JP2005093166A - インバータ用コネクタ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明は、インバータに複数個の三相負荷を接続する電線を、小さなスペースで各三相負荷に配索可能なインバータ用コネクタを提供する。
【解決手段】 インバータ10に設けられた複数組の出力端子群がU,V,Wの各相毎に互いに並んで配されており、インバータ10に取付けられる機器側コネクタハウジング15には、複数組の機器側端子金具がU,V,Wの各相毎に互いに並んで配置された状態で保持されており、この機器側コネクタハウジング15に嵌合する電線側コネクタハウジング42に備えられたバスバー群55A〜55Fは、機器側端子金具23と接続する端子金具部60においてはU,V,Wの三相に分散して配され、電線13と接続する電線接続部58においては三相負荷毎にU,W,Wの三相がまとめて配されている。これにより、インバータ10と複数個の三相負荷とを接続する電線13を、小さなスペースで各三相負荷に配索できる。
【選択図】 図1
Description
請求項1の発明によれば、機器側コネクタハウジングと電線側コネクタハウジングとを嵌合すると、電線接続部に接続された電線は、電線側コネクタハウジングから導出された時点で、既に各負荷毎にU,V、Wの各相にまとめられた状態になっている。この結果、電線を各負荷毎に配索する際に電線を大きく曲げる必要がないので、小さなスペースで電線を各負荷毎に配索することができる。
請求項2の発明によれば、バスバー群は電線側コネクタにモールド成形により一体的に保持されているので、バスバー群を電線側コネクタに圧入接合する場合に比べて製作工程が少なく、生産性の向上、製品コストの低減を図ることができる。また、バスバー群と電線側コネクタとの接合保持力が強力になるので、ガタツキなどの発生を防止することができる。
請求項3の発明によれば、機器側コネクタハウジングに設けられた端子金具部は、各負荷毎にU,V、Wの各相にまとめて配された状態になっている。このため、機器側コネクタハウジングと、例えば電線端末に取り付けられた電線側コネクタハウジングとを嵌合させると、電線側コネクタハウジングからは、電線が各負荷毎にU,V、Wの各相にまとめられた状態で導出される。この結果、電線を各負荷毎に配索する場合に電線を大きく曲げる必要がないため、小さなスペースで電線を各負荷毎に配索することができる。
請求項4の発明によれば、バスバー群は機器側コネクタにモールド成形により一体的に保持されているので、バスバー群を機器側コネクタに圧入接合する場合に比べて製作工程が少なく、生産性の向上、製品コストの低減を図ることができる。また、バスバー群と機器側コネクタとの接合保持力が強力になるので、ガタツキなどの発生を防止することができる。
請求項5の発明によれば、機器側コネクタハウジングをシールドすることができる。
モールド成型の際には、射出圧によってバスバーが変形して他のバスバーと接触することが懸念される。バスバー同士の接触を回避する方法としては、バスバー間のピッチを大きくすることが考えられるが、この場合、インバータ用コネクタが幅広化又は嵩高化してしまう。その点、本発明では、バスバー間をセパレータで仕切ったので、射出圧によるバスバー同士の接触を確実に回避でき、これにより、バスバー間のピッチを狭めることが可能となり、インバータ用コネクタ装置の小型化を図ることができる。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図10によって説明する。以下、図1における右方を前方又は手前方とし、左方を後方又は奥方とする。
[インバータ10]
まず、本実施形態のインバータ用コネクタ12が取り付けられるインバータ10について説明する。インバータ10は、図示しないインバータ主回路をケーシング11に収納したものである。このケーシング11の正面には、ケーシング11の外部と内部とを連通させる図示しない連通孔が設けられている。ケーシング11内には、インバータ主回路(図示せず)に直結されて、U、V、Wの各相毎に2本づつ互いに一列に並んで設けられた、図示しない計6個の第1〜第6の出力端子が配されている。第1及び第2の出力端子はU相の出力端子であり、第3及び第4の出力端子はV相の出力端子であり、第5及び第6の出力端子はW相の出力端子である。各出力端子は、上述の連通孔(図示せず)に臨むように設けられている。
