JP2007268811A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007268811A
JP2007268811A JP2006095947A JP2006095947A JP2007268811A JP 2007268811 A JP2007268811 A JP 2007268811A JP 2006095947 A JP2006095947 A JP 2006095947A JP 2006095947 A JP2006095947 A JP 2006095947A JP 2007268811 A JP2007268811 A JP 2007268811A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resolution
ink
recording
recording apparatus
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006095947A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4506983B2 (ja
Inventor
Toshiyuki Yamane
俊幸 山根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2006095947A priority Critical patent/JP4506983B2/ja
Priority to US11/694,061 priority patent/US7819496B2/en
Publication of JP2007268811A publication Critical patent/JP2007268811A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4506983B2 publication Critical patent/JP4506983B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/36Blanking or long feeds; Feeding to a particular line, e.g. by rotation of platen or feed roller
    • B41J11/42Controlling printing material conveyance for accurate alignment of the printing material with the printhead; Print registering

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Handling Of Cut Paper (AREA)

Abstract

【課題】記録品質を向上させることができるインクジェット記録装置を提供すること。
【解決手段】一の副走査で副走査方向に記録媒体を搬送する場合の所定搬送量は理論搬送量よりも大きく設定されるので、一の副走査で記録媒体に着弾するインクに対し、次の主走査で先に着弾したインクの副走査方向上流側に隣接するように着弾するインクは、理論位置よりも副走査方向上流側に離れて着弾することになる。よって、たとえ先に着弾したインクが乾燥していない状態であっても、次の主走査で着弾するインクが、その先に着弾したインクの影響で、先に着弾したインクの方に引き寄せられることが抑制される。
【選択図】図9

