JP2005076543A - 内燃機関用燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 精密加工および特殊な表面処理を不要とし、構造の複雑化やコストアップを招くことなく、高圧供給ポンプ6より溢流し気化したリーク燃料ガスを有効に活用する。
【解決手段】 高圧供給ポンプ6のプランジャ32とポンプシリンダ33との隙間より溢流し、リークポート37内で圧力低下に伴い気化したリーク燃料ガスを捕集タンク7内に一時的に貯留しておき、エンジン1の最適な燃焼状態を実現するために、最適な時期に必要な燃料量だけ、吸気管インジェクタ4等の燃料を必要とする部品に、捕集タンク7内に一時的に溜められたリーク燃料ガスを噴射供給することが可能となる。また、エンジン1の各気筒の燃焼室11内の燃料量が適正なものとなり、エンジン1の最適な燃焼状態を得ることができる。これにより、エンジン1の排気ガス中の有害物質の増加や運転者の意志と異なる車両応答性の低下を抑制することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディメチルエーテル等の液化ガスを燃料として使用する内燃機関用燃料噴射装置に関するもので、特にコモンレール式燃料噴射システムに使用される高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料の有効利用に係わる。
ディメチルエーテル等の液化ガスを燃料として使用する内燃機関用燃料噴射装置として、概ねディーゼルエンジン用のコモンレール式燃料噴射システムが適用できる。液化ガス燃料は、軽油と比較して低粘度であるために、高圧供給ポンプのプランジャとプランジャバレル(ポンプシリンダ)との隙間からのリーク燃料が軽油と比較して非常に多い。例えばディメチルエーテルの場合には常温でも軽油の10倍のリーク燃料量となる。したがって、ディメチルエーテル等の液化ガスを燃料として使用するコモンレール式燃料噴射システムにおいて、高圧供給ポンプより溢流するリーク燃料の処理方法が問題となっている。 そこで、従来より、高圧供給ポンプのプランジャとプランジャバレル(ポンプシリンダ)との隙間から溢流し気化したリーク燃料を、リークガス導入管を経てディーゼルエンジンの吸気管内に吸い込ませるようにした内燃機関用燃料噴射装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−281029号公報(第1−6頁、図1−図5)
ところが、従来の内燃機関用燃料噴射装置においては、ディーゼルエンジンの各気筒の燃焼室内に、機関運転状態に応じた噴射量の液化ガス燃料をメインインジェクタより噴射供給している関係上、高圧供給ポンプから溢流し気化したリーク燃料量が多いと、噴射量制御精度が悪化するため、リークガス導入管を経てディーゼルエンジンの吸気管内に吸い込ませるリーク燃料量を噴射量にあまり影響を与えない程度に減らす必要がある。このため、高圧供給ポンプのプランジャとプランジャバレルとの隙間を、通常は5〜10μm程度のものを3μm未満に管理する必要がある。そのための精密加工および特殊な表面処理が必要となり、コストを上昇させる要因となっている。
また、高圧供給ポンプのプランジャとプランジャバレル(ポンプシリンダ)との隙間より溢流し気化したリーク燃料を、燃料タンクに戻す方法も考えられるが、この場合には、気体状態の燃料を加圧して液化する必要があるために、コンプレッサ等の気液変換システムが必要となり、内燃機関用燃料噴射装置全体の構造が複雑化し、コストアップとなるという問題が生じている。
本発明の目的は、精密加工および特殊な表面処理を不要とし、構造の複雑化やコストアップを招くことなく、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を有効活用することのできる内燃機関用燃料噴射装置を提供することにある。また、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を捕集タンク内に一時的に貯留し、その捕集タンク内に貯留したリーク燃料を、吸気管インジェクタ(第1サブインジェクタ)や触媒還元用の排気管インジェクタ(第2サブインジェクタ)等の燃料を必要とする部品に、所定の時期、所定の燃料量だけ噴射供給または添加供給することで、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を有効活用することのできる内燃機関用燃料噴射装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を捕集タンク内に一時的に貯留することにより、吸気管インジェクタ(サブインジェクタ)より内燃機関の吸気管内に噴射するリーク燃料の噴射量を管理または制御することができるので、高圧供給ポンプのプランジャとプランジャバレルとの隙間を、3μm未満に管理する必要はなく、そのための精密加工および特殊な表面処理が不要となり、コストを低減することができる。
また、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を、内燃機関の気筒よりも吸入空気の流れ方向の上流側に位置する吸気管内に噴射することにより、高圧供給ポンプのリーク燃料が吸入空気と共に内燃機関の気筒内に吸い込まれて、気筒インジェクタ(メインインジェクタ)より内燃機関の気筒内に噴射される燃料と一緒に燃焼する。これによって、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を、燃料タンクに戻すもののようなコンプレッサ等の気液変換システムが不要となり、内燃機関用燃料噴射装置全体の構造を簡素化でき、コストを低減することができる。
請求項2に記載の発明によれば、内燃機関の運転状態および捕集タンク内のリーク燃料残量に基づいて、気筒インジェクタ(メインインジェクタ)および吸気管インジェクタ(サブインジェクタ)を駆動することにより、メインインジェクタより内燃機関の気筒内に噴射される燃料噴射量を、サブインジェクタより内燃機関の吸気管内に噴射するリーク燃料量を考慮した最適な噴射量に調整することができる。
また、サブインジェクタより内燃機関の吸気管内に噴射されたリーク燃料が吸入空気と共に内燃機関の気筒内に吸い込まれるリーク燃料量を管理することもできるので、内燃機関の最適な燃焼状態を実現するために必要な量だけ、サブインジェクタより内燃機関の吸気管内に捕集タンク内のリーク燃料を噴射することができる。これによって、内燃機関の気筒内の燃料量が適正なものとなり、内燃機関の最適な燃焼状態を得ることができるので、内燃機関の排気ガス中の有害物質の増加(エミッションの悪化)や運転者の意志と異なる車両応答性の低下(ドライバビリティの悪化)を抑制することができる。
請求項3に記載の発明によれば、捕集タンク内のリーク燃料の圧力を圧力検出手段によって検出し、捕集タンク内のリーク燃料の温度を温度検出手段によって検出し、これらをタンク溜り量演算手段で演算することにより、間接的に捕集タンク内のリーク燃料残量を求める。そして、このタンク溜り量演算手段の演算値と内燃機関の運転状態とによって、気筒インジェクタ(メインインジェクタ)および吸気管インジェクタ(サブインジェクタ)の噴射量または噴射期間を算出することにより、上記の請求項2に記載の発明の作用および効果を実現することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、内燃機関の運転状態に基づいて、気筒インジェクタ(メインインジェクタ)および吸気管インジェクタ(サブインジェクタ)の噴射時期を算出することにより、内燃機関の最適な燃焼状態を実現するために最適な時期に、メインインジェクタより内燃機関の気筒内に噴射することができ、且つサブインジェクタより内燃機関の吸気管内に捕集タンク内のリーク燃料を噴射することができる。
