JP2005078777A - 光ディスク装置及び記録速度制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 常に最適な記録速度を選択して情報を記録できる光ディスク装置を提供する。
【解決手段】 CPU90は所定再生パワーで発光する半導体レーザー79の周囲温度t°Cを再生レーザー電流Iracから推定する(ST106)。更にこの周囲温度t°Cから、最高記録速度V2を計算又はルックアップテーブルにより決定する(ST107)。この最高記録速度V2以下の速度で情報が前記光ディスクに記録されるよう、光ディスクを回転するスピンドルモータ63の回転数及び半導体レーザー79の発光パワーが制御される(ST108〜ST110)。
【選択図】 図3

Description

本発明は光ディスクに対して情報の記録再生をレーザ光を用いて行う光ディスク装置に関し、特に情報の記録速度制御技術に関する。
光ディスクに記録された情報を再生する際は、再生に適した比較的小さいパワーの光ビームが用いられる。この光ビームにより光ディスクを走査し、反射光の強度変化に基づいて、光ディスク上に形成されたマークあるいはピットを検出することにより、記録された情報が再生される。
光ディスクに情報を記録するには光ディスク上にスパイラル状に形成されたトラックに沿って、マークを光ビーム照射により形成する。このマークは書き込みレーザ照射により反射率等の光学的特性が変化した領域を示す。マークは再生時より大きなレーザパワーのビームを照射することにより記録される。
CAV(constant angulre velocity)方式では、光ディスクを回転するスピンドルモータの回転数は一定で、線速度はディスク内周から外周にかけて徐々に増加する。ZCLV(zoned constant liner velocity)方式では、光ディスクの記録領域を半径に応じて複数のゾーンに分割し、各ゾーンにおいて同一線速度となるようにスピンドルモータの回転速度が制御される。
光ディスクに情報を記録する際は、ATIP(absolute time in pre-groove)を読み込み、ディスク上の位置を確認しながら行う。記録速度が徐々に増加し、ATIPが読めなくなった場合、つまりエラーレートが所定値を超えた場合、確実に情報が記録されるように記録倍速を例えば20倍速から4倍速に下げる。
光ディスクの記録速度制御に関する技術が下記特許文献1に記載されている。この文献では、記録時の線速度に応じて半導体レーザーの最適記録パワーが設定される。CAV方式等において線速度が徐々に増加し、半導体レーザーの最適記録パワーが該半導体レーザの定格出力を超えるような場合、記録方式が線速度一定のCLV方式に変更される。
特開2001−344754号公報(第10頁、図4)
読み取ったATIPのエラーレートが所定値を超えた場合に記録速度を下げると、全体の記録時間は増加する。記録倍速が低い場合、特に大きな問題は生じないが、20倍あるいは24倍速等、高倍速記録になるにしたがい、4倍速に下げるのでは記録時間が大幅に増加する問題が顕著に現れる。
上記特許文献1の場合、半導体レーザーの出力を定格出力以下に抑えるために、線速度を制限しても、半導体レーザの周囲温度が、光ディスク装置又は光ディスクの定格温度を超える場合がある。このような場合、ディスクに記録される信号の品質が低下し、光ディスク装置又は光ディスクにダメージを与えることがある。
従って本発明は半導体レーザーの周囲温度に応じて、常に最適な記録速度を選択して情報を記録できる光ディスク装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明による光ディスク装置は、光ディスクを回転駆動するモータと、記録及び再生用レーザ光を発生する発光部と、再生時又は記録時に、前記発光部を流れる電流から前記発光部の周囲温度を判断する判断手段と、前記判断手段により判断された周囲温度から、記録速度を決定する決定手段と、前記決定手段により決定された記録速度以下で情報が前記光ディスクに記録されるよう、前記モータの回転速度を制御する制御手段とを具備する。
