JP2005088579A - インクジェット記録方法、インクジェット記録装置およびインクジェット記録システム - Google Patents

インクジェット記録方法、インクジェット記録装置およびインクジェット記録システム Download PDF

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Abstract

【課題】 発色性を向上させるために付加された特色を含む複数のインクを用いて記録を行う場合にも、異色のインク同士が記録媒体上で重なることによって発色性の効果を低減してしまう弊害を極力抑えたインクジェット記録方法、インクジェット記録装置およびインクジェット記録システムを提供する。
【解決手段】 数段階に量子化された濃度データを所定のドット配置パターンを用いて最終的な2値データに変換する際に、特色インクについては、他の色のインクと異なるドット配置パターンを用意する。これにより、特色インクと他の色のインクが記録媒体上で重なり合う確立を極力低減することができ、特色インクの発色性を効率的に発揮することが可能となる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、特色インクを含む複数のインクを用いて記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法、インクジェット記録装置およびインクジェット記録システムに関するものである。
近年来のパーソナルコンピュータ等情報処理機器の普及に伴い、画像形成端末としての記録装置も急速に発展および普及してきた。種々の記録装置の中でも、吐出口からインクを吐出させて紙、布、プラスチックシート、OHP用シートなどの記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置は、低騒音のノンインパクト型の記録方式であること、高密度かつ高速な記録動作が可能であること、カラー記録にも容易に対応できること、低廉であることなど、極めて優れた特長を有しており、今やパーソナルユースの記録装置の主流となっている。
インクジェット記録技術の進歩は、記録の高画質化、高速化、低廉化を促進し、またパーソナルコンピュータやデジタルカメラ(単体でその機能を果たすもののほか、その他の装置、例えば携帯型電話に一体化されるものも含む)の普及とも相俟って、パーソナルユーザにまで記録装置を普及させる効果に寄与すること大であった。しかしそのような広範な普及により、パーソナルユーザからも画質のより一層の向上が求められるようになってきている。特に近年では、家庭で手軽に写真をプリントできるようなプリントシステム、および銀塩写真に見合う画像の品位が求められて来ている。
一般的な銀塩写真と比べた場合、インクジェット記録装置においては、特有の粒状感がかねてから問題視されていた。よって近年ではこの粒状感を低減するための様々な対策が提案されており、その様な対策が盛り込まれた記録装置も多く提供されている。たとえば、通常のシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの外に、より濃度の低いライトシアンやライトマゼンタを加えたインクシステムを具備するインクジェット記録装置がある。このようなインクシステムであれば、濃度の低い領域でライトシアンやライトマゼンタを用いることにより、粒状感を低減することができる。同時に、濃度の高い領域では通常のシアンおよびマゼンタで記録を行うことにより、より広い色再現および滑らかな階調性を実現させることが可能となっている。
更に、記録媒体に着弾されるドットの大きさをより小さく設計して粒状感を低減する方法もある。これを実現するために、記録ヘッドに配列する各記録素子から吐出されるインク滴を少量化する技術も進められて来ている。この場合、インク滴の少量化のみならず、より多くの記録素子をより高い配列密度によって構成することにより、記録速度を損なわずに高解像な画像を同時に得ることが可能となっている。
更にまた、銀塩写真の画質に迫るあるいはこれを超えるため、表現可能な色域を拡張することを目的に、レッド(R)、グリーン(G)あるいはブルー(B)のような新たなインク色を加えて記録する記録装置も提案されている。上記R、G、およびBは、いわゆる2次色と呼ばれ、もともとは1次色であるシアン、マゼンタおよびイエローを互いに重ね合わせることにより表現可能な色である。しかしながら、実際には、記録媒体上でこれらの1次色を重ね合わせた段階で、互いの発色効果が低減してしまう傾向がある。2次色を単色で記録した場合のほうが発色性の優れた画像が得られることが一般に知られている。以下、このように記録媒体上での発色性を重視して適用される例えば、レッド、グリーン、ブルーのようなインクを「特色インク」と称することとする。
ところで、記録する画像の濃度を示す多値の階調データを、インク滴を記録媒体に記録するか否かの2値データに変換する、いわゆる2値化処理については、既に多くの方法が提案および開示されており、基本的にはどのような方法を採用することもできる。ただし、近年のように、記録装置の記録解像度やインク色の種類が増加する傾向にあっては、全色の2値化処理を同一手段、同一工程によって行うには負担が大きすぎる場合がある。よって、例えば、記録装置に接続されたホスト装置にインストールされたプリンタドライバによって、まず数段階の階調にまで低減する量子化処理を行った後に、記録装置の内部で最終的な処理を行うといった、2段階の構成で2値化処理を行う記録装置が近年多く提供されている。この場合、ホスト装置が出力する1画素を、複数段階の濃度によって階調表現することになるので、写真画質のような階調性を重視する用途には好適な方法といえる。
数段階の多値濃度データを2値データに変換する方法は、既にいくつかの提案および実施がなされている。例えば、特許文献1によれば、5段階の階調値を持つ1つの入力画素に対し、2×2のエリアの中で4つのドットの記録・非記録によって階調表現する方法が開示されている。更に同文献によれば、2×2のエリアの中でのドット配置を、同一の階調値に対して複数パターンを用意しておき、これら複数のドット配値パターンを、シーケンシャルにあるいはランダムに配列させる方法も開示されている。この様にすることは、各階調に対するドット配置パターンが固定されないので、擬似中間調処理を行った場合の擬似輪郭や画像のエッジ部に現れるいわゆる「はきよせ現象」などが低減される。また、記録ヘッドに配列された複数の記録素子の使用平均化への効果もあると述べられている。
更に、記録装置の高精度化に対応して、上記技術をより進化させた構成の変換方法も提案されている。例えば特許文献2によれば、同一色のインク滴を吐出しながらも、互いに異なる特性を持つ2列の記録素子列を有する記録ヘッドを用いたり、記録時間を短縮させるためにカラムごとに記録/非記録を切り替える方法(カラム間引き)を採用したりする記録装置が開示されている。そして、同一の階調値であっても互いにドット配列の異なる複数のドット配値パターンを用意しておきながら、様々な弊害のそれぞれに対応した、複数のパターンの周期的な配列方法が開示されている。
特開平9−46522号公報 特開2002−29097号公報
しかしながら、上述した特許文献に代表されるような、数段階の多値濃度データを2値データに変換する従来の方法においては、単色のインクを用いて記録する場合に生じる数々の弊害を克服することは出来たが、複数の色のインクを適用する場合に特有な問題については、何ら配慮もなされていなかった。背景技術の項で説明したように、一般に、互いに異なる色のインク同士が記録媒体上で重なると、それぞれの発色性を低減し合うという現象が起こる。近年のように多数色のインクを同時に適用する場合には、異なる色同士が互いに重なり合う確立も高くなり、特に発色性を向上させるために付加された特色インクにおいては、その存在の意味にかかわる重大な問題となる。
本発明は上述の問題点を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、発色性を向上させるために付加された特色インクを含む複数色のインクを用いて記録を行う場合にも、異色のインク同士が記録媒体上で重なることによって発色性の効果を低減してしまう弊害を極力抑えたインクジェット記録方法、インクジェット記録装置およびインクジェット記録システムを提供することである。
そのために本発明においては、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクとを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法において、多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てる割当て工程と、前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、前記割当て工程では、前記特色インクについて、当該特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記ドット配置パターンを割当てることを特徴とする。