Description

本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に、記録品質を向上させることができるインクジェット記録装置に関する。
従来より、インクを吐出するヘッドを主走査方向に往復移動させながら記録媒体に向けてインクを吐出させる主走査と、記録媒体を副走査方向に搬送する副走査とを繰り返すことで記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置が知られている。この種のインクジェット記録装置では、副走査方向に並ぶノズルピッチよりも高い解像度の画像品質が要求される場合があり、その場合には一の主走査で形成されるドット間を次回以降の主走査で埋めるように記録し、その記録方法の一つとしてインターレースという記録方法が知られている。
このインターレースについて、図9(a)を参照して説明する。図9(a)の左側に図示するように、ここでは、副走査方向Bに1/150インチのピッチでノズルPが穿設されているヘッド100で93個のノズルPを使用して、要求される解像度600dpiを満足するように記録させる方法について説明する。
この場合、図9(a)の右側に図示するように、一の主走査(1パス目)の後に、93/600インチだけ副走査方向Bに記録媒体を搬送する。そして、次の主走査(2パス目)を行った後に、再び、93/600インチだけ副走査方向Bに記録媒体を搬送する。こうした主走査と副走査とを繰り返して記録を続けるのである。尚、図9(a)の右側の図は、副走査方向Bに搬送される記録媒体に対して、ヘッド100が相対的に移動している様子を図示し、また、ヘッド100は各主走査毎に右側にずらして図示しているが、実際には、ヘッド100は各主走査の開始位置において同一ライン上にある。
図10は、図9(a)の右側に図示した様子を更に拡大して示す図である。図10の最左欄は1マス当たり1/600インチを示している。尚、その途中は所々省略して図示している。最左欄の右隣欄は、1パス目でインクを吐出するノズル番号(黒塗り部分)を示している。その右隣欄は、1パス目の後で93/600インチだけ副走査方向Bに記録媒体を搬送した後に2パス目でインクを吐出するノズル番号(黒塗部分)を示している。その右隣欄は、2パス目の後で93/600インチだけ副走査方向Bに記録媒体を搬送した後に3パス目でインクを吐出するノズル番号(黒塗り部分)を示している。その右隣欄は、3パス目の後で93/600インチだけ副走査方向Bに記録媒体を搬送した後に4パス目でインクを吐出するノズル番号(黒塗り部分)を示している。
このように記録することで、図10の最左欄の276乃至280の位置(K部分)に着目すれば、1パス目で70番目のノズルと71番目のノズルとからインクが吐出され、2パス目で47番目のノズルからインクが吐出され、3パス目で24番目のノズルからインクが吐出され、4パス目で1番目のノズルからインクが吐出されていることが分かる。
そして、実際には、2パス目で47番目のノズルから吐出されるインクは、1パス目で70番目のノズルから吐出されて記録媒体に着弾するインクの副走査方向Bの1/600インチ上流側に着弾し、3パス目で24番目のノズルから吐出されるインクは、2パス目で47番目のノズルから吐出されて記録媒体に着弾したインクの副走査方向Bの1/600インチ上流側に着弾し、4パス目で1番目のノズルから吐出されるインクは、3パス目で24番目のノズルから吐出されて記録媒体に着弾したインクの副走査方向Bの1/600インチ上流側に着弾するのである。尚、4パス目で1番目のノズルから吐出されるインクは、換言すれば、1パス目で71番目のノズルから吐出されて記録媒体に着弾したインクの副走査方向Bの1/600インチ下流側に着弾するのである。
図11(a)は、図10のK部分から吐出されたインクが記録媒体に着弾した様子を示す図である。即ち、1パス目で1/150インチピッチで着弾滴D1,D5が形成され、2パス目で着弾滴D1に対して1/600インチピッチで副走査方向Bの上流側に着弾滴D2が形成され、3パス目で着弾滴D2に対して1/600インチピッチで副走査方向Bの上流側に着弾滴D3が形成され、4パス目で着弾滴D3に対して1/600インチピッチで着弾滴D4が形成される。こうして、150dpiのピッチでノズルPが穿設されているヘッドで93個のノズルPを使用して要求される解像度600dpiを満足するように記録させることができるのである。
しかしながら、上述したインターレースによって記録する場合には、次の問題点があった。図11(b)は、図11(a)のA−A断面線における断面図である。インターレースによって記録した場合には、2パス目で形成される着弾滴D2は、1パス目で形成される着弾滴D1に対して副走査方向Bの上流側に隣接するように形成される。よって、着弾滴D1が乾燥する前に着弾滴D2が形成されると、図11(b)に示すように、着弾滴D2は着弾滴D1の表面張力等の影響で着弾滴D1の方(矢印Z方向)に引き寄せられる(着弾滴(D2)の点線参照)。従って、着弾滴D1と着弾滴(D2)との重なりが増し、逆に、着弾滴(D2)と着弾滴D3との重なりが減り、これが筋状のインクむら(バンディング)として現れて記録品質が低下するという問題点があった。尚、この種の問題を解決する方法に関し、次の特許文献1には、副走査方向の記録ドット同士が隣接しないように記録する方法が開示されている。
特開平7−47677(第10段落等)
しかしながら、特許文献1に開示された方法を利用し、上述したように150dpiのピッチでノズルPが穿設されているヘッドで、要求される解像度600dpiを満足するように記録しようとする場合には、図11(a)に示すように、1パス目で形成される着弾滴D1,D5に対して、副走査方向Bに隣接しないようにインクを着弾させるには、2パス目でインクを着弾滴D3の位置に形成する必要がある。一方、次の3パス目ではインクを着弾滴D2または着弾滴D4の位置に形成するしかないので、3パス目で着弾するインクは、先に形成された乾燥していない着弾滴D3の影響を受け、依然として、筋状のインクむら(バンディング)が現れて記録品質が低下するという問題点があった。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、記録品質を向上させることができるインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
この目的を達成するために請求項1記載のインクジェット記録装置は、主走査方向に往復移動可能に構成され複数のノズルから記録媒体に向けてインクを吐出する記録ヘッドと、その記録ヘッドと対向する位置に前記記録媒体を副走査方向に搬送する搬送機構と、前記記録ヘッドを移動させて前記記録ヘッドからインクを吐出させる主走査、および、前記搬送機構によって前記記録媒体を副走査方向に所定搬送量だけ搬送させる副走査を交互に繰り返すことで、一の主走査で前記記録媒体に着弾するインクに対し、次の主走査で前記記録媒体に着弾するインクが要求される要求解像度を満たす間隔で副走査方向上流側に隣接して記録可能な記録制御手段とを備えたものであって、前記記録制御手段は、前記所定搬送量を、使用する前記ノズルの数および前記要求解像度から設定される理論搬送量よりも大きく設定する搬送量設定手段を備えている。
請求項2記載のインクジェット記録装置は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、前記記録媒体に着弾するインクの拡がりに影響を及ぼす要因を把握する把握手段を備え、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される要因によって前記記録媒体に着弾するインクが拡がり易い程、前記所定搬送量を大きく設定する。
請求項3記載のインクジェット記録装置は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、前記把握手段は、顔料を主原料として構成されるインクによって記録をする第1モードであるか、染料を主原料として構成されるインクを使用して記録をする第2モードであるかを把握するものであり、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって前記第1モードであると把握された場合に、前記第2モードであると把握された場合よりも前記所定搬送量を大きく設定する。
請求項4記載のインクジェット記録装置は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、前記把握手段は、外気温度を把握するものであり、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される外気温度が高い程、前記所定搬送量を大きく設定する。
請求項5記載のインクジェット記録装置は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、前記把握手段は、前記要求解像度を把握するものであり、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される要求解像度が低い程、前記所定搬送量を大きく設定する。
請求項6記載のインクジェット記録装置は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、前記把握手段は、一の主走査から次の主走査までに要する時間を把握するものであり、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される時間が短い程、前記所定搬送量を大きく設定する。
請求項7記載のインクジェット記録装置は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、前記把握手段は、前記記録媒体の種別を把握するものであり、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される前記記録媒体の種別に応じて、その記録媒体が有するインクの浸透度が高い程、前記所定搬送量を大きく設定する。
請求項8記載のインクジェット記録装置は、請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記要求解像度が第1の解像度よりも高いかを判断する第1判断手段を備え、前記搬送量設定手段は、前記第1判断手段によって前記要求解像度が第1の解像度よりも高いと判断された場合にのみ、前記所定搬送量を前記理論搬送量よりも大きく設定する。
請求項9記載のインクジェット記録装置は、請求項8記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、一の主走査で前記副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、前記第1の解像度は、前記第2の解像度の2倍以上の解像度に設定されている。
