JP4655854B2 - 印刷装置 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置に関する。
インクジェットプリンタ等では、移動する複数のノズルからインク滴を吐出して紙にドットを形成するドット形成処理と、紙を搬送方向に搬送する搬送処理と、を交互に繰り返し、ドット列(ラスタライン)を紙上の搬送方向に複数並べることによって、印刷画像を紙上に印刷している。インクジェットプリンタのヘッドには各色のインク滴を吐出するため、色ごとにノズル列が設けられている。
特開2001−96771号公報
2色以上のインク滴を重ねてドットを形成する場合、インク滴が着弾する順番によりドットの発色が異なる。最初に紙に着弾するインク滴は広い範囲に広がり紙に染み込み、次に着弾するインク滴は最初のインク滴に重なり最初のインク滴より広がりが少なく、先行して着弾するインク滴のほうがその後のインク滴よりも目立って発色するためである。
双方向印刷を行うと、往路で形成されるドットと復路で形成されるドットとで、ドットを形成する2色以上のインク滴が着弾する順番が異なり、ドットの発色が異なる。そして、往路で形成されるラスタラインが連続して並んで形成されたり、復路で形成されるラスタラインが連続して並んで形成されたりすると、ドットの発色の違いが目立つようになり、バンド状の色むらが発生することがある。
そこで、本発明は、各色のノズル列の並ぶ順序を工夫することにより、色むらの発生を抑制してヘッドの傾きの影響を低減することを目的とする。
本発明を達成するための主たる発明は、媒体を搬送方向に搬送する搬送ユニットと、インクを吐出する複数のノズルが前記搬送方向に並ぶノズル列を複数有し、前記搬送方向と交差する交差方向に移動する印刷ヘッドであって、第1色の第1ノズル列及び第2ノズル列と第2色の第1ノズル列及び第2ノズル列とを備え、前記第1色の第1ノズル列の複数のノズルと前記第2色の第1ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、前記第1色の第2ノズル列の複数のノズルと前記第2色の第2ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、前記第1色及び前記第2色のそれぞれの第1ノズル列の複数のノズルに対してそれぞれの第2ノズル列の複数ノズルが前記搬送方向にずれて配置されており、前記交差方向において、前記第1色の第1ノズル列、前記第2色の第2ノズル列、前記第1色の第2ノズル列、及び前記第2色の第1ノズル列の順に配置されている印刷ヘッドと、を備える印刷装置。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
===開示の概要===
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
媒体を搬送方向に搬送する搬送ユニットと、
インクを吐出する複数のノズルが前記搬送方向に並ぶノズル列を複数有し、前記搬送方向と交差する交差方向に移動する印刷ヘッドであって、
第1色の第1ノズル列及び第2ノズル列と第2色の第1ノズル列及び第2ノズル列とを備え、
前記第1色の第1ノズル列の複数のノズルと前記第2色の第1ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
前記第1色の第2ノズル列の複数のノズルと前記第2色の第2ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
前記第1色及び前記第2色のそれぞれの第1ノズル列の複数のノズルに対してそれぞれの第2ノズル列の複数ノズルが前記搬送方向にずれて配置されており、
前記交差方向において、前記第1色の第1ノズル列、前記第2色の第2ノズル列、前記第1色の第2ノズル列、及び前記第2色の第1ノズル列の順に配置されている
印刷ヘッドと、
を備える印刷装置。
このような印刷装置によれば、インク滴が着弾する順番が異なるラスタラインを1列おきに形成して、色むらを抑制してヘッドの傾きの影響も低減することが可能となる。
前記第1色または前記第2色のノズル列の一方はイエローインクのノズル列であり、他方はマゼンタインクまたはシアンインクのノズル列である請求項1に記載の印刷装置。
このような印刷装置によれば、2色のノズル列からドットを形成して、インク滴が着弾する順番が異なるラスタラインを1列おきに形成して、色むらを抑制することが可能となる。
前記第1色のインク滴と前記第2色のインク滴とを重ねて前記媒体にドットを形成する請求項1又は2に記載の印刷装置。
このような印刷装置によれば、2色のインク滴からドットを形成して、インク滴が着弾する順番が異なるラスタラインを1列おきに形成して、色むらを抑制することが可能となる。
前記印刷ヘッドを前記交差方向に双方向に移動して双方向印刷を行う請求項1から3のいずれかに記載の印刷装置。
このような印刷装置によれば、インク滴が着弾する順番が異なるラスタラインを1列おきに高速に形成して、色むらを抑制してヘッドの傾きの影響も低減することが可能となる。
移動中の前記印刷ヘッドの複数の前記ノズルからインク滴を吐出して前記媒体にドット列を形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送する搬送処理とを交互に繰り返し、前記媒体に複数のドット列を並べて形成する制御部を備え、
前記制御部は、1回の前記ドット形成処理によって、前記搬送方向に連続して並ぶドット列を前記媒体に形成する請求項1から4のいずれかに記載の印刷装置。
このような印刷装置によれば、印刷速度を高めつつ、インク滴が着弾する順番が異なるドットから形成されるラスタラインを1列おきに形成して、色むらを抑制することが可能となる。
前記印刷ヘッドは、
第3色の第1ノズル列及び第2ノズル列を備え、
前記第1色の第1ノズル列の複数のノズルと前記第3色の第1ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
前記第1色の第2ノズル列の複数のノズルと前記第3色の第2ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
前記交差方向において、前記第1色の第1ノズル列、前記第2色の第2ノズル列、前記第3色の第1ノズル列、前記第1色の第2ノズル列、前記第2色の第1ノズル列、及び前記第3色の第2ノズル列の順に配置されている
請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。
このような印刷装置によれば、インク滴が着弾する順番が異なるドットから形成されるラスタラインを1列おきに形成して、色むらを抑制してヘッドの傾きの影響も低減することが可能となる。
前記複数のノズルは、所定の間隔で並んでおり、
各色の前記第1ノズル列の複数の前記ノズルに対して前記第2ノズル列の複数の前記ノズルが前記搬送方向に前記所定の間隔の半分の距離ずれている請求項1から6のいずれかに記載の印刷装置。
このような印刷装置によれば、インク滴が着弾する順番が異なるドットから形成されるラスタラインを1列おきに形成することができ、色むらを抑制することが可能となる。
媒体を搬送方向に搬送する搬送ユニットと、
インクを吐出する複数のノズルが前記搬送方向に並ぶノズル列を複数有し、前記搬送方向と交差する交差方向に移動する印刷ヘッドであって、
第1色の第1ノズル列及び第2ノズル列と第2色の第1ノズル列及び第2ノズル列とを備え、