請求項5に記載の発明によれば、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を捕集タンク内に一時的に貯留することにより、触媒還元用の排気管インジェクタ(サブインジェクタ)より内燃機関の排気管内に噴射するリーク燃料の噴射量を管理または制御することができる。これによって、排気浄化手段がリーク燃料を還元剤として用いて内燃機関より排出される排気ガスを浄化することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、還元時期判定手段によって排気浄化手段の還元時期であると判断された場合に、触媒還元用の排気管インジェクタ(サブインジェクタ)を駆動する排気浄化制御装置を設けたことにより、排気浄化手段のNOx吸収量が限界量に達する前に、排気浄化手段に還元剤としてのリーク燃料をサブインジェクタより内燃機関の吸気管内に噴射(添加)することができるので、排気浄化手段に吸収されたNOxを放出および還元浄化することができ、排気浄化手段のNOx吸収能力を回復させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を一時的に貯留する捕集タンクと、この捕集タンク内のリーク燃料を、内燃機関の吸気管内に噴射する吸気管インジェクタ(第1サブインジェクタ)と、捕集タンク内のリーク燃料を、内燃機関の排気管内に噴射する触媒還元用の排気管インジェクタ(第2サブインジェクタ)とを設けたことにより、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を捕集タンク内に一時的に貯留し、その捕集タンク内に貯留したリーク燃料を、第1サブインジェクタや第2サブインジェクタ等の燃料を必要とする部品に、所定の時期、所定の燃料量だけ噴射供給または添加供給することで、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を有効活用することができる。これによって、上記の請求項1および請求項5に記載の発明の両方の作用および効果を実現することができる。
請求項8に記載の発明によれば、還元時期判定手段によって排気浄化手段の還元時期であると判断された場合に、触媒還元用の排気管インジェクタ(第2サブインジェクタ)を駆動する排気浄化制御装置を設けたことにより、上記の請求項6に記載の発明の作用および効果を実現することができる。
また、請求項9に記載の発明によれば、還元時期判定手段によって排気浄化手段の還元時期であると判断された場合に、吸気管インジェクタ(第1サブインジェクタ)を駆動せず、内燃機関の運転状態に基づいて、気筒インジェクタ(メインインジェクタ)を駆動すると共に、予め定められた制御状態に基づいて、触媒還元用の排気管インジェクタ(第2サブインジェクタ)を駆動することにより、内燃機関の運転を継続しながら、排気浄化手段のNOx吸収量が限界量に達する前に、排気浄化手段のNOx吸収能力を回復させることができる。
請求項10に記載の発明によれば、還元時期判定手段によって排気浄化手段の還元時期ではないと判断され、且つ捕集タンク内のリーク燃料残量が一定値を越える場合に、触媒還元用の排気管インジェクタ(第2サブインジェクタ)を駆動せず、内燃機関の運転状態および捕集タンク内のリーク燃料残量に基づいて、気筒インジェクタ(メインインジェクタ)および吸気管インジェクタ(第1サブインジェクタ)を駆動することにより、今回、第1サブインジェクタより内燃機関の吸気管内に捕集タンク内のリーク燃料を所定の燃料量だけ噴射しても、次回の排気浄化手段の還元剤として用いるリーク燃料が捕集タンク内に残されることになる。これによって、次回、還元時期判定手段によって排気浄化手段の還元時期であると判断された場合に、予め定められた制御状態に基づいて、触媒還元用の排気管インジェクタ(第2サブインジェクタ)を駆動することにより、内燃機関の運転を継続しながら、排気浄化手段のNOx吸収量が限界量に達する前に、排気浄化手段のNOx吸収能力を回復させることができる。
請求項11に記載の発明によれば、捕集タンク内のリーク燃料の圧力を圧力検出手段によって検出し、捕集タンク内のリーク燃料の温度を温度検出手段によって検出し、これらをタンク溜り量演算手段で演算することにより、間接的に捕集タンク内のリーク燃料残量を求める。そして、このタンク溜り量演算手段の演算値と内燃機関の運転状態とによって、気筒インジェクタ(メインインジェクタ)および吸気管インジェクタ(第1サブインジェクタ)の噴射量または噴射期間を算出する。そして、還元時期判定手段によって排気浄化手段の還元時期ではないと判断され、且つ捕集タンク内のリーク燃料残量が一定値を越える場合に、内燃機関の運転状態およびタンク溜り量演算手段の演算値に基づいて、メインインジェクタおよび第1サブインジェクタの噴射量または噴射期間を算出することにより、上記の請求項2および請求項10に記載の発明の両方の作用および効果を実現することができる。
また、請求項12に記載の発明によれば、内燃機関の運転状態に基づいて、気筒インジェクタ(メインインジェクタ)および吸気管インジェクタ(第1サブインジェクタ)の噴射時期を算出することにより、内燃機関の最適な燃焼状態を実現するために最適な時期に、メインインジェクタより内燃機関の気筒内に噴射することができ、且つ第1サブインジェクタより内燃機関の吸気管内に捕集タンク内のリーク燃料を噴射することができる。
本発明を実施するための最良の形態は、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を有効活用するという目的で、高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を捕集タンク内に一時的に貯留し、その捕集タンク内に貯留したリーク燃料を、第1サブインジェクタや第2サブインジェクタ等の燃料を必要とする部品に、最適な時期、必要な燃料量だけ噴射供給または添加供給することを特徴とする。
[実施例1の構成]
図1および図2は本発明の実施例1を示したもので、図1はコモンレール式燃料噴射システムの全体構成を示した図である。
本実施例の内燃機関用燃料噴射装置は、多気筒ディーゼルエンジン等の内燃機関(以下エンジンと言う)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)であり、コモンレール2内に蓄圧された高圧燃料を、エンジン1の各気筒毎に対応して搭載された複数個の気筒インジェクタ(メインインジェクタ)3を介してエンジン1の各気筒の燃焼室11内に直接噴射供給するように構成されている。
このコモンレール式燃料噴射システムは、高圧燃料を蓄圧するコモンレール2と、エンジン1の各気筒の燃焼室11内に燃料を噴射供給する複数個のメインインジェクタ3と、エンジン1の吸気管12内に形成される吸気通路内に燃料を噴射供給する1個または複数個の吸気管インジェクタ(サブインジェクタ、第1サブインジェクタ)4と、燃料を加圧して高圧化しコモンレール2内に圧送供給する高圧供給ポンプ6と、複数個のメインインジェクタ3、1個または複数個の吸気管インジェクタ4および高圧供給ポンプ6の各アクチュエータを電子制御するエンジン制御ユニット(エンジン制御装置:以下ECUと呼ぶ)10とを備えている。
