成型手段としては、圧空成型、プレス成型、ラミネート成型、真空成型、真空圧空成型、インモールド成型、絞り成型、折り曲げ成型などが挙げられる。このように成型された成型体は、家電用銘板、自動車用銘板、ダミー缶、建材、化粧板、化粧鋼鈑、転写シートなどの成型部材として好適である。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明する。なお、各実施例で得られたフィルム特性は以下の方法により測定、評価した。
(1)固有粘度
チップサンプル0.1gを精秤し、25mlのフェノール/テトラクロロエタン=6/4(質量比)の混合溶媒に溶解し、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定した。なお、測定は3回行い、その平均値を求めた。
(2)厚み斑
横延伸方向に3m、縦延伸方向に5cmの長さの連続したテープ状サンプルを巻き取り、フィルム厚み連続測定機(アンリツ株式会社製)にてフィルムの厚みを測定し、レコーダーに記録する。チャートより、厚みの最大値(dmax)、最小値(dmin)、平均値(d)を求め、下記式にて厚み斑(%)を算出した。なお、測定は3回行い、その平均値を求めた。また、横延伸方向の長さが3mに満たない場合は、つなぎ合せて行う。なお、つなぎの部分はデータから削除する。
厚み斑(%)=((dmax−dmin)/d)×100
(3)ヘイズ
JIS−K7136に準拠し、ヘイズメータ(日本電色工業株式会社製、300A)を用いて測定した。なお、測定は2回行い、その平均値を求めた。
(4)フィルムの厚み
ミリトロンを用い、1枚当たり5点を計3枚の15点を測定し、その平均値を求めた。
(5)100%伸張時応力、破断伸度
二軸延伸フィルムの長手方向及び幅方向に対して、それぞれ長さ180mm及び幅10mmの短冊状に試料を片刃カミソリで切り出し、この試料を引っ張り試験機(東洋精機株式会社製)を用いて試料を引っ張り、得られた荷重−歪曲線から各方向の100%伸張時応力(MPa)及び破断伸度(%)を求めた。
なお、測定は25℃の雰囲気下で、初期長40mm、チャック間距離100mm、クロスヘッドスピード100mm/min、記録計のチャートスピード200mm/min、ロードセル25kgの条件にて行った。測定は10回行い平均値を用いた。
また、100℃の雰囲気下でも、上記と同様の条件で引っ張り試験を行った。この際、試料は100℃の雰囲気下で30秒保持した後、測定を行った。測定は10回行い平均値を用いた。
(6)150℃での熱収縮率
フィルムの長手方向及び幅方向に対し、それぞれ長さ250mm及び幅20mmの短冊状試料を切り出す。各試料の長さ方向に200mm間隔で2つの印を付け、5gの一定張力(長さ方向の張力)下で2つの印の間隔Aを測定する。続いて、短冊状の各試料の片側をカゴに無荷重下でクリップにてつるし、150℃の雰囲気下のギアオーブンに入れると同時に時間を計る。30分後、ギアオーブンからカゴを取り出し、30分間室温で放置する。次いで、各試料について、5gの一定張力(長さ方向の張力)下で、2つの印の間隔Bを金指により0.25mm単位で読み取る。読み取った間隔A及びBより、各試料の150℃での熱収縮率を下記式により算出する。
熱収縮率(%)=((A−B)/A)×100
(7)成型性
フィルムに印刷を施した後、140℃の熱板で4秒間接触加熱後、金型温度70℃、保圧時間5秒にてプレス成型を行った。金型の形状はカップ型で、開口部は直径が50mmであり、底面部は直径が40mmで、深さが20mmであり、全てのコーナーは直径1mmのアールがつけてあるものを用いた。プレス成形後、印刷ずれを測定し、かつ成型状態を目視観察し、下記基準にてランク付けをした。なお、◎及び○を合格とし、×を不合格とした。
◎:(i)成型品に破れがなく、(ii)角の曲率半径が2mm以下で、かつ印刷ずれ
が0.1mm以下であり、(iii)さらに×に該当する外観不良がないもの
○:(i)成型品に破れがなく、(ii)角の曲率半径が2mmを超え3mm以下、ま
たは印刷ずれが0.1mmを超え0.2mm以下で、(iii)さらに×に該当す
る外観不良がなく、実用上問題ないレベルのもの
×:成型品に破れがあるもの、または破れがなくとも以下の項目(i)〜(iv)のいず
れかに該当するもの
(i)角の曲率半径が3mmを超えるもの
(ii) 大きな皺が入り外観が悪いもの
(iii)フィルムが白化し透明性が低下したもの
(iv) 印刷のずれが0.2mmを超えるもの
(8)印刷品位
印刷前のフィルムを90℃で30分熱処理し、次いで4色のスクリーン印刷を行った。
さらに、印刷層を設けたフィルムを80℃で30分乾燥した。印刷品位の評価は、下記のクリアー感、印刷適性、印刷ずれなどの印刷外観を、印刷面からではなく、裏側からフィルムを通して目視で判定した。判定基準は、全ての観点から問題無いものを○、少なくとも1つの点で問題あるものを×とした。
a.クリアー感:印刷した図柄が、基材フィルムや塗布層に遮られることなく、
鮮明に見えること。
b.印刷適性 :印刷インキの転移不良による、色むらやヌケが生じないこと
c.印刷のズレ: 印刷のズレが目視で判別できないこと。
実施例1
(塗布液の調整)
イソプロパノール40質量%水溶液に共重合ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)製、バイロナールMD―1250)を固形分で3.15質量%,末端イソシアネート基を親水性基でブロックした水溶性ウレタン樹脂(第一工業製薬(株)製、エラストロンH−3)を固形分で5.85質量%、平均粒径0.45μmのシリカ粒子を全樹脂に対し12.5質量%含有するように、塗布液を調整した。得られた塗布液を、5質量%の重曹水溶液を用いてpH6.5に調整した。次いで、バッグ式フィルター(住友スリーエム(株)製、リキッドフィルターバッグ)で濾過し、塗布液循環系ストックタンク内で、15℃で2時間撹拌した。
