JP2007218676A - 走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法 - Google Patents

走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法 Download PDF

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Yasushi Minomoto
泰 美野本
Hiroaki Yanagimoto
裕章 柳本
Shigeru Miwa
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Abstract

【課題】走査型プローブ顕微鏡での測定位置の探針位置決めで、Z粗動部の粗動動作に起因する位置ズレを解消し、高精度でかつ高速な位置決めを行うことができる走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法を提供する。
【解決手段】 この走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法は、XYZ試料ステージ(11,14,15)による移動とTVカメラ19等の撮像動作によって試料12の測定表面に設定された測定位置を確定するステップS1と、XYZ微動機構(23,29)のZ微動機構23の移動動作によって試料から探針20を離すステップS2と、XYステージ機構14の移動動作によって探針を試料の測定表面上の測定位置に移動させるステップS3と、Z微動機構の移動動作によって探針を試料に接近させるステップS4とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法に関し、特に、ウェハ等のごとき相対的に平坦な試料を検査するときに簡易に測定位置を決めるのに好適な走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法に関する。
走査型プローブ顕微鏡は、従来、原子のオーダまたはサイズの微細な対象物を観察できる測定分解能を有する測定装置として知られている。近年、走査型プローブ顕微鏡は、半導体デバイスが作られた基板やウェハの表面の微細な凹凸形状の測定など各種の分野に適用されている。測定に利用する検出物理量に応じて各種のタイプの走査型プローブ顕微鏡がある。例えばトンネル電流を利用する走査型トンネル顕微鏡(STM)、原子間力を利用する原子間力顕微鏡(AFM)、磁気力を利用する磁気力顕微鏡(MFM)等があり、それらの応用範囲も拡大しつつある。
上記のうち特に原子間力顕微鏡は、試料表面の微細な凹凸形状を高分解能で検出するのに適し、半導体基板、ディスクなどの分野で実績を上げている。最近では半導体製造装置のインライン自動検査工程の用途で使用されている。原子間力顕微鏡等をインライン自動検査工程で使用するときには、半導体製品である多数のウェハを連続的に順次に測定し、当該半導体製品の検査を行う。
走査型プローブ顕微鏡によってウェハを測定するとき、ウェハの測定すべき表面において予め設定された複数の測定位置のそれぞれに順次に探針をセットして、各測定位置の高さを測定する。かかる走査型プローブ顕微鏡において、試料の表面の複数の測定位置の各々に対して探針をセットするときの探針位置決め方法の従来技術としては、特許文献1に記載された探針位置決め方法がある。
特開2002−323425号公報
原子間力顕微鏡等のごとき走査型プローブ顕微鏡の基本的な構成は、試料を載置しかつ当該試料を移動させるXYZ試料ステージと、当該試料に対向する探針を有する探針部(探針を備えるカンチレバー)と、探針を移動させるXYZ微動機構と、探針と試料の間で生じる物理量(原子間力等)を測定する測定部と、試料の表面上の測定範囲を観察する光学顕微鏡と、この光学顕微鏡に付設された撮像装置(TVカメラ)と、制御部および演算処理部である。XYZ試料ステージは、直交する3軸(X軸、Y軸、Z軸)のそれぞれの方向に試料を大きな距離で移動させる粗動機構である。XY方向は試料表面に平行な方向(通常、水平方向)であり、Z方向は試料表面に対する高さ方向である。XYZ微動機構は、同じく3軸(X軸、Y軸、Z軸)のそれぞれの方向に探針を微動させる微動機構である。走査型プローブ顕微鏡では、探針によって試料の測定表面に設定された複数の測定位置を順次に測定する。
