JP2005106599A - 走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 走査型プローブ顕微鏡を利用してウェハ等の試料をインライン自動検査を行うとき測定開始位置ずれなどの誤測定を正確に検証できる誤測定検証方法を提供する。
【解決手段】 走査型プローブ顕微鏡は、探針20を有するカンチレバー21、探針が試料12の表面を走査するとき探針と試料の間で生じる原子間力等を測定する測定部(24,32等)、試料ステージ11、光学顕微鏡18を備える。走査型プローブ顕微鏡では、測定部によりSPM測定が行われる。このSPM測定で、さらに、試料の表面で測定部による測定開始位置ごとに光学顕微鏡像を記憶するステップと、測定部による測定で取得した画像を記憶するステップと、記憶された光学顕微鏡像と上記画像を比較するステップと、光学顕微鏡像と上記画像の比較で得られた差異に基づき測定の正常・異常を判定するステップと、を含んでなる誤測定検証方法が実施される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法に関し、特に、走査型プローブ顕微鏡によってウェハ等のインライン検査を実施する際に測定データの確かさを示す走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法に関する。
走査型プローブ顕微鏡(SPM)は、原子のオーダまたはサイズの微細な対象物を観察できる測定分解能を有する測定装置として知られる。近年、走査型プローブ顕微鏡は、半導体デバイスが作られた基板やウェハの表面の微細な凹凸形状の測定など各種の分野に適用されている。測定に利用する検出物理量に応じて各種のタイプの走査型プローブ顕微鏡がある。例えばトンネル電流を利用する走査型トンネル顕微鏡、原子間力を利用する原子間力顕微鏡、磁気力を利用する磁気力顕微鏡等があり、それらの応用範囲も拡大しつつある。
上記のうち原子間力顕微鏡(AFM)は、試料表面の微細な凹凸形状を高分解能で検出するのに適し、半導体基板、ディスクなどの分野で実績を上げている。最近ではインライン自動検査工程の用途でも使用されてきている。
原子間力顕微鏡は、基本的な構成として、原子間力顕微鏡の原理に基づく測定装置部分を備える。通常、圧電素子を利用して形成されたトライポッド型あるいはチューブ型のXYZ微動機構を備え、このXYZ微動機構の下端に、先端に探針が形成されたカンチレバーが取り付けられている。探針の先端は試料の表面に対向している。上記カンチレバーに対して例えば光てこ式光学検出装置が配備される。すなわち、カンチレバーの上方に配置されたレーザ光源(レーザ発振器)から出射されたレーザ光がカンチレバーの背面で反射され、光検出器より検出される。カンチレバーにおいて捩れや撓みが生じると、光検出器におけるレーザ光の入射位置が変化する。従って探針およびカンチレバーで変位が生じると、光検出器から出力される検出信号で当該変位の方向および量を検出できる。上記の原子間力顕微鏡の構成について、制御系として、通常、比較器、制御器が設けられる。比較器は、光検出器から出力される検出電圧信号と基準電圧とを比較し、その偏差信号を出力する。制御器は、当該偏差信号が0になるように制御信号を生成し、この制御信号をXYZ微動機構内のZ微動機構に与える。こうして、試料と探針の間の距離を一定に保持するフィードバックサーボ制御系が形成される。上記の構成によって探針を試料表面の微細凹凸に追従させながら走査し、その形状を測定することができる。
上記の原子間力顕微鏡に対して観察対象である試料が用意される。試料は、例えば、表面に多数の半導体デバイスが作りこまれた基板またはウェハである。この試料は試料ステージ上に設けられた試料ホルダ(試料チャック機構)の上に配置され、静電力で固定される。試料ステージは、それ自体、試料を移動させるための移動機構としてXY移動機構およびZ移動機構を備える。XY移動機構およびZ移動機構は、前述したXYZ微動機構に比較して、相対的に大きな距離の移動を可能にする粗動機構である。さらに上記原子間力顕微鏡では、試料表面等で広い範囲の観察を可能にする光学顕微鏡、および光学顕微鏡で得られた像を撮影するTVカメラ等が装備される。