また、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクのうちの2つのインクの組み合わせにより記録媒体に表現される色再現領域よりも高い明度を表現でき、且つ前記2つのインクの組み合わせにより表現される色再現領域内の色相角を示す色を有する特色インクと前記基本色インクを少なくとも用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法であって、多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てる割当て工程と、前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、前記割当て工程では、前記特色インクについて、前記特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記ドット配置パターンが使用されることを特徴とする。
また、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法であって、多値の濃度データをより低レベルの多値の濃度データに変換する第1の量子化工程と、前記第1の量子化工程により得られた濃度データを、当該濃度データのデータ値に対応したドット配置パターンを適用させることによって2値データに変換する第2の量子化工程と、前記第2の量子化工程によって得られた2値データに応じて前記記録ヘッドにより前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、前記第2の量子化工程では、前記特色インクについて、当該特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記ドット配置パターンを適用させることを特徴とする。
また、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てる手段と、前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録媒体に対し前記記録ヘッドによりインクを吐出させる手段とを具備し、前記割当て手段は、前記特色インクについて、当該特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記ドット配置パターンを割当てることを特徴とする。
また、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録システムにおいて、多値の濃度データをより低レベルの多値の濃度データに変換する第1の量子化手段と、該第1の量子化手段により得られた濃度データを、当該濃度データのデータ値に対応したドット配置パターンを適用させることによって2値データに変換する第2の量子化手段と、前記第2の量子化手段によって得られた2値データに応じて前記記録ヘッドにより前記記録媒体にインクを吐出する手段とを具備し、前記第2の量子化手段は、前記特色インクについて、当該特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記ドット配置パターンを適用させることを特徴とする。
また、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法であって、多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てるに際し、同一のレベルに対応した複数の異なるドット配置パターンの内1つのドット配置パターンを所定の順序であるいはランダムに割当てる割当て工程と、前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、前記割当て工程では、前記複数の異なるドット配置パターンの割当て順序が、前記特色インクの場合と当該特色インク以外の少なくとも1色のインクの場合とで異なることを特徴とする。
また、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法であって、多値の濃度データをより低レベルの多値の濃度データに変換する第1の量子化工程と、該第1の量子化工程によって得られた濃度データを、当該濃度データのデータ値に対応したドット配置パターンを適用させることによって2値データに変換する第2の量子化工程と、該第2の量子化工程によって得られた2値データに応じて前記記録ヘッドにより前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、前記第2の量子化工程では、前記第1の量子化工程によって得られた同一値に対し、互いに異なる複数の前記ドット配置パターンが所定の配列規則に従って適用され、前記特色インクについては、当該特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記配列規則が適用されることを特徴とする。
また、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法であって、多値のレベルで表現される各画素に対して当該各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てるに際し、同一のレベルに対応した複数の異なるドット配置パターンを配列したマトリクスの中から1つのドット配置パターンを選択して当該選択したドット配置パターンを割り当てる工程と、前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、前記特色インクのための前記マトリクス内のドット配置パターンの配列は、前記特色インク以外の少なくとも1色のインクのための前記マトリクス内のドット配置パターンの配列と異なることを特徴とする。
更に、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てるに際し、同一のレベルに対応した複数の異なるドット配置パターンの内1つのドット配置パターンを所定の順序であるいはランダムに割当てる割当て手段と、前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録媒体に前記記録ヘッドからインクを吐出させる手段とを具備し、前記割当て手段は、前記複数の異なるドット配置パターンの割当て順序を、前記特色インクの場合と前記特色インク以外の少なくとも1色のインクの場合とで異ならせることを特徴とする。
更にまた、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てるに際し、同一のレベルに対応した複数の異なるドット配置パターンを配列したマトリクスの中から1つのドット配置パターンを選択して当該選択したドット配置パターンを割り当てる手段と、前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出する手段とを具備し、前記特色インクのための前記マトリクス内のドット配置パターンの配列は、前記特色インク以外の少なくとも1色のインクのための前記マトリクス内のドット配置パターンの配列と異なることを特徴とする。
尚、本明細書において「特色」とは、広義には、基本色の記録剤(インク)であるイエロー、マゼンタ、シアンの色相とは異なる色のことを指す。また、狭義には、CIE−L*a*b*色空間において、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色記録剤のうちの任意の2つの記録剤の組み合わせにより記録媒体上に表現される色再現領域よりも高い明度および高い彩度の少なくとも一方を表現でき、且つ上記任意の2つの記録剤の組み合わせにより表現される色再現領域内の色相角を示す色のことを指す。
本発明では、上述した狭義の意味の「特色」の記録剤を使用することが好ましいが、広義の意味の「特色」の記録剤を使用することもできる。
本発明によれば、特色インクと他の色のインクが記録媒体上で重なり合う確率を極力低減することができるので、特色インクの発色性を効率的に発揮することが可能となる。