XYZ微動機構のZ微動部とXYZ試料ステージのZ粗動部とが同軸になっている走査型プローブ顕微鏡において試料表面の複数の測定位置に探針をセットするとき、当該測定位置は、試料の特定パターン等の目印に基づいて確定される。
ここで「同軸」とはZ軸方向の移動軸が実質的に一致していることをいう。XYZ微動機構のZ微動部とXYZ試料ステージとが同軸であるため、位置確認用の光学顕微鏡および撮像装置によって得られる試料表面の視野像において、特定パターンと探針が同一画像になる。このため、試料と探針の間をあけることにより、試料の表面に撮像装置の焦点を合わせる。他方、その結果、視野像において、探針の像は焦点がずれてぼけることになる。
従来の測定位置に対する探針位置決め方法では、上記の特定パターン等の目印を用いるため、位置決めのための目印の位置と測定位置とは別であり、一致しないことが大部分である。位置決め目印から測定位置への移動を行う際には、Z軸方向の位置関係に関して、いったんXYZ試料ステージによるZ方向の粗動動作で探針と試料の間の間隔を大きくし、XY方向について測定位置と探針の位置とが一致したときには、再びXYZ試料ステージによるZ方向の粗動動作で探針を試料の表面の測定位置に接近させるようにしている。探針と試料の間の間隔を大きくし、視野像の焦点は試料表面に合せることにより、容易に目印になる特定パターンを取得できる。併せて、水平方向(XY方向)に移動動作を行う時の試料表面における探針の衝突を避け、探針を保護を兼ねることができる。
しかしながら従来の前述の測定位置の位置決め方法によれば、XYZ試料ステージのZ粗動部を用いて探針と試料を退避・接近させるので、構造または機構上の理由から水平方向に数μmから10μmのズレが生じ、正確な測定位置が決められないという問題が生じる。
本発明の目的は、走査型プローブ顕微鏡における測定位置の探針位置決めで、従来Z粗動部の粗動動作に起因した位置ズレを解消し、高精度でかつ高速な位置決めを行うことができ、測定・検査の精度を良好にできる走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法を提供することにある。
本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法は、上記目的を達成するために、次のように構成される。
第1の走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法(請求項1に対応)は、試料に対向する探針を有する探針部と、探針を移動させるXYZ微動機構と、探針と試料の間で生じる物理量を測定する測定部と、試料を載置しかつ試料を移動させるXYZ試料ステージと、試料の表面上の測定範囲を観察する光学顕微鏡と、この光学顕微鏡に付設された撮像装置とを備え、探針によって試料の測定表面に設定された複数の測定位置を順次に測定する走査型プローブ顕微鏡に適用される。本発明の位置決め方法は、XYZ試料ステージによる移動と撮像装置の撮像動作によって試料の測定表面に設定された測定位置を確定するステップと、XYZ微動機構のZ微動部の移動動作によって試料から探針を離すステップと、XYZ試料ステージのXY粗動部の移動動作によって探針を試料の測定表面上の測定位置に移動させるステップと、XYZ微動機構のZ微動部の移動動作によって探針を試料に接近させるステップとを含む。
上記の測定位置の位置決め方法では、XYZ微動機構のZ微動部とXYZ試料ステージのZ粗動部とが同軸になっている走査型プローブ顕微鏡において、試料表面上の特定パターン等の目印を利用して測定位置を確定した場合に、XYZ微動機構側のZ微動部の微動動作で探針と試料との間隔をあけ、XY粗動部によって探針と試料表面の測定位置を一致させ、再びZ微動部の微動動作で探針と試料を接近させるようにしている。換言すれば、測定対象である或る測定位置について、当該測定位置を確定した後は、Z粗動部を使用せず、Z微動部を使用して測定位置における探針の位置決めの制御を行うようにするものである。またXY方向の移動動作はXYZ試料ステージのXY粗動部によって行い、これにより高速の移動を実現する。
第2の走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法(請求項2に対応)は、上記の方法において、上記の試料は、凹凸が小さい平坦な測定表面を有する試料であることを特徴とする。
