JP2704590B2 - インクジェット印捺法 - Google Patents
インクジェット印捺法Info
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- JP2704590B2 JP2704590B2 JP5120949A JP12094993A JP2704590B2 JP 2704590 B2 JP2704590 B2 JP 2704590B2 JP 5120949 A JP5120949 A JP 5120949A JP 12094993 A JP12094993 A JP 12094993A JP 2704590 B2 JP2704590 B2 JP 2704590B2
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- printing
- printer head
- carrier
- ink
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、それぞれ異なるインク
タンクに接続された複数個のノズルを一直線状に配列し
たプリンターヘッドを搭載したキャリアを、被印捺物の
幅方向にノズルの配列方向と走行方向を合わせ、各ノズ
ルから選択的に染料や顔料その他の溶液や分散液等(以
下、印捺液と言う。)を噴射しつつ走行して被印捺物に
所要の図柄を印捺するインクジェット印捺法に関するも
のである。
タンクに接続された複数個のノズルを一直線状に配列し
たプリンターヘッドを搭載したキャリアを、被印捺物の
幅方向にノズルの配列方向と走行方向を合わせ、各ノズ
ルから選択的に染料や顔料その他の溶液や分散液等(以
下、印捺液と言う。)を噴射しつつ走行して被印捺物に
所要の図柄を印捺するインクジェット印捺法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット捺染に使用されるノズル
の口径は数十μmであり、ノズル11と被印捺物17と
の距離は1mm前後に設定され、噴射される印捺液は直
径70〜140μm前後のドット状に印捺されるように
なっており、キャリア16が被印捺物17の端から端ま
で移動すると、原画の読取装置から発信される指示信号
に応じて各ノズル11・12・13・14から選択的に
噴射された印捺液のドット22の連続として幅(m)7
0〜140μm前後の帯線状に図柄の一部23が印捺さ
れる。ドット22の大きさ(直径)は、2.54cm間
(1吋間)に印捺されるドット22の数(密度)に反比
例し、通常その密度が180個/吋(d.p.i.)の
場合は約140μmになっており、その密度が360個
/吋(d.p.i.)の場合は約70μmになってい
る。被印捺物17は、そのドット22の大きさに応じ
て、キャリア16が端から端まで移動する度に70〜1
40μmづつ間欠的に長さ方向に搬送される。
の口径は数十μmであり、ノズル11と被印捺物17と
の距離は1mm前後に設定され、噴射される印捺液は直
径70〜140μm前後のドット状に印捺されるように
なっており、キャリア16が被印捺物17の端から端ま
で移動すると、原画の読取装置から発信される指示信号
に応じて各ノズル11・12・13・14から選択的に
噴射された印捺液のドット22の連続として幅(m)7
0〜140μm前後の帯線状に図柄の一部23が印捺さ
れる。ドット22の大きさ(直径)は、2.54cm間
(1吋間)に印捺されるドット22の数(密度)に反比
例し、通常その密度が180個/吋(d.p.i.)の
場合は約140μmになっており、その密度が360個
/吋(d.p.i.)の場合は約70μmになってい
る。被印捺物17は、そのドット22の大きさに応じ
て、キャリア16が端から端まで移動する度に70〜1
40μmづつ間欠的に長さ方向に搬送される。
【0003】しかし実際には印捺速度を上げるために各
インクタンクに数個のノズルa、b、c、dを接続し、
それらのノズルa、b、c、dを被印捺物の長さ方向
に、キャリアが端から端まで移動する度に一個のノズル
が被印捺物に印捺する帯線23の幅mと同じ間隔nをも