前記第1色の第1ノズル列の複数のノズルと前記第2色の第1ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
前記第1色の第2ノズル列の複数のノズルと前記第2色の第2ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
前記第1色及び前記第2色のそれぞれの第1ノズル列の複数のノズルに対してそれぞれの第2ノズル列の複数ノズルが前記搬送方向にずれて配置されており、
前記交差方向において、前記第1色の第1ノズル列、前記第2色の第2ノズル列、前記第1色の第2ノズル列、及び前記第2色の第1ノズル列の順に配置されている
印刷ヘッドと、
を備え、
前記第1色または前記第2色のノズル列の一方はイエローインクのノズル列であり、他方はマゼンタインクまたはシアンインクのノズル列であり、
前記第1色のインク滴と前記第2色のインク滴とを重ねて前記媒体にドットを形成し、
前記印刷ヘッドを前記交差方向に双方向に移動して双方向印刷を行い、
移動中の前記印刷ヘッドの複数の前記ノズルからインク滴を吐出して前記媒体にドット列を形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送する搬送処理とを交互に繰り返し、前記媒体に複数のドット列を並べて形成する制御部を備え、
前記制御部は、1回の前記ドット形成処理によって、前記搬送方向に連続して並ぶドット列を前記媒体に形成し、
前記印刷ヘッドは、
第3色の第1ノズル列及び第2ノズル列を備え、
前記第1色の第1ノズル列の複数のノズルと前記第3色の第1ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
前記第1色の第2ノズル列の複数のノズルと前記第3色の第2ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
前記交差方向において、前記第1色の第1ノズル列、前記第2色の第2ノズル列、前記第3色の第1ノズル列、前記第1色の第2ノズル列、前記第2色の第1ノズル列、及び前記第3色の第2ノズル列の順に配置されて、
前記複数のノズルは、所定の間隔で並んでおり、
各色の前記第1ノズル列の複数の前記ノズルに対して前記第2ノズル列の複数の前記ノズルが前記搬送方向に前記所定の間隔の半分の距離ずれている
印刷装置。
このような印刷装置によれば、インク滴が着弾する順番が異なるドットから形成されるラスタラインを1列おきに形成して、色むらを抑制してヘッドの傾きの影響も低減することが可能となる。
===印刷システムの構成===
次に、印刷システム(コンピュータシステム)の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、及び、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
図1は、印刷システムの外観構成を示した説明図である。この印刷システム100は、プリンタ1と、コンピュータ110と、表示装置120と、入力装置130と、記録再生装置140とを備えている。プリンタ1は、紙、布、フィルム等の媒体に画像を印刷する印刷装置である。コンピュータ110は、プリンタ1と電気的に接続されており、プリンタ1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンタ1に出力する。表示装置120は、ディスプレイを有し、アプリケーションプログラムやプリンタドライバ等のユーザーインターフェースを表示する。入力装置130は、例えばキーボード130Aやマウス130Bであり、表示装置120に表示されたユーザーインターフェースに沿って、アプリケーションプログラムの操作やプリンタドライバの設定等に用いられる。記録再生装置140は、例えばフレキシブルディスクドライブ装置140AやCD−ROMドライブ装置140Bが用いられる。
コンピュータ110にはプリンタドライバがインストールされている。プリンタドライバは、表示装置120にユーザーインターフェースを表示させる機能を実現させるほか、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換する機能を実現させるためのプログラムである。このプリンタドライバは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピュータ読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、このプリンタドライバは、インターネットを介してコンピュータ110にダウンロードすることも可能である。なお、このプログラムは、各種の機能を実現するためのコードから構成されている。
なお、「印刷装置」とは、狭義にはプリンタ1を意味するが、広義にはプリンタ1とコンピュータ110とのシステムを意味する。
===プリンタドライバ===
<プリンタドライバについて>
図2は、プリンタドライバが行う基本的な処理の概略的な説明図である。既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。
コンピュータ110では、コンピュータに搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ112やアプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116などのコンピュータプログラムが動作している。ビデオドライバ112は、アプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116からの表示命令に従って、例えばユーザーインターフェース等を表示装置120に表示する機能を有する。アプリケーションプログラム114は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザーは、アプリケーションプログラム114のユーザーインターフェースを介して、アプリケーションプログラム114により編集した画像を印刷する指示を与えることができる。アプリケーションプログラム114は、印刷の指示を受けると、プリンタドライバ116に画像データを出力する。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から画像データを受け取り、この画像データを印刷データに変換し、印刷データをプリンタに出力する。ここで、印刷データとは、プリンタ1が解釈できる形式のデータであって、各種のコマンドデータと画素データとを有するデータである。ここで、コマンドデータとは、プリンタに特定の動作の実行を指示するためのデータである。また、画素データとは、印刷される画像(印刷画像)を構成する画素に関するデータであり、例えば、ある画素に対応する紙上の位置に形成されるドットに関するデータ(ドットの色や大きさ等のデータ)である。
プリンタドライバ116は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データを印刷データに変換するため、解像度変換処理・色変換処理・ハーフトーン処理・ラスタライズ処理などを行う。以下に、プリンタドライバ116が行う各種の処理について説明する。
