JPH10140487A - インクジェット印写方法及びその装置 - Google Patents

インクジェット印写方法及びその装置

Info

Publication number
JPH10140487A
JPH10140487A JP8312783A JP31278396A JPH10140487A JP H10140487 A JPH10140487 A JP H10140487A JP 8312783 A JP8312783 A JP 8312783A JP 31278396 A JP31278396 A JP 31278396A JP H10140487 A JPH10140487 A JP H10140487A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
ink
head group
heads
cloth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8312783A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Shimada
和広 島田
Takeshi Tomizawa
健 富沢
Akira Saito
陽 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiren Co Ltd
Original Assignee
Seiren Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiren Co Ltd filed Critical Seiren Co Ltd
Priority to JP8312783A priority Critical patent/JPH10140487A/ja
Publication of JPH10140487A publication Critical patent/JPH10140487A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Coloring (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクをヘッドのノズルから吐出し、布帛を
印写する際、生産性を維持したままで、しかも緯縞のな
い均一な印写面の形成が可能となるインクジェット印写
装置を提供すること。 【解決手段】 ノズルNを備えた複数のヘッドと布帛S
の送り装置とよりなり、ヘッドHを布帛面に一定の間隔
を保持して布帛Sの送り方向と直角方向に往復運動させ
該布帛面にインクを吐出するインクジェット印写装置で
あって、前記ヘッドHが、異なる色のインクを吐出する
複数のヘッドHよりなる第1のヘッドグループと、該第
1のヘッドグループに並設され各ヘッドが第1のヘッド
グループと同じ色種からなる異なる色のインクを吐出す
る第2のヘッドグループとよりなり、第1のヘッドグル
ープと第2のヘッドグループとは布帛の送り方向と直角
方向に沿って左右対称に配置されているインクジェット
印写装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、布帛に対するイン
クジェット印写方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット印写は、インク微小液滴
をヘッドに備わったノズル(吐出オリフイス)から吐出
飛翔させ、被印写物上に、点、線、面、を記録または、
造形する技術である。近年、布帛へのインクジェット印
写による染色法が進歩し、本格的な工業生産期に入って
いる。布帛は、紙と基本的に構造が異なり、糸構造を有
して凹凸があるため、インクジェット印写に対して品質
上の問題が生じ易い。
【0003】その問題点の一つとして、布帛にニジミが
発生し易いことがある。ニジミが発生すると、線がボケ
てシャープな模様が得られない。そのニジミ対策として
は、例えば、特開昭61ー55277号公報に見られる
ように、布帛に前処理を施し、非染着性物質よりなるイ
ンク保持層を形成し、該インク保持層に印写されたイン
クを保持せしめることによりインクにニジミを防止する
方法等が提案されている。一方、他の問題点として、印
写により染色された色相部に縞などが生じ均一な色相と
ならないことがある。
【0004】この点について、以下に詳しく述べること
にする。一般に布帛に印写されるインクは、色相範囲を
広く取るため、通常、イエローインク、マゼンタイン
ク、シアンインクと言ったピュアーな色相の原色色材を
使用し、これらのインク同志を布帛(面)上で混合する
ことによって、所望の色相を得ている。これを、小型化
されて印写精度が高いとされるシリアル走査型のインク
ジェット印写装置を使って具体的に説明する。
【0005】シリアル走査型のインクジェット印写装置
は、布帛面から所定の距離を隔ててプリンターヘッドが
