JP4265879B2 - 光ディスク記録方法及び光ディスク装置 - Google Patents

光ディスク記録方法及び光ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光ディスク記録方法及び光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
CD−R/RW(CD−Recordable/Rewritable)に代表される、スパイラル状(渦巻き状)のトラックを持つ記録媒体に情報を記録する光ディスク装置は、一般的には光ディスクを線速度一定で回転制御するCLV(Constant Linear Velocity:線速度一定)方式である。CLV方式では、光ディスクは単位時間に光ピックアップ上を通過するトラックの長さが一定になるように回転速度が制御されるので、光ディスクにおける記録媒体の内周に情報を記録するときは記録媒体の回転速度が速く、記録媒体上の記録位置が記録媒体の外周に行くに従って記録媒体の回転速度が遅くなる。
【0003】
CLV方式に対して、光ディスクを角速度一定で回転制御するCAV(Constant Anglear Velocity:角速度一定)方式がある。CAV方式では、光ピックアップによる記録媒体の記録位置によらず、常に記録媒体の回転速度を一定にして情報を記録媒体に記録する。
【0004】
近年では、光ディスク装置の高速化競争も激しく、光ディスクを回転させるスピンドルモータから見ると、高速で回転する必要がある。CLV方式を採用する光ディスク装置では、スピンドルモータから見ると、光ピックアップが光ディスクの内周に情報を記録しているときには回転を速くする必要があり、光ピックアップが光ディスクの外周に情報を記録しているときには回転を遅くしても良い。スピンドルモータの回転を速くするには、高速に対応したモータやドライバ、回路を使用する必要があり、スピンドルモータを低速のみに対応させた場合に比べて、システム自体が大きくなり、またコストアップになることは明らかである。
【0005】
このような問題を解決するために、ZCLV(Zone CLV)方式という方式が実用化されている。このZCLV方式では、光ディスクの内周で記録速度を遅くし、光ディスク上のある位置より外周に情報を記録するときには記録速度を速めている。すなわち、記録媒体の最内周に情報を記録するときは、スピンドルモータが高速で回転する。そこから記録位置が記録媒体の外周に行くに従い、CLV方式であるから、スピンドルモータは連続的に回転が遅くなる。
【0006】
通常のCLV方式では記録媒体の最外周まで連続的にスピンドルモータの回転速度が低下して行くが、ZCLV方式では記録媒体上のある一定の位置まで外周に来たところで一旦記録を中断し、記録速度を高速にする。つまり、その位置でスピンドルモータの回転速度を上げる。スピンドルモータの回転速度を上げたところで記録を再開し、さらに記録媒体の外周に向かって情報を記録して行くうちにスピンドルモータの回転速度が連続的に遅くなる。これを所定回数繰り返し、スピンドルモータの回転速度を高速化しながら記録媒体の最外周まで情報を記録する。
【0007】
また、ZCLV方式の記録速度について説明すると、光ディスクの記録媒体に記録される情報の密度は、記録媒体上のトラック全周で同一であるから、単位時間に光ピックアップの上を通過するトラックの長さと考えると分かりやすい。記録媒体の最内周から最外周までの途中で二回記録速度を上げた場合の記録媒体上の記録位置とスピンドルモータの回転速度との関係は図2に示すようになる。
このようなZCLV方式は、スピンドルモータの回転速度の上限をある速度に押さえたまま、より高速な記録を実現できる。
【0008】
また、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、各ゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、複数の記録モードを設け、各記録モード毎に、ゾーンを分割する分割時間と、各ゾーン毎のCLV速度をゾーンパラメータとして記憶手段に格納しておき、記録前に光ディスクの種別を光ディスク種別判断手段で判断し、その判断結果により光ディスクの種別に適したゾーンパラメータを前記記憶手段内の複数のゾーンパラメータの中から選び、この選んだゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うことを特徴とする光ディスク記録方法が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ZCLV方式では、光ディスクは、様々な企業、国で製造されており、偏心、面ブレなど、光ディスクの特性もまちまちである。光ディスク装置において特性の悪い光ディスクを用いて高速回転させた場合、フォーカスサーボやトラックサーボの追従制御が破綻し、高速での記録ができない場合がある。
【0010】
上記光ディスク記録方法は、情報を記録しようとする光ディスクが高速な記録に耐えられない場合に、それを検知して、記憶手段に格納されている有限個のゾーンパラメータの中から、当該光ディスクに記録可能な速度のうち最速に記録できるゾーンパラメータを選択するものである。
【0011】
しかしながら、光ディスク装置においては、記録パワーは光ディスクの種類によって大きく異なる。これは、光ディスクに使用している記録膜材料の違い、その膜厚、トラックの幅・深さなどの物理的な形状によって光ディスクの記録特性が大きく異なるからであり、また、光ディスクの記録特性に合わせるべく記録パルス幅を光ディスクの種類毎に加減しているためである。
【0012】
また、記録パワーは記録時のCLV速度(CLV方式の記録速度)によって大きく異なる。一般的には、記録パワーはCLV速度の平方根に比例すると考えられるが、光ディスクの種類によつて記録パルス幅を加減していることから記録パワーは光ディスクの種類やCLV速度に大きく依存して変動する。
