JP5532594B2 - 成型用積層ポリエステルフィルム - Google Patents
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Description
の構成からなる。
すなわち、本発明における第1の発明は、共重合ポリエステル、あるいは共重合ポリエステルおよびホモポリエステルからなる基材フィルムの少なくとも片面に易接着層を有する積層ポリエステルフィルムであって、
前記易接着層は、共重合ポリエステルと、ガラス転移温度が70〜120℃のポリウレタンと、架橋剤とを含有し、
前記基材フィルムはポリエステルA層の両面にポリエステルB層を積層してなる3層構造をしており、A層の融点(TmA:℃)とB層の融点(TmB:℃)が下記式(1)を満足することを特徴とする成型用積層ポリエステルフィルムである。
260>TmB>TmA>200・・・(1)
本発明の成型用積層ポリエステルフィルムは、共重合ポリエステル、あるいは共重合ポリエステルおよびホモポリエステルからなる基材フィルムであって、ポリエステルA層(コア層)の両面に、ポリエステルB層(スキン層)を積層してなる。ここで、A層およびB層はいずれも、共重合ポリエステル、あるいは共重合ポリエステルおよびホモポリエステルを構成成分とし、A層の融点(TmA:℃)とB層の融点(TmB:℃)が下記式(1)を満足するものである。ここで、融点とは、示差走査熱量測定(DSC)の1次昇温時に検出される、融解時の吸熱ピーク温度を意味する。
260>TmB>TmA>200・・・(1)
本発明の易接着層について詳細に述べる。
本発明では易接着層に共重合ポリエステルを含有する。共重合ポリエステルは基材フィルム及び印刷層との密着性を向上させるために必要である。共重合ポリエステルを含まないと微小な易接着層の剥がれが発生しやすくなり、結果として密着性が低下する。
本発明において、ポリウレタンは易接着層の柔軟性付与のため添加される。しかしながら、ポリウレタンによる柔軟性が増すと、加温条件下の高速加工での耐ブロッキング性が低下する場合がある。そのため、本発明においては、ポリウレタンのガラス転移温度(Tg1)を特定の範囲に制御することが重要である。すなわち、本発明のポリウレタンのガラス転移温度(Tg1)は、下限70℃、好ましくは80℃、さらに好ましくは85℃、上限120℃、好ましくは110℃、さらに好ましくは100℃を有することが好ましい。該ポリウレタン樹脂のガラス転移温度(Tg1)が70℃未満の場合、耐ブロッキング性が低下する場合がある。逆に120℃を超えると塗布層の柔軟性、密着性が低下する場合がある。ポリウレタンのガラス転移温度(Tg1)を上記範囲に制御するためには、下記のポリオール成分、もしくはポリウレタンの分子量を適宜選択、調整することにより行うことができる。
耐ブロッキングの点から本発明の易接着層には架橋剤を含む。これにより、易接着層に適度な架橋構造が形成されるため、架橋剤の添加は耐ブロッキング性の付与に重要である。架橋剤の配合割合は、共重合ポリエステルとポリウレタンの合計量100質量部に対して8〜25質量部であることが好ましく、10〜23質量部であることがより好ましく、12〜21質量部であることがさらに好ましい。上記架橋剤の配合割合が共重合ポリエステルとポリウレタンの合計量100質量部に対して8質量部未満では耐ブロッキング性が低下したり、密着性が低下することがあるので好ましくない。逆に、25質量部を超えると成型性に追従するための柔軟性が低下する場合がある。
260>TmB>TmA>200>Td2>Tg1・・・(2)
本発明では、易接着層の耐ブロッキング性をより向上させるために、易接着層に粒子を添加することも好ましい態様である。本発明において易接着層中に含有させる粒子としては、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、シリカ、アルミナ、タルク、カオリン、クレーなど或いはこれらの混合物であり、更に、他の一般的無機粒子、例えばリン酸カルシウム、雲母、ヘクトライト、ジルコニア、酸化タングステン、フッ化リチウム、フッ化カルシウムその他と併用、等の無機粒子や、スチレン系、アクリル系、メラミン系、ベンゾグアナミン系、シリコーン系等の有機ポリマー系粒子等が挙げられる。
本発明の成型用積層ポリエステルフィルムは、逐次二軸延伸もしくは同時二軸延伸により得られた二軸配向積層ポリエステルが望ましい。以下、最も好んで用いられる逐次二軸延伸方法について説明する。
布する方法、配向処理の終了したフィルム表面に塗布する方法などのいずれの方法も可能であるが中でも、基材ポリエステルフィルムの結晶配向が完了する前に塗布し、その後、少なくとも1方向に延伸した後、ポリエステルフィルムの結晶配向を完了させる、インラインコート法が本発明の効果をより顕著に発現させることができるので好ましい方法である
本発明の成型用積層ポリエステルフィルムは、良好な成型性および接着性を有する。よって、易接着層面に印刷層を施した後、成型加工した成型体として好適に用いることができる。このように、易接着層に印刷層を積層した成型体は建材用部材や携帯電話用基材などの加飾成型用部材として好適である。また、フィルムの易接着層に印刷層を施し、さらにアクリル系樹脂などからなる接着剤層と、厚さ1〜5mm程度のアクリル樹脂シートを順次積層し、且つ、反対面に金属薄膜層を積層した後、成型加工した成型体としても好適に用いることができる。このような成型体は、たとえば、自動車用の内装や外装の加飾材として好適である。
