JP2005081780A - 印刷装置、印刷方法およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発明は、印刷領域に対して搬送方向上流側に位置し、前記印刷領域に向かって媒体を搬送方向に搬送する搬送部材を備え、所定の搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第1の印刷処理と、前記第1の印刷処理の前記搬送量よりも少ない搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第2の印刷処理と、を行うことが可能な印刷装置であって、前記媒体上における前記画像の後端の位置に基づいて、前記第1の印刷処理又は前記第2の印刷処理を選択する制御部を有することを特徴とする。本発明によれば、紙の後端が搬送部材を通過するか否かを判別して印刷処理を選択することにより、高画質な印刷を実現することができる。
【選択図】 図13
Description
本発明は、紙の後端が搬送部材を通過するか否かを判別して印刷処理を選択することにより、高画質な印刷を実現することを目的とする。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
所定の搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第1の印刷処理と、
前記第1の印刷処理の前記搬送量よりも少ない搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第2の印刷処理と、
を行うことが可能な印刷装置であって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置に基づいて、前記第1の印刷処理又は前記第2の印刷処理を選択する制御部を有することを特徴とする印刷装置。
このような印刷装置によれば、高画質な印刷を行うことができる。
所定の搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第1の印刷処理と、
前記第1の印刷処理の前記搬送量よりも少ない搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第2の印刷処理と、
を選択し、前記媒体に印刷を行う印刷方法であって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置に基づいて、前記第1の印刷処理又は前記第2の印刷処理を選択することを特徴とする印刷方法。
所定の搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第1の印刷処理と、
前記第1の印刷処理の前記搬送量よりも少ない搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第2の印刷処理と、
を実行させることが可能なプログラムであって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置に基づいて、前記第1の印刷処理又は前記第2の印刷処理を選択する機能を前記印刷装置に実現させることを特徴とするプログラム。
このようなプログラムによれば、印刷装置に高画質な印刷を実現させることができる。
次に、印刷システム(コンピュータシステム)の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
<プリンタドライバについて>
図2は、プリンタドライバが行う基本的な処理の概略的な説明図である。既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。
コンピュータ110では、コンピュータに搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ112やアプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116などのコンピュータプログラムが動作している。ビデオドライバ112は、アプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116からの表示命令に従って、例えばユーザインターフェース等を表示装置120に表示する機能を有する。アプリケーションプログラム114は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザは、アプリケーションプログラム114のユーザインターフェースを介して、アプリケーションプログラム114により編集した画像を印刷する指示を与えることができる。アプリケーションプログラム114は、印刷の指示を受けると、プリンタドライバ116に画像データを出力する。