【0013】
また、偏心や面ブレといった光ディスクの機械特性は、光ディスクの種類によって大きく異なり、光ディスクの製造メーカが使用しているスタンパーの精度、抜き打ち精度、工程管理目標値などによって大きく異なる。光ディスクの機械特性が悪いと、光ディスクを高速回転させたときに光ディスク上の記録を行う光スポットがトラックから外れるというトラック外れが起きる危険がある。ZCLV方式で光ディスクを高速回転させる場合は、トラック外れによる記録中断を避けなければならない。
【0014】
従って、記録速度は光ディスクの機械特性とのトレードオフにより決定してやる必要がある。光ディスクの種類によって光ディスクの機械特性が異なることを考慮して、その光ディスクに対して、最も高速に記録を行うことができ、かつ、トラック外れが起きない信頼性の高い記録ができるように、記録媒体の複数のゾーン領域、及び、そのCLV速度を決定する方法が問題となる。
【0015】
光ディスクは、種類が同一であっても、その製造ばらつきによって、記録感度や機械特性がばらつく。また、光ディスク装置は、組み付け精度がばらついており、光ディスクをローディングした時のチャッキング(光ディスクの中心とその駆動モータの回転中心とのずれ量)などもばらつき、相対的な光ディスクの機械精度がばらついてしまう。また、光ディスク装置で使用している半導体レーザの波長のばらつきにより、記録感度特性もばらつく。これらの製造ばらつき要因によって、最大書き込み可能速度(最大書き込み速度)もばらついてしまう。最大書き込み速度の製造ばらつきによる変動を正しく検知して最大書き込み速度を設定することが必要である。
【0016】
これらに対して、上記光ディスク記録方法では、記憶手段に格納されたゾークパラメータは、当然有限個であり、いくつかのパターンを想定して予め生成されているに過ぎず、その光ディスクについて、トラック外れを発生せずに記録可能な速度のゾーンパラメータであっても、真に最速に記録できるゾーンパラメータであるとは限らない。
【0017】
本発明は、記録に失敗することなく最速で記録を行うことができ、記録品質を損なわずに高速記録を行うことができる光ディスク記録方法及び光ディスク装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報から前記複数のゾーンの分割時間をリアルタイムで算出することを特徴とする。
【0019】
請求項2に係る発明は、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、記録中に光ディスクに対するトラックエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報から前記複数のゾーンの分割時間をリアルタイムで算出することを特徴とする。
【0020】
請求項3に係る発明は、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、記録中に光ディスクに対するランニングOPC結果のパワー変動情報を取得し、このパワー変動情報から前記複数のゾーンの分割時間をリアルタイムで算出することを特徴とする。
【0021】
請求項4に係る発明は、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報から前記複数のゾーンの分割時間をリアルタイムで算出することを特徴とする。
【0022】
請求項5に係る発明は、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号の振幅情報を取得し、かつ、記録中に光ディスクに対するランニングOPC結果のパワー変動情報を取得し、このパワー変動情報及び前記振幅情報から前記複数のゾーンの分割時間をリアルタイムで算出することを特徴とする。
【0023】
請求項6に係る発明は、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク装置において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報を用いて次のゾーンへの切り替えを行うかどうかを判定し、次のゾーンへの切り替えを行うと判定した場合にゾーンの分割時間を算出し、この分割時間を基にゾーンパラメータを生成し、このゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うものである。
【0024】
請求項7に係る発明は、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク装置において、記録中に光ディスクに対するトラックエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報を用いて次のゾーンへの切り替えを行うかどうかを判定し、次のゾーンへの切り替えを行うと判定した場合にゾーンの分割時間を算出し、この分割時間を基にゾーンパラメータを生成し、このゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うものである。
【0025】
請求項8に係る発明は、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク装置において、記録中に光ディスクに対するランニングOPC結果のパワー変動情報を取得し、このパワー変動情報を用いて次のゾーンへの切り替えを行うかどうかを判定し、次のゾーンへの切り替えを行うと判定した場合にゾーンの分割時間を算出し、この分割時間を基にゾーンパラメータを生成し、このゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うものである。
【0026】
