JP2005092088A - 光学部品および金属ホルダ - Google Patents

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Abstract

【課題】 透光性光学材料の金属ホルダへの接合時に、透光性光学材料に引っ張り応力が働かないようにして、亀裂や剥離が生じなく、かつ信頼性が高い光学部品を提供する。
【解決手段】 本発明は接合材料13により透孔性光学材料11の周壁の一部が金属ホルダ12に接合された光学部品10である。透光性光学材料11の金属ホルダ12との接合時に発生し透光性光学材料11に付与される応力が常に透光性光学材料11の圧縮方向に働くように接合されていることを特徴とする。このように、常に該光学材料11の圧縮方向に働くように接合されていると、透光性光学材料11に剥離や亀裂が生じることが防止できるようになる。この結果、環境温度が変化しても光学特性に異常が生じることが防止でき、信頼性が高い光学部品10を提供することが可能となる。
【選択図】 図1


Description

本発明は、接合材料によりレンズなどの透光性光学材料の周壁の一部が金属ホルダに接合された光学部品および透光性光学材料を保持する金属ホルダに関する。
従来のレンズなどの透光性光学材料が金属ホルダに保持された光デバイス(光学部品)としては、低融点ガラスにより透光性光学材料が金属ホルダに接合されたものがある。このような光デバイス(図5参照)は、例えば、特許文献1に提案されている。図5に示される光デバイス40においては、熱膨張係数が120×10-7/℃の光学レンズからなる透光性光学材料41が、熱膨張係数が170×10-7/℃のステンレス鋼からなる金属ホルダ42内に配置された後、軟化点が350℃で、熱膨張係数が110×10-7/℃のPbO−B23系の低融点ガラス43により金属ホルダ42に接合されて作製されている。
このような透光性光学材料41と金属ホルダ42からなる光デバイス40としては、上述の低融点ガラス43の代わりに、接着剤を用いる方法、あるいは鉛と錫の合金半田を用いる方法も知られている。しかしながら、接着剤を用いる場合においては、接着剤は一般に吸湿性が高いため、環境条件によっては脆くなり易い。しかも、ガラス転移点温度が低いため、接着剤を用いた光デバイスの使用温度範囲は狭くなる。また、アウトガスが生じるという問題もあることから、長期的な信頼性に欠けるという問題点もあった。
一方、鉛と錫の合金半田は、相対的に融点が低いため、特に、半田接合部に重力等の荷重が常にかかる場合には、半田が時間とともに歪んでいくというクリープ現象を生じ易いという問題があった。このため、透光性光学材料41と金属ホルダ42をこの半田で固定した場合、透光性光学材料41の位置が時間と共に変化していくことになり、長期にわたる光学系の安定性が確保できないという問題が生じた。さらに、鉛と錫の合金半田は熱膨張係数が250×10-7/℃であり、透光性光学材料41の熱膨張係数120×10-7/℃に比較して大きな差がある。
したがって、透光性光学材料41をこの半田で固定する場合、熱膨張係数の違いにより、半田の冷却時に透光性光学材料に応力が加わり、亀裂や複屈折化等の問題が生じた。また、温度変化や電子回路の発熱等による周囲温度に変化があると、半田接合部に引っ張りと圧縮の応力が繰り返しかかる。このような熱的疲労により半田に亀裂が生じて透光性光学材料41の位置が変化し、光軸がずれるという問題も生じた。以上のような理由により、上述した低融点ガラス43を用いた光デバイス40が使用されている。
ところで、近年、弗化マグネシウム(MgF2)などの薄膜を真空蒸着して、透光性光学材料(光学レンズ)の光の入射面あるいは出射面に反射防止膜を形成するようにして光の反射を防止し、透光率を高めるようにした透光性光学材料が用いられるようになった。このような透光性光学材料を用いた光デバイス50としては、図6に示されるように、反射防止膜54が施された透光性光学材料51を金属ホルダ52内に配置した後、低融点ガラス53により金属ホルダ52に接合されて作製されている。
ところが、反射防止膜54の耐熱性は400℃以下である。これに対して、通常使用されるPbO−B23系の低融点ガラス53は、焼成温度を450℃以下にすることが困難であり、反射防止膜54の耐熱温度以下とすることができなかった。さらに、環境保護の観点から、PbOを低融点ガラス53から除外することが望まれていた。また、低融点ガラス53は、透光性光学材料51および金属ホルダ52との接合面以外に外気露出表面があり、低融点ガラス53の高湿度環境における劣化が促進される恐れがあった。