本発明に係る測定位置の位置決め方法によれば、走査型プローブ顕微鏡での各測定位置の探針位置決めにおいて、粗動機構側のZステージの粗動動作に起因した従来の位置ズレを解消し、高精度でかつ高速な位置決めを行うことができ、測定・検査の精度を高くし良好にできる。半導体製造プロセスに含まれるインライン自動検査工程等に配備され、表面凹凸が微細なウェハの測定・検査を行う場合に極めて好適である。
以下に、本発明の好適な実施形態(実施例)を添付図面に基づいて説明する。
図1に基づいて、本発明に係る走査型プローブ顕微鏡(SPM)の全体の構成を説明する。この走査型プローブ顕微鏡は代表的な例として原子間力顕微鏡(AFM)を想定している。
原子間力顕微鏡装置の下側部分には試料ステージ11が設けられている。試料ステージ11は基準面10上に滑らかに自在に移動できるように配置されている。試料ステージ11は、それ自体がXY移動部であり、かつその内部にZステージ15を有している。XY移動部として試料ステージ11を基準面10上で移動させるのは、基準面10上に固定されたXYステージ機構14である。XYステージ機構14はXステージ機構14aとYステージ機構14bから成る。また、試料ステージ11とXYステージ機構14とは連結部14cで連結されている。
上記の試料ステージ11の上に試料12が置かれている。試料ステージ11は、直交するX軸とY軸とZ軸で成る3次元座標系13で試料12の位置を変えるための機構である。試料ステージ11は、上記のごとくXYステージ機構14とZステージ15を備え、さらに試料ホルダ16を備える。試料ステージ11は、通常、試料側で変位(位置変化)を生じさせる粗動機構部として構成される。試料ステージ11の試料ホルダ16の上面には、比較的大きな面積でかつ薄板形状の上記試料12が置かれ、保持されている。試料12は、例えば、表面上に半導体デバイスの集積回路パターンが製作された基板またはウェハである。試料12は試料ホルダ16上に固定されている。試料ホルダ16は、その上面部分に試料固定用チャック機構を備えている。
図1において、試料12の上方位置には、駆動機構17を備えた光学顕微鏡18が配置されている。光学顕微鏡18は駆動機構17によって支持されている。駆動機構17は、光学顕微鏡18を、Z軸方向に動かすためのフォーカス用Z方向移動機構部17aと、XYの各軸方向に動かすためのXY方向移動機構部17bとから構成されている。取付け関係として、Z方向移動機構部17aは光学顕微鏡18をZ軸方向に動かし、XY方向移動機構部17bは光学顕微鏡18とZ方向移動機構部17aのユニットをXYの各軸方向に動かす。XY方向移動機構部17bはフレーム部材に固定されるが、図1で当該フレーム部材の図示は省略されている。光学顕微鏡18は、その対物レンズ18aを下方に向けて配置され、試料12の表面を真上から臨む位置に配置されている。光学顕微鏡18の上端部にはTVカメラ(撮像装置)19が付設されている。TVカメラ19は、対物レンズ18aで取り込まれた試料表面の特定領域の像を撮像して取得し、これによって画像データを出力する。
試料12の上側には、先端に探針20を備えたカンチレバー21が接近した状態で配置されている。カンチレバー21は取付け部22に固定されている。取付け部22は、例えば、空気吸引部(図示せず)が設けられると共に、この空気吸引部は空気吸引装置(図示せず)に接続されている。カンチレバー21は、その大きな面積を有する基部が取付け部22の空気吸引部で吸着されることにより、固定され、装着される。
上記の取付け部22は、Z方向に微動動作を生じさせるZ微動機構23に取り付けられている。さらにZ微動機構23はカンチレバー変位検出部24の下面に取り付けられている。
カンチレバー変位検出部24は、支持フレーム25にレーザ光源26と光検出器27が所定の配置関係で取り付けられた構成を有する。カンチレバー変位検出部24とカンチレバー21は一定の位置関係に保持され、レーザ光源26から出射されたレーザ光28はカンチレバー21の背面で反射されて光検出器27に入射されるようになっている。上記カンチレバー変位検出部は光てこ式光学検出装置を構成する。この光てこ式光学検出装置によって、カンチレバー21で捩れや撓み等の変形が生じると、当該変形による変位を検出することができる。