解像度変換処理は、アプリケーションプログラム114から出力された画像データ(テキストデータ、イメージデータなど)を、紙に印刷する際の解像度に変換する処理である。例えば、紙に画像を印刷する際の解像度が720×720dpiに指定されている場合、アプリケーションプログラム114から受け取った画像データを720×720dpiの解像度の画像データに変換する。なお、解像度変換処理後の画像データは、RGB色空間により表される多階調(例えば256階調)のRGBデータである。以下、画像データを解像度変換処理したRGBデータをRGB画像データと呼ぶ。
色変換処理は、RGBデータをCMYK色空間により表されるCMYKデータに変換する処理である。なお、CMYKデータは、プリンタが有するインクの色に対応したデータである。この色変換処理は、RGB画像データの階調値とCMYK画像データの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブルLUT)をプリンタドライバ116が参照することによって行われる。この色変換処理により、各画素についてのRGBデータが、インク色に対応するCMYKデータに変換される。なお、色変換処理後のデータは、CMYK色空間により表される256階調のCMYKデータである。以下、RGB画像データを色変換処理したCMYKデータをCMYK画像データと呼ぶ。
ハーフトーン処理は、高階調数のデータを、プリンタが形成可能な階調数のデータに変換する処理である。例えば、ハーフトーン処理により、256階調を示すデータが、2階調を示す1ビットデータや4階調を示す2ビットデータに変換される。ハーフトーン処理では、ディザ法・γ補正・誤差拡散法などを利用して、プリンタがドットを分散して形成できるように画素データを作成する。プリンタドライバ116は、ハーフトーン処理を行うとき、ディザ法を行う場合にはディザテーブルを参照し、γ補正を行う場合にはガンマテーブルを参照し、誤差拡散法を行う場合は拡散された誤差を記憶するための誤差メモリを参照する。ハーフトーン処理されたデータは、前述のRGBデータと同等の解像度(例えば360×360dpi)を有している。ハーフトーン処理された画像データは、例えば、各画素につき1ビット又は2ビットの画素データから構成される。
ラスタライズ処理は、マトリクス状の画像データを、プリンタに転送すべきデータ順に変更する処理である。ラスタライズ処理されたデータは、印刷データに含まれる画素データとして、プリンタに出力される。
<プリンタドライバの設定について>
図3は、プリンタドライバのユーザーインターフェースの説明図である。このプリンタドライバのユーザーインターフェースは、ビデオドライバ112を介して、表示装置に表示される。ユーザーは、入力装置130を用いて、プリンタドライバの各種の設定を行うことができる。
ユーザーは、この画面上から、印刷モードを選択することができる。例えば、ユーザーは、印刷モードとして、高速印刷モード又はファイン印刷モードを選択することができる。そして、プリンタドライバは、選択された印刷モードに応じた形式になるように、画像データを印刷データに変換する。
また、ユーザーは、この画面上から、印刷の解像度(印刷するときのドットの間隔)を選択することができる。例えば、ユーザーは、この画面上から、印刷の解像度として720dpiや360dpiを選択することができる。そして、プリンタドライバは、選択された解像度に応じて解像度変換処理を行い、画像データを印刷データに変換する。
また、ユーザーは、この画面上から、印刷に用いられる印刷用紙を選択することができる。例えば、ユーザーは、印刷用紙として、普通紙や光沢紙を選択することができる。紙の種類(紙種)が異なれば、インクの滲み方や乾き方も異なるため、印刷に適したインク量も異なる。そのため、プリンタドライバは、選択された紙種に応じて、画像データを印刷データに変換する。
このように、プリンタドライバは、ユーザーインターフェースを介して設定された条件に従って、画像データを印刷データに変換する。なお、ユーザーは、この画面上から、プリンタドライバの各種の設定を行うことができるほか、カートリッジ内のインクの残量を知ること等もできる。
===プリンタの構成===
<インクジェットプリンタの構成について>
図4は、本実施形態のプリンタの全体構成のブロック図である。また、図5は、本実施形態のプリンタの全体構成の概略図である。また、図6は、本実施形態のプリンタの全体構成の横断面図である。以下、本実施形態のプリンタの基本的な構成について説明する。
本実施形態のプリンタは、搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40、検出器群50、およびコントローラ60を有する。外部装置であるコンピュータ110から印刷データを受信したプリンタ1は、コントローラ60によって各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラ60は、コンピュータ110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙に画像を形成する。プリンタ1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラ60に出力する。検出器群50から検出結果を受けたコントローラ60は、その検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば、紙Sなど)を印刷可能な位置に送り込み、印刷時に所定の方向(以下、搬送方向という)に所定の搬送量で紙を搬送させるためのものである。すなわち、搬送ユニット20は、紙を搬送する搬送機構(搬送手段)として機能する。搬送ユニット20は、給紙ローラ21と、搬送モータ22(PFモータとも言う)と、搬送ローラ23と、プラテン24と、排紙ローラ25とを有する。ただし、搬送ユニット20が搬送機構として機能するためには、必ずしもこれらの構成要素を全て必要とするわけではない。給紙ローラ21は、紙挿入口に挿入された紙をプリンタ内に自動的に給紙するためのローラである。給紙ローラ21は、D形の断面形状をしており、円周部分の長さは搬送ローラ23までの搬送距離よりも長く設定されているので、この円周部分を用いて紙を搬送ローラ23まで搬送できる。搬送モータ22は、紙を搬送方向に搬送するためのモータであり、DCモータにより構成される。搬送ローラ23は、給紙ローラ21によって給紙された紙Sを印刷可能な領域まで搬送するローラであり、搬送モータ22によって駆動される。プラテン24は、印刷中の紙Sを支持する。排紙ローラ25は、印刷が終了した紙Sをプリンタの外部に排出するローラである。この排紙ローラ25は、搬送ローラ23と同期して回転する。
キャリッジユニット30は、ヘッドを所定の方向(以下、移動方向という)に移動(「走査」とも呼ばれる)させるためのものである。キャリッジユニット30は、キャリッジ31と、キャリッジモータ32(CRモータとも言う)とを有する。キャリッジ31は、移動方向に往復移動可能である。(これにより、ヘッドが移動方向に沿って移動する。)また、キャリッジ31は、インクを収容するインクカートリッジを着脱可能に保持している。キャリッジモータ32は、キャリッジ31を移動方向に移動させるためのモータであり、DCモータにより構成される。
ヘッドユニット40は、紙にインクを吐出するためのものである。ヘッドユニット40は、ヘッド41を有する。ヘッド41は、インク吐出部であるノズルを複数有し、各ノズルから断続的にインクを吐出する。このヘッド41は、キャリッジ31に設けられている。そのため、キャリッジ31が移動方向に移動すると、ヘッド41も移動方向に移動する。そして、ヘッド41が移動方向に移動中にインクを断続的に吐出することによって、移動方向に沿ったドットライン(ラスタライン)が紙に形成される。