次に、本実施形態のインバータ用コネクタ12について説明する。インバータ用コネクタ12は、インバータ10の各出力端子(図示せず)に接続された機器側コネクタ14と、ワイヤーハーネスを構成する第1〜第6の電線13A,13B,13C,13D,13E,13Fの端末部に接続された電線側コネクタ41とからなる。
まず、機器側コネクタ14について説明する。機器側コネクタ14は、第1〜第3の計3個の機器側コネクタハウジング15A,15B,15Cを備え、これらを金属製の機器側コネクタシールドシェル31によって一括に包囲した形態である。第1〜第3の機器側コネクタハウジング15A〜15Cには、1つ当たり2個であって計6個の機器側端子金具23A〜23Fが設けられている。3個の機器側コネクタハウジング15A〜15C及び6個の機器側端子金具23A〜23Fは全て同一の構造なので、以下、機器側コネクタハウジング15及び機器側端子金具23としてまとめて説明する。
次に、電線側コネクタ41について説明する。電線側コネクタ41は、合成樹脂製の電線側コネクタハウジング42を、金属製の電線側コネクタシールドシェル68と、第1及び第2の電線側シールドシェル81A,81Bとによって一括に包囲した形態になっている。電線側コネクタハウジング42は、金属製の第1〜第6の6個のバスバー55A,55B,55C,55D,55E,55Fと、各バスバー55A〜Fを挟持する樹脂製の第1〜第3の3個のセパレータ63A,63B,63Cとを一体にモールド成形したものである。
電線側コネクタハウジング42は、合成樹脂製であり、インバータ10を包囲するケーシング11の外周のうち、正面から左側面に至る略90°の範囲に亘って沿うように屈曲した形状となっている。電線側コネクタハウジング42は、ケーシング11の正面に位置する略板状のバスバー収納部43と、ケーシング11の左側面に位置する略直方体状の電線接続部44と、バスバー収納部43の下面から突出して3個並んで形成された、断面が長円形の筒状をなす第1ないし第3の嵌合部45A,45B,45Cとから構成され、これらの各嵌合部45A〜45Cは左から順に第1嵌合部45A、第2嵌合部45B及び第3嵌合部45Cのように並んで形成されている。
電線側コネクタシールドシェル68は、導電性の薄い板材からなり、外枠69と内板70との2部品からなる。
さて、第1〜第6の6本のバスバー55A,55B,55C,55D,55E,55Fは、導電性材料からなる細長い板材を曲げ加工したものであって、長さや端部の形状が互いに異なって形成されている。以下に、各バスバー55A〜55Fの構造について説明する。
上記した第1〜第6のバスバー55A〜55Fは、第1〜第3のセパレータ63A,63B,63Cに挟持されている。以下に各セパレータ63A〜63Cの構造について説明する。第1〜第3の3個のセパレータ63A〜63Cは絶縁性材料(合成樹脂)からなり、全体として上記バスバー55A〜55Fの水平部56A〜56F、垂直部57A〜57F及び電線接続部58A〜58Fと対応するように屈曲した板状をなし、端部の形状や長さが互いに異なっている。第1のセパレータ63Aは、インバータ10を覆うケーシング11と対向し、第2のセパレータ63Bは第1のセパレータ63Aに対して、インバータ10とは反対側に重ねられ、第3のセパレータ63Cは、第2のセパレータ63Bに対して、第1のセパレータ63Aとは反対側に重ねられている。
各バスバー55A〜55Fと各セパレータ63A〜63Cとは、以下のように組み付けられる。
機器側コネクタ14に対し、上方から電線側コネクタ41を嵌合させる。嵌合に際しては、各嵌合部45A〜45Cを各フード部32A〜32Cに嵌合させ、対応する各端子収容筒部16Bに対して被せるように嵌め込む。すなわち、第1の嵌合部45Aを第1のフード部32Aに嵌合させ、第2の嵌合部45Bを第2のフード部32Bに嵌合させ、第3の嵌合部45Cを第3のフード部32Cに嵌合させる。