請求項9に係る発明は、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク装置において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報を用いて次のゾーンへの切り替えを行うかどうかを判定し、次のゾーンへの切り替えを行うと判定した場合にゾーンの分割時間を算出し、この分割時間を基にゾーンパラメータを生成し、このゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うものである。
【0027】
請求項10に係る発明は、光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク装置において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号の振幅情報を取得し、かつ、記録中に光ディスクに対するランニングOPC結果のパワー変動情報を取得し、このパワー変動情報及び前記振幅情報を用いて次のゾーンへの切り替えを行うかどうかを判定し、次のゾーンへの切り替えを行うと判定した場合にゾーンの分割時間を算出し、この分割時間を基にゾーンパラメータを生成し、このゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1参考形態を示す。この第1参考形態の光ディスク装置は、光ディスクとしてのCD−R/RWに情報の記録再生を行うものである。光ディスク1はスピンドルモータ2により回転駆動され、スピンドルモータ2はモータドライバ3により光ディスク1がZCLV方式やCLV方式で回転するように駆動制御される。
【0033】
光ピックアップ5は、レーザダイオードなどのレーザ光源からレーザビームを出射し、このレーザビームを対物レンズにより光ディスク1における記録媒体のの記録面に集光させ、フォーカスサーボ、トラックサーボの各サーボ手段(制御手段)4によりアクチュエータの制御を行うことでフォーカスサーボ、トラックサーボを行い、光ディスク1上に記録されているデータを再生して再生信号を得、かつ、光ディスク1上にデータを記録する。
【0034】
データ再生時には、光ピックアップ5で得られた再生信号は、リードアンプ6で増幅されて2値化された後、CDデコーダ7でデインターリーブとエラー訂正の処理が行われる。CDデコーダ7からのデータはCD−ROMデコーダ8によりデータの信頼性を高めるためのエラー訂正処理が行われる。
【0035】
CD−ROMデコーダ8からのデータは、バッファマネージャ9によって、一旦バッファRAM10に蓄積され、セクタデータとして揃ったときにホストインターフェース(ホストI/F)11を介してホスト(ホストコンピュータ:パーソナルコンピュータ)へ一気に転送される。また、データが音楽データである場合には、CDデコーダ7からのデータは図示しないD/Aコンバータによりアナログのオーディオ信号に変換されて取り出される。
【0036】
一方、データ記録時には、ホストからホストI/F11を介して送られてきたデータがバッファマネージャ9によって一旦バッファRAM10に蓄積されてからデータ記録が開始される。データ記録を開始する前には、CPU16は、本参考形態の各部を制御して光ディスク1のPCA(Power Calibration Area)と呼ばれる試し書き領域で、OPC(Optimum Power Calibration)を行わせて最適な記録パワーを求めて設定する。
【0037】
データ記録の開始前には光ディスク1上のレーザ光スポットが書き込み開始地点に位置させられる。その書き込み開始位置は光ディスク1上のトラック(プリグルーブ)の蛇行によって予め光ディスク1に刻まれているウォブル信号であるATIP(Absolute Time In Pre−groove)信号によって求められる。ATIP信号は、光ディスク1上の絶対番地を示す時間情報であり、ATIPデコーダ12によってリードアンプ6からのデータより取り出されるとともに、ATIP信号エラーが検出されてATIP信号の検出エラー率が計測される。
【0038】
また、ATIPデコーダ12が生成する同期信号はCDエンコーダ13に入力されて正確な位置でのデータの書き出しが可能となる。データ記録を行うときにはバッファRAM10からデータが読み出され、このデータはCD−ROMエンコーダ14及びCDエンコーダ13でエラー訂正コードの付加やインターリーブが行われてレーザコントロール回路15、光ピックアップ5を介して光ディスク1に記録される。制御手段としてのCPU16は、光ディスク装置の各部を集中的に制御し、メモリ17にデータの読み書きを行う。
【0039】
図2はZCLV方式で記録を行う時に光ディスクにおける記録媒体の最内周から最外周までの途中で二回記録速度を上げた場合の記録媒体上の記録位置rとスピンドルモータの回転速度Rとの関係を示す。記録速度を上げる記録位置まではスピンドルモータの回転速度Rは徐々に低下して行く。これは、記録速度を一定にするため、つまり、単位時間に光ピックアップ上を通過するトラックの長さを一定にするように制御しているためである。
【0040】
記録速度を上げる記録位置は、この記録位置で上げられた記録速度でのスピンドルモータの回転速度が、記録媒体の最内周にデータを記録するときのスピンドルモータの回転速度と同一になるように決められるべきである。これにより、記録媒体の内周で記録速度を上げると、スピンドルモータはその分高速で回転する必要があり、この高速回転に応じた設計が必要になってしまう。また、記録速度を上げる記録位置を外周側にずらせると、スピンドルモータは記録媒体の最内周にデータを記録するときより遅い速度で回転することになり、高速記録のメリットが薄れてしまう。
【0041】
スピンドルモータ2の回転速度をR[rpm]とし、光ディスク1の中心から記録位置までの距離をr[mm]とすると、記録位置での線速v[m/s]は、
