JP2005063546A - 光ディスク装置とレーザパワー調整装置とレーザパワー調整方法 - Google Patents

光ディスク装置とレーザパワー調整装置とレーザパワー調整方法 Download PDF

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Abstract

【目的】 記録媒体への情報の記録時のレーザ光の発光パワーが異なる場合において設定誤差をなくして記録品質を落とさずに記録を行うことができるようにする。
【構成】 LDドライバ部31がLDにレーザ光を第1の光量レベルとそれよりも大きい第2の光量レベルになるように電流信号を供給して発光駆動させ、LDからのレーザ光を光ディスクに照射し、PDがLDからのレーザ光の発光パワーを検出し、I/V変換器32がその発光パワーの電流信号を電圧信号に変換し、第1のコンパレータ35と第2のコンパレータ36がその電圧信号のレベルと予め設定された基準電圧レベルとを比較し、CPU37等がその比較結果に応じた電圧信号をLDドライバ部31に供給し、LDが発光するレーザ光の発光パワーの光量レベルを調整し、CPU37がLDの微分効率を求め、その微分効率に基づいてLDドライバ部31への電圧信号の最大設定値を変更する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、MO,MD,CD−Rディスク,CD−RWディスク,DVDディスク等の光ディスクに対してレーザ光を照射して情報の記録及び再生を行う光ディスク装置と、上記レーザ光のレーザパワーを調整するレーザパワー調整装置と、上記レーザ光のレーザパワーを調整するレーザパワー調整方法とに関する
近年、MO,MD,CD−Rディスク,CD−RWディスク,DVDディスク等の光ディスクに対してレーザ光を照射して情報の記録及び再生を行う光ディスク装置においては、光ディスクに情報を高速で記録できるようになっているため、レーザ光を高い発光パワーで発光させる必要がでてきた。
光ディスク装置の記録スピードで設定できる記録スピードが高くなっているにもかかわらず、低速の方が記録品質がいいと思っているユーザがおり、特にオーディオなどの記録では記録スピードを落として記録しようとする人もいる。
しかし、実際の記録動作時において発光パワー(記録パワー)が高いパワーであるとき、D/Aコンバータに予め設定する基準電圧値は大きくなるので、その基準電圧値に対するレーザ光の光量レベルの誤差は小さくなるが、記録パワーが最大パワーに比べて特に低い場合、D/Aコンバータの分解能は同じため、予め設定された基準電圧値に対する発光パワーの誤差は大きくなる。
つまり、発光が粗くなることを示している。例えば、最大パワーが50mWであるときに記録パワーを10mWとして記録させようとすると、単純に誤差は50mWで発光させるときに比べて5倍になってしまう。
このように発光パワーが粗くなってしまうということは、記録品質が落ちることを指し、したがって低パワーでは記録品質が落ちてしまうことになる。
以前のように記録スピードが低く、最大発光パワーが高くないときは殆ど設定誤差はなく、発光パワーの違いによって発光パワーが粗くなるといった問題はなかったが、これからはむしろこのような課題が増えてくることが予想される。
従来の光ディスク装置では、レーザダイオード(LD)駆動電流の設定を微分効率によって変化させるステップを変えることにより、微分効率が変わった場合でも例えば高い発光パワー側だけでみると正確に設定することができる(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−296886号公報
しかしながら、従来の光ディスク装置では、LD駆動電流の設定を微分効率によって変化させるステップを変えるため、もし微分効率が変わった場合でも例えば高い発光パワー側だけでみると正確に設定することはできるが、低い発光パワーの場合には設定誤差が大きくなるためにステップを変えても正確な設定値にいきつくことができなくなってしまうという問題があった。
すなわち、高い発光パワーで発光できる場合に低い発光パワーを設定しようとしても設定誤差が大きいために正確な設定を行うことができないという問題があった。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、記録媒体への情報の記録時のレーザ光の発光パワーが異なる場合において設定誤差をなくして記録品質を落とさずに記録を行うことができるようにすることを目的とする。
この発明は上記の目的を達成するため、次の(1)〜(4)の光ディスク装置を提供する。
(1)記録媒体に照射するレーザ光を発光する発光手段と、その発光手段から発光されるレーザ光の発光パワーを少なくとも第1の光量レベルとその第1の光量レベルよりも大きいレベルである第2の光量レベルとの2つ以上の光量レベルになるように上記発光手段に電流信号を供給してレーザ光を発光駆動させる発光駆動手段と、上記発光手段によって発光されたレーザ光の発光パワーを検出する発光パワー検出手段と、その発光パワー検出手段によって検出された発光パワーの電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換手段と、その電流電圧変換手段によって変換された電圧信号のレベルと予め設定された基準電圧レベルとを比較する比較手段と、その比較手段による比較結果に応じた電圧信号によって上記発光駆動手段が上記発光手段に供給する電流信号を調整して上記発光手段が発光するレーザ光の発光パワーの光量レベルを調整する光量レベル調整手段を有し、上記光量レベル調整手段に、上記発光手段の微分効率を求め、その微分効率に基づいて上記発光駆動手段への電圧信号の最大設定値を変更する電圧信号最大設定値変更手段を設けた光ディスク装置。
(2)上記(1)の光ディスク装置において、微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせない場合の非合焦時微分効率に対する前記微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせた場合の合焦時微分効率を求めるための演算情報を予め求めて記憶する演算情報記憶手段を設け、上記電圧信号最大設定値変更手段を、上記記録媒体へのレーザ光の焦点を合わせないとき、上記発光手段の微分効率の初期値を求め、その求めた微分効率の初期値と上記演算情報記憶手段から取得した演算情報とに基づいて上記発光手段の微分効率を求め、その求めた微分効率に基づいて上記発光駆動手段への電圧信号の最大設定値を変更する手段にした光ディスク装置。