ってプリンターヘッドに配置し、キャリアが一回移動す
ると被印捺物17は、ノズルa、b、c、dが描く帯線
23の合計長さ分(p)、例えば図3に図示する如く各
インクタンク(31、32、33、34)に接続された
ノズルa、b、c、dの数が4個の場合は合計長さ分
(p=4×m)だけ被印捺物17が長さ方向に間欠的に
搬送されるようになっている。即ち、プリンターヘッド
15は、色彩を構成する赤と黄と青と黒との4色の印捺
液を噴射する4種類のノズル毎(11・12・13・1
4)のブロック31・32・33・34に区切られてお
り、それらの各ブロック31・32・33・34に複数
個(図3に図示するものでは4個)のノズルa、b、
c、dが配置され、それらのブロック31の個々のノズ
ル11aは、キャリアの走行方向において他のブロック
32・33・34のノズル12a・13a・14aと一
直線上に並ぶように配置されている。キャリアの走行中
にノズルが印捺液を噴射する間隔(q)は、キャリアが
端から端まで移動する度に噴射して描く帯線の幅(n)
に合わせて設定されている。
インクタンクに数個のノズルa、b、c、dを接続し、
それらのノズルa、b、c、dを被印捺物の長さ方向
に、キャリアが端から端まで移動する度に一個のノズル
が被印捺物に印捺する帯線23の幅mと同じ間隔nをも
ってプリンターヘッドに配置し、キャリアが一回移動す
ると被印捺物17は、ノズルa、b、c、dが描く帯線
23の合計長さ分(p)、例えば図3に図示する如く各
インクタンク(31、32、33、34)に接続された
ノズルa、b、c、dの数が4個の場合は合計長さ分
(p=4×m)だけ被印捺物17が長さ方向に間欠的に
搬送されるようになっている。即ち、プリンターヘッド
15は、色彩を構成する赤と黄と青と黒との4色の印捺
液を噴射する4種類のノズル毎(11・12・13・1
4)のブロック31・32・33・34に区切られてお
り、それらの各ブロック31・32・33・34に複数
個(図3に図示するものでは4個)のノズルa、b、
c、dが配置され、それらのブロック31の個々のノズ
ル11aは、キャリアの走行方向において他のブロック
32・33・34のノズル12a・13a・14aと一
直線上に並ぶように配置されている。キャリアの走行中
にノズルが印捺液を噴射する間隔(q)は、キャリアが
端から端まで移動する度に噴射して描く帯線の幅(n)
に合わせて設定されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】捺染すべき図柄の原画
の各点は、原画読取装置によって赤、黄、青の三原色と
明度(黒色)に分析され、原画読取装置からの指示信号
に応じて各ブロックのノズルから印捺液が噴射される
が、原画読取装置に点として読み取られる原画の部分が
濃色となる場合はノズルから噴射されてドット状に付着
する被印捺物の上の印捺液のドット22の数が緻密にな
り、淡色となる場合はドット22の数が粗くなり、ま
た、暗色となる場合は黒色印捺液のドットの数が緻密に
なり、明色となる場合は黒色印捺液のドットの数が粗く
なる。
の各点は、原画読取装置によって赤、黄、青の三原色と
明度(黒色)に分析され、原画読取装置からの指示信号
に応じて各ブロックのノズルから印捺液が噴射される
が、原画読取装置に点として読み取られる原画の部分が
濃色となる場合はノズルから噴射されてドット状に付着
する被印捺物の上の印捺液のドット22の数が緻密にな
り、淡色となる場合はドット22の数が粗くなり、ま
た、暗色となる場合は黒色印捺液のドットの数が緻密に
なり、明色となる場合は黒色印捺液のドットの数が粗く
なる。
【0005】その場合、従来技術においてキャリアに搭
載されるプリンターヘッドの数は1個であり、そこに
赤、黄、青および黒の各色の印捺液を噴射する4種のノ
ズルが配置されているため、淡色あるいは明色となる原
画上の点は、直径70〜140μmのドット22によっ
て被印捺物上に表わされることになる。しかし、ドット
22の密度が粗くなっても、各ドット22を構成する印
捺液は同じ4種のノズルから噴射されるものであり、