示差走査熱量測定器(デュポン社製、V4 OB2000型)を用い、サンプル量約0.010g、測定温度範囲を室温から300℃、昇温速度20℃/分の条件で測定した。A層とB層の融点の判別は、フィルムをA4サイズに切りだし、平板に接着固定した後、片刃カミソリを用いて表面を削り取り、DSC測定を行うことで、B層の融点を測定する。次いで、フィルム全体の融点をDSC測定で求め、B層の融点に関する融解ピークの情報を除することで、A層の融点を求めた。
JIS K7121に準拠し、示差走査熱量計(セイコーインスツルメンツ株式会社製、DSC6200)を使用して、25〜300℃の温度範囲にわたって20℃/minで昇温させ、DSC曲線から得られた補外ガラス転移開始温度をガラス転移温度とした。
チップサンプル0.1gを精秤し、25mlのフェノール/テトラクロロエタン=6/4(質量比)の混合溶媒に溶解し、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定した。なお、測定は3回行い、その平均値を求めた。
JIS−K7105に準拠し、積分球式光線透過率測定装置(日本電色工業社製)を用いて評価した。
フィルム断面をフィルム面に対し直角にミクロトームで切断し、透過型電子顕微鏡(TEM)でフィルムの断面写真を撮り、その写真上で樹脂成分の厚みを計測する。同様の計測を場所を変えて10回行い、その計測値の平均を樹脂成分の厚み(μm)とした。
フィルムの幅方向に3m、長手方向に5cmの長さの連続したテープ状サンプルを巻き取り、フィルム厚み連続測定機(アンリツ株式会社製)にて、フィルムの厚みを測定し、レコーダーに記録する。チャートより、厚みの最大値(dmax)、最小値(dmin)、平均値(d)を求め、下記式にて厚み変動率(%)を算出した。なお、測定は3回行い、その平均値を求めた。また、幅方向の長さが3mに満たない場合は、つなぎ合せて行う。なお、つなぎの部分はデータから削除する。
厚み変動率(%)=((dmax−dmin)/d)×100
UV硬化型インキ(株式会社セイコーアドバンス製、UVA710 ブラック)をフィルム表面(易接着層が設けられている場合は、易接着層表面)にテトロン・スクリーン(#300メッシュ)によって印刷した後に、500mJ/cm2でUV露光した。
硬化した印刷層に対し、カッターナイフにより2mm角100マスのクロスカット面を入れ、その上にセロテープ(登録商標)(ニチバン株式会社製、CT−24)を気泡が入らないように貼りつけ、さらにその上をこすって十分に密着させる。その後、上記インキ面のセロテープ(登録商標)が密着されていない前後の両端部を手で押さえ、90°方向に急速に剥離した。
剥離後のインキ面を観察し、100個のマス目におけるインキ残留率(マス目の一部分でも剥がれたものも剥がれた個数として扱う)を以下の4段階の基準で接着性を評価し、◎及び○を合格とした。なお、本発明でいう易接着性とは、上記評価を行った際にインキ残留率が90%以上を有するものと定義する。
◎:残留率100%(全く剥離しない)
○:残留率90%以上100%未満(実用上問題なく使用できる)
△:残留率70%以上90%未満(接着性が若干弱く、実用上問題が発生する
可能性有り)
×:残留率70%未満(接着性不良)
フィルムに5mm四方のマス目印刷を施した後、500℃に加熱した赤外線ヒーターでフィルムを10〜15秒加熱した後、金型温度30〜100℃で真空成型を行った。なお、加熱条件は各フィルムに対し、上記範囲内で最適条件を選択した。金型の形状はカップ型で、開口部は直径が50mmであり、底面部は直径が40mmで、深さが50mmであり、全てのコーナーは直径0.5mmの湾曲をつけたものを用いた。
○:(i) 成型品に破れがなく、
(ii) 角の曲率半径が1.5mm以下、または印刷ずれが0.2mm以下で、
(iii)さらに×に該当する外観不良がなく、実用上問題ないレベルのもの
×:成型品に破れがあるもの、または破れがなくとも以下の項目(i)〜(iv)の
いずれかに該当するもの
(i) 角の曲率半径が1.5mmを超えるもの
(ii) 大きな皺が入り外観が悪いもの
(iii)フィルムが白化し透明性が低下したもの
(iv) 印刷のずれが0.2mmを超えるもの
2枚のフィルム試料の易接着層面同士を重ね合わせ、これに1kgf/cm2の圧力を60℃、60%RHの雰囲気下で24時間密着させた後、剥離し、その剥離状態を下記の基準で判定した。
○ 塗布層の転移がなく軽く剥離できるもの
△ 剥離音は発生するが、塗布層は相手面に転移していないもの
× 塗布層が相手面に転移しているもの、2枚のフィルムが固着し剥離できないも
の、あるいは剥離できても基材ポリエステルフィルムが劈開しているもの
(共重合ポリエステル樹脂液の調整)