上記の走査型プローブ顕微鏡で得られる画像(SPM像)と、低分解能の光学顕微鏡で得られた光学顕微鏡像とを互いに関連付けて評価する方法としては、下記の特許文献1に記載される方法がある。この文献に開示される走査型プローブ顕微鏡での上記評価方法では、手動による測定を容易に行えるようにするため、まず低分解能の光学顕微鏡像を事前に取得し、その画像の上で走査型プローブ顕微鏡による測定領域を指定し、次にその測定領域に従ってSPM像を取得するものである。さらに得られた光学顕微鏡像とSPM像を関連付けて評価するように構成したものである。
しかし、上記の特許文献1に開示される従来技術では、測定前の領域指定であるので、低分解能の光学顕微鏡像を取得し、その後取得するSPM像と関連付けて記憶することができるが、SPM測定開始直前の低分解能画像との関連ではないので、次のような問題がある。
第1に、光学顕微鏡像の取得とSPM像の取得とは異なる走査方式であり、装置機構に起因する誤差等の様々な誤差により精度面で真にSPM走査した箇所がどこであるかが明確に分らない。第2に、何らかの装置異常等によって測定位置ずれが発生しても分らない。第3に、低分解能画像の取得からSPM測定までの間の時間で起るかもしれない変化については知ることができない。例えば、SPM測定開始前に試料上にゴミが載った等の影響により異常データ(本来の測定データと異なるデータ)となった場合に、測定位置が正しかったかどうかを知ることができない。
インライン自動検査工程では、オペレータの介在なしで自動でかつ連続で測定が行われるため、上記のような問題により測定結果に誤りがあった場合には、その検証が極めて困難となる。
特開2002−350320号公報
本発明の課題は、走査型プローブ顕微鏡によるウェハ等のインライン自動検査工程において、オペレータの介在なしで自動でかつ連続で測定が行われたとしても、測定結果が本来の測定データという観点からその正誤の検証を正確に行えることを可能にするものである。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、走査型プローブ顕微鏡を利用してウェハ等の試料をインライン自動検査を行うことにおいて測定開始位置ずれなどの誤測定を正確に検証できる走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法を提供することにある。
本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法(請求項1に対応): 走査型プローブ顕微鏡は、試料に対向する探針を有する探針部(カンチレバー等)と、探針が試料の表面を走査するとき探針と試料の間で生じる物理量(原子間力等)を測定する測定部(光てこ式光学検出装置、フィードバックサーボ制御系、走査装置、XYZの微動機構、データ処理等の制御装置等)と、試料が載置される試料ステージと、試料の光学顕微鏡像を得るための光学顕微鏡装置とを備える。この走査型プローブ顕微鏡では、測定部で物理量を一定に保ちながら試料に対する探針の位置を変えて探針で試料の表面を走査して試料の表面を測定する。この走査型プローブ顕微鏡のSPM測定では、さらに、試料の表面で測定部による測定開始位置ごとに光学顕微鏡像を記憶するステップと、測定部による測定で取得した画像を記憶するステップと、記憶された光学顕微鏡像と予め記憶された基準としての光学顕微鏡像を比較するステップと、光学顕微鏡像と上記基準としての光学顕微鏡像との比較で得られた差異に基づき測定の正常・異常を判定するステップと、を含んで成る誤測定検証方法が実施される。
他の走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法(請求項2に対応)は、上記の誤測定検証方法において、好ましくは、上記の差異は測定位置ずれであることで特徴づけられる。また他の走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法(請求項3に対応)は、上記の誤測定検証方法において、好ましくは、光学顕微鏡像を比較するステップは、実測定時の光学顕微鏡とレシピに記憶されている基準としての光学顕微鏡像との中に示される目安となる特定のパターンの形状と位置を比較し、正常・異常を判定するステップは、上記比較の結果が同じであれば正常、異なれば異常と判定することで特徴づけられる。さらに他の走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法(請求項4に対応)は、上記の誤測定検証方法において、好ましくは、正常・異常を判定するステップは、判定結果を測定データに関連づけて記憶することで特徴づけられる。