配置されており、このプリンターヘッド(以下「ヘッ
ド」と呼ぶ)が、布帛の送り方向と直角方向に往復移動
することにより、該ヘッドに備わったノズルからインク
を吐出するものである。このシリアル走査型のインクジ
ェット印写装置においては、異なったインクを吐出する
各ヘッドがその往復移動ライン上に複数個並んで配置さ
れている。そしてヘッドが左から右へ(往方向)移動し
ながら布帛を印写し、その後、布帛が送られ、今度はヘ
ッドが右から左(復方向)へ移動しながら布帛を印写し
ていく。
【0006】図7は、この従来のシリアル走査型のイン
クジェット印写装置の印写例を説明したものである。こ
の図のようにイエローインクbのヘッドIIとシアンイン
クaのヘッドIが、その同じ往復移動ラインに沿って並
設されており、この各ヘッドよりノズルを介してインク
を吐出し印写することにより、イエローインクbとシア
ンインクaとの混色であるグリーンの色相を出す場合を
考えてみる。なお、X1,X2は布帛の印写される印写
ゾーンを示し、布帛の送り方向は、図でいう上方向であ
る。
【0007】先ず、布帛のX1ゾーン(印写面)が、シ
アンインクaのヘッドI及びイエローインクbのヘッド
IIの往復移動ライン上に位置するものとする(時点T
1)。先ず、ヘッドが左端から右端に走行しながら印写
を行う。ヘッドが左端から右端に移動する場合(往移
動)は、イエローインクbがヘッドIIを介して吐出され
て、次にシアンインクaがヘッドIより吐出される。そ
の結果、布帛のX1ゾーンに所定幅の印写が行われる。
つまり、往方向移動では、インクの順序は、下にイエロ
ーインクbが吐出され、その上にシアンインクaが吐出
されることになる。
【0008】次いで布帛が前方に送られて(紙面でいう
上方向)、X1ゾーンがノズルI、ノズルIIの往復移動
ラインより外れる。同時に元のX1ゾーンの位置にX2
ゾーンが到達する(時点T2)。今度は、X2ゾーンに
対してヘッドが逆に右端から左端に移動しながら印写す
ることになる。
【0009】このようにヘッドが右端から左端に移動す
る場合(復移動)は、シアンインクaがヘッドIを介し
て吐出され、同時にヘッドIIから、イエローインクbが
吐出され、X2ゾーンに所定幅の印写が行われる。つま
り、復方向移動では、インクの順序は、下にシアンイン
クaが吐出され、その上にイエローインクbが吐出され
ることになる。
【0010】そしてこの場合は、各色の吐出順序、即ち
重なり順序は、図からも明らかなように往方向移動とは
逆になることが理解できよう。このように往復方向移動
により、布帛に二色の色相の異なるインクを印写し混色
を得ようとする場合、往方向と復方向ではインクの重な
り方が異なってくる。このように、布帛への重なり方が
異なった状態で染着すると、X1ゾーンとX2ゾーンと
では、同じグリーンでも両者の色相はかなり異なったも
のとなる。印写を繰り返すことにより、X1ゾーン、X
2ゾーン、X3ゾーン、X4ゾーン・・・と印写面が形
成されていき、布帛全体で見た場合、布帛に緯縞が生じ
不均一となる。
【0011】このような緯縞が目だつと、品質上、重大
な色相欠点となる。因みに、各ヘッドI、IIの印写を一
方方向のみに限定すれば、問題は解決するが、生産性が
極端に低下(約1/2)し、実用的ではない。このよう
な欠点を解消するために、特開平7ー196964公
報、特開平7ー207205公報に示されたような方法
が提供されている。これらの方法は、布帛面に印写され
たインク同志の混合が充分に進行するように、インクに
特定の薬剤を添加し、インク同志の混合を円滑に行なう
ことで緯縞等を防止しようとしたものである。
【0012】しかし、この方法は、ある特定のインクに
は有効であっても、その応用範囲が限られており汎用的
ではない。しかも、多くの種類の色相について対応しよ
うとすると、当然ヘッド数を増す必要があり、装置的負
担が極端に増大する。また、往方向で印写を行った後
に、布帛の短い送りを与えて、ノズル間の中間位置に復
方向で印写することにより、緯縞の発生を緩和すること
が試みられた。しかし、解像度が向上する反面、生産性
が極端に低下し(2分の1)実用的でない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な技術的な背景に基づいてなされたものである。すなわ
ち、本発明の目的は、インクをヘッドのノズルから吐出
し、布帛を印写する際、生産性を維持したままで、しか
も緯縞のない均一な印写面の形成が可能となるインクジ
ェット印写方法及びその装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な技術的な課題に対して鋭意研究を進めた結果、色の異
なる複数のヘッドからなる第1ヘッドグループに対して
同様な第2のヘッドグループを布帛の送り方向と直角方
向に沿って対称に配置し、しかも一方のヘッドグループ