カンチレバー変位検出部24はXY微動機構29に取り付けられている。XY微動機構29によってカンチレバー21および探針20等はXYの各軸方向に微小距離で移動される。このとき、カンチレバー変位検出部24は同時に移動されることになり、カンチレバー21とカンチレバー変位検出部24の位置関係は不変である。Z微動機構23とXY微動機構29は、通常、圧電素子で構成されている。Z微動機構23とXY微動機構29によって、探針20の移動について、X軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各々へ微小距離(例えば0.1〜1μm、最大10μm)の変位を生じさせる。なおXY微動機構29は、図示しない上記フレーム部材に固定されている。
上記の取付け関係において、光学顕微鏡18による観察視野には、試料12の適宜な領域の表面と、カンチレバー21における探針20を含む先端部(背面部)とが含まれることになる。
次に原子間力顕微鏡の制御系を説明する。制御系の構成としては、比較器31、制御器32、コントローラ(第1制御装置)33、上位制御装置(第2制御装置)34が設けられる。制御器32は、原子間力顕微鏡(AFM)による測定機構を原理的に実現するための制御器である。またコントローラ33は複数の駆動機構等のそれぞれの駆動制御用の制御装置であり、上位制御装置34はコントローラ33に指令等を出しかつコントローラ33からのデータを処理する制御装置である。
比較器31は、光検出器27から出力される電圧信号Vdと予め設定された基準電圧(Vref)とを比較し、その偏差信号s1を出力する。制御器32は、偏差信号s1が0になるように制御信号s2を生成し、この制御信号s2をZ微動機構23に与える。制御信号s2を受けたZ微動機構23は、カンチレバー21の高さ位置を調整し、探針20と試料12の表面との間の距離を一定の距離に保つ。上記の光検出器27からZ微動機構23に到る制御ループは、探針20で試料表面を走査するとき、光てこ式光学検出装置によってカンチレバー21の変形状態を検出しながら、探針20と試料12との間の距離を上記の基準電圧(Vref)に基づいて決まる所定の一定距離に保持するためのフィードバックサーボ制御のループである。この制御ループによって探針20は試料12の表面から一定の距離に保たれ、この状態で試料12の表面を走査すると、試料表面の凹凸形状を測定することができる。
次にコントローラ33は、原子間力顕微鏡の各部を駆動させるための制御装置であり、次のような機能部を備えている。
光学顕微鏡18は、フォーカス用Z方向移動機構部17aとXY方向移動機構部17bとから成る駆動機構17によって、その位置が変化させられる。コントローラ33は、上記のZ方向移動機構部17aとXY方向移動機構部17bのそれぞれの動作を制御するための第1駆動制御部41と第2駆動制御部42を備えている。
光学顕微鏡18によって得られた試料表面やカンチレバー21の像は、TVカメラ19によって撮像され、画像データとして取り出される。光学顕微鏡18のTVカメラ19で得られた画像データはコントローラ33に入力され、内部の画像処理部43で処理される。
制御器32等を含む上記のフィードバックサーボ制御ループにおいて、制御器32から出力される制御信号s2は、原子間力顕微鏡における探針20の高さ信号を意味するものである。探針20の高さ信号すなわち制御信号s2によって探針20の高さ位置の変化に係る情報を得ることができる。探針20の高さ位置情報を含む上記制御信号s2は、前述のごとくZ微動機構23に対して駆動制御用に与えられると共に、コントローラ33内のデータ処理部44に取り込まれる。
試料12の表面の測定領域について探針20による試料表面の走査は、XY微動機構29を駆動することにより行われる。XY微動機構29の駆動制御は、XY微動機構29に対してXY走査信号s3を提供するXY走査制御部45によって行われる。
また試料ステージ11のXYステージ機構14とZステージ15の駆動は、X方向駆動信号を出力するX駆動制御部46とY方向駆動信号を出力するY駆動制御部47とZ方向駆動信号を出力するZ駆動制御部48とによって制御される。
なおコントローラ33は、必要に応じて、設定された制御用データ、入力した光学顕微鏡画像データや探針の高さ位置に係るデータ等を記憶・保存する記憶部(図示せず)を備える。
上記コントローラ33に対して上位制御装置34が設けられている。上位制御装置34は、通常の計測プログラムの記憶・実行および通常の計測条件の設定・記憶、自動計測プログラムの記憶・実行およびその計測条件の設定・記憶、計測データの保存、計測結果の画像処理および表示装置(モニタ)35への表示等の処理を行う。特に本発明の場合には、自動計測における複数の測定位置の各々の位置決め方法に係る制御が行われる。自動計測に係る条件は設定ファイルに記憶され、管理される。さらに、通信機能を有するように構成し、外部装置との間で通信を行える機能を持たせることもできる。