検出器群50には、リニア式エンコーダ51、ロータリー式エンコーダ52、紙検出センサ53、および光学センサ54等が含まれる。リニア式エンコーダ51は、キャリッジ31の移動方向の位置を検出するためのものである。ロータリー式エンコーダ52は、搬送ローラ23の回転量を検出するためのものである。紙検出センサ53は、印刷される紙の先端の位置を検出するためのものである。この紙検出センサ53は、給紙ローラ21が搬送ローラ23に向かって紙を給紙する途中で、紙の先端の位置を検出できる位置に設けられている。なお、紙検出センサ53は、機械的な機構によって紙の先端を検出するメカニカルセンサである。詳しく言うと、紙検出センサ53は搬送方向に回転可能なレバーを有し、このレバーは紙の搬送経路内に突出するように配置されている。そのため、紙の先端がレバーに接触し、レバーが回転させられるので、紙検出センサ53は、このレバーの動きを検出することによって、紙の先端の位置を検出する。光学センサ54は、キャリッジ31に取付けられている。光学センサ54は、発光部から紙に照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙の有無を検出する。そして、光学センサ54は、キャリッジ31によって移動しながら紙の端部の位置を検出する。光学センサ54は、光学的に紙の端部を検出するため、機械的な紙検出センサ53よりも、検出精度が高い。
コントローラ60は、プリンタの制御を行うための制御ユニット(制御手段)である。コントローラ60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリ63と、ユニット制御回路64とを有する。インターフェース部61は、外部装置であるコンピュータ110とプリンタ1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU62は、プリンタ全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリ63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶手段を有する。CPU62は、メモリ63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
<印刷動作について>
図7は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
印刷命令受信(S001):まず、コントローラ60は、コンピュータ110からインターフェース部61を介して、印刷命令を受信する。この印刷命令は、コンピュータ110から送信される印刷データのヘッダに含まれている。そして、コントローラ60は、受信した印刷データに含まれる各種コマンドの内容を解析し、各ユニットを用いて、以下の給紙処理・搬送処理・インク吐出処理等を行う。
給紙処理(S002):給紙処理とは、印刷すべき紙をプリンタ内に供給し、印刷開始位置(頭出し位置とも言う)に紙を位置決めする処理である。コントローラ60は、給紙ローラ21を回転させ、印刷すべき紙を搬送ローラ23まで送る。コントローラ60は、搬送ローラ23を回転させ、給紙ローラ21から送られてきた紙を印刷開始位置に位置決めする。紙が印刷開始位置に位置決めされたとき、ヘッド41の少なくとも一部のノズルは、紙と対向している。
ドット形成処理(S003):ドット形成処理とは、移動方向に沿って移動するヘッドからインクを断続的に吐出させ、紙上にドットを形成する処理である。コントローラ60は、キャリッジモータ32を駆動し、キャリッジ31を移動方向に移動させる。そして、コントローラ60は、キャリッジ31が移動している間に、印刷データに基づいてヘッドからインクを吐出させる。ヘッドから吐出されたインク滴が紙上に着弾すれば、紙上にドットが形成される。移動するヘッドからインクが断続的に吐出されるので、紙上には移動方向に沿った複数のドットからなるドット列が形成される。
搬送処理(S004):搬送処理とは、紙をヘッドに対して搬送方向に沿って相対的に移動させる処理である。コントローラ60は、搬送モータを駆動し、搬送ローラを回転させて紙を搬送方向に搬送する。この搬送処理により、ヘッド41は、先ほどのドット形成処理によって形成されたドットの位置とは異なる位置に、ドットを形成することが可能になる。
排紙判断(S005):コントローラ60は、印刷中の紙の排紙の判断を行う。印刷中の紙に印刷すべきデータが残っていれば、排紙は行われない。そして、コントローラ60は、印刷すべきデータがなくなるまで、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し、ドットから構成される画像を徐々に紙に印刷する。
排紙処理(S006):印刷中の紙に印刷すべきデータがなくなれば、コントローラ60は、排紙ローラを回転させることにより、その紙を排紙する。なお、排紙を行うか否かの判断は、印刷データに含まれる排紙コマンドに基づいても良い。
印刷終了判断(S007):次に、コントローラ60は、印刷を続行するか否かの判断を行う。次の紙に印刷を行うのであれば、印刷を続行し、次の紙の給紙処理を開始する。次の紙に印刷を行わないのであれば、印刷動作を終了する。
===参考例の印刷方式===
<参考例1のノズル列の配列について>
図8は参考例のヘッドの下面におけるノズルの配列を示す透視図である。
図8は、紙Sと対向するヘッド41の下面を背面から見た場合の図である。このヘッド41を下面から直接見たときノズル列の配列は図8と逆になる。この透視図では、ヘッド41の左側から、ブラックインクノズル列K、K、マゼンタインクノズル列M、M、シアンインクノズル列C、C、及びイエローインクノズル列Y、Yが色毎2列ずつ形成されている。
各ノズル列は、各色のインクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(例えば、180個)備えている。説明の便宜上、図には4つのノズルのみ示している。
各ノズル列の複数のノズルは、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが360dpi(1/360インチ)である場合、k=2である。
各ノズル列のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(♯1〜♯180)。各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。
図に示すように、ブラックインクノズル列Kとブラックインクノズル列Kのそれぞれのノズル#1〜#4は紙Sの搬送方向において互いにずれて配置されている。つまり、ブラックインクノズル列Kのノズル#1〜#4に対して、ブラックインクノズル列Kのノズル#1〜#4がノズルピッチの半分の距離下方にずれている。ブラックインクノズル列Kの隣にはマゼンタインクノズル列Mが配置されており、ブラックインクノズル列Kのノズル#1〜#4に対して、マゼンタインクノズル列Mのノズル#1〜#4がノズルピッチの半分の距離上方にずれている。このように、各ノズル列は1列毎搬送方向において上下にずれて千鳥配列に配置されている。
<バンド印刷について>
図9A及び図9Bは、バンド印刷の説明図である。図9Aは、1回のパスにおけるヘッド(及びノズル)の位置とドットの形成の様子を示し、図9Bは、次のパスにおけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。
