JP5655357B2 - 印刷装置、及び、印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷装置、及び、印刷装置の制御方法に関する。
印刷装置の一つとして、媒体に対してノズルからインクを吐出するヘッドを有するインクジェットプリンター(以下、プリンター)があり、モノクロ印刷やカラー印刷の他に、白インクを用いた印刷を行うプリンターが知られている。このようなプリンターにおいて、例えば、白色の背景画像上にカラー画像を印刷することで、カラー画像の発色性を良くすることができる。
また、紙媒体だけでなく透明フィルム等にも画像が印刷される場合がある。そこで、媒体上に白色の背景画像を印刷し、その背景画像上にカラー画像を印刷するモードや、媒体の一方の面にカラー画像を印刷し、媒体の他方の面であってカラー画像が印刷された同じ位置に白色の背景画像を印刷するモードなどを、選択可能なプリンターが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2009−56613号公報
ところで、インクジェットプリンターでは、インクや媒体の性質に応じて単位領域あたりに吐出可能なインク量の制限値が設定されている。前述のように白色の背景画像とカラー画像を重ねて印刷するモードでは、カラー画像だけを印刷するモードに比べて、同じカラー画像を印刷するとしても白インクの分だけ媒体の単位領域あたりに吐出されるインク量が多くなる。そのため、印刷モードに関係なく、単位領域あたりに吐出可能なインク量の制限値を一定に設定してしまうと、2つの画像を重ねて印刷するモードでは、媒体が吸収し切れなかったインクが溢れて画像が滲み、印刷画像の画質が低下するという問題が発生する。
そこで、本発明は、印刷画像の画質低下を抑制することを目的とする。
前記課題を解決する為の主たる発明は、インクを用いて複数のサイズのドットを生成可能な印刷装置であって、主画像を印刷するための第1のインクを媒体に吐出する第1のノズルと、背景画像を印刷するための第2のインクを前記媒体に吐出する第2のノズルと、選択された印刷モードに基づいて、前記媒体への印刷の制御を行なう制御部と、を有し、前記印刷モードとして、前記主画像を前記媒体に印刷する第1モードと、前記主画像と前記背景画像とを重ねて前記媒体に印刷する第2モードとを含み、前記制御部は、前記第2モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの量を、前記第1モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの量より少なくし、前記第2モードにおける前記第1のインクの、第1サイズのドットの前記媒体の単位面積あたりに形成されるドットの割合であるドット生成率と前記第1サイズのドットより大きい第2サイズのドットの前記ドット生成率との比を、前記第1モードにおける前記第1のインクの、前記第1サイズのドットの前記ドット生成率と前記第2サイズのドットの前記ドット生成率との比と異ならせることを特徴とする印刷装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
印刷システムの全体構成ブロック図である。 図2Aはプリンターの概略図であり、図2Bはヘッドにおけるノズル配置を示す図である。 プリンターが選択可能な印刷モードを説明する図である。 図4Aは表刷りモードによる印刷を示す図であり、図4Bは裏刷りモードによる印刷を示す図である。 印刷データ生成処理を説明するためのフローチャートである。 通常カラーモード用のハーフトーン処理について説明するためのフローチャートである。 通常カラーモード用のドット生成率テーブルを示す図である。 ディザ法によるドットのオン・オフ判定の様子を示す図である。 図9Aは表刷り・裏刷りモードにおける4色インク用のドット生成率テーブルを示す図であり、図9Bは表刷り・裏刷りモードにおける白インク用のドット生成率テーブルを示す図である。 各印刷モードにおける単位領域あたりの最大インク吐出量の違いを示す図である。 変形例における各印刷モードの単位領域あたりの最大インク吐出量を示す図である。 図12Aは表刷りモードによる印刷を示す図であり、図12Bは裏刷りモードによる印刷を示す図である。 他の印刷方法を説明する図である。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、主画像を印刷するための第1の水系インクを吐出するノズルと、背景画像を印刷するための第2の水系インクを吐出するノズルと、前記第1の水系インクによって前記主画像を印刷する第1モードと、前記第1の水系インクによる前記主画像と前記第2の水系インクによる前記背景画像を重ねて印刷する第2モードのうちの、選択された方のモードに基づいて、水系インクの吸収性を備える媒体への画像の印刷を制御する制御部と、を有し、前記第1モードにて前記媒体に前記主画像を印刷するときよりも、前記第2モードにて前記媒体に前記主画像を印刷するときの方が、前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1の水系インクの量が少ない、ことを特徴とする印刷装置である。
このような印刷装置によれば、媒体の吸収能力を超えて水系インクが吐出されてしまうことを防止でき、印刷画像の滲みを防止できる。
かかる印刷装置であって、前記第2モードにて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1の水系インクと前記第2の水系インクの合計量の方が、前記第1モードにて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1の水系インクの量よりも多いこと。
このような印刷装置によれば、印刷画像の滲みを防止しつつ、主画像の発色性を高めることができる。
かかる印刷装置であって、前記第2モードにて前記主画像と前記背景画像をそれぞれ印刷する間に所定の乾燥時間を設けること。
このような印刷装置によれば、第2モードにて単位面積あたりに吐出可能な第1の水系インクと第2の水系インクの合計量を、第1モードにて単位面積あたりに吐出可能な第1の水系インクの量よりも多くすることができる。
かかる印刷装置であって、前記第1の水系インクを吐出するノズルが所定方向に並んだ第1のノズル列、及び、前記第2の水系インクを吐出するノズルが前記所定方向に並んだ第2のノズル列と、前記媒体と、を前記所定方向と交差する移動方向に相対移動させながら前記ノズルから水系インクを吐出する画像形成動作と、前記第1のノズル列及び前記第2のノズル列と前記媒体との相対位置を前記所定方向の1の方向に相対移動させる動作と、を繰り返すことによって、前記媒体に画像を印刷し、前記第2モードにおいて、前記主画像と前記背景画像のうち、前記媒体上の所定領域に先に印刷する画像を形成するための前記ノズルを、前記所定領域に後に印刷する画像を形成するためのノズルよりも、前記所定方向の他の方向側に位置するノズルとすること。
このような印刷装置によれば、第2モードにて単位面積あたりに吐出可能な第1の水系インクと第2の水系インクの合計量を、第1モードにて単位面積あたりに吐出可能な第1の水系インクの量よりも多くすることができる。
かかる印刷装置であって、前記第2モードにて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1の水系インクと前記第2の水系インクの合計量と、前記第1モードにて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1の水系インクの量が等しいこと。
このような印刷装置によれば、印刷画像の滲みを防止することができる。
かかる印刷装置であって、前記第2モードにて、前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第2の水系インクの1色あたりのインク量の方が、前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1の水系インクの1色あたりのインク量よりも少ないこと。
このような印刷装置によれば、主画像の発色性を高めることができる。
かかる印刷装置であって、前記第2の水系インクと前記第1の水系インクによって、前記背景画像を印刷すること。
このような印刷装置によれば、所望の色の背景画像を印刷することができる。
また、主画像を印刷するための第1の水系インクを吐出するノズルと、背景画像を印刷するための第2の水系インクを吐出するノズルと、を有する印刷装置の制御方法であって、前記第1の水系インクによって前記主画像を印刷する第1モードと、前記第1の水系インクによる前記主画像と前記第2の水系インクによる前記背景画像を重ねて印刷する第2モードのうちの、何れか一方を選択する動作を実行することと、前記第1モードが選択された場合には、水系インクの吸収性を備える媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1の水系インクの量を所定量として、前記媒体上に画像を印刷し、前記第2モードが選択された場合には、前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1の水系インクの量を前記所定量よりも少なくして、前記媒体上に画像を印刷する動作を実行することと、を有することを特徴とする印刷装置の制御方法である 。
このような印刷装置の制御方法によれば、媒体の吸収能力を超えて水系インクが吐出されてしまうことを防止でき、印刷画像の滲みを防止できる。
===印刷システムについて===
以下、印刷装置をインクジェットプリンター(以下、プリンター)とし、プリンターとコンピューターが接続された印刷システムを例に挙げて実施形態を説明する。