次に、本発明の第2実施形態を図11ないし図18によって説明する。以下、図11における右方を前方又は手前方とし、左方を後方又は奥方とする。
[インバータ100]
まず、本実施形態のインバータ用コネクタ104が取り付けられるインバータ100について説明する。インバータ100は、図示しないインバータ主回路をケーシング101に収納したものである。このケーシング101の正面には、ケーシング101の外部と内部とを連通させる連通孔103が設けられている。ケーシング101内には、インバータ主回路(図示せず)に直結されて、U、V、Wの各相毎に2本づつ互いに一列に並んで設けられた、図示しない計6個の第1〜第6の出力端子が配されている。第1及び第2の出力端子はU相の出力端子であり、第3及び第4の出力端子はV相の出力端子であり、第5及び第6の出力端子はW相の出力端子である。各出力端子は、上述の連通孔103に臨むように設けられている。
次に、本実施形態のインバータ用コネクタ104について説明する。インバータ用コネクタ104は、インバータ100の各出力端子(図示せず)に接続された機器側コネクタ135と、ワイヤーハーネスを構成する第1〜第6の電線102A,102B,102C,102D,102E,102Fの端末部に接続された第1及び第2の電線側コネクタ105A,105Bとからなる。
まず、第1及び第2の電線側コネクタ105A,105Bについて説明する。第1の電線側コネクタ105Aは第1〜第3の電線102A〜102Cの端末部に接続されていると共に、第1の電線側コネクタハウジング108Aを第1の電線側コネクタシールドシェル106Aによって一括に包囲した形態であり、左から順に第1〜第3の計3個の電線側端子金具115A,115B,115Cが設けられている。第2の電線側コネクタ105Bは第4〜第6の電線102D〜102Fの端末部に接続されていると共に、第2の電線側コネクタハウジング108Bを第2の電線側コネクタシールドシェル106Bによって一括に包囲した形態であり、左から順に第4から第6の計3個の電線側端子金具115D,115E,115Fが設けられている。第1〜第6の電線102A〜102F、第1及び第2の電線側コネクタ105A,105B、第1及び第2の電線側コネクタハウジング108A,108B、第1〜第6の電線側端子金具115A〜115F並びに第1及び第2の電線側コネクタシールドシェル106A,106Bは全て同一の構造なので、以下、電線102、電線側コネクタ105、電線側コネクタハウジング108、電線側端子金具115及び電線側コネクタシールドシェル106としてまとめて説明する。
次に、機器側コネクタ135について説明する。機器側コネクタ135は、支持台143と、支持台143に載置された機器側コネクタハウジング149とを備え、これら支持台143及び機器側コネクタハウジング149を金属製の機器側コネクタシールドシェル136によって一括に包囲した形態である。機器側コネクタハウジング149は、第1〜第6の計6本のバスバー159A,159B,159C,159D,159E,159Fをモールド成型することにより形成されている。
さて、第1〜第6の6本のバスバー159A〜159Fは、導電性材料からなる細長い板材を曲げ加工したものであって、長さや端部の形状が互いに異なって形成されている。以下に、各バスバー159A〜159Fの構造について説明する(図14参照)。
各バスバー159A〜Fは、モールド用の金型(図示せず)に以下のようにセットする。まず、第1のバスバー159Aを左端にセットし、このとき、垂直部163が垂直方向を向き、第1のインバータ側端子160Aが水平方向を向くようにする。また、第6のバスバー159Fを右端にセットし、垂直部163が垂直方向を向き、第6のインバータ側端子160Fが水平方向を向くようにする。