をずらして配置することにより、緯縞のない均一な印写
が可能となる点、しかも生産性も維持できる点を見出
し、この知見により本発明を完成させるに至った。
【0015】即ち、本発明は、(1)、布帛面に一定の
間隔を保持して配置した第1のヘッドグループと第2の
ヘッドグループを布帛の送り方向と直角方向に往復運動
させ該布帛面にインクを吐出するインクジェット印写方
法であって、往移動又は復移動の際は、第1のヘッドグ
ループは複数のヘッドより異なる色のインクを吐出し、
同じく第2のヘッドグループも複数のヘッドより、第1
のヘッドグループと同じ色種からなる異なる色のインク
を吐出し、両ヘッドグループの色インクの吐出順序が互
いに逆の順序で行われるインクジェット印写方法に存す
る。
【0016】そして、(2)、第1のヘッドグループと
第2のヘッドグループの相互のズレをヘッドのノズル間
隔の1/2の距離にして印写を行う上記(1)のインク
ジェット印写方法に存する。
【0017】そしてまた、(3)、各ヘッドグループの
ヘッドの数を3個以上にして印写を行う上記(1)のイ
ンクジェット印写方法に存する。
【0018】そしてまた、(4)、布帛の送り方向に、
第1のヘッドグループと同様のヘッドグループが複数
個、また第2のヘッドグループと同様のヘッドグループ
が複数個各々配置させ印写を行う上記(1)のインクジ
ェット印写方法に存する。
【0019】そしてまた、(5)、ノズルを備えた複数
のヘッドと布帛の送り装置とよりなり、ヘッドを布帛面
に一定の間隔を保持して布帛の送り方向と直角方向に往
復運動させ該布帛面にインクを吐出するインクジェット
印写装置であって、前記ヘッドが、異なる色のインクを
吐出する複数のヘッドよりなる第1のヘッドグループ
と、該第1のヘッドグループに並設され各ヘッドが第1
のヘッドグループと同じ色種からなる異なる色のインク
を吐出する第2のヘッドグループとよりなり、第1のヘ
ッドグループと第2のヘッドグループとは布帛の送り方
向と直角方向に沿って左右対称に配置されているインク
ジェット印写装置に存する。
【0020】そしてまた、(6)、第1のヘッドグルー
プに対して第2のヘッドグループが、布帛の送り方向に
沿ってヘッドのノズル間隔の1/2だけずれている上記
(5)のインクジェット印写装置に存する。
【0021】そしてまた、(7)、各ヘッドグループの
ヘッドの数が3個以上である上記(5)のインクジェッ
ト印写装置に存する。
【0022】そしてまた、(8)、布帛の送り方向に、
第1のヘッドグループと同様のヘッドグループが複数
個、また第2のヘッドグループと同様のヘッドグループ
が複数個各々並設されている上記(5)のインクジェッ
ト印写装置。
【0023】
【発明の実施の形態】図1及び図2は、本発明のインク
ジェット印写装置を示すものであり、6つのヘッドを有
する場合を示す。インクジェット印写装置は、図1に示
すように、主として、布帛Sをピッチ送りする送り装置
1(供給ローラ11、布張りドラム13、内歯G1、歯
車G2、モータM、ガイドローラ12、巻取りローラ1
4等を含む)、印写部2(ヘッドH及び該ヘッドの移動
装置)及び印写部2を制御する制御部3等よりなる。
【0024】印写部2は、図2に示すように、横方向
(布送り方向と直角方向)に、枠体2X内に装備された
6つの複数のヘッドを備えている。各ヘッドには上下方
向に複数のノズルN(例えば、4個)が設けられてい
る。ヘッドは、第1のヘッドグループである左側の3つ
は、異なる色のインク、例えば、イエローインク、マゼ
ンタインク、シアンインクの吐出を担当するヘッドであ
る。
【0025】一方、第2のヘッドグループである右側の
3つも、同様に、異なる色のインク、例えば、イエロー
インク、マゼンタインク、シアンインクの吐出を担当す
るヘッドである。そして第1と第2のヘッドグループ
は、各色を担当するヘッドが布の送り方向と直角方向に
沿って対称的に配置されている。しかも、第1のヘッド
グループに対してノズル間隔の半分だけ布送り方向にズ
ラして第2ヘッドグループが配設されている。
【0026】布帛Sは、大径のドラム13に張り付けら
れ、間欠的に布送りされるが、静止状態に保持された
時、その表面にインクがドット印写される。ドラム13
は、ドラムに備わった内歯G1に噛み合ってパルスモー
タMにより回転されるところの歯車G2により送り駆動
が行われる。この送り駆動は、制御部3の指令により、
一定のピッチで間欠移動を行うことができる。このよう
な印写装置によって、布帛Sは、供給ローラ11から送
り出され、幾つかのガイドローラ12等を通って布張り
ドラム13表面に張り付き、ドラム13に張りついた状
態でヘッドHのノズルNからインクが吐出されて印写が
行なわれる。
【0027】ここでの印写は、布帛が停止した時点で、
布帛と対向するヘッドがレール21の上をタイミングベ
ルト22と共に走行され、この走行中に布帛面に対し