本発明によれば、走査型プローブ顕微鏡によって試料表面の測定領域を測定する場合において特にインライン検査で測定結果に誤りがあったか否かの検証を容易にかつ確実に行うことができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1に従って本発明に係る走査型プローブ顕微鏡(SPM)の全体の構成を説明する。この走査型プローブ顕微鏡は、代表的な例として、原子間力顕微鏡(AFM)を想定している。
走査型プローブ顕微鏡の下側部分には試料ステージ11が設けられている。試料ステージ11の上に試料12が置かれている。試料ステージ11は、直交するX軸とY軸とZ軸で成る3次元座標系13で試料12の位置を変えるための機構である。試料ステージ11は、XYステージ14とZステージ15と試料ホルダ16とから構成されている。試料ステージ11は、通常、試料側で変位(位置変化)を生じさせる粗動機構部として構成される。試料ステージ11の試料ホルダ16の上面には、比較的大きな面積でかつ薄板形状の上記試料12が置かれ、保持されている。試料12は、例えば、表面上に半導体デバイスの集積回路パターンが製作された基板またはウェハである。試料12は試料ホルダ16上に固定されている。試料ホルダ16は試料固定用チャック機構を備えている。
図2に従って試料ステージ11の具体的な構成例を説明する。図2で、14はXYステージであり、15はZステージである。XYステージ14は水平面(XY平面)上で試料を移動させる機構であり、Zステージ15は垂直方向に試料12を移動させる機構である。Zステージ15は例えばXYステージ14の上に搭載されて取り付けられている。
XYステージ14は、Y軸方向に向けて配置された平行な2本のY軸レール201とY軸モータ202とY軸駆動力伝達機構203から成るY軸機構部と、X軸方向に向けて配置された平行な2本のX軸レール204とX軸モータ205とX軸駆動力伝達機構206から成るX軸機構部とから構成されている。上記XYステージ14によって、Zステージ15はX軸方向またはY軸方向に任意に移動させられる。またZステージ15には、試料ホルダ16をZ軸方向に昇降させるための駆動機構が付設されている。図2では当該駆動機構は隠れており、図示されていない。試料ホルダ16の上には試料12を固定するためのチャック機構207が設けられる。チャック機構207には、通常、機械式、吸着や静電等の作用を利用した機構が利用される。
図1において、試料12の上方位置には、駆動機構17を備えた光学顕微鏡18が配置されている。光学顕微鏡18は駆動機構17によって支持されている。駆動機構17は、光学顕微鏡18を、Z軸方向に動かすためのフォーカス用Z方向移動機構部17aと、XYの各軸方向に動かすためのXY方向移動機構部17bとから構成されている。取付け関係として、Z方向移動機構部17aは光学顕微鏡18をZ軸方向に動かし、XY方向移動機構部17bは光学顕微鏡18とZ方向移動機構部17aのユニットをXYの各軸方向に動かす。XY方向移動機構部17bはフレーム部材に固定されるが、図1で当該フレーム部材の図示は省略されている。光学顕微鏡18は、その対物レンズ18aを下方に向けて配置され、試料12の表面を真上から臨む位置に配置されている。光学顕微鏡18の上端部にはTVカメラ(撮像装置)19が付設されている。TVカメラ19は、対物レンズ18aで取り込まれた試料表面の特定領域の像を撮像して取得し、画像データを出力する機能を有する。
試料12の上側には、先端に探針20を備えたカンチレバー21が接近した状態で配置されている。カンチレバー21は取付け部22に固定されている。取付け部22は、例えば、空気吸引部(図示せず)が設けられると共に、この空気吸引部は空気吸引装置(図示せず)に接続されている。カンチレバー21は、その大きな面積の基部が取付け部22の空気吸引部で吸着されることにより、固定され装着される。