そこで、上述した鉛ガラスを主成分とする低融点ガラス43よりも低温で焼成可能な低融点ガラスが提案されるようになった(例えば特許文献2)。また、鉛の含有量が0.1重量%以下の低融点ガラスを用いて、透光性光学材料と金属ホルダを接合した光デバイスが特許文献3で提案されるようになった。この場合、鉛の含有量が0.1重量%以下の低融点ガラスで透光性光学材料を接合して光デバイスを構成したことによって、焼成温度を400℃以下に抑えることができ、透光性光学特性の信頼性を向上することができた。また、鉛の含有量が0.1重量%以下の低融点ガラスを用いたことにより、地球環境に優しい光デバイスの製造が可能となった。
特開平2−281201号公報 特開平8−259262号公報 特開2003−40648号公報
しかしながら、上述した各特許文献に記載された光デバイス(光学部品)においては、透光性光学材料(光学レンズ)と金属ホルダとの間に低融点ガラスが存在するため、透光性光学材料に入射した光の光学特性が変化するという問題を生じた。そこで、本発明者等は、透光性光学材料を金属ホルダに接合するに際して、金属ホルダに低融点ガラスの溜部を設けて透光性光学材料(光学レンズ)の外周に低融点ガラスが存在しない状態とすることで、透光性光学材料(光学レンズ)の光学特性の低下を抑えることを提案した。しかしながら、金属ホルダと透光性光学材料(光学レンズ)とのクリアランス部にも低融点ガラスが充填されるため、光学特性の低下を招来するという問題も生じた。
一方、低融点ガラスなどの接合材料により透光性光学材料を金属ホルダに接合する場合、接合時、即ち、低融点ガラスの固着時に、各部品の熱膨張係数の違いに基づく応力に起因して、透光性光学材料に亀裂が生じたり、複屈折が生じて消光比が劣化するといった問題が生じた。これらの対策として、熱膨張係数が透光性光学材料の熱膨張係数に近似した低融点ガラスを用いたところ、材料の組み合わせによっては、透光性光学材料に働く引っ張り応力に起因して、透光性光学材料の表面に剥離が生じるという問題も生じた。
そこで、本発明は上述したような問題点を解消するためになされものであって、透光性光学材料の金属ホルダへの接合時に、透光性光学材料に引っ張り応力が働かないようにして、亀裂や剥離が生じなく、かつ信頼性が高い光学部品を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は接合材料により透孔性光学材料の周壁の一部が金属ホルダに接合された光学部品であって、透光性光学材料の金属ホルダとの接合時に発生して透光性光学材料に付与される応力が常に該透光性光学材料の圧縮方向に働くように接合されていることを特徴とする。このように、透光性光学材料に付与される応力が常に該光学材料の圧縮方向に働くように接合されていると、接合時に透光性光学材料に剥離や亀裂が生じることが防止できるようになる。この結果、環境温度が変化しても光学特性に異常が生じることが防止でき、信頼性が高い光学部品を提供することが可能となる。
そして、透光性光学材料の熱膨張係数をα1とし、接合材料の熱膨張係数をα2とし、かつ金属ホルダの熱膨張係数をα3とした場合に、α1<α2<α3の関係を満たすように透光性光学材料、接合材料および金属ホルダの各材料を選択すれば、透光性光学材料の金属ホルダとの接合時に、透光性光学材料に付与される応力は常に透光性光学材料の圧縮方向になる。これにより、透孔性光学材料の周壁の一部を接合材料により金属ホルダに接合しても、透光性光学材料に剥離や亀裂が生じることが防止できるようになる。
この場合、接合材料と透光性光学材料との熱膨張係数差(α2−α1)が5〜50×10-7/℃で、金属ホルダと接合材料の熱膨張係数差(α3−α2)が5〜100×10-7/℃となるように接合材料、透光性光学材料および金属ホルダの各材料を選択するのが望ましい。そして、透光性光学材料の熱膨張係数α1は60〜80×10-7/℃で、接合材料の熱膨張係数α2は70〜90×10-7/℃で、金属ホルダの熱膨張係数α3は80〜100×10-7/℃であるのが好ましい。なお、透光性光学材料は該透光性光学材料の中心軸に対して対称の少なくとも2箇所以上で接合材料により接合されているのが強度的に望ましい。
また、本発明の光学部品においては、金属ホルダはその中心軸に沿って透光性光学材料が挿入される貫通孔が形成されているとともに、この貫通孔の一端部の透光性光学材料との接合部に接合材料の溜部となるテーパー部が形成されていて、この貫通孔の一端部以外の透光性光学材料との接合部には接合材料が流れ込まないようになされている。このように、テーパー部が接合材料の溜部となるようになされていると、この溜部に十分な量の接合材料が充填されることとなるので、接合強度および気密性に優れた光学部品が形成されることとなる。また、貫通孔の一端部以外では、透光性光学材料との接合部に接合材料が流れ込まないようになされているので、光学特性に異常が生じることが防止でき、信頼性が高い光学部品を提供することが可能となる。