以下に本発明の実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態で適用する記録システムにおける、画像データ変換処理の流れを説明するためのブロック図である。本実施形態で適用するインクジェット記録装置は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の基本色のほかに、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)および特色であるレッド(R)のインクによって記録を行う。よって、これら7色のインクを吐出するための記録ヘッドJ0010が用意されている。図1に示すように、ここに示す各処理は、記録装置とホスト装置としてのパーソナルコンピュータ(PC)によって構成されている。
ホスト装置のオペレーションシステムで動作するプログラムとしてアプリケーションやプリンタドライバがある。アプリケーションJ0001は記録装置で記録する画像データを作成する処理を実行する。実際の記録時にはアプリケーションで作成された画像データがプリンタドライバに渡される。
本実施形態におけるプリンタドライバはその処理として、前段処理J0002、後段処理J0003、γ補正J0004、ハーフトーニングJ0005、および印刷データ作成J0006を有する。以下に、各処理を簡単に説明する。
前段処理J0002は色域(Gamut)のマッピングを行う。この処理は、sRGB規格の画像データR、G、Bによって再現される色域を、記録装置によって再現される色域内に写像するためのデータ変換となる。具体的にはR、G、Bのそれぞれが8bitで表現された256階調のデータを、3次元のLUTを用いることにより、異なる内容のR、G、Bの8bitのデータに変換する。
後段処理J0003は、上記色域のマッピングがなされたR、G、Bデータに基づき、このデータが表す色を再現するインクの組み合わせに対応した色分解データY、M、C、K、LC、LMおよびRを求める。ここでは前段処理と同様に、3次元LUTにて補間演算を併用して行うものとする。
γ補正J0004は、後段処理J0003によって求められた色分解データの各色のデータごとに、その濃度値(階調値)変換を行う。具体的には、記録装置の各色インクの階調特性に応じた1次元LUTを用い、上記色分解データが記録装置の階調特性に線形的に対応づけられるような変換を行う。
ハーフトーニングJ0005は、8ビットの色分解データY、M、C、K、LC、LM、Rのそれぞれについて、量子化処理を行い4ビットのデータに変換する。本実施形態では、多値誤差拡散法を用いて、256階調の8ビットデータを、9階調の4ビットデータに変換する。この4ビットデータは、記録装置におけるドット配置のパターン化処理の配置パターンを示すためのインデックスとなる階調値情報である。
プリンタドライバでの最後には、印刷データ作成処理J0006が施される。印刷データ作成処理J0006では、上記4ビットのインデックスデータを内容とする印刷イメージ情報に印刷制御情報を加え、印刷データを作成する。
記録装置は、入力されてきた上記印刷データに対し、ドット配置パターン化処理J0007およびマスクデータ変換処理J0008を行う。
以下に本発明および本実施形態の最も特徴的な部分であるドット配置パターン化処理J0007について説明する。上述したハーフトーニングJ0005では、256値の多値濃度情報(8ビットデータ)を9値の階調値情報(4ビットデータ)までにレベル数を下げている。しかし、実際に本実施形態のインクジェット記録装置が記録できる情報は、インクを記録するか否かの2値情報である。ドット配置パターン化処理J0007では、0〜8の多値レベルをドットの有無を決定する2値レベルまで低減する。具体的には、ハーフトーニングJ0005からの出力値である4ビットデータに対し、階調値(レベル0〜8)に対応したドット配置パターンを割当てる。つまり、多値のレベルで表現される1画素に対し、その画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てる。
図2は、レベル0〜8に対してそれぞれ変換するドット配値パターンを示している。図の左に示した各レベル値は、ハーフトーン処理部からの出力値であるレベル0〜レベル8に相当している。右側に配列した縦2エリア×横4エリアで構成される各領域は、ハーフトーン処理で出力された1画素(ピクセル)の領域に対応するものである。1画素は、縦横ともに600ppi(ピクセル/インチ;参考値)の画素密度に対応する大きさとなっている。1画素内の各エリアは、ドットの記録・非記録が定義される最小単位に相当する。1つのエリアは、縦が1200dpi(ドット/インチ)、横が2400dpiの記録密度に対応している。本実施形態の記録装置では、縦が約20μm、横が約10μmで表現される1つのエリアに対し、2plのインク滴が各色で1つずつ記録可能なように設計されている。また、図の縦方向は記録ヘッドの吐出口が配列する方向である。エリアの配列密度と吐出口の配列密度とは、1200dpiという値で一致している。横方向は記録ヘッドの走査方向を示している。本実施形態では、走査方向に対し2400dpiの密度で記録を行う構成となっている。
ドット配置パターン化処理J0007においては、このように1画素を形成する複数のエリア各々について、ドットの記録・非記録を定義している。これにより、各エリアに対応する記録素子や記録するカラムに対し、「1」または「0」の1ビットの吐出データが生成される。図2において、丸印を記入したエリアは、各色のドットを記録するエリアを示している。レベル数が上がるに従って、記録するドット数も1つずつ増加している。
本実施形態では、各レベルに対するドット配置パターンを、インク色ごとに異ならせている。すなわち、同一のレベルが入力された場合にも、インク色に応じて互いに異なる配置となるように複数のパターンが用意されている。特に、色域を拡大するために使用される特色のレッドインク(R)については、レベル4以下において、必ず他の色と重ならないように構成されている。逆に、ほぼ同一の色相角を形成するマゼンタ(M)とライトマゼンタ(LM)、シアン(C)とライトシアン(LC)および互いに重なり合うことが殆どないイエロー(Y)とブラック(K)は、それぞれが同一のドット配置パターンを利用するようになっている。
本実施形態では、色域を拡大するために適用されるレッドインクの発色を、重視した構成となっている。特に明度の高い低レベル側で、レッドインクのドットが他のインクのドットと重なり合うことを極力抑え、レッドインクの発色効果を確保するように配慮している。他のインクについては、レベル4以下でレッドインクとは完全に排他の関係でありながら、他のインク色同士も、なるべく重ならないように考慮された配置となっている。以上説明したドット配置パターン化処理J0007により、記録媒体上の各エリアに対する各色ドットの記録、非記録が決定する。
次にマスクデータ変換処理J0008について簡単に説明する。マスクデータ変換処理J0008では、ドット配置パターン化処理J0007により決定された各色のドット配列に対し、互いに補完の関係にある複数のマスクパターンを用いてマスクをかける。各マスクパターンによって得られた記録データは、連続する複数の記録走査で記録媒体に記録される。各記録走査の間には、記録ヘッドの記録幅よりも小さい量の副走査が行われる。これにより、記録媒体の同一領域においては、複数の記録走査で異なる記録素子によって順次画像が形成される。以上のような工程によって行う記録を、通常マルチパス記録と称している。マルチパス記録を実施した場合、記録素子特有のばらつきによる細かいスジや、副走査のピッチで現れる「つなぎスジ」などの弊害が画像全体に分散されて目立たなくなる。よって、滑らかで一様な画像を得ることが可能となる。
本実施形態においては、複数の記録モードで適用する複数のマスクデータが記録装置本体内のメモリに格納してある。マスクデータ変換処理J0008においては、当該マスクデータと上述したドット配置パターン化処理の出力信号との間でAND処理をかける。これにより、各記録走査で実際に吐出させる記録ドットが決定され、出力信号として記録ヘッドH1001の駆動回路J0009に入力される。
尚、上記では画像品位を重視するためにマルチパス記録を適用する内容で説明したが、本発明および本実施形態はこれに限定されるものではない。マルチパス記録を適用しない場合には、マスクデータ変換処理J0008をスキップし、ドット配置パターン化処理の出力信号をそのまま駆動回路J0009に入力すればよい。
駆動回路J0009に入力された各色の1bitデータは、記録ヘッドJ0010の駆動パルスに変換され、各色の記録ヘッドJ0010より所定のタイミングでインクが吐出される。
尚、記録装置における上述のドット配置パターン化処理やマスクデータ変換処理は、それらに専用のハードウエア回路を用い、記録装置の制御部を構成するCPUの制御の下に実行されているものとする。