前記発光部としての半導体レーザの周囲温度を、該半導体レーザの電流/温度特性に応じて求め、この周囲温度から記録速度を決定するので、常に最適な記録速度で情報を記録できる光ディスク装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は本発明が適用される光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。
光ディスク61の表面にはスパイラル状にランドトラック及びグルーブトラックが形成されており、このディスク61はスピンドルモータ63によって回転駆動される。光ディスク61に対する情報の記録、再生は、光ピックアップ65によって行われる。光ピックアップ65は、スレッドモータ66とギアを介して連結されており、このスレッドモータ66はスレッドモータ制御回路68により制御される。
スレッドモータ制御回路68に速度検出回路69が接続され、この速度検出回路69により検出される光ピックアップ65の速度信号がスレッドモータ制御回路68に送られる。スレッドモータ66の固定部に、図示しない永久磁石が設けられており、駆動コイル67がスレッドモータ制御回路68によって励磁されることにより、光ピックアップ65が光ディスク61の半径方向に移動する。
光ピックアップ65には、図示しないワイヤ或いは板バネによって支持された対物レンズ70が設けられている。対物レンズ70は駆動コイル72の駆動によりフォーカシング方向(レンズの光軸方向)への移動が可能で、又駆動コイル71の駆動によりトラッキング方向(レンズの光軸と直交する方向)への移動が可能である。
変調回路73は情報記録時にホスト装置94からインターフェース回路93を介して供給されるユーザデータを例えば8−14変調(EFM)して、EFMデータを提供する。レーザ制御回路75は情報記録時(マーク形成時)に、変調回路73から供給されるEFMデータに基づいて、書き込み用信号を半導体レーザ79に提供する。又、レーザ制御回路75は情報読取り時に、前記書き込み信号より小さい読取り用信号を半導体レーザ79に提供する。
半導体レーザ79はレーザ制御回路75から供給される信号に応じてレーザ光を発生する。半導体レーザ79から発せられるレーザ光は、コリメータレンズ80、ハーフプリズム81、対物レンズ70を介して光ディスク61上に照射される。光ディスク61からの反射光は、対物レンズ70、ハーフプリズム81、集光レンズ82、およびシリンドリカルレンズ83を介して、光検出器84に導かれる。
光検出器84は、例えば4分割の光検出セルから成り、これら光検出セルの検知信号はRFアンプ85に出力される。RFアンプ85は光検知セルからの信号を処理し、ジャストフォーカスからの誤差を示すフォーカスエラー信号FE、レーザ光のビームスポット中心とトラック中心との誤差を示すトラッキングエラー信号TE、及び光検知セル信号の全加算信号であるRF信号を生成する。
フォーカスエラー信号FEはフォーカシング制御回路87に供給される。フォーカシング制御回路87はフォーカスエラー信号FEに応じてフォーカス駆動信号を生成する。フォーカス駆動信号はフォーカシング方向の駆動コイル71に供給される。これにより、レーザ光が光ディスク61の記録膜上に常時ジャストフォーカスとなるフォーカスサーボが行われる。
トラッキングエラー信号TEはトラッキング制御回路88に供給される。トラッキング制御回路88はトラッキングエラー信号TEに応じてトラック駆動信号を生成する。トラッキング制御回路88から出力されるトラック駆動信号は、トラッキング方向の駆動コイル72に供給される。これによりレーザ光が光ディスク61上に形成されたトラック上を常にトレースするトラッキングサーボが行われる。
上記フォーカスサーボおよびトラッキングサーボがなされることで、光検出器84の各光検出セルの出力信号の全加算信号RFには、記録情報に対応して光ディスク61のトラック上に形成されたピットなどからの反射光の変化が反映される。この信号は、データ再生回路78に供給される。データ再生回路78は、PLL回路76からの再生用クロック信号に基づき、記録データを再生する。
上記トラッキング制御回路88によって対物レンズ70が制御されているとき、スレッドモータ制御回路68により、対物レンズ70がPUH65内の所定位置近傍に位置するようスレッドモータ66つまりPUH65が制御される。