図3は、プリンタドライバのユーザインターフェースの説明図である。このプリンタドライバのユーザインターフェースは、ビデオドライバ112を介して、表示装置に表示される。ユーザーは、入力装置130を用いて、プリンタドライバの各種の設定を行うことができる。
また、ユーザーは、この画面上から、印刷の解像度(印刷するときのドットの間隔)を選択することができる。例えば、ユーザーは、この画面上から、印刷の解像度として720dpiや360dpiを選択することができる。そして、プリンタドライバは、選択された解像度に応じて解像度変換処理を行い、画像データを印刷データに変換する。
また、ユーザーは、この画面上から、印刷に用いられる印刷用紙を選択することができる。例えば、ユーザーは、印刷用紙として、普通紙や光沢紙を選択することができる。紙の種類(紙種)が異なれば、インクの滲み方や乾き方も異なるため、印刷に適したインク量も異なる。そのため、プリンタドライバは、選択された紙種に応じて、画像データを印刷データに変換する。
<インクジェットプリンタの構成について>
図4は、本実施形態のプリンタの全体構成のブロック図である。また、図5は、本実施形態のプリンタの全体構成の概略図である。また、図6は、本実施形態のプリンタの全体構成の横断面図である。以下、本実施形態のプリンタの基本的な構成について説明する。
図7は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
図8は、ヘッド41の下面におけるノズルの配列を示す説明図である。ヘッド41の下面には、ブラックインクノズル群Kと、シアンインクノズル群Cと、マゼンタインクノズル群Mと、イエローインクノズル群Yが形成されている。各ノズル群は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル群の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが720dpi(1/720)である場合、k=4である。
<通常印刷方式(インターレース印刷方式)について1>
まず、通常の印刷方式(インターレース印刷方式)について、説明する。ここで、『インターレース印刷方式』とは、1回のパスで記録されるラスタラインの間に記録されないラスタラインが挟まれるような印刷方式を意味する。また、『パス』とは、ノズルが走査方向に1回走査移動することをいう。『ラスタライン』とは、走査方向に並ぶ画素の列であり、走査ラインともいう。また、『画素』とは、インク滴を着弾させドットを記録する位置を規定するために、被印刷体上に仮想的に定められた方眼状の桝目である。
同図において、黒丸で示されたノズルはインクを吐出可能なノズルであり、白丸で示されたノズルはインクを吐出不可なノズルである。図9Aは、パス1〜パス4におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示し、図9Bは、パス1〜パス6におけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。
上記の説明では、説明を簡単にするため、ノズルの数は8個であった。しかし、実際のノズル数は、180個である。この場合のインターレース印刷方式について、説明する。
図11は、印刷画像の後端付近において、搬送量を少なくした印刷処理(以下、後端印刷処理と呼ぶ)を行ったときの様子の説明図である。なお、本来、搬送方向に並ぶノズル数は180個であるが、説明を簡単にするため、ここではノズル数を8個とする。
したがって、高画質な印刷を行うためには、印刷途中で搬送量を変えない方がよい。
図12Aは、通常の搬送処理時の説明図である。図12Bは、紙の後端が搬送ローラを通過した後の搬送処理時の説明図である。同図において、既に説明された構成要素については同じ符号を付しているので、説明を省略する。
しかし、紙Sの後端が搬送ローラ23を通過する前後の搬送状態は、異なっている。例えば、紙Sの後端が搬送ローラ23を通過した後は、紙Sは排紙ローラ25のみによって搬送されるので、2つのローラによって紙が搬送されている状態(通常の搬送の状態)とは異なる状態となる。また、搬送ローラ23と排紙ローラ25の形状(例えば、半径や断面形状)は異なる。また、排紙ローラ25に対向して設けられるローラは、印刷面との接触を少なくするため、搬送ローラ23側の従動ローラとは異なる形状になっている。また、通常の搬送の際に紙に皺ができないようにするため、排紙ローラ25側の搬送速度は搬送ローラ23側の搬送速度よりも若干速くなるように設計されている。これらの要因によって、紙Sの後端が搬送ローラ23を通過した後の搬送状態は、通常の搬送状態と異なることになる。また、排紙ローラは紙との接触面積が少ないので、排紙ローラのみを用いた搬送動作では、安定した搬送ができない。