V=2*π*(r/1000)*(R/60)
で与えられる。但し、πは円周率である。CLV方式では、線速一定であるから、vは一定である。光ディスク1上の記録位置が外周に行くにつれてrが大きくなれば、Rは小さくなる。記録速度は線速のみに依存するため、CLV方式では記録速度は一定である。
【0042】
スピンドルモータ2の回転速度Rの上限をRmaxとすると、最内周の記録位置がr1であるとき、線速V1は、
V1=2*π*(r1/1000)*(Rmax/60)
となる。ここで、光ディスク1の外周ではスピンドルモータ2の回転速度Rは低くなり、スピンドルモータ2に余裕ができるため、光ディスク1上のある位置r2から記録速度を高速化して線速をv2とすると、
v2=2*π*(r2/1000)*(Rmax/60)
で与えられる。r1<r2であるから、v1<v2である。
【0043】
v2が一定になるように制御されるためにr2より外周での記録ではスピンドルモータ2の回転速度Rが小さくなるから、スピンドルモータ2の回転速度RはRmaxを上限としたままで、r2より外周では線速v2の記録速度で記録ができる。同様に、さらに外周のある位置r3から記録速度を高速化して線速をv3とすると、
v3=2*π*(r3/1000)*(Rmax/60)
となり、r2<r3であるからv2<v3であり、さらに記録速度を向上させることができる。
【0044】
記録速度を上げる位置では、一旦記録が中断される。ISO9660フォーマットなど、マスタリングの時点でトラックを任意に切ることができるフォーマットでデータを記録する場合には、予めその位置でトラックが区切られるようにマスタリングすることで、その位置をトラックの継ぎ目として記録を中断できる。また、既に実用化されているJustLinkなどの技術を用いれば、光ディスク上の任意の位置で一旦記録を中断し、記録速度を変化させて記録を再開することが可能である。また、パケット記録の場合には、パケットは光ディスク全体の記録容量に比較して容量が非常に小さいので、記録速度を上げる位置真近のパケットの書き終りで記録を中断できる。
【0045】
しかしながら、本参考形態の光ディスク装置においては、単にRmaxに合わせて記録速度向上(記録速度切替)を行うだけでなく、予定された記録速度向上位置より手前で速度を向上しても記録品質に問題が無いと判断される場合には予定位置より手前で速度を向上させ、逆に予定された速度向上位置にて速度を向上すると記録品質に問題が発生すると判断される場合には予定位置より後で速度を向上させる。さらに、現在の速度で記録し続けると記録品質に問題が発生すると判断される場合には速度を低下させる。
【0046】
図3は本参考形態の光ディスク装置の動作フローを示す。本参考形態では、光ディスク1上のどの場所で速度を向上させ若しくは低下させるかの判断基準として、ATIP信号(ATIP情報)を使用する。ATIP情報とは、未記録状態の光ディスク上に予め記録されたアドレス情報であるが、その他に、光ディスクの製造者に固有に割り当てられた情報なども含んでいる。つまり、ATIP情報を読み取ることで、光ディスクの特性を知ることができる。光ディスク装置の設計の段階で、ATIP情報を持つ光ディスクに対して、最適な速度の向上及び低下位置を予め評価によって決定することで、安定記録と高速記録を両立した記録速度制御が可能となる。
【0047】
すなわち、図3に示すように、CPU16は、記録時にはATIPデコーダ12からATIP情報を取得し、このATIP情報に基づいて、光ディスク1上の最適な速度の向上及び低下位置を評価して予定された速度向上位置及び速度低下位置(速度変更アドレス)を、速度向上を行えると共に記録品質に問題が無いような速度変更アドレスに変更して決定した後に、本参考形態の各部を制御して光ディスク1上の最初のゾーンへの記録を上述のように開始させる。
【0048】
CPU16は、光ディスク1上の記録位置(記録アドレス)が上述の速度変更アドレスに到達しない時には記録終了まで記録をそのまま行わせ、光ディスク1上の記録位置(記録アドレス)が上述の速度変更アドレスに到達した時毎に記録を中断させ、モータドライバ3にスピンドルモータ3の回転速度を所定の速度に変更させて次のゾーンの記録を開始させる。
【0049】
このように、第1参考形態によれば、記録を行う光ディスク1の特性によって、該光ディスク1上の記録速度を変化させる位置を変更する変更手段としてのCPU16を有するので、光ディスクの特性を得ることによって安定記録と高速記録とを両立させることができる。
【0050】
また、第1参考形態によれば、変更手段としてのCPU16は光ディスク1上の記録速度を変化させる位置を、光ディスク1に予め記録されたATIP情報から決定するので、光ディスクの特性をATIP情報から得ることによって、安定記録と高速記録とを両立させることができるように記録速度を変化させる位置を変更することができる。
【0051】
図4は本発明の第2参考形態の動作フローを示す。この第2参考形態では、上記第1参考形態において、図3に示す動作フローの代りに図4に示す動作フローを行う。すなわち、CPU16は、記録時には、まず、本参考形態の各部を制御して光ディスク1上への記録を上述のように行わせ、サーボ状態を監視して光ディスク1の特性を判断する。
【0052】
CPU16は、サーボ状態を示す信号としてサーボ手段4からのフォーカスエラー信号とトラックエラー信号を用い、これらのフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号の状態を監視してフォーカスエラー信号とトラックエラー信号の振幅がいずれも閾値以下の場合にはサーボ状態が良いと判断して記録をそのまま行わせる。CPU16は、フォーカスエラー信号とトラックエラー信号の少なくとも一方の振幅が閾値以上になった場合にはサーボ状態が悪くなったと判断して記録を中断させ、モータドライバ3にスピンドルモータ3の回転速度を所定の速度に変更させる(低下させる)ことでサーボ安定性を確保して次のゾーンの記録を開始させる。