ここで、本実施例のエンジン1は、軽油燃料に代えて例えばディメチルエーテル(DME)等の液化ガスを燃料として用いるもので、シリンダブロック14に形成された各気筒毎にピストン15が摺動自在に保持されている。そして、エンジン1の各気筒毎の燃焼室11は、シリンダヘッドに形成される各吸気ポート17がインテークマニホールドを介して吸気管12内に形成される吸気通路に連通しており、また、シリンダヘッドに形成される各排気ポート18がエキゾーストマニホールドを介して排気管13内に形成される排気通路に連通している。ここで、本実施例のエンジン1の排気管13内に形成される排気通路には、エンジン1より排出される排気ガスを浄化する排気浄化手段としてNOx吸蔵触媒9が設けられている。このNOx吸蔵触媒9は、そのNOx吸蔵触媒9内に一時的に有害物質であるNOxを溜めておいて、ある程度の量になったときに濃いめの混合気や燃料等で燃やしてその間にNOxを無害な成分に還元するNOx還元触媒である。
本実施例のコモンレール2には、燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を常時蓄圧する必要があるために、高圧供給ポンプ6から高圧燃料配管21を経て高圧燃料が圧送供給されている。そして、コモンレール2には、コモンレール2内の燃料圧力(コモンレール圧力)を検出するコモンレール圧力センサ(図示せず)、およびコモンレール圧力が限界設定圧力を超えた際に開弁してコモンレール圧力を限界設定圧力以下に抑えるためのプレッシャリミッタ(図示せず)が設置されている。
複数個のメインインジェクタ3は、エンジン1の各気筒毎に対応して搭載されており、コモンレール2より分岐する複数の分岐管(高圧燃料配管)22の下流端に接続されたメイン燃料噴射ノズル23、このメイン燃料噴射ノズル23内に収容されたノズルニードル(図示せず)を開弁方向に駆動する電磁式アクチュエータ(ニードル駆動手段:図示せず)、およびノズルニードルを閉弁方向に付勢するニードル付勢手段等よりなる電磁式燃料噴射弁である。そして、各気筒のメインインジェクタ3からエンジン1の各気筒の燃焼室11内への燃料噴射は、電磁式アクチュエータとしての電磁弁(図示せず)への通電および通電停止により電子制御される。
次に、1個または複数個の吸気管インジェクタ4は、高圧供給ポンプ6より溢流したリーク燃料ガスを捕集する捕集タンク7に接続するリーク燃料配管25の下流端に接続されて、捕集タンク7内に捕集されたリーク燃料ガスをエンジン1の吸気管12内に噴射供給する吸気管用燃料噴射ノズル26、この吸気管用燃料噴射ノズル26内に収容されたノズルニードル(図示せず)を開弁方向に駆動する電磁式アクチュエータ(ニードル駆動手段:図示せず)、およびノズルニードルを閉弁方向に付勢するニードル付勢手段等よりなる電磁式燃料噴射弁である。そして、吸気管インジェクタ4からエンジン1の吸気管12内への燃料噴射は、電磁式アクチュエータとしての電磁弁(図示せず)への通電および通電停止により電子制御される。
高圧供給ポンプ6は、各部を保持するポンプハウジング30と、エンジン1のクランク軸(クランクシャフト)の回転に伴ってポンプ駆動軸(図示せず)が回転することで燃料タンク内の液化ガス燃料を汲み上げる周知のフィードポンプ(低圧供給ポンプ:図示せず)と、ポンプ駆動軸により回転駆動されるカム軸31と、このカム軸31に駆動されて上死点と下死点との間を往復運動する複数個(本例では2個または3個)のプランジャ32と、これらのプランジャ32がプランジャバレル(ポンプシリンダ)33内を往復摺動することにより、電磁弁34を経て吸入された液化ガス燃料を加圧して高圧化する複数個(本例では2個または3個)の加圧室(プランジャ室)35と、これらの加圧室35内の燃料圧力が所定値以上に上昇すると開弁する複数個(本例では2個または3個)の吐出弁36と、プランジャ32とポンプシリンダ33との隙間から溢流したリーク燃料ガスを排出するリークポート37とを有している。
ポンプハウジング30の図示上部には、ポンプシリンダ33が保持固定されている。また、ポンプハウジング30の図示下部には、カム室38が形成されている。このカム室38には、エンジン1により回転駆動されるカム軸31が挿通されている。そして、カム軸31の外周面には、複数個のプランジャ32に往復運動を与えるための所定の形状のカム39がプランジャ32と同数形成されている。また、ポンプシリンダ33と電磁弁34との間には、ギャラリー室40が形成されている。このギャラリー室40は、インレット(燃料導入管)41からフィードポンプや燃料通路(図示せず)を介して燃料が供給されており、ポンプシリンダ33内に形成される摺動孔42、加圧室35およびプランジャ32と同数の電磁弁34に跨がるように図示手前側から奥側に延びて連通して形成されている。
各プランジャ32の図示下端には、円環板状の下部ばね座金43が連結されており、この下部ばね座金43に対向してポンプシリンダ33の図示下端部には円環板状の上部ばね座金44が設置されている。これらの下部ばね座金43と上部ばね座金44との間には、プランジャスプリング45が掛け渡されている。このプランジャスプリング45は、プランジャ32を常に図示下方に下降させる方向に付勢している。そして、下部ばね座金43は、タペット46に係合しており、このタペット46は、ポンプハウジング30に対して摺動自在に嵌挿されている。また、タペット46は、カムローラ47を回転自在に支持しており、このカムローラ47はカム39に摺接している。
したがって、カム軸31の回転によりカム39が回転されると、カムローラ47を介してタペット46が図示上下方向に往復運動され、この運動は下部ばね座金43を介してプランジャ32に伝えられる。これにより、各プランジャ32は、ポンプシリンダ33内に形成される複数個の摺動孔42内でそれぞれ往復運動する。ここで、ポンプハウジング30の側壁面に接続されたインレット(入口ホロースクリュー)48より、プランジャ32とポンプシリンダ33から構成されるポンプエレメントの摺動部や、カム39、タペット46、カムローラ47等の各摺動部を潤滑した潤滑油は、燃料通路49を経てアウトレット50よりエンジン1のオイルパン(図示せず)等に戻されるように構成されている。
電磁弁34は、ポンプシリンダ33の図示上端部に締め付け固定されたハウジング51と、このハウジング51の先端側(図示下端側)に保持されたバルブボデー52と、このバルブボデー52とポンプシリンダ33との間に形成されるギャラリー室40と加圧室35とを開閉制御するニードル弁53と、通電されるとニードル弁53に一体化されたアーマチャ54を閉弁方向に吸引するソレノイドコイル55と、ニードル弁53およびアーマチャ54を開弁方向に付勢するコイルスプリング56とによって構成されている。なお、ニードル弁53内には、ソレノイドコイル55への通電停止時(ニードル弁53の開弁時)に、ギャラリー室40と加圧室35とを連通する連通路57が形成されている。
また、ギャラリー室40から連通路57を経て加圧室35内に導入された燃料は、プランジャ32が上昇する時、つまり往動されるときに高圧に圧縮される。そして、吐出弁36は、吐出孔61から燃料吐出通路62方向への燃料の逆流を防止する逆止弁(またはデリバリバルブ)として機能するもので、弁孔を有するバルブシート(弁座筒)63と、弁孔を開閉するリリーフバルブ(弁体)64と、このリリーフバルブ64をバルブシート63のシート面に押圧付勢するコイルスプリング65と、ポンプシリンダ33の図示上端部に締め付け固定されたバルブホルダ66とによって構成されている。