又、印捺液の濃度は一定になっているので、淡明になる
箇所ではドット22の密度が粗く霜降状に目立つように
なり(図4)、被印捺物に再現される原画の図柄の輪郭
が不鮮明なものとなる。
載されるプリンターヘッドの数は1個であり、そこに
赤、黄、青および黒の各色の印捺液を噴射する4種のノ
ズルが配置されているため、淡色あるいは明色となる原
画上の点は、直径70〜140μmのドット22によっ
て被印捺物上に表わされることになる。しかし、ドット
22の密度が粗くなっても、各ドット22を構成する印
捺液は同じ4種のノズルから噴射されるものであり、
又、印捺液の濃度は一定になっているので、淡明になる
箇所ではドット22の密度が粗く霜降状に目立つように
なり(図4)、被印捺物に再現される原画の図柄の輪郭
が不鮮明なものとなる。
【0006】またインクジェット捺染に使用のプリンタ
ーヘッドは、もともと繊維製品を捺染するために開発さ
れたものではなく、事務用複写機用のものを転用したも
のであるからノズルからの印捺液の吐出量が少なく、印
捺液が滲み出て形際が不鮮明になるので吐出量を増すこ
とが出来ず、印捺液の粘度を上げるとノズルが詰まり、
印捺液を深く被印捺物に浸透させることが出来ず、印捺
液は表面から0.3mm程度しか内部浸透しない。この
ため従来法により捺染された糸や布帛では、その使用中
に染色されない白地の内部繊維24が表面に現れて古着
の観を呈し易く耐久性の欠くものとなる。特にパイル布
帛では、パイル毛羽25の傾き加減によって未染色の内
部繊維24が表面に現われ易く精彩を欠くものとなる。
ーヘッドは、もともと繊維製品を捺染するために開発さ
れたものではなく、事務用複写機用のものを転用したも
のであるからノズルからの印捺液の吐出量が少なく、印
捺液が滲み出て形際が不鮮明になるので吐出量を増すこ
とが出来ず、印捺液の粘度を上げるとノズルが詰まり、
印捺液を深く被印捺物に浸透させることが出来ず、印捺
液は表面から0.3mm程度しか内部浸透しない。この
ため従来法により捺染された糸や布帛では、その使用中
に染色されない白地の内部繊維24が表面に現れて古着
の観を呈し易く耐久性の欠くものとなる。特にパイル布
帛では、パイル毛羽25の傾き加減によって未染色の内
部繊維24が表面に現われ易く精彩を欠くものとなる。
【0007】そこで本発明は、原画の図柄の色調が淡明
なものであっても、また、被印捺物がパイル布帛であっ
ても、図柄の濃淡変化する箇所に付着した印捺液ドット
が霜降状にならず、濃色部分から淡色部分へと明暗や濃
淡がなだらかに変化し、図柄の形際が先鋭な印捺物を得
ることを目的とする。
なものであっても、また、被印捺物がパイル布帛であっ
ても、図柄の濃淡変化する箇所に付着した印捺液ドット
が霜降状にならず、濃色部分から淡色部分へと明暗や濃
淡がなだらかに変化し、図柄の形際が先鋭な印捺物を得
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、それぞれ異な
るインクタンクに接続された複数個のノズル11・12
・13・14を一直線状に配列したプリンターヘッド1
5を搭載したキャリア16を、被印捺物17の一定方向
Xにノズル11・12・13・14の配列方向と走行方
向を合わせ、各ノズル11・12・13・14から選択
的に印捺液を噴射しつつ走行して被印捺物17に所要の
図柄を印捺するインクジェット印捺法において、ノズル
の走行方向に直交する方向に複数段に区切られたキャリ
アの少なくとも2つの段にプリンターヘッド15B・1
5Cを搭載せしめ、それらのプリンターヘッド15B・
15Cのノズルから濃淡異なる同色の印捺液19・20
を噴射することを特徴とするものである。
るインクタンクに接続された複数個のノズル11・12
・13・14を一直線状に配列したプリンターヘッド1
5を搭載したキャリア16を、被印捺物17の一定方向
Xにノズル11・12・13・14の配列方向と走行方
向を合わせ、各ノズル11・12・13・14から選択
的に印捺液を噴射しつつ走行して被印捺物17に所要の
図柄を印捺するインクジェット印捺法において、ノズル