上位制御装置34は、上記の機能を有することから、処理装置であるCPU51と記憶部52とから構成される。記憶部52には上記のプログラムおよび条件データ等が記憶・保存されている。また上記制御装置34は、画像表示制御部53と通信部等を備える。加えて上位制御装置34にはインタフェース54を介して入力装置36が接続されており、入力装置36によって記憶部52に記憶される測定プログラム、測定条件、データ等を設定・変更することができるようになっている。
上位制御装置34のCPU51は、バス55を介して、コントローラ33の各機能部に対して上位の制御指令等を提供し、また画像処理部43やデータ処理部44等から画像データや探針の高さ位置に係るデータを提供される。
次に上記の原子間力顕微鏡装置の基本動作を説明する。
試料ステージ11上に置かれた半導体基板等の試料12の表面の所定領域に対してカンチレバー21の探針20の先端を臨ませる。通常、探針接近用機構であるZステージ15によって探針20を試料12の表面に近づけ、原子間力を作用させてカンチレバー21に撓み変形を生じさせる。カンチレバー21の撓み変形による撓み量を、前述した光てこ式光学検出装置によって検出する。この状態において、試料表面に対して探針20を移動させることにより測定対象である複数の測定位置の各々に対して試料表面の走査(XY走査)が行われる。探針20による試料12の表面のXY走査は、探針20の側をXY微動機構29で移動(微動)させることによって、または試料12の側をXYステージ機構14で移動(粗動)させることによって、試料12と探針20の間で相対的なXY平面内での移動関係を作り出すことにより行われる。
探針20側の移動は、カンチレバー21を備えるXY微動機構29に対してXY微動に係るXY走査信号s3を与えることによって行われる。XY微動に係る走査信号s3はコントローラ33内のXY走査制御部45から与えられる。他方、試料側の移動は、試料ステージ11のXYステージ機構14に対してX駆動制御部46とY駆動制御部47から駆動信号を与えることによって行われる。
上記のXY微動機構29は、圧電素子を利用して構成され、高精度および高分解能な走査移動を行うことができる。またXY微動機構29によるXY走査で測定される測定範囲については、圧電素子のストロークによって制約されるので、最大でも約10μm程度の距離で決まる範囲となる。XY微動機構29によるXY走査によれば、微小な狭域範囲の測定となる。他方、上記のXYステージ機構14は、通常、駆動部として電磁気モータを利用して構成するので、そのストロークは数百mmまで大きくすることができる。XYステージ機構によるXY走査によれば、広域範囲の測定を行うことができる。
上記のごとくして試料12の表面上の所定の測定領域を探針20で走査しながら、フィードバックサーボ制御ループに基づいてカンチレバー21の撓み量(撓み等による変形量)が一定になるように制御を行う。カンチレバー21の撓み量は、常に、基準となる目標撓み量(基準電圧Vrefで設定される)に一致するように制御される。その結果、探針2 0と試料12の表面との距離は一定の距離に保持される。従って探針20は、例えば、試料12の表面の微細凹凸形状(プロファイル)をなぞりながら移動(走査)することになり、探針の高さ信号を得ることによって試料12の表面の微細凹凸形状を計測することができる。探針20が試料12の表面を測定する時、試料12の表面での複数の測定位置の各々で、探針を試料から退避させまたは試料に接近させる。
次に、図2と図3を参照して、複数の測定位置の各々における位置決め方法を説明する。図2は、位置決めを実行する手順を示すフローチャートであり、図3は、位置決め実行時の特徴的な動作を示す。図3では、試料ホルダ16に取り付けられた試料12を上下させるZステージ15と、カンチレバー21を取り付けた取付け部22およびZ微動機構23が示されている。
最初に、測定位置(測定点)の基準となる特定パターン(目印)を見つけるため、試料ステージ11のZステージ15を動作させて試料12を探針20に接近させ、パターン認識用の画像を取得する(ステップS1)。パターン認識用の画像の取得では、光学顕微鏡18とTVカメラ19が用いられる。またこの画像では、探針20と試料12が同一の画面(視野像)に見えるため、目印の特定パターンは探針の部分を除いた場所にする。この探針20と試料12が接触された状態を図3の(A)に示す。