(3)上記(2)の光ディスク装置において、上記発光手段の微分効率を、上記記録媒体への情報記録前に求めるようにした光ディスク装置。
(4)上記(2)の光ディスク装置において、上記発光手段の微分効率を、上記記録媒体に情報を記録中に求めるようにした光ディスク装置。
また、次の(5)〜(8)のレーザパワー調整装置も提供する。
(5)記録媒体に照射するレーザ光を発光する発光手段に電流信号を供給して上記レーザ光の発光パワーを少なくとも第1の光量レベルとその第1の光量レベルよりも大きいレベルである第2の光量レベルとの2つ以上の光量レベルになるように発光駆動させる発光駆動手段と、上記発光手段によって発光されたレーザ光の発光パワーを検出する発光パワー検出手段と、その発光パワー検出手段によって検出された発光パワーの電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換手段と、その電流電圧変換手段によって変換された電圧信号のレベルと予め設定された基準電圧レベルとを比較する比較手段と、その比較手段による比較結果に応じた電圧信号によって上記発光駆動手段が上記発光手段に供給する電流信号を調整して上記発光手段が発光するレーザ光の発光パワーの光量レベルを調整する光量レベル調整手段を有し、上記光量レベル調整手段に、上記発光手段の微分効率を求め、その微分効率に基づいて上記発光駆動手段への電圧信号の最大設定値を変更する電圧信号最大設定値変更手段を設けたレーザパワー調整装置。
(6)上記(5)のレーザパワー調整装置において、微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせない場合の非合焦時微分効率に対する上記微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせた場合の合焦時微分効率を求めるための演算情報を予め求めて記憶する演算情報記憶手段を設け、上記電圧信号最大設定値変更手段を、上記記録媒体へのレーザ光の焦点を合わせないとき、上記発光手段の微分効率の初期値を求め、その求めた微分効率の初期値と上記演算情報記憶手段から取得した演算情報とに基づいて上記発光手段の微分効率を求め、その求めた微分効率に基づいて上記発光駆動手段への電圧信号の最大設定値を変更する手段にしたレーザパワー調整装置。
(7)上記(6)のレーザパワー調整装置において、上記発光手段の微分効率を、上記記録媒体への情報記録前に求めるようにしたレーザパワー調整装置。
(8)上記(6)のレーザパワー調整装置において、上記発光手段の微分効率を、上記記録媒体に情報を記録中に求めるようにしたレーザパワー調整装置。
さらに、次の(9)〜(12)のレーザパワー調整方法も提供する。
(9)記録媒体に照射するレーザ光を発光する発光手段に電流信号を供給して上記レーザ光の発光パワーを少なくとも第1の光量レベルとその第1の光量レベルよりも大きいレベルである第2の光量レベルとの2つ以上の光量レベルになるように発光駆動させる発光駆動工程と、上記発光手段によって発光されたレーザ光の発光パワーを検出する発光パワー検出工程と、その発光パワー検出工程によって検出された発光パワーの電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換工程と、その電流電圧変換工程によって変換された電圧信号のレベルと予め設定された基準電圧レベルとを比較する比較工程と、その比較工程による比較結果に応じた電圧信号によって上記発光駆動工程による上記発光手段に供給する電流信号を調整して上記発光手段が発光するレーザ光の発光パワーの光量レベルを調整する光量レベル調整工程と、上記発光手段の微分効率を求め、その微分効率に基づいて上記発光駆動工程で出力する電圧信号の最大設定値を変更する電圧信号最大設定値変更工程とからなるレーザパワー調整方法。
(10)上記(9)のレーザパワー調整方法において、微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせない場合の非合焦時微分効率に対する上記微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせた場合の合焦時微分効率を求めるための演算情報を予め求めて記憶する演算情報記憶工程を設け、上記電圧信号最大設定値変更工程を、上記記録媒体へのレーザ光の焦点を合わせないとき、上記発光手段の微分効率の初期値を求め、その求めた微分効率の初期値と上記演算情報記憶工程によって記憶された演算情報とに基づいて上記発光手段の微分効率を求め、その求めた微分効率に基づいて上記発光駆動工程によって出力する電圧信号の最大設定値を変更する工程にしたレーザパワー調整方法。
(11)上記(10)のレーザパワー調整方法において、上記発光手段の微分効率を、上記記録媒体への情報記録前に求めるレーザパワー調整方法。
(12)上記(10)のレーザパワー調整方法において、上記発光手段の微分効率を、上記記録媒体に情報を記録中に求めるレーザパワー調整方法。
この発明による光ディスク装置とレーザパワー調整装置とレーザパワー調整方法は、記録媒体への情報の記録時のレーザ光の発光パワーが異なる場合において設定誤差をなくして記録品質を落とさずに記録を行うことができる。
この発明では、微分効率に応じてレーザダイオード駆動手段への電圧信号の最大設定値(以下「電圧最大設定値」と呼ぶ)を変更する(変える)ようにする。
電圧最大設定値が変わることで設定誤差もなくすことができ、かつ微分効率によって変えることでLD駆動電流の最大値としてはできるだけ多く流し、さらに分解能がかわるので設定誤差もできるだけ小さくすることができる。
ところで、記録媒体(光ディスク)に対する情報のリード(読み出し)やライト(書き込み)を行う際に、光ディスクのトラックにレーザ光を当てて焦点を合わせ(合焦)、焦点が合った状態にレンズを制御し(以下「フォーカスサーボオン」という)、さらにデータ(情報)が書かれている溝にレーザ光を追従させるようにレンズを制御する(以下「トラッキングオン」という)。
また、通常は微分効率を求めるためにはいくつかの種類の発光パワーで発光させ、そのときのAPCで求まったLD駆動電流値、つまりD/Aコンバータの値から1次近似式を求めてその傾きを微分効率とする。