上記の取付け部22は、Z方向に微動動作を生じさせるZ微動機構23に取り付けられている。さらにZ微動機構23はカンチレバー変位検出部24の下面に取り付けられている。
カンチレバー変位検出部24は、支持フレーム25にレーザ光源26と光検出器27が所定の配置関係で取り付けられた構成を有する。カンチレバー変位検出部24とカンチレバー21は一定の位置関係に保持され、レーザ光源26から出射されたレーザ光28はカンチレバー21の背面で反射されて光検出器(分割フォトダイオード等)27に入射されるようになっている。上記カンチレバー変位検出部は光てこ式光学検出装置を構成する。この光てこ式光学検出装置によって、カンチレバー21で捩れや撓み等の変形が生じると、当該変形による変位を検出することができる。
カンチレバー変位検出部24はXY微動機構29に取り付けられている。XY微動機構29によってカンチレバー21および探針20等はXYの各軸方向に微小距離で移動される。このとき、カンチレバー変位検出部24は同時に移動されることになり、カンチレバー21とカンチレバー変位検出部24の位置関係は不変である。このXY微動機構29は上記した図示しないフレーム部材に固定されている。
上記において、Z微動機構23とXY微動機構29は、通常、圧電素子で構成されている。Z微動機構23とXY微動機構29によって、探針20の移動について、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各々へ微小距離(例えば数〜10μm、最大100μm)の変位を生じさせる。
上記の取付け関係において、光学顕微鏡18による観察視野には、試料12の特定領域の表面と、カンチレバー21における探針20を含む先端部(背面部)とが含まれる。
次に、走査型プローブ顕微鏡の制御系を説明する。制御系の構成としては、比較器31、制御器32、第1制御装置33、第2制御装置34が設けられる。制御器32は、例えば原子間力顕微鏡(AFM)による測定機構を原理的に実現するための制御器である。また第1制御装置33は複数の駆動機構等のそれぞれの駆動制御用の制御装置であり、第2制御装置34は上位の制御装置である。
比較器31は、光検出器27から出力される電圧信号Vdと予め設定された基準電圧(Vref)とを比較し、その偏差信号s1を出力する。制御器32は、偏差信号s1が0になるように制御信号s2を生成し、この制御信号s2をZ微動機構23に与える。制御信号s2を受けたZ微動機構23は、カンチレバー21の高さ位置を調整し、探針20と試料12の表面との間の距離を一定の距離に保つ。上記の光検出器27からZ微動機構23に到る制御ループは、探針20で試料表面を走査するとき、光てこ式光学検出装置によってカンチレバー21の長手方向に沿った撓み方向に係る変形状態を検出しながら、探針20と試料12との間の距離を上記の基準電圧(Vref)に基づいて決まる所定の一定距離に保持するためのフィードバックサーボ制御のループである。この制御ループによって、カンチレバー21の撓み量は一定に保たれ、これにより探針20は試料12の表面から一定の距離に保たれ、この状態で試料12の表面を走査すると、試料表面の凹凸形状を測定することができる。
次に第1制御装置33は、走査型プローブ顕微鏡の各部を駆動させるための制御装置であり、次のような機能部を備えている。
光学顕微鏡18は、フォーカス用Z方向移動機構部17aとXY方向移動機構部17bとから成る駆動機構17によって、その位置が変化させられる。第1制御装置33は、上記のZ方向移動機構部17aとXY方向移動機構部17bのそれぞれの動作を制御するための第1駆動制御部41と第2駆動制御部42を備えている。
光学顕微鏡18によって得られた試料表面やカンチレバー21の像は、TVカメラ19によって撮像され、画像データとして取り出される。光学顕微鏡18のTVカメラ19で得られた画像データは、第1制御装置33に入力され、内部の画像処理部43で処理される。