説明の都合上、複数あるノズル列のうちの2色のノズル列(マゼンタノズル列M、イエローノズル列Y)のみを示し、ノズル列のノズル数も少なくしている(ここでは4個)。また、説明の都合上、各ノズルは数ドット(図中の丸印)しか形成していないように示されているが、実際には、移動方向に移動するノズルから間欠的にインク滴が吐出されるので、移動方向に多数のドットが並ぶことになる。このドットの列をラスタラインともいう。
図9A及び図9Bで行われる「バンド印刷」とは、連続するラスタラインを1回のパスで形成する印刷方法を意味する。つまり、バンド印刷では、1回のパスでノズル長さ分のバンド状の画像片が形成される。そして、各パスの間に行われる搬送動作では、紙がノズル長さ分(この場合、8D)だけ搬送される。そして、各パスと搬送動作とが交互に繰り返されることにより、バンド状の画像片が搬送方向につなぎ合わされて、印刷画像が形成される。「パス」とは、移動するノズルからインクを吐出して、ドットを形成する処理(ドット形成処理)をいう。
このバンド印刷では、搬送方向のドット間隔Dは、ノズルピッチと同じになり、本実施形態では180dpiである。なお、ノズル数が180個の場合、搬送量は180Dになる。
図9Aに示すように、1回目のパスではヘッド41が図の左から右へ移動する。ここではマゼンタインクとイエローインクとで2次色のドットを形成する。ノズル列の配列により、先にイエローインクのノズル列Y、Yのノズル#1〜#4からインクが吐出されて、次にマゼンタインクのノズル列M、Mのノズル#1〜#4からインクが吐出される。そして、紙にイエローインク滴Yが着弾して次にマゼンタインク滴Mが重なるように着弾して、ドットYMが形成される。この1回目のパスでは8つのラスタラインが形成される。細い線で示されるドット(YM)は薄いイエローインク滴(Y)が最初に着弾されるドットである。図9Aでは、形成されるラスタラインの最初の数個のドットしか示していないが、1回目のパスが終わるときには、ラスタラインは紙の幅をドットで形成されていることになる。
図9Bに示すように、2回目のパスではヘッド41が図の右から左へ移動する。ノズル列の配列により、先にマゼンタインクノズル列M、Mのノズル#1〜#4からインクが吐出されて、次にイエローインクノズル列Y、Yのノズル#1〜#4からインクが吐出される。そして、紙にマゼンタインク滴Mが着弾して次にイエローインク滴Yが重なるように着弾して、ドットMYが形成される。2回目のパスでは8つのラスタラインが形成される。太線で示されるドット(MY)は濃いマゼンタインク滴(M)が最初に着弾されるドットである。
前述のように、2色以上のインクでドットを形成するとき、1回目のパスでインクが吐出されて着弾する順と、2回目のパスでインクが吐出されて着弾する順とは逆になる。
<バンド印刷で生じる色反転の影響について>
図10Aは、2色のインク滴で2次色のドットを形成するときの様子を示す断面図である。図10Bは、2色のインク滴で2次色のドットを形成するときの様子を示す平面図である。
前述のように2色でドットを形成する場合、往路のパスと復路のパスでドットが着弾する順が異なる場合があるが、それは次のような影響を及ぼす。
図10Aに示すように、先行して紙Sに着弾するイエローインク滴Yは、広い範囲に広がり紙に染み込む。次に紙Sに着弾するマゼンタインク滴Mは、イエローのインク滴Yの少なくとも一部に重なり染み込み、イエローインク滴Yよりは広がらない(図10Bを参照)。よって、先行して着弾したインク滴のほうが次に着弾するインク滴よりも発色が目立つことになる。そして、イエローインク滴Yはマゼンタインク滴Mよりも目立って発色する。このように、インクが着弾する順番により、ドットの発色が異なる傾向がある。
特に、マゼンタインク滴Mとイエローインク滴Yとで形成される赤ドットMY(又はYM)の場合、濃い色のマゼンタインクと薄い色のイエローインクとの色の濃度の差が大きい為、先行して着弾するインク滴が目立って発色してしまう。従って、赤では色の反転が起こりやすい。同様に、シアンインク滴Cとイエローインク滴Yとで形成される緑ドットCY(又はYC)の場合、濃い色のシアンインクと薄い色のイエローインクとの色の濃度の差が大きい為、先行して着弾するインク滴が目立って発色してしまう。従って、緑では色の反転が起こりやすい。
図9Bに示すように、双方向印刷でバンド印刷を行うと、往路のパスで形成されるラスタラインのドット(YM)と復路のパスで形成されるラスタラインのドット(MY)とはインク滴が着弾する順が異なり、往路のパスと復路のパスとのドットの発色が異なる。従って、バンド状の色むらが発生する。
<参考例2のノズル列の配列について>
図11Aはヘッドの下面における別の従来のノズルの配列を示す透視図である。図11Bは移動方向及び搬送方向に垂直な方向を軸にして傾いているヘッドを点線で示す透視図である。
図11Aに示すように、左右対称に各色のノズル列が配列されている。図には左から順に、マゼンタインクノズル列M、イエローインクノズル列Y、シアンインクノズル列C、ブラックインクノズル列K、ブラックインクノズル列K、シアンインクノズル列C、イエローインクノズル列Y、マゼンタインクノズル列Mが配置されている。
<バンド印刷で生じるヘッドの傾きの影響について>
ヘッドの中心に配置されるノズル列はヘッドの傾きの影響を受けにくい。一方、ヘッドの外側に配置されるノズル列はヘッドの傾きの影響を受けやすい。
図11Bでは、点線で示しているヘッド41は移動方向及び搬送方向に垂直な方向(紙面に垂直な方向)を軸にして傾いている。ここでは、紙面に垂直な方向を軸にして右に傾いているが、紙面に垂直な方向を軸にして左に傾いていることもある。
ヘッドの傾きがある場合、ヘッドのやや中央に配置されているシアンインクノズル列C、Cから吐出されるインク滴はヘッドの傾きが無いときに着弾する場所からあまりずれないで着弾する。つまり、シアンインクノズル列C、Cはヘッドの傾きの影響を受けにくく、良い画質を保つことができる。一方、ヘッドの外側に配置されているマゼンタインクノズル列M、Mから吐出されるインク滴はヘッドの傾きが無いときに着弾する場所から大きくずれて着弾してしまう。つまり、マゼンタインクノズル列M、Mはヘッドの傾きの影響を受けやすく、粒状性が低下して画質が荒くなってしまう。
このように、ヘッドの中央の方に配置されているノズル列と外側に配置されているノズル列とが形成するラスタラインに画質の差がでると、全体の印刷画像の画質が低下することになる。
バンド印刷において往路と復路とでヘッドの傾きによる影響が生ずると、色のべた埋まりや粒状性が低下してしまう傾向がある。
===本実施形態の概要===
本発明の概要は、ノズル列の配列を工夫することにより、ラスタラインの発色がバンド状に目立って色むらが発生することなく印刷することを可能にする。
===本実施形態のノズル配置について===
図12は、本実施形態のヘッドの下面におけるノズルの配列を示す透視図である。
図12は、紙Sと対向するヘッド41の下面を背面から見た場合の図である。このヘッド41を下面から直接見たときノズル列の配列は図12と逆になる。この透視図では、ヘッド41の左側から、ブラックインクノズル列K、K、マゼンタインクノズル列M、イエローインクノズル列Y、シアンインクノズル列C、マゼンタインクノズル列M、イエローインクノズル列Y、シアンインクノズル列Cが形成されている。