常法によりエステル交換反応および重縮合反応を行って、ジカルボン酸成分として(ジカルボン酸成分全体に対して)テレフタル酸46モル%、イソフタル酸46モル%および5−スルホナトイソフタル酸ナトリウム8モル%、グリコール成分として(グリコール成分全体に対して)エチレングリコール50モル%およびネオペンチルグリコール50モル%の組成の水分散性スルホン酸金属塩基含有共重合ポリエステル樹脂を調製した。次いで、水51.4質量部、イソプロピルアルコール38質量部、n−ブチルセルソルブ5質量部、ノニオン系界面活性剤0.06質量部を混合した後、加熱撹拌し、77℃に達したら、上記水分散性スルホン酸金属塩基含有共重合ポリエステル樹脂30質量部を加え、樹脂の固まりが無くなるまで撹拌し続けた後、樹脂水分散液を常温まで冷却して、固形分濃度25質量%の均一な水分散性を有する共重合ポリエステル樹脂液(a1)を得た。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が90℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=80/20であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂の合計量100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物が20質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
表1に記載の組成の樹脂を乾燥し、コア層(A層)およびスキン層(B層)の原料として使用した。
フィードブロックとTダイを有する共押出し可能な押出し機を用い、表1のB層用原料とA層用原料を共押出しした。層の構成はB/A/Bの2種3層である。また、最終フィルム厚みが25μm、各層の厚みがB/A/B=8/84/8の比率となるように、溶融押出し時の樹脂の吐出量を調整した。スキン層(B層)の滞留時間は18分、コア層(A層)の滞留時間は8分で、表面温度40℃のキャストドラム上で急冷固化して無定形シートを得た。
本実施例で得られた成型用積層ポリエステルフィルムはインキ接着性をはじめ全ての特性が優れており高品質であった。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が90℃のポリウレタン樹脂の割合がポリエステル系グラフト共重合体/ポリウレタン樹脂(質量比)=70/30であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂の合計量100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物20質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Bを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が90℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=40/60であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂の合計量100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物20質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Cを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が85℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=80/20であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂の合計量100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物20質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Dを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が85℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=80/20であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂の合計量100質量部に対してイソシアネート基含有量が4.5質量%でブロック解離温度148℃であるブロックイソシアネート化合物20質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Eを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が90℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=80/20であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂の合計量100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物40質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Fを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が90℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