JP2005069762A - 走査型表面計測装置およびその計測方法 - Google Patents

走査型表面計測装置およびその計測方法 Download PDF

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武則 広木
Yoshiyuki Nagano
好幸 永野
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榑沼  透
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Hiroshi Kuroda
浩史 黒田
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Abstract

【課題】 基板やウェハ等の表面上の広域の表面形状の計測で広域の平坦度計測での測定精度を向上できる走査型表面計測装置およびその計測方法を提供する。
【解決手段】 走査型表面計測装置は、試料12に対向する探針20を有するカンチレバー21、探針が試料の表面を走査するとき探針と試料の間で生じる原子間力等を測定する測定部、走査動作を行わせる広域測定用XYステージ14、試料固定用チャック機構16Aを備える。走査型表面計測装置は、測定部で物理量を一定に保ちながらXYステージにより探針で試料の表面を走査して試料の表面を測定する。さらに、試料の表面測定で設定される測定領域とほぼ同じ測定領域を設定して本来の試料測定前に装置誤差分を測定させ、試料の表面に係る測定値から装置誤差に係る測定値を減算する制御部を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、走査型表面計測装置およびその計測方法に関し、特に、広域の表面形状を測定するときその平坦度の精度を高めるのに適した走査型表面計測装置およびその計測方法に関する。
走査型プローブ顕微鏡は走査型表面計測装置の一例である。この走査型プローブ顕微鏡は、原子のオーダまたはサイズの微細な対象物を観察できる測定分解能を有する測定装置として知られる。近年、走査型プローブ顕微鏡は、半導体デバイスが作られた基板やウェハの表面の微細な凹凸形状の測定など各種の分野に適用されている。測定に利用する検出物理量に応じて各種のタイプの走査型プローブ顕微鏡がある。例えばトンネル電流を利用する走査型トンネル顕微鏡、原子間力を利用する原子間力顕微鏡、磁気力を利用する磁気力顕微鏡等があり、それらの応用範囲も拡大しつつある。
上記のうち原子間力顕微鏡は、試料表面の微細な凹凸形状を高分解能で検出するのに適し、半導体基板、ディスクなどの分野で実績を上げている。最近ではインライン自動検査工程の用途でも使用されてきている。
特に次世代半導体プロセスの評価用原子間力顕微鏡は、SEM−ITRSロードマップ(2001 Edition, Metrology Table 101a)にも示される通り、その要求性能が極限に達しつつある。平坦性計測精度では、例えば25×25mmの半導体チップエリアで10nmレベルの精度が要求されている。この平坦性計測精度は、比率に換算すると、10/25,000,000に相当する。
上記のような広域の平坦性計測の分野では、従来、光学的干渉現象を利用した計測装置が多かった。しかし、半導体素子表面の薄膜積層構造では、従来の計測装置では必要な計測精度を確保することが困難であった。そこで半導体素子表面の薄膜積層構造では、触針式表面粗さ計や原子間力顕微鏡といった、探針を利用して試料表面の凹凸を直接になぞるという直接計測法が主流になりつつある。また触針式表面粗さ計は、平坦性計測分野では広く用いられてきたが、表面形状の微細化に伴ってその分解能および精度が不足し、近年では、原子間力の原理を利用した計測装置に急速にシフトしつつある。なお、原子間力顕微鏡における微動機構に基づく通常の測定可能範囲は、一般的に10〜100μmと狭いものであり、それよりも広い範囲を測定する広域計測分野に適用することは難しいと考えられていた。しかしながら、ここ数年の技術進歩に基づき広域AFM測定が実用的になりつつある。
広域測定を行うことができる原子間力顕微鏡等の走査型表面計測装置は、例えば特許文献1に開示されている。
原子間力顕微鏡は、基本的な構成として、原子間力顕微鏡の原理に基づく測定装置部分を備える。通常、圧電素子を利用して形成されたトライポッド型、チューブ型、または平行平板型のXYZ微動機構を備え、このXYZ微動機構の下端に、先端に探針が形成されたカンチレバーが取り付けられている。探針の先端は試料の表面に対向している。上記カンチレバーに対して例えば光てこ式光学検出装置が配備される。すなわち、カンチレバーの上方に配置されたレーザ光源(レーザ発振器)から出射されたレーザ光がカンチレバーの背面で反射され、光検出器より検出される。カンチレバーにおいて捩れや撓みが生じると、光検出器におけるレーザ光の入射位置が変化する。従って探針およびカンチレバーで変位が生じると、光検出器から出力される検出信号で当該変位の方向および量を検出できる。上記の原子間力顕微鏡の構成について、制御系として、通常、比較器、制御器が設けられる。比較器は、光検出器から出力される検出電圧信号と基準電圧とを比較し、その偏差信号を出力する。制御器は、当該偏差信号が0になるように制御信号を生成し、この制御信号をXYZ微動機構内のZ微動機構に与える。こうして、試料と探針の間の距離を一定に保持するフィードバックサーボ制御系が形成される。上記の構成によって探針を試料表面の微細凹凸に追従させながら走査し、その形状を測定することができる。