図1は、印刷システムの全体構成ブロック図であり、図2Aは、プリンター1の概略図であり、図2Bは、ヘッド41におけるノズル配置を示す図である。コンピューター60は、プリンター1と通信可能に接続されており、プリンター1に画像を印刷させるため、印刷させる画像に応じた印刷データをプリンター1に出力する。コンピューター60には、アプリケーションプログラムから出力された画像データを印刷データに変換させるためのプログラム(プリンタードライバー)がインストールされている。このプリンタードライバーは、フレキシブルディスクFDやCD−ROMなどの記録媒体(コンピューター読み取り可能な記録媒体)に記録されている。または、インターネットを介してプリンタードライバーはコンピューター60にダウンロードしてもよい。
コンピューター60から印刷指令および印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー10により各ユニットを制御し、媒体Sに画像を印刷する。また、プリンター1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー10は各ユニットを制御する。コントローラー10内のインターフェース部11は、外部装置であるコンピューター60とプリンター1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、ユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向に所定の搬送量で媒体Sを搬送させるものである。
キャリッジユニット30は、ヘッド41を搬送方向と交差する方向(以下、移動方向という)に移動させるためのものであり、キャリッジ31を有する。
ヘッドユニット40は、媒体Sにインクを吐出するためのものであり、ヘッド41を有する。ヘッド41はキャリッジ31によって移動方向に移動する。ヘッド41の下面には、インク吐出部であるノズルが複数設けられ、各ノズルには、インクが充填された圧力室(不図示)が設けられている。図2Bは、ノズルの配置をヘッド41の上面から仮想的に見た図である。図示するように、180個のノズルが搬送方向に所定の間隔Dで並んだノズル列が5列形成されている。移動方向の左から順に、ブラックインクを吐出するブラックノズル列K・シアンインクを吐出するシアンノズル列C・マゼンタインクを吐出するマゼンタノズル列M・イエローインクを吐出するイエローノズル列Y・白インクを吐出するホワイトノズル列Wが並んでいる。
このようなプリンター1では、移動方向に沿って移動するヘッド41からインク滴を断続的に吐出させて媒体上にドットを形成するドット形成処理と、媒体をヘッド41に対して搬送方向に搬送する搬送処理とを繰り返す。そうすることで、先のドット形成処理により形成されたドットの位置とは異なる位置にドットを形成することができ、媒体上に2次元の画像を印刷することができる。なお、ヘッド41がインク滴を吐出しながら移動方向に1回移動する動作(1回のドット形成処理)を「パス」と呼ぶ。
===印刷モードについて===
図3は、プリンター1が選択可能な印刷モードを説明する図である。本実施形態のプリンター1は、4色インクのノズル列(YMCK)のうちの少なくとも1つを使用するカラー画像(モノクロ画像も含む)を、透明性の有る媒体(例:透明性の樹脂フィルムなど)を使用する場合に、図示する3種類の印刷モードを選択可能とする。プリンター1のコントローラー10(制御部)は、ユーザーによって選択された印刷モードに基づいて、媒体への画像の印刷を制御する。
1つ目の印刷モードは「通常カラーモード(第1モードに相当)」であり、媒体に4色インクのノズル列(YMCK)によるカラー画像(以下、主画像ともいう)だけを印刷する。そのため、通常カラーモードではホワイトノズル列Wを使用しない。2つ目の印刷モードは「表刷りモード(第2モードに相当)」であり、まず、媒体の所定領域にホワイトノズル列Wによって背景画像を印刷し、その後、その背景画像上に4色インクのノズル列(YMCK)によって主画像を印刷する。3つ目の印刷モードは「裏刷りモード(第2モードに相当)」であり、まず、媒体の所定領域に4色インクのノズル列(YMCK)によって主画像を印刷し、その後、その主画像上にホワイトノズル列Wによって背景画像を印刷する。表刷りモードや裏刷りモードで印刷する印刷物のように、4色インクの主画像と白色の背景画像を重ねて印刷することで、主画像の発色を良くすることができ、透明性の有る媒体(以下、透明フィルム)に主画像を印刷する場合であっても主画像の反対側が透けてしまうことを防止できる。なお、透明フィルムに画像を印刷するため、図3に示すように、通常カラーモードで印刷した主画像は媒体の両面(印刷面側および媒体側)から視認することができる。一方、表刷りモードで印刷した主画像は印刷面側から視認し、裏刷りモードで印刷した主画像は媒体を介して視認することになる。
ただし、白インクのみを使用して背景画像を印刷すると、背景画像を印刷する白インクの色そのものの色が背景画像の色となる。しかし、同じように白インクと呼ばれるインクであっても、インクの材料などによって白色の色味が若干異なる。そのため、使用する白インクによってユーザーが所望する色とは異なる色の背景画像が印刷されてしまう場合がある。また、印刷物によっては、単純な白色ではなく、若干の有彩色を有する背景画像が所望されることもある。また、白い媒体を用いる場合、白い媒体においても媒体の種類によって白色の色味が若干異なる。そのため、白い媒体に背景画像を印刷する際に、背景画像の白色と媒体の白色とが異なると、背景画像が目立ってしまう。
そこで、本実施形態では、白インクと共に、少量のカラーインク(YMCK)を適宜使用して、所望の白色の背景画像(調整された白色の背景画像)を印刷する。即ち、背景画像の印刷の際に、プリンター1が噴射可能なカラーインクの中の少なくとも1色のカラーインクを使用すればよく、例えば、4色のカラーインクを全て使用してもよいし、2色のカラーインクを使用してもよい。このように、白インクとカラーインクで背景画像を印刷することで、白インクが若干の色彩を有する場合に、その色彩を打ち消すインクと共に背景画像を印刷することで、背景画像を無彩色に近づけることもできる。
なお、所望の白色の背景画像をプリンター1に印刷させるための印刷データは、プリンター1が予め記憶するようにしても良いし、プリンタードライバーが作成するようにしても良い。プリンター1のモニターやコンピューターの画面をユーザーが見るなどして、所望の背景画像の色の選択を行う場合には、選択された色に応じた背景画像の印刷データが生成されるようにするとよい。
図4Aは、表刷りモードによる印刷を示す図であり、図4Bは、裏刷りモードによる印刷を示す図である。通常カラーモードによる印刷(不図示)は、図2Bに示す4色のノズル列(YMCK)に属する全ノズルを使用して印刷する。一方、表刷りモードと裏刷りモードでは主画像と背景画像を重ねて印刷するので、画像の滲みを防止するために、先に印刷する画像(下層の画像)と後に印刷する画像(上層の画像)の間に乾燥時間を設ける必要がある。そこで、ここでは、先に印刷する画像と後に印刷する画像を異なるパスにて印刷する。そのため、表刷りモードと裏刷りモードでは、図4に示すようにノズル列に属する全ノズルを使用して印刷せず、ノズル列の半分のノズルを使用して各画像を印刷する。なお、図4では、説明の簡略のため1ノズル列に属するノズル数を8個に減らして描き、4色インクのノズル列(YMCK)をまとめて「カラーノズル列Co」として描いている。また、図4に示す印刷方法では、1回のパスで形成される画像を搬送方向に並ばせて画像を構成する。よって、1回の搬送動作における媒体搬送量は1回のパスでノズル列の半分(4個)にて形成される画像幅(4D)となる。
まず、表刷りモード(図4A)では、ホワイトノズル列Wのうちの搬送方向上流側の半分のノズル(#5〜#8)及びカラーノズル列Coのうちの搬送方向上流側の半分のノズル(#5〜#8)を、背景画像を印刷するために使用するノズル(吐出ノズル△・○)とし、カラーノズル列Coのうちの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#4)を、主画像を印刷するために使用するノズル(吐出ノズル●)とする。図4Aの右図では、ホワイトノズル列Wの吐出ノズル(△)とカラーノズル列Coの吐出ノズル(●○)を1つのノズル列として示し、各パスにおける吐出ノズルの位置関係を示す。このように吐出ノズルを設定することで、図4Aの右図からも分かるように、媒体を搬送方向上流側から下流側へ搬送しつつ、例えば媒体上の領域Aに対してパス1にてホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの上流側ノズル(#5〜#8)によって背景画像を先に印刷し、その後、パス2にてカラーノズル列Coの下流側ノズル(#1〜#4)によって領域Aの背景画像上に主画像を印刷することができる。
一方、裏刷りモード(図4B)では、ホワイトノズル列Wのうちの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#4)及びカラーノズル列Coのうちの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#4)を、背景画像を印刷するために使用するノズル(吐出ノズル△・○)とし、カラーノズル列Coのうちの搬送方向上流側の半分のノズル(#5〜#8)を、主画像を印刷するために使用するノズル(吐出ノズル●)とする。このように吐出ノズルを設定することで、図4Bの右図からも分かるように、媒体を搬送方向上流側から下流側へ搬送しつつ、例えば媒体上の領域Aに対してパス1にてカラーノズル列Coの上流側ノズル(#5〜#8)によって主画像を先に印刷し、その後、パス2にてホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの下流側ノズル(#1〜#4)によって領域Aの主画像上に背景画像を印刷することができる。