=80/20であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂の合計量100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物25質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が90℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=80/20であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂の合計量100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物8質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Hを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が90℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=80/20であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂の合計量100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物20質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.4μmのものを全樹脂に対し3.0質量%および平均粒径0.2μmのシリカ粒子を全樹脂に対して0.02質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Iを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
易接着層の塗布厚みが0.2μmである以外は実施例1と同様の積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
易接着層の塗布厚みが0.09μmである以外は実施例1と同様の積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
易接着層の塗布厚みが0.04μmである以外は実施例1と同様の積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
易接着層の塗布厚みが0.02μmである以外は実施例1と同様の積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が90℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=100/0であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物20質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Jを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が90℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=0/100であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物20質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Kを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が90℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=80/20であり、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Lを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
上記で得られた共重合ポリエステル樹脂液(a1)、ガラス転移温度が35℃のポリウレタン樹脂の割合が共重合ポリエステル樹脂/ポリウレタン樹脂(質量比)=80/20であり、且つ、共重合ポリエステル樹脂とポリウレタン樹脂の合計量100質量部に対してイソシアネート基含有量が5.4質量%でブロック解離温度150℃であるブロックイソシアネート化合物20質量部になるように混合し、全樹脂固形分濃度が3.8質量%、粒子としてシリカ粒子平均粒径1.0μmのものを全樹脂に対し0.44質量%および平均粒径0.1μmのシリカ粒子を全樹脂に対して10質量%含有するように、水/イソプルピルアルコールの混合溶媒(=65/35;質量比)で希釈して水系塗布剤とした。
実施例1において、表2に示す融点を持った積層フィルムに塗布液Mを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
共重合ポリエステル樹脂の調製