の走行方向に直交する方向に複数段に区切られたキャリ
アの少なくとも2つの段にプリンターヘッド15B・1
5Cを搭載せしめ、それらのプリンターヘッド15B・
15Cのノズルから濃淡異なる同色の印捺液19・20
を噴射することを特徴とするものである。
【0009】キャリア16は少なくとも上下に4段に区
切り、被印捺物17の移動方向の先方から順に抜蝕剤1
8を印捺するプリンターヘッド15Dと、濃印捺液19
を噴射するプリンターヘッド15Cと、淡印捺液20を
噴射するプリンターヘッド15Bと、抜染剤21を噴射
するプリンターヘッド15Aの4つのプリンターヘッド
15A・15B・15C・15Dを上下4段に分けて搭
載するとよい。その際被印捺物17は常法によって内部
繊維に至るまで着色されたものとし、被印捺物17の移
動する過程においてまず最初にプリンターヘッド15D
から抜染剤18を噴射印捺し、その抜染される印捺箇所
(18)その他の箇所に次の段のプリンターヘッド15
Cから不抜性染料の濃印捺液19を噴射印捺し、抜染剤
の印捺箇所(18)その他の濃印捺液19の印捺されな
い図柄の淡色部分(20)には次の段のプリンターヘッ
ド15Bから不抜性染料の淡印捺液20を噴射印捺し、
最後のプリンターヘッド15Aから抜蝕剤21を噴射印
捺する。そのようにすると、内部繊維24が既に着色さ
れているので、プリンターヘッド15が事務用複写機用
のものであって印捺液19・20が表面部分の繊維しか
着色しない場合であっても印捺箇所37の色彩は深みを
帯びたものとなり、その周縁が抜蝕剤21に抜蝕された
凹部(21)に縁取られて立体感のある捺染布帛が得ら
れる。
切り、被印捺物17の移動方向の先方から順に抜蝕剤1
8を印捺するプリンターヘッド15Dと、濃印捺液19
を噴射するプリンターヘッド15Cと、淡印捺液20を
噴射するプリンターヘッド15Bと、抜染剤21を噴射
するプリンターヘッド15Aの4つのプリンターヘッド
15A・15B・15C・15Dを上下4段に分けて搭
載するとよい。その際被印捺物17は常法によって内部
繊維に至るまで着色されたものとし、被印捺物17の移
動する過程においてまず最初にプリンターヘッド15D
から抜染剤18を噴射印捺し、その抜染される印捺箇所
(18)その他の箇所に次の段のプリンターヘッド15
Cから不抜性染料の濃印捺液19を噴射印捺し、抜染剤
の印捺箇所(18)その他の濃印捺液19の印捺されな
い図柄の淡色部分(20)には次の段のプリンターヘッ
ド15Bから不抜性染料の淡印捺液20を噴射印捺し、
最後のプリンターヘッド15Aから抜蝕剤21を噴射印
捺する。そのようにすると、内部繊維24が既に着色さ
れているので、プリンターヘッド15が事務用複写機用
のものであって印捺液19・20が表面部分の繊維しか
着色しない場合であっても印捺箇所37の色彩は深みを
帯びたものとなり、その周縁が抜蝕剤21に抜蝕された
凹部(21)に縁取られて立体感のある捺染布帛が得ら
れる。
【0010】このように本発明は、複数段に区切られた
キャリアの少なくとも2つの段にプリンターヘッド15
B・15Cを搭載して濃淡異なる同色の印捺液19・2
0を噴射し、他の段のプリンターヘッド15Aとプリン
ターヘッド15Dのノズルからは抜染剤18と抜蝕剤2
1を噴射することとし、その際、抜染剤18を噴射する
プリンターヘッド15Dは印捺液19・20を噴射する
プリンターヘッド15B・15Cよりも被印捺物17の
送出側の段に搭載して実施すると効果的である。
キャリアの少なくとも2つの段にプリンターヘッド15
B・15Cを搭載して濃淡異なる同色の印捺液19・2
0を噴射し、他の段のプリンターヘッド15Aとプリン
ターヘッド15Dのノズルからは抜染剤18と抜蝕剤2
1を噴射することとし、その際、抜染剤18を噴射する
プリンターヘッド15Dは印捺液19・20を噴射する
プリンターヘッド15B・15Cよりも被印捺物17の
送出側の段に搭載して実施すると効果的である。
【0011】しかし抜染剤18や抜蝕剤21を使用しな
い場合には、全てのプリンターヘッド15A・15B・
15C・15Dから色相や濃淡の異なる印捺液を噴射す