このように、主画像と背景画像を重ねて印刷する場合、媒体上の所定領域に対して先に画像を印刷するノズルを、後に画像を印刷するノズルよりも、搬送方向上流側のノズルに設定する。そうすることで、先に印刷する画像と後に印刷する画像を異なるパスにて印刷することができ、先に印刷する画像の乾燥時間を確保することができる。その結果、2つの画像を重ねて印刷する場合であっても画像の滲みを抑制できる。
そして、背景画像を印刷するホワイトノズル列Wのノズル(△)の搬送方向の位置と、同じく背景画像を印刷するカラーノズル列Coのノズル(○)の搬送方向の位置を、等しくする。そうすると、背景画像を印刷するために、媒体の所定領域に対して同じパスで白インクとカラーインクが噴射される。その結果、白インクとカラーインクが混ざり、背景画像の粒状感を低減することができる。
また、背景画像を構成するカラーインクの割合は白インクの割合に比べて小さい。ただし、背景画像におけるカラーインクの粒状感を低減するため、カラーインクのドットをなるべく均一に分散することが好ましい。即ち、背景画像の単位領域あたりの白インク密度(ドット密度)に対して背景画像の単位領域あたりのカラーインク密度(ドット密度)を小さくする。そのため、背景画像を構成するカラーインクの割合は白インクの割合に比べて小さいものの、本実施形態では、背景画像を印刷するために使用するホワイトノズル列Wのノズル数とカラーノズル列Coのノズル数を等しくする。即ち、カラーノズル列Coに属する半分のノズルを用いて背景画像を印刷する。ただし、これに限らず、背景画像を印刷するために使用可能なカラーノズル列Coの半分のノズルのうち、数個置きのノズルを使用して背景画像を印刷してもよい。
なお、以下では、印刷モードに応じた媒体の単位領域あたりのインク吐出量について説明する。本実施形態では、白インクと4色のカラーインクのうちの少なくとも1色のインクとを用いて、背景画像が印刷される。背景画像用の白インクによって媒体の地色を隠して主画像を遮蔽する必要がある。一方、背景画像用のカラーインクによって背景画像に若干の有彩色を付与すればよい。また、背景画像用のカラーインクの粒状性を良くするために、カラーインクのドットサイズを最小にするとよい。そのため、背景画像を形成するために、媒体の単位領域あたりに吐出するカラーインク量は、媒体の単位領域あたりに吐出する白インク量に比べて少ない。ゆえに、背景画像を形成するために媒体の単位領域あたりに吐出するカラーインク量は、媒体の単位領域あたりに吐出可能な最大インク量(Duty制限値・詳細は後述)にほぼ影響しない。よって、以下では、説明の簡略のため、背景画像を形成するインクを白インクとする。
===単位領域あたりのインク吐出量について===
<本実施形態で用いるインクについて>
本実施形態で用いるインクは、インク吸収性の有る媒体に吸収されるインクとし、インク吸収性媒体に吸収されるインク組成物であればよいが、インク吸収性媒体への吸収性を確保するために溶剤として水を少なくとも含む「水系インク」であり、その他、色材としての染料や顔料を含有する。また、インクジェットヘッドからの吐出安定性のために水溶性の有機溶剤をも含有していてもよいし、保湿剤、浸透促進剤、ph調整剤、防虫剤、紫外線吸収剤などを必要により含有していてもよい。このような組成物のカラーインク(YMCK・第1の水系インクに相当)として、例えば、特開2008−81693、特開2005−105135、特開2003−292834に記載のインクを使用できる。また、白インク組成物は、色材として中空樹脂や酸化チタンなどの白色顔料を含有し、色材以外の成分はカラーインクと同様のものでよい。このような白インク(第2の水系インクに相当)として、例えば、特開2009−138078、特開2009−137124に記載のインクを使用できる。
<本実施形態で用いる媒体について>
本実施形態で用いる(記録)媒体は、インク組成物の溶剤を吸収することでインク組成物の色材を固着するものである。例えば、紙、布などのインクを吸収する基材を用いた媒体でも良いし、インクを吸収する基材或いはインクを吸収しない基材にインクを吸収するインク吸収層を設けたものでもよい。特に透明性の有る媒体を用いる場合は、図3に示す3種類の印刷モードを実施することができる。透明性の有るインク吸収性媒体として、例えば、特開2009−925、特開平9−99634、特開平9−208870に記載の記録媒体が使用できる。
<単位領域あたりのインク吐出量について>
上述のように、本実施形態のプリンター1では、水系インクを吸収するインク吸収性媒体(例:インク吸収層を設けた透明フィルム)に対して、ノズルから水系インクを吐出して、図3に示す印刷物を印刷する。ところで、このようなプリンター1では、単位領域あたりのインク吐出量に比例して画像の発色性を高めることができる。ただし、インク吸収性媒体にもインク吸収能力に限界があり、インク吸収能力を超えてインクが吐出されると(特に短時間の間に多量のインクが吐出されると)、媒体内部に吸収しきれないインクが媒体上に溢れだす。その結果、媒体上の近傍に着弾した異色のインク滴が混じり合い、ブリーディング(滲み)が生じ、画質が低下してしまう。即ち、媒体の単位領域あたりのインク吐出量を増加させていき、媒体のインク吸収能力を超えたインク量が吐出されるとブリーディングが生じてしまう。
そこで、プリンター1では、使用する各インク(YMCKW)について、媒体の単位領域(単位面積)あたりに吐出可能なインク量の制限値を予め設定する。なお、媒体の単位領域あたりに吐出可能なインク量はDuty制限値(%)に対応するので、Duty制限値として設定してもよい。Duty制限値とは、プリンター1が媒体の単位領域あたりに吐出可能なドット数(インク量)に対する、媒体の吸収能力に応じてプリンター1が実際に吐出可能なドット数(インク量)の割合を意味する。そして、画像のブリーディングを防止するために、単位領域あたりに吐出可能なインク量の制限値(Duty制限値)以下で印刷を行うようにする。そのために、本実施形態では、コンピューター60内のプリンタードライバーが印刷データを作成する際に、単位領域あたりに吐出可能なインク量(Duty制限値)が考慮されるようにする。なお、媒体の種類に応じてインク吸収能力が異なるため、数種の媒体に画像を印刷できるプリンターであれば、媒体ごとに単位領域あたりに吐出可能なインク量の制限値を設定するとよい。ただし、ここでは説明の簡略のため、プリンター1が画像を印刷する媒体を「インク吸収層を設けた透明フィルム」の1種類とする。
また、媒体のインク吸収能力を超えたインク量が吐出されてしまうことを防止するために、最大濃度を示す画像データにて吐出されるインク量を制限して設定してもよい。即ち、単位領域に属する全画素の階調値が最大階調値である画像データによって媒体の単位領域あたりに吐出するインク量を、媒体の単位領域あたりに吐出可能な最大インク量に設定するとよい。例えば、ブラックのドットは単独で形成される。そこで、単位領域に属する100画素(10×10画素)の各画素の示すブラックの階調値が255であり、シアン、マゼンタ、イエローの階調値が0である場合に単位領域あたりに吐出するインク量を、媒体の単位領域あたりに吐出可能な最大インク量に設定する。そして、このブラックの最大階調値におけるインク吐出量に基づいて、他のカラーインクの各階調値におけるインク吐出量を設定してもよい。
===印刷データ生成処理について===
図5は、印刷データ生成処理を説明するためのフローチャートである。以下、本フローチャートを参照しつつ、印刷データ生成処理について説明する。印刷データ生成処理は、コンピューター60内のプリンタードライバーにおいて行われる。但しこれに限らず、これらの処理をプリンター1のコントローラー10において行うことしてもよい。
まず、印刷モードの選択(S101)が行われる。プリンタードライバーは、アプリケーションプログラムから主画像の画像データ受信し、その主画像を透明性の有る媒体(例:インク吸収層を設けた透明フィルム)に印刷する場合には、表示装置(ディスプレイ等)にウィンドウを表示させ、図3に示す3種類の印刷モード(通常カラーモード・表刷りモード・裏刷りモード)の中の1つの印刷モードをユーザーに選択させる。そうして選択された印刷モードはコンピューター60のメモリーに記憶される。
次に、解像度変換処理(S102)が行われる。解像度変換処理は、アプリケーションプログラムから受信した画像データを、用紙Sに画像を印刷する際の解像度に変換する処理である。
次に、色変換処理(S103)が行われる。色変換処理は、RGB画像データを、YMCK色空間により表される多段階の階調値を有するデータに変換する処理である。この色変換処理は、RGBの輝度値とYMCKの階調値とを対応づけたテーブル(色変換ルックアップテーブル)を参照することによって行われる。
次に、印刷モードの判定が行われる(S104)。印刷モードの判定は、コンピューター60のメモリーに記憶された印刷モードを参照することによって行われる。ユーザーによって設定された印刷モードが通常カラーモードである場合(S104→Y)、通常カラーモード用のハーフトーン処理が行われる(S105、詳細は後述)。通常カラーモードでは媒体上に4色インク(YMCK)による主画像だけが印刷されるため、YMCK画像データに対するハーフトーン処理が行われる。なお、ハーフトーン処理とは、多段階の階調値を有するYMCK(W)画像データを、プリンター1で表現可能な少段階の階調データに変換する処理である。本実施形態では、ハーフトーン処理により、画素ごとに256段階の階調値を示すYMCK(W)データを、4段階の階調値を示す2ビットのドット識別データに変換する。即ち、各画素に、ドット形成無しを示す[00]、小ドット形成を示す[01]、中ドット形成を示す[10]、大ドット形成を示す[11]のうちの何れかのドット識別データ(2ビットデータ)が設定されることになる。