このとき、フォーカスサーボがオン状態では実際に光ディスクに記録を行ってしまうため、フォーカスサーボがオンする前に微分効率を求める。
しかし、実際はフォーカスサーボオンとフォーカスサーボオフで微分効率が変わってしまうため、予め実験等でフォーカスサーボオンとフォーカスサーボオフでどれくらい微分効率が異なるかを求めておく。
そこで、その値から実際に光ディスクへの記録時にどのような微分効率になるかがわかり、その微分効率から電圧最大設定値を決めるため、より精度よく、適切な発光パワーを設定できるようになる。
また、一般的に光ディスクに記録をする前に最適な記録パワー(最適記録パワー)を求める(以下「OPC」という)。このとき、設定するLD駆動電流は上記フォーカスサーボオン/フォーカスサーボオフを考慮して設定されたものであるが、OPCで発光したときの微分効率の方がこの後に行われる実記録時の微分効率に近い。
したがって、そのOPCで記録を行ったときに求めた微分効率から電圧最大設定値を決めることにより、より精度よく、適切な発光パワーを設定できるようになる。
さらに、実記録が開始されたときはそのOPCの場合などと異なり、同じ発光パワーで書き続けているので温度上昇が大きいため、微分効率が高くなる。
もし、これが短時間ならあまり問題にならないが、もし長い時間記録を行った場合に微分効率の変動が大きくなる。ある期間毎にAPCをかけている間に変動したLD駆動電流設定値を比べることによって記録開始からの微分効率の変化もわかる。
そこで、光ディスクへのデータの記録時にも微分効率をそのときのLD駆動電流の設定値から設定し直し、そのときの微分効率から電圧最大設定値を決めることにより、より精度よく、適切な発光パワーを設定できるようになる。
〔実施例1〕
以下、この発明の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。
光ディスク装置における光ディスク(記録媒体)へのデータの記録は、例えば追記録可能な記録媒体であるCD−RディスクではCD−Rディスク上の記録膜にレーザ光の発光手段(光源)であるレーザダイオード(以下「LD」とする)から発光される強いレーザ光量のレーザ光を光ビームとして照射し、その熱反応によって光ディスクに穴(ピット)を開けることにより行われる。
また、再記録可能な記録媒体であるCD−RWディスクでは記録膜の結晶状態を変化させることによって行われる。
図3は、CD−Rディスクの記録時のレーザ光の発光パワーの変化の一例を示す波形図である。
図3において時間tライトスタートより前が光ディスクからデータを再生(リード)するときの発光波形であり、時間tライトスタートより後が光ディスクにデータを記録(ライト)するときの発光波形であり、LDからは第1の光量レベル(第1の発光パワー)P1と第1の光量レベルP1よりも高いレベルの第2の光量レベル(第2の発光パワー)P2のレーザ光が繰り返し出射される。
この第2の光量レベルP2が記録パワー(記録時の発光パワー)であり、第2の光量レベルP2で発光したときに記録膜にピットを開けることができる。
また、第1の光量レベルP1は再生パワーであり、第1の光量レベルP1レベルのところがそのままスペースとなる。
なお、第3の光量レベルP3>第2の光量レベルP2を満たす第3の光量レベルP3を設けて、第1の光量レベルP1,第2の光量レベルP2,第3の光量レベルP3の3値の発光パワーで記録時の発光波形を生成することがある。第3の光量レベルP3をピット先頭に位置付けるようにして、ピットエッジを先鋭化している。
また、CD−RWディスクのような相変化型の書き換え可能な記録媒体では、元々3値を設け、第3の光量レベルP3と第1の光量レベルP1を高速で繰り返すことで記録面を非結晶化し、第2の光量レベルP2を持続させることで記録面を結晶化させる。
光ディスクのデータを再生するとき、LDから発光されるレーザ光の発光パワーは低くてDC発光であり、一般的に第1の光量レベルP1は1mWほどである。
一方、記録時にLDから発光されるレーザ光の発光パワーは高く、第2の光量レベルP2は一般に数mW〜数10mWである。
図4は、ZCLVにおけるゾーンの区分けを示す説明図である。
例えば、CD−Rディスクに12倍速(12x)でデータ記録させる場合、記録時の発光パワー(記録パワー)は再生時の発光パワー(再生パワー)に対して30倍くらいになる場合もある(例えば再生パワーが1mWの時に記録パワーが30mW)。
しかし、近年は再生速度も記録速度も共に上昇しつつあり、記録速度は上記12xよりも速い32xや40xになるものもある。そのため、このような速度で記録を行う場合、再生パワーに対して30倍よりも大きくなっている。
ところで、光ディスクへ高速でデータ記録ができるようになるにつれて、光ディスク(記録媒体,光記録媒体)も高速対応用というモデルも出てきている。メーカが同じでも高速対応・非対応のメディアそれぞれにメディアコードが予め埋め込んであり、そのメディアコードを検出することができるような仕組みが光ディスク装置にあればどのメーカのもので、どういった種類のメディアかを判断することができる。
また、CD−Rディスクは線密度一定であるが、このようなメディアでは線速度一定(以下「コンテント・リニア・ベロシティ(Constant Linear Velocity)」と呼ぶ)で回転させながら記録するのが普通であった。
この場合、記録媒体とレーザ光(レーザビーム)との相対速度がいつも一定なので、設定する発光パワー(記録パワー)や記録パルス幅等の記録条件は記録の前に決めておく。
なお、記録パルス幅は使用メディア毎に予め決めておくものであるが、設定する記録パワーは最内周部の特定の領域で発光パワーを振って試し書きを行い、それで決定した最適記録パワーを用いて、同じ線速度で全面記録して問題はない。
このようにして最適記録パワーを求めることを、一般的にオプティマム・パワー・キャリブレーション(以下「OPC(Optimum Power Calibration)」という)と呼ぶ。
なお、このOPCの方法に関しては公知技術なのでここでは詳述しない。
ところで、LDはその特性として、自らの発振による温度上昇等によってその発光パワーが変化するので、光ディスク装置等において受光素子でLD出力をモニタしながらLDを駆動する電流を制御しないと時間が経つにつれて発光パワーが変わってしまう。