【0053】
この第2参考形態によれば、変更手段としてのCPU16は光ディスク1上の記録速度を変化させる位置を、該光ディスク1に対するサーボ状態から決定するので、光ディスクの特性をサーボ状態を監視することから得ることによって、安定記録と高速記録とを両立させることができるように記録速度を変化させる位置を変更することができる。
【0054】
図5は本発明の第3参考形態の動作フローを示す。この第3参考形態では、上記第1参考形態において、図3に示す動作フローの代りに図5に示す動作フローを行う。CPU16は、光ディスク1の容量から光ディスク1の特性を判断する。例えばCD−Rは本来74分の記録領域が存在するが、近年、規格で許されたトラックピッチの最小値近傍にトラックを配置した、80分やそれ以上の記録領域をもつCD−Rが存在する。これらのCD−Rと従来の74分の記録領域をもつCD−Rとを比較すると、同じアドレスでも80分やそれ以上の記録領域をもつCD−Rの方が内周に位置する。つまり、スピンドルモータにとっては80分やそれ以上の記録領域をもつCD−Rの方が高速な回転を要求されることになり、安定した記録ができない可能性がある。よって、それぞれの光ディスクの容量によって速度向上位置もしくは速度低下位置を変更することで、想定しているスピンドルモータの回転速度を逸脱しないようにすることができる。
【0055】
図5に示すように、CPU16は、記録時にはリードアンプ6からの再生信号より光ディスク1の記録容量を取得し、この記録容量に基づいて、最適な速度の向上及び低下位置を評価して予定された速度向上位置及び速度低下位置(速度変更アドレス)を、速度向上を行えると共に記録品質に問題が無いような速度変更アドレスに補正した後に、本参考形態の各部を制御して光ディスク1上の各ゾーンの記録を上述のように行わせる。この場合、CPU16は、速度変更アドレスを上述の補正した速度変更アドレスとする。
【0056】
この第3参考形態によれば、変更手段としてのCPU16は光ディスク1上の記録速度を変化させる位置を、該光ディスク1の容量から決定するので、光ディスクの特性を光ディスクの容量から得ることによって、安定記録と高速記録とを両立させることができるように記録速度を変化させる位置を変更することができる。
【0057】
次に、本発明の実施形態について説明する。この実施形態は、上記第1参考形態とは以下に述べる点が異なる。本実施形態は、前述した光ディスク記録方法で記憶手段に予め格納してあるゾーンパラメータの代りに、光ディスクに対して最適のゾーンパラメータを生成し、この生成したゾーンパラメータを用いて光ディスクに記録を行う。
【0058】
ZCLV方式の記録技術に関しては、記録するデータを任意の位置での連続性を保証した記録中断と、さらに記録再開を行い、その記録再開時にCLV速度を上げることによってZCLV記録を行う方法が提案されている。しかし、各種光ディスクに最適に記録を行うためのゾーンの決定方法、各ゾーンの記録速度の決定方法については提案されていない。実施形態は、上記方法を使用しつつ、CLV速度を上げる位置を任意に変更することにより、高速記録と安定記録が両立した記録を行う。
【0059】
偏心や面ブレのある光ディスクでは、偏心成分はラジアル方向の揺れとなってトラッキングに影響し、面ブレはアキシャル方向の揺れとなってフォーカシングに影響する。光ディスクの回転が高速になれば、当然これらの揺れに対する追従は、より高速な応答が要求される。偏心や面ブレの大きさによっては、その追従が不能となる状況が発生する。
【0060】
光ディスクが高速回転すると、その回転速度に比例して光ディスクの偏心や面ブレに起因する振動も高速となり、フォーカスサーボ系やトラックサーボ系にも当然に高速な応答が要求される。よって、フォーカスサーボ系やトラックサーボ系が破綻しないことを前提とすると、光ディスクをある回転数以上で高速回転させながら記録を行うことはできない。しかしながら、より高速な記録を行うためには、光ディスクをできるだけ速く回転させる必要がある。
【0061】
前述したように、光ディスク装置や光ディスクにはばらつきがあり、また様々な種類の光ディスクが光ディスク装置に装着されることから、光ディスクの回転速度の上限は常に異なることになる。本実施形態では、これら回転速度の上限が異なる場合にも最速で記録を行えるようにZCLV方式におけるゾーン切替時間及び各ゾーンのCLV速度の設定をリアルタイムで変更する。
【0062】
フォーカシングやトラッキングの追従が不能である状況の場合は、当然記録を行うことは不可能である。このような場合には記録速度を落とすことによって、サーボに余裕を持たせた状態で記録を行う必要がある。
しかしながら、これは、高速記録の要求に反する。これを解決するために、本実施形態では、記録しようとする光ディスクに対するサーボ状態を把握し、サーボ状態が良好である時にはZCLV方式における速度切り替えを行う位置を早めて(内周側に変更して)より高速に記録を行い、逆にサーボ状態が悪い時にはZCLV方式における速度切り替えを行う位置を遅らせて(外周側に変更して)サーボ状態が破綻しないようにする。
【0063】
また、光ディスクへの記録に用いられる技術として、既知のランニングOPC(ROPC:Running Optimum Power Calibration)という技術がある。ROPCを行わない場合には光ディスクへの記録パワーは記録開始時のOPCで求まった記録パワーで一定であるが、ROPCを行う場合には光ディスクの記録感度の変化に応じて記録パワーを変化させ、常に最適な記録パワーにて記録を行う。記録感度ばらつきが大きい光ディスクでは、ROPCを行いながら記録を行う過程で記録パワーが大きくなり、記録パワーが光ピックアップのレーザ光源の発光パワー限界に到達することがあり得る。このような場合は、そのままの記録速度で記録を行うと、光ディスクへの記録に必要な記録パワーと実際の記録パワーとに差ができ、光ディスクへの記録品質が低下する。