なお、バルブシート63内に形成される弁孔は、燃料吐出通路62を介して加圧室35に連通している。また、バルブホルダ66の先端側に形成される複数個の吐出孔61は、高圧燃料配管21を介して各々コモンレール2に連通し、高圧燃料をコモンレール2内に供給している。
リークポート37は、ポンプハウジング30のカム室38と摺動孔42との間に設置されたオイルシール67よりも図示上方側の中空部と、ポンプシリンダ33の図示上端部に締め付け固定されたアウトレット(出口ホロースクリュー)68内に形成されるリーク燃料排出路69とを連通するリーク燃料ガス通路であって、内部をプランジャ32とポンプシリンダ33との隙間から溢流し気化したリーク燃料ガスが流れる。したがって、プランジャ32とポンプシリンダ33との隙間から溢流したリーク燃料は、オイルシール67よりも図示上方側の中空部を経てリークポート37内に流入して圧力の低下に伴って気化した後に、アウトレット68内に形成されるリーク燃料排出路69からリーク燃料ガス導入配管70を経て捕集タンク7内に供給される。
捕集タンク7は、高圧供給ポンプ6より溢流し気化したリーク燃料ガスを一時的に貯留するために外部に対して密閉化された密閉容器で、リーク燃料ガス導入配管70を介して高圧供給ポンプ6のリークポート37およびアウトレット68に気密的に接続されている。この捕集タンク7には、圧力センサ71と、温度センサ72とが設置されている。ここで、圧力センサ71は、捕集タンク7内に一時的に貯留するリーク燃料ガスの燃料圧力を検出する圧力検出手段(例えば半導体圧力センサ等)であって、捕集タンク7内のリーク燃料ガスの圧力に対応した電気信号(圧力信号)をECU10に出力する。また、温度センサ72は、捕集タンク7内のリーク燃料ガスの燃料温度を検出する温度検出手段(例えばサーミスタ等)であって、捕集タンク7内のリーク燃料ガスの温度に対応した電気信号(温度信号)をECU10に出力する。
ECU10には、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存するメモリ(ROM、RAM)、入力回路、出力回路、電源回路およびポンプ駆動回路等の機能を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが設けられている。そして、ECU10は、図示しないイグニッションスイッチがオン(IG・ON)すると、ECU電源の供給が成され、メモリ内に格納された制御プログラムに基づいて、複数個のメインインジェクタ3の各電磁弁、1個または複数個の吸気管インジェクタ4の電磁弁、および高圧供給ポンプ6の電磁弁34を電子制御するように構成されている。
また、ECU10は、イグニッションスイッチがオフ(IG・OFF)されてECU電源の供給が断たれると、メモリ内に格納された制御プログラムに基づく上記の制御が強制的に終了するように構成されている。ここで、各種センサからのセンサ信号は、A/D変換器でA/D変換された後に、ECU10に内蔵されたマイクロコンピュータに入力されるように構成されている。本実施例のマイクロコンピュータには、エンジン回転速度(NE)を検出するための回転速度センサ(図示せず)、運転者のアクセルペダルの踏み込み量、つまりアクセル操作量であるアクセル開度(ACCP)を検出するためのアクセル開度センサ(図示せず)、および冷却水温度(TWH)を検出するための冷却水温度センサ(図示せず)等が接続されている。また、マイクロコンピュータには、コモンレール2に設置されたコモンレール圧力センサ、捕集タンク7に設置された圧力センサ71、および捕集タンク7に設置された温度センサ72等が接続されている。
そして、ECU10は、エンジン1の運転状態、つまりエンジン回転速度(NE)とアクセル開度(ACCP)とによって最適な噴射量(および噴射期間)、噴射時期を演算し、インジェクタ駆動回路(メインEDU)73を介してメインインジェクタ3の電磁弁にパルス状のインジェクタ駆動電流を印加すると共に、インジェクタ駆動回路(サブEDU)74を介して吸気管インジェクタ4の電磁弁にパルス状のインジェクタ駆動電流を印加するように構成されている。
また、ECU10は、エンジン1の運転状態、つまりエンジン回転速度(NE)とアクセル開度(ACCP)とによって目標コモンレール圧力(PT)を演算し、この目標コモンレール圧力(PT)を達成するために、高圧供給ポンプ6の電磁弁34へのポンプ駆動信号を調整して、高圧供給ポンプ6より吐出される燃料圧送量を制御するように構成されている。さらに、より好ましくは、コモンレール圧力センサをコモンレール2に取り付けて、そのコモンレール圧力センサによって検出されるコモンレール圧力(PC)が目標コモンレール圧力(PT)と略一致するように、高圧供給ポンプ6の電磁弁34へのポンプ駆動信号をフィードバック制御することが望ましい。
[実施例1の制御方法]
次に、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムの制御方法を図1および図2に基づいて簡単に説明する。ここで、図2はメインインジェクタおよび吸気管インジェクタの制御方法を示したフローチャートである。この図2のフローチャートは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)となった後に、所定のタイミング毎に繰り返し実行される。例えばk気筒のメインインジェクタ3の噴射量制御、噴射時期制御を、前回サイクルでのk気筒のメインインジェクタ3の燃料噴射終了直後に開始しても良いし、また、今回サイクルでk気筒のメインインジェクタ3の直前噴射気筒(4気筒ディーゼルエンジンでは、k気筒が#1気筒の場合は#2気筒、k気筒が#3気筒の場合は#1気筒、k気筒が#4気筒の場合は#3気筒、k気筒が#2気筒の場合は#4気筒)の燃料噴射終了直後に開始しても良い。
先ず、捕集タンク7内のリーク燃料ガスの圧力を検出する(圧力検出手段)と共に、捕集タンク7内のリーク燃料ガスの温度を検出する(温度検出手段)。すなわち、圧力センサ71より出力される捕集タンク7内のリーク燃料ガスの圧力信号(検出値:P)と温度センサ72より出力される捕集タンク7内のリーク燃料ガスの温度信号(検出値:T)とを取り込む(ステップS1)。
次に、捕集タンク7内のリーク燃料ガスの圧力信号(P)と捕集タンク7内のリーク燃料ガスの温度信号(T)とによって捕集タンク7内のリーク燃料ガス残量(タンク溜り量:R)を算出する(タンク溜り量演算手段:ステップS2)。
次に、エンジン1の運転状態を検出する。すなわち、回転速度センサより出力されるエンジン回転速度信号、アクセル開度センサより出力されるアクセル開度信号、冷却水温度センサより出力される冷却水温度信号、およびコモンレール圧力センサより出力されるコモンレール圧力等を取り込む(ステップS3)。
次に、エンジン1の運転状態に基づいて、エンジン1の気筒内噴射量を算出する。具体的には、エンジン1の運転状態、つまりエンジン回転速度(NE)とアクセル開度(ACCP)と予め実験等により測定した特性マップまたは演算式によって最適な基本噴射量(Q)を算出し、エンジン1の各気筒内噴射量に相当する最適必要噴射量(=トータル噴射量:Qtotal=Q)を求める(基本噴射量演算手段:ステップS4)。なお、エンジン回転速度(NE)とアクセル開度(ACCP)とで決定される基本噴射量特性を、冷却水温度(TWH)、エンジン負荷、吸入空気圧力、吸入空気温度等を考慮した噴射量補正量(ΔQ)によって補償して指令噴射量(QFIN)を求めるようにしても良い(指令噴射量演算手段)。そして、指令噴射量(QFIN)を、エンジン1の各気筒内噴射量に相当する最適必要噴射量(=トータル噴射量:Qtotal=Q+ΔQ)として使用しても良い。