請求項10記載のインクジェット記録装置は、請求項1から9のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記要求解像度が第3の解像度よりも低いかを判断する第2判断手段を備え、前記搬送量設定手段は、前記第2判断手段によって前記要求される解像度が第3の解像度よりも低いと判断された場合にのみ、前記所定搬送量を前記理論搬送量よりも大きく設定する。
請求項11記載のインクジェット記録装置は、請求項10記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、一の主走査で前記副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、前記第3の解像度は、前記第2の解像度の5倍以上の解像度に設定されている。
この目的を達成するために請求項12記載のインクジェット記録装置は、主走査方向に往復移動可能に構成され複数のノズルから記録媒体に向けてインクを吐出する記録ヘッドと、その記録ヘッドと対向する位置に前記記録媒体を副走査方向に搬送する搬送機構と、前記記録ヘッドを移動させて前記記録ヘッドからインクを吐出させる主走査、および、前記搬送機構によって前記記録媒体を副走査方向に所定搬送量だけ搬送させる一の副走査を交互に繰り返すことで、一の主走査で前記記録媒体に着弾するインクに対し、次の主走査で前記記録媒体に着弾するインクが要求される要求解像度を満たす間隔で副走査方向下流側に隣接して記録可能な記録制御手段とを備えたものであって、前記記録制御手段は、前記所定搬送量を、使用する前記ノズルの数および前記要求解像度から設定される理論搬送量よりも小さく設定する搬送量設定手段を備えている。
請求項13記載のインクジェット記録装置は、請求項12記載のインクジェット記録装置において、前記記録媒体に着弾するインクの拡がりに影響を及ぼす要因を把握する把握手段を備え、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される要因によって前記記録媒体に着弾するインクが拡がり易い程、前記所定搬送量を小さく設定する。
請求項14記載のインクジェット記録装置は、請求項13記載のインクジェット記録装置において、前記把握手段は、顔料を主原料として構成されるインクによって記録をする第1モードであるか、染料を主原料として構成されるインクを使用して記録をする第2モードであるかを把握するものであり、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって前記第1モードであると把握された場合に、前記第2モードであると把握された場合よりも前記所定搬送量を小さく設定する。
請求項15記載のインクジェット記録装置は、請求項13記載のインクジェット記録装置において、前記把握手段は、外気温度を把握するものであり、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される外気温度が高い程、前記所定搬送量を小さく設定する。
請求項16記載のインクジェット記録装置は、請求項13記載のインクジェット記録装置において、前記把握手段は、前記要求解像度を把握するものであり、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される要求解像度が低い程、前記所定搬送量を小さく設定する。
請求項17記載のインクジェット記録装置は、請求項13記載のインクジェット記録装置において、前記把握手段は、一の主走査から次の主走査までに要する時間を把握するものであり、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される時間が短い程、前記所定搬送量を小さく設定する。
請求項18記載のインクジェット記録装置は、請求項13記載のインクジェット記録装置において、前記把握手段は、前記記録媒体の種別を把握するものであり、前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される前記記録媒体の種別に応じて、その記録媒体に対するインクの浸透度が高い程、前記所定搬送量を小さく設定する。
請求項19記載のインクジェット記録装置は、請求項12から18のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記要求解像度が第1の解像度よりも高いかを判断する第1判断手段を備え、前記搬送量設定手段は、前記第1判断手段によって前記要求解像度が第1の解像度よりも高いと判断された場合にのみ、前記所定搬送量を前記理論搬送量よりも小さく設定する。
請求項20記載のインクジェット記録装置は、請求項19記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、一の主走査で前記副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、前記第1の解像度は、前記第2の解像度の2倍以上の解像度に設定されている。
請求項21記載のインクジェット記録装置は、請求項12から20のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記要求解像度が第3の解像度よりも低いかを判断する第2判断手段を備え、前記搬送量設定手段は、前記第2判断手段によって前記要求される解像度が第3の解像度よりも低いと判断された場合にのみ、前記所定搬送量を前記理論搬送量よりも小さく設定する。
請求項22記載のインクジェット記録装置は、請求項21記載のインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドは、一の主走査で前記副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、前記第3の解像度は、前記第2の解像度の5倍以上の解像度に設定されている。
請求項1記載のインクジェット記録装置によれば、一の副走査で副走査方向に記録媒体を搬送する場合の所定搬送量は理論搬送量よりも大きく設定されるので、一の副走査で記録媒体に着弾するインクに対し、次の主走査で先に着弾したインクの副走査方向上流側に隣接するように着弾するインクは、理論位置よりも副走査方向上流側に離れて着弾することになる。よって、たとえ先に着弾したインクが乾燥していない状態であっても、次の主走査で着弾するインクが、その先に着弾したインクの影響で、先に着弾したインクの方に引き寄せられることが抑制される。従って、副走査方向に並ぶインクの着弾滴の間隔が略均一になり、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項2記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、記録媒体に着弾するインクが拡がり易い程、所定搬送量は大きく設定されるので、様々な要因によって変化するインクの拡がり程度に対応することができ、所定搬送量を一定値に固定する場合に比べて、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項3記載のインクジェット記録装置によれば、請求項2に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、顔料を主原料として構成されるインクによって記録をする第1モードの方が、染料を主原料として構成されるインクを使用して記録をする第2モードよりもインクが拡がり易いので、第1モードの場合には第2モードよりも所定搬送量を大きく設定することで記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項4記載のインクジェット記録装置によれば、請求項2に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、外気温度が高い程インクは拡がり易いので、外気温度が高い程、所定搬送量を大きく設定することで、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項5記載のインクジェット記録装置によれば、請求項2に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、要求解像度が低い程インクは拡がり易いので、要求解像度が低い程、所定搬送量を大きく設定することで、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項6記載のインクジェット記録装置によれば、請求項2に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、一の主走査から次の主走査までに要する時間が短い程インクは拡がり易いので、一の主走査から次の主走査までに要する時間が短い程、所定搬送量を大きく設定することで、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項7記載のインクジェット記録装置によれば、請求項2に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、記録媒体が有するインクの浸透度が高い程インクは拡がり易いので、記録媒体が有するインクの浸透度が高い程、所定搬送量を大きく設定することで、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項8記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、要求解像度が第1の解像度よりも高いと判断された場合にのみ、所定搬送量は理論搬送量よりも大きく設定されるので、要求解像度が第1の解像度よりも低い場合には、理論搬送量通りに搬送すればよく、所定搬送量を求めるために必要な演算負担を軽減することができるという効果がある。
請求項9記載のインクジェット記録装置によれば、請求項8に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、記録ヘッドは、一の主走査で副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、第1の解像度は第2の解像度の2倍以上の解像度に設定されているので、一の主走査で副走査方向に並んで着弾するインクの略中央に、次の主走査でインクを着弾させる場合には、所定搬送量には設定されず、理論搬送量に設定される。よって、所定搬送量に設定することで、次の主走査で着弾するインクが、先の主走査で着弾したインクのうち、副走査方向上流側のインクに引き寄せられるのを防止することができる。従って、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項10記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1から9のいずれかに記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、要求される解像度が第3の解像度よりも低いと判断された場合にのみ、所定搬送量は理論搬送量よりも大きく設定されるので、要求解像度が第3の解像度よりも高い場合には、理論搬送量通りに搬送すればよく、所定搬送量を求めるために必要な演算負担を軽減することができるという効果がある。