制御器32等を含む上記のフィードバックサーボ制御ループにおいて、制御器32から出力される制御信号s2は、走査型プローブ顕微鏡(原子間力顕微鏡)における探針20の高さ信号を意味するものである。探針20の高さ信号すなわち制御信号s2によって探針20の高さ位置の変化に係る情報を得ることができる。探針20の高さ位置情報を含む上記制御信号s2は、前述のごとくZ微動機構23に対して駆動制御用に与えられると共に、制御装置33内のデータ処理部44に取り込まれる。
試料12の表面の測定領域について探針20による試料表面の走査は、XY微動機構29を駆動することにより行われる。XY微動機構29の駆動制御は、XY微動機構29に対してXY走査信号s3を提供するXY走査制御部45によって行われる。
また試料ステージ11のXYステージ14とZステージ15の駆動は、X方向駆動信号を出力するX駆動制御部46とY方向駆動信号を出力するY駆動制御部47とZ方向駆動信号を出力するZ駆動制御部48とによって制御される。
なお第1制御装置33は、必要に応じて、設定された制御用データ、入力した光学顕微鏡画像データや探針の高さ位置に係るデータ等を記憶・保存する記憶部(図示せず)を備える。
上記第1制御装置33に対して上位に位置する第2制御装置34が設けられている。第2制御装置34は、通常の計測プログラムの記憶・実行および通常の計測条件の設定・記憶、自動計測プログラムの記憶・実行およびその計測条件の設定・記憶、計測データの保存、計測結果の画像処理および表示装置(モニタ)35への表示等の処理を行う。特に、本発明の場合には、自動計測において試料表面のAFM測定等で測定後に誤測定を検証するためのプロセスを含んでおり、このプロセスのためのプログラム(レシピ等)を備えている。計測条件の設定では、測定範囲、測定スピードといった基本項目、検証のための条件など、自動計測の条件の設定が行われ、それらの条件は設定ファイルに記憶され、管理される。さらに、通信機能を有するように構成し、外部装置との間で通信を行える機能を持たせることもできる。
第2制御装置34は、上記の機能を有することから、処理装置であるCPU51と記憶部52とから構成される。記憶部52には上記のプログラムおよび条件データ等が記憶・保存されている。また第2制御装置34は、画像表示制御部53と通信部等を備える。加えて第2制御装置34にはインタフェース54を介して入力装置36が接続されており、入力装置36によって記憶部52に記憶される測定プログラム、測定条件、データ等を設定・変更することができるようになっている。
第2制御装置34のCPU51は、バス55を介して、第1制御装置33の各機能部に対して上位の制御指令等を提供し、また画像処理部43やデータ処理部44等から画像データや探針の高さ位置に係るデータを提供される。
次に上記の走査型プローブ顕微鏡すなわち原子間力顕微鏡の基本動作を説明する。
試料ステージ11上に置かれた半導体基板等の試料12の表面の所定領域に対してカンチレバー21の探針20の先端を臨ませる。通常、探針接近用機構であるZステージ15によって探針20を試料12の表面に近づけ、原子間力を作用させてカンチレバー21に撓み変形を生じさせる。このとき上記フィードバックサーボ制御ループはオン状態にされている。カンチレバー21の撓み変形による撓み量を、前述した光てこ式光学検出装置によって検出する。この状態において、試料表面に対して探針20を移動させることにより試料表面の走査(XY走査)が行われる。探針20による試料12の表面のXY走査は、探針20の側をXY微動機構29で移動(微動)させることによって、または試料12の側をXYステージ14で移動(粗動)させることによって、試料12と探針20の間で相対的なXY平面内での移動関係を作り出すことにより行われる。
探針20側の移動は、カンチレバー21を備えるXY微動機構29に対してXY微動に係るXY走査信号s3を与えることによって行われる。XY微動に係る走査信号s3は第1制御装置33内のXY走査制御部45から与えられる。他方、試料側の移動は、試料ステージ11のXYステージ14に対してX駆動制御部46とY駆動制御部47から駆動信号を与えることによって行われる。