したがって、一般的に記録時のように高い発光パワーで発光させるような光ディスク装置ではLDの発光パワーを一定に制御するような回路が必要である。
これを自動パワーコントロール(以下「APC(AutoPowerControl()」という)いうものである。
図2は、この発明の光ディスク装置の一実施例である光ディスクドライブの構成を示すブロック図である。
この光ディスクドライブは、上記光ディスク装置に相当する。
光ディスク28は、ディスク基板上にデータ列をピットと呼ばれる穴の有無で表現するMO,MD,CD(Compact Disc),CD−ROMディスク,CD−Rディスク,CD−RWディスク,DVDディスク等の光ディスク(記録媒体)であり、これにレーザ光をあてて、その反射光変化でデータを読み取る。このデータ列はレコードの様にディスク基板上に螺旋状に並べられている。この螺旋状に配された線をトラックと呼んでおり、隣り合うトラック間の距離は1.6ミクロンである。
さて、光ディスク28はスピンドルモータ(Spindle Motor)10によって回転駆動される。
スピンドルモータ10は、モータドライバ(Motor Driver)12とサーボ(Servo)14により一定速度になるように制御される。
光ピックアップ部(Pick Up)11は、公知技術なので図示を省略したレーザダイオード(Laser Diode),光学系(レンズ等),フォーカスアクチュエータ(レーザ光の焦点が光ディスク28に合うようにレンズの位置を光ディスク28と垂直方向に動かす機構),トラックアクチュエータ(レーザ光の焦点がトラックをトレースするように光ディスク28の半径方向(スレッジ方向)にレンズを動かす機構),受光素子及びポジションセンサ等を内蔵したものであり、レーザ光を光ディスク28に照射する。
また、光ピックアップ部11全体はシークモータ(公知なので図示省略)によりスレッジ方向に移動可能である。
これらフォーカスアクチュエータ,トラックアクチュエータ,シークモータは、受光素子,ポジションセンサから得られた信号に基づいてモータドライバ12とサーボ14によりレーザースポットが目的の場所に位置するように制御される。
光ディスク28からのデータ読み出し(データのリード)の場合、光ピックアップ部11で得られた再生信号はリードアンプ(Readamp)13で増幅されてイコライザ処理や2値化(デジタル化)された後、CDデコーダ(CD Decoder)15に入力されてEFM復調される。EFMとはエイト・トゥ・フォーティーン・モジュレーション(Eight to Fourteen Modulation)の略であり、光ディスク28には光学的に再生または記録しやすいように8bitデータを14bitのデータに変調したデータが書かれている。EFM復調されたデータはデインタリーブ(並べ替え直し)とエラー訂正の処理を受ける。
その後、このデータはバッファマネージャ(Buffer Manager)21により一旦バッファRAM(Buffer RAM)20に蓄えられ、セクタデータとしてそろった段階でATAPIやSCSI等のインタフェース(I/F)23を介してホストコンピュータに一気に送られる。
音楽データの場合、CDデコーダ15から出てきたデータはD/Aコンバータ24に入力されてアナログのオーディオ信号が取り出される。
光ディスク28へのデータ書き込み(データのライト)時は、I/F23を通してホストコンピュータから送られてきたデータを、バッファマネージャ21により一旦バッファRAM20に蓄え、バッファRAM20にある程度量のデータが貯まったところで書き込みを開始するが、その前にレーザースポットを書き込み開始地点に位置させなければならない。この地点はトラックの蛇行により予め光ディスク28に刻まれているウォブル信号により求められる。
ウォブル信号にはATIPと呼ばれる絶対時間情報が含まれており、ATIPデコーダ16によりこの情報が取り出せる。
また、ATIPデコーダ16が生成する同期信号はCDエンコーダ18に入力されて正確な位置でのデータの書き出しを可能にしている。
バッファRAM20のデータはCD−ROMエンコーダ19やCDエンコーダ18でエラー訂正コードの不可やインターリーブ(並べ替え)が行われた後にEFM変調され、レーザコントローラ(Laser Controller,レーザーコントロール回路)17,光ピックアップ部11を介して光ディスク28に記録される。
図1は、図2に示したレーザコントローラ17の内部構成をLD及び受光素子(PD)と共に示す機能ブロック図である。
このレーザコントローラ17は、上記レーザパワー調整装置に相当し、上記APCを実現するAPC部(APC回路)30とLDドライバ部31とからなり、上記APCの実現とこの発明に係る各機能を実現する。
図1においてPD(上記発光パワー検出手段に相当する)に入射されたレーザ光は光電変換により光量に比例した電流信号で出力される。ただし、上記PDによるモニタはLD(上記発光手段に相当する)からのレーザ光の一部をモニタするのであり、レーザ光の大部分は光ディスク28の記録膜へ照射される。
次に、PDから出力された電流信号はI/V変換器(I/V変換回路、上記電流電圧変換手段に相当する)32により電流を電圧に変換されて電圧信号として出力される。
上記出力される電圧信号において第1の光量レベルP1に対応したものを第1の電圧信号V(P1)とし、第2の光量レベルP2に対応したものを第2の電圧信号V(P2)とする。
データ記録時における出力は再生時と異なり、第1の電圧信号V(P1)と第2の電圧信号V(P2)が交互に変化する信号のため、I/V変換器32から出力された電圧信号は、第1のサンプルホールド(S/H)回路33と第2のサンプルホールド(S/H)回路34によってそれぞれ第1の電圧信号V(P1)と第2の電圧信号V(P2)に分離される。
また、第1のS/H回路33における第1のサンプル信号はデータ再生時は常に第1のS/H回路33内のスイッチ(SW)1をオン(ON)にする信号であり、データ記録時は記録時の第1の光量レベルP1でレーザ光が出射されている期間、あるいはそれより短い期間のみ第1のS/H回路33内のSW1をオン(ON)とし、また、第2の光量レベルP2でレーザ光が出射されている期間は第1のS/H回路33内のSW1をオフ(OFF)にし、第1のS/H回路33内のコンデンサCで第1の光量レベルP1に対応した電圧信号Vs(P1)のみ取り出すようにコントロールしている。