したがって、高画質な印刷を行うためには、紙Sの後端が搬送ローラ23を通過しないように印刷することが望ましい。
<印刷方式の選択方法の流れ>
図13は、本実施形態の印刷方式の選択方法のフロー図である。図14Aは、搬送ローラとノズルとの位置関係の説明図である。図14Bは、紙上の判定領域と通過領域の説明図である。
最終ラスタラインが判定領域にあれば、次に、プリンタドライバは、最終ラスタラインが通過領域に位置するか否かを判定する(S104)。この判定は、前述の算出された最終ラインの紙上の位置に基づいて、行われる。具体的には、プリンタドライバは、算出された最終ラスタラインの紙上の位置L(図15)と、L1(図14B)とを比較する。
最終ラスタラインが通過領域になければ(S104でNO)、インターレース印刷後、後端印刷処理が行われる。これにより、インターレース印刷後、画像の後端を紙上に形成する際に、前述の後端印刷処理が行われる。
最終ラスタラインが通過領域にあれば(S104でYES)、インターレース印刷が選択される。つまり、画像の後端を印刷するときであっても、後端印刷処理は行われず、終始インターレース印刷が行われ、インターレース印刷によって紙上の画像が全て印刷される。
図16Aは、前述のS103によって、インターレース印刷が選択されたときの印刷の様子の説明図である。図中の紙Sの斜線部分は、紙上に形成される画像の領域を示している。また、図中のヘッドの斜線部分は、斜線部分に位置するノズルからインクが吐出されることを示している。この場合、紙が一定の搬送量(179・D)にて搬送されて、紙に画像が印刷されている。印刷が終了したとき、最終ラスタラインは、ヘッド41Eの搬送方向下流側の約1/4の部分と対向している。すなわち、印刷が終了したとき、ノズル♯1は、判定領域よりも下流側に位置している。
つまり、この場合、紙の後端が搬送ローラ23を通過していない状態で、紙に画像が形成されている。また、紙の搬送量が変わることなく、一定の搬送量にて印刷が行われている。したがって、高画質な印刷が可能である。
したがって、図16Aのように印刷される画像は、図16Bのように印刷される画像よりも高画質である。
図17Aは、前述のS105によって、インターレース印刷後、前述の後端印刷処理が行われたときの印刷の様子の説明図である。この場合、ヘッドが図中のヘッド41Aに位置するまでの間、インターレース印刷によって画像が印刷されるので、紙が一定の搬送量にて搬送されている。そして、画像の後端を印刷するときに、インターレース印刷方式から後端印刷処理に切り替わり、紙が少ない搬送量にて搬送されている。この場合、最終ラスタラインが♯180によって形成されるので、印刷が終了したとき、ノズル♯180は、搬送方向に関して、最終ラスタラインと同じ位置にある。すなわち、印刷が終了したとき、ノズル♯180は、通過領域よりも下流側に位置している。
つまり、この場合、紙の後端が搬送ローラ23を通過していない状態で、紙に画像が形成されている。したがって、高画質な印刷が可能である。
したがって、後端印刷処理による搬送量の変化の影響よりも、紙の後端が搬送ローラを通過した事による影響の方が、画質の劣化の要因として大きい場合、図17Aのように印刷される画像は、図17Bのように印刷される画像よりも高画質である。
図18Aは、前述のS106によって、後端印刷処理を行わずに、インターレース印刷を続けたときの印刷の様子の説明図である。この場合、紙が一定の搬送量(179・D)にて搬送されて、紙に画像が印刷されている。印刷が終了したとき、最終ラスタラインは、ヘッド41Eの搬送方向下流側の約1/4の部分と対向している。すなわち、印刷が終了したとき、ノズル♯180は、通過領域に位置している。そのため、画像を印刷する途中において、紙の後端が搬送ローラを通過している。そのため、画像の後端において、画質が低下することとなる。但し、この場合、紙の搬送量が変わることなく、一定の搬送量にて印刷が行われている。このため、画質の極端な劣化を抑えることができる。
したがって、図18Aのように印刷される画像は、図18Bのように印刷される画像よりも高画質である。
上記の実施形態は、主としてプリンタについて記載されているが、その中には、印刷装置、記録装置、液体の吐出装置、印刷方法、記録方法、液体の吐出方法、印刷システム、記録システム、コンピュータシステム、プログラム、プログラムを記憶した記憶媒体、表示画面、画面表示方法、印刷物の製造方法、等の開示が含まれていることは言うまでもない。