そして、テーパー部は透光性光学材料の挿入方向に対して傾斜するように形成されていて、接合材料の厚みがテーパー部の傾斜に沿って薄くなるように形成されていると、重力により溶融した接合材料がテーパー部の傾斜に沿って金属ホルダと濡れながら流動するため、金属ホルダとの接合性が向上して、接合強度および気密性に優れた光学部品が形成されることとなる。この場合、透光性光学材料に反射防止膜(ARコート)が形成されている場合は、接合処理温度は反射防止膜の耐熱温度よりも低くする必要がある。
なお、透光性光学材料は光学ガラス、光学結晶、セラミックから選択されるいずれか1種であるのが望ましい。この場合、光学結晶としては、石英結晶、ルチル(酸化チタン)、ガーネット、アルミナ(Al23)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、弗化カルシウム(蛍石)(CaF2)、弗化リチウム(LiF)、弗化マグネシウム(MgF2)、弗化バリウム(BaF2)、臭沃化タリウム(KRS−5)、臭塩化タリウム(KRS−6)、塩化ナトリウム(NaCl)、臭化カリウム(KBr)、塩化カリウム(KCl)、沃化セシウム(CsI)、セレン化亜鉛(ZnSe)等から選択して用いるのが好ましい。
また、光学ガラスとしては、FK(弗珪クラウン),PK(リン酸クラウン),ZK(亜鉛クラウン),BaK(バリウムクラウン),LaK(ランタンクラウン),LF(軽フリント),SF(重フリント),LaF(ランタンフリント),LaSF(重ランタンフリント)等から選択して用いるのが好ましい。特に、TaF3(タンタルフリントガラス(HOYA社製))を用いるのが好ましい。なお、透光性光学材料の形状としては、円柱状、球状、平板状、角柱状などの各種形状のものを用途に応じて選択するようにすればよい。この場合、光学レンズの材料や目的の反射率に応じて、SiO2、TiO2、ZrO2、Ta25等から選択される反射防止膜を光学面に形成するのが好ましい。この反射防止膜は、要求特性や用途により、光学レンズの光学面の両面、もしくは片面に施したり、あるいは反射防止膜を施さない場合もある。
また、接合材料は有機系接着剤、低融点ガラス、半田から選択されるいずれか1種であるのが望ましい。この場合、有機系接着剤としては、ポリイミド系接着剤、エポキシ系接着剤、UV系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤等から選択して用いるのが好ましい。また、低融点ガラスとしては、SiO2,B23を主成分とし、これにAl23,PbO,Na2O,K2O,BaO,Li2O等を含有させた低融点ガラスを用いるのが好ましい。また、半田としては、AuSn合金半田,PbSn合金半田,SnAgCu合金半田等から選択して用いるのが好ましい。なお、半田を用いる場合は、光学部品の周囲にメタライズ層を設ける必要がある。
さらに、金属ホルダはFe−Ni系合金、Fe−Ni−Co系合金から選択されるいずれか1種であるのが望ましい。この場合、Fe−Ni系合金としては、58Fe42Ni(42Alloy),55Fe45Ni(45Alloy),52Fe48Ni(48Alloy),50Fe50Ni(50Alloy),48Fe52Ni(52Alloy),52Fe42Ni6Cr(426Alloy),47Fe47Ni6Cr(476Alloy)を用いるのが好ましい。Fe−Ni−Co系合金としては、54Fe29Ni17Co,55Fe28Ni17Co,56Fe27Ni17Coなどを用いるのが好ましい。
このように、本発明の接合材料により透孔性光学材料の周壁の一部が金属ホルダに接合された光学部品においては、透孔性光学材料に付与される応力が常にこの透孔性光学材料の圧縮方向に働くように接合されている。このため、接合時に透孔性光学材料に剥離や亀裂が生じることが防止できるようになる。この結果、環境温度が変化しても光学特性に異常が生じることが防止でき、信頼性が高い光学部品を提供することが可能となる。
ついで、本発明の光学部品の一実施の形態を図1および図2に基づいて説明する。なお、図1は金属ホルダに光学材料としての光学レンズが接合された光学部品を模式的に示す図であり、図1(a)は上面図を示し、図1(b)は、図1(a)の中心を通る縦断面を示す断面図である。また、図2は金属ホルダに光学材料としての光学レンズを接合する状態を模式的に示す図であり、図2(a)は接合前の状態を示す断面図であり、図2(b)は接合後の状態を示す断面図である。
1.光学部品
本実施の形態の光学部品10は、図1に示すように、略円柱状に形成された光学レンズ(透光性光学材料)11と、この光学レンズ11を固定する金属製レンズホルダ(金属ホルダ)12と、これらを溶融接合する低融点ガラス(接合材料)13とから構成される。そして、光学レンズ11の上部の外周壁の一部の周面は低融点ガラス(接合材料)13により金属ホルダ12に接合されている。