各ノズル列の複数のノズル(例えば、180個)は、搬送方向に沿って、一定の間隔(ノズルピッチ:k・D)でそれぞれ整列している。ここで、Dは、搬送方向における最小のドットピッチ(つまり、紙Sに形成されるドットの最高解像度での間隔)である。また、kは、1以上の整数である。例えば、ノズルピッチが180dpi(1/180インチ)であって、搬送方向のドットピッチが360dpi(1/360インチ)である場合、k=2である。
各ノズル列のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(♯1〜♯180)。各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子(不図示)が設けられている。
従来のノズル配列と同様に、ブラックインクノズル列Kのノズル#1〜#4に対して、ブラックインクノズル列Kのノズル#1〜#4がノズルピッチの半分の距離下方にずれている。このように、各ノズル列は1列毎搬送方向において上下にずれて千鳥配列に配置されている。
本実施形態におけるノズル列と前述した2つの参考例(図9及び図11を参照)のノズル列とが異なる点は、ノズル列の配列の順番である。本実施形態では、カラーインク(ブラックインクを除くマゼンタインク、イエローインク、及びシアンインク)のノズル列は、マゼンタインクノズル列M、イエローインクノズル列Y、シアンインクノズル列C、マゼンタインクノズル列M、イエローインクノズル列Y、シアンインクノズル列Cの順で配列されている。このノズル列の配列により、色むらを軽減することができる。
<赤の反転むらの軽減について>
レッドはマゼンタとイエローの2次色なので、ここでは、マゼンタのノズル列とイエローのノズル列に注目する。図13A及び図13Bは、本実施形態のバンド印刷の説明図である。図13Aは、1回のパスにおけるヘッド(及びノズル)の位置とドットの形成の様子を示し、図13Bは、次のパスにおけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。
図13Aに示すように、1回目のパスではヘッド41が図の左から右へ移動する。ノズル列の配列により、インク滴が吐出される順番がラスタライン毎に異なる。ラスタライン1では先にイエローインク列Yからインクが吐出されて、次にマゼンタインクノズル列Mからインクが吐出される。そして、紙にイエローインク滴Yが着弾して次にマゼンタインク滴Mが重なるように着弾して、ドットYMが形成される。ラスタライン2では先にマゼンタインクノズル列Mからインクが吐出されて、次にイエローインク列Yからインクが吐出される。そして、紙にマゼンタインク滴Mが着弾して次にイエローインク滴Yが重なるように着弾して、ドットMYが形成される。
このように図に示すように、インクが吐出される順番がラスタライン1列おきに異なる。先に薄いインクYが着弾するドットは細い線で示し、先に濃いインクMが着弾するドットは太い線で示されている。細い線のドットで形成されているラスタラインと太線のドットで形成されているラスタラインとが交互に形成されている。
図13Bに示すように、2回目のパスではヘッド41が図の右から左へ移動する。ノズル列の配列により、ラスタライン1では先にマゼンタインクノズル列Mからインクが吐出されて、次にイエローインクノズル列Yからインクが吐出される。そしてMYのドットが形成される。ラスタライン2では先にイエローインクノズル列Yからインクが吐出されて、次にマゼンタインクノズル列Mからインクが吐出される。そしてYMのドットが形成される。
図に示すように、1回目のパスと同様に細い線のドットで形成されるラスタラインと太線のドットで形成されるラスタラインとが1列おきに形成されている。
前述のように、着弾するインクの順番が異なるラスタラインが1列おきに形成されることにより、バンド状の色むらが軽減されることとなる。
<緑の反転むらの軽減について>
グリーンはイエローとシアンの2次色なので、ここではイエローのノズル列とシアンのノズル列に注目する。図14A及び図14Bは、本実施形態のバンド印刷の説明図である。図14Aは、1回のパスにおけるヘッド(及びノズル)の位置とドットの形成の様子を示し、図14Bは、次のパスにおけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。
図14Aに示すように、1回目のパスではヘッド41が図の左から右へ移動する。ノズル列の配列により、インク滴が吐出される順番がラスタライン毎に異なる。ラスタライン1では先にイエローインク列Yからインクが吐出されて、次にシアンインクノズル列Cからインクが吐出される。そして、イエローインク滴Yが着弾して次にシアンインク滴Cが重なるように着弾して、ドットYCが形成される。ラスタライン2では先にシアンインクノズル列Cからインクが吐出されて、次にイエローインク列Yからインクが吐出される。そして、シアンインク滴Cが着弾して次にイエローインク滴Yが重なるように着弾して、ドットCYが形成される。
このように図に示すように、インクが吐出される順番がラスタライン1列おきに異なる。先に薄いインクYが着弾するドットは細い線で示し、先に濃いインクCが着弾するドットは太い線で示されている。細い線のドットで形成されているラスタラインと太線のドットで形成されているラスタラインとが交互に形成されている。
図14Bに示すように、2回目のパスではヘッド41が図の右から左へ移動する。ノズル列の配列により、ラスタライン1では先にシアンインクノズル列Cからインクが吐出されて、次にイエローインクノズル列Yからインクが吐出される。そしてCYのドットが形成される。ラスタライン2では先にイエローインクノズル列Yからインクが吐出されて、次にシアンインクノズル列Cからインクが吐出される。そしてYCのドットが形成される。
図に示すように、1回目のパスと同様に太線のドットで形成されるラスタラインと細い線ドットで形成されるラスタラインとが1列おきに形成されている。
前述のように、着弾するインクの順番が異なるラスタラインが1列おきに形成されることにより、バンド状の色むらが軽減されることとなる。
なお、シアンとマゼンタで形成される2次色のブルーのドット(CM)の場合は、シアンとマゼンタとも濃い色であり色の濃度の差が小さいため、インク滴が着弾される順によりドットの発色は影響を大きく受けない。従って、青のドットでは色の反転が許容される。
本実施形態のようなノズル列の配列をヘッドに設けることにより、ドットを形成する時のインクの着弾の順番に起因する色むらを抑制することができる。そして、色むらを抑制することにより、高い画質の印刷を行うことが可能になる。また、高速で印刷できるバンド印刷においても、バンド状の色むらが抑制されるため、印刷画像の画質が向上することになる。
また、本実施形態のようなノズル列の配列をヘッドに設けることにより、ヘッドの傾きの影響を低減することができる。仮に参考例2のように、色によってノズル列の間の距離が長いノズル列と短いノズル列とがある場合、ヘッドの傾きの影響が及ぶノズル列と及ばないノズル列とがある。本実施形態のように、各色のノズル列の間の距離がほぼ同じであれば、どの色のノズル列もヘッドの傾きの影響を同様に受けるので、印刷画像の画質の低下を軽減することが可能になる。
===まとめ===
(1)本実施形態の印刷装置は、紙を搬送方向に搬送する搬送ユニットと、印刷ヘッドとを備えている。この印刷ヘッドは、複数のノズル列を有し、搬送方向と交差する交差方向(移動方向)に移動する。