本実施形態においては、色域を拡大するために適用された特色であるレッドインクを、他のインク色とは低レベル側で重ならないようなドット配置パターンとすることに特徴がある。特に、レッドインクと色相が近く、同時に使用されることの多いマゼンタやライトマゼンタ、およびイエローインクのドット配列は、レッドインクと完全に排他的に構成されている。これにより、彩度および明度の高い状態でレッドインクの発色を効果的に表現することが可能となっている。このように、レッドインクの色相角を含む色再現領域を表現可能なマゼンタ、イエローの2色のインクについては、そのドット配置パターンを、レッドのインクドット配置パターンと異ならせることが特に好ましい。これをレッドインクについて限定せず、特色インクについて一般化することもできる。すなわち、マゼンタ、イエロー、シアンの基本3色のうち、特色インクの色相角を含む色再現領域を表現可能な2色について、そのドット配置パターンを特色インクのドット配置パターンと異ならせることが好ましい。
上記では、低レベルにおいて、特色インク(この場合には、レッドインク)のドットと特色以外の他色インクのドットとが完全に排他的となるような、ドット配置パターンを採用している。しかし、本実施形態では、このような完全に排他的なパターンに限定されるものではない。本実施形態では、特色インク(レッドインク)のドット配置パターンを、特色以外の少なくとも1つの他色インクのドット配置パターンと異ならせる形態であればよい。例えば、レベル1において、特色インク(レッドインク)のドット配置パターンとライトマゼンタ(LM)、シアン(C)、ライトシアン(LC)、イエロー(Y)およびブラック(K)のドット配置パターンを同じものにし、マゼンタ(M)のドット配置パターンだけを異ならせる形態であってもよい。この形態の場合、図2で説明した完全排他のドット配置パターンを用いる形態に比べ、特色インクの発色性は低下する。しかし、特色を含む全色のインクについて同じドット配置パターンを用いる形態よりは、特色インクの発色性を向上させることができる。
尚、以上では、色域を拡大するための特色インクとしてレッドインクを用いる構成で説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。レッドインク以外にも、例えばブルーインクやグリーンインクのような特色を用いてもよいし、これらを組み合わせた構成にしてもよい。また、特色インク(レッドインク、ブルーインク、グリーンインク等)以外のインクも上述した例に限定されるものではなく、例えば、ライトシアンやライトマゼンタを使用しない構成であってもよい。
図3は、上述したレッドインクに加え、特色であるブルーインクおよびグリーンインクを適用した場合において、各色のドット配置パターンを、低レベル側のレベル4まで示した例である。このように、インクの種類が多い場合には、ドットの少ない低レベルにおいても、全ての特色インクに対し、全てのインク色を完全に排他的な構成することは困難である。図3においては、レッド、ブルーおよびグリーンのインク色については、完全に排他的ではないが、互いに異なるドット配置パターンの例を示している。
本実施形態の効果は、このように全色が完全に排他的なドット配置パターンで無くとも得られる。ドット配置パターンの構成においては、適用するインク色の種類および発色性の特徴などに応じて、各色で適切な関係が保たれていればよい。本実施形態のように、色域を拡大するために用意した特色インクの発色性を重視する場合には、上述したような構成を適用すれば、本発明の効果は十分得られる。
特色インクについては、なるべく他の色のインクとは異なるドット配置パターンを使用することにより、特色の発色性を効果的に発揮させることができる。
尚、以上の説明では1画素あたり9階調のレベルを持つ入力濃度データに対し、縦2エリア×横4エリアの領域で対応するドット配置パターン化処理で説明してきた。しかし、本発明はこの階調およびエリアに限定されるものではない。
(第2の実施形態)
以下に本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態においても画像データ変換処理の流れは、第1の実施形態と同様に図1に示した構成が適用できる。
図4は、本実施形態で適用するドット配置パターンの例を示したものである。図4において、A〜Hのパターンは、レベル1に対応する8種類のドット配置パターンを示している。ここでは、説明を簡単にするため、レベル1に限定して述べるが、実際にはレベル2以降もレベル1と同様に互いに異なる配列のパターンが用意されているものとする。本実施形態においては、このような同一のレベルに対する互いに異なる複数のドット配置パターンを、同一のインク色に対して用意する。そして、これらのパターンを図5〜図8で示されように所定の順番にあるいはランダムに対応させる。すなわち、同一のレベルが一様に入力された場合、記録媒体上ではA〜Hに示した8種類のドット配置パターンが、上記所定の順番であるいはランダムに配列して記録される。このような構成にしておくことは、上述した特許文献にも記載されるように、ドット配置パターンの上段に位置する記録素子と下段に位置する記録素子とで吐出回数を均等化させる効果や、記録装置特有の様々なノイズを分散させる効果が得られる。
本実施形態においては、図4に示される複数の異なるドット配置パターンを、主走査方向にm個、副走査方向にn個配列して構成されるマトリクス(m×n)を最小単位とし、それを主走査方向および副走査方向に繰り返し用いて記録を行う。但し、m、nは共に整数であって、mとnの少なくとも一方は2以上である。
図15は、m×nのマトリクスが繰り返し用いられる様子を示した図である。このようなm×nのマトリクスとしては、例えば、図5〜図8に示されるような4×4のマトリクスが適用できる。
ここで、このようなm×nのマトリクス内のドット配置パターンを、各画素に割当てる手法について説明する。
図16は、m×nのマトリクスから、画素位置に対応したドット配置パターンを選択する処理手順について示すフローチャートである。図16に示される処理は、インク色毎に行われる。まず、ステップS1において、注目画素の画素位置情報(x、y)を取得する。ここで、xは主走査方向に延びる画素ライン(ラスタ)における位置、yは副走査方向に延びる画素ライン(カラム)における位置である。
次に、ステップS2において、注目画素の階調値(レベル0〜8)を取得する。ステップS3において、ステップS2で取得した階調値に対応したマトリクスを選択する。ステップS4において、ステップS1で取得した画素位置情報(x、y)を参照することにより、ステップS3で選択したマトリクスから、注目画素の画素位置情報(x、y)に相当するドット配置パターンを選択する。
このような処理を各画素について行うことで、各画素に対してドット配置パターンを割当てることができる。
以上述べた図16の処理を、図5(a)のマトリクスと関連付けて説明する。まず、ステップS1で取得した画素位置情報(x、y)が(1、1)であったとする。次に、ステップS2で取得した階調値がレベル1であったとする。すると、ステップS3では、図5(a)に示される4×4のマトリクスが選択される。そして、ステップS4では、図5(a)に示される4×4のマトリクスの中から、画素位置情報(1、1)に相当するドット配置パターンAが選択される。なお、ステップS1にて取得した画素位置情報(x、y)が(2、1)、(3、1)、(4、1)であれば、ステップS4ではドット配置パターンB、C、Dがそれぞれ選択される。また、ステップS1にて取得した画素位置情報(x、y)が(1、2)、(1、3)、(1、4)であれば、ステップS4ではドット配置パターンE、C、Hがそれぞれ選択される。更に加えると、4×4のマトリクスが繰り返し用いられることを考慮すれば、ステップS1にて取得した画素位置情報(x、y)が(5、1)、(6、1)、(7、1)、(8、1)であれば、ステップS4でドット配置パターンA、B、C、Dがそれぞれ選択されることは容易に理解できる。
ここで、本実施形態で適用可能なm×nのマトリクスの一例として、図5(a)〜(c)のマトリクスについて説明する。図5(a)〜(c)は4×4のマトリクスであり、そのマトリクス内には図4のA〜Hに示されるドット配置パターンが配列されている。より詳しくは、図5(a)〜(c)は、本実施形態で適用するレッドインク(R)と、レッドインクとはなるべく排他的に設定したいマゼンタインク(M)、ライトマゼンタインク(LM)、イエローインク(Y)およびブラックインク(K)における、ドット配置パターンA〜Hの、記録媒体での配列例を示したものである。図の縦方向は、個々のドット配置パターンA〜Hの縦方向、つまり記録ヘッドの記録素子の配列方向と一致している。また、横方向は記録ヘッドの走査方向と一致している。図からも分かるように、本実施形態では、全てのインク色においてA〜Hのドット配置パターンを用いておきながら、ドット配置パターンの配列順序を各色で互いに異ならせていることに特徴がある。このような構成にしておけば、ある2×4のエリア(図5(a)の丸で囲った1画素に対応する領域)で異なる色同士のドットが重なり合ったとしても、他の多くの領域では互いにドットが重なり合うことはない。よって、ある程度の広さを持つ領域で判断すれば、特色インクの発色性を効果的に維持することが可能となるのである。