この場合、光学レンズ11としては、熱膨張係数(α1)が65×10-7/℃であるLaSF(重ランタンフリント)から形成されているものをa1とし、熱膨張係数(α1)が33×10-7/℃であるホウケイ酸ガラス(SiO2+B23+Al23)から形成されているものをa2とした。なお、光学レンズ11の光の入射面および出射面には反射防止膜11aが形成されている。反射防止膜11aは光学レンズ11の材料や目的の反射率に応じて、SiO2、TiO2、ZrO2、Ta25等から選択が可能である。また、この反射防止膜11aは、要求特性や用途により、光学レンズ11の光学面の両面、もしくは片面に施されたり、もしくは反射防止膜11aを施さない場合もある。
金属製レンズホルダ12は中心部に貫通孔を有した円筒状に形成されていて、一端部にテーパ部12bが形成された面取り加工部12aが形成されている。そして、金属製レンズホルダ12が腐食により劣化する恐れがある場合には、予め、金属製レンズホルダ12の表面に耐食性のニッケルメッキ等の防錆層を形成するのが望ましい。この場合、金属製レンズホルダ12の低融点ガラス13が接合される部分のニッケルメッキ等の防錆層を剥離しておくのが望ましい。
ここで、金属製レンズホルダ12としては、熱膨張係数(α3)が57×10-7/℃のフェルニコ系のFe54%,Ni29%,Co17%の合金(54Fe29Ni17Co)を用いたものをb1とした。また、熱膨張係数(α3)が170×10-7/℃のSUS316を用いたものをb2とし、熱膨張係数(α3)が175×10-7/℃のSUS316Lを用いたものをb3とし、熱膨張係数(α3)が187×10-7/℃のSUS304を用いたものをb4とした。また、熱膨張係数(α3)が45×10-7/℃のFe58%,Ni42%の合金(58Fe42Ni)を用いたものをb5とし、熱膨張係数(α3)が75×10-7/℃のFe55%,Ni45%の合金(55Fe45Ni)を用いたものをb6とした。
また、熱膨張係数(α3)が78×10-7/℃のFe54%,Ni46%の合金(54Fe46Ni)を用いたものをb7とし、熱膨張係数(α3)が88×10-7/℃のFe52%,Ni48%の合金(52Fe48Ni)を用いたものをb8とした。また、熱膨張係数(α3)が100×10-7/℃のFe50%,Ni50%の合金(50Fe50Ni)を用いたものをb9とし、熱膨張係数(α3)が105×10-7/℃のFe48%,Ni52%の合金(48Fe52Ni)を用いたものをb10とし、熱膨張係数(α3)が125×10-7/℃のFe40%,Ni60%の合金(40Fe60Ni)を用いたものをb11とした。
低融点ガラス13は、SiO2およびB23を主成分とし、これにPbOを添加して形成し、熱膨張係数(α2)が70×10-7/℃で、ガラス転移温度が315℃で、接合温度が350℃に調整されたガラス粉末をc1とした。また、PbOを主成分(70%程度)とし、これにSiO2およびAl23を添加して形成し、熱膨張係数(α2)が40×10-7/℃で、ガラス転移温度が300℃以下で、接合温度が350℃に調整されたガラス粉末をc2とした。そして、これらのガラス粉末c1(あるいはc2)にバインダーを加えて、プレス成形後に仮焼成してリング形状に形成して低融点ガラスプリフォームとしている。
2.光学部品の作製法
ついで、このような光学レンズ11(a1,a2)、金属製レンズホルダ12(b1〜b11)および低融点ガラスプリフォーム13(c1,c2)を用いた光学部品10(A1〜A11,B1,B2)の作製法を以下に詳述する。まず、図2(a)に示すように、金属製レンズホルダ12(b1〜b11)を300℃に加熱した大気オーブンに入れて10分間酸化処理を施した。この後、金属製レンズホルダ12(b1〜b11)内に光学レンズ11(a1あるいはa2)を挿入するとともに、金属製レンズホルダ12(b1〜b11)の一端部に形成された面取り加工部12a内にリング状にプレス成形された低融点ガラスプリフォーム13(c1あるいはc2)を配置した。
ついで、これらを図示しないカーボン製治具にセットした後、これらをリフロー炉(加熱炉)内に配置した。ついで、このリフロー内を窒素が40%で酸素が60%の雰囲気にした後、リフロー速度が50mm/分で、昇温速度10℃/分で、最高温度が500℃で、約10分間熱処理を行った。これにより低融点ガラスプリフォーム13は溶融して、図2(b)に示すように、金属製レンズホルダ12の一端部に形成された面取り加工部12aのテーパ部12bに沿って流れ込み、面取り加工部12aに低融点ガラス13が充填されることとなる。