この印刷ヘッドでは、マゼンタのノズル列としてマゼンタノズル列Mと、マゼンタノズル列Mとを備え、また、イエローのノズル列としてイエローノズル列Yとイエローノズル列Yとを備えている。
ここで、図12に示すように、マゼンタノズル列Mのノズルの搬送方向の位置と、イエローノズル列Yの搬送方向の位置は、それぞれ共通している。また、マゼンタノズル列Mのノズルの搬送方向の位置と、イエローノズル列Yの搬送方向の位置は、それぞれ共通している。また、マゼンタノズル列Mの搬送方向の位置と、マゼンタノズル列の搬送方向の位置は、ノズルピッチの半分だけずれている。同様に、イエローノズル列の搬送方向の位置と、イエローノズル列の搬送方向の位置は、ノズルピッチの半分だけずれている。
そして、本実施形態の印刷ヘッドでは、図12に示すように、左から順に、マゼンタノズル列M、イエローノズル列Y、マゼンタノズル列M、及びイエローノズル列Yの順に配置されている。
これにより、インク滴が着弾する順番が異なるドットから形成されるラスタラインを1列おきに形成して、色むらを抑制することが可能になる。また各色のノズル列の間の距離をほぼ同じにして、ヘッドの傾きの影響を低減することができる。
(2)本実施形態の印刷装置では、シアンインクノズル列C及びイエローインクノズル列Yのうちの一方はイエローインクのノズル列Yであり、他方はシアンインクのノズル列Cである。またシアンインクノズル列Cはマゼンタインクノズル列Mであっても良い。
これにより、特に色の反転の大きいドット(イエローインクとシアンインクからなるグリーンドット、及びイエローインクとマゼンタインクからなるレッドドットの2次色のドット)を形成するとき、インク滴が着弾する順番が異なるドットから形成されるラスタラインを1列おきに形成することができ、色むらを抑制することが可能になる。
(3)本実施形態の印刷装置では、シアンのインク滴とイエローのインク滴とを重ねて紙にドットを形成する。またシアンインクの代わりにマゼンタインクをしても良い。
このようにドットを重ねるときに色の反転の問題が生ずるが、インク滴が着弾する順番が異なるラスタラインを1列おきに形成することができ、色むらを抑制することが可能になる。
(4)本実施形態の印刷装置では、印刷ヘッドを搬送方向と交差する交差方向に双方向に移動して双方向印刷を行う。これにより、印刷速度を高めることができる。
但し、このように双方向印刷のときに色の反転の問題が生ずるが、インク滴が着弾する順番が異なるラスタラインを1列おきに形成することができ、色むらを抑制することが可能になる。
(5)本実施形態の印刷装置のコントローラ60は、ドット形成処理と搬送処理とを交互に繰り返し紙に複数のドット列を並べて形成する。そして、コントローラ60は、バンド印刷により1回のドット形成処理によって搬送方向に連続して並ぶドット列を紙に形成する。これにより、印刷速度を高めることができる。
但し、このように印刷しても、インク滴が着弾する順番が異なるラスタラインを1列おきに形成して、色むらを抑制することが可能になる。
(6)本実施形態の印刷装置の印刷ヘッドでは、シアンのノズル列としてシアンノズル列C及びシアンノズル列Cを備えている。図12に示すように、マゼンタノズル列Mの複数のノズルとのシアンノズル列Cの複数のノズルとは搬送方向の位置がそれぞれ共通している。また、マゼンタノズル列Mの複数のノズルとシアンノズル列Cの複数のノズルとは搬送方向の位置がそれぞれ共通している。そして、搬送方向と交差する交差方向において、マゼンタノズル列M、イエローノズル列Y、シアンノズル列C、マゼンタノズル列C、イエローノズル列Y、及びシアンノズル列Cの順に配置されている。
インク滴が着弾する順番が異なる赤のドットや緑のドットから形成されるラスタラインを1列おきに形成することができ、色むらを抑制することが可能になる。なお、この配置では、青のドットから形成されるラスタラインを連続して形成するため、各パスのラスタラインは青の色が反転してしまう。しかし、青のドットを形成するシアンインクとマゼンタインクの色の濃度の差が小さいため、青の色の反転は許容される。
(7)本実施形態の印刷装置では、複数のノズルは所定の間隔で180個並んでいる。つまりノズルピッチが180dpi(1/180インチ)である。マゼンタノズル列M、シアンノズル列C、及びイエローノズル列Yの複数のノズルに対してマゼンタノズル列M、シアンノズル列C、及びイエローノズル列Yの複数のノズルが搬送方向に所定の間隔の半分の距離ずれている。つまり、1/360インチずれている。
これにより、インク滴が着弾する順番が異なるドットから形成されるラスタラインを1列おきに高速に形成することができ、色むらを抑制してヘッドの傾きの影響を低減することが可能になる。
前述の構成要素を全て含む印刷装置によれば、全ての効果を奏するので、望ましい。但し、必ずしも全ての構成要素を含む必要はない。つまり、インク滴が着弾する順番が異なるドットから形成されるラスタラインを1列おきに形成することができ、色むらを抑制してヘッドの影響を低減することができる構成であれば良い。
===その他の実施の形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。
特に、本発明には、以下のような形態も含まれる。
<ノズル列の配列について>
前述の実施形態では、図12に示すようにヘッドに設けられている8列のノズル列の間の距離は等間隔ではない。ブラックインクノズル列K及びマゼンタインクノズル列Mと、イエローインクノズル列Y及びシアンインクノズル列Cと、マゼンタインクノズル列M及びイエローインクノズル列Yとの間の距離は少し広く設定されている。
しかし、8列のノズル列を等間隔で配列することも可能である。このように配列することで、どの色の2つのノズル列の間の距離も同じになる。このような配置も、シアンインクノズル列C、マゼンタインクノズル列M、及びイエローインクノズル列Yへのヘッドの傾きの影響を低減することができる。
<インクについて>
前述の実施形態で使用されるインクは特に明記していないが、顔料インクまたは染料インクであっても良い。
印刷システムの全体構成の説明図である。 プリンタドライバが行う基本的処理の説明図である。 プリンタドライバのユーザーインターフェースの説明図である。 プリンタの全体構成のブロック図である。 プリンタの全体構成の概略図である。 プリンタの全体構成の横断面図である。 印刷時の処理のフロー図である。 図8は、従来のノズル列の配列の透視図である。 図9A及び図9Bは、バンド印刷の説明図である。図9Aは、1回のパスにおけるヘッド(又はノズル)の位置とドットの形成の様子を示し、図9Bは、次のパスにおけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。 図10A及び図10Bは、2色のインク滴で2次色のドットを形成するときの様子を示す説明図である。図10Aは、2色のインク滴で2次色のドットを形成するときの様子を示す断面図であり、図10Bは、2色のインク滴で2次色のドットを形成するときの様子を示す平面図である。 図11Aは、別の従来のノズル列の配置の透視図である。図11Bは、移動方向及び搬送方向に垂直な方向を軸にして傾いているヘッドを点線で示す透視図である。 図12は、本実施形態のノズル列の配列の透視図である。 図13A及び図13Bは、本実施形態のバンド印刷の説明図である。図13Aは、1回のパスにおけるヘッド(及びノズル)の位置とドットの形成の様子を示し、図13Bは、次のパスにおけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。 図14A及び図14Bは、本実施形態のバンド印刷の説明図である。図14Aは、1回のパスにおけるヘッド(及びノズル)の位置とドットの形成の様子を示し、図14Bは、次のパスにおけるヘッドの位置とドットの形成の様子を示している。