請求項11記載のインクジェット記録装置によれば、請求項10に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、記録ヘッドは、一の主走査で前記副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、第3の解像度は第2の解像度の5倍以上の解像度に設定されているので、一の主走査で副走査方向に並んで着弾するインクの間に次回以降に4つ以上のインクを着弾させる場合には、所定搬送量には設定されず、理論搬送量に設定される。即ち、かかる場合には、先に着弾したインクに対して副走査方向に隣合わないようにインクを着弾させることで、所定搬送量を求めるために必要な演算負担を軽減することができるという効果がある。
請求項12記載のインクジェット記録装置によれば、一の副走査で副走査方向に記録媒体を搬送する場合の所定搬送量は理論搬送量よりも小さく設定されるので、一の副走査で記録媒体に着弾するインクに対し、次の主走査で先に着弾したインクの副走査方向下流側に隣接するように着弾するインクは、理論位置よりも副走査方向下流側に離れて着弾することになる。よって、たとえ先に着弾したインクが乾燥していない状態であっても、次の主走査で着弾するインクが、その先に着弾したインクの影響で、先に着弾したインクの方に引き寄せられることが抑制される。従って、副走査方向に並ぶインクの着弾滴の間隔が略均一になり、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項13記載のインクジェット記録装置によれば、請求項12に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、記録媒体に着弾するインクが拡がり易い程、所定搬送量は小さく設定されるので、様々な要因によって変化するインクの拡がり程度に対応することができ、所定搬送量を一定値に固定する場合に比べて、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項14記載のインクジェット記録装置によれば、請求項13に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、顔料を主原料として構成されるインクによって記録をする第1モードの方が、染料を主原料として構成されるインクを使用して記録をする第2モードよりもインクが拡がり易いので、第1モードの場合には第2モードよりも所定搬送量を小さく設定することで記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項15記載のインクジェット記録装置によれば、請求項13に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、外気温度が高い程インクは拡がり易いので、外気温度が高い程、所定搬送量を小さく設定することで、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項16記載のインクジェット記録装置によれば、請求項13に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、要求解像度が低い程インクは拡がり易いので、要求解像度が低い程、所定搬送量を小さく設定することで、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項17記載のインクジェット記録装置によれば、請求項13に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、一の主走査から次の主走査までに要する時間が短い程インクは拡がり易いので、一の主走査から次の主走査までに要する時間が短い程、所定搬送量を小さく設定することで、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項18記載のインクジェット記録装置によれば、請求項13に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、要求される解像度が第3の解像度よりも低いと判断された場合にのみ、所定搬送量は理論搬送量よりも小さく設定されるので、要求解像度が第3の解像度よりも高い場合には、理論搬送量通りに搬送すればよく、所定搬送量を求めるために必要な演算負担を軽減することができるという効果がある。
請求項19記載のインクジェット記録装置によれば、請求項12から18のいずれかに記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、記録ヘッドは、一の主走査で副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、第1の解像度は第2の解像度の2倍以上の解像度に設定されているので、一の主走査で副走査方向に並んで着弾するインクの略中央に、次の主走査でインクを着弾させる場合には、所定搬送量には設定されず、理論搬送量に設定される。よって、所定搬送量に設定することで、次の主走査で着弾するインクが、先の主走査で着弾したインクのうち、副走査方向上流側のインクに引き寄せられるのを防止することができる。従って、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項20記載のインクジェット記録装置によれば、請求項19に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、要求解像度が第1の解像度よりも高いと判断された場合にのみ、所定搬送量は理論搬送量よりも大きく設定されるので、要求解像度が第1の解像度よりも低い場合には、理論搬送量通りに搬送すればよく、所定搬送量を求めるために必要な演算負担を軽減することができるという効果がある。
請求項21記載のインクジェット記録装置によれば、請求項12から20のいずれかに記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、記録媒体が有するインクの浸透度が高い程インクは拡がり易いので、記録媒体が有するインクの浸透度が高い程、所定搬送量を大きく設定することで、記録品質を向上させることができるという効果がある。
請求項22記載のインクジェット記録装置によれば、請求項21に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、記録ヘッドは、一の主走査で前記副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、第3の解像度は第2の解像度の5倍以上の解像度に設定されているので、一の主走査で副走査方向に並んで着弾するインクの間に次回以降に4つ以上のインクを着弾させる場合には、所定搬送量には設定されず、理論搬送量に設定される。即ち、かかる場合には、先に着弾したインクに対して副走査方向に隣合わないようにインクを着弾させることで、所定搬送量を求めるために必要な演算負担を軽減することができるという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明の画像形成装置としてのカラーインクジェットプリンタ1を示す斜視図である。図2は、キャリッジ64の底面を示す図である。カラーインクジェットプリンタ1は、例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)の4色のカラーインクがそれぞれ充填されるインクカートリッジ61と、記録用紙Pに印刷するためのインクジェットヘッド6と、インクカートリッジ61およびインクジェットヘッド6が搭載されるキャリッジ64と、キャリッジ64を矢印A方向(主走査方向)に往復移動させる駆動ユニット65と、キャリッジ64の往復移動方向Aに延び、インクジェットヘッド6と対向配設されるプラテン66と、パージ装置67とを備えている。
駆動ユニット65は、キャリッジ64の下端部に配設されプラテン66と平行に延びるキャリッジ軸71と、キャリッジ64の上端部に配設されキャリッジ軸71に平行に延びるガイド板72と、そのキャリッジ軸71とガイド板72との間であって、キャリッジ軸71の両端部に配設される2つのプーリー73および74と、これらのプーリー73および74の間に掛け渡されるエンドレスベルト75とを備えている。そして、一方のプーリ73が、CRモータ16(図3参照)の駆動により正逆回転されると、そのプーリ73の正逆回転に伴って、エンドレスベルト75に接合されているキャリッジ64が、キャリッジ軸71およびガイド板72に沿って、主走査方向である矢印A方向に往復移動される。
インクジェットヘッド6は、図2に示すように、その下面6aにノズル53aが、CMYBkの各色インク毎に記録用紙Pの搬送方向B(副走査方向B)に列設されている。本実施例では、副走査方向Bに1/150インチのピッチでノズル53aが穿設されているものとする。なお、ノズル53aの配列方向のピッチや数は、記録画像の解像度等を考慮して適宜設定されるものである。また、カラーインクの種類数に応じてノズル53aの列数を増減することも可能である。
また、図2に示すように、キャリッジ64には、インクカートリッジ61とインクジェットヘッド6との他に、メディアセンサ50が搭載されている。メディアセンサ50は、発光ダイオードからなる発光部51と、光学式センサからなる受光部52とを備えている。メディアセンサ50の発光部51は、プラテン66へ向かって光を照射し、その光の反射光を受光部52が受光するように構成されている。
プラテン66の上面の色は、例えば黒色のように記録用紙Pと反射率が異なる色で構成されており、記録用紙Pが存在しない場合には、反射率の低いプラテン66からの反射光を受光部52が受光するのでメディアセンサ50の検出値(AD値)は低い値となる。一方、記録用紙Pが存在する場合には、反射率の高い記録用紙Pからの反射光を受光部52が受光するのでメディアセンサ50の検出値(AD値)は高い値となる。したがって、メディアセンサ50が受光する反射光量の差により記録用紙Pの有無を検知することができる。
このようなメディアセンサ50が、記録用紙Pの搬送方向上流側においてキャリッジ64に搭載されて、キャリッジ64により走査方向へ往復移動するようになっている。メディアセンサ50がインクジェットヘッド6と共にキャリッジ64に搭載されることにより、インクジェットヘッド6を走査するためのキャリッジ64と別途に、メディアセンサ50を走査するためのキャリッジを設ける必要がないので、装置を小型化できるという利点がある。また、キャリッジ64において、メディアセンサ50をインクジェットヘッド6の搬送方向上流側に配置することにより、記録用紙Pに画像記録を行う前に、メディアセンサ50により記録用紙Pの左右端位置を検出することができる。
再び、図1に戻って説明を続ける。記録用紙Pは、カラーインクジェットプリンタ1の給紙カセット(図示せず)から給紙され、インクジェットヘッド6の下面6aと、プラテン66との間に搬送ローラ60(図3参照)を介して矢印B方向(副走査方向:主走査方向Aと直交する方向)から搬送される。そして、記録用紙Pには、ノズル53aから吐出されるインクにより印刷がなされ、その後、排紙される。なお、図1においては、用紙Pの給紙機構および排紙機構の図示を省略している。