この後、接合時に光学レンズ11および金属製レンズホルダ12に付与された残留歪みを除去するためにアニール処理を行った。このアニール処理においては、窒素雰囲気中で、150℃の温度条件で100時間の熱処理を行った後、徐冷して、室温まで降温した。このときの降温速度は1℃/分とした。なお、上述の熱処理条件は、光学レンズ11(a1あるいはa2)および金属製レンズホルダ12(b1〜b11)の大きさ、材質あるいは低融点ガラスプリフォーム13(c1あるいはc2)の材質、投入量等に応じて適宜変更して実施するようにすればよい。このようにして、光学部品10(A1〜A11,B1,B2)を作製した。
ここで、熱膨張係数(α1)が65×10-7/℃の光学レンズ(a1)と熱膨張係数(α2)が70×10-7/℃の低融点ガラスプリフォーム(c1)を用いるとともに、熱膨張係数(α3)が57×10-7/℃の54Fe29Ni17Co合金(b1)よりなるレンズホルダ12を用いたものを比較例1の光学部品A1とし、熱膨張係数(α3)が45×10-7/℃の58Fe42Ni(b5)よりなるレンズホルダ12を用いたものを比較例2の光学部品A5とし、熱膨張係数(α3)が175×10-7/℃のSUS316L(b3)よりなるレンズホルダ12を用いたものを比較例3の光学部品A3とし、熱膨張係数(α3)が187×10-7/℃のSUS304(b4)よりなるレンズホルダ12を用いたものを比較例4の光学部品A4とした。
また、熱膨張係数(α1)が65×10-7/℃の光学レンズ(a1)と熱膨張係数(α2)が70×10-7/℃の低融点ガラスプリフォーム(c1)を用いるとともに、熱膨張係数(α3)が75×10-7/℃の55Fe45Ni(b6)よりなるレンズホルダ12を用いたものを実施例1の光学部品A6とし、熱膨張係数(α3)が78×10-7/℃の54Fe46Ni(b7)よりなるレンズホルダ12を用いたものを実施例2の光学部品A7とし、熱膨張係数(α3)が88×10-7/℃の52Fe48Ni(b8)よりなるレンズホルダ12を用いたものを実施例3の光学部品A8とし、熱膨張係数(α3)が100×10-7/℃の50Fe50Ni(b9)よりなるレンズホルダ12を用いたものを実施例4の光学部品A9とし、熱膨張係数(α3)が105×10-7/℃の48Fe52Ni(b10)よりなるレンズホルダ12を用いたものを実施例5の光学部品A10とし、熱膨張係数(α3)が125×10-7/℃の40Fe60Ni(b11)よりなるレンズホルダ12を用いたものを実施例6の光学部品A11とし、熱膨張係数(α3)が170×10-7/℃のSUS316(b2)よりなるレンズホルダ12を用いたものを実施例7の光学部品A2とした。
さらに、熱膨張係数(α1)が33×10-7/℃の光学レンズ(a2)と熱膨張係数(α2)が40×10-7/℃の低融点ガラスプリフォーム(c2)を用いるとともに、熱膨張係数(α3)が57×10-7/℃の54Fe29Ni17Co合金(b1)よりなるレンズホルダ12を用いたものを実施例8の光学部品B1とし、熱膨張係数(α3)が75×10-7/℃の55Fe45Ni(b6)よりなるレンズホルダ12を用いたものを実施例9の光学部品B2とした。
3.熱冷サイクル試験
ついで、上述のようにして各光学部品10(A1〜A11,B1,B2)を50個ずつ作製した後、これらの各光学部品10(A1〜A11,B1,B2)の信頼性を確認するための熱冷サイクル試験を行った。この熱冷サイクル試験においては、−40℃まで冷却してこの温度を30分間保持した後、今度は85℃まで加熱してこの温度を30分間保持するサイクルを50サイクル繰り返して行った。この熱冷サイクル試験後の各50個の光学部品10(A1〜A11,B1,B2)について、50倍の光学顕微鏡を用いて観察を行った。
この観察により、光学部品10(A1〜A11,B1,B2)の光学レンズ11に亀裂が発生した個数を求めると、下記の表1に示すような結果が得られた。なお、下記の表1においては、リフローにより光学レンズ11を金属製レンズホルダ12(b1〜b11)に接合した直後に、光学レンズ11に亀裂が発生した個数も併せて示している。なお、熱冷サイクル試験においては、アニール処理後の試料に歪みが生じていれば、熱冷サイクル時にさらに大きな歪みが導入されて、光学レンズ11に亀裂が発生するようになる。この発生した亀裂の有無により、接合時の光学レンズ11の歪みの大きさが推測できるために行った。
Figure 2005092088
上記表1の結果から明らかなように、比較例1,2の光学部品A1,A5のように、α1<α2<α3の関係を有さず、かつ金属ホルダ12の熱膨張係数(α3)と低融点ガラス13の熱膨張係数(α2)との差(Δα=α3−α2)が5×10-7/℃未満(Δα<5×10-7/℃)である場合は、光学レンズ11の低融点ガラス13の接合面に剥離による亀裂が生じているものがあった。また、比較例3,4の光学部品A3,A4のように、Δαが100×10-7/℃より大きく(Δα>100×10-7/℃)なると、光学レンズ11と低融点ガラス13との接合面を基点として、光学レンズ11の内部に向けた圧縮力による亀裂が生じているものがあった。