前述の実施形態では、通常の印刷は、インターレース印刷によって行われていた。しかし、通常の印刷処理は、上記のインターレース印刷に限られるものではない。例えば、以下に説明するオーバーラップ印刷でも良い。
前述の実施形態では、180dpi(4・D)のノズルピッチのノズル群を用いて、インターレース印刷が行われていた。しかし、インターレース印刷は、これに限られるものではない。例えば、720dpi(D)のノズルピッチのノズル群を用いて、インターレース印刷が行われてもよい。
前述の実施形態では、画像の後端を印刷するときに、ドットピッチと等しい搬送量Dにて紙が搬送されていた。しかし、後端印刷処理における紙の搬送量は、これに限られるものではない。要するに、通常の印刷処理よりも少ない搬送量にて紙が搬送される印刷処理であれば、同様の効果を得ることができる。
例えば、画像の後端を印刷するときに、使用するノズルの数を179個から47個に減らしてインターレース印刷を行えば、搬送量が179・Dから47・Dになる。このように、使用するノズルの数を減らしてインターレース印刷を行っても、通常の印刷処理よりも少ない搬送量にて紙が搬送されるので、同様の効果を得ることができる。但し、この場合、後端印刷処理の搬送量に応じて、「判定領域」や「通過領域」の位置が異なることになる。例えば、47・Dの搬送量にて印刷を行うインターレース印刷では、「判定領域」や「通過領域」の位置は、前述の実施形態よりも、搬送方向下流側に位置する(「判定領域」や「通過領域」の範囲が広くなる)。後端印刷処理における搬送量が、前述の実施形態よりも、多いからである。
前述の実施形態によれば、紙上の最終ラスタラインの位置は、紙の大きさに関する情報に基づいて、算出されていた。しかし、紙上の最終ラスタラインの位置の算出は、これに限られるものではない。
例えば、紙検出センサ53の検出結果と、紙の後端が紙検出センサ53を通過したときの残りのラスタ数と、に基づいて、最終ラスタラインの紙上の位置を算出しても良い。すなわち、紙検出センサ53から搬送ローラ23までの距離はプリンタの寸法上分かっている。そして、紙の後端が紙検出センサ53を通過した後、その距離分だけ搬送ユニットが紙を搬送すれば、紙の後端が搬送ローラを通過することになる。つまり、その紙検出センサ53の検出結果に基づいて、「判定領域」や「通過領域」が定まることになる。したがって、紙検出センサ53により定まった「判定領域」や「通過領域」の位置と最終ラスタライン位置とに基づいて、インターレース印刷を行うか、後端印刷処理を行うのかを決めればよい。
このようにすれば、プリンタドライバに入力された紙の大きさと、実際の紙の大きさとが異なっている場合でも、紙の後端が搬送ローラを通過するタイミングが見極められるので、印刷方式の選択を正しく行うことができる。
前述の実施形態によれば、インターレース印刷を行うか、後端印刷処理を行うかの判断は、コンピュータ本体にインストールされているプリンタドライバにより行われていた。しかし、印刷方式の選択を行う主体は、これに限られるものではない。
例えば、プリンタのコントローラが、印刷方式の選択を行ってもよい。
前述の実施形態では、プリンタが説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、カラーフィルタ製造装置、染色装置、微細加工装置、半導体製造装置、表面加工装置、三次元造形機、液体気化装置、有機EL製造装置(特に高分子EL製造装置)、ディスプレイ製造装置、成膜装置、DNAチップ製造装置などのインクジェット技術を応用した各種の記録装置に、本実施形態と同様の技術を適用しても良い。また、これらの方法や製造方法も応用範囲の範疇である。このような分野に本技術を適用しても、液体を対象物に向かって直接的に吐出(直描)することができるという特徴があるので、従来と比較して省材料、省工程、コストダウンを図ることができる。
前述の実施形態は、プリンタの実施形態だったので、染料インク又は顔料インクをノズルから吐出していた。しかし、ノズルから吐出する液体は、このようなインクに限られるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出しても良い。このような液体を対象物に向かって直接的に吐出すれば、省材料、省工程、コストダウンを図ることができる。
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