モータ制御回路64、スレッドモータ制御回路68、レーザ制御回路73、PLL回路76、データ再生回路78、フォーカシング制御回路87、トラッキング制御回路88、エラー訂正回路62等は、バス89を介してCPU90によって制御される。CPU90はインターフェース回路93を介してホスト装置94から提供される動作コマンドに従って、この記録再生装置を総合的に制御する。又CPU90は、RAM91を作業エリアとして使用し、ROM92に記録された本発明によるプログラムを含む制御プログラムに従って所定の動作を行う。
上記トラッキング制御回路88によって対物レンズ70が制御されているとき、スレッドモータ制御回路68により、対物レンズ70が光ピックアップ5内の中心位置近傍に位置するようスレッドモータ66つまり光ピックアップ65が制御される。
モータ制御回路64、スレッドモータ制御回路68、変調回路73、レーザ制御回路75、PLL回路76、データ再生回路78、フォーカシング制御回路87、トラッキング制御回路88等は、サーボ制御回路として1つのLSIチップ内に構成することができ、又これら回路はバス89を介してCPU90によって制御される。CPU90はインターフェース回路93を介してホスト装置94から提供される動作コマンドに従って、この光ディスク記録再生装置を総合的に制御する。またCPU90は、RAM91を作業エリアとして使用し、ROM92に記録された本発明によるプログラムを含む制御プログラムに従って所定の動作を行う。
次に、本発明に係るレーザパワー制御について説明する。
図2はレーザ制御回路75の構成を示すブロック図である。
リードDAC15はCPU90からのリードパワーデータをDA変換して、リードパワー電圧VrpをリードAPC(auto-power controller)14に出力する。リードAPC14は、サンプルホールド回路16の出力電圧Vrsとリードパワー電圧Vrpを比較し、該比較結果に基づいてリード出力電流Iraを発生する。出力電流Iraの値は電流モニタ14Mによりモニタできる。
尚、リードAPC14の出力は電圧でもよいが、ここでは電流を出力するものとして説明する。この電流Iraは加算器18によりライトAPC12からの電流Iwaと加算され半導体レーザ79に供給される。半導体レーザ79は供給された電流に対応する電力でレーザ光を発生する。
フォトダイオードにより構成されるフロントモニターFMは半導体レーザ79が発生するレーザ光の光強度を検出し、検出信号をサンプルホールド回路13、16に供給する。サンプルホールド回路16は情報記録時に、フロントモニタFMからの信号を所定タイミングでサンプルし、サンプルした電圧VwsをライトAPC14に出力する。又、サンプルホールド回路16は情報記録時以外の期間中に、フロントモニタFMからの信号を所定タイミングでサンプルし、サンプルした電圧VrsをリードAPC14に出力する。
リードAPC14はサンプルされた電圧Vrsとリードパワー電圧Vrpが一致するように、リード出力電流Iraを発生する。従って、リードパワーは常にリードパワーデータに対応する値に制御される。又、リードAPC14は情報の記録時、再生時に関わらず、装置に電源が投入されている限りリード出力電流Iraを発生する。
ライトDAC11はCPU90からのライトパワーデータをDA変換して、ライトパワー電圧VwpをライトAPC12に出力する。ライトAPC12はライトゲート信号がHレベル及びEFMデータ(ユーザデータ)がHレベルのとき、サンプルホールド回路13の出力電圧Vwsとライトパワー電圧Vwpを比較し、両者が一致するように出力電流Iwaを発生する。従って、記録時のライトパワーは常にライトパワーデータに対応する値に制御される。出力電流Iwaの値は電流モニタ12Mによりモニタできる。
次に本発明による記録速度制御について説明する。
図3は本発明の第1の実施形態に係る記録速度制御を示すフローチャートである。本実施形態では半導体レーザ79の周囲温度に応じて、ディスク61に対する情報の最高記録速度が決定される。以下の説明において記録速度は倍速を単位として表現する。この倍速とは、音楽CDの再生データレートで情報を記録するために必要な線速度を”1倍速の線速度”として、その何倍の線速度であるかを示す。1倍速の線速度は約176.4Kbit/Sで情報を記録するための線速度である。レーザービームのディスク上線速度とデータレートは常に一定の関係を有し、データレートに応じて線速度が決定される。従って、例えば8倍速の記録速度は1411.2Kbit/Sのデータレートで情報を記録するときの線速度を意味する。尚、線速度とデータレートの比はCDとDVDでは異なっているが、同一種の光ディスクにおいては一定である。