一方、印刷モードが通常カラーモードでない場合、即ち、表刷りモードか裏刷りモードである場合(S104→N)、背景画像(背景画像データ)作成処理が行われる(S106)。表刷りモードまたは裏刷りモードでは、4色インク(YMCK)による主画像と白インクによる背景画像が重ねて印刷される。そのため、背景画像作成処理では、印刷する主画像の大きさに合わせた背景画像のデータ、即ち、白インク(W)の画像データが作成される。ここでは、背景画像を白インクによるベタ塗り画像とし、背景画像のサイズを主画像よりも所定の余白量分だけ大きいサイズとする。その後、表刷り・裏刷りモード用のハーフトーン処理として、主画像に関するYMCK画像データと背景画像に関するW画像データに対するハーフトーン処理が行われる(S107、詳細は後述)。
最後に、ラスタライズ処理(S108)が行われる。ラスタライズ処理は、ハーフトーン処理で得られたドット識別データを、プリンター1に転送すべきデータ順に変更する処理である。ラスタライズ処理されたドット識別データは、コマンドデータなどとともに、印刷データとしてプリンター1に送られる。プリンター1は、受信した印刷データに従って印刷を行う。
<ハーフトーン処理について>
図6は、通常カラーモード用のハーフトーン処理について説明するためのフローチャートである。まず、通常カラーモード用(主画像のみを印刷する場合)のハーフトーン処理、即ち、YMCK画像データに対するハーフトーン処理について説明する。なお、本実施形態におけるハーフトーン処理はディザ法とするがこれに限らず、例えば誤差拡散法などでもよい。
まず、プリンタードライバーは、色変換処理後(図5のS103)のYMCK画像データを取得する(図6のS201)。このYMCK画像データは、イエローに関するY画像データ、マゼンタに関するM画像データ、シアンに関するC画像データ、及び、ブラックに関するK画像データを備えている。そして、これらY、M、C、K画像データは、それぞれ、各インクの色の階調値を示す画素データ(256段階の階調値)から構成されている。なお、以下の説明は、Y、M、C、K画像データのいずれについてもあてはまるため、これらを代表してK画像データについて説明する。K画像データ中の全てのK画素データを対象として、図6のステップS202からステップS212までの処理を、処理対象のK画素データを順次変えながら実行する。その結果、K画像データに属する各K画素データが、「ドット形成なし[00]」、「小ドット形成[01]」、「中ドット形成[10]」、「大ドット形成[11]」のいずれかを示す2ビットデータである「ドット識別データ」に変換される。
図7は、通常カラーモード用のドット生成率テーブルを示す図である。図の横軸は画素データの示す階調値(0〜255)、左側の縦軸はドット生成率(%)、右側の縦軸はレベルデータ(0〜255)を示す。なお、階調値は高い値ほど(255)、濃い階調値とする。ここで、「ドット生成率」とは、一定の階調値に応じて一様な領域(単位領域)が再現されるときに、その単位領域に属する画素のうちでドットが形成される画素の割合を意味する。ドット発生率はDuty制限値を考慮して設定されている。例えば、単位領域が16×16画素から構成され、単位領域内の全ての画素データの階調値が一定値であり、単位領域内にn個のドットが形成される場合、その一定の階調値におけるドット生成率は、{n/(16×16)}×100(%)となる。図中の細い実線で示されるプロファイルSDが小ドットの生成率を示しており、また、太い実線で示されるプロファイルMDが中ドットの生成率を示しており、点線で示されるプロファイルLDが大ドットの生成率をそれぞれ示している。また、レベルデータとは、ドット生成率を256段階の数値0〜255に変換したデータをいう。なお、ここでは、4色(YMCK)の各画像データに対して同じドット生成率テーブル(図7)を使用してハーフトーン処理を行なうとするが、これに限らず、各色(YMCK)の画像データごとにドット生成率テーブルを設けてもよい。
以下、ハーフトーン処理の流れについて説明する。まず、図6のステップS202に示すように、大ドット用のプロファイルLD(図7の点線)から処理対象のK画素データが示す階調値に応じたレベルデータLVLを読み取る。例えば、図7に示すように、処理対象のK画素データの階調値がgrであれば、レベルデータLVLはプロファイルLDを用いて1dと求められる。なお、実際には、このプロファイルLDは、一次元のテーブルの形式でコンピューター60内のメモリーに記憶されており、プリンタードライバーは、このテーブルを参照してレベルデータを求めている。
次に、ステップS203では、設定されたレベルデータLVLが閾値THLより大きいか否かを判定する。ここでは、ディザ法によるドットのオン・オフ判定を行う。閾値THLは、ディザマトリックスの各画素ブロックに、0〜255の値が現れるマトリックスを用いる。なお、ドットサイズごとに閾値を設定しており、大ドット用の閾値をTHLとし、中ドット用の閾値をTHMとし、小ドット用の閾値をTHSとする。
図8は、ディザ法によるドットのオン・オフ判定の様子を示す図である。説明の簡略のため、図中では、K画像データに属する画素データ(レベルデータLVL)のうちの一部のK画素データを示す。図示するように、各K画素データのレベルデータLVLを、当該画素データに対応するディザマトリックス上の画素ブロックの大ドット用閾値THLと比較する(S203)。そして、レベルデータLVLの方が閾値THLよりも大きい場合には大ドットをオンにし、レベルデータLVLの方が閾値THL以下の場合には大ドットをオフにする。図中で網掛けを施した画素データが、大ドットをオンにするK画素データである。すなわち、ステップS203において、レベルデータLVLが閾値THLよりも大きい場合には(S203→Y)、ステップS211に進み、それ以外の場合にはステップS204に進む。ステップS211に進んだ場合には、プリンタードライバーは、その処理対象のK画素データに対して、大ドット作成を示すドット識別データ[11]を対応づけて記録し、ステップS212に進む。そして、全てのK画素データについて処理を終了したか否かを判定し、終了している場合にはK画像データのハーフトーン処理を終了し、終了していない場合には、処理対象を未処理のK画素データに移して、ステップS202に戻る。
一方、ステップS204に進んだ場合には、プリンタードライバーは、中ドットのレベルデータLVMを設定する。中ドットのレベルデータLVMは、処理対象のK画素データが示す階調値に応じて中ドット用のプロファイルMD(図7の太線)から読み取る。例えば、図7に示す例のように、K画素データの階調値がgrであると、レベルデータLVMは2dとして求められる。そして、ステップS205において、中ドットのレベルデータLVMと中ドット用閾値THMの大小関係が比較されて、中ドットのオン・オフの判定が行われる。なお、オン・オフの判定方法は、大ドットの場合と同じである。
そして、ステップS205において、中ドットのレベルデータLVMが中ドット用閾値THMよりも大きい場合には(S205→Y)、中ドットをオンにすべきと判定して、ステップ210に進み、それ以外の場合(S205→N)にはステップS206に進む。ここで、ステップS210に進んだ場合には、プリンタードライバーは、処理対象のK画素データに対して、中ドット作成を示すドット識別データ[10]を対応づけて記録し、次の処理対象のK画素データに進むか、または処理を終了する。
一方、ステップS206に進んだ場合には、大ドットや中ドットのレベルデータの設定と同様にして、小ドット用のプロファイルSD(図7の細線)から小ドットのレベルデータLVSを設定する。そして、ステップS207において、プリンタードライバーは、小ドットのレベルデータLVSが小ドット用閾値THSよりも大きいか否かを判定する。レベルデータLVSが閾値THSよりも大きい場合には(S207→Y)、ステップS209に進み、それ以外の場合(S207→N)にはステップS208に進む。ここで、ステップS209に進んだ場合には、処理対象のK画素データに対して小ドット作成を示すドット識別データ[01]を対応づけて記録し、S208に進んだ場合には、処理対象のK画素データに対してドット無しを示すドット識別データ[00]を対応づけて記録する。こうして、K画像データに属する全てのK画素データに関するハーフトーン処理を終了した後は、他の色(YMC)の画像データについても同様にハーフトーン処理を実行する。このようにハーフトーン処理を行うことによって、画像データの示す階調値に応じた量でインクを吐出することができる。