一方、第2のサンプル信号はデータ再生時は常に第2のサンプルホールド(S/H)回路34内のスイッチ(SW)2をオフ(OFF)にする信号であり、データ記録時は第2の光量レベルP2でレーザ光が出射されている期間、あるいはそれより短い期間のみ第2のS/H回路34内のSW2をオン(ON)にし、データ記録時に第1の光量レベルP1で出射されている期間は第2のS/H回路34内のSW2をオフ(OFF)にし、第2のS/H回路34内のコンデンサCで第2の光量レベルP2に対応した電圧信号Vs(P2)のみ取り出すようにコントロールする信号である。
次に、第1のS/H回路33と第2のS/H回路34によってI/V変換器32の出力する電圧信号から分離された各電圧信号Vs(P1)及びVs(P2)はそれぞれ第1のコンパレータ35と第2のコンパレータ36に入力される。
第1のコンパレータ35では電圧信号Vs(P1)と第1の基準電圧値(Vref1,上記基準電圧レベルに相当する)を比較し、同様に第2のコンパレータ36では電圧信号Vs(P2)と第2の基準電圧値(Vref2,上記基準電圧レベルに相当する)を比較している。すなわち、この第1のコンパレータ35と第2のコンパレータ36が上記比較手段に相当する。
第1のコンパレータ35と第2のコンパレータ36からは入力された電圧信号が基準電圧値に対して大きいか小さいかのみを示す信号、つまり2値の値(デジタル値)が出力され、CPU37が読み込む。
CPU37は、デジタル値をアナログ値に変換する第1のD/Aコンバータ38へデータを送り、第1のD/Aコンバータ38はその入力されたデータに比例した電圧信号をLDドライバ部31へ出力する。また、第2のD/Aコンバータ39にもデータを送り、第2のD/Aコンバータ39はその入力されたデータに比例した電圧信号をLDドライバ部31へ出力する。すなわち、CPU37と第1のD/Aコンバータ38と第2のD/Aコンバータ39は上記光量レベル調整手段の機能を果たす。
さらに、第1のD/Aコンバータ38から出力された電圧信号は第1のV/I変換器40に入力され、第1のV/I変換器40によってその電圧信号に比例した電流信号を第1の電流増幅器42へ送り、第1の電流増幅器42はその電流信号を増幅して出力する。
また、第2のD/Aコンバータ39から出力された電圧信号は第2のV/I変換器41に入力され、第2のV/I変換器41によってその電圧信号に比例した電流信号を第2の電流増幅器43へ送り、第1の電流増幅器42はその電流信号を増幅して出力する。
すなわち、第1のV/I変換器40と第2のV/I変換器41は、光量レベル調整手段から発光駆動手段に出力する電圧信号を電流信号に変換して出力する電圧電流変換手段の機能を果たし、第1の電流増幅器42と第2の電流増幅器43と上記電圧電流変換手段から出力される電流信号を増幅する電流増幅手段の機能を果たす。
そして、データ再生時はLDオン(LD ON)信号をオン(ON)にしてスイッチ(SW)3をオンにし、第1の電流増幅器42から出力される電流信号が電流加算器44を介してLDへ流れてLDから第1の光量レベルP1のレーザ光として発光される。
また、データ記録時はライトパルス重畳信号もオン(ON)にしてスイッチ(SW)4をオンにし、電流加算器44で第1の電流増幅器42から出力される電流信号と第2の電流増幅器43から出力される電流信号とが加算されてLDに流れていき、この電流信号によってLDからは第2の光量レベルP2のレーザ光として発光される。
ところで、ディジタルAPC制御時、データ再生開始時はCPU37は、まず第1のD/Aコンバータ38に“0”を出力する。これによりLDの発光パワー分の電流信号は“0”からスタートとなる。
そして、CPU37は第1のD/Aコンバータ38に出力するデータを徐々に増加させながら、第1のコンパレータ35の出力が反転する(つまり電圧信号Vs(P1)が第1の基準電圧値Vref1より大になる)まで増加させる。
その後、第1のコンパレータ35の出力が常に反転を繰り返すように(つまりVs(P1)=Vref1となるように)、第1のD/Aコンバータ38に出力するデータを常に可変する。これにより、LDから出射されるレーザ光の再生時の発光パワーは一定レベルに保たれ、光量レベルも一定になる。
図5は、上記ディジタルAPC制御時の第1のS/H回路33と第1のコンパレータ35の出力信号波形を示す図であり、LDから出射されるレーザ光の再生時の発光パワーが一定レベルに保たれる様子を示している。
また、上述と同様にしてデータ記録開始時から記録時の発光パワーのレベルも一定に保たれ、光量レベルも一定になる。
図6は、上記ディジタルAPC制御時の第2のS/H回路34と第2のコンパレータ36の出力信号波形を示す図であり、LDから出射されるレーザ光の記録時の発光パワーが一定レベルに保たれる様子を示している。
データ再生発光時には、CPU37は第2のD/Aコンバータ39の出力を“0”にしておく。
次に、記録発光が開始されるとCPU37は第2のD/Aコンバータ39に出力するデータを1ずつ乃至は所定数ずつあげていく。
それに伴い、第2のD/Aコンバータ39の出力する電圧信号に比例した電流信号がLDに記録時の発光パワーの電流信号として第1のD/Aコンバータ38の出力する電圧信号に比例した電流信号に重畳されるため、これをモニタして、第2のS/H回路34でサンプルホールドした電圧信号も所定量ずつ増加していく。
そして、やがて第2のS/H回路34の出力する電圧信号が第2の基準電圧値Vref2を超えると第2のコンパレータ36の出力が反転する。反転するとCPU37は、その前とは逆方向に動かしたデータを第2のD/Aコンバータ39に送出する。
これによりLDの電流が減少し、また、第2のD/Aコンバータ39が反転する。反転するとCPU37は、その前とは逆方向にデータを第2のD/Aコンバータ39に送出するという具合にCPU37は第2のD/Aコンバータ39を操作し、常に第2のS/H回路34の出力する電圧信号と第2の基準電圧値Vref2がまたぎあうように操作する(このまたぎあう状態を「整定状態」という)。
このようにして、LDからほぼ一定の第2の光量レベルP2のレーザ光が出射されることになる。
図1では特に基準電圧と比較して基準電圧になるようにV/I変換器へ電圧を制御するCPU37までをAPC部30とした。
以上により構成されたフィードバックループにより、基準電圧により決定される一定パワーのレーザ光がLDから発光されることとなる。