尚、図5(a)〜(c)は、複数のドット配置パターンA〜Hを各色でランダムに異ならせて配列させた例となっている。
図5(a)〜(c)では、シアン(C)とライトシアン(LC)についてのドット配置パターンの配列順序について特に述べていない。シアン(C)とライトシアン(LC)の配列順序は、図5(a)〜(c)のいずれかと同じにしてもよいし、全く異なるものにしてもよい。レッドインク(R)の発色性を最大限に高めるためには、図5(a)以外の配列順序にするのが最適である。しかし、仮に、図5(a)と同じにしても構わない。なぜなら、レッドインク(R)と、シアンインク(C)やライトシアンインク(LC)が同じ画素に付与される機会は少なく、そのため、レッドインクの発色性に影響を与える割合が少ないからである。
本実施形態では、特色インク(レッドインク)のドット配置パターンの配列順序を、特色以外の少なくとも1つのインクのドット配置パターンの配列順序と異ならせる形態であればよい。例えば、特色インク(レッドインク)とライトマゼンタ(LM)、シアン(C)、ライトシアン(LC)、イエロー(Y)ブラック(K)のドット配置パターンの配列順序として図5(a)を適用し、マゼンタ(M)のドット配置パターンの配列順序として図5(b)を適用する形態であってもよい。この場合、図5(a)〜(c)で説明した形態に比べ、特色インクの発色性は低下する。しかし、特色を含む全色のインクについて同じ配置順序を適用する形態よりは特色インクの発色性を向上させることができる。
次に、本実施形態で適用可能なm×nのマトリクスの別の一例として、図6(a)〜(c)のマトリクスについて説明する。図6(a)〜(c)は4×4のマトリクスであり、そのマトリクス内には図4に示したA〜Dの4つのドット配置パターンを配列している。例えば、図6(a)はレッドインクのドット配置パターンを示している。図において、最上段の画素列では、A→B→C→Dの順で4つのドット配置パターンが巡回している。2段目の画素列では、最上段の画素列に対し右方向に1画素だけシフトした状態で配列している。3段目以降も同様に隣接する上段に対し1画素ずつ右にシフトして配置した構成となっている。
図6(b)および(c)は、図6(a)のレッドインクとはなるべく排他的にドット配置を構成したいインク色(例えば、マゼンタ、ライトマゼンタ、イエロー)の配列例を示している。図において、最上段の画素列では図6(b)および図6(c)ともに図6(a)と同一の配列となっている。しかし、2段目〜4段目のラスタにおいては、図6(a)に対し上段からのシフト量が異なっている。図6(b)では右方向に2画素ずつドット配置パターンがシフトしており、図6(c)では右方向に−1画素ずつ(左方向に1画素ずつ)ドット配置パターンがシフトしている。このようにシフト量を各色で異ならせれば、図5(a)(c)で説明したランダムな配列と同様に、殆どの部分でドット同士が互いに重ならない状態を実現することができる。その一方で、所定の配列を所定の量ずつシフトすればよいので、図5の場合に比べて、記録装置に格納しておくドット配置パターンに要するメモリを削減することが可能となる。
以上のように、A〜Dの4種類のドット配置パターンを用いて互いに異なるドット配列を複数種類作成する方法は、他にもいくつか提案することができる。以下にその例を簡単に説明する。
次に、本実施形態で適用可能なm×nのマトリクスの別の一例として、図7のマトリクスについて説明する。図7は、図6(a)〜(c)で説明した方法とは異なる方法で、図6(a)のレッドインクとはなるべく排他的になるような配列を作成する例を示している。この方法では、横方向に配列する順番は図6(a)と同等にしておきながら、始点(最上で最左端)の画素で適用するドット配置パターンを図6(a)とは異ならせていることに特徴がある。例えば、図6(a)では、始点の画素をドット配置パターンAとし、ここから横方向にA→B→C→D→A→B→C→D→の順で各パターンを配列させている。これに対し、図7では、始点の画素をドット配置パターンCとし、ここからC→D→A→B→C→D→A→B→の順で各パターンを配列させている。続く下の段については、図6(a)と同様に、1段下がる毎に隣接する上段に対し1画素ずつ右にシフトしてドット配置パターンを配列させた構成としている。
このように、同じ配置パターンを用いながら、始点を互いに異ならせた状態で配列させる方法は、図6(a)〜(c)で説明した方法と同様の効果が得られる。すなわち、記録装置に格納しておくドット配置パターンに要するメモリを小容量に抑えながら、レベル1において、すべての領域で排他的な配列を形成することが可能となる。
最後に、本実施形態で適用可能なm×nのマトリクスの別の一例として、図8のマトリクスについて説明する。図8は、図6(a)で示した配列例に対し、始点を一致させておきながら、横方向の配列周期を異ならせた場合を示した図である。図6(a)においては、A〜Dの4種類のドット配置パターンを規則的にシフトさせながら配列させているのに対し、図8では、A〜Eの5種類のドット配置パターンを規則的にシフトさせながら配列させている。
以上説明したように、互いに異なるドット配列パターンを作成する方法は様々なものがあり、どのような方法を採用しても本実施形態は有効である。例えば図6(a)〜(c)で説明したように、ドット配置パターンの配列を、各段でランダムな量でシフトさせても良い。
本実施形態の特徴は、同一の入力信号レベルに対し、複数のドット配置パターン(例えばA〜H)を用意しておきながら、特色インクと特色以外の少なくとも1つのインクとでは、ドット配置パターンが互いに異なる順序で配列していることにある。このような構成は、異色ドット同士が互いに重なり合う確率を、低レベル側で極力抑える一方で、第1の実施形態に比べ、より広い領域での発色性をより多くのインク色に対し効果的に考慮することができる。
尚、本実施形態においても第1の実施形態と同様、レッドインク以外に例えばブルーインクやグリーンインクのような特色を用いてもよいし、これら全てを組み合わせた構成にしてもよい。また、特色インク(レッドインク、ブルーインク、グリーンインク等)以外のインクも上述した例に限定されるものではない。例えば、ライトシアンやライトマゼンタを使用しない構成であってもよい。また、第1の実施形態と同様に、1画素あたり9階調のレベルを持つ入力濃度データに対し、縦2エリア×横4エリアの領域で対応する例に限定されるものではない。更に本実施形態においては、各ドット配置パターンの配列周期も上述した構成に限定されるものではない。縦方向および横方向において、より長い周期や短い周期を適用してもよく、記録領域において完全に周期性を持たないような配置にしてもよい。
以上説明したように本実施形態によれば、同一レベルに対応する複数の異なるドット配置パターンの割当て順序を、特色インクと他の色のインクとで異ならせることにより、特色の発色性を効果的に発揮させることができる。
(第3の実施形態)
上記第2の実施形態では、図4に示されるように、同一階調レベルについて複数の異なるドット配置パターンを用いているが、特色インクと他色インクとで用いるドット配置パターンの種類は同じであった。本実施形態では、第2の実施形態と同様に、複数の異なるドット配置パターンを用いつつも、特色インクと他色インクとで用いるドット配置パターンを異ならせた点を特徴としている。
(例1)
ここで、本実施形態の一例について説明する。この例では、特色インクについては図4のドット配置パターンA、B、C、Dを用い、他色インクについては図4のドット配置パターンE、F、G、Hを用いる。そして、以下の3つの手法のいずれかに従って各画素にドット配置パターンを割当てる。
(手法1)
特色インクおよび他色インクそれぞれで使用される複数のドット配置パターンを所定の順序で選択し、選択されたドット配置パターンを各画素に割当てる。すなわち、特色インクについては、ハーフトーニングJ0005からの出力が階調レベル1を示す度に、ドット配置パターンA、B、C、DをA→B→C→D→の順で周期的に選択し、選択したドット配置パターンを階調レベル1の画素に割当てる。一方、他色インクについては、ハーフトーニングJ0005からの出力が階調レベル1を示す度に、ドット配置パターンE、F、G、HをE→F→G→H→の順で周期的に選択し、選択したドット配置パターンを階調レベル1の画素に割当てる。
(手法2)
特色インクおよび他色インクそれぞれで使用される複数のドット配置パターンをランダムに選択し、選択されたドット配置パターンを各画素に割当てる。すなわち、特色インクについては、ハーフトーニングJ0005からの出力が階調レベル1を示す度に、ドット配置パターンA、B、C、Dの中から1つのドット配置パターンをランダムに選択し、選択したドット配置パターンを階調レベル1の画素に割当てる。一方、他色インクについては、ハーフトーニングJ0005からの出力が階調レベル1を示す度に、ドット配置パターンE、F、G、Hの中から1つのドット配置パターンをランダムに選択し、選択したドット配置パターンを階調レベル1の画素に割当てる。