これらに対して、実施例1〜6の光学部品A6〜A11、実施例7の光学部品A2および実施例8〜9の光学部品B1〜B2のように、α1<α2<α3の関係を有し、かつ金属ホルダ12と低融点ガラス13との熱膨張係数の差(Δα=α3−α2)が5×10-7/℃以上で、100×10-7/℃以下であると、即ち、5×10-7/℃≦Δα≦100×10-7/℃であると、リフロー後(接合後)であっても熱冷サイクル試験後であっても、光学レンズ11に亀裂が生じることはなく、良好な結果となっていることが分かる。これは、金属ホルダ12と低融点ガラス13との熱膨張係数の差が、5×10-7/℃以上で100×10-7/℃以下であると、光学レンズ11に常に微小な圧縮応力が付与されるように働くので、光学レンズ11に剥離や亀裂が生じることが防止できたと考えられる。
これらのことから、金属ホルダ12の材料としては、α1<α2<α3の関係を有し、熱膨張係数の差(Δα=α3−α2)が5×10-7/℃以上100×10-7/℃以下で、かつ、熱膨張係数が75×10-7/℃の合金b6(55Fe45Ni)、熱膨張係数が78×10-7/℃の合金b7(54Fe46Ni)、熱膨張係数が88×10-7/℃の合金b8(52Fe48Ni)、熱膨張係数が100×10-7/℃の合金b9(50Fe50Ni)、熱膨張係数が105×10-7/℃の合金b10(48Fe52Ni)、熱膨張係数が125×10-7/℃の合金b11(40Fe60Ni)、および熱膨張係数が170×10-7/℃の合金b2(SUS316)、あるいは熱膨張係数が57×10-7/℃の合金b1(54Fe29Ni17Co)、熱膨張係数が45×10-7/℃の合金b5(58Fe42Ni)を用いるのが好ましいということができる。
4.金属ホルダの接合部の構造について
ついで、金属ホルダの接合部の構造の相違に基づく気密性の相違について検討した。そこで、図3に示すように、テーパ部が形成されない面取り加工部22aを一端部に形成された円筒状の50Fe50Ni製レンズホルダ22を形成した。そして、この金属製レンズホルダ22と、上述と同様な光学レンズ11と低融点ガラスプリフォーム13とを用いて、これらを上述と同様に接合して光学部品20(X)を作製した。
そして、得られた光学部品20(X)と、上述の光学部品10(A9)とをそれぞれ15個ずつ用いて気密性試験を行った。この気密性試験においては、図4(a)(b)に示すように、ヘリウム(He)リークディテクタ(島津製作所製)30を用い、このリークディテクタ30に形成された開口31の上部にOリング32を介して、光学部品A9(X)を配置した。そして、光学部品A9(X)にヘリウム(He)ガスを吹き付けながら、リークディテクタ30により吸引するようにした。これにより、光学レンズ11とレンズホルダ12(22)との間に隙間があって気密でない場合は、リークディテクタ30内に多くのHeガスが流入することとなる。このような気密性試験を15個ずつの試料について行った結果、下記の表2に示すような結果が得られた。
Figure 2005092088
上記表2の結果から明らかなように、光学部品A9においては、全ての試料の気密性が良好であるのに対して、光学部品Xにおいては、1/3の試料の気密性が劣っていることが分かる。これは、光学部品A9においては、レンズホルダ12の一端部にテーパ部12bが形成された面取り加工部12aが形成されているので、低融点ガラス13の溶融時に、溶融した低融点ガラス13が重力によりテーパ部12bに沿って下方に流れるようになる。この結果、溶融した低融点ガラス13がテーパ部12bに気密性を維持しながら充填されたと考えられる。
一方、光学部品Xにおいては、レンズホルダ22の一端部に形成された面取り加工部22aにテーパ部が形成されていないため、低融点ガラス13のレンズホルダ22への濡れが悪くなるとともに、面取り加工部22aの下方への湯流れが悪くなって、光学レンズ11とレンズホルダ22との間に未充填部が形成されたためと考えられる。
なお、上述した実施形態においては、透光性光学材料として熱膨張係数α1が65×10-7/℃のLaSF(重ランタンフリント)を用い、接合材料として熱膨張係数α2が70×10-7/℃のSiO2およびB23を主成分としこれにPbOが添加された低融点ガラスを用いて、接合材料と透光性光学材料との熱膨張係数差α2−α1を5×10-7/℃とした例、あるいは透光性光学材料として熱膨張係数α1が33×10-7/℃のホウケイ酸ガラス(SiO2+B23+Al23)を用い、接合材料として熱膨張係数α2が40×10-7/℃のPbOを主成分(70%程度)とし、これにSiO2およびAl23を添加して形成した低融点ガラスを用いて、接合材料と透光性光学材料との熱膨張係数差α2−α1を7×10-7/℃とした例について説明した。