ることが出来、その際噴射する印捺液には可抜性染料を
使用することが出来る。被印捺物17の種類は特に限定
されず、カーテン地、椅子張地、壁張地、壁掛け、敷物
等のシート状のものであってもよいしビーム状に配列さ
れた糸条であってもよく、糸条(17)に印捺された図
柄は、その糸条を編み込み或いは織り込むことによって
編物や織物の表面に再現されることになる。印捺液の印
捺された被印捺物17は、必要に応じ常法に従って加熱
発色処理し、適宜水洗乾燥処理して仕上げる。
い場合には、全てのプリンターヘッド15A・15B・
15C・15Dから色相や濃淡の異なる印捺液を噴射す
ることが出来、その際噴射する印捺液には可抜性染料を
使用することが出来る。被印捺物17の種類は特に限定
されず、カーテン地、椅子張地、壁張地、壁掛け、敷物
等のシート状のものであってもよいしビーム状に配列さ
れた糸条であってもよく、糸条(17)に印捺された図
柄は、その糸条を編み込み或いは織り込むことによって
編物や織物の表面に再現されることになる。印捺液の印
捺された被印捺物17は、必要に応じ常法に従って加熱
発色処理し、適宜水洗乾燥処理して仕上げる。
【0012】図1は本発明に係るインクジェット印捺装
置36を図示し、26はエンドレスベルトであり、被印
捺物17はエンドレスベルト26と共に間欠的に搬送さ
れるようになっている。27はガイドロールであり、2
8はステッピングモーターによって間欠的に回転駆動さ
れる駆動ロールであり、29はエンドレスベルト26と
被印捺物17を駆動ロール28へと圧着するガイドプレ
ートであり、30はエンドレスベルト26と被印捺物1
7を支えるプレートであり、エンドレスベルト26はプ
レート上30を摺動するようになっている。35はキャ
リア16の走行するレールであり、キャリア16はレー
ル35に導かれて被印捺物17の幅方向に往復移動す
る。
置36を図示し、26はエンドレスベルトであり、被印
捺物17はエンドレスベルト26と共に間欠的に搬送さ
れるようになっている。27はガイドロールであり、2
8はステッピングモーターによって間欠的に回転駆動さ
れる駆動ロールであり、29はエンドレスベルト26と
被印捺物17を駆動ロール28へと圧着するガイドプレ
ートであり、30はエンドレスベルト26と被印捺物1
7を支えるプレートであり、エンドレスベルト26はプ
レート上30を摺動するようになっている。35はキャ
リア16の走行するレールであり、キャリア16はレー
ル35に導かれて被印捺物17の幅方向に往復移動す
る。
【0013】
【発明の効果】本発明によると、キャリア16を被印捺
物17の長さ方向に前後複数段に区切り、その各段にプ
リンターヘッド15A・15B・15C・15Dを搭載
したので、そのキャリア16を区切った分だけノズルの
数が増え、印捺液の種類が増えるので色調の濃やかな図
柄を表現することが出来る。しかしそのように、プリン
ターヘッド15の数をキャリア16の走行方向にではな
く被印捺物17の長さ方向に増やしているので、キャリ
ア16の移動速度を早くしたり移動距離を長くする必要
がなく、従って、プリンターヘッドの増加分だけ印捺装
置(36)の幅を広げる必要はなく、そのように印捺装
置の幅やキャリアの移動速度を変える必要がないので、
本発明を実施するにあたって何らの不都合も生じない。
物17の長さ方向に前後複数段に区切り、その各段にプ
リンターヘッド15A・15B・15C・15Dを搭載
したので、そのキャリア16を区切った分だけノズルの
数が増え、印捺液の種類が増えるので色調の濃やかな図
柄を表現することが出来る。しかしそのように、プリン
ターヘッド15の数をキャリア16の走行方向にではな
く被印捺物17の長さ方向に増やしているので、キャリ
ア16の移動速度を早くしたり移動距離を長くする必要
がなく、従って、プリンターヘッドの増加分だけ印捺装
置(36)の幅を広げる必要はなく、そのように印捺装
置の幅やキャリアの移動速度を変える必要がないので、
本発明を実施するにあたって何らの不都合も生じない。
【0014】前後複数段に区切られたキャリアの少なく