上記のXY微動機構29は、圧電素子を利用して構成され、高精度および高分解能な走査移動を行うことができる。またXY微動機構29によるXY走査で測定される測定範囲については、圧電素子のストロークによって制約されるので、最大でも約100μm程度の距離で決まる範囲となる。XY微動機構29によるXY走査によれば、微小な狭域範囲の測定となる。他方、上記のXYステージ14は、通常、駆動部として電磁気モータを利用して構成するので、そのストロークは数百mmまで大きくすることができる。XYステージによるXY走査によれば、広域範囲の測定となる。
上記のごとくして、試料12の表面上の所定の測定領域を探針20で走査しながら、フィードバックサーボ制御ループに基づいてカンチレバー21の撓み量(撓み等による変形量)が一定になるように制御を行う。カンチレバー21の撓み量は、常に、基準となる目標撓み量(基準電圧Vrefで設定される)に一致するように制御される。その結果、探針20と試料12の表面との距離は一定の距離に保持される。従って探針20は、例えば、試料12の表面の微細凹凸形状(プロファイル)をなぞりながら移動(走査)することになり、探針の高さ信号を得ることによって試料12の表面の微細凹凸形状を計測することができる。
上記のごとき走査型プローブ顕微鏡は、例えば、図3に示すごとく、半導体デバイス(LSI)のインライン製作装置の例えば途中段階で基板(ウェハ)の検査を行う自動検査工程62として組み込まれる。図示しない基板搬送装置によって、前段の製作処理工程61から検査対象である基板(試料12)を搬出し、自動検査工程62の上記走査型プローブ顕微鏡(SPM)の基板ホルダ16上に置くと、走査型プローブ顕微鏡により基板表面の所定領域の微細凹凸形状が自動的に計測され、前段での基板製作の処理内容の合否が判定され、その後、再び基板搬送装置によって後段の製作処理工程63へ搬出される。
次に上記原子間力顕微鏡における誤差測定検証方法について説明する。
図4にSPM測定開始位置での光学顕微鏡18による光学顕微鏡像の記憶の例を示す。この像の記憶は、光学顕微鏡18およびそのTVカメラ19で光学顕微鏡像を取得し、取得した光学顕微鏡像を第2制御装置34の記憶部52へ記憶することによって実行される。SPM測定開始位置は、光学顕微鏡18による視野71内に含めて記憶される。図4において、光学顕微鏡像の視野71でヘアラインカーソル72,73の交点74がSPM測定開始位置となる。75は試料表面の特定パターンである。
図5に、試料12の表面の所定領域の測定処理においてSPM測定開始位置の光学顕微鏡像を取得する手順を示したフローチャートを示している。このフローチャートでは、試料12の表面における特定の測定領域に関して、走査型プローブ顕微鏡による測定(SPM測定)の位置決めが最初に行われる(ステップS11)。次に、当該SPM測定位置に関して光学顕微鏡18およびTVカメラ19によって光学顕微鏡像を取得して記憶する(ステップS12)。最後に、SPM測定を実行し、SPM測定像を取得して記憶する(ステップS13)。この光学顕微鏡像とSPM測定像は、SPM測定開始位置と共に関連付けられた形で記憶される。
また図6は、第2制御装置34の記憶部52に記憶されたレシピ(処理・条件手順プログラム)に記憶される光学顕微鏡像と、測定時に記憶される光学顕微鏡像とSPM測定像の関係を示している。
図6の(A)で、81は測定条件を決める際等に予めレシピに記憶された基準としての光学顕微鏡像であり、図4で示されたとものと同じである。光学顕微鏡像80では、ヘアラインカーソル72,73と試料表面の目安としての特定のパターン75が示されている。図6の(B)で、81〜84は測定時に上記ステップS12に基づいて記憶された光学顕微鏡像の4つの例である。また図6の(C)で91〜94は、各光学顕微鏡像81〜84のそれぞれに対応してステップS13の実行に基づいて得られたSPM測定像(1ラインプロファイル)を示している。
上記において、81と83に関しては、レシピに記憶された光学顕微鏡像80と、測定時に記憶された光学顕微鏡像とが同じで、かつSPM像も正しいことから正常に測定されたと判断することができる。
82に関しては、レシピに記憶された光学顕微鏡像80と、測定時に記憶された光学顕微鏡像とが明確に異なるため、SPM測定位置に位置ずれが発生していることが分る。SPM測定像92自体も異常なものとなっている。