そこで、本実施形態では、CPU16による本実施形態の各部の制御でROPCを行い、記録パワーがレーザ光源の発光パワーの限界に達したときには、記録速度を下げ、記録を続けることで、良好な記録品質を保って記録を行う。
【0064】
図6は実施形態にて光ディスクへ記録を行う場合の動作フローを示す。
光ディスクへ記録を行う場合には、記録に先だって、CPU16が光ディスク1に対するOPCを上述のように行う。CPU16は、OPCが失敗した場合には、サーボ手段4からのフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号によりフォーカスサーボ状態及びトラックサーボ状態が悪いか否かを判定し、リードアンプ6の出力信号から光ピックアップ5のレーザ光源の発光パワーが過大であるか否かを判定することで記録パワーが過大であるか否かを判定する。
【0065】
CPU16は、OPCが失敗した場合にフォーカスサーボ状態及びトラックサーボ状態がいずれも良くてレーザ光源の発光パワーが過大でない場合にはOPCエラーと判定する。また、CPU16は、フォーカスサーボ状態及びトラックサーボ状態のいずれか一方又は両方が悪い場合、もしくはレーザ光源の発光パワーが過大である場合には、記録速度を下げることで解決できることから、モータドライバ3にスピンドルモータ2の回転速度を1段階下げさせることで記録速度を1段階下げさせ、再度OPCを行う。
【0066】
CPU16は、OPCが成功したら、光ディスク1にデータを上述のように記録させるが、その際に常にサーボ手段4からのフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号を監視することでフォーカスサーボ状態及びトラックサーボ状態を監視すると共に、リードアンプ6の出力信号を監視することでレーザ光源の発光パワーを監視する。そして、CPU16は、フォーカスサーボ状態及びトラックサーボ状態のいずれか一方又は両方が所定のレベルより良好となり記録速度をさらに向上できるようになったか否かを判定し、フォーカスサーボ状態及びトラックサーボ状態のいずれか一方又は両方が所定のレベルより良好となった時には、記録速度が最大記録速度でなければ、その時点をゾーンの分割時間として該分割時間を基にゾーンパラメータ(ゾーンを分割する分割時間と、各ゾーン毎のCLV速度)を生成してその時点からZCLV方式の次のゾーンに移行し、そのゾーンパラメータによりモータドライバ3にスピンドルモータ2の回転速度を1段階上げさせることで記録速度を1段階上げさせてゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を続けさせ、記録速度の最適化を行う。
【0067】
ここで言う所定のレベルとは記録速度を1段階上げてもフォーカスサーボ、トラックサーボが破綻しないと判定できる状態を指し、フォーカスエラー信号、トラックエラー信号の振幅でそのレベルを測ることができる。現在の光ディスク1の回転速度でのフォーカスサーボ状態、トラックサーボ状態から、記録速度を1段階上げた場合のフォーカスサーボ状態、トラックサーボ状態を推定することになるが、これは光ディスク装置の設計によるところであり、設計時にフォーカスエラー信号、トラックエラー信号の振幅と所定のレベルとの相対関係を求めてCPU16のメモリに所定のレベルを記憶しておくことで、フォーカスサーボ状態、トラックサーボ状態が所定のレベルより良好となったか否かを判定することが可能である。
【0068】
また、CPU16は、フォーカスサーボ状態及びトラックサーボ状態のいずれか一方又は両方が所定のレベルより悪くなったか否かを判定し、フォーカスサーボ状態及びトラックサーボ状態のいずれか一方又は両方が所定のレベルより悪くなった時にはそのままの状態で記録を継続することによってフォーカスサーボ外れ、トラックサーボはずれや記録品質の悪化が想定されるので、その時点からゾーンの分割時間として該分割時間を基にゾーンパラメータを生成してその時点からZCLV方式の次のゾーンに移行し、そのゾーンパラメータによりモータドライバ3にスピンドルモータ2の回転速度を1段階下げさせることで記録速度を1段階下げさせてゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を続けさせ、記録速度の最適化を行う。
【0069】
また、CPU16は、リードアンプ6の出力信号からレーザ光源の発光パワーが限界(下限)に達したか否かを判定し、レーザ光源の発光パワーが限界(下限)に達した時には記録パワー不足で記録品質が悪化することが想定されるので、その時点からゾーンの分割時間として該分割時間を基にゾーンパラメータを生成してZCLV方式の次のゾーンに移行し、そのゾーンパラメータによりモータドライバ3にスピンドルモータ2の回転速度を1段階下げさせることで記録速度を1段階下げさせてゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を続けさせ、記録速度の最適化を行う。
【0070】
図7は本実施形態の光ディスク装置にて光ディスクへの記録を行った場合の光ディスクの回転速度を示す図である。図7の点線は光ディスク1上のアドレスでの、各記録速度で光ディスクを回転させた場合の光ディスクの回転速度である。また、図7の太い実線は、仮にサーボ限界が光ディスクのみに依存し、その回転速度が6500rpmであった場合の光ディスクの回転速度の変化である。図7の細い実線は、記録開始が12倍速、10分で16倍速、25分で20倍速、45分で24倍速となるようなZCLV方式で光ディスクに記録を行った場合の光ディスクの回転速度の変化である。