キャリッジ64の移動方向に沿ったプラテン66の側方には、インクジェットヘッド6の吐出不良を回復するためのパージ装置67が配設されている。インクジェットヘッド6は、インク中に気泡が発生したり、インクが増粘する等の原因により吐出不良を起こす。パージ装置67は、その吐出不良を起こしたインクジェットヘッド6を良好な吐出状態に回復させるために設けられる。
このパージ装置67は、ヘッドユニット63がパージ位置にある時に、インクジェットヘッド6に対向するように配設されており、パージキャップ81と、ポンプ82およびカム83と、インク貯留部84とを備えている。パージキャップ81は、インクジェットヘッド6の下面6aに密着し、ポンプ82がインクジェットヘッド6の内部に溜まる気泡などを含んだ不良インクを吸引する。ポンプ82の吸引は、カム83を回転させてポンプ82内のピストンを往復移動することにより行われる。このように、不良インクを吸引することによりインクジェットヘッド6の吐出不良を回復する。なお、吸引された不良インクは、インク貯留部84に貯められる。
パージキャップ81のプラテン66側には、インクジェットヘッド6に対し相対移動可能なワイパ部材86が配設され、そのワイパ部材86との間にパージキャップを挟む位置にはキャップ85が配設されている。ワイパ部材86は、エチレンプロピレンゴム等の弾性材料を材料として板状に形成され、その一端部がワイパホルダ90に挿入されて支持されている。ワイパ部材86は、インクジェットヘッド6側に突出して配設されており、キャリッジ64の移動に伴って、インクジェットヘッド6の下面6aに残留したインク等を拭うものである。キャップ85は、インクジェットヘッド6に形成されているノズル53aを被覆することにより、インクの蒸発を防止するものである。
図3は、カラーインクジェットプリンタ1の電気回路構成の概略を示すブロック図である。カラーインクジェットプリンタ1を制御するための制御装置は、本体側制御基板12と、キャリッジ基板13とを備えており、本体側制御基板12には、1チップ構成のマイクロコンピュータ(CPU)32と、そのCPU32により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM33と、各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM34と、EEPROM35と、イメージメモリ37と、G/A(ゲートアレイ)36等が搭載されている。
演算装置であるCPU32は、ROM33に予め記憶された制御プログラムに従い、印字タイミング信号およびリセット信号を生成し、各信号を後述するゲートアレイ36へ転送する。また、CPU32には、ユーザが印刷の指示などを行うための操作パネル45、キャリッジ64を動作させるキャリッジモータ(CRモータ)16を駆動するためのCRモータ駆動回路39、搬送ローラ60(パージ装置67)を駆動するための搬送モータ(LFモータ)40を動作させるためのLFモータ駆動回路41、メディアセンサ50、ペーパセンサ42、リニアエンコーダ43、ロータリエンコーダ46、外気温度を検出するサーミスタ47が接続されている。接続される各デバイスの動作はこのCPU32により制御される。
ペーパセンサ42は、記録用紙Pの先端を検出するセンサであり、搬送ローラ60よりも上流側に配置されており、例えば、記録用紙Pに接触することにより回動する検出子と、その検出子の回動を検出するフォトインタラプタとによって構成されている。リニアエンコーダ43は、キャリッジ64の移動量を検出するものであり、このリニアエンコーダ43のエンコーダー量を図示しないフォトインタラプタにより検出することで、キャリッジ64の往復移動が制御される。ロータリエンコーダ46は、搬送ローラ60の回転量を検出するものであり、このロータリエンコーダ46のエンコーダ量を図示しないフォトインタラプタで検出することで、搬送ローラ60が制御される。即ち、このロータリエンコーダ46によって搬送ローラ60によって搬送される記録媒体Pの実際の搬送位置を所定の精度で検出することができる。
ROM33には、後述する印刷処理(図5参照)を実行するプログラムとして印刷制御プログラム33aが格納されている。この印刷制御プログラム33aは、キャリッジ64に搭載されたインクジェットヘッド6を主走査方向A(図1参照)に往復移動させてノズル53aから記録媒体Pに向けてインクを吐出させる主走査と、記録媒体Pを副走査方向Bに所定搬送量だけ搬送させる副走査とを交互に繰り返すことで、一の主走査で記録媒体Pに着弾するインクに対し、次の主走査で記録媒体Pに着弾するインクが要求される要求解像度を満たす間隔で副走査方向上流側に隣接するように記録可能に構成されている。
ここで、図9(b)乃び図11(c)を参照して、この印刷制御プログラム33aによって実行される記録方法を、従来の記録方法と比較して説明する。尚、ここでは、従来と同様に、図9(b)の左側に図示するように、副走査方向Bに1/150インチのピッチでノズルPが穿設されているインクジェットヘッド6で93個のノズルPを使用して、要求される解像度600dpiを満足するように記録させる方法について説明する。
この場合、図9(b)の右側に図示するように、一の主走査(1パス目)の後で、117/600インチだけ副走査方向Bに記録媒体を搬送する。そして、次の主走査(2パス目)を行った後で、再び、117/600インチだけ副走査方向Bに記録媒体を搬送する。こうした主走査と副走査とを繰り返して記録を続けるのである。尚、図9(b)の右側の図は、副走査方向Bに搬送される記録媒体に対して、インクジェットヘッド6が相対的に移動している様子を図示し、また、インクジェットヘッド6は、各主走査毎に右側にずらして図示しているが、実際には、インクジェットヘッド6は各主走査において同一ライン上にあるものとする。
即ち、本実施例の記録方法と、従来の記録方法とでは、一の副走査方向Bへの搬送量が異なる。具体的には、本実施例の場合は、一の副走査方向Bへの搬送量が117/600インチであるのに対し、従来の場合は93/600インチであり、本実施例の場合の方が従来よりも24/600インチ大きく副走査方向Bに記録媒体Pを搬送するものである。
これにより、本実施例の場合は、図11(c)に示すように、2パス目で形成される着弾滴D2は、図11(b)に示す従来の2パス目で形成される着弾滴D2よりも24/600インチだけ副走査方向Bの上流側に着弾することになる。よって、本実施例の場合、2パス目で形成される着弾滴D2は、乾燥していない1パス目で形成される着弾滴D1に引き寄せられ(図11(c)の点線で示す着弾滴(D2)参照)、最終的に、理想的な位置に定着することになるので、筋状のインクむら(バンディング)が現れるのが抑制され、記録品質を向上させることができる。
EEPROM35には、後述する補正値取得処理において(図7参照)、記録媒体の搬送量に関する補正量を取得するために各種テーブルとして、印刷方法テーブル35aと、用紙種別テーブル35bと、補正パラメータテーブル35cとが格納されている。
図4を参照しながら各テーブルについて説明する。図4(a)は、印刷方法テーブル35aを示す図である。印刷方法テーブル35aは印刷方法に応じて、白黒印刷と、カラー印刷とに区別されて、白黒印刷には補正値「BK」、カラー印刷には補正値「Col」が格納されている。補正値「BK」と、補正値「Col」とでは、補正値「BK」の方が補正値「Col」よりも補正値が大きく設定されている。これは、顔料を主原料として構成されるブラックのインクと、染料を主原料として構成されるカラーインク(シアン、マゼンタ、イエロー)とでは、ブラックインクの方が乾きにくくインクが記録媒体に拡がり易いので、ブラックインクを多量に使用する白黒印刷の場合には、カラー印刷よりも補正値を大きく設定している。
図4(b)は用紙種別テーブル35bを示す図である。用紙種別テーブル35bは、用紙の種別に応じて、普通紙1、普通紙2、マット紙(インクジェット紙)、光沢紙1、光沢紙2に区別されており、普通紙1には補正値「P1」、普通紙2には補正値「P2」、マット紙(インクジェット紙)には補正値「P3」、光沢紙1には補正値「P4」、光沢紙2には補正値「P5」が格納されている。各補正値は、インクの浸透度が高い程、補正値が大きく設定されている。普通紙、マット紙(インクジェット紙)、光沢紙の順番で補正値が大きくなるように設定されている。尚、同一種類の記録媒体、例えば、普通紙1と普通紙2とは、各普通紙を製造するメーカに応じた補正値が格納されている。
図4(c)は補正パラメータテーブル35cを示す図である。補正パラメータテーブル35cは、外気温度、要求解像度、乾燥時間に区別されており、外気温度にはパラメータ「T」、要求解像度にはパラメータ「R」、乾燥時間にはパラメータ「W」が実験結果に基づいて格納されている。補正値は、各パラメータに、実際の外気温度、要求解像度、乾燥時間が掛け算されて算出される。具体的には、外気温度が高い程、インクは拡がり易いので補正値が大きくなるようにパラメータ「T」が設定されている。また、要求解像度が低い程、インクは拡がり易いので補正値が大きくなるようにパラメータ「R」が設定されている。即ち、高解像度の場合には、低解像度の場合よりも小さなインク滴が吐出されるので、隣接する着弾滴に影響を受けにくいためである。更に、乾燥時間が低い程、インクは拡がり易いので補正値が大きくなるようにパラメータ「W」が設定されている。ここで、乾燥時間とは、一の主走査から次の主走査までに要する時間をいい、その時間が短い程、補正値が大きくなるように設定されている。具体的には、同じ速度で主走査する場合、片方向印刷と、両方向印刷とでは、両方向印刷する場合の方が補正値が大きくなるように設定されている。
G/A36は、CPU32から転送されるタイミング信号と、イメージメモリ37に記憶されている画像データとに基づいて、その画像データを記録用紙Pに記録するための記録データ(駆動信号)と、その記録データと同期する転送クロックと、ラッチ信号と、基本駆動波形信号を生成するためのパラメータ信号と、一定周期で出力される吐出タイミング信号とを出力し、それら各信号を、ヘッドドライバが実装されたキャリッジ基板13へ転送する。
また、G/A36は、コンピュータなどの外部機器からUSBなどのインターフェース(I/F)44を介して転送されてくる画像データを、イメージメモリ37に記憶させる。そして、G/A36は、コンピュータなどからI/F44を介して転送されてくるデータに基づいてデータ受信割込信号を生成し、その信号をCPU32へ転送する。
キャリッジ基板13は、実装されたヘッドドライバ(駆動回路)によってインクジェットヘッド6を駆動するための基板である。インクジェットヘッド6とヘッドドライバとは、厚さ50〜150μmのポリイミドフィルムに銅箔配線パターンを形成したフレキシブル配線板19により接続されている。このヘッドドライバは、本体側制御基板12に実装されたG/A36を介して制御され、記録モードに合った波形の駆動パルスをインクジェットヘッド6を構成する圧電アクチュエータに印加するものである。これにより、インクが所定量吐出される。