ところが、接合材料と透光性光学材料との熱膨張係数差α2−α1は5×10-7/℃あるいは7×10-7/℃に限られることなく、5〜50×10-7/℃の範囲になるような接合材料および透光性光学材料を選択して用いるようにすればよい。これは、接合材料と透光性光学材料との熱膨張係数差α2−α1が50×10-7/℃より大きくなると、透光性光学材料に過度な圧縮応力がかかり、透光性光学材料に亀裂が発生したり、消光比などの光学特性が低下するためである。一方、接合材料と透光性光学材料との熱膨張係数差α2−α1が5×10-7/℃未満では再現性に問題があるため、好ましくないためである。
この場合、透光性光学材料としては上述のLaSF(重ランタンフリント)あるいはホウケイ酸ガラス(SiO2+B23+Al23)に限られず、熱膨張係数(α1)が60〜80×10-7/℃の光学ガラス、光学結晶、セラミックから選択されるいずれか1種から選択して用いるようにすればよい。なお、光学ガラスとしては、TaF3(タンタルフリントガラス(HOYA社製)),FK(弗珪クラウン),PK(リン酸クラウン),ZK(亜鉛クラウン),BaK(バリウムクラウン),LaK(ランタンクラウン),LF(軽フリント),SF(重フリント),LaF(ランタンフリント)等から選択して用いるのが好ましく、特に、TaF3を用いるのが好ましい。
また、光学結晶としては、石英結晶、ルチル(酸化チタン)、ガーネット、アルミナ(Al23)、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)、弗化カルシウム(蛍石)(CaF2)、弗化リチウム(LiF)、弗化マグネシウム(MgF2)、弗化バリウム(BaF2)、臭沃化タリウム(KRS−5)、臭塩化タリウム(KRS−6)、塩化ナトリウム(NaCl)、臭化カリウム(KBr)、塩化カリウム(KCl)、沃化セシウム(CsI)、セレン化亜鉛(ZnSe)等から選択して用いるのが好ましい。
また、接合材料としては上述の低融点ガラスに限られず、熱膨張係数(α2)が70〜90×10-7/℃の有機系接着剤、低融点ガラス、半田から選択されるいずれか1種であるのが望ましい。この場合、有機系接着剤としては、ポリイミド系接着剤、エポキシ系接着剤、UV系接着剤、アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤等から選択して用いるのが好ましい。また、低融点ガラスとしては、SiO2,B23を主成分とし、これにAl23,PbO,Na2O,K2O,BaO,Li2O等を含有させた低融点ガラスを用いるのが好ましい。また、半田としては、AuSn合金半田,PbSn合金半田,SnAgCu合金半田等から選択して用いるのが好ましい。
また、上述した実施形態においては、光学レンズ(透光性光学材料)11の上部の外周壁の一部の周面は低融点ガラス(接合材料)13により金属ホルダ12に接合されている例について説明したが、外周壁の一部の全周面を接合する必要はなく、光学レンズ11の中心軸に対して対称の少なくとも2箇所の周壁で低融点ガラス(接合材料)13により金属ホルダ12に接合されるようにすればよい。
また、上述した実施形態においては、低融点ガラスとして、リング状にプリフォームした低融点ガラスを用いる例について説明したが、リング状にプリフォームした低融点ガラスに代えてペースト状の低融点ガラスを用いるようにしてもよい。
金属ホルダに光学材料としてのレンズが接合された光学部品を模式的に示す図であり、図1(a)は上面図を示し、図1(b)は、図1(a)のA−A断面を示す断面図である。 金属ホルダに光学材料としてのレンズを接合する状態を模式的に示す図であり、図2(a)は接合前の状態を示す断面図であり、図2(b)は接合後の状態を示す断面図である。 従来例の金属ホルダに光学材料としてのレンズを接合する状態を模式的に示す図であり、図3(a)は接合前の状態を示す断面図であり、図3(b)は接合後の状態を示す断面図である。 ヘリウム(He)リークディテクタに光学部品を配置して、光学部品の気密性試験を行う様子を模式的に示した断面図である。 従来例の金属ホルダに光学材料としてのレンズが接合された状態を模式的に示す断面図である。 他の従来例の金属ホルダに光学材料としてのレンズが接合された状態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