ホスト装置94から記録指示を受けると、CPU90はディスク内周または内周及び外周の所定試し書き領域において、例えば8倍速でOPC(optimum power control)を行なう(S1)。即ち、半導体レーザー79の記録パワーを変えながらテストデータの試し書き及び再生を行い、OPC実行時の記録速度(ここでは8倍速)における最適パワーを、再生データのエラーレートに基づいて判断する。
次にCPU90は、ホスト装置94により指定された記録速度V1を入力する(ST101)。この指定記録速度V1は特別なユーザ指示がない限り、光ディスク装置の定格最高記録速度Vmax(例えばDVDの場合で48倍速)を示す。ここで、使用される光ディスクは定格最高記録速度で記録可能なディスクとする。
CPU90は指定記録速度V1を基に、ディスクの記録領域最内周から最外周までの記録速度VR1を算出する(ST103)。この記録速度VR1は、ディスクの半径位置に応じた速度であって、図4A〜4Cのように表すことができる。図4AはCAVの場合で、記録線速度VR1はディスク最内周の半径R1から最外周の半径R2にかけて直線的に増加する。最外周半径R2における記録速度が上記指定記録速度V1である。図4BはZCLVの場合で、記録線速度VR1はディスク最内周の半径R1から最外周の半径R2にかけて段階的に増加する。最外周ゾーンにおける記録線速度が上記指定記録速度V1である。図4CはCLVの場合で、記録線速度VR1は常に上記指定記録速度V1である。CPU90は、このようにして決定された記録線速度VR1をモータ制御回路64に設定する。
尚、半導体レーザの記録パワーは記録線速度の増加に応じて増加する必要がある。従って、ステップST101のOPCにより決定した8倍速での最適パワーに基づいて、記録線速度VR1に応じた最適な記録パワーも決定される。
次にCPU90はステップST104のように、光ピックアップヘッド65を移動して、ディスク上の記録開始位置にアクセスする。このとき、モータ制御回路64は、光ピックアップヘッド65の位置に応じた線速度VR1でディスク61が回転するようスピンドルモータ63を制御する。
前述したように半導体レーザ79は情報記録時を除き、情報を再生するためのリードパワーで常に発光している。CPU90はステップST105のように、半導体レーザー79に流れている現在の電流、即ち再生レーザー電流Iracを測定する。この測定は、リードAPC14の電流モニタ14Mを用いて行う。
CPU90は測定した再生レーザー電流Irac及び基準レーザー電流Irefrから半導体レーザー79の周囲温度を推定する(ST106)。この基準レーザー電流Irefrは、例えば周囲温度20°Cにおいて所定のリードパワーで発光する半導体レーザー79に流れる再生電流を、装置の出荷前に予め測定した値であって、例えばROM92に記録されている電流値である。
図5は所定のリードパワーで発光する半導体レーザー79の再生レーザー電流(LD電流)と周囲温度の関係を示す図である。このように半導体レーザーは各半導体レーザーに応じて、固有の再生レーザー電流/温度特性を有している。従って、この電流値から周囲温度を推定することができる。この電流/温度特性はROM92等の不揮発性メモリに、ルックアップテーブルとして予め格納されいる。CPU90は再生レーザー電流に対応するアドレス値をROM92に供給し、温度値を読み出す。
しかし、半導体レーザの電流/温度特性は複数の装置間で同一ではなくバラツキがある。従ってCPU90は、上記電流/温度特性における20°Cの電流値と、装置の基準再生レーザー電流Irefrとの差を求め、この差を基に、ROM92から読み出した温度値を補正する。この補正した温度値を周囲温度t°Cとする。
半導体レーザーの駆動電流は、再生時より記録時の方が遥かに大きい。従って、周囲温度は再生時より記録時の方が高い。記録時のレーザーパワーは、記録速度の増加に応じて大きくしなければならない。CPU90は、この周囲温度が光ディスク装置及び光ディスクの許容定格温度を超えないように、半導体レーザーの記録時の最大出力を決定し、該最大出力に対応する最高記録速度V2を計算する(ST107)。