とも2つの段にプリンターヘッド15B・15Cから濃
淡異なる同色の印捺液19・20を噴射するので、原画
読取装置によって赤、黄、青の三原色と明度(黒色)に
分析される原画の各点の濃淡や明暗は、単にノズルから
噴射される印捺液ドット22の密度だけではなく、濃淡
異なる同色の印捺液19・20の染料濃度差によって表
現され、従って、原画の淡色となる部分は淡印捺液20
の緻密なドット22(図5)によって表現され濃印捺液
19の粗いドット22(図4)によって表現されないの
で、被印捺物に再現される原画の淡明になる部分が濃印
捺液19の粗いドット22(図4)によって表現されて
霜降状になったり図柄の輪郭が不鮮明なることはなくな
る。
とも2つの段にプリンターヘッド15B・15Cから濃
淡異なる同色の印捺液19・20を噴射するので、原画
読取装置によって赤、黄、青の三原色と明度(黒色)に
分析される原画の各点の濃淡や明暗は、単にノズルから
噴射される印捺液ドット22の密度だけではなく、濃淡
異なる同色の印捺液19・20の染料濃度差によって表
現され、従って、原画の淡色となる部分は淡印捺液20
の緻密なドット22(図5)によって表現され濃印捺液
19の粗いドット22(図4)によって表現されないの
で、被印捺物に再現される原画の淡明になる部分が濃印
捺液19の粗いドット22(図4)によって表現されて
霜降状になったり図柄の輪郭が不鮮明なることはなくな
る。
【0015】プリンターヘッドが事務用複写機用のもの
を転用したものであり、印捺液が被印捺物の表面から
0.3〜0.5mm程度の深さ(t)にしか内部浸透し
ない場合でも、印捺液19・20を噴射するプリンター
ヘッド15B・15Cよりも被印捺物17の送出側とな
る段に抜染剤18を噴射するプリンターヘッド15Dを
搭載し、プリンターヘッド15Dから抜染剤18を噴射
して抜色し、そこにプリンターヘッド15B・15Cか
ら不抜性染料の印捺液(19・20)を噴射印捺するの
で、印捺箇所37には着色された内部繊維24の陰影が
表われて捺染模様の色彩が深味を帯びたものとなり、ま
た、印捺物の使用中に内部繊維24が表面に現れて古着
の観を呈するようなことはなくなる。
を転用したものであり、印捺液が被印捺物の表面から
0.3〜0.5mm程度の深さ(t)にしか内部浸透し
ない場合でも、印捺液19・20を噴射するプリンター
ヘッド15B・15Cよりも被印捺物17の送出側とな
る段に抜染剤18を噴射するプリンターヘッド15Dを
搭載し、プリンターヘッド15Dから抜染剤18を噴射
して抜色し、そこにプリンターヘッド15B・15Cか
ら不抜性染料の印捺液(19・20)を噴射印捺するの
で、印捺箇所37には着色された内部繊維24の陰影が
表われて捺染模様の色彩が深味を帯びたものとなり、ま
た、印捺物の使用中に内部繊維24が表面に現れて古着
の観を呈するようなことはなくなる。
【0016】抜蝕剤21の印捺により捺染模様は立体感
を帯びたものとなるが、抜染剤18や抜蝕剤21を噴射
するノズル15Dや15Aは印捺液19・20を噴射す
るノズル15B・15Cと同じキャリア16に搭載され
ているので、それらを同調させて印捺することが出来、
抜蝕模様と捺染模様の間に柄ズレのない印捺物を得るこ
とが出来る。
を帯びたものとなるが、抜染剤18や抜蝕剤21を噴射
するノズル15Dや15Aは印捺液19・20を噴射す
るノズル15B・15Cと同じキャリア16に搭載され
ているので、それらを同調させて印捺することが出来、
抜蝕模様と捺染模様の間に柄ズレのない印捺物を得るこ
とが出来る。
【図1】本発明に係るインクジェット印捺装置の側面図
である。
である。
【図2】本発明に係るインクジェット印捺装置のプリン
ターヘッド部分での正面図である。
ターヘッド部分での正面図である。
【図3】インクジェット印捺装置のプリンターヘッド部
分での正面図である。
分での正面図である。
【図4】インクジェット捺染された被印捺物の拡大表面
図である。
図である。
【図5】インクジェット捺染された被印捺物の拡大表面
図である。
図である。
【図6】インクジェット捺染された被印捺物の拡大側面
図である。
図である。
【図7】インクジェット捺染された被印捺物の拡大側面
図である。
図である。
11 ノズル 12 ノズル 13 ノズル 14 ノズル 15 プリンターヘッド 16 キャリア 17 被印捺物 18 抜染剤 19 濃印捺液 20 淡印捺液 21 抜蝕剤 22 ドット 23 図柄の一部 24 内部繊維 25 パイル毛羽 26 エンドレスベルト 27 ガイドロール 28 駆動ロール 29 ガイドプレート 30 プレート 31 ブロック 32 ブロック 33 ブロック 34 ブロック 35 レール 36 印捺装置 37 印捺箇所
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−208468(JP,A) 特開 平1−208148(JP,A) 特開 昭63−299970(JP,A) 特開 平3−104561(JP,A) 特開 昭48−68899(JP,A) 実開 昭58−128034(JP,U)
Claims (6)
- 【請求項1】 それぞれ異なるインクタンクに接続され
た複数個のノズル(11・12・13・14)を一直線
状に配列したプリンターヘッド(15)を搭載したキャ
リア(16)を、被印捺物(17)の一定方向Xにノズ
ル(11・12・13・14)の配列方向と走行方向を
合わせ、各ノズル(11・12・13・14)から選択
的に印捺液を噴射しつつ走行して被印捺物(17)に所
要の図柄を印捺するインクジェット印捺法において、ノ
ズルの走行方向に直交する方向に前後複数段に区切られ
たキャリアの少なくとも2つの段にプリンターヘッド
(15B・15C)を搭載せしめ、被印捺物(17)を
キャリア(16)の走行方向に直交する方向に間欠的に
搬送しつつ、それらのプリンターヘッド(15B・15
C)のノズルから濃淡異なる同色の印捺液(19・2
0)を噴射することを特徴とするインクジェット印捺
法。 - 【請求項2】 それぞれ異なるインクタンクに接続され
た複数個のノズル(11・12・13・14)を一直線
状に配列したプリンターヘッド(15)を搭載したキャ
リア(16)を、被印捺物(17)の一定方向Xにノズ
ル(11・12・13・14)の配列方向と走行方向を
合わせ、各ノズル(11・12・13・14)から選択
的に印捺液を噴射しつつ走行して被印捺物(17)に所
要の図柄を印捺するインクジェット印捺法において、 (a) 被印捺物(17)を、エントルスベルト(2
6)に圧着し、エントルスベルト(26)と共に間欠的
に、キャリア(16)の走行方向に直交する方向に搬送
すること、 (b) ノズルの走行方向に直交する方向に前後複数段
に区切られたキャリアの少なくとも2つの段にプリンタ
ーヘッド(15B・15C)を搭載すること、 (c) それらのプリンターヘッド(15B・15C)
のノズルから濃淡異なる同色の印捺液(19・20)を
被印捺物(17)に噴射すること、 を特徴とするインクジエット印捺法。 - 【請求項3】 前掲請求項2に記載の前後複数段に区切
られたキャリアの1つの段に抜染剤(18)を噴射する
プリンターヘッド(15D)を搭載することを特徴とす
る前掲請求項2に記載のインクジェット印捺法。 - 【請求項4】 前掲請求項2に記載の前後複数段に区切
られたキャリアの1つの段に抜蝕剤(21)を噴射する
プリンターヘッド(15A)を搭載することを特徴とす
る前掲請求項2に記載のインクジェット印捺法。 - 【請求項5】 前掲請求項2に記載の前後複数段に区切
られたキャリアの印捺液(19・20)を噴射するプリ
ンターヘッド(15B・15C)よりも被印捺物(1
7)の送出側となる段に、抜染剤(18)を噴射するプ
リンターヘッド(15D)を搭載することを特徴とする
前掲請求項2に記載のインクジェット印捺法。 - 【請求項6】 前掲請求項2に記載の前後複数段に区切
られたキャリアの印捺液(19・20)を噴射するプリ
ンターヘッド(15B・15C)よりも被印捺物(1
7)の送出側となる段に抜染剤(18)を噴射するプリ
ンターヘッド(15D)を搭載し、プリンターヘッド
(15D)から抜染剤(18)を噴射した印捺箇所に、
プリンターヘッド(15B・15C)の何れかのノズル
から不抜性染料の印捺液(19・20)を噴射印捺する
ことを特徴とする前掲請求項2に記載のインクジェット
印捺法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5120949A JP2704590B2 (ja) | 1993-04-24 | 1993-04-24 | インクジェット印捺法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06305131A JPH06305131A (ja) | 1994-11-01 |
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Family
ID=14798966
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5120949A Expired - Fee Related JP2704590B2 (ja) | 1993-04-24 | 1993-04-24 | インクジェット印捺法 |
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JPH1018184A (ja) * | 1996-05-02 | 1998-01-20 | Canon Inc | インクジェット捺染方法及び捺染物 |
WO2005028731A1 (en) | 2003-09-22 | 2005-03-31 | Ten Cate Advanced Textiles B.V. | Method and device for digitally upgrading textile |
GB0505874D0 (en) * | 2005-03-22 | 2005-04-27 | Ten Cate Advanced Textiles Bv | Method for providing a localised finish on a textile article |
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JP2675001B2 (ja) * | 1987-05-30 | 1997-11-12 | 株式会社リコー | インクジェット記録方法 |
JPH01208148A (ja) * | 1988-02-17 | 1989-08-22 | Canon Inc | 画像形成装置 |
JPH03104561A (ja) * | 1989-09-19 | 1991-05-01 | Komatsu Ltd | 研削条件制御方法 |
JPH04208468A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-30 | Kanebo Ltd | インクジェットプリント装置 |
-
1993
- 1993-04-24 JP JP5120949A patent/JP2704590B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2012071045A1 (en) * | 2010-11-26 | 2012-05-31 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Method and system for creating a customized print |
US9218550B2 (en) | 2010-11-26 | 2015-12-22 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Method and system for creating a customized print |
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JPH06305131A (ja) | 1994-11-01 |
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