上記の原子間力顕微鏡に対して観察対象である試料が用意される。試料は、例えば、表面に多数の半導体デバイスが作りこまれた基板またはウェハである。この試料は試料ステージ上に設けられた試料ホルダ(試料チャック機構)の上に配置され、真空吸着または静電力で固定される。試料ステージは、それ自体、試料を移動させるための移動機構としてXY移動機構およびZ移動機構を備える。XY移動機構およびZ移動機構は、前述したXYZ微動機構に比較して、相対的に大きな距離の移動を可能にする粗動機構である。さらに上記原子間力顕微鏡では、試料表面等で広い範囲の観察を可能にする光学顕微鏡、および光学顕微鏡で得られた像を撮影するTVカメラ等が装備される。
上記特許文献1に開示される表面測定装置では、上記の原子間力顕微鏡の基本的構成に加えて、試料表面における広域を測定できるようにするため、走査のための移動状態を生じさせるとき、探針またはカンチレバー側のXYZ微動機構を駆動するのではなく、試料側の試料ステージを動作させるようにしている。この構成によって、試料ステージ上に配置された試料を例えば100mm程度移動させることができ、広域の形状を計測することができる。
さて、例えば1辺の25mmの正方形領域を10nmの精度でその平坦性を評価する場合には、測定データにおいて、試料の表面形状データの他に、装置としての計測誤差が集積されることに注意を要する。通常、シリコンウェハの表面には100nm以下の凹凸やうねりが存在する。このようなシリコンウェハの表面形状を例えば10nm以下の精度で計測しなければならない。装置誤差を厳密に10nm以下にすることは極めて困難である。10nmという長さは、原子100個分の大きさにすぎないからである。
次に上記装置誤差と計測との関係の問題を図7を参照して説明する。図7で、(A)は試料ホルダ(試料チャック機構)の試料載置部を示す平面図、(B)は試料ホルダ(試料チャック機構)の縦断面図、(C)は試料ホルダに試料を搭載した状態の縦断面図、(D)は試料チャック機構の1つの突起の拡大縦断面図((1),(2))、(E)は試料を搭載した試料ステージの全体を示す一部を縦断面で示した側面図である。図7によって、基準面101、基準面101上に置かれた試料ステージ102、試料ホルダ103、試料チャック機構103A、基板のごとき試料104の関係、および試料104を固定する機構が示される。試料ホルダ103の上面部が試料チャック機構103Aとして形成されている。
試料チャック機構103Aの上面である試料載置部にはピン状の多数の突起105が形成されている。多数の突起105は好ましくは均等な間隔で上面に分散的に設けられている。多数の突起105の上に平板状の試料104が載置されている。突起105の内部には通路(孔)105aが形成されており、この通路105aを介して図示しない排気装置により矢印106のごとき排気・吸引して試料104を多数の突起105の上に吸着し固定する((D)の(1))。なお(D)の(2)に示すように、実際には、通路105aを突起105以外の部分に設ける場合が多い。このように試料チャック機構103Aの上に試料を固定した状態で、基準面101上で移動する試料ステージ102でXY平面内で走査移動を行って、試料104の表面の測定が開始される。試料104の表面形状を測定する場合、当該測定で得られる測定値F(x,y)には、試料自身の表面形状による要素F1(x,y),試料チャック機構103Aの多数の突起105から成る表面形状による要素F2(x,y)、試料ステージ102の移動精度による要素F3(x,y)が重なって含まれることになる。
試料104の測定値F(x,y)に含まれる3つの要素F1(x,y),F2(x,y),F3(x,y)について図8を参照して説明する。図8に示されるごとく、測定値F(x,y)は、3つの要素、すなわち、試料104の表面形状F1(x,y),試料チャック機構103Aの表面形状F2(x,y)、試料ステージ102の移動精度F3(x,y)が合計されたものとして測定される。このうち、試料チャック機構103Aの表面の加工精度、および試料ステージ102に関する基準面101の加工精度は、現在の技術では限界があり、広域測定において10nm以下の精度を確保することは不可能である。従って従来の技術では、試料104の表面形状のみを分離して正確に計測することは不可能な状態にある。
上記の問題を解決する従来技術の1つは、特許文献2に記載される基準面サンプル方式である。この技術的アイデアによれば、予め厳密に加工された基準面を有するサンプルを用意しておき、そのサンプルの測定結果が装置誤差を表すものとする。例えば、半導体プロセスにおける平坦化処理の前後で同一サンプルの計測を行い、加工前を基準面として評価するものである。しかし、この技術の場合には、サンプルの基準面自身の問題が大きくなる。例えば25mmの寸法のサンプルで10nm以下の平坦度精度を有する基準サンプルを作ること自体が難しい話である。さらに、このような基準面を有するサンプルを作ることができたとしても、時間の変化によりあるいは温度環境などの外乱により変化しないという保証を確保することは極めて困難である。