【0071】
前述した光ディスク記録方法ではゾーン切替時間はいくつかの選択肢から選択するだけであるが、実施形態ではゾーン切替時間をサーボ状態及びレーザ光源の発光パワーによって決定するので、例えばサーボ状態が良好となる光ディスクの上限回転速度が6500rpmであったとすると、図7に示すように、その上限回転速度を超えない範囲でできるだけ速く高速記録に移行することができ、その分記録時間を短縮することができる。
【0072】
この実施形態では、サーボ状態を把握するためにフォーカスエラー信号を用いている。フォーカスエラー信号は、レーザ光源からの記録再生用レーザ光の焦点が光ディスクの記録面に合致しているときにはリファレンス電圧となり、記録再生用レーザ光の焦点が光ディスクの記録面から外れたときにはそのずれに比例してリファレンス電圧との差が発生する信号である。つまり、フォーカスエラー信号の振幅が大きいときは、フォーカスサーボの追従状態が悪いことになる。光ディスクの回転速度を上げると、光ディスクの面ブレによる揺れが大きく速くなり、フォーカスサーボ追従性も悪くなり、フォーカスエラー信号の振幅が大きくなる。個々の光ディスク装置の性能によってフォーカスサーボ追従可能な揺れの限界でのフォーカスエラー信号の振幅を測定しておくことで、そのフォーカスエラー信号の振幅を越えない範囲でより高速に光ディスクを回転させることにより、記録に失敗することなく高速で記録を行うことができる。
【0073】
また、実施形態では、サーボ状態を把握するためにトラックエラー信号を用いている。トラックエラー信号は、レーザ光源からの記録再生用レーザ光が光ディスクに予め記録されているトラックの中央に追従しているときにはリファレンス電圧となり、記録再生用レーザ光がトラックの中央から外れたときにはそのずれに比例してリファレンス電圧との差が発生する信号である。つまり、トラックエラー信号の振幅が大きいときは、トラックサーボの追従状態が悪いことになる。光ディスクの回転速度を上げると、光ディスクの面ブレによる揺れが大きく速くなり、トラックサーボ追従性も悪くなり、トラックエラー信号の振幅が大きくなる。個々の光ディスク装置の性能によってトラックサーボ追従可能な揺れの限界でのトラックエラー信号の振幅を測定しておくことで、そのトラックエラー信号の振幅を越えない範囲でより高速に光ディスクを回転させることにより、記録に失敗することなく高速で記録を行うことができる。
【0074】
また、実施形態では、ROPCによる記録パワーの変動を用いて、記録品質の悪化を未然に防止する。光ディスクへの記録パワーは、ROPCによって、光ディスク1上のまさに記録している部分の記録感度に対して最適になるように増減される。一般的には、光ディスクへの記録が進んで記録位置が外周に行くに従って大きな記録パワーが必要となる。記録パワーが大きくなると、記録パワーが光ディスク装置のレーザ光源が出すことのできる発光限界に達することもあり得、そのまま記録を継続すると、記録パワー不足が予想される。記録パワーがその限界を越えない範囲でより高速に光ディスクを回転させることで、記録品質を損なわずに高速で記録を行うことができる。
【0075】
また、実施形態では、サーボ状態を把握するためにフォーカスエラー信号とトラックエラー信号を用いている。フォーカスエラー信号は光ディスクのアキシャル方向の動きによるサーボ乱れを示し、トラックエラー信号は光ディスクのラジアル方向の動きによるサーボ乱れを示すことから、フォーカスエラー信号とトラックエラー信号を共にサーボ乱れの判断の材料とすることで、より正しくサーボ外れを未然に察知できる。フォーカスエラー信号とトラックエラー信号が共に限界を越えない範囲でより高速に光ディスクを回転させることで、記録品質を損なわずに高速で記録を行うことができる。
【0076】
また、実施形態では、サーボ状態を把握するためにフォーカスエラー信号とトラックエラー信号を用いている。フォーカスエラー信号は光ディスクのアキシャル方向の動きによるサーボ乱れを示し、トラックエラー信号は光ディスクのラジアル方向の動きによるサーボ乱れを示すことから、フォーカスエラー信号とトラックエラー信号を共にサーボ乱れの判断の材料とすることで、より正しくサーボ外れを未然に察知できる。また、ROPC結果の記録パワー変動も監視し、記録パワーが発光限界に達した場合には記録速度を低下させることで、フォーカスエラー信号及びトラックエラー信号と記録パワー変動が各々限界を越えない範囲でより高速に光ディスクを回転させることにより、記録品質を損なわずに高速で記録を行うことができる。
【0079】
【発明の効果】
請求項に係る発明によれば、記録に失敗することなく高速で記録を行うことができる。
請求項に係る発明によれば、記録に失敗することなく高速で記録を行うことができる。
請求項に係る発明によれば、記録品質を損なわずに高速で記録を行うことができる。
【0080】
請求項に係る発明によれば、記録品質を損なわずに高速で記録を行うことができる。
請求項に係る発明によれば、記録品質を損なわずに高速で記録を行うことができる。
請求項に係る発明によれば、記録に失敗することなく高速で記録を行うことができる。
【0081】
請求項に係る発明によれば、記録に失敗することなく高速で記録を行うことができる。
請求項に係る発明によれば、記録品質を損なわずに高速で記録を行うことができる。
請求項に係る発明によれば、記録品質を損なわずに高速で記録を行うことができる。
請求項10に係る発明によれば、記録品質を損なわずに高速で記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1参考形態を示すブロック図である。
【図2】 光ディスク装置において記録媒体の最内周から最外周までの途中で二回記録速度を上げた場合の記録媒体上の記録位置とスピンドルモータの回転速度との関係を示す図である。