て、ヘッドHのノズルNからドット印写が行われるもの
である。印写された後は、同様に幾つかのガイドローラ
12等を通って巻取りローラ14により巻き取られる。
尚、供給部23は、ヘッドHが真下に来た時に、該ヘッ
ドHに対してインクを適宜供給するものである。
【0028】本発明は、このような印写部2のヘッドH
の配置に特徴を有する印写装置とその印写方法にも特徴
を有するものである。以下、本発明の実施の形態を説明
していく。
【0029】〔実施の形態1〕図3は、2色混色の場合
で4個のヘッドを使った印写例を示す。尚、1ヘッド当
たりのノズル数は4つとした。図3においては、第1の
ヘッドグループと第2のヘッドグループとが布帛の送り
方向と直角方向に左右対称に配置されている。すなわ
ち、第1のヘッドグループと第2のヘッドグループにお
いて、各ヘッドが布帛の送り方向と直角方向に左右対称
に2個ずつ設けられている。
【0030】詳しくは、左側にシアンインクaのヘッド
I及びイエローインクbのヘッドIIとよりなる第1のヘ
ッドグループ、右側に第1のヘッドグループと同じ色種
であるイエローインクbのヘッドIII 及びシアンインク
aのヘッドIVとよりなる第2のヘッドグループが、並ん
で位置し、左側の第1のヘッドグループと右側の第2の
ヘッドグループとでは、相対的にノズル間隔の1/2の
距離だけずれて配置されている。この場合、第1のヘッ
ドグループにおいては、シアンインクaのヘッドIの隣
にイエローインクbのヘッドIIが段差無く配置され、ま
た第2のヘッドグループにおいては、イエローインクb
のヘッドIII の隣にシアンインクaのヘッドIVが段差な
く配置さている。
【0031】次にインクの印写順について述べる。先
ず、初期状態を布帛のX1ゾーン(印写幅)が、左右対
称に配置された2組のヘッドの往復移動ライン上に位置
するものとする(時点T1)。この状態で、今ヘッドを
布帛の左端から右端に移動させる。このようにヘッドが
左端から右端に移動する場合(往移動)は、第1のヘッ
ドグループでは、イエローインクbがヘッドIIを介して
吐出され、次にシアンインクaがヘッドIを介して吐出
される。この場合、インクの順序は、イエローインクb
の上にシアンインクaが重なった状態となる(L2)。
【0032】更に、第2のヘッドグループでは、布帛の
送り方向にノズル間隔の1/2の距離だけずれたライン
にシアンインクaがヘッドIVを介して吐出され、次にイ
エローインクbがヘッドIII を介して吐出される。この
場合、インクの順序は、シアンインクaの上にイエロー
インクbが重なった状態となる(L1)。
【0033】このように第1のヘッドグループによるイ
ンクの重なり順序と、第2のヘッドグループによるイン
クの重なり順序とは、相互に反対となる。従って、X1
ゾーン内では、布帛の送り方向にノズル間隔の1/2お
きに、イエローインクb→シアンインクaの印写とシア
ンインクa→イエローインクbの印写とが交互に現れる
結果となる。
【0034】次に布帛が先に送られ(紙面でいう上方向
に移動すること)、X1ゾーンが前方に移動し、代わり
にX2ゾーンが現れる。この時点で、布帛のX2ゾーン
の上に対応してヘッドが位置した状態となる(時点T
2)。
【0035】今度は、この状態でヘッドを布帛の右端か
ら左端に移動させる。このようにヘッドが右端から左端
に移動する場合(復移動)は、第1のヘッドグループで
は、シアンインクaがヘッドIを介して吐出され、次に
イエローインクbがヘッドIIを介して吐出される。この
場合、インクの順序は、シアンインクaの上にイエロー
インクbが重なった状態となる(L1)。
【0036】更に、第2のヘッドグループでは、布帛の
送り方向にノズル間隔の1/2の距離だけずれたライン
に、イエローインクbがヘッドIII を介して吐出され、
次にシアンインクaがヘッドIVを介して吐出される。こ
の場合、インクの順序は、イエローインクbの上にシア
ンインクaが重なった状態となる(L2)。
【0037】このように第1のヘッドグループによるイ
ンクの重なり順序と、第2のヘッドグループによるイン
クの重なり順序とは、相互に反対となる。従って、X2
ゾーン内においては、布帛の送り方向でノズル間隔の1
/2おきに、シアンインクa→イエローインクbの印写
とイエローインクb→シアンインクaの印写とが交互に
現れる結果となる。
【0038】以下、このような繰り返しが行われ、X3
ゾーン、X4ゾーン・・・と、このような印写が行われ
ていく。以上説明したような一連の印写が行われると、
布帛を全体的に見た場合、X1ゾーン 、X2ゾーン、
X3ゾーン 、X4ゾーン・・・は、各ゾーンとも、シ
アンインクa→イエローインクbの重なりと、イエロー
インクb→シアンインクaの重なりとが混合して現出し
ているゾーンとなり、ゾーンごとの緯縞は全く生じな
く、均一な印写面に見える。
【0039】なお、L1の状態、及びL2の状態は、連