(手法3)
特色インクおよび他色インクそれぞれで使用される複数のドット配置パターンを画素位置に応じて選択し、選択されたドット配置パターンを各画素に割当てる。すなわち、特色インクについても他色インクについても、上記第2の実施形態のFig5〜Fig8で説明した法則に従ってドット配置パターンを配列し、m×nのマトリクスを作成する。具体的には、特色インクについては、ドット配置パターンA、B、C、Dが配列されたm×nのマトリクスを作成する。一方、他色インクについては、ドット配置パターンE、F、G、Hが配列されたm×nのマトリクスを作成する。そして、上記第2の実施形態で説明したように、マトリクスから、画素位置情報に対応したドット配置パターンを選択し、選択したドット配置パターンを画素に割当てる。
(例2)
次に、本実施形態の別の一例について説明する。上記例1では、特色インクと他色インクとで完全に異なるドット配置パターンを適用していた。例2では、特色インクと他色インクとで一部同じドット配置パターンを用いる。例えば、特色インクについてはFig4のドット配置パターンA、B、C、D、E、Fを用い、他色インクについてはFig4のドット配置パターンE、F、G、H、A、Bを用いる。そして、上記3つの手法のいずれかに従って各画素にドット配置パターンを割当てる。
例2によれば、一部同じドット配置パターンを用いているため、同一画素内で特色インクのドット配置と他色インクのドット配置が完全に一致する場合もある。従って、例1で説明した完全排他のドット配置パターンを用いる形態に比べ、特色インクの発色性は低下する。しかし、特色を含む全色のインクについて全て同じ複数のドット配置パターンを用いる形態よりは、特色インクの発色性を向上させることができる。
(例3)
次に、本実施形態の別の一例について説明する。上記例1および例2では、特色インクと他色インクとの間でドット配置パターンの種類を異ならせている。本実施形態はこれに限られるものではない。例えば、インク色毎にドット配置パターンの種類を異ならせてもよい。また、第2実施形態のように全インク色を適当なグループ(グループ1:R/グループ2:M、LM/グループ3:C、LC/グループ4:Y、K)に分け、グループ間でドット配置パターンの種類を異ならせてもよい。
以上説明した本実施形態によれば、特色インクと他色インクとで複数の異なるドット配置パターンを使用しつつも、使用したドット配置パターンの種類を異ならせているため、ノズル使用頻度を均一化しつつ、特色の発色性を効果的に発揮させることができる。
(その他の構成)
ここで、本発明の上記第1の実施形態、第2の実施形態、第3の実施形態を実現するに好適なインクジェット記録装置の構成について説明する。以下では、使用するインクとして、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタ、イエロー、ブラックおよびレッドの7色を用いる場合について説明する。但し、上記各実施形態で説明した通り、使用するインクはこの組合せに限定されるものではない。
(インクジェット装置の機構部の概略構成)
まず、インクジェット記録装置の機構部の概略構成を説明する。本実施形態における記録装置本体は、各機構の役割から、給紙部、用紙搬送部、キャリッジ部、排紙部、クリーニング部、およびこれらを保護し意匠性を有する外装部、から構成されている。以下、これらの概略を説明していく。
図9は、記録装置の斜視図である。また、図10および図11は、記録装置本体の内部機構を説明するための図であり、図10は右上部からの斜視図、図11は記録装置本体の側断面図をそれぞれ示したものである。
給紙を行う際、まず、給紙トレイM2060を含む給紙部において、記録媒体の所定枚数が、給紙ローラM2080と分離ローラM2041から構成されるニップ部に送られる。送られた記録媒体はニップ部で分離され、最上位の記録媒体のみが用紙搬送部に搬送される。用紙搬送部に送られた記録媒体は、ピンチローラホルダM3000及びペーパーガイドフラッパーM3030に案内され、搬送ローラM3060とピンチローラM3070とのローラ対に送られる。搬送ローラM3060とピンチローラM3070とからなるローラ対は、LFモータE0002の駆動により回転され、この回転により記録媒体がプラテンM3040上を搬送される。
キャリッジ部は、記録ヘッドH1001を取り付けるためのキャリッジM4000を有している。キャリッジM4000は、ガイドシャフトM4020およびガイドレールM1011によって支持されている。ガイドシャフトM4020は、シャーシM1010に取り付けられており、記録媒体の搬送方向に対して直角方向にキャリッジM4000を往復走査させるように案内支持している。また、キャリッジM4000は、シャーシM1010に取り付けられたキャリッジモータE0001によりタイミングベルトM4041を介して駆動される。更に、キャリッジM4000には、電気基板E0014から記録ヘッドH1001へ駆動信号を伝えるための不図示のフレキシブルケーブルが接続されている。このような構成において記録媒体に画像形成する場合、搬送方向(カラム方向)に対しては、搬送ローラM3060およびピンチローラM3070からなるローラ対が、記録媒体を搬送して位置決めする。また、走査方向(ラスタ方向)に対しては、キャリッジモータE0001によりキャリッジM4000を上記搬送方向と垂直な方向に移動させて、記録ヘッドH1001(図12)を目的の画像形成位置に配置させる。位置決めされた記録ヘッドH1001は、電気基板E0014からの信号に従って、記録媒体に対しインクを吐出する。本実施形態の記録装置においては、記録ヘッドH1001により記録を行いながらキャリッジM4000が走査する記録主走査と、搬送ローラM3060により記録媒体が搬送される副走査とを交互に繰り返すことにより、記録媒体上に画像を形成していく構成となっている。記録ヘッドH1001についての詳細な構成は後述する。
最後に、画像形成された記録媒体は、排紙部で第1の排紙ローラM3100と拍車M3120とのニップに挟まれて搬送され、排紙トレイM3160に排出される。
尚、クリーニング部では、キャップM5010を記録ヘッドH1001のインク吐出口に密着させた状態で、ポンプM5000を作用させると、記録ヘッドH1001から不要なインク等が吸引される。これにより、画像記録前後の記録ヘッドH1001をクリーニングすることが出来る。また、キャップM5010を開けた状態で、キャップM5010に残っているインクを吸引することもできる。これにより、残インクによる固着およびその後の弊害がなるべく起こらないようにすることができる。
(記録ヘッド構成)
以下に上記実施形態で適用できるヘッドカートリッジH1000の構成について説明する。ヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001と、インクタンクH1900を搭載する手段、およびインクタンクH1900から記録ヘッドにインクを供給するための手段を有しており、キャリッジM4000に対して着脱可能に搭載される。
図12は、上記実施形態で適用可能なヘッドカートリッジH1000に対し、インクタンクH1900を装着する様子を示した図である。記録装置は、シアン、ライトシアン、マゼンタ、ライトマゼンタ、イエロー、ブラックおよびレッドの7色のインクによって画像を形成するため、インクタンクH1900も7色分が独立に用意されている。そして、図に示すように、それぞれがヘッドカートリッジH1000に対して着脱自在となっている。インクタンクH1900の着脱は、キャリッジM4000にヘッドカートリッジH1000が搭載された状態で行えるようになっている。
図13は、ヘッドカートリッジH1000の分解斜視図を示した図である。図において、ヘッドカートリッジH1000は、第1の記録素子基板H3600および第2の記録素子基板H3601、第1のプレートH1200、第2のプレートH1400、電気配線基板H1300、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700、シールゴムH1800などから構成されている。
第1の記録素子基板H3600および第2の記録素子基板H3601はSi基板であり、その片面にインクを吐出するための複数の記録素子(ノズル)がフォトリソ技術により形成されている。各記録素子に電力を供給するAl等の電気配線は、成膜技術により形成されている。個々の記録素子に対応した複数のインク流路もまた、フォトリソグラフィ技術により形成されている。さらに、複数のインク流路にインクを供給するためのインク供給口は、裏面に開口するように形成されている。