84に関しては、レシピに記憶された光学顕微鏡像80と、測定時に記憶された光学顕微鏡像とが同じであるが、SPM測定像94が異常となっている。このことは、測定位置は正しかったが、それ以外の要因(試料そのものの形状、ゴミが載ったなど)で異常データとなったことが分る。
上記のごとく、図5のフローチャートに従って必要な画像データを取得し、図6に示すごとく対比を行うと、SPM測定で得られたSPM測定像が測定開始位置などの誤測定を含むものであるか否かを正確に検証することができる。上記の検証のステップは、SPM測定時に取得した光学顕微鏡像、およびSPM測定像を、レシピに記憶された光学顕微鏡像 を基準にして対比・検討することにより、行われる。上記の検証のステップ、すなわちSPM測定開始位置での光学顕微鏡像を比較する手段は、専ら作業者または操作者の目視作業による検証という観点で説明したが、上記のステップS13の後に、画像認識により自動的に比較・判定するステップを設けることも可能である。また、比較・判定した結果を、測定データと関連付けて記憶することもできる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、走査型プローブ顕微鏡による基板等の試料の表面の凹凸測定であってインライン検査において、測定開始位置ずれなどの誤測定検証に利用される。
本発明に係る誤測定検証方法を実施する走査型プローブ顕微鏡の代表例である原子間力顕微鏡装置の全体的な構成を示す構成図である。 試料ステージの具体的な構成を示す斜視図である。 インライン検査工程の構成を示す図である。 レシピに記憶される基準となる光学顕微鏡像の例を示す図である。 本発明に係る誤測定検証方法の手順を示すフローチャートである。 誤測定検証の仕方の一例を示す説明図である。
符号の説明
11 試料ステージ
12 試料
16 試料ホルダ
17 駆動機構
18 光学顕微鏡
19 TVカメラ
20 探針
21 カンチレバー
22 取付け部
23 Z微動機構
29 XY微動機構
30 探針傾斜機構
33 第1制御装置
34 第2制御装置

Claims (4)

  1. 試料に対向する探針を有する探針部と、前記探針が前記試料の表面を走査するとき前記探針と前記試料の間で生じる物理量を測定する測定部と、前記試料が載置される試料ステージと、前記試料の光学顕微鏡像を得るための光学顕微鏡装置とを備え、前記測定部で前記物理量を一定に保ちながら前記試料に対する前記探針の位置を変え前記探針で前記試料の表面を走査して前記試料の表面を測定する走査型プローブ顕微鏡において、
    前記試料の表面で前記測定部による測定開始位置ごとに前記光学顕微鏡像を記憶するステップと、
    前記測定部による測定で取得した画像を記憶するステップと、
    記憶された前記光学顕微鏡像と予め記憶された基準としての光学顕微鏡像とを比較するステップと、
    前記光学顕微鏡像と前記基準としての光学顕微鏡像との比較で得られた差異に基づき測定の正常・異常を判定するステップと、
    から成ることを特徴とする走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法。
  2. 前記差異は測定位置ずれであることを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法。
  3. 前記光学顕微鏡像を比較するステップは、実測定時の光学顕微鏡とレシピに記憶されている基準としての光学顕微鏡像との中に示される目安となる特定のパターンの形状と位置を比較し、前記正常・異常を判定するステップは、前記比較の結果が同じであれば正常、異なれば異常と判定することを特徴とする請求項1または2記載の走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法。
  4. 前記正常・異常を判定するステップは、判定結果を測定データに関連づけて記憶することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の走査型プローブ顕微鏡の誤測定検証方法。
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