JP2005083805A - 走査型プローブ顕微鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】 インライン検査のための走査型プローブ顕微鏡による自動計測で、光量を制御し、当該自動計測の測定精度を向上できる走査型プローブ顕微鏡を提供する。
【解決手段】 走査型プローブ顕微鏡は、試料12に対向する探針20を有するカンチレバー21、探針が試料の表面を走査するとき探針と試料の間で生じる原子間力等を測定する測定部(光てこ式光学顕微鏡やフィードバックサーボ制御ループ)、探針と試料の位置を相対的に変化させ走査動作を行わせる移動機構を備える。さらに走査型プローブ顕微鏡は、アライメントのための参照用パターンを取得・登録する取得登録手段と、この取得登録手段によって画像パターンをレシピに登録した時の照度に光量をレシピに登録するレシピ化手段とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は走査型プローブ顕微鏡に関し、特に、自動計測で高い計測精度を実現できる走査型プローブ顕微鏡に関する。
この走査型プローブ顕微鏡は、原子のオーダまたはサイズの微細な対象物を観察できる測定分解能を有する測定装置として知られる。近年、走査型プローブ顕微鏡は、半導体デバイスが作られた基板やウェハの表面の微細な凹凸形状の測定など各種の分野に適用されている。測定に利用する検出物理量に応じて各種のタイプの走査型プローブ顕微鏡がある。例えばトンネル電流を利用する走査型トンネル顕微鏡、原子間力を利用する原子間力顕微鏡、磁気力を利用する磁気力顕微鏡等があり、それらの応用範囲も拡大しつつある。
上記のうち原子間力顕微鏡は、試料表面の微細な凹凸形状を高分解能で検出するのに適し、半導体基板、ディスクなどの分野で実績を上げている。最近ではインライン自動検査工程の用途でも使用されてきている。
原子間力顕微鏡は、基本的な構成として、原子間力顕微鏡の原理に基づく測定装置部分を備える。通常、圧電素子を利用して形成されたトライポッド型あるいはチューブ型のXYZ微動機構を備え、このXYZ微動機構の下端に、先端に探針が形成されたカンチレバーが取り付けられている。探針の先端は試料の表面に対向している。上記カンチレバーに対して例えば光てこ式光学検出装置が配備される。すなわち、カンチレバーの上方に配置されたレーザ光源(レーザ発振器)から出射されたレーザ光がカンチレバーの背面で反射され、光検出器より検出される。カンチレバーにおいて捩れや撓みが生じると、光検出器におけるレーザ光の入射位置が変化する。従って探針およびカンチレバーで変位が生じると、光検出器から出力される検出信号で当該変位の方向および量を検出できる。上記の原子間力顕微鏡の構成について、制御系として、通常、比較器、制御器が設けられる。比較器は、光検出器から出力される検出電圧信号と基準電圧(目標撓み量を与える電圧)とを比較し、その偏差信号を出力する。制御器は、当該偏差信号が0になるように制御信号を生成し、この制御信号をXYZ微動機構内のZ微動機構に与える。こうして、試料と探針の間の距離を一定に保持するフィードバックサーボ制御系が形成される。上記の構成によって探針を試料表面の微細凹凸に追従させながら走査し、その形状を測定することができる。測定された試料の表面形状は画像化され、計測結果として、モニタに表示される。
上記の原子間力顕微鏡に対して観察対象である試料が用意される。試料は、例えば、表面に多数の半導体デバイスが作りこまれた基板またはウェハである。この試料は試料ステージ上に設けられた試料ホルダ(試料チャック機構)の上に配置され、静電力で固定される。試料ステージは、それ自体、試料を移動させるための移動機構としてXY移動機構およびZ移動機構を備える。XY移動機構およびZ移動機構は、前述したXYZ微動機構に比較して、探針と試料の間で相対的に大きな距離の移動を可能にする粗動機構である。
さらに上記原子間力顕微鏡では、例えば、試料表面等で広い範囲の観察を可能にする光学顕微鏡、および光学顕微鏡で得られた像を撮影するTVカメラ等が装備される。このTVカメラは、探針の位置の確認、あるいはパターン認識を行うための画像取込みを行うのに使用される。