(1)前述の実施形態では、印刷装置(広義又は狭義な意味の印刷装置)は、印刷領域に向かって紙(媒体)を搬送方向に搬送する搬送ローラ(搬送部材)を備えている。この搬送ローラは、印刷領域に対して搬送方向上流側に位置している。印刷装置は、インターレース印刷(所定の搬送量にて搬送部材が媒体を搬送し、印刷領域に位置する媒体に画像を印刷する第1の印刷処理)と、後端印刷処理(第1の印刷処理の搬送量よりも少ない搬送量にて搬送部材が媒体を搬送し、印刷領域に位置する媒体に画像を印刷する第2の印刷処理)と、を行うことが可能である。
また、このような印刷装置において、仮に、どのような印刷画像もインターレース印刷後に後端印刷処理を行うこととすると、印刷途中で紙の後端が搬送ローラを通過しない場合にも、搬送量が変化するため、画像が劣化してしまう。
そこで、前述の実施形態では、プリンタドライバ又はプリンタのコントローラ(制御部)が、紙上における最終ラスタライン(画像の後端)の位置に基づいて、インターレース印刷又は後端印刷処理を選択している。
これにより、例えば、プリンタドライバは、紙の後端が搬送ローラを通過する位置を基準として、印刷方式の選択を行うことができる。この結果、印刷装置は、高画質な印刷を行うことができる。
最終ラスタラインがこのような位置にあれば、インターレース印刷のみを用いて印刷を行っても、印刷が終了したときに紙の後端が搬送ローラを通過しないので、一定の搬送量にて印刷が行われる。これにより、高画質な印刷を行うことができる。
最終ラスタラインがこのような位置にあれば、インターレース印刷のみを用いて印刷を行うと、印刷途中で紙の後端が搬送ローラを通過してしまう。一方、印刷途中でインターレース印刷から後端印刷処理に移行すれば、印刷を終了したときに紙の後端が搬送ローラを通過しない。したがって、後端印刷処理による搬送量の変化の影響よりも、紙の後端が搬送ローラを通過した事による影響の方が、画質の劣化の要因として大きい場合、より高画質な印刷を行うことができる。
最終ラスタラインがこのような位置にあれば、どの印刷処理を行っても紙の後端が搬送ローラを通過してしまうので、紙の搬送量を変えずに一定の搬送量にて印刷を行うことによって、画質の極端な劣化を抑えることができる。
プリンタドライバは、この位置と最終ラスタラインの位置とを比べることにより、紙の後端が搬送ローラを通過するか否かを判断することができる。
但し、第1の位置は、これに限られるものではない。例えば、前述の実施形態とは異なる後端印刷処理を行うのであれば、その搬送量や印刷方式に応じて、第1の位置は変わることになる。
プリンタドライバは、この位置と最終ラスタラインの位置とを比べることにより、紙の後端が搬送ローラを通過するか否かを判断することができる。
但し、第2の位置は、これに限られるものではない。例えば、前述の実施形態とは異なる後端印刷処理を行うのであれば、その搬送量や印刷方式に応じて、第2の位置は変わることになる。
これにより、印刷処理を選択する際に基準となる位置が、図14Bに示すような位置に定まる。
但し、後端印刷処理の搬送量がDに限られないことは、既に述べた通りである。
但し、通常の印刷処理は、インターレース印刷に限られるものではない。例えば、通常の印刷処理が、バンド印刷(1回のパスにより、連続したラスタラインが形成される印刷方式)であっても良い。要するに、通常の印刷処理の搬送量が、後端印刷処理の搬送量よりも大きい状態ならば、前述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
これにより、プリンタドライバに入力された紙の大きさと、実際の紙の大きさとが異なっている場合でも、紙の後端が搬送ローラを通過するタイミングが見極められるので、印刷方式の選択を正しく行うことができる。
紙の後端が搬送ローラを通過した後は、紙は排紙ローラのみによって搬送されるので、2つのローラによって紙が搬送されている状態(通常の搬送の状態)とは異なる状態となる。この結果、紙の後端が搬送ローラを通過した後に形成されるドットは、紙の後端が搬送ローラを通過する前に形成されるドットに対して、搬送方向にずれている。これにより、紙の後端が搬送ローラを通過する前に印刷された画像と、紙の後端が搬送ローラを通過した後に印刷された画像との間において、走査方向に延びる縞が発生し、画像が劣化する。
このような構成では、できるだけ、紙の後端が搬送ローラを通過しないように印刷を行うことが好ましい。前述の実施形態によれば、インターレース印刷を行うと紙の後端が搬送ローラを通過する場合でも、後端印刷処理を行えば紙の後端が搬送ローラを通過しないならば、後端印刷処理が選択されるので、画像の劣化を抑えることができる。
このような構成では、できるだけ、紙の後端が搬送ローラを通過しないように印刷を行うことが好ましい。前述の実施形態によれば、インターレース印刷を行うと紙の後端が搬送ローラを通過する場合でも、後端印刷処理を行えば紙の後端が搬送ローラを通過しないならば、後端印刷処理が選択されるので、画像の劣化を抑えることができる。