(積層フィルムの製造)
芳香族ジカルボン酸成分としてテレフタル酸単位100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位40モル%及びネオペンチルグリコール単位60モル%を構成成分とする、固有粘度が0.69dl/gの共重合ポリエステルのチップ(A)と、固有粘度が0.69dl/gのポリエチレンテレフタレートのチップ(B)をそれぞれ乾燥させた。さらに、チップ(A)とチップ(B)を25:75の質量比となるように混合した。次いで、これらのチップ混合物を押出し機によりTダイのスリットから280℃で溶融押出し、表面温度40℃のチルロール上で急冷固化させ、同時に静電印加法を用いてチルロールに密着させながら無定形の未延伸シートを得た。
得られた未延伸シートを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に92℃で3.5倍に延伸した。次いで、一軸延伸フィルムの片面に、上記塗布液をリバースキスコート法により延伸前の樹脂固形分の厚みが0.9μmとなるように塗布した。塗布層を有する積層フィルムを乾燥しつつテンターに導き、100℃で15秒予熱し、横延伸の前半部を115℃、後半部を95℃で3.6倍延伸し、横方向に7%の弛緩を行いながら205℃で熱処理を行い、厚さ188μmの積層二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表1に示す。
比較例1
芳香族ジカルボン酸成分としてテレフタル酸単位100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位85モル%及びネオペンチルグリコール単位15モル%を構成成分とし、かつ平均粒子径が1.5μmの無定形シリカを400ppm含有する、固有粘度が0.69dl/gの共重合ポリエステルを予備結晶化後、本乾燥した。次いで、Tダイを有する押出し機を用いて280℃で溶融押出し、表面温度40℃のチルロール上で急冷固化させ、同時に静電印加法を用いてチルロールに密着させながら無定形の未延伸シートを得た。
得られた未延伸シートを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に92℃で3.5倍に延伸した。次いで、一軸延伸フィルムをテンターに導き、100℃で15秒予熱し、横延伸の前半部を115℃、後半部を95℃で3.6倍延伸し、横方向に7%の弛緩を行いながら205℃で熱処理を行い、厚さ188μmの二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において、塗布液中の無定形シリカの含有量を12.5質量%から30質量%に変更したこと以外は、実施例1と同様にして積層二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表1に示す.
比較例3
実施例1において、フィルムの原料として、芳香族ジカルボン酸成分としてテレフタル酸単位100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位85モル%及びネオペンチルグリコール単位15モル%を構成成分とし、かつ平均粒子径が1.5μmの無定形シリカを400ppm含有する、固有粘度が0.69dl/gの共重合ポリエステルを使用したこと以外は、実施例1と同様にして積層二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表1に示す。
比較例4
芳香族ジカルボン酸成分としてテレフタル酸単位100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位100モル%よりなる、固有粘度が0.69dl/gのポリエチレンテレフタレートを予備結晶化後、本乾燥した。次いで、Tダイを有する押出し機を用いて280℃で溶融押出し、表面温度40℃のチルロール上で急冷固化させ、同時に静電印加法を用いてチルロールに密着させながら無定形の未延伸シートを得た。
得られた未延伸シートを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に97℃で3.7倍に延伸した。次いで、一軸延伸フィルムの片面に、前記塗布液をリバースキスコート法により延伸前の樹脂固形分の厚みが0.9μmとなるように塗布した。塗布層を有するフィルムを乾燥しつつテンターに導き、100℃で15秒予熱し、横延伸の前半部を120℃、後半部を120℃で4.0倍延伸し、横方向に10%の弛緩を行いながら230℃で熱処理を行い、厚さ188μmの積層二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表1に示す。
実施例2
芳香族ジカルボン酸成分としてテレフタル酸単位100モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位70モル%及びシクロヘキサンジメタノール単位30モル%を構成成分とする、固有粘度が0.71dl/gの共重合ポリエステルのチップと、ポリエチレンテレフタレートのチップ(B)を30:70の質量比となるように混合し、乾燥した。次いで、Tダイを有する押出し機を用いて280℃で溶融押出し、表面温度40℃のチルロール上で急冷固化させ、同時に静電印加法を用いてチルロールに密着させながら無定形の未延伸シートを得た。