機器側コネクタ135と電線側コネクタ105とは、以下のように嵌合させる。まず、第1の嵌合部137Aに第1の電線側コネクタ105Aを嵌合させる。第1のスライドレバー129Aが初期位置にある状態で、第1の電線側コネクタ105Aを第1の嵌合部137Aに対して上方から接近させ、カム溝130の入り口をカムフォロア139に嵌合させる。初期位置にある第1のスライドレバー129Aを右方へ押すと、カム溝130とカムフォロア139との係合によるカム作用により、第1の電線側コネクタ105Aが第1の嵌合部137Aに引き寄せられる。第1のスライドレバー129Aを完全に右方に押し切ると、カム溝130の奥端にカムフォロア139が到達し、第1の嵌合部137Aと第1の電線側コネクタ105Aとの嵌合が完了する。すると、第1,第3及び第5の機器側端子金具部162A,162C,162Eが、各角形嵌合部117内に進入し、第1,第3及び第5の機器側端子金具部162A,162C,162Eに対して各弾性接触片121が弾性接触する。これにより、第1の電線側端子金具115Aと第1のバスバー159Aとが接続され、第2の電線側端子金具115Bと第3のバスバー159Cとが接続され、第3の電線側端子金具115Cと第5のバスバー159Eとが接続される。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
12,104…インバータ用コネクタ
13,102…電線
14,135…機器側コネクタ
23…機器側端子金具
41,105…電線側コネクタ
55,159…バスバー
60…端子金具部
86,128…シールド部材
115…電線側端子金具
162…機器側端子金具部
Claims (6)
- インバータ装置内のインバータ主回路基板に設けられた出力端子群を、複数個の三相負荷に個別に接続するためのインバータ用コネクタ装置であって、前記出力端子群がU,V,Wの各相毎に互いに並んで導出された複数組の出力端子からなるものにおいて、
前記インバータ装置のケーシングに取り付けられる機器側コネクタハウジングと、
この機器側コネクタハウジングに保持されU,V,Wの各相毎に互いに並んで配置された複数組の機器側端子金具と、
前記機器側コネクタハウジングに嵌合する電線側コネクタハウジングと、
この電線側コネクタハウジングに保持され、一端側に前記両コネクタハウジングの嵌合時に前記機器側端子金具と導通する端子金具部が形成されると共に、他端側には前記三相負荷からの電線が接続される電線接続部を有する複数本のバスバー群とを備え、そのバスバー群は、前記端子金具部側においてはU,V,Wの三相に分散して配され、前記電線接続部側においては前記三相負荷毎に前記U,V,Wの三相がまとめて配されていることを特徴とするインバータ用コネクタ装置。 - 前記バスバー群は、前記電線側コネクタハウジングにモールド成型により一体的に保持されていることを特徴とする請求項1記載のインバータ用コネクタ装置。
- インバータ装置内のインバータ主回路基板に設けられた出力端子群を、複数個の三相負荷に個別に接続するためのインバータ用コネクタ装置であって、前記出力端子群がU,V,Wの各相毎に互いに並んで導出された複数組の出力端子からなるものにおいて、
前記インバータ装置のケーシングに取り付けられる機器側コネクタハウジングと、
この機器側コネクタハウジングに保持され、一端側に前記機器側コネクタハウジングの相手方コネクタとの接続部に位置する端子金具部が形成されると共に、他端側には前記インバータ主回路基板の出力端子群に接続されるインバータ側端子部が形成された複数本のバスバー群とを備え、
そのバスバー群は、前記インバータ側端子部においてはU,V,Wの各相に分散して配され、前記端子金具部においては前記三相負荷毎に前記U,V,Wの三相がまとめて配されていることを特徴とするインバータ用コネクタ装置。 - 前記バスバー群は、前記機器側コネクタハウジングにモールド成型により一体的に保持されていることを特徴とする請求項3記載のインバータ用コネクタ装置。
- 前記機器側コネクタハウジングを包囲状態に保持する導電部材製のシールドシェルが設けられ、このシールドシェルが前記インバータ装置のケーシングに取り付けられていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のインバータ用コネクタ装置。
- 隣接する前記バスバーの間に絶縁性のセパレータを挟んだ状態でモールド成型されていることを特徴とする請求項2又は4に記載のインバータ用コネクタ装置。
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