次に、図5を参照して上述したように構成されるカラーインクジェットプリンタ1の印刷処理について説明する。図5は、印刷処理を示すフローチャートである。この印刷処理は、印刷制御プログラム33aに従ってCPU32によって実行される処理である。
印刷処理では、印刷データが送信されると、その送信された印刷データに基づいて要求解像度が300dpiより高いか否かを判断する(S501)。要求解像度が300dpiより高ければ(S501:Yes)、後述する補正値取得処理を実行し(S502)、一の副走査で搬送する記録媒体Pの補正量を取得する。そして、取得した補正量と理論搬送量とに基づいて一の副走査における搬送量を決定する(S503)。一方、要求解像度が300dpi以下であれば(S501:No)、S502の処理はスキップし、即ち、搬送量に関する補正は行われず、S503の処理において理論搬送量を一の副走査における搬送量として決定する。
次に、主走査として1パス目を印刷し(S504)、その後、副走査としてS503で決定した搬送量で記録媒体Pを副走査方向Bに搬送する(S505)。そして、要求された解像度を満たすようにnパス目の印刷が終了したか否かを判断し(S506)、終了していなければ(S506:No)、nに「1」を加算して(S507)、S504からの処理を繰り返し、終了していれば(S506:Yes)、印刷終了か否かを判断し(S508)、終了していなければ(S508:No)、S504からの処理を繰り返し、終了していれば(S508:Yes)、本処理を終了する。
次に、図6(a)を参照して、図5で説明した印刷処理のフローチャートにおけるS501の処理において、要求解像度が300dpiであった場合について説明する。図6は、要求解像度が300dpiであった場合のインクの着弾滴を図示している。上述した通り、この場合には、補正値取得処理(S502)は実行されない。
要求解像度が300dpiであった場合には、1パス目で形成される着弾滴D1,D3の略中央に2パス目で着弾滴D2を形成する必要がある。この場合に、記録媒体の搬送量を理論搬送量よりも大きくすると、着弾滴D2は着弾滴D1,D3の略中央よりも副走査方向Bの上流側に移動した位置に着弾することになる。
かかる場合には、1パス目で形成される着弾滴D1と同様に、着弾滴D3も依然として乾燥していないので、着弾滴D2は着弾滴D3の方に一層引き寄せられ、筋状のインクむらが生じ、記録品質が低下してしまう。そこで、要求解像度が300dpi以下の場合には、搬送量の補正は実行せず、理論搬送量通りに搬送するのである。これにより、記録品質を向上させることができると共に、補正値を算出するための処理負担を軽減することができる。
一方、上述した実施例では、要求解像度が300dpiよりも高い場合には(S501:Yes)、補正値取得処理(S502)を実行する場合について説明したが、要求解像度が600dpiよりも高い場合には、補正値取得処理(S502)を実行しないように構成しても良い。
例えば、要求解像度が1200dpiであった場合には、1パス目で形成される着弾滴D1,D9の間に、7つのインクの着弾滴D2乃至D8を着弾させる必要がある。かかる場合、上述した通りに、主走査と、記録媒体Pを理論搬送量よりも大きく搬送する副走査とを交互に繰り返して記録しても良い。
一方、かかる場合は、記録媒体Pを理論搬送量よりも大きく搬送することなく、例えば、2パス目でD3、3パス目でD5、4パス目でD7、5パス目でD2、6パス目でD4、7パス目でD6、8パス目でD8という具合に先の主走査で形成されたインクの着弾滴に隣合わないようにインクを着弾させることができる。即ち、先の主走査で形成されたインクの着弾滴に対し、次の主走査で副走査方向に隣合わないように記録可能な場合には、インクを着弾させる順序をかえるように制御すれば、筋状のインクむらを生じさせることなく、補正値を算出するための処理負担を軽減させることができる。
図7は、図5の印刷処理のフローチャートで示すS502の補正値取得処理のフローチャートである。この処理は、理論搬送量に対してどれだけ大きく記録媒体Pを搬送するかを示す補正値を取得する処理である。この処理では、まず、補正値(H)を初期化する(S701)。そして、印刷データにおいて指定されている印刷方法を把握し、白黒印刷かか否かを判断する(S702)。白黒印刷であれば(S702)、補正値(H)に図4(a)に示す印刷方法テーブル35aに白黒印刷の場合の補正値「BK」を加算する(S703)。一方、白黒印刷でなければ(S702:No)、カラー印刷であるとして補正値(H)に同テーブル35aにカラー印刷モードの場合の補正値「Col」を加算する(S704)。これにより、インクの種類が要因となって変化するインクの拡がりに対応した補正値を取得することができる。
次に、外気温度に起因する補正値を加算する。具体的には、サーミスタ47によって外気温度xを把握し、その把握した外気温度xに図4(c)に示す補正値パラメータテーブル35cの外気温度の補正パラメータとしての「T」を掛け、補正値(H)に外気温度に起因する補正値Txを加算する(S705)。これにより、外気温度が要因となって変化するインクの拡がりに対応した補正値を取得することができる。
次に、要求解像度に起因する補正値を加算する。具体的には、印刷データから要求解像度xを把握し、その把握した要求解像度xに図4(c)に示す補正値パラメータテーブル35cの要求解像度の補正パラメータとしての「R」を掛け算して、補正値(H)に要求解像度に起因する補正値Rxを加算する(S706)。これにより、要求解像度が要因となって変化するインクの拡がりに対応した補正値を取得することができる。
次に、乾燥時間に起因する補正値を加算する。具体的には、印刷データから乾燥時間xを把握し、その把握した乾燥時間xに図4(c)に示す補正値パラメータテーブル35cの乾燥時間の補正パラメータとしての「W」を掛け算して、補正値(H)に乾燥時間に起因する補正値Wxを加算する(S707)。これにより、要求解像度が要因となって変化するインクの拡がりに対応した補正値を取得することができる。
最後に、用紙種別に起因する補正値を加算する。具体的には、操作者によって指定される用紙種別から用紙種別を把握し、その把握した用紙種別に対応して図4(b)に示す用紙種別テーブル35bに記憶されている補正値「Px」を補正値(H)に加算する(S708)。これにより、用紙種別が要因となって変化するインクの拡がりに対応した補正値を取得することができる。
このように説明したインクジェットプリンタ1によれば、一の副走査で副走査方向に記録媒体を搬送する場合の所定搬送量は理論搬送量よりも大きく設定されるので、一の副走査で記録媒体に着弾するインクに対し、次の主走査で先に着弾したインクの副走査方向上流側に隣接するように着弾するインクは、理論位置よりも副走査方向上流側に離れて着弾することになる。よって、たとえ先に着弾したインクが乾燥していない状態であっても、次の主走査で着弾するインクが、その先に着弾したインクの影響で、先に着弾したインクの方に引き寄せられることが抑制される。従って、副走査方向に並ぶインクの着弾滴の間隔が略均一になり、記録品質を向上させることができる。
次に、図8を参照して、上述した実施例とは別の方法で記録する場合について説明する。図8(a)は、理想的にインクが記録媒体に着弾した状態を示す図であり、図8(b)は、図8(a)のA−A断面線における断面図である。図8(c)は、1パス目の主走査を行い、理論搬送量よりも小さい搬送量で記録媒体を搬送し、その後2パス目の主走査を行った状態を示す断面図である。
上述した実施例では、図11(a)に示すように、1パス目で着弾滴D1,D5を形成した後は、着弾滴D1に対して副走査方向上流側から順番に着弾滴D2,D3,D4を形成していく場合について説明した。この別の記録方法は、図8(a)に示すように、1パス目で着弾滴D1,D5を形成した後は、着弾滴D5に対して副走査方向下流側から順番に着弾滴D2,D3,D4を形成していく方法である。
しかし、この記録方法だと、図8(b)に示すように、2パス目で形成される着弾滴D2は、1パス目で形成される着弾滴D5に対して副走査方向Bの下流側に隣接するように形成されるので、着弾滴D5が乾燥する前に着弾滴D2が形成されると、着弾滴D2は着弾滴D5の表面張力等の影響で着弾滴D5の方(矢印Z方向)に引き寄せられ(着弾滴(D2)の点線参照)、着弾滴D1と着弾滴(D2)との重なりが増し、逆に、着弾滴D2と着弾滴D3との重なりが減り、これが筋状のインクむら(バンディング)として現れて記録品質が低下するという問題点が生ずる。
そこで、この別の記録方法では、図8(c)に示すように、1パス目で着弾滴D1,D5を形成した後に、本来であれば理論搬送量Lだけ搬送する所を、理論搬送量Lから補正量Mを引いた搬送量Nだけ副走査方向Bに搬送し、即ち、理論搬送量よりも少なく記録媒体を搬送し、その位置で2パス目の着弾滴D2を形成する。これにより、2パス目で形成される着弾滴D2は、乾燥していない1パス目で形成される着弾滴D5に引き寄せられ(図8(c)の点線で示す着弾滴(D2)参照)、最終的に、理想的な位置に定着することになるので、筋状のインクむら(バンディング)が現れるのが抑制され、記録品質を向上させることができる。
また、このように、1パス目で形成される副搬送方向Bの上流側に位置する着弾滴に対して、副走査方向下流側から順番に着弾滴を形成していく記録方法の場合には、上述した実施例では反対に、理論搬送量よりも小さくなるように各補正値を減算していくことで、高画質な画像を形成することができる。
以上実施例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施例に何ら限定されるものでなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上述した実施例では、テーブルから補正値を求める場合について説明したが、補正値を求める方法としては、かかる方法に限られず、数式、グラフにより求めるようにしても良い。
本発明の画像形成装置としてのカラーインクジェットプリンタを示す斜視図である。 キャリッジの底面を示す図である。 カラーインクジェットプリンタの電気回路構成の概略を示すブロック図である。 (a)は印刷方法テーブルを示す図であり、(b)は用紙種別テーブルを示す図であり、(c)は補正パラメータテーブルを示す図である。 印刷処理のフローチャートである。 要求解像度の制限について説明するための図である。 補正値取得処理のフローチャートである。 別の記録方法を説明するための図である。 インターレースについて説明する図である。 インターレースについて説明する図である。 インターレースについて説明する図である。
符号の説明
1 カラーインクジェットプリンタ(インクジェット記録装置)
53a ノズル
6 インクジェットヘッド(記録ヘッド)
60 搬送ローラ(搬送機構)
33a 印刷制御プログラム(記録制御手段)
S503 搬送量設定手段
S702乃至S708 把握手段は、
S501 第1判断手段