以下、最高記録速度V2の計算方法の一例を説明する。
光ディスク装置の最高記録記録速度をVmaxとすると、温度t°Cにおける最高記録速度V2(倍速)は以下のように表すことができる。
V2=Vmax−α(t−20) (t>20)
t≦20のとき、V2=Vmax …(1)
αは温度要因係数であって、半導体レーザの温度特性及び光ディスクの温度特性、その他温度変化要因によって経験的及び実験的に決まる係数である。例えば、光ディスク装置の最高記録速度Vmaxが48倍速で、温度要因係数αが0.52の場合、周囲温度50°Cおける最高記録速度V2は、以下のように算出できる。
V2=48−0.52*(50−20)=32.4(倍速)
実際に設定する記録速度V2は、光ディスク装置に設定可能でV2を超えない線速度を選択するように制御するため、32倍速となる。尚、温度に対応する最高記録速度はルックアップテーブルを用いても良い。即ち、温度に対応する最高記録速度V2をROM92に格納しておき、現在の周囲温度に対応するROMアドレスから最高記録速度V2を読み出しても良い。更に、再生時のレーザー電流Iracに対応する最高記録速度V2をルックアップテーブルを用いて求めても良い。
図3の説明に戻り、ステップST108でCPU90は、現在の記録位置に対応する記録速度VR1cと、現在の温度t°Cにおける最高記録速度V2を比較する。記録速度VR1cは例えばCAVの場合、図4Aのように現在の記録位置Rcにおける線速度VR1cである。記録速度VR1cが最高記録速度V2より大きい場合(Yesの場合)、CPU90は記録速度を最高記録速度V2と決定し、モータ制御回路64に設定されている記録速度VR1をV2に制限する(ST109)。この結果、記録速度V2で情報が記録されるようスピンドルモータの回転数が制御される。記録速度VR1cが最高記録速度V2以下の場合(Noの場合)、CPU90は現在設定されている記録速度VR1を変更せずに記録を続行する(ST110)。
以上説明したように本実施形態によれば、半導体レーザーの周囲温度に応じて記録速度が決定されるので、常に効率よく情報を光ディスクに記録することができる。尚、ステップST103〜ST105により決定される半導体レーザーの周囲温度は、部品点数の増加及びコスト上昇を許容できる場合、サーミスタ等の温度測定用素子を用いて測定しても良い。
次に本発明の第2の実施形態を説明する。
図6は第2の実施形態の動作を示すフローチャートである。本実施形態では、半導体レーザーの記録時に流れている電流を基に周囲温度が推定され、記録速度が決定される。
ステップST201のように情報記録を実行している際に、CPU90は半導体レーザ79を流れている電流(Iwa+Ira)を、電流モニタ12M及び14Mを用いて、記録レーザー電流1wcとして測定する(ST202)。
ステップST203でCPU90は記録レーザー電流1wcから半導体レーザー79の周囲温度t°Cを推定する。図7は所定のライトパワーで発光する半導体レーザー79の駆動電流(LD電流)と周囲温度の関係を示す図である。このように半導体レーザーは各半導体レーザーに応じて固有の記録レーザー電流/温度特性を有している。従って、記録レーザー電流値から周囲温度を推定することができる。この電流/温度特性はROM92等の不揮発性メモリに予め格納されいる。CPU90は記録レーザー電流に対応するアドレス値をROM92に供給し、温度値を読み出す。
この場合も、記録レーザー電流/温度特性は複数の装置間で同一ではなくバラツキがある。従ってCPU90は、上記電流/温度特性における20°Cの電流値と、装置の基準記録レーザー電流Irefwとの差を求め、この差を基に、ROM92から読み出した温度値を補正する。この補正した温度値を周囲温度t°Cとする。
次にCPU90は周囲温度が本光ディスク装置及び光ディスクの定格温度範囲を超えないように、周囲温度t°Cにおける最高記録速度V3を計算する(ST204)。この計算は上記式(1)と同様に行われる。