なお、第1のコンパレータ35の第1の基準電圧値と第1の光量レベルP1又は第2の光量レベルP2の関係は製造工程などにおいて、例えば関係式のかたちで予め求めておくとよい。このとき、予め求めておいた関係式が実際のデータ記録時のパワー制御等に用いられる。
つまり、LDから出射するレーザ光の発光パワーを可変したい場合は、ある所定の発光パワーに対する基準電圧値を設定することによりその発光パワーで発光できることから、この基準電圧値を可変することで実現できる。
この回路構成はCPUとD/Aコンバータ等を用いた、いわゆるディジタル制御である。
しかし、APCはこのようなディジタル制御だけではなく、S/H回路からの信号が誤差増幅器等に入力され、誤差増幅器等で基準電圧と比較され基準電圧に対してずれを生じているときに誤差増幅器はずれを補正するような電圧をV/I変換器に出力することでもパワー制御できる。これはCPUとD/Aコンバータに対するディジタル制御に対してアナログ制御と呼ばれる。
このように、アナログ制御でもディジタル制御でもLD発光パワーをモニタして第1の光量レベルP1,第2の光量レベルP2といったレベルを基準電圧値と比較して基準電圧値になるようにLDへの駆動電流を制御するといった点では同じ動作である。
ところで、図7はレーザの駆動電流対発光パワー特性の関係例を示す図であるが、この図7からも分かるとおり、LDからの発光パワーとLD駆動電流はあるしきい値Ithより上では1次関数的になっている。
このLD駆動電流に対する発光パワーの関係を1次関数としたときの傾きを微分効率とよぶ。
そこで、例えばAPC制御中における微分効率を求める場合、少なくとも2つの設定した発光パワーで発光させたときに、それぞれの発光パワーにおいて整定状態となったD/Aコンバータの値により求めることができる。
上述したように発光パワーが変化するというのは、同じ電流値でもLDの特性上発光パワーが変わることを指し、つまり微分効率が変わることを意味する。
したがって、同じ発光パワーでも微分効率が小さい場合はLD駆動電流が多く必要となり、微分効率が大きい場合はLD駆動電流は少なくてすむ。
そこで、微分効率が変わった場合は同じ発光パワーで発光させるためにはLD駆動電流の設定、つまり上記D/Aコンバータの設定を変えなくてはならない。
ところで、整定状態になると2値がくり返されることになるが、もともとのD/Aコンバータの分解能が粗い場合、分解能が細かい場合に比べて誤差が大きくなる。
つまり、設定誤差はこの基準電圧の設定のためのD/Aコンバータの分解能により決定されてしまう。
D/Aコンバータで設定できる電圧は、例えばそのD/Aコンバータの仕様が8bitであれば設定できる電圧幅を2^8=256に分けることができ、さらに10bitであれば2^10=1024に分けることができる。
したがって、電圧最大設定値はここでは上記電圧幅の最大値にあたり、このbit数が大きければ大きいほど分解能は細かくなるが、bit数が大きいほどコストが高くなってしまうため、分解能が粗いD/Aコンバータを使用しなければならない可能性も出てくる。
もちろん、電圧最大設定値が大きければ大きいほどLD駆動電流が大きくなるので、近年では設定最大値が大きくなってきている。
次にLDの発光波形について説明する。
各スイッチの制御信号、つまり第1のサンプル信号,第2のサンプル信号,ライトパルス重畳信号は、図2に示すCDエンコーダ18によって出力される信号である。
次に、上記レーザコントローラ17における電圧信号最大設定値変更機能について説明する。上記第1のD/Aコンバータ38と第2のD/Aコンバータ39は設定できる電圧信号の最大値をCPU37によって可変できるようになっており、この最大値をどれくらいにするかはCPU37が設定する。
また、第1のD/Aコンバータ38と第2のD/Aコンバータ39は、例えば100LSBや500LSBと予め仕様で決められているものであり、当然この値が大きいほど分解能は細かくなる。
図8は、図1に示す光ディスクドライブの製造前又は製造工程時の処理と上記レーザコントローラ17における電圧信号最大設定値変更処理とを示すフローチャート図である。
上記CPU37は、上記比較手段による比較結果に応じた電圧信号によって上記発光駆動手段が上記発光手段に供給する電流信号を調整して上記発光手段が発光するレーザ光の発光パワーの光量レベルを調整する光量レベル調整手段と、上記発光手段の微分効率を求め、その微分効率に基づいて上記発光駆動手段への電圧信号の最大設定値を変更する電圧信号最大設定値変更手段の機能を果たす。
また、微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせない場合の非合焦時微分効率に対する上記微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせた場合の合焦時微分効率を求めるための演算情報を予め求めて記憶する演算情報記憶手段と、上記記録媒体へのレーザ光の焦点を合わせないとき、上記発光手段の微分効率の初期値を求め、その求めた微分効率の初期値と上記演算情報記憶手段から取得した演算情報とに基づいて上記発光手段の微分効率を求め、その求めた微分効率に基づいて上記発光駆動手段への電圧信号の最大設定値を変更する電圧信号最大設定値変更手段の機能も果たす。
まず、図8のステップ(図中「S」で示す)1で予め実験などで微分効率測定用の光ディスクへレーザ光の焦点を合わせない場合(フォーカスオフ)の非合焦時微分効率に対する上記微分効率測定用の光ディスクへレーザ光の焦点を合わせた場合(フォーカスオン)の合焦時微分効率を求めるための演算情報であるフォーカスオンとフォーカスオフの微分効率の関係式を求めておく。この時の関係式の値はCPU37のファームウェア(F/W)に予め書いておくとよい(演算情報記憶工程)。あるいは、CPU37が読み出して実行可能なROM又はRAM等のメモリ(図2ではCPU37に設けた場合を示しており図示を省略)に記憶しておいてもよい。なお、これに際しできるだけ多くの光ディスクドライブからデータを採ることが望ましい。さらに、ステップ2で光ディスクドライブの製造工程において基準電圧値と発光パワーの関係式のパラメータを測定して求めておく。