続的に色を吐出した印写模式例で示したが、実際の印写
は、シアンインクa又はイエローインクbのどちらか一
方のみ吐出、両方とも不吐出、両方はともに吐出等の選
択により微少ポイントが印写されて模様として形成され
るものである。ここで、図3は、ヘッドグループが一段
のみ配設されている例として述べたが、印写幅を広くと
るために、同様なヘッドグループを布帛の送り方向に並
設することも可能である(図4参照)。
【0040】〔実施の形態2〕図5は、本発明の他の実
施の形態を示すものである。図5において、3色混合の
場合で6個のヘッドを使った印写例を示す。この場合の
インクの印写順について考える。尚、ここでの1ヘッド
当たりのノズル数は4っとした。図5においては、第1
のヘッドグループと第2のヘッドグループとが布帛の送
り方向と直角方向に左右対称に配置されている。すなわ
ち、第1のヘッドグループと第2のヘッドグループにお
いて、各ヘッドが布帛の送り方向と直角方向に左右対称
に3個ずつ設けられている。
【0041】第1のヘッドグループとして、シアンイン
クaのヘッドI、イエローインクbのヘッドII、マゼン
タインクcのヘッドIII が配設され、これらのヘッドと
布帛の送り方向にノズル間隔の1/2の距離だけずれた
位置に、第2のヘッドグループとして、マゼンタインク
cのヘッドIV、イエローインクbのヘッドV、シアンイ
ンクaのヘッドVIが配設されている。この配置におい
て、具体的には、第1のヘッドグループは、シアンイン
クaのヘッドIが最も左端に、次にイエローインクbの
ヘッドIIが真ん中に、マゼンタインクcのヘッドIII が
右端に、順次段差なく配置される。
【0042】第2のヘッドグループは、マゼンタインク
cのヘッドIVが左端に、イエローインクbのヘッドVが
真ん中に、シアンインクaのヘッドVIが右端に順次段差
なく配置される。 初期状態として、先ず布帛のX1ゾ
ーンラインが、左右対称に配置された2組のヘッドの往
復移動ライン上に位置しているものとする(時点T
1)。この状態で、今ヘッドを布帛の左端から右端に移
動させる。
【0043】このようにヘッドを左端から右端に移動さ
せた場合(往移動)、第1 のヘッドグループでは、布帛
の送り方向にノズル間隔の1/2の距離だけずれたライ
ンに、マゼンタインクcがヘッドIII を介して吐出さ
れ、次にイエローインクbがヘッドIIを介して吐出さ
れ、そして次にシアンインクaがヘッドIをを介して吐
出される。この場合、インクの順序は、マゼンタインク
cの上にイエローインクbが、またその上にシアンイン
クaが重なった状態となる(L4)。
【0044】更に第2のヘッドグループでは、シアンイ
ンクaがヘッドVIを介して吐出され、次にイエローイン
クbがヘッドVを介して吐出され、そして次にマゼンタ
インクcのヘッドIVを介して吐出される。この場合、イ
ンクの順序は、シアンインクaの上にイエローインクb
が、またその上にマゼンタインクcが重なった状態とな
る(L3)。
【0045】従って、X1ゾーン内においては、、布帛
の送り方向にノズル間隔の1/2おきに、マゼンタイン
クc→イエローインクb→シアンインクaの印写と、シ
アンインクa→イエローインクb→マゼンタインクcの
印写とが交互に現れる結果となる。次に、布帛が先に送
られ(紙面でいう上方向に移動すること)、X1ライン
部が前方に進行し、X2ライン部がヘッドの往復移動ラ
イン上に達する(時点T2)。
【0046】今度は、この状態でヘッドを布帛の右端か
ら左端に移動させる(復移動)。このようにヘッドが右
端から左端に移動する場合は、第1のヘッドグループで
は、シアンインクaがヘッドIを介して吐出され、次に
イエローインクbがヘッドIIを介して吐出され、そして
次にマゼンタインクcがヘッドIII を介して吐出され
る。この場合、インクの順序は、シアンインクaの上に
イエローインクbが、またその上にマゼンタインクcが
重なった状態となる(L3)。
【0047】更に、第2のヘッドグループでは、布帛の
送り方向にノズル間隔の1/2の距離だけずれたライン
に、マゼンタインクcがヘッドIVを介して吐出され、次
にイエローインクbがヘッドVを介して吐出され、そし
て次にシアンインクaがヘッドVIを介して吐出される。
この場合、インクの順序は、マゼンタインクcの上にイ
エローインクbが、またその上にシアンインクaが重な
った状態となる(L4)。
【0048】このように第1のヘッドグループによるイ
ンクの重なり順序と、第2のヘッドグループによるイン
クの重なり順序とは、相互に反対となる。従って、X2
ゾーン内においては、布帛の送り方向にノズル間隔の1
/2おきに、シアンインクa→イエローインクb→マゼ
ンタインクcの印写と、マゼンタインクc→イエローイ
ンクb→シアンインクaの印写とが交互に現れる結果と
なる。
【0049】以下、このような繰り返しが行われX3ゾ
ーン、X4ゾーン・・・と、このような印写が繰り返し