原子間力顕微鏡による試料104の表面形状の測定において、実稼動の状態で、試料チャック機構103Aの表面形状の測定、試料ステージ102の移動精度をそれぞれ測定することができれば、試料104の表面形状に係る測定値から各測定値を減算することにより、高精度の測定を行うことができる。すなわち、測定装置の実際の稼動状態で、試料チャック機構103Aの突起105の表面形状を測定することができれば、この目的を達成することができる。しかしながら、従来の原子間力顕微鏡による測定方式では、試料チャック機構103Aの突起105のみを測定する技術が実現されていない。
上記の理由は次の通りである。図9に示す通り、試料チャック機構103Aの突起105の高さ(h1)と、カンチレバー107の先端に形成された探針108の長さ(h2)との関係において、h1》h2である。原子間力による測定方式には各種方式が開発・提案されているが、基本的には或るラインに沿って試料表面をなぞるものである。109は計測軌跡である。従って、探針の長さよりも深い段差があると、その境界部で探針の追従が不連続になり、探針108と突起105の側面が衝突し、探針108の先端で破損が生じ、広域測定の間に探針108自身が消耗してしまうという問題がある。
今まではmm単位の広域測定ができる原子間力顕微鏡装置がなかったことから上記の誤差要素F2(x,y),F3(x,y)が問題になることはなかったが、広域測定が可能な原子間力顕微鏡装置において測定値から誤差要素F2(x,y),F3(x,y)を除く方式という課題は新規なものである。さらに試料チャック機構103Aの突起105は、直径が1mm以下の形状で、例えば直径300mmの試料搭載面の全面に多数形成されている。いかなる測定方式であれ、多数の突起105のすべての高さを測定することは時間的にも非効率である。このため、広域測定を行うことができる原子間力顕微鏡装置で測定値F(x,y)から誤差要素F2(x,y),F3(x,y)を除く測定方式では、突起105の形状測定を効率よく行う方法が必要とされる。さらに、測定で極めて高い精度を確保するためには、時間的かつ環境的なドリフト現象を最低限に抑える新たな方式が望まれている。
特開2000−266770号公報 特表2001−517777号公報
本発明の課題は、広域測定を可能にする構成を有した原子間力顕微鏡等の走査型表面計測装置およびその計測方法において、得られた試料表面形状に係る測定値から試料チャック機構の表面形状および試料ステージの移動精度に起因する誤差要素を除く測定方式であり、当該誤差要素を正確にかつ効率よく測定することにより、試料表面形状に係る上記測定値から減算し、もって時間的かつ環境的なドリフト現象を最低限に抑え、広域測定で極めて高い平坦度精度を確保しようとすることにある。
本発明の目的は、上記の課題に鑑み、基板やウェハ等の試料の表面上の広域の表面形状を計測することにおいて、広域の平坦度計測における測定精度を向上させることができる走査型表面計測装置およびその計測方法を提供することにある。
本発明に係る走査型表面計測装置およびその計測方法は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
第1の走査型表面計測装置(請求項1に対応): 試料に対向する探針を有する探針部(カンチレバー等)と、探針が試料の表面を走査するとき探針と試料の間で生じる物理量(原子間力等)を測定する測定部(光てこ式光学検出装置、フィードバックサーボ制御系、走査装置、XYZの微動機構、データ処理等の制御装置等)と、探針と試料の位置を相対的に変化させ走査動作を行わせる広域測定用移動機構(試料ステージ側のXYステージ)と、試料を固定するチャック機構とを備える。走査型表面計測装置は、上記測定部で物理量を一定に保ちながら移動機構により探針で試料の表面を走査して試料の表面を測定する。走査型表面計測装置は、さらに、試料の表面測定で設定される測定領域と例えば同じ測定領域またはほぼ同じ測定領域を設定して本来の試料測定前に装置誤差(試料チャック機構の平坦度等)を測定させ、試料の表面に係る測定値から装置誤差に係る測定値を減算する制御部を備えている。上記の構成によって、好ましくは、原子間力顕微鏡等の走査型表面計測装置で、試料表面を広域測定する場合に、本来の試料の表面測定の前の段階で事前に装置誤差分に起因する平坦度測定を行って、試料表面の本来の測定値から装置誤差分を減算するようにし、試料の平面度の測定で高い精度の測定値を得ることが可能となる。さらに上記において、試料表面での測定領域と装置誤差を測定するための測定領域については、必ずしも同じ場所である必要はない。例えば同じ場所が含まれる測定を行って、装置誤差を除く処理の際に同じ場所に関して当該処理を行うようにすればよい。