そして、ハーフトーン処理を行う際に用いるドット生成率テーブル(図7)に、媒体の単位領域(単位面積)あたりに吐出可能な最大インク量(Duty制限値)が加味されている。媒体やインクの性質に応じて設定された単位領域あたりに吐出可能な最大インク量に基づき、単位領域あたりに吐出可能な各インク(YMCK)の最大量が設定される。ここで、通常カラーモードでは、1画素に対して最大4色(YMCK)のドットが重ねて形成されるとする。そして、例えば、単位領域が16×16画素から構成され、単位領域あたりに吐出可能な或る色インク(YMCKのうちの1色)の最大量(X/4)が、単位領域あたりに吐出可能な4色インクの最大合計量(X)の4分の1に設定されるとする。図7のドット生成率テーブルでは、階調値が最大値255である時に大ドットのみを形成するとしている。そのため、単位領域あたりに吐出可能な或る色インクの最大量(X/4)を大ドットに換算した数(Y個)が、単位領域内の全画素データの示す階調値が最大値255である場合に単位領域に形成される或る色の大ドット数に相当する。こうして、単位領域に属する画素数(16×16画素)に対する単位領域に形成される大ドット数(Y個)の割合{Y/(16×16)}×100(%)が、階調値が最大値255である時の或る色に関する大ドットのドット生成率(例:図中のZ1%)となる。そして、単位領域あたりに吐出可能な或る色インクの最大量(X/4)を段階的に分けて、各階調値(0〜255)に対するドット生成率が設定されている。このように、単位領域あたりに吐出可能な最大インク量(Duty制限値)が考慮されてドット生成率テーブルが作成されることによって、階調値が最大値255である場合においても、媒体の吸収能力を超えてインクが吐出されてしまうことを防止でき、画像のブリーディングを抑制できる。
図9Aは、表刷り・裏刷りモードにおける4色インク(YMCK)用のドット生成率テーブルを示す図であり、図9Bは、表刷り・裏刷りモードにおける白インク(W)用のドット生成率テーブルを示す図である。本実施形態では、図5の印刷データ生成処理フローに示すように、通常カラーモード用のハーフトーン処理(S105)と表刷り・裏刷りモード用のハーフトーン処理を異ならせている。表刷り・裏刷りモード用のハーフトーン処理においても、図6に示すフローに従って通常カラーモードと同様の処理が行われる。ただし、通常カラーモード用のハーフトーン処理と表刷り・裏刷りモード用のハーフトーン処理において、各ドットのレベルデータ(LVL,LVM,LVS)を設定するためのドット生成率テーブルを異ならせる。
図7に示す通常カラーモードの4色画素データ(YMCK)に対するドット生成率テーブルと、図9Aに示す表刷り・裏刷りモードの4色画素データ(YMCK)に対するドット生成率テーブルを比べてみる。そうすると、最大階調値255において、表刷り・裏刷りモードの大ドット生成率(Z2%)の方が、通常カラーモードの大ドット生成率(Z1%)よりも大幅に小さい値に設定されている。これは、通常カラーモードでは媒体上に4色インク(YMCK)による主画像だけを印刷するのに対して、表刷り・裏刷りモードでは媒体上に4色インク(YMCK)による主画像と白インク(W)による背景画像を重ねて印刷するからである。
つまり、単位領域あたりに吐出可能な最大インク量(Duty制限値)が同じであるにも拘らず、通常カラーモードでは1画素に対して最大4色(YMCK)のドットが重ねて形成されるのに対して、表刷り・裏刷りモードでは1画素に対して最大5色(YMCK+W)のドットが重ねて形成される。そのため、通常カラーモードに比べて表刷り・裏刷りモードでは、白インクの分だけ、単位領域あたりに吐出可能な4色(YMCK)の合計インク量を少なくする必要がある。仮に、表刷り・裏刷りモードのYMCK画像データに対するハーフトーン処理を、通常カラーモードのYMCK画像データに対するハーフトーン処理のドット生成率テーブル(図7)を使用して行うと、媒体の吸収能力を超えるインク量が吐出され、画像にブリーディングが生じてしまう。そのため、本実施形態では、通常カラーモード用のYMCKのドット生成率テーブル(図7)と表刷り・裏刷りモード用のYMCKのドット生成率テーブル(図9A)を異ならせる。そして、単位領域に属する全画素が最大階調値255であるときに、表刷り・裏刷りモードで単位領域に吐出されるインク量を、通常カラーモードで単位領域に吐出されるインク量よりも少なくなるように、各モードのドット生成率を設定する。
具体的には、図9Aに示すように、表刷り・裏刷りモードの大ドットのドット生成率(Z2%)の方が、通常カラーモードの大ドットのドット生成率(Z1%)よりも小さい値に設定されている。一方、最大階調値(255)において、通常カラーモードのドット生成率テーブル(図7)では中ドットおよび小ドットのドット生成率がゼロであるのに対して、表刷り・裏刷りモードのドット生成率テーブル(図9A)では中ドットのドット生成率(Z3%)および小ドットのドット生成率(Z4%)がゼロよりも大きい。そのため、単位領域(例:16×16画素)に属する全画素が最大階調値255に設定されている場合、通常カラーモードでは単位領域のうちのZ1%の画素に大ドットが形成されるのに対して、表刷り・裏刷りモードでは単位領域のうちのZ2%の画素に大ドットが形成され、Z3%の画素に中ドットが形成され、Z4%の画素に小ドットが形成される。そして、単位領域のZ1%の画素に大ドットを形成するインク量よりも、単位領域のZ2%の画素に大ドットを形成するインク量と単位領域のZ3%の画素に中ドットを形成するインク量と単位領域のZ1%の画素に小ドットを形成するインク量の合計量の方が、少なくなるように、各モードのドット生成率が設定されている。なお、最大階調値に限らず各階調値(0〜255)において、表刷り・裏刷りモードでの単位領域に対する4色インク(YMCK)の合計吐出量の方が、通常カラーモードでの単位領域に対する4色インクの合計吐出量よりも少なくなるように、各階調値のドット生成率が設定されている。
こうすることで、表刷り・裏刷りモードにおいて主画像と背景画像を重ねて印刷する場合であっても、媒体の吸収能力を超えるインク量が吐出されてしまうことを防止できる。その結果、画像にブリーディングが生じてしまことを防止でき、印刷画像の画質低下を抑制できる。また、逆に言えば、表刷り・裏刷りモードのYMCKに関するドット生成率テーブル(図9A)にて、通常カラーモードのYMCK画像データのハーフトーン処理を行うと、必要以上に媒体に吐出されるインク量が制限されてしまう。その結果、通常カラーモードで印刷される主画像の発色性が低減してしまう。そのため、各モードに応じたドット生成率テーブルを設定することで、出来る限る高画質な画像(ブリーディングが生じていない画像や発色性の良い画像)を印刷することができる。
なお、高い階調値(例:255)において、通常カラーモードでは大ドットのみを形成するのに対して、表刷り・裏刷りモードでは3種類のドットを形成する。前述のように、通常、単位領域あたりのインク吐出量に比例して画像の発色性を高めることができる。しかし、表刷り・裏刷りモードでは通常カラーモードに比べて単位領域あたりの最大インク吐出量(Duty制限値)が少ないため、4色インク(YMCK)による主画像の発色性は低減される。ただし、その代わりに表刷り・裏刷りモードでは、高い階調値においても、中ドット、小ドットを発生させるため、画像の粒状性を良くすることができる。
更に本実施形態では、表刷り・裏刷りモード用のハーフトーン処理を行う際に、4色インク(YMCK)のドット生成率テーブル(図9A)と白インク(W)のドット生成率テーブル(図9B)も異ならせている。4色インク(YMCK)のドット生成率テーブルに対して白インクのドット生成率テーブルの方が、各ドットのドット生成率が全体的に低い値に設定されている。具体的には、最大階調値「255」において、4色インクの大ドットのドット生成率Z2%の方が白インクの大ドットのドット生成率Z5%よりも高く、4色インクの中ドットのドット生成率Z3%の方が白インクの大ドットのドット生成率Z6%よりも高く、4色インクの小ドットのドット生成率Z4%の方が白インクの小ドットのドット生成率Z7%よりも高い。
これは、白インクによる背景画像は4色インクの主画像に重ねて形成されるため、背景画像を印刷することで主画像の遮蔽性を確保できればよく、背景画像は4色インクの主画像に比べて画像の発色性を高める必要性が低い。よって、4色インクの主画像を形成するために単位領域あたりに吐出する1色あたりのインク量よりも、背景画像を形成するために単位領域あたりに吐出する1色あたりのインク量を少なくしても問題がない。このように、主画像を印刷するためのYMCK画像データに対するハーフトーン処理に使用するドット生成率(図9A)を、背景画像を印刷するためのW画像データに対するハーフトーン処理に使用するドット生成率(図9B)よりも高くすることで、画像にブリーディングが生じてしまうことを抑制しつつ、主画像のインク吐出量を増やすことができ、主画像の発色性を高めることができる。但しこれに限らず、4色インク(YMCK)のドット生成率テーブルと白インク(W)のドット生成率テーブルを共通化してもよい。
図10は、各印刷モードにおける単位領域あたりの最大インク吐出量の違いを示す図である。横軸は画素データの示す階調値(0〜255)とし、縦軸は単位領域あたりのインク吐出量とし、縦軸の上側ほどインク吐出量が多いとする。図中において、表刷り・裏刷りモードにて単位領域あたりに吐出される5色インク(YMCK+W)の合計量を実線で示し、通常カラーモードにて単位領域あたりに吐出される4色インク(YMCK)の合計量を一点鎖線で示し、表刷り・裏刷りモードにて単位領域あたりに吐出される4色インク(YMCK)の合計量を太い点線で示し、表刷り・裏刷りモードにて単位領域あたりに吐出される白インク量を細い点線で示す。表刷りモード・裏刷りモードの4色インク(YMCK)のインク吐出量(太い点線)と白インク(W)のインク吐出量(細い点線)の合計量が、表刷り・裏刷りモードの5色インク(YMCK+W)のインク吐出量(実線)に相当する。例えば、単位領域に属する全画素の階調値が最大値255であるときに、背景画像を印刷するために単位領域に吐出される白インク量がD4であり、主画像を印刷するために単位領域に吐出される4色(YMCK)のインク量がD3であり、単位領域に吐出される合計インク量がD1(=D3+D4)となる。