行われていく。以上説明したような一連の印写が行われ
ると、布帛を全体的に見た場合、X1ゾーン 、X2ゾ
ーン、X3ゾーン 、X4ゾーン・・・は、各ゾーンと
も、シアンインクa→イエローインクbの重なりと、イ
エローインクb→シアンインクaの重なりとが混合して
現出しているゾーンとなり、ゾーンごとの緯縞は全く生
じなく、均一な印写面に見える。
【0050】なお、混色の場合には、実際には シアン
インクaとイエローインクb、イエローインクbとマゼ
ンタインクc、シアンインクaとマゼンタインクc、シ
アンインクaとイエローインクbとマゼンタインクc、
等の選択的吐出がヘッドグループ内でヘッドの使い分け
により行われる。
【0051】ところで、図5は、ヘッドグループが一段
のみ配設されている例として述べたが、布帛の送り方向
の印写幅(Xゾーンに相当)を広くとるために、同様な
ヘッドグループを布帛の送り方向に並設することも可能
である(図6参照)。図6は、同色順の2個のヘッドを
2段に配して印写部を示す。以上、本発明を実施の形態
により説明してきたが、本発明はその実施の形態及び次
に述べる実施例に限定されることなく、その本質から逸
脱しない範囲で、他の種々の変形例が可能である。
【0052】例えば、ヘッドグループに備わった異なる
色のインクを吐出するヘッドが、2個又は3個の例で示
したが、4個、5個等の多数個を備えたものでも適用可
能である。また、例えば、ヘッドグループが1段又は2
段に並設されている例として述べたが、印写幅を広くと
るために、同様なヘッドグループを布帛の送り方向に3
段、4段と複数段並設することも可能である。また、左
側に位置する第1のヘッドグループと右側に位置する第
1のヘッドグループとのズレの幅についても、ノズル間
隔の1/2の距離のズレだけではなく1/N(Nは整
数)であればよい。次に実施例について述べる。
【0053】
【実施例】
1.テスト用布帛 経糸、緯糸ともポリエステルのツイル精練布を アルギン酸ソーダ 30 g/L 重曹 20 g/L の溶液でパッドし、後に乾燥してテスト布とした。
【0054】2.(i)インク調整(イエローイン
ク);粘度は5cps CI Disperse Yellow60 5部 グリセリン 1部 ニトロベンゼンスルホン酸ソーダ 1部イオン交換水 93部 計 100部
【0055】(ii)インク調整(マゼンタインク);
粘度は5cps CI Disperse Red127 5部 グリセリン 1部 ニトロベンゼンスルホン酸ソーダ 1部イオン交換水 93部 計 100部
【0056】3.印写方法 オンデマンド方式シリアル走査型印写装置を使用して、
先述の図3に示すヘッド(左側のヘッドA,B、右側の
ヘッドC,D、各ノズル径50μm)を使って駆動電圧
100V、周波数5KHZ 解像度300dpi、4×4
マトリックの条件で打点し、布帛(布幅100cm)の
全幅に対して、往復方向の印写を行なった。
【0057】〔ケース1〕図3に示すヘッドを使って、
左側に位置する第1のヘッドグループであるヘッドIを
イエローインク、ヘッドIIをマゼンタインク、右側に位
置する第2のヘッドグループであるヘッドIII をマゼン
タインク、ヘッドIVをイエローインクとして上記の印写
を行なった(実施例1)。
【0058】〔ケース2〕図3に示すヘッドを使って、
左側に位置する第1のヘッドグループであるヘッドIを
ヘッドIをマゼンタインク、ヘッドIIをイエローイン
ク、右側に位置する第2のヘッドグループであるヘッド
III をイエローインク、ヘッドIVをマゼンタインクとし
て上記の印写を行なった(実施例3)。
【0059】〔ケース3〕更に、従来の如く図7に示す
ヘッドを使って、左のヘッドAをイエローインク、右の
ヘッドBをマゼンタインクとした以外は、上記の条件で
印写を行なった(比較例)。各印写された布帛は、17
5℃で約10分間湿熱処理し、その後、ハイドロサルフ
ァイト、ソーダ灰水にて85℃で10分間程度還元洗浄
を行なった。以下の印写結果を〔表1〕に示す。
【0060】
【表1】
【0061】表1の結果から、本発明のヘッドを使った
インクジェット印写方法(装置)の優位性が明確であ
る。
【0062】
【発明の効果】本発明によって印写された布帛は、緯縞
等のない均一な印写面を得ることができる。また解像度
が倍増し、しかも生産性が維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のインクジェット印写装置の概
要を示す図である。
【図2】図2は、本発明のインクジェット印写装置の概
略斜視図である。
【図3】図3は、2色混色の場合で4個のヘッドを使っ
た印写例を説明する模式図である。
【図4】図4は、図3のヘッドを2段備えたヘッドの模
式図である。
【図5】図5は、3色混色の場合で6個のヘッドを使っ
た印写例を説明する模式図である。
【図6】図6は、図3のヘッドを2段備えたヘッドの模