得られた未延伸シートを加熱ロールと冷却ロールの間で縦方向に85℃で3.0倍に延伸した。次いで、一軸延伸フィルムの片面に、前記塗布液をリバースキスコート法により延伸前の樹脂固形分の厚みが0.9μmとなるように塗布した。塗布層を有するフィルムを乾燥しつつテンターに導き、105℃で15秒予熱し、横延伸の前半部を125℃、後半部を98℃で3.6倍延伸し、7%の横方向の弛緩を行いながら205℃で熱処理を行い、厚さ188μmの積層二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表1に示す。
実施例3
実施例1において、共重合ポリエステルのチップ(A)と、固有粘度が0.69dl/gのポリエチレンテレフタレートのチップ(B)をそれぞれ乾燥させた後、これらを33:67の質量比となるように混合したこと以外は、実施例1と同様にして、積層二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
比較例5
ジカルボン酸成分として、テレフタル酸単位90モル%、アジピン酸10モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位100モル%の組成からなり、平均粒子径が1.4μmの不定形シリカを800ppm含有する、固有粘度が0.71dl/gの共重合ポリエステルを用いたこと以外は、実施例1と同様にして積層二軸延伸ポリエステルフィルムを得た。
実施例4
(塗布液の調整)
ジカルボン酸成分として、テレフタル酸単位50モル%、イソフタル酸単位45モル%、フマル酸5モル%、ジオール成分としてエチレングリコール単位50モル%、ネオペンチルグリコール50モル%の組成からなり、還元粘度が0.50dl/gであるポリエステル80質量部に対し、単量体としてスチレン10質量部、無水マレイン酸10質量部、重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルを前記単量体の総量に対し6質量%を用い、80℃の温度下でイソプロパノールを20質量%含有する2−ブタノン溶液中でグラフト変成を行った。
グラフト反応後、エタノールで酸無水物(無水マレイン酸)部位を開環し、アンモニアで中和した。次いで、溶媒を水で置換し、GPCによって測定した数平均分子量が17,000、中和前の樹脂酸価が900eq/ton、固形分濃度が25質量%のグラフト変成ポリエステル樹脂分散液を得た。
(積層フィルムの製造)
実施例1において、塗布液として上記で得られたグラフト変成ポリエステル樹脂分散液を使用したこと以外は実施例1と同様にして、積層二軸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表1に示す。
比較例6
実施例1において、塗布液として、アクリル樹脂(大日本インキ工業(株)製、ボンコートR−3380A)とメラミン樹脂(住友化学工業(株)製、スミマールM−40W)をそれぞれ樹脂固形分として70/30の質量比となるよう混合したものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして積層二軸ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表1に示す。
Figure 2005097528
Figure 2005097528
実施例5
実施例1で得られた積層二軸延伸ポリエステルフィルムを、金型温度100℃でプレス成型を行い、押し込み深さ2.0mmのスイッチ用銘板を作成した。得られた銘板の外観は良好であった。
本発明の成型用ポリエステルフィルムは、低温での成型性、成型品としての使用時の弾性及び形態安定性(厚み斑、熱収縮特性)、及び印刷鮮明性に優れている。また、前記フィルムの印刷性改良層に、凸版印刷、凹版印刷、平版印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、インクジェット印刷、フレキソ印刷など各種の印刷加飾法、及び捺染、転写、塗装、ペインティング、蒸着、スパッタリング、CVD、ラミネートなどの加飾方法により印刷層、図柄層などの意匠を施し、次いで金型成型、圧空成型、真空成形などの各種成型法により成型する3次元加飾方法に適し、かつインモールド成型性やエンボス成型性に優れている。そのため、家電や自動車の銘板用部材又は建材用部材として好適である。

Claims (6)

  1. 芳香族ジカルボン酸成分と、エチレングリコール及び、分岐状脂肪族グリコール及び/又は脂環族グリコールを含むグリコール成分から合成された共重合ポリエステルを含むポリエステルフィルムであって、前記フィルムは厚みd(μm)に対するヘイズH(%)の比(H/d)が0.010未満であり、かつ前記フィルムの長手方向及び幅方向における100%伸張時応力が、25℃で10MPa以上180MPa未満及び100℃で1MPa以上100MPa以下であることを特徴とする成型用ポリエステルフィルム。
  2. 前記フィルムの融点(Tm)が220℃以上245℃未満であることを特徴とする請求項1記載の成型用ポリエステルフィルム。
  3. 前記共重合ポリエステルが非晶性ポリエステルであることを特徴とする請求項1又は2記載の成型用ポリエステルフィルム。
  4. 前記フィルムは、厚み斑が5.5%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成型用ポリエステルフィルム。
  5. 前記フィルムは、150℃における長手方向及び幅方向の熱収縮率がいずれも6.0%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の成型用ポリエステルフィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の成型用ポリエステルフィルムを成型してなる成形部材。
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