次に、エンジン回転速度(NE)とアクセル開度(ACCP)とタンク溜り量(R)と予め実験等により測定した特性マップまたは演算式によって吸気管インジェクタ4のサブ噴射量(Qint)を算出する。続いて、エンジン回転速度(NE)と予め実験等により測定した特性マップまたは演算式によってサブ噴射時期(Tin)を算出する(サブ噴射量、サブ噴射時期演算手段:ステップS5)。
次に、トータル噴射量(Qtotal)から吸気管インジェクタ4のサブ噴射量(Qint)を減算してメインインジェクタ3のメイン噴射量(Qmn=Qtotal−Qint)を算出する。続いて、エンジン回転速度(NE)と予め実験等により測定した特性マップまたは演算式によってメイン噴射時期(Tmn)を算出する(メイン噴射量、メイン噴射時期演算手段:ステップS6)。なお、メイン噴射時期(Tmn)は、エンジン回転速度(NE)で決定される基本噴射時期特性を、エンジン負荷、アクセル開度(ACCP)、冷却水温度(TWH)、吸入空気圧力、吸入空気温度等を考慮した噴射時期補正量によって補償して最終的な指令噴射時期(TFIN)を決定するようにしても良い。
次に、エンジン1の運転状態、つまりコモンレール圧力(PC)とメイン噴射量(Qmn)と予め実験等により測定した特性マップまたは演算式によってメインインジェクタ3の電磁弁への通電時間(指令噴射期間:TQmn)を算出する(メイン噴射期間演算手段)。続いて、メインインジェクタ3の噴射タイミングとなったら、メイン噴射時期(Tmn)から指令噴射期間(TQmn)が経過するまで、インジェクタ駆動回路(メインEDU)73を介してメインインジェクタ3の電磁弁にパルス状のインジェクタ駆動電流を印加する。
また、エンジン1の運転状態、つまり捕集タンク7内のリーク燃料ガスの圧力信号(P)とサブ噴射量(Qint)とによって吸気管インジェクタ4の電磁弁への通電時間(サブ噴射期間:TQint)を算出する(サブ噴射期間演算手段)。続いて、吸気管インジェクタ4の噴射タイミングとなったら、サブ噴射時期(Tin)からサブ噴射期間(TQint)が経過するまで、インジェクタ駆動回路(サブEDU)74を介して吸気管インジェクタ4の電磁弁にパルス状のインジェクタ駆動電流を印加する(ステップS7)。以降、ステップS1の処理に戻り、前述の制御を繰り返す。
なお、ステップS5〜S7の処理を、実施例2のように、タンク溜り量(R)が一定値を越える時のみ実行し、タンク溜り量(R)が一定値以下の時にはメインインジェクタ3の噴射量制御のみを実行するようにしても良い。
したがって、吸気管インジェクタ4の電磁弁への通電が成され、ノズルニードルがノズルボデーの先端部に形成される弁孔を開弁している間、捕集タンク7内に捕集されたリーク燃料ガスが燃料溜まり、弁孔を経てエンジン1の吸気管12内に噴射供給される。これにより、吸気ポート17が開弁した燃焼室11内にリーク燃料ガスが吸い込まれる。一方、エンジン1の各気筒のメインインジェクタ3の電磁弁への通電が成され、ノズルニードルがノズルボデーの先端部に形成される弁孔を開弁している間、コモンレール2内に蓄圧された高圧燃料が燃料溜まり、弁孔を経てエンジン1の各気筒毎の燃焼室11内に直接噴射供給される。これにより、エンジン1が運転される。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の高圧供給ポンプ6の作用を図1に基づいて簡単に説明する。カム軸31に形成されているカム39に駆動されるタペット46およびカムローラ47がカム39のベースサイクル上にあるとき、プランジャ32はその下死点に位置する。このとき、電磁弁34のソレノイドコイル55への通電が停止している状態では、つまり連通路57が開かれている状態では、フィードポンプで加圧された燃料は、インレット48、燃料通路49を経てギャラリー室40内に充填される。また、ギャラリー室40内の燃料は、連通路57を経て加圧室35内に流入する。これにより、加圧室35内にフィード燃料が充填される。
そして、エンジン1により回転駆動されるカム軸31の回転に伴いカム39がタペット46を押し上げ、プランジャ32を加圧室35の内容積を減少する方向に駆動すると、電磁弁34のソレノイドコイル55への通電が停止している間は、加圧室35内に充填された燃料が、連通路57を経てギャラリー室40内へ排出される。そして、所定のカム39のリフト時期に電磁弁34のソレノイドコイル55が通電されると、ソレノイドコイル55に発生する起磁力によってニードル弁53に一体化されたアーマチャ54が閉弁方向に吸引される。これにより、連通路57が閉じられて加圧室35とギャラリー室40との連通状態が遮断される。
そして、カム39がカム軸31の回転に伴い更にリフトしていくと、プランジャ32が加圧室35の内容積を更に縮小化していく。そして、燃料の体積弾性係数と加圧室35の縮小容積とに従い、加圧室35内の燃料圧力が上昇し、コモンレール圧力と吐出弁36のコイルスプリング65の設定開弁圧力の和以上になると、吐出弁36のリリーフバルブ64が開弁する。これにより、加圧室35内の燃料は、燃料吐出通路62、弁孔、吐出孔61、高圧燃料配管21を経てコモンレール2内に供給される。ここで、電磁弁34のソレノイドコイル55への通電は、エンジン1の運転状態によって設定される圧送期間が終了した時点で終了するが、加圧室35内の燃料圧力がコイルスプリング56の開弁力よりも勝るために、電磁弁34のニードル弁53は閉弁状態を維持する。
そして、カム軸31の回転に伴ってカム39が上死点に達すると、プランジャ32のリフトに伴う加圧室35内の燃料の加圧が終了し、加圧室35内の燃料圧力は下降し始める。そして、カム39が下降し始めると、加圧室35内の燃料圧力は更に下降し、コモンレール圧力と吐出弁36のコイルスプリング65の閉弁力により吐出弁36のリリーフバルブ64が閉弁する。これにより、吐出弁36の弁孔および吐出孔61が閉じられて、高圧燃料配管21およびコモンレール2が密閉され、コモンレール2内の燃料圧力、所謂コモンレール圧力が所定の圧力(例えば目標コモンレール圧力)に保持される。
そして、カム39の更なる下降に伴い、加圧室35内の燃料圧力は更に低下し続け、コイルスプリング56の開弁力が加圧室35内の燃料圧力よりも上回ると、電磁弁34のニードル弁53はコイルスプリング56の付勢力によって開弁する。これにより、連通路57が開かれてギャラリー室40から再び燃料が加圧室35内に充填されていく。そして、カム39が下死点に達し、プランジャ32の下降が終了して1サイクルが終了する。
ここで、液化ガス燃料は、軽油と比較して低粘度であるために、高圧供給ポンプ6のプランジャ32とポンプシリンダ33との隙間からのリーク燃料が軽油と比較して非常に多い。例えばディメチルエーテル(DME)の場合には常温でも軽油の10倍のリーク燃料量となる。このため、プランジャ32とポンプシリンダ33との隙間からオイルシール67よりも図示上方側の中空部側に溢流し、オイルシール67よりも図示上方側の中空部にたまったリーク燃料は、リークポート37内に流入して圧力の低下に伴って気化した後に、アウトレット68内に形成されるリーク燃料排出路69からリーク燃料ガス導入配管70を経て捕集タンク7内に回収される。