式図である。
【図7】図7は、従来のインクジェット印写例を説明す
る模式図である。
【符号の説明】
1…送り装置 11…供給ローラ 12…ガイドローラ 13…布張りドラム 14…巻取りローラ 2…印写部 21…レール 22…タイミングベルト 23…インク供給部 3…制御部 S…布帛 G1…内歯 G2…歯車 H…ヘッド M…モータ N…ノズル

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 布帛面に一定の間隔を保持して配置した
    第1のヘッドグループと第2のヘッドグループを布帛の
    送り方向と直角方向に往復運動させ該布帛面にインクを
    吐出するインクジェット印写方法であって、往移動又は
    復移動の際は、第1のヘッドグループは複数のヘッドよ
    り異なる色のインクを吐出し、同じく第2のヘッドグル
    ープも複数のヘッドより、第1のヘッドグループと同じ
    色種からなる異なる色のインクを吐出し、両ヘッドグル
    ープの色インクの吐出順序が互いに逆の順序で行われる
    ことを特徴とするインクジェット印写方法。
  2. 【請求項2】 第1のヘッドグループと第2のヘッドグ
    ループの相互のズレをヘッドのノズル間隔の1/2の距
    離にして印写を行うことを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット印写方法。
  3. 【請求項3】 各ヘッドグループのヘッドの数を3個以
    上にして印写を行うことを特徴とする請求項1記載のイ
    ンクジェット印写方法。
  4. 【請求項4】 布帛の送り方向に、第1のヘッドグルー
    プと同様のヘッドグループが複数個、また第2のヘッド
    グループと同様のヘッドグループが複数個各々配置させ
    印写を行うことを特徴とする請求項1記載のインクジェ
    ット印写方法。
  5. 【請求項5】 ノズルを備えた複数のヘッドと布帛の送
    り装置とよりなり、ヘッドを布帛面に一定の間隔を保持
    して布帛の送り方向と直角方向に往復運動させ該布帛面
    にインクを吐出するインクジェット印写装置であって、
    前記ヘッドが、異なる色のインクを吐出する複数のヘッ
    ドよりなる第1のヘッドグループと、該第1のヘッドグ
    ループに並設され各ヘッドが第1のヘッドグループと同
    じ色種からなる異なる色のインクを吐出する第2のヘッ
    ドグループとよりなり、第1のヘッドグループと第2の
    ヘッドグループとは布帛の送り方向と直角方向に沿って
    左右対称に配置されていることを特徴とするインクジェ
    ット印写装置。
  6. 【請求項6】 第1のヘッドグループに対して第2のヘ
    ッドグループが、布帛の送り方向に沿ってヘッドのノズ
    ル間隔の1/2だけずれていることを特徴とする請求項
    5記載のインクジェット印写装置。
  7. 【請求項7】 各ヘッドグループのヘッドの数が3個以
    上であることを特徴とする請求項5記載のインクジェッ
    ト印写装置。
  8. 【請求項8】 布帛の送り方向に、第1のヘッドグルー
    プと同様のヘッドグループが複数個、また第2のヘッド
    グループと同様のヘッドグループが複数個各々並設され
    ていることを特徴とする請求項5記載のインクジェット
    印写装置。
JP8312783A 1996-11-08 1996-11-08 インクジェット印写方法及びその装置 Pending JPH10140487A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8312783A JPH10140487A (ja) 1996-11-08 1996-11-08 インクジェット印写方法及びその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8312783A JPH10140487A (ja) 1996-11-08 1996-11-08 インクジェット印写方法及びその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10140487A true JPH10140487A (ja) 1998-05-26

Family

ID=18033356

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8312783A Pending JPH10140487A (ja) 1996-11-08 1996-11-08 インクジェット印写方法及びその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10140487A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002210939A (ja) * 2001-01-15 2002-07-31 Noritsu Koki Co Ltd インクジェット記録装置