図14は、第1の記録素子基板H3600および第2の記録素子基板H3601の構成を説明するための正面拡大図である。H4000〜H4600は、それぞれ異なるインク色に対応するノズル列である。第1の記録素子基板H3600には、ライトマゼンタの供給されるノズル列H4000、レッドインクの供給されるノズル列H4100、ブラックインクの供給されるノズル列H4200、およびライトシアンインクの供給されるノズル列H4300、の4色分のノズル列が構成されている。また、第2の記録素子基板H3601には、シアンインクの供給されるノズル列H4400、マゼンタインクの供給されるノズル列H4500、およびイエローインクの供給されるノズル列H4600、の3色分のノズル列が形成されている。
各ノズル列は、記録媒体の搬送方向に1200dpi(dot/inch;参考値)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成される。各ノズルは約2ピコリットルのインク滴を吐出させる。各ノズル吐出口における開口面積は、およそ100平方μm2に設定されている。また、第1の記録素子基板H3600および第2の記録素子基板H3601は第1のプレートH1200に接着固定されており、ここには、第1の記録素子基板H3600および第2の記録素子基板H3601にインクを供給するためのインク供給口H1201が形成されている。
さらに、第1のプレートH1200には、開口部を有する第2のプレートH1400が接着固定されている。この第2のプレートH1400は、電気配線基板H1300と第1の記録素子基板H3600および第2の記録素子基板H3601とが電気的に接続されるように、電気配線基板H1300を保持している。
電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H3600および第2の記録素子基板H3601に形成されている各ノズルからインクを吐出するための電気信号を印加する。電気配線基板H1300は、第1の記録素子基板H3600および第2の記録素子基板H3601に対応する電気配線と、この電気配線端部に位置し記録装置本体からの電気信号を受け取るための外部信号入力端子H1301とを有している。外部信号入力端子H1301は、タンクホルダーH1500の背面側に位置決め固定されている。
一方、インクタンクH1900を保持するタンクホルダーH1500には、流路形成部材H1600が例えば超音波溶着により固定されている。これにより、インクタンクH1900から第1のプレートH1200に通じるインク流路H1501が形成されている。
インクタンクH1900と係合するインク流路H1501のインクタンク側端部には、フィルターH1700が設けられている。これにより、外部からの塵埃の侵入を防止し得るようになっている。また、インクタンクH1900との係合部にはシールゴムH1800が装着され、係合部からのインクの蒸発を防止し得るようになっている。
さらに、タンクホルダーH1500、流路形成部材H1600、フィルターH1700及びシールゴムH1800から構成される前述したタンクホルダー部と、第1の記録素子基板H3600および第2の記録素子基板H3601、第1のプレートH1200、電気配線基板H1300及び第2のプレートH1400から構成される記録ヘッド部H1001とを、接着等で結合することにより、ヘッドカートリッジH1000が構成されている。
本発明の実施形態で適用する記録システムにおける画像データ変換処理の流れを説明するためのブロック図である。 本発明の第1の実施形態における、レベル0〜8に対するドット配置パターンを示した図である。 本発明の第1の実施形態におけるブルーインクおよびグリーンインクのドット配置パターンをレベル4まで示した図である。 本発明の第2の実施形態で適用するドット配置パターンの例を示した図である。 (a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態で適用するドット配置パターンの記録媒体上での配列例を示した図である。 (a)〜(c)は、本発明の第2の実施形態で適用可能な4つのドット配置パターンを用いる配列例を示した図である。 本発明の第2の実施形態で適用可能な4つのドット配置パターンを用いる配列例を示した図である。 本発明の第2の実施形態で適用可能な5つのドット配置パターンを用いる配列例を示した図である。 本発明の第1および第2の実施形態を実現可能な記録装置の斜視図である。 本発明の第1および第2の実施形態を実現可能な記録装置の機構部の斜視図である。 本発明の第1および第2の実施形態を実現可能な記録装置の断面図である。 本発明で適用可能なヘッドカートリッジにインクタンクを装着する状態示した斜視図である。 本発明で適用可能なヘッドカートリッジの分解斜視図である。 本発明で適用可能なヘッドカートリッジにおける記録素子基板を示す正面図である。 m×nのマトリクスが繰り返し用いられる様子を示した図である。 m×nのマトリクスから、画素位置に対応したドット配置パターンを選択する処理手順について示すフローチャートである。
符号の説明
J0001 アプリケーション
J0002 前段
J0003 後段
J0004 γ補正
J0005 ハーフトーニング
J0006 印刷データの作成
J0007 ドット配置パターン化処理
J0008 マスクデータ変換処理
J0009 ヘッド駆動回路
J0010 記録ヘッド
H1000 ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1200 第1のプレート
H1201 インク供給口
H1400 第2のプレート
H1500 タンクホルダー
H1501 インク流路
H1600 流路形成部材
H1700 フィルター
H1800 シールゴム
H1900 インクタンク
H3600 第1の記録素子基板
H3601 第2の記録素子基板
H4000 ライトマゼンタノズル列
H4100 レッドノズル列
H4200 ブラックノズル列
H4300 ライトシアンノズル列
H4400 シアンノズル列
H4500 マゼンタノズル列
H4600 イエローノズル列
H4700 第1の記録素子基板
H4701 第2の記録素子基板

Claims (16)

  1. マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクとを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法において、
    多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てる割当て工程と、
    前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、
    前記割当て工程では、前記特色インクについて、当該特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記ドット配置パターンを割当てることを特徴とするインクジェット記録方法。
  2. 前記特色インクのドット配置パターンのうち、所定のレベル以下に対応したドット配置パターンは、前記特色インク以外の全て色のインクのドット配置パターンと異なることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録方法。
  3. マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクのうちの2つのインクの組み合わせにより記録媒体に表現される色再現領域よりも高い明度を表現でき、且つ前記2つのインクの組み合わせにより表現される色再現領域内の色相角を示す色を有する特色インクと前記基本色インクを少なくとも用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法であって、
    多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てる割当て工程と、
    前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、
    前記割当て工程では、前記特色インクについて、前記特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記ドット配置パターンが使用されることを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 前記2つのインクについてのドット配置パターンは、前記特色インクのドット配置パターンと異なることを特徴とする請求項3に記載のインクジェット記録方法。
  5. マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法であって、