10…光学部品、11…光学レンズ(透孔性光学材料)、11a…反射防止膜、12…金属製レンズホルダ、12a…面取り加工部、12b…テーパ部、13…低融点ガラス、20…光学部品、22…金属製レンズホルダ、22a…面取り加工部、30…リークディテクタ、31…開口、32…リング

Claims (14)

  1. 接合材料により透光性光学材料の周壁の一部が金属ホルダに接合された光学部品であって、
    前記透光性光学材料の前記金属ホルダとの接合時に発生して該透光性光学材料に付与される応力が常に該透光性光学材料の圧縮方向に働くように接合されていることを特徴とする光学部品。
  2. 接合材料により透光性光学材料の周壁の一部が金属ホルダに接合された光学部品であって、
    前記透光性光学材料の熱膨張係数をα1とし、前記接合材料の熱膨張係数をα2とし、かつ前記金属ホルダの熱膨張係数をα3とした場合に、α1<α2<α3の関係を満たすように、前記透光性光学材料、前記接合材料および前記金属ホルダの各材料が選択されていることを特徴とする光学部品。
  3. 前記接合材料と前記透光性光学材料との熱膨張係数差(α2−α1)が5〜50×10-7/℃で、前記金属ホルダと前記接合材料の熱膨張係数差(α3−α2)が5〜100×10-7/℃となるように前記接合材料、前記透光性光学材料および前記金属ホルダの各材料が選択されていることを特徴とする請求項2に記載の光学部品。
  4. 前記透光性光学材料は熱膨張係数α1が60〜80×10-7/℃であり、前記接合材料は熱膨張係数α2が70〜90×10-7/℃であり、前記金属ホルダは熱膨張係数α3が80〜100×10-7/℃であることを特徴とする請求項2に記載の光学部品。
  5. 前記透光性光学材料は該透光性光学材料の中心軸に対して対称の少なくとも2箇所以上で前記接合材料により前記金属ホルダに接合されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の光学部品。
  6. 接合材料により透光性光学材料の周壁の一部が金属ホルダに接合された光学部品であって、
    前記金属ホルダはその中心部に前記透光性光学材料が挿入される貫通孔が形成されているとともに、該貫通孔の一端部の前記透光性光学材料との接合部に前記接合材料の溜部となるテーパー部が形成されていることを特徴とする光学部品。
  7. 前記テーパー部は前記透光性光学材料の挿入方向に対して傾斜するように形成されていて、前記接合材料の厚みが前記テーパー部の傾斜に沿って薄くなるように形成されていることを特徴とする請求項6に記載の光学部品。
  8. 接合材料により透光性光学材料の周壁の一部が金属ホルダに接合された光学部品であって、
    前記金属ホルダはその中心部に前記透光性光学材料が挿入される貫通孔が形成されているとともに、該貫通孔の一端部の前記透光性光学材料との接合部に前記接合材料の溜部となるテーパー部が形成されており、前記貫通孔の前記一端部以外の前記透光性光学材料との接合部には前記接合材料が流れ込まないようになされており、
    前記接合材料の接合処理温度が前記透光性光学材料に形成されている反射防止膜の耐熱温度よりも低いことを特徴とする光学部品。
  9. 前記透光性光学材料は光学ガラス、光学結晶、セラミックから選択されるいずれか1種であることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の光学部品。
  10. 前記光学ガラスはTaF3(タンタルフリントガラス)であることを特徴とする請求項9に記載の光学部品。
  11. 前記金属ホルダはFe−Ni系合金、Fe−Ni−Co系合金から選択された合金により形成されていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれかに記載の光学部品。
  12. 前記接合材料は有機系接着剤、低融点ガラス、半田から選択されるいずれか1種であることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれかに記載の光学部品。
  13. 透光性光学材料を接合材料により固定、保持する円筒状の金属ホルダであって、
    その中心軸に沿って前記透光性光学材料が挿入される貫通孔が形成され、
    前記貫通孔の一端部に該貫通孔より内径が大きくて該貫通孔に連続する接合材保持部が形成され、
    前記接合材保持部のうち、少なくとも前記貫通孔に連続する箇所においてテーパー部が形成されていることを特徴とする金属ホルダ。
  14. Fe−Ni系合金、Fe−Ni−Co系合金から選択された合金により形成されていることを特徴とする請求項13に記載の金属ホルダ。
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