そして、捕集タンク7に設置された2つのセンサ(圧力センサ71、温度センサ72)によって捕集タンク7内の燃料圧力と捕集タンク7内の燃料温度とを測定することにより捕集タンク7内に集められたリーク燃料ガスのタンク溜り量(R)が計算できる。これによって、エンジン1の最適な燃焼状態を実現するために、捕集タンク7内に一時的に溜められたリーク燃料ガスが、最適な時期に必要な燃料量だけ、エンジン1の各気筒の燃焼室11内に吸い込まれる。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムにおいては、高圧供給ポンプ6のプランジャ32とポンプシリンダ33との隙間より溢流し、リークポート37内で圧力低下に伴い気化したリーク燃料ガスを捕集タンク7内に一時的に貯留しておき、エンジン1の最適な燃焼状態を実現するために、最適な時期に必要な燃料量(=サブ噴射量:Qint)だけ、吸気管インジェクタ4等の燃料を必要とする部品に、捕集タンク7内に一時的に溜められたリーク燃料ガスを噴射供給することで、高圧供給ポンプ6より溢流したリーク燃料ガスを有効に活用することが可能となる。このとき、複数個のメインインジェクタ3からエンジン1の各気筒の燃焼室11内に直接噴射供給されるメイン噴射量(Qmn)を、エンジン1の運転状態、つまりエンジン回転速度(NE)とアクセル開度(ACCP)とによって設定されるトータル噴射量(Qtotal)からサブ噴射量(Qint)を減算して求めることで、エンジン1の各気筒の燃焼室11内の燃料量が適正なものとなり、エンジン1の最適な燃焼状態を得ることができる。これにより、エンジン1の排気ガス中の有害物質の増加(エミッションの悪化)や運転者の意志と異なる車両応答性の低下(ドライバビリティの悪化)を抑制することができる。
また、捕集タンク7内に一時的に溜められたリーク燃料ガスを吸気管インジェクタ4を用いて最適な時期に必要な燃料量だけ噴射供給することができるで、高圧供給ポンプ6のプランジャ32とポンプシリンダ33との隙間を、通常の5〜10μm程度にすることができる。これにより、精密加工および特殊な表面処理が不要となり、高圧供給ポンプ6の製品コストを低減することができる。さらに、高圧供給ポンプ6より溢流し気化したリーク燃料ガスを捕集タンク7内に一時的に貯留しておき、最適な時期に吸気管12内に噴射供給するようにしているので、高圧供給ポンプ6より溢流し気化したリーク燃料ガスを燃料タンクに戻す必要はない。これにより、コンプレッサ等の複雑な構造の気液変換システムが不要となり、コモンレール式燃料噴射システムの製品コストを低減することができる。
[実施例2の構成]
図3および図4は本発明の実施例2を示したもので、図3はコモンレール式燃料噴射システムの全体構成を示した図である。
ここで、NOx吸蔵触媒9は、排気ガス中の酸素濃度が高い状態ではNOxを吸収し、排気ガス中の酸素濃度が低い状態ではNOxを放出する特性を有している。なお、排気ガス中に放出されたNOxは、排気ガス中にHCやCOといった還元成分が存在していれば、それらと速やかに反応して無害な窒素に還元される。また、NOx吸蔵触媒9は、排気ガス中の酸素濃度が高い状態にあるときでも所定の限界量のNOxを吸収すると、それ以上NOxを吸収しなくなる。そこで、このような特性のNOx吸蔵触媒9を排気通路に備えたエンジン1では、NOx吸蔵触媒9のNOx吸収量が限界量に達する前に、NOx吸蔵触媒9に還元剤を添加供給することで、NOx吸蔵触媒9に吸収されたNOxを放出および還元浄化し、NOx吸蔵触媒9のNOx吸収能力を回復させるといった制御を所定のインターバルで繰り返すようにしている。
本実施例では、NOx吸蔵触媒9のNOx吸収能力を回復させる排気浄化制御を実現するために、還元剤としてのリーク燃料ガスを、NOx吸蔵触媒9よりも排気ガスの流れ方向の上流側に位置する排気管13内に噴射供給(添加供給)する1個または複数個の排気管インジェクタ(触媒還元用のサブインジェクタ、第2サブインジェクタ)5を設けている。1個または複数個の排気管インジェクタ5は、高圧供給ポンプ6より溢流し気化したリーク燃料ガスを捕集する捕集タンク7に接続するリーク燃料配管75の下流端に接続されて、捕集タンク7内に捕集されたリーク燃料ガスをエンジン1の排気管13内に噴射供給する排気管用燃料噴射ノズル76、この排気管用燃料噴射ノズル76内に収容されたノズルニードル(図示せず)を開弁方向に駆動する電磁式アクチュエータ(ニードル駆動手段:図示せず)、およびノズルニードルを閉弁方向に付勢するニードル付勢手段等よりなる電磁式燃料噴射弁である。そして、排気管インジェクタ5からエンジン1の排気管13内への燃料噴射は、電磁式アクチュエータとしての電磁弁(図示せず)への通電および通電停止により電子制御される。
[実施例2の制御方法]
次に、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムの制御方法を図3および図4に基づいて簡単に説明する。ここで、図4はメインインジェクタ、吸気管インジェクタおよび排気管インジェクタの制御方法を示したフローチャートである。この図4のフローチャートは、イグニッションスイッチがオン(IG・ON)となった後に、所定のタイミング毎に繰り返し実行される。例えばk気筒のメインインジェクタ3の噴射量制御、噴射時期制御を、前回サイクルでのk気筒のメインインジェクタ3の燃料噴射終了直後に開始しても良いし、また、今回サイクルでk気筒のメインインジェクタ3の直前噴射気筒の燃料噴射終了直後に開始しても良い。なお、図4のフローチャートのステップS1〜S7の処理は、図2のフローチャートのステップS1〜S7の処理と同様の処理を行うものであるため、図4のフローチャートのステップS1〜S7の処理の説明は省略する。
図4のステップS4の処理を実行した後に、NOx吸蔵触媒9の還元時期であるか否かを判定する(還元時期判定手段:ステップS8)。ここで、NOx吸蔵触媒9の還元時期は、先ずトータル噴射量(Qtotal)とエンジン回転速度(NE)とによって単位時間内に生成される窒素酸化物(NOx)の量を求める。そして、そのNOx量を制御タイミング毎に順次積算していき、この窒素酸化物(NOx)の積算量をNOx吸蔵量とする。なお、NOx吸蔵触媒9の吸蔵能力から最大吸蔵量が予め決まっているため、NOx吸蔵量>最大吸蔵量になった時を、NOx吸蔵触媒9の還元時期とすることで、NOx吸蔵触媒9の還元時期を精度良く判定することができる。
このステップS8の判定結果がNOの場合、つまりNOx吸蔵触媒9の還元時期ではない場合には、図4のステップS2で求めたタンク溜り量(R)が一定値を越えているか否かを判定する(ステップS9)。ここで、一定値は、NOx吸蔵触媒9のNOx吸収能力を回復させることが可能なNOx還元量(1回の触媒還元必要量)以上とすることが望ましい。
このステップS9の判定結果がYESの場合、つまりタンク溜り量(R)が一定値を越えている場合には、図4のS5〜S7の処理を実行する。以降、ステップS1の処理に戻り、前述の制御を繰り返す。
また、ステップS9の判定結果がNOの場合、つまりタンク溜り量(R)が一定値以下の場合には、捕集タンク7内のリーク燃料ガスの燃料量がNOx吸蔵触媒9のNOx吸収能力を回復させることが可能なNOx還元量(1回の触媒還元必要量)未満であると判断して、トータル噴射量(Qtotal)をメインインジェクタ3のメイン噴射量(Qmn)として求める。続いて、エンジン回転速度(NE)と予め実験等により測定した特性マップまたは演算式によってメイン噴射時期(Tmn)を算出する(メイン噴射量、メイン噴射時期演算手段:ステップS10)。なお、メイン噴射時期(Tmn)は、上述したように、エンジン回転速度(NE)で決定される基本噴射時期特性を、エンジン負荷、アクセル開度(ACCP)、冷却水温度(TWH)、吸入空気圧力、吸入空気温度等を考慮した噴射時期補正量によって補償して最終的な指令噴射時期(TFIN)を決定するようにしても良い。