    多値の濃度データをより低レベルの多値の濃度データに変換する第1の量子化工程と、
    前記第1の量子化工程により得られた濃度データを、当該濃度データのデータ値に対応したドット配置パターンを適用させることによって2値データに変換する第2の量子化工程と、
    前記第2の量子化工程によって得られた2値データに応じて前記記録ヘッドにより前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、
    前記第2の量子化工程では、前記特色インクについて、当該特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記ドット配置パターンを適用させることを特徴とするインクジェット記録方法。
  6. 前記第2の量子化工程では、前記特色のインクについては、他の色のインクと異なる前記ドット配置パターンが適用されることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録方法。
  7. マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、
    多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てる手段と、
    前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録媒体に対し前記記録ヘッドによりインクを吐出させる手段とを具備し、
    前記割当て手段は、前記特色インクについて、当該特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記ドット配置パターンを割当てることを特徴とするインクジェット記録装置。
  8. マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録システムにおいて、
    多値の濃度データをより低レベルの多値の濃度データに変換する第1の量子化手段と、
    該第1の量子化手段により得られた濃度データを、当該濃度データのデータ値に対応したドット配置パターンを適用させることによって2値データに変換する第2の量子化手段と、
    前記第2の量子化手段によって得られた2値データに応じて前記記録ヘッドにより前記記録媒体にインクを吐出する手段とを具備し、
    前記第2の量子化手段は、前記特色インクについて、当該特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記ドット配置パターンを適用させることを特徴とするインクジェット記録システム。
  9. 前記第1の量子化手段はホストコンピュータに具備され、前記第2の量子化手段は前記記録ヘッドを具備し前記ホストコンピュータに接続したインクジェット記録装置に具備されていることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録システム。
  10. マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法であって、
    多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てるに際し、同一のレベルに対応した複数の異なるドット配置パターンの内1つのドット配置パターンを所定の順序であるいはランダムに割当てる割当て工程と、
    前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、
    前記割当て工程では、前記複数の異なるドット配置パターンの割当て順序が、前記特色インクの場合と当該特色インク以外の少なくとも1色のインクの場合とで異なることを特徴とするインクジェット記録方法。
  11. 前記特色インクは、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクのうちの2つのインクの組み合わせにより記録媒体上に表現される色再現領域よりも高い明度を表現でき、且つ前記2つのインクの組み合わせにより表現される色再現領域内の色相角を示す色のインクであることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録方法。
  12. マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法であって、
    多値の濃度データをより低レベルの多値の濃度データに変換する第1の量子化工程と、
    該第1の量子化工程によって得られた濃度データを、当該濃度データのデータ値に対応したドット配置パターンを適用させることによって2値データに変換する第2の量子化工程と、
    該第2の量子化工程によって得られた2値データに応じて前記記録ヘッドにより前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、
    前記第2の量子化工程では、前記第1の量子化工程によって得られた同一値に対し、互いに異なる複数の前記ドット配置パターンが所定の配列規則に従って適用され、前記特色インクについては、当該特色インク以外の少なくとも1色のインクとは異なる前記配列規則が適用されることを特徴とするインクジェット記録方法。
  13. 前記特色インクは、マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクのうちの2つのインクの組み合わせにより記録媒体上に表現される色再現領域よりも高い明度且つ高い彩度を表現でき、且つ前記2つのインクの組み合わせにより表現される色再現領域内の色相角を示す色のインクであることを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録方法。
  14. マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録方法であって、
    多値のレベルで表現される各画素に対して当該各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てるに際し、同一のレベルに対応した複数の異なるドット配置パターンを配列したマトリクスの中から1つのドット配置パターンを選択して当該選択したドット配置パターンを割り当てる工程と、
    前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出する工程とを有し、
    前記特色インクのための前記マトリクス内のドット配置パターンの配列は、前記特色インク以外の少なくとも1色のインクのための前記マトリクス内のドット配置パターンの配列と異なることを特徴とするインクジェット記録方法。
  15. マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、
    多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てるに際し、同一のレベルに対応した複数の異なるドット配置パターンの内1つのドット配置パターンを所定の順序であるいはランダムに割当てる割当て手段と、
    前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録媒体に前記記録ヘッドからインクを吐出させる手段とを具備し、
    前記割当て手段は、前記複数の異なるドット配置パターンの割当て順序を、前記特色インクの場合と前記特色インク以外の少なくとも1色のインクの場合とで異ならせることを特徴とするインクジェット記録装置。
  16. マゼンタ、イエロー、シアンの基本色インクと当該基本色インクとは異なる色相を示す特色インクを含む複数色のインクを吐出する記録ヘッドを用いて記録媒体にカラー画像を形成するインクジェット記録装置において、
    多値のレベルで表現される各画素に対し、各画素のレベルに対応したドット配置パターンを割当てるに際し、同一のレベルに対応した複数の異なるドット配置パターンを配列したマトリクスの中から1つのドット配置パターンを選択して当該選択したドット配置パターンを割り当てる手段と、
    前記各画素に割当てられたドット配置パターンに基づいて、前記記録ヘッドから前記記録媒体にインクを吐出する手段とを具備し、
    前記特色インクのための前記マトリクス内のドット配置パターンの配列は、前記特色インク以外の少なくとも1色のインクのための前記マトリクス内のドット配置パターンの配列と異なることを特徴とするインクジェット記録装置。
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