ステップST205でCPU90は、予め設定された図4A〜4Cのような記録速度VR1から求められる現在の記録速度VR1cと、ステップST203で求めた周囲温度t°Cにおける最高記録速度V3を比較する。記録速度VR1cが最高記録速度V3より大きい場合(Yesの場合)、CPU90は記録速度を最高記録速度V3と決定し、モータ制御回路64に設定されている記録速度をV3に制限する(ST206)。この結果、記録速度V3で情報が記録されるようスピンドルモータの回転数が制御される。記録速度VR1cが最高記録速度V3以下の場合(Noの場合)、CPU90は現在設定されている記録速度を変更せずに記録を続行する。
図8A〜8Cはディスク半径位置R3に情報を記録中に、ステップST206のように記録速度が制限された場合を示す。このように記録速度が制限されると、図8AのCAVの場合、半径R3の位置から例えばCLVに変更され、図8BのZCLV又は図8CのCLVの場合、半径R3の位置から例えば1ステップ低い線速度に設定される。
以上説明したように本実施形態によれば、情報記録中の半導体レーザー周囲温度に応じて記録速度が決定されるので、常に効率よく情報を光ディスクに記録することができる。本実施形態の場合も、部品点数の増加及びコスト上昇を許容できる場合、周囲温度をサーミスタ等の温度測定用素子を用いて測定しても良い。
本発明が適用される光ディスク記録再生装置の構成を示すブロック図である。 レーザ制御回路75の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る記録速度制御を示すフローチャートである。 CAV方式の場合に設定される記録線速度の一例示す図である。 ZCLV方式の場合に設定される記録線速度の一例示す図である。 CLV方式の場合に設定される記録線速度の一例を示す図である。 所定のリードパワーで発光する半導体レーザー79の再生レーザー電流と周囲温度の関係を示す図である。 第2の実施形態の動作を示すフローチャートである。 所定のライトパワーで発光する半導体レーザー79の駆動電流と周囲温度の関係を示す図である。 CAV方式でディスク半径位置R3に情報を記録中に、ステップST206のように記録速度が制限された場合を示す図である。 ZCLV方式でディスク半径位置R3に情報を記録中に、ステップST206のように記録速度が制限された場合を示す図である。 CLV方式でディスク半径位置R3に情報を記録中に、ステップST206のように記録速度が制限された場合を示す図である。
符号の説明
61…光ディスク、63…スピンドルモータ、70…対物レンズ、71、72…レンズ駆動コイル、79…半導体レーザ、80…コリメータレンズ、81…ハーフプリズム、82…集光レンズ、83…シリンドリカルレンズ。

Claims (3)

  1. 光ディスクを回転駆動するモータと、
    記録及び再生用レーザ光を発生する発光部と、
    再生時又は記録時に、前記発光部を流れる電流から前記発光部の周囲温度を判断する判断手段と、
    前記判断手段により判断された周囲温度から、記録速度を決定する決定手段と、
    前記決定手段により決定された記録速度以下で情報が前記光ディスクに記録されるよう、前記モータの回転速度を制御する制御手段と、
    を具備することを特徴とする光ディスク装置。
  2. 前記判断手段は、前記光ディスク装置の最高記録記録速度をVmax、αを前記発光部の電流/温度特性を含む要因により決まる温度係数とすると、温度t°Cにおける前記記録速度V2(倍速)を、次式
    V2=Vmax−α(t−20) (t>20)
    t≦20のとき、V2=Vmax
    に従って決定することを特徴とする請求項1記載の光ディスク装置。
  3. 光ディスクに対して情報を記録再生する光ディスク装置における記録速度制御方法であって、
    再生時又は記録時に、レーザ光を発生する発光部の周囲温度を判断するステップと、
    前記判断された周囲温度から、記録速度を決定するステップと、
    前記決定された記録速度以下で情報が前記光ディスクに記録されるよう、前記光ディスクを回転駆動するモータの回転数を制御するステップ、
    を具備することを特徴とする記録速度制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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