次に、エンジン1の運転状態、つまりコモンレール圧力(PC)とメイン噴射量(Qmn)と予め実験等により測定した特性マップまたは演算式によってメインインジェクタ3の電磁弁への通電時間(指令噴射期間:TQmn)を算出する(メイン噴射期間演算手段)。続いて、メインインジェクタ3の噴射タイミングとなったら、メイン噴射時期(Tmn)から指令噴射期間(TQmn)が経過するまで、インジェクタ駆動回路(メインEDU)73を介してメインインジェクタ3の電磁弁にパルス状のインジェクタ駆動電流を印加する(ステップS11)。以降、ステップS1の処理に戻り、前述の制御を繰り返す。
また、ステップS8の判定結果がYESの場合、つまりNOx吸蔵触媒9の還元時期である場合には、トータル噴射量(Qtotal)をメインインジェクタ3のメイン噴射量(Qmn)として求める。続いて、エンジン回転速度(NE)と予め実験等により測定した特性マップまたは演算式によってメイン噴射時期(Tmn)を算出する(メイン噴射量、メイン噴射時期演算手段:ステップS12)。なお、メイン噴射時期(Tmn)は、上述したように、エンジン回転速度(NE)で決定される基本噴射時期特性を、エンジン負荷、アクセル開度(ACCP)、冷却水温度(TWH)、吸入空気圧力、吸入空気温度等を考慮した噴射時期補正量によって補償して最終的な指令噴射時期(TFIN)を決定するようにしても良い。
次に、エンジン1の運転状態、つまりコモンレール圧力(PC)とメイン噴射量(Qmn)と予め実験等により測定した特性マップまたは演算式によってメインインジェクタ3の電磁弁への通電時間(指令噴射期間:TQmn)を算出する(メイン噴射期間演算手段)。続いて、メインインジェクタ3の噴射タイミングとなったら、メイン噴射時期(Tmn)から指令噴射期間(TQmn)が経過するまで、インジェクタ駆動回路(メインEDU)73を介してメインインジェクタ3の電磁弁にパルス状のインジェクタ駆動電流を印加する。
また、予め決められている、NOx吸蔵触媒9のNOx吸収能力を回復させることが可能なNOx還元量(1回の触媒還元必要量)に対応した、排気管インジェクタ5の電磁弁への通電時間をメモリより読み込む。続いて、排気管インジェクタ5の電磁弁への通電を開始してその通電時間が経過するまで、インジェクタ駆動回路(サブEDU)74を介して排気管インジェクタ5の電磁弁にパルス状のインジェクタ駆動電流を印加する(ステップS13)。以降、ステップS1の処理に戻り、前述の制御を繰り返す。
[実施例2の効果]
以上のように、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムにおいては、エンジン1の各気筒内噴射量に相当する最適必要噴射量(=トータル噴射量:Qtotal=Q)の演算までは実施例1と全く同じである。その後に、NOx吸蔵触媒9の還元時期かどうかを判断する。そして、NOx吸蔵触媒9の還元時期であれば、メインインジェクタ3および排気管インジェクタ5の噴射量制御が実行される。この場合、吸気管インジェクタ4は動作させない。あるいはNOx吸蔵触媒9の還元時期でなく、且つタンク溜り量(R)が一定値(1回の触媒還元必要量)を越える場合には、メインインジェクタ3および吸気管インジェクタ4の噴射量制御が実行される。あるいはNOx吸蔵触媒9の還元時期でなく、且つタンク溜り量(R)が一定値(1回の触媒還元必要量)以下の場合には、次回のNOx吸蔵触媒9の還元に用いるリーク燃料ガスが捕集タンク7内に溜まるまで、吸気管インジェクタ4を作動させずに、メインインジェクタ3のみの噴射量制御が実行される。
なお、エンジン1の始動時は、捕集タンク7内にリーク燃料ガスが殆ど溜まっていないが、最初のNOx吸蔵触媒9の還元をする時期までには一定値(1回の触媒還元必要量)が溜まるために問題はない。
以上により、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムにおいては、高圧供給ポンプ6のプランジャ32とポンプシリンダ33との隙間より溢流し、リークポート37内で圧力低下に伴い気化したリーク燃料ガスを捕集タンク7内に一時的に貯留しておき、その捕集タンク7内に貯留したリーク燃料ガスを、吸気管インジェクタ4や触媒還元用の排気管インジェクタ5等の燃料を必要とする部品に、所定の時期、所定の燃料量だけ噴射供給または添加供給することで、高圧供給ポンプ6より溢流し気化したリーク燃料ガスを有効に活用することが可能となる。
[変形例]
本実施例では、捕集タンク7内のリーク燃料ガスの圧力信号(P)と捕集タンク7内のリーク燃料ガスの温度信号(T)とによって捕集タンク7内のリーク燃料ガス残量(タンク溜り量:R)を算出しているが、高圧供給ポンプ6から溢流して捕集タンク7内に吸い込まれるリーク燃料ガス(気体燃料)の流量を計測するエアフロメータ、カルマン渦センサ、ヒートワイヤセンサ等のリーク燃料ガス量計測手段を用いて、捕集タンク7内のリーク燃料ガス残量(タンク溜り量:R)を実測しても良い。
本実施例では、1個の吸気管インジェクタ4を、エンジン1のインテークマニホールドの上流部分の吸気管12(例えばスロットルボデー)に配置して、エンジン1の全気筒(シリンダ)に対してリーク燃料ガスを噴射供給するようにしているが、複数個の吸気管インジェクタ4を、エンジン1の各気筒(シリンダ)毎に配置して、エンジン1の各気筒(シリンダ)毎にリーク燃料ガスを噴射供給するようにしても良い。この場合には、複数個の吸気管インジェクタ4のうちの少なくも1個以上の吸気管インジェクタ4を選択的に使用しても良い。
コモンレール式燃料噴射システムの全体構成を示した概略図である(実施例1)。 メインインジェクタおよび吸気管インジェクタの制御方法を示したフローチャートである(実施例1)。 コモンレール式燃料噴射システムの全体構成を示した概略図である(実施例2)。 メインインジェクタ、吸気管インジェクタおよび排気管インジェクタの制御方法を示したフローチャートである(実施例2)。
符号の説明
1 エンジン(多気筒ディーゼルエンジン等の内燃機関)
2 コモンレール
3 メインインジェクタ
4 吸気管インジェクタ(サブインジェクタ、第1サブインジェクタ)
5 排気管インジェクタ(サブインジェクタ、第2サブインジェクタ)
6 高圧供給ポンプ
7 補集タンク
9 NOx吸蔵触媒(排気浄化手段)
10 ECU(エンジン制御ユニット、エンジン制御装置)
11 エンジンの各気筒の燃焼室
12 エンジンの吸気管
13 エンジンの排気管
32 高圧供給ポンプのプランジャ
33 高圧供給ポンプのポンプシリンダ
37 高圧供給ポンプのリークポート
71 圧力センサ(圧力検出手段)
72 温度センサ(温度検出手段)

Claims (12)

  1. (a)液化ガス燃料を加圧して高圧化する高圧供給ポンプと、
    (b)この高圧供給ポンプより圧送された液化ガス燃料を、内燃機関の気筒内に噴射するメインインジェクタと、
    (c)この高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を一時的に貯留する捕集タンクと、
    (d)この捕集タンク内のリーク燃料を、前記内燃機関の気筒よりも吸入空気の流れ方向の上流側に位置する吸気管内に噴射するサブインジェクタと