次に、光ディスクを使用して記録を行うためフォーカスサーボオン、さらにトラッキングサーボオンさせてその光ディスクがどのタイプのものかを判定するが、このフォーカスサーボオンの前に、ステップ3でフォーカスオフ状態(レーザ光の焦点を合わせない場合)で記録時の2つ異なる発光パワーで発光させてその2つの異なる発光パワーを通る1次近似式から傾きを求め、その傾きを微分効率ηiniとする。すなわち、微分効率ηiniは光ディスクへレーザ光の焦点を合わせない場合に求めたLDの微分効率の初期値に相当する。
なお、ここでは発光パワーを異なる2つ(2点)の場合を示したが、この数も多くしてもいいし、小さい発光パワーから大きな発光パワーまで幅広くいくつもとって求めるようにしても良い。
次に、ステップ4で微分効率ηiniに対してフォーカスサーボをオンしたときの微分効率ηAを求める。微分効率ηAは上記微分効率ηiniとメモリに記憶された関係式とに基づいて求める。
次に、ステップ5でマウント終了後のライト前に微分効率ηAに基づいて電圧信号最大設定値を変更する(電圧信号最大設定値変更工程)。このマウント動作というのは光ディスクにレーザ光を当ててフォーカスサーボオンし、トラッキングサーボオンした後に光ディスクの情報を得ることであるが、この処理は公知技術なのでここでは詳述を省略する。
そして、ステップ6で実際にトラックオン、マウント動作が終了してOPCを実行する。OPCで発光させる際には微分効率ηAを用いて電圧信号最大設定値を決めており、ここで設定した発光パワーに対応した基準電圧値を製造工程などで求めた値により設定し、ライト発光させる(光量レベル調整工程)。これをいくつかの発光パワーで行って最適記録パワーを求める。この最適記録パワーを求める方法はいろいろあるが公知技術なのでここでは詳述を省略する。ここでOPC時に設定した発光パワーとそのときAPCで求まったLD駆動電流設定値からまた微分効率ηBを求める。すなわち、光ディスクに情報を記録する前に微分効率ηBを求める。
ステップ7で微分効率ηBに基づいて電圧信号最大設定値を変更して設定し直す。
次にステップ8で実際のデータ書き込み(ライト)となり、OPCで求まった最適記録パワーの基準電圧値を設定して、最適記録パワーでライトを開始する。
ステップ9でライト開始後の一定期間後、APCによるLD駆動電流値を調べ、LD駆動電流値の変化分から微分効率ηCを求め(光ディスクにデータ記録中に求めた微分効率)、再度電圧信号最大設定値を設定し直し、ステップ10でライト終了か否かを判断する。すなわち、ステップ9〜10でライト開始後一定期間毎にLD駆動電流値を調べ、記録開始直後に対して変化したLD駆動電流値から変化した微分効率分を計算し直す処理をライト終了まで繰り返す。
このようにして、データ記録中でも再度電圧信号最大設定値を変えるようにすることで設定誤差も少なくなり適切な発光パワーで記録することができる。
以上述べたように、この光ディスク装置では、微分効率により電圧最大設定値を変えるようにすることで設定誤差をなくすことができ、より適切な発光パワーを設定することができる。
また、フォーカスサーボオン時の微分効率を計算し直し、それに応じて電圧信号最大設定値を変えるようにすることで設定誤差をなくすことができ、より適切な発光パワーを設定することができる。
さらに、OPCのように実際に記録前に発光パワーで発光させたときに微分効率を計算し直し、それに応じて電圧信号最大設定値を変えるようにすることで設定誤差をなくすことができ、より適切な発光パワーに設定することができる。
あるいはまた、記録中に微分効率を計算し直し、それに応じて電圧信号最大設定値を変えるようにすることで設定誤差をなくすことができ、より適切な発光パワーを設定することができる。
この発明による光ディスク装置とレーザパワー調整装置とレーザパワー調整方法は、デスクトップパソコン,ノートブックパソコン等のパーソナルコンピュータにおいても適用することができる。
図2に示したレーザコントローラ17の内部構成をLD及び受光素子(PD)と共に示す機能ブロック図である。 この発明の光ディスク装置の一実施例である光ディスクドライブの構成を示すブロック図である。 CD−Rディスクの記録時のレーザ光の発光パワーの変化の一例を示す波形図である。 ZCLVにおけるゾーンの区分けを示す説明図である。 ディジタルAPC制御時の第1のS/H回路33と第1のコンパレータ35の出力信号波形を示す図である。 ディジタルAPC制御時の第2のS/H回路34と第2のコンパレータ36の出力信号波形を示す図である。 レーザの駆動電流対発光パワー特性の関係例を示す図である 図1に示す光ディスクドライブの製造前又は製造工程時の処理とレーザコントローラ17における電圧信号最大設定値変更処理とを示すフローチャート図である。
符号の説明
10:スピンドルモータ 11:光ピックアップ部 12:モータドライバ 13:リードアンプ 14:サーボ 15:CDデコーダ 16:ATIPデコーダ 17:レーザコントローラ 18:CDエンコーダ 19:CD−ROMエンコーダ 20:バッファRAM 21:バッファマネージャ 22:CD−ROMデコーダ 23:インタフェース(I/F) 24:D/Aコンバータ 25:ROM 26:RAM 27:CPU 28:光ディスク 30:APC部 31:LDドライバ部 32:I/V変換器 33:第1のS/H回路 34:第2のS/H回路 35:第1のコンパレータ 36:第2のコンパレータ 37:CPU 38:第1のD/Aコンバータ 39:第2のD/Aコンバータ 40:第1のV/I変換器 41:第2のV/I変換器 42:第1の電流増幅器 43:第2の電流増幅器 44:電流加算器 LD:レーザダイオード PD:フォトダイオード

Claims (12)

  1. 記録媒体に照射するレーザ光を発光する発光手段と、該発光手段から発光されるレーザ光の発光パワーを少なくとも第1の光量レベルと該第1の光量レベルよりも大きいレベルである第2の光量レベルとの2つ以上の光量レベルになるように前記発光手段に電流信号を供給してレーザ光を発光駆動させる発光駆動手段と、前記発光手段によって発光されたレーザ光の発光パワーを検出する発光パワー検出手段と、該発光パワー検出手段によって検出された発光パワーの電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換手段と、該電流電圧変換手段によって変換された電圧信号のレベルと予め設定された基準電圧レベルとを比較する比較手段と、該比較手段による比較結果に応じた電圧信号によって前記発光駆動手段が前記発光手段に供給する電流信号を調整して前記発光手段が発光するレーザ光の発光パワーの光量レベルを調整する光量レベル調整手段とを有し、