図10からも分かるように、本実施形態では、表刷り・裏刷りモードにおける単位領域あたりの4色(YMCK)のインク吐出量(太い点線・D3)を、通常カラーモードにおける単位領域あたりの4色(YMCK)のインク吐出量(一点鎖線・D2)よりも少なくする。そうすることで、表刷り・裏刷りモードでは主画像と背景画像を重ねて印刷するとしても、媒体の吸収能力を超えてインクが吐出されてしまうことを防止でき、画像のブリーディングを抑制できる。
更に、本実施形態では、表刷り・裏刷りモードにおける単位領域あたりの5色(YMCK+W)のインク吐出量(実線・D1)が、通常カラーモードにおける単位領域あたりの4色(YMCK)のインク吐出量(一点鎖線・D2)よりも多くなるように、各印刷モードのドット生成率(図7・図9)を設定している。即ち、本実施形態では、表刷り・裏刷りモードにて背景画像と主画像を印刷する時の単位領域あたりの最大インク吐出量(Duty制限値)を、通常カラーモードにて主画像だけを印刷する時の単位領域あたりの最大インク吐出量(Duty制限値)よりも多くする。これは、表刷り・裏刷りモードを実施する際に、主画像と背景画像が滲まないように、図4に示すように主画像を印刷するパスと背景画像を印刷するパスを異ならせているからである。
単位領域あたりに吐出可能な最大インク量(Duty制限値)は、インクが吐出される期間も関係する。単位領域に対して同量のインクを吐出するとしても、短期間に1回でインクを吐出する方が複数回に分けてインクを吐出するよりも、媒体内部に吸収しきれないインクが媒体上に溢れだし易い。つまり、単位領域に対して複数回に分けてインクを吐出する方が単位領域に対して短期間に1回でインクを吐出するよりも、単位領域あたりに吐出可能な最大インク量(Duty制限値)を多くすることができる。
通常カラーモードでは1回のパスで単位領域に対して4色インク(YMCK)が吐出されるのに対して、表刷り・裏刷りモードでは2回のパスで単位領域に対して4色インク(YMCK)と白インク(W)が吐出されるため、通常カラーモードでの単位領域あたりに吐出可能な4色の合計インク量よりも、表刷り・裏刷りモードでの単位領域あたりに吐出可能な5色の合計インク量を、多くすることができる。その結果、表刷り・裏刷りモードではブリーディング抑制のために主画像を印刷するためのインク吐出量を通常カラーモードに比べて減らしつつも、主画像と背景画像を各々印刷する間に乾燥時間を設けることによって、出来る限り主画像を印刷するためのインク量を増やすことができる。その結果、主画像の発色性を高めることができる。なお、図4に示す印刷方法に限らず、表刷り・裏刷りモードにおいて、主画像と背景画像を各々印刷する間に所定の乾燥時間を設ける印刷方法であれば、表刷り・裏刷りモードの方が通常カラーモードよりも、単位領域あたりに吐出可能な合計インク量を多くすることができる。
なお、主画像と背景画像を印刷する間に設ける乾燥時間は、パスとパスの間に設けてもよいし、同一パス内に設けてもよい。また、プリンターを、主画像を印刷するラインヘッド(紙幅方向に並ぶ複数のヘッド)と、背景画像を印刷するラインヘッドを、個別に備えるラインプリンターとしてもよい。このプリンターの場合、2つのラインヘッドの間を媒体が搬送される時間を、主画像と背景画像を印刷する間の乾燥時間にすることができる。また、主画像と背景画像を印刷する間の乾燥時間に媒体を加熱してもよい。
===変形例===
図11は、変形例における各印刷モードの単位領域あたりの最大インク吐出量を示す図である。前述の実施形態では、図10に示すように、表刷り・裏刷りモードにおける単位領域あたりの5色インクの合計吐出量(実線)が、通常カラーモードにおける単位領域あたりの4色インクの合計吐出量(一点鎖線)よりも多くなるように、各印刷モードのドット生成率を設定しているが、これに限らない。この変形例のように、表刷り・裏刷りモードにおける単位領域あたりの5色インクの合計吐出量(実線)が、通常カラーモードにおける単位領域あたりの4色インクの合計吐出量(実線)と等しくなるように、各印刷モードのドット生成率を設定してもよい。
この場合、表刷り・裏刷りモードにて単位領域に吐出される白インク量(細い点線・D7)と、表刷り・裏刷りモードにて単位領域に吐出される4色(YMCK)のインク量(太い点線・D6)の合計量が、通常カラーモードにて単位領域に吐出される4色(YMCK)のインク量(実線・D5=D6+D7)となる。
また、前述の実施例では、白インクとカラーインクを使用して白色の色味を調整した背景画像を例に挙げているが、これに限らない。白インクだけを用いて印刷した背景画像であっても良い。しかし、この場合、白インクの色そのものの色である背景画像しか印刷することが出来ない。そのため、所望の色の背景画像を印刷することが出来なかったり、背景画像の色と媒体の地色の差が目立ってしまったりする。よって、高品質の背景画像を印刷することが出来ない。以下、白インクだけで背景画像を印刷する場合の印刷例を示す。
図12Aは、表刷りモードによる印刷を示す図であり、図12Bは、裏刷りモードによる印刷を示す図である。通常カラーモードによる印刷(不図示)は、図2Bに示す4色のノズル列(YMCK)に属する全ノズルを使用して印刷する。一方、表刷りモードと裏刷りモードでは主画像と背景画像を重ねて印刷するので、画像の滲みを防止するために、先に印刷する画像(下層の画像)と後に印刷する画像(上層の画像)の間に乾燥時間を設ける必要がある。そこで、ここでは、先に印刷する画像と後に印刷する画像を異なるパスにて印刷する。そのため、表刷りモードと裏刷りモードでは、図12に示すようにノズル列に属する全ノズルを使用して印刷せず、ノズル列の半分のノズルを使用して各画像を印刷する。なお、図12では、説明の簡略のため1ノズル列に属するノズル数を8個に減らして描き、4色インクのノズル列(YMCK)をまとめて「カラーノズル列Co」として描いている。また、図12に示す印刷方法では、1回のパスで形成される画像を搬送方向に並ばせて画像を構成する。よって、1回の搬送動作における媒体搬送量は1回のパスでノズル列の半分(4個)にて形成される画像幅(4D)となる。
まず、表刷りモード(図12A)では、ホワイトノズル列Wのうちの搬送方向上流側の半分のノズル(#5〜#8)を、背景画像を印刷するために使用するノズル(吐出ノズル△)とし、カラーノズル列Coのうちの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#4)を、主画像を印刷するために使用するノズル(吐出ノズル●)とする。図12Aの右図では、ホワイトノズル列Wの吐出ノズル(△)とカラーノズル列Coの吐出ノズル(●)を1つのノズル列として示し、各パスにおける吐出ノズルの位置関係を示す。このように吐出ノズルを設定することで、図12Aの右図からも分かるように、媒体を搬送方向上流側から下流側へ搬送しつつ、例えば媒体上の領域Aに対してパス1にてホワイトノズル列Wの上流側ノズル(#5〜#8)によって背景画像を先に印刷し、その後、パス2にてカラーノズル列Coの下流側ノズル(#1〜#4)によって領域Aの背景画像上に主画像を印刷することができる。
一方、裏刷りモード(図12B)では、ホワイトノズル列Wのうちの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#4)を、背景画像を印刷するために使用するノズル(吐出ノズル△)とし、カラーノズル列Coのうちの搬送方向上流側の半分のノズル(#5〜#8)を、主画像を印刷するために使用するノズル(吐出ノズル●)とする。このように吐出ノズルを設定することで、図12Bの右図からも分かるように、媒体を搬送方向上流側から下流側へ搬送しつつ、例えば媒体上の領域Aに対してパス1にてカラーノズル列Coの上流側ノズル(#5〜#8)によって主画像を先に印刷し、その後、パス2にてホワイトノズル列Wの下流側ノズル(#1〜#4)によって領域Aの主画像上に背景画像を印刷することができる。
このように、4色インク(YMCK)の主画像と白インクの背景画像を重ねて印刷する場合、媒体上の所定領域に対して先に画像を印刷するノズルを、後に画像を印刷するノズルよりも、搬送方向上流側のノズルに設定する。そうすることで、先に印刷する画像と後に印刷する画像を異なるパスにて印刷することができ、先に印刷する画像の乾燥時間を確保することができる。その結果、2つの画像を重ねて印刷する場合であっても画像の滲みを抑制できる。
図13は、他の印刷方法を説明する図である。前述の実施例では、図4に示すように、媒体の所定領域に対して先に印刷する画像のノズルを後に印刷する画像のノズルよりも所定方向の上流側のノズルとしているため、ノズル列の半分のノズルで各画像を印刷しているが、これに限らない。例えば、図13に示すように、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの全部を使用して各画像を印刷してもよい。ただし、同じパスで背景画像とカラー画像を印刷してしまうと、画像が滲んでしまう。そこで、パスごとに各画像を印刷するとよい。例えば、図13は表刷りモードの印刷例を示す。まず、パス1にてホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの全ノズルを使用して背景画像を印刷し、媒体を搬送方向下流側に搬送することなく、パス2にてカラーノズル列Coの全ノズルを使用してカラー画像を印刷する。その後、ノズル列長さ分だけ媒体を搬送し、パス3にてホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの全ノズルを使用して背景画像を印刷し、媒体を搬送することなく、パス4にてカラーノズル列Coの全ノズルを使用してカラー画像を印刷するとよい。そうすることで、滲むことなく背景画像上にカラー画像を印刷することが出来る。なお、裏刷りモードの場合、パス1にてカラーノズル列Coの全ノズルを使用してカラー画像を印刷し、媒体を搬送することなく、パス2にてホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの全ノズルを使用して背景画像を印刷するとよい。