Claims (22)

  1. 主走査方向に往復移動可能に構成され複数のノズルから記録媒体に向けてインクを吐出する記録ヘッドと、その記録ヘッドと対向する位置に前記記録媒体を副走査方向に搬送する搬送機構と、前記記録ヘッドを移動させて前記記録ヘッドからインクを吐出させる主走査、および、前記搬送機構によって前記記録媒体を副走査方向に所定搬送量だけ搬送させる副走査を交互に繰り返すことで、一の主走査で前記記録媒体に着弾するインクに対し、次の主走査で前記記録媒体に着弾するインクが要求される要求解像度を満たす間隔で副走査方向上流側に隣接して記録可能な記録制御手段とを備えたインクジェット記録装置において、
    前記記録制御手段は、前記所定搬送量を、使用する前記ノズルの数および前記要求解像度から設定される理論搬送量よりも大きく設定する搬送量設定手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記記録媒体に着弾するインクの拡がりに影響を及ぼす要因を把握する把握手段を備え、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される要因によって前記記録媒体に着弾するインクが拡がり易い程、前記所定搬送量を大きく設定することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記把握手段は、顔料を主原料として構成されるインクによって記録をする第1モードであるか、染料を主原料として構成されるインクを使用して記録をする第2モードであるかを把握するものであり、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって前記第1モードであると把握された場合に、前記第2モードであると把握された場合よりも前記所定搬送量を大きく設定することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記把握手段は、外気温度を把握するものであり、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される外気温度が高い程、前記所定搬送量を大きく設定することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記把握手段は、前記要求解像度を把握するものであり、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される要求解像度が低い程、前記所定搬送量を大きく設定することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記把握手段は、一の主走査から次の主走査までに要する時間を把握するものであり、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される時間が短い程、前記所定搬送量を大きく設定することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記把握手段は、前記記録媒体の種別を把握するものであり、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される前記記録媒体の種別に応じて、その記録媒体が有するインクの浸透度が高い程、前記所定搬送量を大きく設定することを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記要求解像度が第1の解像度よりも高いかを判断する第1判断手段を備え、
    前記搬送量設定手段は、前記第1判断手段によって前記要求解像度が第1の解像度よりも高いと判断された場合にのみ、前記所定搬送量を前記理論搬送量よりも大きく設定することを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記記録ヘッドは、一の主走査で前記副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、
    前記第1の解像度は、前記第2の解像度の2倍以上の解像度に設定されていることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記要求解像度が第3の解像度よりも低いかを判断する第2判断手段を備え、
    前記搬送量設定手段は、前記第2判断手段によって前記要求される解像度が第3の解像度よりも低いと判断された場合にのみ、前記所定搬送量を前記理論搬送量よりも大きく設定することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  11. 前記記録ヘッドは、一の主走査で前記副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、
    前記第3の解像度は、前記第2の解像度の5倍以上の解像度に設定されていることを特徴とする請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 主走査方向に往復移動可能に構成され複数のノズルから記録媒体に向けてインクを吐出する記録ヘッドと、その記録ヘッドと対向する位置に前記記録媒体を副走査方向に搬送する搬送機構と、前記記録ヘッドを移動させて前記記録ヘッドからインクを吐出させる主走査、および、前記搬送機構によって前記記録媒体を副走査方向に所定搬送量だけ搬送させる一の副走査を交互に繰り返すことで、一の主走査で前記記録媒体に着弾するインクに対し、次の主走査で前記記録媒体に着弾するインクが要求される要求解像度を満たす間隔で副走査方向下流側に隣接して記録可能な記録制御手段とを備えたインクジェット記録装置において、
    前記記録制御手段は、前記所定搬送量を、使用する前記ノズルの数および前記要求解像度から設定される理論搬送量よりも小さく設定する搬送量設定手段を備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  13. 前記記録媒体に着弾するインクの拡がりに影響を及ぼす要因を把握する把握手段を備え、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される要因によって前記記録媒体に着弾するインクが拡がり易い程、前記所定搬送量を小さく設定することを特徴とする請求項12に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記把握手段は、顔料を主原料として構成されるインクによって記録をする第1モードであるか、染料を主原料として構成されるインクを使用して記録をする第2モードであるかを把握するものであり、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって前記第1モードであると把握された場合に、前記第2モードであると把握された場合よりも前記所定搬送量を小さく設定することを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記把握手段は、外気温度を把握するものであり、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される外気温度が高い程、前記所定搬送量を小さく設定することを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  16. 前記把握手段は、前記要求解像度を把握するものであり、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される要求解像度が低い程、前記所定搬送量を小さく設定することを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  17. 前記把握手段は、一の主走査から次の主走査までに要する時間を把握するものであり、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される時間が短い程、前記所定搬送量を小さく設定することを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  18. 前記把握手段は、前記記録媒体の種別を把握するものであり、
    前記搬送量設定手段は、前記把握手段によって把握される前記記録媒体の種別に応じて、その記録媒体に対するインクの浸透度が高い程、前記所定搬送量を小さく設定することを特徴とする請求項13に記載のインクジェット記録装置。
  19. 前記要求解像度が第1の解像度よりも高いかを判断する第1判断手段を備え、
    前記搬送量設定手段は、前記第1判断手段によって前記要求解像度が第1の解像度よりも高いと判断された場合にのみ、前記所定搬送量を前記理論搬送量よりも小さく設定することを特徴とする請求項12から18のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  20. 前記記録ヘッドは、一の主走査で前記副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、
    前記第1の解像度は、前記第2の解像度の2倍以上の解像度に設定されていることを特徴とする請求項19に記載のインクジェット記録装置。
  21. 前記要求解像度が第3の解像度よりも低いかを判断する第2判断手段を備え、
    前記搬送量設定手段は、前記第2判断手段によって前記要求される解像度が第3の解像度よりも低いと判断された場合にのみ、前記所定搬送量を前記理論搬送量よりも小さく設定することを特徴とする請求項12から20のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  22. 前記記録ヘッドは、一の主走査で前記副走査方向に第2の解像度以下の解像度で記録可能に構成されており、
    前記第3の解像度は、前記第2の解像度の5倍以上の解像度に設定されていることを特徴とする請求項21に記載のインクジェット記録装置。
JP2006095947A 2006-03-30 2006-03-30 インクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP4506983B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006095947A JP4506983B2 (ja) 2006-03-30 2006-03-30 インクジェット記録装置
US11/694,061 US7819496B2 (en) 2006-03-30 2007-03-30 Inkjet recording apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006095947A JP4506983B2 (ja) 2006-03-30 2006-03-30 インクジェット記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007268811A true JP2007268811A (ja) 2007-10-18
JP4506983B2 JP4506983B2 (ja) 2010-07-21