第2の走査型表面計測装置(請求項2に対応)は、上記の第1の装置構成において、好ましくは、装置誤差に係る測定値は、試料を搭載して固定するためのチャック機構の複数の突起に係る測定値であることで特徴づけられる。この構成によって、予め決められた所定の突起の高さ位置等を測定することで、試料が搭載されるチャック機構より下側の装置部分の平坦度を測定することが可能となる。
第3の走査型表面計測装置(請求項3に対応)は、上記の第1の装置構成において、好ましくは、上記の測定部は原子間力顕微鏡の原理に基づく測定部であることで特徴づけられる。この構成により、原子レベルの微細な凹凸を有する平面の平坦度を装置誤差分を除いて高い精度で測定することが可能となる。
第1の走査型表面計測装置の計測方法(請求項4に対応)は、試料に対向する探針を有する探針部と、探針が試料の表面を走査するとき探針と試料の間で生じる物理量を測定する測定部と、探針と試料の位置を相対的に変化させ走査動作を行わせる広域測定用移動機構と、試料を固定するチャック機構とを備える走査型表面計測装置に適用される。この走査型表面計測装置は、測定部で物理量を一定に保ちながら移動機構により探針で試料の表面を走査して試料の表面を測定する表面計測方法を実行する。上記表面計測方法は、さらに、探針と測定部と移動機構により、試料搭載前のチャック機構の試料搭載面を測定するステップと、試料をチャック機構に搭載して固定した後、同じ測定箇所またはほぼ同じ測定箇所にて、試料の表面を測定するステップと、試料の表面に係る測定値からチャック機構の試料搭載面に係る測定値を減算するステップと、を含んでいる。この走査型表面計測装置の計測方法では、試料を広域測定を行うとき、事前に試料が搭載されるチャック機構以下の装置部分の平坦度を測定しておき、その後で試料表面に係る測定値から装置部分の平坦度に係る測定値を減算し、装置誤差分を除去しておくことにより、高い平坦度精度で試料表面の広域測定を可能にするものである。さらに上記において、試料表面での測定箇所と装置誤差を測定するための測定箇所については、必ずしも同じ場所である必要はない。例えば同じ場所が含まれる測定を行って、装置誤差を除く処理の際に同じ場所に関して当該処理を行うようにすればよい。
第2の走査型表面計測装置の計測方法(請求項5に対応)は、上記の第1の計測方法において、好ましくは、上記の測定箇所はライン状領域または平面状領域であることを特徴とする。
第3の走査型表面計測装置の計測方法(請求項6に対応)は、上記の第1の計測方法において、好ましくは、チャック機構の試料搭載面は複数の突起が形成された面であることで特徴づけられる。
本発明によれば、試料における広域範囲の本来のAFM測定等において、試料が搭載・固定されるチャック機構の試料搭載面の平面性(平坦度)をほぼ同一測定領域にて事前にAFM測定等を行うことにより、装置誤差分(試料ステージの移動誤差および試料搭載面の平坦度)のデータを知得し、その後に実行される測定で得られた試料表面に係る測定値から装置誤差分を減算するようにしたため、試料の広域の平坦度計測における測定精度を非常に高めることができる。表面に多数の突起を有して成るチャック機構の場合には所定の突起を測定することによって、試料ステージの移動誤差とチャック機構の平坦性を同時に測定することができる。また本発明によれば、時間的変化あるいは温度等の環境変化に対するドリフト現象を低減することができる。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1に従って本発明に係る走査型表面計測装置の一例として原子間力顕微鏡装置(AFM装置)の全体構成を説明する。なお走査型表面計測装置は、これに限定されず、触針式表面プロファイラ等を含む。
原子間力顕微鏡装置の下側部分は試料ステージ11が設けられている。試料ステージ11は基準面10上に滑らかに自在に移動できるように配置されている。試料ステージ11は、それ自体がXY移動部であり、かつその内部にZステージ15を有している。XY移動部として試料ステージ11を基準面10上で移動させるのは、基準面10上に固定されたXYステージ14である。XYステージ14はXステージ14aとYステージ14bから成る。また試料ステージ11とXYステージ14は連結部14cで連結されている。
上記の試料ステージ11の上に試料12が置かれている。試料ステージ11は、直交するX軸とY軸とZ軸で成る3次元座標系13で試料12の位置を変えるための機構である。試料ステージ11は、上記のごとくXYステージ14とZステージ15を備え、さらに試料ホルダ16を備える。試料ステージ11は、通常、試料側で変位(位置変化)を生じさせる粗動機構部として構成される。試料ステージ11の試料ホルダ16の上面には、比較的大きな面積でかつ薄板形状の上記試料12が置かれ、保持されている。試料12は、例えば、表面上に半導体デバイスの集積回路パターンが製作された基板またはウェハである。試料12は試料ホルダ16上に固定されている。
試料ホルダ16は、その上面部分に、試料固定用チャック機構(16A)を備えている。このチャック機構は、図7等を参照して背景技術で説明した構造と同じ構造を有し、その上面に多数の突起(105)が形成された試料載置部を有している。多数の突起は内部に通路(105a)を有し、当該通路で空気を吸引することにより真空吸着で試料12を固定するものである。本実施形態の試料ホルダ16のチャック機構(16A)については後述される。
図1において、試料12の上方位置には、駆動機構17を備えた光学顕微鏡18が配置されている。光学顕微鏡18は駆動機構17によって支持されている。駆動機構17は、光学顕微鏡18を、Z軸方向に動かすためのフォーカス用Z方向移動機構部17aと、XYの各軸方向に動かすためのXY方向移動機構部17bとから構成されている。取付け関係として、Z方向移動機構部17aは光学顕微鏡18をZ軸方向に動かし、XY方向移動機構部17bは光学顕微鏡18とZ方向移動機構部17aのユニットをXYの各軸方向に動かす。XY方向移動機構部17bはフレーム部材に固定されるが、図1で当該フレーム部材の図示は省略されている。光学顕微鏡18は、その対物レンズ18aを下方に向けて配置され、試料12の表面を真上から臨む位置に配置されている。光学顕微鏡18の上端部にはTVカメラ(撮像装置)19が付設されている。TVカメラ19は、対物レンズ18aで取り込まれた試料表面の特定領域の像を撮像して取得し、これによって画像データを出力する。
試料12の上側には、先端に探針20を備えたカンチレバー21が接近した状態で配置されている。カンチレバー21は取付け部22に固定されている。取付け部22は、例えば、空気吸引部(図示せず)が設けられると共に、この空気吸引部は空気吸引装置(図示せず)に接続されている。カンチレバー21は、その大きな面積の基部が取付け部22の空気吸引部で吸着されることにより、固定され装着される。
上記の取付け部22は、Z方向に微動動作を生じさせるZ微動機構23に取り付けられている。さらにZ微動機構23はカンチレバー変位検出部24の下面に取り付けられている。
カンチレバー変位検出部24は、支持フレーム25にレーザ光源26と光検出器27が所定の配置関係で取り付けられた構成を有する。カンチレバー変位検出部24とカンチレバー21は一定の位置関係に保持され、レーザ光源26から出射されたレーザ光28はカンチレバー21の背面で反射されて光検出器27に入射されるようになっている。上記カンチレバー変位検出部は光てこ式光学検出装置を構成する。この光てこ式光学検出装置によって、カンチレバー21で捩れや撓み等の変形が生じると、当該変形による変位を検出することができる。
カンチレバー変位検出部24はXY微動機構29に取り付けられている。XY微動機構29によってカンチレバー21および探針20等はXYの各軸方向に微小距離で移動される。このとき、カンチレバー変位検出部24は同時に移動されることになり、カンチレバー21とカンチレバー変位検出部24の位置関係は不変である。Z微動機構23とXY微動機構29は、通常、圧電素子で構成されている。Z微動機構23とXY微動機構29によって、探針20の移動について、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各々へ微小距離(例えば数〜10μm、最大100μm)の変位を生じさせる。なおXY微動機構29は、図示しない上記フレーム部材に固定されている。
上記の取付け関係において、光学顕微鏡18による観察視野には、試料12の特定領域の表面と、カンチレバー21における探針20を含む先端部(背面部)とが含まれる。
次に原子間力顕微鏡の制御系を説明する。制御系の構成としては、比較器31、制御器32、第1制御装置33、第2制御装置34が設けられる。制御器32は、原子間力顕微鏡(AFM)による測定機構を原理的に実現するための制御器である。また第1制御装置33は複数の駆動機構等のそれぞれの駆動制御用の制御装置であり、第2制御装置34は上位の制御装置である。
比較器31は、光検出器27から出力される電圧信号Vdと予め設定された基準電圧(Vref)とを比較し、その偏差信号s1を出力する。制御器32は、偏差信号s1が0になるように制御信号s2を生成し、この制御信号s2をZ微動機構23に与える。制御信号s2を受けたZ微動機構23は、カンチレバー21の高さ位置を調整し、探針20と試料12の表面との間の距離を一定の距離に保つ。上記の光検出器27からZ微動機構23に到る制御ループは、探針20で試料表面を走査するとき、光てこ式光学検出装置によってカンチレバー21の変形状態を検出しながら、探針20と試料12との間の距離を上記の基準電圧(Vref)に基づいて決まる所定の一定距離に保持するためのフィードバックサーボ制御のループである。この制御ループによって探針20は試料12の表面から一定の距離に保たれ、この状態で試料12の表面を走査すると、試料表面の凹凸形状を測定することができる。
次に第1制御装置33は、原子間力顕微鏡の各部を駆動させるための制御装置であり、次のような機能部を備えている。
光学顕微鏡18は、フォーカス用Z方向移動機構部17aとXY方向移動機構部17bとから成る駆動機構17によって、その位置が変化させられる。第1制御装置33は、上記のZ方向移動機構部17aとXY方向移動機構部17bのそれぞれの動作を制御するための第1駆動制御部41と第2駆動制御部42を備えている。
光学顕微鏡18によって得られた試料表面やカンチレバー21の像は、TVカメラ19によって撮像され、画像データとして取り出される。光学顕微鏡18のTVカメラ19で得られた画像データは第1制御装置33に入力され、内部の画像処理部43で処理される。
制御器32等を含む上記のフィードバックサーボ制御ループにおいて、制御器32から出力される制御信号s2は、原子間力顕微鏡における探針20の高さ信号を意味するものである。探針20の高さ信号すなわち制御信号s2によって探針20の高さ位置の変化に係る情報を得ることができる。探針20の高さ位置情報を含む上記制御信号s2は、前述のごとくZ微動機構23に対して駆動制御用に与えられると共に、制御装置33内のデータ処理部44に取り込まれる。
試料12の表面の測定領域について探針20による試料表面の走査は、XY微動機構29を駆動することにより行われる。XY微動機構29の駆動制御は、XY微動機構29に対してXY走査信号s3を提供するXY走査制御部45によって行われる。
また試料ステージ11のXYステージ14とZステージ15の駆動は、X方向駆動信号を出力するX駆動制御部46とY方向駆動信号を出力するY駆動制御部47とZ方向駆動信号を出力するZ駆動制御部48とによって制御される。
なお第1制御装置33は、必要に応じて、設定された制御用データ、入力した光学顕微鏡画像データや探針の高さ位置に係るデータ等を記憶・保存する記憶部(図示せず)を備える。
上記第1制御装置33に対して上位に位置する第2制御装置34が設けられている。第2制御装置34は、通常の計測プログラムの記憶・実行および通常の計測条件の設定・記憶、自動計測プログラムの記憶・実行およびその計測条件の設定・記憶、計測データの保存、計測結果の画像処理および表示装置(モニタ)35への表示等の処理を行う。特に本発明の場合には、自動計測において、チャック機構16の突起部分の自動計測アルゴリズム、試料12またはチャック機構16における同一箇所測定の自動計測アルゴリズムを含んでいる。計測条件の設定では、測定範囲、測定スピードといった基本項目、自動計測の条件の設定が行われ、それらの条件は設定ファイルに記憶され、管理される。さらに、通信機能を有するように構成し、外部装置との間で通信を行える機能を持たせることもできる。
第2制御装置34は、上記の機能を有することから、処理装置であるCPU51と記憶部52とから構成される。記憶部52には上記のプログラムおよび条件データ等が記憶・保存されている。また第2制御装置34は、画像表示制御部53と通信部等を備える。加えて第2制御装置34にはインタフェース54を介して入力装置36が接続されており、入力装置36によって記憶部52に記憶される測定プログラム、測定条件、データ等を設定・変更することができるようになっている。
第2制御装置34のCPU51は、バス55を介して、第1制御装置33の各機能部に対して上位の制御指令等を提供し、また画像処理部43やデータ処理部44等から画像データや探針の高さ位置に係るデータを提供される。
次に上記の原子間力顕微鏡装置の基本動作を説明する。試料ステージ11上に置かれた半導体基板等の試料12の表面の所定領域に対してカンチレバー21の探針20の先端を臨ませる。通常、探針接近用機構であるZステージ15によって探針20を試料12の表面に近づけ、原子間力を作用させてカンチレバー21に撓み変形を生じさせる。カンチレバー21の撓み変形による撓み量を、前述した光てこ式光学検出装置によって検出する。この状態において、試料表面に対して探針20を移動させることにより試料表面の走査(XY走査)が行われる。探針20による試料12の表面のXY走査は、探針20の側をXY微動機構29で移動(微動)させることによって、または試料12の側をXYステージ14で移動(粗動)させることによって、試料12と探針20の間で相対的なXY平面内での移動関係を作り出すことにより行われる。
探針20側の移動は、カンチレバー21を備えるXY微動機構29に対してXY微動に係るXY走査信号s3を与えることによって行われる。XY微動に係る走査信号s3は第1制御装置33内のXY走査制御部45から与えられる。他方、試料側の移動は、試料ステージ11のXYステージ14に対してX駆動制御部46とY駆動制御部47から駆動信号を与えることによって行われる。
上記のXY微動機構29は、圧電素子を利用して構成され、高精度および高分解能な走査移動を行うことができる。またXY微動機構29によるXY走査で測定される測定範囲については、圧電素子のストロークによって制約されるので、最大でも約100μm程度の距離で決まる範囲となる。XY微動機構29によるXY走査によれば、微小な狭域範囲の測定となる。他方、上記のXYステージ14は、通常、駆動部として電磁気モータを利用して構成するので、そのストロークは数百mmまで大きくすることができる。XYステージによるXY走査によれば、広域範囲の測定を行うことができる。
上記のごとくして試料12の表面上の所定の測定領域を探針20で走査しながら、フィードバックサーボ制御ループに基づいてカンチレバー21の撓み量(撓み等による変形量)が一定になるように制御を行う。カンチレバー21の撓み量は、常に、基準となる目標撓み量(基準電圧Vrefで設定される)に一致するように制御される。その結果、探針20と試料12の表面との距離は一定の距離に保持される。従って探針20は、例えば、試料12の表面の微細凹凸形状(プロファイル)をなぞりながら移動(走査)することになり、探針の高さ信号を得ることによって試料12の表面の微細凹凸形状を計測することができる。
次に、図2〜図4を参照して、上記の原子間力顕微鏡において広域範囲の測定に基づいて試料12の表面を測定する自動計測の時、その測定値F(x,y)から前述した誤差要素F2(x,y),F3(x,y)を除去する方法について説明する。これによって、試料12の表面形状に関して装置誤差分を含まない正確な測定値F1(x,y)を得ることができる。
図4に示したフローチャートで最初にステップS11で、試料ホルダ16のチャック機構16Aの突起61の計測が行われる。図2によってチャック機構16Aの突起61の計測の仕方を説明する。チャック機構16Aを上部に有する試料ホルダ16は、試料ステージ11の上に設けられている。原子間力顕微鏡の探針20およびカンチレバー21は、チャック機構16Aの上方に位置している。チャック機構16Aの上面には多数の突起61が形成されている。チャック機構16Aの上面は、基板である試料12の形状に対応しており、例えば円形の形状を有している。チャック機構16Aの多数の突起61に対して探針20の先端は臨んでいる。最初に、探針20によって複数の突起61が計測される(ステップS11)。計測すべき突起61は予め選択されている。この例の場合には、例えば1本のラインを設定し、かつこのラインに沿って1つ飛ばしで計測するようにしている。通常、探針20側は動かさず、探針20およびカンチレバー21はXY方向に関して固定された状態に保持される。チャック機構16Aの上面に対して探針20がXY方向に走査を行うとき、試料ステージ11の側を移動させ、矢印(1),(2)で示される軌跡で突起61の測定が行われる。軌跡(1)は、探針20が各突起61に接近して測定を行い、その後退避する状態を示す。軌跡(1)の移動は探針20の上下動作62で生じる。軌跡(2)は、測定点である突起61から次の測定点である他の突起61へ移動する状態を示す。軌跡(2)の移動は、試料ステージ11のXY動作63で生じる。こうして、ライン上の最初の突起から最後の突起まで1つ飛びで突起61の計測が自動的に行われる。この突起のAFM測定によって、測定値AとしてF2(x,y)+F3(x,y)を得ることができる。
次のステップS12では、測定対象である試料12が搬入される。試料12は図示しない搬送装置で搬入され、試料ステージ11上に設けられた試料ホルダ16のチャック機構16Aの上に配置される。試料12はチャック機構16Aの多数の突起61の上に置かれる。各突起61の通路を経由して図示しない排気装置で真空排気されることにより、試料12は突起61の上に吸着され、固定される。
次に固定状態の上記試料12に対して原子間力顕微鏡による表面計測が行われる(ステップS13)。この状態が図3に示される。試料ホルダ16のチャック機構16Aによって固定された試料12の表面に対して探針20が臨み、試料表面の形状に関してAFM測定が行われる。試料12は例えばシリコンウェハである。試料12の表面の形状測定において、図2で示されたチャック機構16Aの突起61のAFM測定の場合と同じ箇所にて試料12の表面を測定する。図3における探針20の移動に関する軌跡(1),(2)は、前述したものと同じである。この試料表面の計測によって測定値Bは、F1(x,y)+F2(x,y)+F3(x,y)が得られる。
次のステップS14では、上記の測定値Bから測定値Aの差が演算される。この結果、装置誤差分を含まない測定値F1(x,y)を得ることができる。つまり、2つの測定値の差分をとることによって、試料表面形状のみを分離して取り出すことができる。
上記の場合において、試料12がシリコンウェハ等のような板状形状を有するとき、AFM計測によって試料12の厚み情報も得ることができる。
上記のごとく、本実施形態では、チャック機構16Aの突起61の広域自動計測(ステップS11)およびチャック機構16A上に固定された試料12の広域自動計測(ステップS12)を同じ箇所について行い、両者の測定値の差分をとることにより、装置誤差を除いた精度の高い表面形状測定値を得ることができる。この場合において、同一の測定箇所の例を図5と図6に示す。図5ではチャック機構16Aの上面の矩形領域71aと試料12の矩形領域71bを同一の測定箇所とし、図6ではチャック機構16Aの上面のライン状領域81aと試料12のライン状領域81bを同一の測定箇所としている。
なお、図4で示したフローチャートではチャック機構16Aの突起測定は試料12の測定ごと毎回行うようにしたが、これに限定されない。通常、複数枚の試料の自動計測で一度行えば十分である。またインライン計測として利用する場合には、管理基準を定め、例えば或る期間ごとにチャック機構の突起測定を行うようにしてもよい。さらに上記の説明では、試料とチャック機構に関して同一の測定箇所について説明したが、これに限定されない。試料表面の測定場所とチャック機構に関する測定箇所はほぼ同一の場所であればよい。すなわち、試料表面での測定領域と装置誤差を測定するためのチャック機構に関する測定領域については、必ずしも同じ場所である必要はない。例えば、同じ場所が含まれる測定を行って、装置誤差を除く処理の際に同じ場所に関して当該処理を行うようにすればよい。さらに例えば、チャック機構16Aの上面の全面を時間をかけて予め計測しておき、測定しようとする試料の測定箇所の位置関係に応じて差分をとるための計測データを選択し、差分補正するようにすることもできる。
また上記ではチャック機構16Aの突起61としてピン型のものを説明したが、これには限定されず、リング型、セラミックポーラス型などに本発明を適用することもできる。ピン型においての測定アルゴリズムについても、1つ飛ばしの場合についてのみ述べたが、測定したい範囲、ピン構造、ピン数などに合わせて任意に選択し、測定することができる。突起61の位置に関する位置決めについても、予め設定された座標の管理に基づいて行われる。さらに光学顕微鏡18やTVカメラ19等を利用した画像処理により突起位置をパターン認識するなど、通常の半導体検査装置で用いられている方法を用いることができる。
前述した本発明の計測手法は、温度等の各種外乱によるドリフト補正や、温度を計測して測定結果を補正するなどの方向にも適用できる。
さらに本発明の計測手法では、或るプロセス装置のチャック機構の試料搭載部のチャック平坦度を知得し、本来の計測時のチャック平坦度との差分により、当該プロセス装置でのウェハ平坦度を計算でき、プロセス制御効率の向上を役立てることができる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、基板またはウェハ等の試料の広域測定に基づく表面形状計測において装置誤差や時間的または環境的なドリフト現象等を確実に除去して精度の高い平坦度計測に利用される。
本発明に係る走査型表面計測装置の代表例である原子間力顕微鏡装置の全体的な構成を示す構成図である。 チャック機構の上面の突起をAFM測定する状態を示す側面図である。 試料ホルダに搭載された試料の試料表面をAFM測定する状態を示す側面図である。 本発明に係る表面計測方法の工程を示すフローチャートである。 同一測定領域の第1の例を示す斜視図である。 同一測定領域の第2の例を示す斜視図である。 従来の表面平坦度の計測方法の問題を説明する図である。 測定値に含まれる装置誤差を説明する図である。 チャック機構の突起のAFM測定の問題を説明する図である。
符号の説明
10 基準面
11 試料ステージ
12 試料
14 XYステージ
15 Zステージ
16 試料ホルダ
16A 試料チャック機構
18 光学顕微鏡
19 TVカメラ
20 探針
21 カンチレバー
61 突起

Claims (6)

  1. 試料に対向する探針を有する探針部と、前記探針が前記試料の表面を走査するとき前記探針と前記試料の間で生じる物理量を測定する測定部と、前記探針と前記試料の位置を相対的に変化させ走査動作を行わせる広域測定用移動機構と、前記試料を固定するチャック機構とを備え、前記測定部で前記物理量を一定に保ちながら前記移動機構により前記探針で前記試料の表面を走査して前記試料の表面を測定する走査型表面計測装置において、
    前記試料の表面測定とほぼ同じ測定領域を設定して装置誤差を測定させ、前記試料の表面に係る測定値から前記装置誤差に係る測定値を減算する制御手段を備えることを特徴とする走査型表面計測装置。
  2. 前記装置誤差に係る測定値は、前記試料を搭載して固定するための前記チャック機構の複数の突起に係る測定値であることを特徴とする請求項1記載の走査型表面計測装置。
  3. 前記測定部は原子間力顕微鏡の原理に基づく測定部であることを特徴とする請求項1または2記載の走査型表面計測装置。
  4. 試料に対向する探針を有する探針部と、前記探針が前記試料の表面を走査するとき前記探針と前記試料の間で生じる物理量を測定する測定部と、前記探針と前記試料の位置を相対的に変化させ走査動作を行わせる広域測定用移動機構と、前記試料を固定するチャック機構とを備える走査型表面計測装置における、前記測定部で前記物理量を一定に保ちながら前記移動機構により前記探針で前記試料の表面を走査して前記試料の表面を測定する表面計測方法であり、
    前記探針と前記測定部と前記移動機構により、試料搭載前の前記チャック機構の試料搭載面を測定するステップと、
    前記試料を前記チャック機構に搭載して固定した後、ほぼ同じ測定箇所にて、前記試料の表面を測定するステップと、
    前記試料の表面に係る測定値から前記チャック機構の前記試料搭載面に係る測定値を減算するステップと、
    を含むことを特徴とする走査型表面計測装置の計測方法。
  5. 記測定箇所はライン状領域または平面状領域であることを特徴とする請求項4記載の走査型表面計測装置の計測方法。
  6. 前記チャック機構の前記試料搭載面は複数の突起が形成された面であることを特徴とする請求項4または6記載の走査型表面計測装置の計測方法。
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