    を備えたことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記内燃機関の運転状態および前記捕集タンク内のリーク燃料残量に基づいて、前記メインインジェクタおよび前記サブインジェクタを駆動するエンジン制御装置を備えたことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記エンジン制御装置は、
    前記捕集タンク内のリーク燃料の圧力を検出する圧力検出手段、
    前記捕集タンク内のリーク燃料の温度を検出する温度検出手段、
    前記圧力検出手段によって検出された前記捕集タンク内のリーク燃料の圧力と前記温度検出手段によって検出された前記捕集タンク内のリーク燃料の温度とに基づいて、前記捕集タンク内のリーク燃料残量を算出するタンク溜り量演算手段、
    並びに前記内燃機関の運転状態および前記タンク溜り量演算手段の演算値に基づいて、前記メインインジェクタおよび前記サブインジェクタの噴射量または噴射期間を算出する噴射量演算手段
    を有していることを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  4. 請求項2に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記エンジン制御装置は、前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記メインインジェクタおよび前記サブインジェクタの噴射時期を算出する噴射時期演算手段を有していることを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  5. (a)液化ガス燃料を加圧して高圧化する高圧供給ポンプと、
    (b)この高圧供給ポンプより圧送された液化ガス燃料を、内燃機関の気筒内に噴射するメインインジェクタと、
    (c)この高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を一時的に貯留する捕集タンクと、
    (d)この捕集タンク内のリーク燃料を還元剤として用いて前記内燃機関より排出される排気ガスを浄化する排気浄化手段と、
    (e)前記捕集タンク内のリーク燃料を、前記排気浄化手段よりも排気ガスの流れ方向の上流側に位置する排気管内に噴射するサブインジェクタと
    を備えたことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  6. 請求項5に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記排気浄化手段の還元時期であるか否かを判定する還元時期判定手段を有し、
    この還元時期判定手段によって前記排気浄化手段の還元時期であると判断された場合に、前記サブインジェクタを駆動する排気浄化制御装置を備えたことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  7. (a)液化ガス燃料を加圧して高圧化する高圧供給ポンプと、
    (b)この高圧供給ポンプより圧送された液化ガス燃料を、内燃機関の気筒内に噴射するメインインジェクタと、
    (c)この高圧供給ポンプより溢流し気化したリーク燃料を一時的に貯留する捕集タンクと、
    (d)この捕集タンク内のリーク燃料を還元剤として用いて前記内燃機関より排出される排気ガスを浄化する排気浄化手段と、
    (e)前記捕集タンク内のリーク燃料を、前記内燃機関の気筒よりも吸入空気の流れ方向の上流側に位置する吸気管内に噴射する第1サブインジェクタと、
    (f)前記捕集タンク内のリーク燃料を、前記排気浄化手段よりも排気ガスの流れ方向の上流側に位置する排気管内に噴射する第2サブインジェクタと
    を備えたことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  8. 請求項7に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記排気浄化手段の還元時期であるか否かを判定する還元時期判定手段を有し、
    この還元時期判定手段によって前記排気浄化手段の還元時期であると判断された場合に、前記第2サブインジェクタを駆動する排気浄化制御装置を備えたことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  9. 請求項7に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記排気浄化手段の還元時期であるか否かを判定する還元時期判定手段と、
    この還元時期判定手段によって前記排気浄化手段の還元時期であると判断された場合に、前記第1サブインジェクタを駆動せず、前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記メインインジェクタを駆動すると共に、予め定められた制御状態に基づいて、前記第2サブインジェクタを駆動するエンジン制御装置と
    を備えたことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  10. 請求項7に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記排気浄化手段の還元時期であるか否かを判定する還元時期判定手段と、
    この還元時期判定手段によって前記排気浄化手段の還元時期ではないと判断され、且つ前記捕集タンク内のリーク燃料残量が一定値を越える場合に、前記第2サブインジェクタを駆動せず、前記内燃機関の運転状態および前記捕集タンク内のリーク燃料残量に基づいて、前記メインインジェクタおよび前記第1サブインジェクタを駆動するエンジン制御装置とを備えたことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  11. 請求項10に記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記エンジン制御装置は、
    前記捕集タンク内のリーク燃料の圧力を検出する圧力検出手段、
    前記捕集タンク内のリーク燃料の温度を検出する温度検出手段、
    前記圧力検出手段によって検出された前記捕集タンク内のリーク燃料の圧力と前記温度検出手段によって検出された前記捕集タンク内のリーク燃料の温度とに基づいて、前記捕集タンク内のリーク燃料残量を算出するタンク溜り量演算手段、
    並びに前記還元時期判定手段によって前記排気浄化手段の還元時期ではないと判断され、且つ前記捕集タンク内のリーク燃料残量が一定値を越える場合に、前記内燃機関の運転状態および前記タンク溜り量演算手段の演算値に基づいて、前記メインインジェクタおよび前記第1サブインジェクタの噴射量または噴射期間を算出する噴射量演算手段
    を有していることを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
  12. 請求項9ないし請求項11のうちのいずれか1つに記載の内燃機関用燃料噴射装置において、
    前記エンジン制御装置は、前記内燃機関の運転状態に基づいて、前記メインインジェクタおよび前記第1サブインジェクタの噴射時期を算出する噴射時期演算手段を有していることを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置。
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