符号の説明
1 プリンタ、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ、
23 搬送ローラ、24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、32 キャリッジモータ、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、
52 ロータリー式エンコーダ、53 紙検出センサ、
60 プリンタ側コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、
63 メモリ、64 ユニット制御回路、
90 インクカートリッジ、
100 システム、110 コンピュータ、112 ビデオドライバ、
114 アプリケーションプログラム、116 プリンタドライバ、
120 表示装置、
130 入力装置、130A キーボード、130B マウス、
140 記録再生装置、140A フレキシブルディスクドライブ装置、
140B CD−ROMドライブ装置、S 紙

Claims (8)

  1. 媒体を搬送方向に搬送する搬送ユニットと、
    インクを吐出する複数のノズルが前記搬送方向に並ぶノズル列を複数有し、前記搬送方向と交差する交差方向に移動する印刷ヘッドであって、
    第1色の第1ノズル列及び第2ノズル列と第2色の第1ノズル列及び第2ノズル列とを備え、
    前記第1色の第1ノズル列の複数のノズルと前記第2色の第1ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
    前記第1色の第2ノズル列の複数のノズルと前記第2色の第2ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
    前記第1色及び前記第2色のそれぞれの第1ノズル列の複数のノズルに対してそれぞれの第2ノズル列の複数ノズルが前記搬送方向にずれて配置されており、
    前記交差方向において、前記第1色の第1ノズル列、前記第2色の第2ノズル列、前記第1色の第2ノズル列、及び前記第2色の第1ノズル列の順に配置されている
    印刷ヘッドと、
    を備える印刷装置。
  2. 前記第1色または前記第2色のノズル列の一方はイエローインクのノズル列であり、他方はマゼンタインクまたはシアンインクのノズル列である請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記第1色のインク滴と前記第2色のインク滴とを重ねて前記媒体にドットを形成する請求項1又は2に記載の印刷装置。
  4. 前記印刷ヘッドを前記交差方向に双方向に移動して双方向印刷を行う請求項1から3のいずれかに記載の印刷装置。
  5. 移動中の前記印刷ヘッドの複数の前記ノズルからインク滴を吐出して前記媒体にドット列を形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送する搬送処理とを交互に繰り返し、前記媒体に複数のドット列を並べて形成する制御部を備え、
    前記制御部は、1回の前記ドット形成処理によって、前記搬送方向に連続して並ぶドット列を前記媒体に形成する請求項1から4のいずれかに記載の印刷装置。
  6. 前記印刷ヘッドは、
    第3色の第1ノズル列及び第2ノズル列を備え、
    前記第1色の第1ノズル列の複数のノズルと前記第3色の第1ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
    前記第1色の第2ノズル列の複数のノズルと前記第3色の第2ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
    前記交差方向において、前記第1色の第1ノズル列、前記第2色の第2ノズル列、前記第3色の第1ノズル列、前記第1色の第2ノズル列、前記第2色の第1ノズル列、及び前記第3色の第2ノズル列の順に配置されている
    請求項1から5のいずれかに記載の印刷装置。
  7. 前記複数のノズルは、所定の間隔で並んでおり、
    各色の前記第1ノズル列の複数の前記ノズルに対して前記第2ノズル列の複数の前記ノズルが前記搬送方向に前記所定の間隔の半分の距離ずれている請求項1から6のいずれかに記載の印刷装置。
  8. 媒体を搬送方向に搬送する搬送ユニットと、
    インクを吐出する複数のノズルが前記搬送方向に並ぶノズル列を複数有し、前記搬送方向と交差する交差方向に移動する印刷ヘッドであって、
    第1色の第1ノズル列及び第2ノズル列と第2色の第1ノズル列及び第2ノズル列とを備え、
    前記第1色の第1ノズル列の複数のノズルと前記第2色の第1ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
    前記第1色の第2ノズル列の複数のノズルと前記第2色の第2ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
    前記第1色及び前記第2色のそれぞれの第1ノズル列の複数のノズルに対してそれぞれの第2ノズル列の複数ノズルが前記搬送方向にずれて配置されており、
    前記交差方向において、前記第1色の第1ノズル列、前記第2色の第2ノズル列、前記第1色の第2ノズル列、及び前記第2色の第1ノズル列の順に配置されている
    印刷ヘッドと、
    を備え、
    前記第1色または前記第2色のノズル列の一方はイエローインクのノズル列であり、他方はマゼンタインクまたはシアンインクのノズル列であり、
    前記第1色のインク滴と前記第2色のインク滴とを重ねて前記媒体にドットを形成し、
    前記印刷ヘッドを前記交差方向に双方向に移動して双方向印刷を行い、
    移動中の前記印刷ヘッドの複数の前記ノズルからインク滴を吐出して前記媒体にドット列を形成するドット形成処理と、前記媒体を搬送する搬送処理とを交互に繰り返し、前記媒体に複数のドット列を並べて形成する制御部を備え、
    前記制御部は、1回の前記ドット形成処理によって、前記搬送方向に連続して並ぶドット列を前記媒体に形成し、
    前記印刷ヘッドは、
    第3色の第1ノズル列及び第2ノズル列を備え、
    前記第1色の第1ノズル列の複数のノズルと前記第3色の第1ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
    前記第1色の第2ノズル列の複数のノズルと前記第3色の第2ノズル列の複数のノズルとは前記搬送方向の位置が共通しており、
    前記交差方向において、前記第1色の第1ノズル列、前記第2色の第2ノズル列、前記第3色の第1ノズル列、前記第1色の第2ノズル列、前記第2色の第1ノズル列、及び前記第3色の第2ノズル列の順に配置されて、
    前記複数のノズルは、所定の間隔で並んでおり、
    各色の前記第1ノズル列の複数の前記ノズルに対して前記第2ノズル列の複数の前記ノズルが前記搬送方向に前記所定の間隔の半分の距離ずれている
    印刷装置。
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