前述した原子間力顕微鏡によってウェハ等を自動計測するとき、測定精度を高くすることが問題となる。自動計測における測定精度を向上させるには、試料表面の測定すべき箇所とカンチレバーの先端の探針とを正確に位置合せを行うことが要求される。上記のごとくTVカメラで得られた探針の位置を利用して当該位置合せが行われる。
上記原子間力顕微鏡によるウェハの自動計測においてウェハの計測すべき箇所を含む空間では、TVカメラによって探針の位置の確認やパターン認識用の画像の取込みという作業が行われるから、適当な照明装置で照明を行って或る一定レベルの明るさ状態(照度状態)に保持されている。しかしながら、この照明装置は、原子間力顕微鏡のための専用の特別な照明装置ではない。従って、従来の自動計測装置の照明環境での照明レベルは、探針の位置確認のとき、またはパターン認識用画像取込みのときのいずれにおいても固定され、一定のレベルとなっている。従来の装置では、例えば、自動計測のウェハの種類ごとに照明のレベルを変えることはできなかった。従ってパターン認識のための画像取込みをうまく行うことができない場合も起り得た。そのため、アライメントの操作もうまくいかないことが多かった。
ここで「アライメント」とは、自動計測のプロセスで実行される、XYステージの位置座標とウェハのアライメントパターンの位置座標系とを一致させるための補正のことである。このアライメントは、通常、ウェハ上に存するアライメントパターンと、レシピ(処理手順記述手段、または条件も含めて処理手順が記述されたもの)に登録された参照用パターンとを比較し、両者が一致するようにステージ位置座標を補正するように行われる。このアライメントの操作を失敗すると、その都度オペレータが介入しなければならないので、結果として、自動計測のスループットが低下するという問題を生じる。
なお、従来、半導体デバイスのウェハ等を検査するインライン検査用システムとして、特許文献1に開示される検査システムがある。この検査システムは、走査型電子顕微鏡およびそれに類似する装置において半導体等の製造工程で用いられる検査システムである。この半導体検査SEMの検査システムの説明では、インライン検査を行うときの手順としてアライメントの操作に関して述べている。
特開2000−252332号公報(段落0004,0023)
インライン検査のための走査型プローブ顕微鏡による自動計測において当該自動計測の測定精度を向上させるため、上記アライメントで、ウェハ上のアライメントパターンを取り込んだ時の画像パターンが可能な限り参照用パターンと一致するようになることが望まれる。つまり、ウェハ上のアライメントパターンを実際に取り込んだ時の条件と参照パターンを登録した時の条件とが可能な限り一致していることが望ましい。特に、画像に影響を与える照明状態すなわち光量の設定を合せることが有効である。従来の環境では、実際には、装置立上げ時に設定された光量をそのまま計測時にも使用しているので、アライメントができなかったり、精度が出ない場合がある。
そこで、本発明の課題は、インライン検査のための走査型プローブ顕微鏡による自動計測において、照明装置による光量を適切に設定し、当該自動計測の測定精度を向上させようとするものである。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、インライン検査のための走査型プローブ顕微鏡に基づく試料ごとの自動計測において、アライメントを行う際の照明レベルに係る光量を適切に制御し、当該自動計測の測定精度を向上することができる走査型プローブ顕微鏡を提供することにある。
本発明に係る走査型プローブ顕微鏡は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
第1の走査型プローブ顕微鏡(請求項1に対応):走査型プローブ顕微鏡は、基本的構成として、試料に対向する探針を有する探針部(カンチレバー等)と、探針が試料の表面を走査するとき探針と試料の間で生じる物理量(原子間力等)を測定する測定部(光てこ式光学検出装置、フィードバックサーボ制御系、走査装置、XYZの微動機構、データ処理等の制御装置等)と、探針と試料の位置を相対的に変化させ走査動作を行わせる移動機構とを備える。走査型プローブ顕微鏡では、測定部で物理量を一定に保ちながら移動機構により探針で試料の表面を走査して試料の表面を測定する。さらに本発明に係る走査型プローブ顕微鏡は、アライメントのための画像パターン(参照用パターン)を取得・登録する取得登録手段(ステップS23で実現される機能部)と、この取得登録手段によって画像パターンをレシピに登録した時の照度に係る光量をレシピに登録するレシピ化手段(ステップS24で実現される機能部)と、を備えている。この特徴的構成によって、位置決めのための画像パターン(参照用パターン)の登録時の光量をレシピ準備時に記録することができ、さらに自動計測実行時(レシピ実行時)に、照明装置の照明レベルに係る光量の調整・設定を行うことができる。
上記の走査型プローブ顕微鏡では、試料の自動計測において試料ごとにアライメントを行うときに、参照パターンの取込み、および試料(ウェハ)上のアライメントパターンの取込みで、画像取込みに影響のある照明装置による照明状態すなわち光量を同じ条件で設定することができ、そのため、自動計測時のアライメントで確実にアライメントの操作を行うことができ、自動計測の測定精度を高くすることが可能である。またアライメントに係るパターン認識を確実に行ってアライメントを必ず成功することができるので、オペレータの介入を避けることができ、自動計測のスループットを高めることが可能である。
第2の走査型プローブ顕微鏡(請求項2に対応)は、上記の第1の構成において、好ましくは、上記照度を有する照明を与える照明装置と、レシピを実行する際に上記レシピに登録された上記照度に対応する光量を照明装置に設定する設定手段(光量制御部62等)と、を備えることで特徴づけられる。この構成によって、画像に影響のある照明装置の照明状態に係る光量を同じ条件にて適切に調整することが可能である。
第3の走査型プローブ顕微鏡(請求項3に対応)は、上記の各構成において、好ましくは、光量は試料ごとに調整され、光量が調整された画像についてのパターン認識が行われることで特徴づけられる。この構成によって、自動計測において試料ごとに最適にアライメントを行うことが可能となる。
本発明によれば、半導体デバイス等の製造ラインに設けられた走査型プローブ顕微鏡に基づくインライン検査において、試料であるウェハごとの自動計測でアライメントを確実に行うことができ、その精度を向上することができ、ひいては測定精度を向上することができ、自動計測のスループットを向上することができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1に従って本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の一例として原子間力顕微鏡装置(AFM装置)の全体構成を説明する。
原子間力顕微鏡装置の下側部分は試料ステージ11が設けられている。試料ステージ11は基準面10上に滑らかに自在に移動できるように配置されている。試料ステージ11は、それ自体がXY移動部であり、かつその内部にZステージ15を有している。XY移動部として試料ステージ11を基準面10上で移動させるのは、基準面10上に固定されたXYステージ14である。XYステージ14はXステージ14aとYステージ14bから成る。また試料ステージ11とXYステージ14は連結部14cで連結されている。
上記の試料ステージ11の上に試料12が置かれている。試料ステージ11は、直交するX軸とY軸とZ軸で成る3次元座標系13で試料12の位置を変えるための機構である。試料ステージ11は、上記のごとくXYステージ14とZステージ15を備え、さらに試料ホルダ16を備える。試料ステージ11は、通常、試料側で変位(位置変化)を生じさせる粗動機構部として構成される。試料ステージ11の試料ホルダ16の上面には、比較的大きな面積でかつ薄板形状の上記試料12が置かれ、保持されている。試料12は、例えば、表面上に半導体デバイスの集積回路パターンが製作された基板またはウェハである。試料12は試料ホルダ16上に固定されている。試料ホルダ16は、その上面部分に試料固定用チャック機構を備えている。
図1において、試料12の上方位置には、駆動機構17を備えた光学顕微鏡18が配置されている。光学顕微鏡18は駆動機構17によって支持されている。駆動機構17は、光学顕微鏡18を、Z軸方向に動かすためのフォーカス用Z方向移動機構部17aと、XYの各軸方向に動かすためのXY方向移動機構部17bとから構成されている。取付け関係として、Z方向移動機構部17aは光学顕微鏡18をZ軸方向に動かし、XY方向移動機構部17bは光学顕微鏡18とZ方向移動機構部17aのユニットをXYの各軸方向に動かす。XY方向移動機構部17bはフレーム部材に固定されるが、図1で当該フレーム部材の図示は省略されている。光学顕微鏡18は、その対物レンズ18aを下方に向けて配置され、試料12の表面を真上から臨む位置に配置されている。光学顕微鏡18の上端部にはTVカメラ(撮像装置)19が付設されている。TVカメラ19は、対物レンズ18aで取り込まれた試料表面の特定領域の像を撮像して取得し、これによって画像データを出力する。
上記の光学顕微鏡18には、さらに、TVカメラ19の近傍の位置に照明装置61を備える。照明装置61は光学顕微鏡18の光軸近傍の光路を経由して試料12の表面に対して必要な照明を与える。試料12は、照明装置61によって所要の照度で照明される。試料12の表面に関して光学顕微鏡18によって所要の照度の下で像を得ることが可能となる。またTVカメラ19は所要の照度の下の当該像を撮像する。照明装置61は、上記の所要照度の照明を行うための光量を有する光を発する。照明装置61から発せられる光に係る光量は任意に調整される。
試料12の上側には、先端に探針20を備えたカンチレバー21が接近した状態で配置されている。カンチレバー21は取付け部22に固定されている。取付け部22は、例えば、空気吸引部(図示せず)が設けられると共に、この空気吸引部は空気吸引装置(図示せず)に接続されている。カンチレバー21は、その大きな面積を有する基部が取付け部22の空気吸引部で吸着されることにより、固定され装着される。
上記の取付け部22は、Z方向に微動動作を生じさせるZ微動機構23に取り付けられている。さらにZ微動機構23はカンチレバー変位検出部24の下面に取り付けられている。
カンチレバー変位検出部24は、支持フレーム25にレーザ光源26と光検出器27が所定の配置関係で取り付けられた構成を有する。カンチレバー変位検出部24とカンチレバー21は一定の位置関係に保持され、レーザ光源26から出射されたレーザ光28はカンチレバー21の背面で反射されて光検出器27に入射されるようになっている。上記カンチレバー変位検出部は光てこ式光学検出装置を構成する。この光てこ式光学検出装置によって、カンチレバー21で捩れや撓み等の変形が生じると、当該変形による変位を検出することができる。
カンチレバー変位検出部24はXY微動機構29に取り付けられている。XY微動機構29によってカンチレバー21および探針20等はXYの各軸方向に微小距離で移動される。このとき、カンチレバー変位検出部24は同時に移動されることになり、カンチレバー21とカンチレバー変位検出部24の位置関係は不変である。Z微動機構23とXY微動機構29は、通常、圧電素子で構成されている。Z微動機構23とXY微動機構29によって、探針20の移動について、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各々へ微小距離(例えば数〜10μm、最大100μm)の変位を生じさせる。なおXY微動機構29は、図示しない上記フレーム部材に固定されている。
上記の取付け関係において、光学顕微鏡18による観察視野には、試料12の適宜な領域の表面と、カンチレバー21における探針20を含む先端部(背面部)とが含まれることになる。
次に原子間力顕微鏡の制御系を説明する。制御系の構成としては、比較器31、制御器32、第1制御装置33、第2制御装置34が設けられる。制御器32は、原子間力顕微鏡(AFM)による測定機構を原理的に実現するための制御器である。また第1制御装置33は複数の駆動機構等のそれぞれの駆動制御用の制御装置であり、第2制御装置34は上位の制御装置である。
比較器31は、光検出器27から出力される電圧信号Vdと予め設定された基準電圧(Vref)とを比較し、その偏差信号s1を出力する。制御器32は、偏差信号s1が0になるように制御信号s2を生成し、この制御信号s2をZ微動機構23に与える。制御信号s2を受けたZ微動機構23は、カンチレバー21の高さ位置を調整し、探針20と試料12の表面との間の距離を一定の距離に保つ。上記の光検出器27からZ微動機構23に到る制御ループは、探針20で試料表面を走査するとき、光てこ式光学検出装置によってカンチレバー21の変形状態を検出しながら、探針20と試料12との間の距離を上記の基準電圧(Vref)に基づいて決まる所定の一定距離に保持するためのフィードバックサーボ制御のループである。この制御ループによって探針20は試料12の表面から一定の距離に保たれ、この状態で試料12の表面を走査すると、試料表面の凹凸形状を測定することができる。
次に第1制御装置33は、原子間力顕微鏡の各部を駆動させるための制御装置であり、次のような機能部を備えている。
光学顕微鏡18は、フォーカス用Z方向移動機構部17aとXY方向移動機構部17bとから成る駆動機構17によって、その位置が変化させられる。第1制御装置33は、上記のZ方向移動機構部17aとXY方向移動機構部17bのそれぞれの動作を制御するための第1駆動制御部41と第2駆動制御部42を備えている。
光学顕微鏡18によって得られた試料表面やカンチレバー21の像は、TVカメラ19によって撮像され、画像データとして取り出される。光学顕微鏡18のTVカメラ19で得られた画像データは第1制御装置33に入力され、内部の画像処理部43で処理される。
光学顕微鏡18に付設された照明装置61の照度を決める光量は任意に調整することができる。照明装置61の光量は光量制御部62によって調整・設定される。
制御器32等を含む上記のフィードバックサーボ制御ループにおいて、制御器32から出力される制御信号s2は、原子間力顕微鏡における探針20の高さ信号を意味するものである。探針20の高さ信号すなわち制御信号s2によって探針20の高さ位置の変化に係る情報を得ることができる。探針20の高さ位置情報を含む上記制御信号s2は、前述のごとくZ微動機構23に対して駆動制御用に与えられると共に、制御装置33内のデータ処理部44に取り込まれる。
試料12の表面の測定領域について探針20による試料表面の走査は、XY微動機構29を駆動することにより行われる。XY微動機構29の駆動制御は、XY微動機構29に対してXY走査信号s3を提供するXY走査制御部45によって行われる。
また試料ステージ11のXYステージ14とZステージ15の駆動は、X方向駆動信号を出力するX駆動制御部46とY方向駆動信号を出力するY駆動制御部47とZ方向駆動信号を出力するZ駆動制御部48とによって制御される。
なお第1制御装置33は、必要に応じて、設定された制御用データ、入力した光学顕微鏡画像データや探針の高さ位置に係るデータ等を記憶・保存する記憶部(図示せず)を備える。
上記第1制御装置33に対して上位に位置する第2制御装置34が設けられている。第2制御装置34は、通常の計測プログラムの記憶・実行および通常の計測条件の設定・記憶、自動計測プログラムの記憶・実行およびその計測条件の設定・記憶、計測データの保存、計測結果の画像処理および表示装置(モニタ)35への表示等の処理を行う。特に本発明の場合には、自動計測におけるアライメントに関するレシピの作成、実行、照明装置 の制御が行われる。自動計測に係る条件は設定ファイルに記憶され、管理される。さらに、通信機能を有するように構成し、外部装置との間で通信を行える機能を持たせることもできる。
第2制御装置34は、上記の機能を有することから、処理装置であるCPU51と記憶部52とから構成される。記憶部52には上記のプログラムおよび条件データ等が記憶・保存されている。また第2制御装置34は、画像表示制御部53と通信部等を備える。加えて第2制御装置34にはインタフェース54を介して入力装置36が接続されており、入力装置36によって記憶部52に記憶される測定プログラム、測定条件、データ等を設定・変更することができるようになっている。
第2制御装置34のCPU51は、バス55を介して、第1制御装置33の各機能部に対して上位の制御指令等を提供し、また画像処理部43やデータ処理部44等から画像データや探針の高さ位置に係るデータを提供される。
次に上記の原子間力顕微鏡装置の基本動作を説明する。
試料ステージ11上に置かれた半導体基板等の試料12の表面の所定領域に対してカンチレバー21の探針20の先端を臨ませる。通常、探針接近用機構であるZステージ15によって探針20を試料12の表面に近づけ、原子間力を作用させてカンチレバー21に撓み変形を生じさせる。カンチレバー21の撓み変形による撓み量を、前述した光てこ式光学検出装置によって検出する。この状態において、試料表面に対して探針20を移動させることにより試料表面の走査(XY走査)が行われる。探針20による試料12の表面のXY走査は、探針20の側をXY微動機構29で移動(微動)させることによって、または試料12の側をXYステージ14で移動(粗動)させることによって、試料12と探針20の間で相対的なXY平面内での移動関係を作り出すことにより行われる。
探針20側の移動は、カンチレバー21を備えるXY微動機構29に対してXY微動に係るXY走査信号s3を与えることによって行われる。XY微動に係る走査信号s3は第1制御装置33内のXY走査制御部45から与えられる。他方、試料側の移動は、試料ステージ11のXYステージ14に対してX駆動制御部46とY駆動制御部47から駆動信号を与えることによって行われる。
上記のXY微動機構29は、圧電素子を利用して構成され、高精度および高分解能な走査移動を行うことができる。またXY微動機構29によるXY走査で測定される測定範囲については、圧電素子のストロークによって制約されるので、最大でも約100μm程度の距離で決まる範囲となる。XY微動機構29によるXY走査によれば、微小な狭域範囲の測定となる。他方、上記のXYステージ14は、通常、駆動部として電磁気モータを利用して構成するので、そのストロークは数百mmまで大きくすることができる。XYステージによるXY走査によれば、広域範囲の測定を行うことができる。
上記のごとくして試料12の表面上の所定の測定領域を探針20で走査しながら、フィードバックサーボ制御ループに基づいてカンチレバー21の撓み量(撓み等による変形量)が一定になるように制御を行う。カンチレバー21の撓み量は、常に、基準となる目標撓み量(基準電圧Vrefで設定される)に一致するように制御される。その結果、探針20と試料12の表面との距離は一定の距離に保持される。従って探針20は、例えば、試料12の表面の微細凹凸形状(プロファイル)をなぞりながら移動(走査)することになり、探針の高さ信号を得ることによって試料12の表面の微細凹凸形状を計測することができる。
次に上記の図1、図2および図3を参照して、本実施形態に係る特徴的な機能および動作を説明する。
図2は自動計測を実行するまでの手順を示す。図2に示されるごとく、自動計測を実行する前の段階では、まず自動計測用レシピのロード(読込み)を行い、当該レシピを実行する(ステップS11)。自動計測用レシピは、自動計測を実行するための処理手順および各種の条件を記述したものであって、自動計測の機能を実現するアルゴリズムまたはプログラムに相当するものである。当該レシピは、図3を参照して後述されるように、予め用意され、登録・保存されている。
次に、測定対象であるウェハすなわち試料12を試料ステージ11の試料ホルダ16の上に搭載し、試料チャック機構によって固定し、さらにウェハの位置をアライメント位置に移動させる(ステップS12)。試料12の搬送・搬入は、半導体デバイス製造用のインライン装置における図示しない搬送ロボット等によって行われる。試料ホルダ16の上に搭載された試料12すなわちウェハに関するアライメント位置への移動は、XYステージ14を駆動することにより行われる。アライメント位置への移動は、ウェハ上のアライメントのパターンの位置が自動計測を行える位置に来るようにするための移動である。
次の段階では、上記レシピに記述されている光量情報に基づいて照明装置61の光量を設定する(ステップS13)。照明装置61の照明状態(照度レベル)は、レシピに記述される光量に基づいて調整される。
次に、照明装置61による上記照明状態において、光学顕微鏡18およびTVカメラ19を用いてアライメント用のパターン(アライメントパターン)を読み込む(ステップS14)。アライメントパターンの像は画像データとして第1制御装置33の画像処理部43を通して第2制御装置34に取り込まれる。第2制御装置34では、取り込んだアライメントパターンに基づいて、レシピに登録された参照用パターンと比較して、アライメントを行う(ステップS15)。アライメントを行った後に、当該試料12に関して自動計測を開始する(ステップS16)。
次に、図3は上記の自動計測用レシピの作成手順を示す。図3において、最初、レシピを作成するためのレシピ準備モードに入る(ステップS21)。XYステージ14を動作させて試料ステージ11をアライメントパターン位置へ移動させる(ステップS22)。このアライメントパターン位置は、位置決めのために予め設定されているパターン位置である。次にアライメントパターンを登録する(ステップS23)。この登録されたアライメントパターンは参照用パターンであり、予め試料ステージ11上に用意された参照用試料に基づいて得られるものである。
さらに次には、参照用パターンを登録した時の光量をレシピに登録する(ステップS24)。上記のアライメントパターン(参照用パターン)を登録する時には照明装置61によって所望の照明状態が作られており、従ってその時の照明装置61による照明の光量を登録しておく。次にアライメントを試み、所定の補正ができるか否かを確認する(ステップS25)。次の判定ステップS25でNOのときにはステップS22に戻ってやり直す。判定ステップS26でYESであるとき、すなわち所定の補正ができることを確認したときには、作成したレシピを登録・保存する(ステップS27)。
以上のようにして作成されたレシピは、前述の図2のフローチャートで説明したごとく、ステップS11で読み出して実行される。これによって精度の高いアライメントを実現することができる。この結果、自動計測における測定精度も向上することができる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、半導体デバイスの製造ライン等における走査型プローブ顕微鏡に基づくインライン検査等において、アライメントを確実に行って試料ごとの自動計測の測定精度を向上するのに利用される。
本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の代表例である原子間力顕微鏡装置の全体的な構成を示す構成図である。 本発明に係る走査型プローブ顕微鏡における自動計測の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る走査型プローブ顕微鏡における自動計測前のレシピ登録までの手順を示すフローチャートである。
符号の説明
10 基準面
11 試料ステージ
12 試料
14 XYステージ
15 Zステージ
16 試料ホルダ
18 光学顕微鏡
19 TVカメラ
20 探針
21 カンチレバー
33 第1制御装置
34 第2制御装置
61 照明装置
62 光量制御部

Claims (3)

  1. 試料に対向する探針を有する探針部と、前記探針が前記試料の表面を走査するとき前記探針と前記試料の間で生じる物理量を測定する測定部と、前記探針と前記試料の位置を相対的に変化させ走査動作を行わせる移動機構とを備え、前記測定部で前記物理量を一定に保ちながら前記移動機構により前記探針で前記試料の表面を走査して前記試料の表面を測定する走査型プローブ顕微鏡において、
    アライメントのための画像パターンを取得・登録する取得登録手段と、
    前記取得登録手段によって前記画像パターンをレシピに登録した時の照度に係る光量を前記レシピに登録するレシピ化手段と、
    を備えることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡。
  2. 前記照度を有する照明を与える照明装置と、
    前記レシピの実行時に前記レシピに登録された前記照度に係る光量を前記照明装置に設定する設定手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡。
  3. 前記光量は試料ごとに調整され、光量が調整された画像についてのパターン認識が行われることを特徴とする請求項1または2記載の走査型プローブ顕微鏡。
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