【図3】 上記第1参考形態の動作フローを示すフローチャートである。
【図4】 本発明の第2参考形態の動作フローを示すフローチャートである。
【図5】 本発明の第3参考形態の動作フローを示すフローチャートである。
【図6】 本発明の実施形態の動作フローを示すフローチャートである。
【図7】 同実施形態にて光ディスクへの記録を行った場合の光ディスクの回転速度を示す図である。
【符号の説明】
1 光ディスク
2 スピンドルモータ
3 モータドライバ
4 サーボ手段
5 光ピックアップ
6 リードアンプ
12 ATIPデコーダ
16 CPU

Claims (10)

  1. 光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報から前記複数のゾーンの分割時間をリアルタイムで算出することを特徴とする光ディスク記録方法
  2. 光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、記録中に光ディスクに対するトラックエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報から前記複数のゾーンの分割時間をリアルタイムで算出することを特徴とする光ディスク記録方法
  3. 光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、記録中に光ディスクに対するランニングOPC結果のパワー変動情報を取得し、このパワー変動情報から前記複数のゾーンの分割時間をリアルタイムで算出することを特徴とする光ディスク記録方法
  4. 光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報から前記複数のゾーンの分割時間をリアルタイムで算出することを特徴とする光ディスク記録方法
  5. 光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク記録方法において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号の振幅情報を取得し、かつ、記録中に光ディスクに対するランニングOPC結果のパワー変動情報を取得し、このパワー変動情報及び前記振幅情報から前記複数のゾーンの分割時間をリアルタイムで算出することを特徴とする光ディスク記録方法。
  6. 光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク装置において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報を用いて次のゾーンへの切り替えを行うかどうかを判定し、次のゾーンへの切り替えを行うと判定した場合にゾーンの分割時間を算出し、この分割時間を基にゾーンパラメータを生成し、このゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うことを特徴とする光ディスク装置
  7. 光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク装置において、記録中に光ディスクに対するトラックエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報を用いて次のゾーンへの切り替えを行うかどうかを判定し、次のゾーンへの切り替えを行うと判定した場合にゾーンの分割時間を算出し、この分割時間を基にゾーンパラメータを生成し、このゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うことを特徴とする光ディスク装置
  8. 光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク装置において、記録中に光 ディスクに対するランニングOPC結果のパワー変動情報を取得し、このパワー変動情報を用いて次のゾーンへの切り替えを行うかどうかを判定し、次のゾーンへの切り替えを行うと判定した場合にゾーンの分割時間を算出し、この分割時間を基にゾーンパラメータを生成し、このゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うことを特徴とする光ディスク装置
  9. 光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク装置において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号の振幅情報を取得し、この振幅情報を用いて次のゾーンへの切り替えを行うかどうかを判定し、次のゾーンへの切り替えを行うと判定した場合にゾーンの分割時間を算出し、この分割時間を基にゾーンパラメータを生成し、このゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うことを特徴とする光ディスク装置
  10. 光ディスク上のスパイラル状のトラックを複数のゾーンに分け、この複数のゾーンに対して異なるCLV速度で記録を行うZCLV方式の光ディスク装置において、記録中に光ディスクに対するフォーカスエラー信号及びトラックエラー信号の振幅情報を取得し、かつ、記録中に光ディスクに対するランニングOPC結果のパワー変動情報を取得し、このパワー変動情報及び前記振幅情報を用いて次のゾーンへの切り替えを行うかどうかを判定し、次のゾーンへの切り替えを行うと判定した場合にゾーンの分割時間を算出し、この分割時間を基にゾーンパラメータを生成し、このゾーンパラメータに対応する記録モードでZCLV記録を行い、記録速度の最適化を行うことを特徴とする光ディスク装置。
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