次に取得した画像に基づいて探針20を測定位置に相対的に移動させるため、Z微動機構23の収縮動作(退避動作)によって探針20を試料12の表面から離す(ステップS2)。この結果、探針20は、試料12の表面から例えば5〜7μm程度離れる。この状態を図3の(B)に示す。
試料12の表面から探針20が離れた状態で、試料ステージ11のXYステージ機構14を用いて試料12をXY方向に移動させる(ステップS3)。このXY方向の移動は、目印の特定パターンと測定位置との間の予め知られた位置関係に基づいて実施される。このとき、探針20は試料表面から微小な距離を離れており、試料20の表面には微細な凹凸があるだけなので、探針20を保護しながら、探針20と測定位置との位置合せが行われる。この状態は、実質的に図3の(B)に示される。
探針20と試料12の表面における測定位置とが一致したときに、Z微動機構23の伸長動作によって探針20を試料12の表面の測定位置に接近させ、接触させる(ステップS4)。この状態を図3の(C)を示す。
探針20が試料12の表面の測定位置に接触した段階で、AFMの測定が実行される(ステップS5)。この状態は、実質的に図3の(C)に示される。
上記のごとき測定位置の探針位置決め方法によれば、Z微動機構23の微動動作を用いるため、測定位置の基準となる特定パターンを見つけた後測定するまでの間試料ステージ11側のZステージ15による粗動動作を使用する必要がなく、粗動動作が含まれない。その結果、Zステージ15の粗動動作に起因した従来の機構上の測定位置ズレは発生せず、正確な測定位置を得ることができる。
以上の実施形態で説明された構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎず、また数値および各構成の組成(材質)については例示にすぎない。従って本発明は、説明された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
本発明は、走査型プローブ顕微鏡によって比較的に表面凹凸が微細な試料の表面を測定する場合において、試料表面の複数の測定位置の各々における探針の位置決めを高い精度で行うのに利用される。
本発明に係る測定位置の位置決め方法が適用される走査型プローブ顕微鏡の基本的な構成を示す構成図である。 本発明に係る走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法の実施形態を示すフローチャートである。 本実施形態に係る測定位置の位置決め方法が実施される時の装置要部の動作状態の変化を示す図である。
符号の説明
10 基準面
11 試料ステージ
12 試料
14 XYステージ機構
15 Zステージ
16 試料ホルダ
20 探針
21 カンチレバー
23 Z微動機構
29 XY微動機構

Claims (2)

  1. 試料に対向する探針を有する探針部と、前記探針を移動させるXYZ微動機構と、前記探針と前記試料の間で生じる物理量を測定する測定部と、前記試料を載置しかつ前記試料を移動させるXYZ試料ステージと、前記試料の表面上の測定範囲を観察する光学顕微鏡と、この光学顕微鏡に付設された撮像装置とを備え、前記探針によって前記試料の測定表面に設定された複数の測定位置を順次に測定する走査型プローブ顕微鏡に適用され、
    前記XYZ試料ステージによる移動と前記撮像装置の撮像動作によって前記試料の前記測定表面に設定された前記測定位置を確定するステップと、
    前記XYZ微動機構のZ微動部の移動動作によって前記試料から前記探針を離すステップと、
    前記XYZ試料ステージのXY粗動部の移動動作によって前記探針を前記試料の前記測定表面上の前記測定位置に移動させるステップと、
    前記XYZ微動機構の前記Z微動部の移動動作によって前記探針を前記試料に接近させるステップと、
    を含むことを特徴とする走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法。
  2. 前記試料は、凹凸が小さい平坦な測定表面を有する試料であることを特徴とする請求項1記載の走査型プローブ顕微鏡の測定位置の位置決め方法。

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