また、前述の実施形態では、4色のカラーインク(YMCK)だけでカラー画像を印刷しているが、これに限らない。例えば、4色のカラーインクと共に白インクを用いてカラー画像を印刷するとよい。この場合、前述の図4Aに示す表刷りモードでは、カラーノズル列Co及びホワイトノズル列Wの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#4)を用いてカラー画像を印刷する。一方、前述の図4Bに示す裏刷りモードでは、カラーノズル列Co及びホワイトノズル列Wの搬送方向上流側の半分のノズル(#5〜#8)を用いてカラー画像を印刷する。このように、カラー画像を印刷するカラーノズル列Coのノズルの搬送方向の位置とカラー画像を印刷するホワイトノズル列Wのノズルの搬送方向の位置とを揃える。そうすると、カラー画像を印刷するために、媒体の所定領域に対して同じパスでカラーインクと白インクが噴射される。このように、カラーインクに白インクを加えてカラー画像を印刷することで、高明度、且つ、高彩度の色を再現した画像を印刷することができる。
===その他の実施の形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェットプリンターを有する印刷システムについて記載されているが、印刷データの作成等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
<インクと媒体について>
本発明では、インクと該インクを吸収するインク吸収性の有る媒体(インク吸収性記録媒体)を用いる。インク吸収性記録媒体としては、インク吸収性の有る基材からなる記録媒体や基材にインク受容層を設けた記録媒体が使用可能である。インク吸収性の有る基材としては紙、布などがあげられる。インク受容層を設ける基材としては、インク吸収性の基材でもインクを吸収しない基材でも使用可能である。基材の材料としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリオレフィンフィルム、又はポリ塩化ビニル等の樹脂フィルム、普通紙、コート紙、又はトレーシングペーパー等の紙、樹脂被覆紙、あるいは合成紙を挙げることができる。
インク受容層としては、インクジェット記録方法用の記録媒体上に通常設けられる公知のインク受容層を用いることができる。公知のインク受容層としては、例えば、樹脂からなるインク受容層が知られており、インク受容層に用いられる樹脂の例としては、例えば、特開昭57−38185号、同62−184879号公報等に開示されているようなポリビニルピロリドンもしくはビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、特開昭60−168651号、同60−171143号、同61−134290号公報に開示されているようなポリビニルアルコールを主体とする樹脂組成物、特開昭60−234879号公報に開示されているようなビニルアルコールとオレフィン又はスチレンと無水マレイン酸との共重合体、特開昭61−74879号公報に開示されているようなポリエチレンオキサイドとイソシアネートとの架橋物、特開昭61−181679号公報に開示されているようなカルボキシメチルセルロースとポリエチレンオキサイドとの混合物、特開昭61−132377号公報に開示されているようなポリビニルアルコールにメタクリルアミドをグラフト化したポリマー、特開昭62−220383号公報に開示されているようなカルボキシル基を有するアクリル系ポリマー、特開平4−214382号公報等に開示されているようなポリビニルアセタール系ポリマー、特開平4−282282号、同4−285650号公報に開示されているような架橋性アクリル系ポリマー等種々のインク吸収性ポリマーを挙げることができる。
また、公知のインク受容層としては、特開平4−282282号、同4−285650号公報等には架橋性ポリマーから構成されるポリマーマトリックスと吸収性ポリマーとを併用したインク受容層が開示されている。更に、アルミナ水和物(カチオン性アルミナ水和物)を用いたインク受容層も知られており、例えば、特開昭60−232990号、同60−245588号公報、特公平3−24906号公報、特開平6−199035号、同7−82694号公報等には、微細な擬ベーマイト形アルミナ水和物を水溶性バインダーと共に基材表面に塗工した記録媒体が開示されている。また、例えば特開平10−203006号公報には、一次粒子径が3nm〜30nmである主として気相法による合成シリカを使用するインク受容層が開示されている。更にまた、特開2001−328344号公報には、無機顔料及び高分子接着剤を含むインク受容層が開示されている。本発明においては、前記の各インク受容層を設けたフィルム基材が好ましく用いることができる。
本発明においては、背景画像用の白インクの組成物として、インクジェット記録方法において通常使用されている任意の白色インク組成物を用いることができる。このような白色顔料としては、例えば、無機白色顔料や有機白色顔料、白色の中空ポリマー微粒子を挙げることができ、白色インク組成物としては、着色剤成分として中空ポリマー微粒子を含有する水系インク組成物を用いることが好ましい。
無機白色顔料としては、硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケイ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等が挙げられる。特に酸化チタンは、隠蔽性、着色性及び分散粒径が好ましい白色顔料として知られている。
有機白色顔料としては、特開平11−129613号に示される有機化合物塩や特開平11−140365号、特開2001−234093号に示されるアルキレンビスメラミン誘導体が挙げられる。上記白色顔料の具体的な商品としては、ShigenoxOWP、ShigenoxOWPL、ShigenoxFWP、ShigenoxFWG、ShigenoxUL、ShigenoxU(以上、ハッコールケミカル社製、何れも商品名)などが挙げられる。
着色剤成分として含有させる中空ポリマー微粒子は、例えば、その外径が約0.1〜1μm、内径が約0.05〜0.8μmの微粒子であることができ、白色インク組成物の溶剤に不溶で、その他の成分、例えば、バインダー樹脂成分とは化学的に反応しないものであることが必要である。
この中空ポリマー微粒子は、壁が液体を透過可能な合成重合体でつくられ、中空ポリマー微粒子中央部の空間はその壁を透過して液体の出入りが可能である。したがつて、この中空ポリマー微粒子中央部の空間はインク組成物の状態では溶媒によって満たされ、中空ポリマー微粒子の比重とインク組成物の比重が実質的に同一になり、中空ポリマー微粒子はインク組成物中に安定に分散されている。一方、このインク組成物を印字面に印字して乾燥すると、中空ポリマー微粒子中央部の空間は空気で置換されるため、樹脂と空間部で入射光が乱反射されて、実質的に白色を呈する。
また、中空ポリマー微粒子は、前記のように、印刷前には微粒子内に液体を含有しているが、その微粒子内に入り込んでいた液体が印刷後に微粒子の璧を通過して拡散し、微粒子の微細気孔を空気で充満させるというタイプであるか、もしくは最初から内部に空気を含んだ完全密封タイプであることもできる。
白色インク組成物に用いられる中空ポリマー微粒子はインク組成物中で沈殿しないことが望まれるため、インク組成物溶液の比重とほぼ同等の比重を有するものが好ましい。このため、必要に応じてグリセロールのような比重調整剤を用いてインク組成物溶液の比重を調節することが好ましい。
上記の性質を満たす中空ポリマー微粒子市販品としては、例えば、ローム・アンド・ハース(Rohm and Haas)社から市販されているロペーグ(Ropaque)OP−62等を挙げることができる。これは、アクリル・スチレン共重合体からなる中空ポリマー微粒子を38重量%含んだ水分散液である。この微粒子の内径は約0.3μmで、外径は約0.5μmであり、内部には水が充満している。
また、前記中空ポリマー微粒子は、公知の製造方法、例えば米国特許第4,089,800号明細書に開示されている方法により得ることもできる。この中空ポリマー微粒子は、実質的に有機重合体で作られており、熟可塑性を示す。中空ポリマー微粒子の製造に使用される熱可塑性樹脂としては、好ましくは、セルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリカーポネート、ポリスチレン、スチレン若しくは他のビニルモノマーの共重合体、ビニルアセテート、ビニルアルコール、塩化ビニル又はビニルブチラールのホモ重合体あるいは共重合体のようなビニルポリマー、ジエンのホモ重合体及び共重合体等を挙げることができる。特に好ましい熱可塑性重合体としては、2−へキシルアクリレートの共重合体、メチルメタアクリレートの共重合体のような共重合体、スチレンとアクリロニトリルのようなその他のビニルモノマーとの共重合体を挙げることができる。
本発明で用いる白色インク組成物中の中空ポリマー微粒子の含有量は、例えば、0.1〜20重量%とすることができる。中空ポリマー微粒子の含有量を0.1重量%以上にすると、充分な白色度を得ることができる。一方、20重量%以下にすると、インクジェット印刷用インク組成物に要求される粘度を確保するために必要なインクバインダー樹脂成分を充分な量で含有させることができ、その結果として、充分な印字密着性を確保することができる。