塗布液Iを以下の方法に従って調製した。ジメチルテレフタレート95質量部、ジメチルイソフタレート95質量部、エチレングリコール35質量部、ネオペンチルグリコール145質量部、酢酸亜鉛0.1質量部および三酸化アンチモン0.1質量部を反応容器に仕込み、180℃で3時間かけてエステル交換反応を行った。次に、5−ナトリウムスルホイソフタル酸6.0質量部を添加し、240℃で1時間かけてエステル化反応を行った後、250℃で減圧下(10〜0.2mmHg)、2時間かけて重縮合反応を行い、数平均分子量19,500、軟化点60℃の共重合ポリエステル系樹脂(a2)を得た。
ポリウレタン系樹脂水溶液の調合
アジピン酸//1.6ーヘキサンジオール/ネオペンチルグリコール(モル比:4//2/3)の組成からなるポリエステルジオール(OHV:2000eq/ton)100質量部と、キシリレンジイソシアネートを41.4質量部混合し、窒素気流下、80〜90℃で1時間反応させた後、60℃まで冷却し、テトラヒドロフラン70質量部を加えて溶解し、ウレタンプレポリマー溶液(NCO/OH比:2.2、遊離イソシアネート基:理論値3.56質量%、実測値3.30質量%)を得た。引き続き、前記のウレタンプレポリマー溶液を40℃にし、次いで、20質量%の重亜硫酸ナトリウム水溶液を45.5質量部加えて*激しく撹拌を行いつつ、40〜50℃で30分間反応させた。遊離イソシアネート基含有量(固形分換算)の消失を確認した後、乳化水で希釈し、固形分20質量%のポリウレタン系樹脂水溶液(b)を得た。
得られた共重合ポリエステル系樹脂(a2)の30質量%水分散液を7.5質量部、ポリウレタン系樹脂水溶液(b)を11.3質量部、触媒(ジブチルチンラウレート)を0.03質量部、水を39.8質量部およびイソプロピルアルコールを37.4質量部、それぞれ混合した。さらに、ノニオン系界面活性剤の10質量%水溶液を0.6質量部、粒子としてコロイダルシリカ;平均粒径0.04μm)の20質量%水分散液を2.3質量部、次いで、5質量%の重曹水溶液で塗布液のpHを6.2に調整し、濾過粒子サイズ(初期濾過効率:95%)が10μmのフェルト型ポリプロピレン製フィルターで精密濾過し、塗布液を調整した。
実施例1において、表1に示す原料および表2に示す融点を持った単層フィルムに塗布液Nを用いたこと以外は実施例1と同様にして、易接着層の塗布厚みが0.07μmの積層ポリエステルフィルムを得た。得られた単層フィルムの特性と評価結果を表2に示す。
実施例1において、表1に示す原料を用い、縦延伸の設定温度を90℃に変更した以外は、実施例1と同様に積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
実施例1において、表1に示す原料を用いた以外は、実施例1と同様に積層ポリエステルフィルムを得た。得られたフィルムの特性と評価結果を表2に示す。
Claims (6)
- 共重合ポリエステル、あるいは共重合ポリエステルおよびホモポリエステルからなる基材フィルムの少なくとも片面に易接着層を有する積層ポリエステルフィルムであって、
前記共重合ポリエステルは、(a)芳香族ジカルボン酸成分と、エチレングリコールと、分岐状脂肪族グリコール又は脂環族グリコールを含むグリコール成分から構成される共重合ポリエステル、あるいは(b)テレフタル酸及びイソフタル酸を含む芳香族ジカルボン酸成分と、エチレングリコールを含むグリコール成分から構成される共重合ポリエステルであり、
前記易接着層は、水溶性もしくは水分散性の共重合ポリエステルと、ガラス転移温度(Tg1)が70〜120℃のポリウレタンと、架橋剤とを含有し、
前記架橋剤はブロックイソシアネート系架橋剤であり、
前記基材フィルムはポリエステルA層の両面にポリエステルB層を積層してなる3層構造をしており、A層の融点(TmA:℃)とB層の融点(TmB:℃)が下記式(1)を満足し、前記ブロックイソシアネート系架橋剤のブロック解離温度(Td2:℃)が下記式(2)を満足することを特徴とする成型用積層ポリエステルフィルム。
260>TmB>TmA>200・・・(1)
260>TmB>TmA>200>Td2>Tg1・・・(2) - 前記易接着層は、共重合ポリエステルとポリウレタンの配合割合が共重合ポリエステル/ポリウレタン(質量比)=80/20〜40/60であり、
且つ、前記架橋剤の添加量は、共重合ポリエステルとポリウレタンの合計量100質量部に対して8〜25質量部であることを特徴とする請求項1に記載の成型用積層ポリエステルフィルム。 - ヘイズが1.0%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の成型用積層ポリエステルフィルム
- 前記易接着層の厚みが0.01〜0.10μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の成型用積層ポリエステルフィルム。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のフィルムの易接着層に印刷層を積層した成型体。
- 請求項1〜5のいずれかに記載のフィルムの易接着層に印刷層、接着剤層、アクリル樹脂シートが順次積層され、且つ、反対面に金属薄膜層を有する成型体。
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