    前記光量レベル調整手段に、前記発光手段の微分効率を求め、該微分効率に基づいて前記発光駆動手段への電圧信号の最大設定値を変更する電圧信号最大設定値変更手段を設けたことを特徴とする光ディスク装置。
  2. 請求項1記載の光ディスク装置において、
    微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせない場合の非合焦時微分効率に対する前記微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせた場合の合焦時微分効率を求めるための演算情報を予め求めて記憶する演算情報記憶手段を設け、
    前記電圧信号最大設定値変更手段は、前記記録媒体へのレーザ光の焦点を合わせないとき、前記発光手段の微分効率の初期値を求め、該求めた微分効率の初期値と前記演算情報記憶手段から取得した演算情報とに基づいて前記発光手段の微分効率を求め、該求めた微分効率に基づいて前記発光駆動手段への電圧信号の最大設定値を変更する手段であることを特徴とする光ディスク装置。
  3. 請求項2記載の光ディスク装置において、
    前記発光手段の微分効率を、前記記録媒体への情報記録前に求めるようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
  4. 請求項2記載の光ディスク装置において、
    前記発光手段の微分効率を、前記記録媒体に情報を記録中に求めるようにしたことを特徴とする光ディスク装置。
  5. 記録媒体に照射するレーザ光を発光する発光手段に電流信号を供給して前記レーザ光の発光パワーを少なくとも第1の光量レベルと該第1の光量レベルよりも大きいレベルである第2の光量レベルとの2つ以上の光量レベルになるように発光駆動させる発光駆動手段と、前記発光手段によって発光されたレーザ光の発光パワーを検出する発光パワー検出手段と、該発光パワー検出手段によって検出された発光パワーの電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換手段と、該電流電圧変換手段によって変換された電圧信号のレベルと予め設定された基準電圧レベルとを比較する比較手段と、該比較手段による比較結果に応じた電圧信号によって前記発光駆動手段が前記発光手段に供給する電流信号を調整して前記発光手段が発光するレーザ光の発光パワーの光量レベルを調整する光量レベル調整手段とを有し、
    前記光量レベル調整手段に、前記発光手段の微分効率を求め、該微分効率に基づいて前記発光駆動手段への電圧信号の最大設定値を変更する電圧信号最大設定値変更手段を設けたことを特徴とするレーザパワー調整装置。
  6. 請求項5記載のレーザパワー調整装置において、
    微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせない場合の非合焦時微分効率に対する前記微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせた場合の合焦時微分効率を求めるための演算情報を予め求めて記憶する演算情報記憶手段を設け、
    前記電圧信号最大設定値変更手段は、前記記録媒体へのレーザ光の焦点を合わせないとき、前記発光手段の微分効率の初期値を求め、該求めた微分効率の初期値と前記演算情報記憶手段から取得した演算情報とに基づいて前記発光手段の微分効率を求め、該求めた微分効率に基づいて前記発光駆動手段への電圧信号の最大設定値を変更する手段であることを特徴とするレーザパワー調整装置。
  7. 請求項6記載のレーザパワー調整装置において、
    前記発光手段の微分効率を、前記記録媒体への情報記録前に求めるようにしたことを特徴とするレーザパワー調整装置。
  8. 請求項6記載のレーザパワー調整装置において、
    前記発光手段の微分効率を、前記記録媒体に情報を記録中に求めるようにしたことを特徴とするレーザパワー調整装置。
  9. 記録媒体に照射するレーザ光を発光する発光手段に電流信号を供給して前記レーザ光の発光パワーを少なくとも第1の光量レベルと該第1の光量レベルよりも大きいレベルである第2の光量レベルとの2つ以上の光量レベルになるように発光駆動させる発光駆動工程と、前記発光手段によって発光されたレーザ光の発光パワーを検出する発光パワー検出工程と、該発光パワー検出工程によって検出された発光パワーの電流信号を電圧信号に変換する電流電圧変換工程と、該電流電圧変換工程によって変換された電圧信号のレベルと予め設定された基準電圧レベルとを比較する比較工程と、該比較工程による比較結果に応じた電圧信号によって前記発光駆動工程による前記発光手段に供給する電流信号を調整して前記発光手段が発光するレーザ光の発光パワーの光量レベルを調整する光量レベル調整工程と、前記発光手段の微分効率を求め、該微分効率に基づいて前記発光駆動工程で出力する電圧信号の最大設定値を変更する電圧信号最大設定値変更工程とからなることを特徴とするレーザパワー調整方法。
  10. 請求項9記載のレーザパワー調整方法において、
    微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせない場合の非合焦時微分効率に対する前記微分効率測定用の記録媒体へレーザ光の焦点を合わせた場合の合焦時微分効率を求めるための演算情報を予め求めて記憶する演算情報記憶工程を設け、前記電圧信号最大設定値変更工程は、前記記録媒体へのレーザ光の焦点を合わせないとき、前記発光手段の微分効率の初期値を求め、該求めた微分効率の初期値と前記演算情報記憶工程によって記憶された演算情報とに基づいて前記発光手段の微分効率を求め、該求めた微分効率に基づいて前記発光駆動工程によって出力する電圧信号の最大設定値を変更する工程であることを特徴とするレーザパワー調整方法。
  11. 請求項10記載のレーザパワー調整方法において、
    前記発光手段の微分効率を、前記記録媒体への情報記録前に求めることを特徴とするレーザパワー調整方法。
  12. 請求項10記載のレーザパワー調整方法において、
    前記発光手段の微分効率を、前記記録媒体に情報を記録中に求めることを特徴とするレーザパワー調整方法。
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