JP2004330624A (ja) * 2003-05-08 2004-11-25 Canon Inc インクジェット記録ヘッド及びこれを用いたインクジェットカラー記録方法
US7118193B2 (en) 1999-12-22 2006-10-10 Canon Kabushiki Kaisha Liquid ejecting recording head and liquid ejecting recording apparatus
JP2007098682A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Seiko Epson Corp 印刷装置
JP2008055915A (ja) * 2007-11-05 2008-03-13 Canon Inc 液体吐出記録ヘッド

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7118193B2 (en) 1999-12-22 2006-10-10 Canon Kabushiki Kaisha Liquid ejecting recording head and liquid ejecting recording apparatus
JP2002210939A (ja) * 2001-01-15 2002-07-31 Noritsu Koki Co Ltd インクジェット記録装置
JP2004330624A (ja) * 2003-05-08 2004-11-25 Canon Inc インクジェット記録ヘッド及びこれを用いたインクジェットカラー記録方法
JP4574126B2 (ja) * 2003-05-08 2010-11-04 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置及びインクジェット記録システム
JP2007098682A (ja) * 2005-09-30 2007-04-19 Seiko Epson Corp 印刷装置
JP4655854B2 (ja) * 2005-09-30 2011-03-23 セイコーエプソン株式会社 印刷装置
JP2008055915A (ja) * 2007-11-05 2008-03-13 Canon Inc 液体吐出記録ヘッド

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3066384B2 (ja) インタレース印刷方法
KR930002722B1 (ko) 2중 모드 잉크 젯트 인쇄기
US4748453A (en) Spot deposition for liquid ink printing
JP3093489B2 (ja) インクジェット記録方法
JP3176130B2 (ja) インクジェット記録方法
EP0633139B1 (en) Interlace printing process
US6827424B2 (en) Print apparatus and print method
JPH05278232A (ja) インクジェット記録方法
JPH0569598A (ja) インタレース印刷方法
DE60026424T2 (de) Zwei-Wege Drucker und Druckverfahren
JP2006256009A (ja) インクジェット記録方法
JPH10140487A (ja) インクジェット印写方法及びその装置
JPH0345351A (ja) カラープリンタ
JPH1148503A (ja) インクジェット記録ヘッドおよびインクジェット記録装置
JPH0241421B2 (ja)
JP3497455B2 (ja) インクジェット画像形成装置及びインクジェット画像形成方法
JPH09296379A (ja) インクジェット印写方法及びその装置
JP2704590B2 (ja) インクジェット印捺法
WO2022202521A1 (ja) インクジェット記録装置
JPH108386A (ja) インクジェット印写方法
JP3367963B2 (ja) インクジェット記録方法
JPH06336015A (ja) インクジェット記録方法
JPH0241420B2 (ja)
JP2000103047A (ja) インクジェット着色方法及び装置
JP2001260332A (ja) インクジェット記録方法およびインクジェット方式の捺染プリンタ

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060420

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060714