これにより、例えば、プリンタドライバは、紙の後端が搬送ローラを通過する位置を基準として、印刷方式の選択を行うことができる。この結果、印刷装置は、高画質な印刷を行うことができる。
この印刷方法によれば、高画質な印刷を行うことが可能であることは言うまでもない。
これにより、印刷装置が紙に高画質な印刷を行うように、印刷装置を制御することができる。
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ(PFモータ)、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
32 キャリッジモータ(CRモータ)、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
53 紙検出センサ、54 光学センサ、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路
100 印刷システム
110 コンピュータ、
112 ビデオドライバ、 114 アプリケーションプログラム、
116 プリンタドライバ
120 表示装置、
130 入力装置、130A キーボード、130B マウス、
140 記録再生装置、
140A フレキシブルディスクドライブ装置、
140B CD−ROMドライブ装置
Claims (15)
- 印刷領域に対して搬送方向上流側に位置し、前記印刷領域に向かって媒体を搬送方向に搬送する搬送部材を備え、
所定の搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第1の印刷処理と、
前記第1の印刷処理の前記搬送量よりも少ない搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第2の印刷処理と、
を行うことが可能な印刷装置であって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置に基づいて、前記第1の印刷処理又は前記第2の印刷処理を選択する制御部を有することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1に記載の印刷装置であって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置が、第1の位置よりも搬送方向下流側にあるならば、
前記画像の後端を前記媒体に印刷するときに、前記制御部は、前記第1印刷処理を選択することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1又は2に記載の印刷装置であって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置が、第1の位置よりも搬送方向上流側にあり、第2の位置よりも搬送方向下流側にあるならば、
前記画像の後端を前記媒体に印刷するときに、前記制御部は、前記第2印刷処理を選択することを特徴とする印刷装置。 - 請求項2又は3に記載の印刷装置であって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置が、第2の位置よりも搬送方向上流側にあるならば、
前記画像の後端を前記媒体に印刷するときに、前記制御部は、前記第1印刷処理を選択することを特徴とする印刷装置。 - 請求項2〜4のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記搬送方向に並ぶ複数のノズルを更に有し、
前記第1の位置は、前記媒体の後端が前記搬送部材を通過するときに、前記搬送方向最下流のノズルと対向する前記媒体上の位置であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項3又は4のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記第2の位置とは、前記媒体の後端が前記搬送部材を通過するときに、前記搬送方向最上流のノズルと対向する前記媒体上の位置であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項6に記載の印刷装置であって、
前記第2の印刷処理は、前記媒体上に形成するドットの搬送方向の間隔と等しい搬送量にて、前記媒体を搬送することを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記第1の印刷処理は、インターレース印刷処理であることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置は、前記媒体の大きさに基づいて、決定されることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記搬送部材よりも前記搬送方向上流側に、前記媒体の後端を検出するセンサを更に有し、
前記媒体上における前記画像の後端の位置は、前記センサの検出結果に基づいて、決定されることを特徴とする印刷装置。 - 請求項1〜10のいずれかに記載の印刷装置であって、
前記印刷領域よりも前記搬送方向下流側に、前記媒体を搬送方向に搬送する排紙部材を更に有し、
前記媒体の後端が前記搬送部材を通過した後、前記排紙部材が、前記媒体を搬送方向に搬送することを特徴とする印刷装置。 - 請求項11に記載の印刷装置であって、
前記排紙部材は、前記搬送部材と形状が異なることを特徴とする印刷装置。 - 印刷領域に対して搬送方向上流側に位置し、前記印刷領域に向かって媒体を搬送方向に搬送する搬送部材を備え、
所定の搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第1の印刷処理と、
前記第1の印刷処理の前記搬送量よりも少ない搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第2の印刷処理と、
を行うことが可能な印刷装置であって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置に基づいて、前記第1の印刷処理又は前記第2の印刷処理を選択する制御部を有し、
前記媒体上における前記画像の後端の位置が、第1の位置よりも搬送方向下流側にあるならば、前記画像の後端を前記媒体に印刷するときに、前記制御部は、前記第1印刷処理を選択し、
前記媒体上における前記画像の後端の位置が、第1の位置よりも搬送方向上流側にあり、第2の位置よりも搬送方向下流側にあるならば、前記画像の後端を前記媒体に印刷するときに、前記制御部は、前記第2印刷処理を選択し、
前記媒体上における前記画像の後端の位置が、第2の位置よりも搬送方向上流側にあるならば、前記画像の後端を前記媒体に印刷するときに、前記制御部は、前記第1印刷処理を選択し、
前記搬送方向に並ぶ複数のノズルを更に有し、前記第1の位置は、前記媒体の後端が前記搬送部材を通過するときに、前記搬送方向最下流のノズルと対向する前記媒体上の位置であり、
前記第2の位置とは、前記媒体の後端が前記搬送部材を通過するときに、前記搬送方向最上流のノズルと対向する前記媒体上の位置であり、
前記第2の印刷処理は、前記媒体上に形成するドットの搬送方向の間隔と等しい搬送量にて、前記媒体を搬送し、
前記第1の印刷処理は、インターレース印刷処理であり、
前記媒体上における前記画像の後端の位置は、前記媒体の大きさに基づいて、決定され、
前記印刷領域よりも前記搬送方向下流側に、前記媒体を搬送方向に搬送する排紙部材を更に有し、前記媒体の後端が前記搬送部材を通過した後、前記排紙部材が、前記媒体を搬送方向に搬送し、
前記排紙部材は、前記搬送部材と形状が異なる
ことを特徴とする印刷装置。 - 印刷領域に対して搬送方向上流側に位置する搬送部材を用い、
所定の搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第1の印刷処理と、
前記第1の印刷処理の前記搬送量よりも少ない搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第2の印刷処理と、
を選択し、前記媒体に印刷を行う印刷方法であって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置に基づいて、前記第1の印刷処理又は前記第2の印刷処理を選択することを特徴とする印刷方法。 - 印刷領域に対して搬送方向上流側に位置する搬送部材を備えた印刷装置に、
所定の搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第1の印刷処理と、
前記第1の印刷処理の前記搬送量よりも少ない搬送量にて前記搬送部材が前記媒体を搬送し、前記印刷領域に位置する前記媒体に画像を印刷する第2の印刷処理と、
を実行させることが可能なプログラムであって、
前記媒体上における前記画像の後端の位置に基づいて、前記第1の印刷処理又は前記第2の印刷処理を選択する機能を前記印刷装置に実現させることを特徴とするプログラム。
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