本発明においては、前記の白色顔料を単独で用いてもよいし、併用してもよい。顔料の分散には、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサ、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、パールミル、湿式ジェットミル、ペイントシェーカー等を用いることができる。また、顔料の分散を行う際に分散剤を添加することも可能である。
本発明で用いる白色インク組成物は、白色着色剤成分の他に、インクジェット印刷用インク組成物に通常含有される種々の成分、例えば、樹脂成分、分散剤成分、溶媒成分(特に水)などを含有することができる。なお、本願明細書では溶媒と溶剤は同じ意味で用いる。また、中空ポリマー微粒子を白色着色剤として含有する白色インク組成物としては、例えば、特許第3562754号公報(特許文献1)又は特許第3639479号公報(特許文献2)に記載の組成物を用いることもできる。
本発明で用いるカラー画像用の非白色インク組成物は、例えば、カラーインク組成物、黒色インク組成物、又は灰色インク組成物である。また、カラーインク組成物としては、例えば、シアンインク組成物、マゼンタインク組成物、イエローインク組成物、あるいはライトシアンインク組成物、ライトマゼンタインク組成物、更には、レッドインク組成物、グリーンインク組成物、又はブルーインク組成物等を挙げることができる。非白色インク組成物は、前記の各種インク組成物を1種又は2種以上の組合せで用いることができる。
非白色インク組成物としては、インクジェット記録方法において通常使用されている任意の非白色インク組成物を用いることができ、着色剤成分として染料又は顔料を含有する水系インク組成物を用いることが好ましい。特に、透明フィルム基材又はインク受容層に対して良好な特性(例えば、発色性や定着性)を示すインク組成物を用いることが好ましい。
<単位領域あたりに吐出可能なインク量について>
前述の実施形態では、通常カラーモードと表刷り・裏刷りモードにおける「単位領域あたりに吐出可能なインク量(Duty制限値)」の違いを、ハーフトーン処理に使用するドット生成率テーブル(図7・図9)に反映させているが、これに限らない。印刷モードの違いによる単位領域あたりに吐出可能なインク量の違いを、色変換処理に使用する色変換ルックアップテーブルに反映させてもよいし、ディザ法(ハーフトーン処理)におけるディザマトリクスに反映させてもよい。媒体の単位領域あたりに吐出可能なインク量の違いを反映させるものであればよい。
<背景画像について>
前述の実施形態では、白インクによって背景画像を印刷するとしているがこれに限らず、白以外の色インク(例えば、メタリック系のインク)によって背景画像を印刷してもよい。また、背景画像を白インクのみによって印刷するに限らず、白インクに他のカラーインクを混ぜて、白色の色味を調整した背景画像を印刷してもよいし、4色インク(YMCK)に白インクを加えて主画像を印刷してもよい。ただし、主画像や背景画像に他の色インクを加える場合には、単位領域あたりに吐出されるインク量が異なってくるため、各印刷方法に応じてドット生成率テーブル(Duty制限値)を調整するとよい。
<その他のプリンターについて>
前述の実施形態では、ヘッド41を移動方向に移動しながら画像を形成する動作と媒体を搬送方向に搬送する動作を繰り返すプリンター1を例に挙げているが、これに限らない。例えば、固定された複数のヘッドの下に連続媒体を通して画像を形成するプリンターや、印刷領域に搬送された連続用紙に対して、連続用紙の搬送方向に沿ってヘッドが移動しながら画像を形成する動作と、搬送方向と交差する紙幅方向にヘッドを移動する動作を繰り返し、画像を完成させ、その後、未だ画像が印刷されていない媒体部分を印刷領域に搬送するプリンターであってもよい。
<印刷装置について>
ノズルからのインク吐出方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることによりインクを吐出するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によってインクを吐出させるサーマル方式でもよい。
1 プリンター、10 コントローラー、11 インターフェース部、
12 CPU、13 メモリー、14 ユニット制御回路、
20 搬送ユニット、30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、60 コンピューター

Claims (7)

  1. インクを用いて複数のサイズのドットを生成可能な印刷装置であって、
    主画像を印刷するための第1のインクを媒体に吐出する第1のノズルと、
    背景画像を印刷するための第2のインクを前記媒体に吐出する第2のノズルと、
    選択された印刷モードに基づいて、前記媒体への印刷の制御を行なう制御部と、
    を有し、
    前記印刷モードとして、前記主画像を前記媒体に印刷する第1モードと、前記主画像と前記背景画像とを重ねて前記媒体に印刷する第2モードとを含み、
    前記制御部は、
    前記第2モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの量を、前記第1モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの量より少なくし、
    前記第2モードにおける前記第1のインクの、第1サイズのドットの前記媒体の単位面積あたりに形成されるドットの割合であるドット生成率と前記第1サイズのドットより大きい第2サイズのドットの前記ドット生成率との比を、前記第1モードにおける前記第1のインクの、前記第1サイズのドットの前記ドット生成率と前記第2サイズのドットの前記ドット生成率との比と異ならせる
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項1に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、前記第2モードにおける前記第1のインクの前記第2サイズのドットの前記ドット生成率を、前記第1モードにおける前記第1のインクの前記第2サイズのドットの前記ドット生成率より低くする
    ことを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1又は2に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、前記主画像の所定の階調値以上の領域において、前記第2モードにおける前記第1のインクの前記第1サイズのドットの前記ドット生成率を、前記第1モードにおける前記第1のインクの前記第1サイズのドットの前記ドット生成率より高くする
    ことを特徴とする印刷装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、
    前記第2モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの量と、前記第2モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第2のインクの量との合計量を、前記第1モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの量よりも多くする
    ことを特徴とする印刷装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、
    前記第2モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの量と、前記第2モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第2のインクの量との合計量を、前記第1モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの量と等しくする
    ことを特徴とする印刷装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記制御部は、
    前記第2モードにおいて、前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第2のインクの1色あたりのインクの量を、前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの1色あたりのインクの量よりも少なくする
    ことを特徴とする印刷装置。
  7. インクを用いて複数のサイズのドットを生成可能であり、主画像を印刷するための第1のインクを吐出する第1のノズルと、背景画像を印刷するための第2のインクを吐出する第2のノズルと、を有する印刷装置における印刷方法であって、
    前記主画像を媒体に印刷する第1モードと、前記主画像と前記背景画像とを重ねて前記媒体に印刷する第2モードとを含む印刷モードのうち、選択された印刷モードに基づいて前記媒体への画像の印刷を実行し、
    前記第2モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの量を、前記第1モードにおいて前記媒体の単位面積あたりに吐出可能な前記第1のインクの量より少なくし、
    前記第2モードにおける前記第1のインクの、第1サイズのドットの前記媒体の単位面積あたりに形成されるドットの割合であるドット生成率と前記第1サイズのドットより大きい第2サイズのドットの前記ドット生成率との比を、前記第1モードにおける前記第1のインクの、前記第1サイズのドットの前記ドット生成率と前記第2サイズのドットの前記ドット生成率との比と異ならせる
    ことを特徴とする印刷方法。
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