Family

ID=38558221

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006095947A Expired - Fee Related JP4506983B2 (ja) 2006-03-30 2006-03-30 インクジェット記録装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US7819496B2 (ja)
JP (1) JP4506983B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004216615A (ja) * 2003-01-10 2004-08-05 Seiko Epson Corp 印刷装置、プログラム及びコンピュータシステム
JP2004223748A (ja) * 2003-01-20 2004-08-12 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置および副走査送り量補正方法
JP2005028594A (ja) * 2003-07-07 2005-02-03 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2005081780A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法およびプログラム
JP2005349638A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Seiko Epson Corp 印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、及び、印刷方法
JP2007196490A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Seiko Epson Corp 印刷システム、プログラム及び印刷装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3651359B2 (ja) * 2000-05-16 2005-05-25 セイコーエプソン株式会社 ノズルのずれと副走査送りのずれとに基づいて記録モードを選択して行う印刷
US6827421B2 (en) * 2002-05-09 2004-12-07 Seiko Epson Corporation Carrying device, printing apparatus, carrying method, and printing method
JP3882708B2 (ja) * 2002-07-30 2007-02-21 セイコーエプソン株式会社 記録装置、プログラム及びコンピュータシステム
WO2004106075A1 (en) 2003-05-30 2004-12-09 Ricoh Company, Ltd. Image forming apparatus

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004216615A (ja) * 2003-01-10 2004-08-05 Seiko Epson Corp 印刷装置、プログラム及びコンピュータシステム
JP2004223748A (ja) * 2003-01-20 2004-08-12 Ricoh Co Ltd インクジェット記録装置および副走査送り量補正方法
JP2005028594A (ja) * 2003-07-07 2005-02-03 Ricoh Co Ltd 画像形成装置
JP2005081780A (ja) * 2003-09-10 2005-03-31 Seiko Epson Corp 印刷装置、印刷方法およびプログラム
JP2005349638A (ja) * 2004-06-09 2005-12-22 Seiko Epson Corp 印刷装置、コンピュータプログラム、印刷システム、及び、印刷方法
JP2007196490A (ja) * 2006-01-25 2007-08-09 Seiko Epson Corp 印刷システム、プログラム及び印刷装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20070229571A1 (en) 2007-10-04
US7819496B2 (en) 2010-10-26
JP4506983B2 (ja) 2010-07-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8215739B2 (en) Ink jet printing method and mist-reduction-condition setting apparatus
JP4894881B2 (ja) 液体吐出装置
JP2006192636A (ja) 液体吐出システム、液体吐出装置、液体吐出方法、プログラム、および液体吐出制御装置
JP2008036968A (ja) 画像記録装置及び画像記録方法
JP2007331309A (ja) インクジェット記録装置および吐出回復方法
US7665818B2 (en) Multipass image-forming device having large feed calibration
US8480198B2 (en) Image forming apparatus, control method therefor, and medium storing program
JP5012429B2 (ja) 液体吐出装置
JP2015058604A (ja) インクジェット印刷装置
US20110157269A1 (en) Liquid discharging apparatus and liquid discharging method
US7883202B2 (en) Image-forming device
JP6284858B2 (ja) インクジェットプリンター
JP4329459B2 (ja) 液体吐出装置
JP4506983B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5393061B2 (ja) 吐出制御装置及び吐出制御方法
JP2009241605A (ja) 液体吐出装置、液体吐出方法及び印刷システム
JP5257032B2 (ja) 印刷装置
JP2011088413A (ja) 液体吐出装置及び液体吐出方法
JP2007062238A (ja) 画像形成装置
JP4122886B2 (ja) 印刷装置、印刷方法、印刷物製造方法、プログラム及びコンピュータシステム
JP4529518B2 (ja) 液体噴射装置、及び、液体噴射方法
JP2018164981A (ja) インクジェットプリンタ
JP2004338303A (ja) 印刷装置、印刷方法および印刷システム
JP2008173835A (ja) 液体吐出装置
JP4329458B2 (ja) 液体吐出装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20091105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100407

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100420

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4506983

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140514

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees