JP4516370B2 - エンジンの高圧燃料ポンプの制御装置及び制御方法 - Google Patents

エンジンの高圧燃料ポンプの制御装置及び制御方法 Download PDF

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本発明は、エンジンの高圧燃料ポンプ制御装置に係り、特に、エンジンの燃料噴射弁に圧送される高圧燃料の吐出量を可変に調節できるエンジンの高圧燃料ポンプ制御装置に関する。
現在の自動車は、環境保全の観点から自動車の排出ガスに含まれる一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NOx)等の特定物質の削減、つまり、排気エミッション特性の向上や燃費の向上等が要求されており、これらの要求を満たすため、ダイレクトインジェクションエンジン(筒内噴射エンジン)の開発が行われている。かかる筒内噴射エンジンは、燃料噴射弁による燃料噴射を気筒の燃焼室内に直接行うものであり、燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径を小さくすることによって前記噴射燃料の燃焼を促進し、排気エミッション特性及びエンジン出力の向上等を図っている。
ここで、燃料噴射弁から噴射される燃料の粒径を小さくするには、燃料の高圧化を図る手段が必要になり、このため、燃料噴射弁に高圧の燃料を圧送する高圧燃料ポンプに関わる技術、すなわち、高圧燃料ポンプ制御装置が種々提案されている。
例えば、下記特許文献1には、エンジンの高圧燃料供給装置における燃料供給能力の向上を図るべく、可変吐出量高圧ポンプは、ポンプ室に3つの通路、すなわち、前記ポンプ室に低圧燃料を流入させる流入通路と、蓄圧室(コモンレール)に高圧燃料を送る供給通路と、スピル通路とが連通されており、前記スピル通路にはスピル弁が接続され、前記スピル弁の開閉動作によって燃料タンクへのスピル量を制御することにより吐出量を調整するようにしたものが開示されている。
また、下記特許文献2には、ポンプ室の容積を吸入行程開始から吐出行程終了直前までの間に変化させることにより、吐出量を調整するようにしたものが開示されている。
下記特許文献3には、燃料噴射弁の燃料噴射量に応じて供給される高圧燃料の流量制御を行うことにより、高圧燃料ポンプ駆動力の低減及び流量制御用の弁が作動しない場合にも燃料の供給を行うようになし、吸入弁の下流側(加圧室側)の圧力が上流側(吸入口側)の圧力に対して同等又はそれ以上のときに前記吸入弁に閉弁力が発生するようにされ、前記吸入弁が閉弁方向に移動した際に係合するように付勢力を与えられた係合部材、外部入力により前記付勢力と逆方向の付勢力を係合部材に作用させるアクチュエータが設けられ、前記吸入弁の開閉動作により燃料吐出量を調節するものが開示されている。
下記特許文献4には、エンジン運転状態にかかわらず精度良く燃料調量を行うものであり、3筒式ポンプにおいて燃料吐出量のサイクル変動を防止するため、ポンプの圧送に同期させて電磁弁の開閉を制御するようにしたものが開示されている。
さらに、下記特許文献4には、燃料ポンプから吐出される燃料を常閉の電磁弁を用いて吸込み側にリリーフさせ、燃料噴射弁側の燃圧制御を行い、信頼性の向上を図るようにしたものが開示され、また、下記特許文献5には、前記常閉の電磁弁に与えられる開弁信号をコイル温度異常上昇を防ぐ目的で、燃料ポンププランジャの上死点から下死点に向かう吸入行程中における上死点過ぎの所定の位置において終了するようにしたものが開示され、さらにまた、下記特許文献6には、高圧燃料ポンプのアクチュエータ駆動信号の出力終了タイミングを所定の位相に制限することにより制御の安定性向上を図るようにしたものが開示されている。
特開平10−153157号公報 特開2001−123913号公報 特開平11−336638号公報 特開2000−18130号公報 特開2001−248515号 特開2004−19639公報
ところで、前記可変吐出量高圧ポンプによる従来の燃料圧力制御では、図15に動作タイミングチャートで示されているように、制御基準点を定め、角度又は時間制御でアクチュエータ駆動信号であるソレノイド制御信号(パルス)が出力されるようになっており、ソレノイド制御信号の出力を終了してもアクチュエータを構成するソレノイドのコイルにはしばらく電流が流れるため、ソレノイドは吸引力を維持したままとなる。
いま、ポンプに少量吐出量要求がなされた場合、ソレノイド制御信号はプランジャ上死点付近で出力される(制御内容詳細は、後述)。このとき、ソレノイドの吸引力が次の吐出行程まで維持されたままとなった場合、高圧燃料ポンプの特性によりポンプは全量吐出を行う。
つまり、前記高圧ポンプは全量吐出を行う一方で、ポンプには少量吐出が要求されていることから、計測燃料圧力は目標燃料圧力に追従することが不可能となる。このことにより、エンジンの運転状態に応じた最適な燃料圧力を実現することができなくなり、シリンダ内(ピストン表面等)に燃料が付着する等によって安定した燃焼が得られなく、排気エミッション特性の悪化や燃費の悪化等という問題が発生する。
前記特許文献6に所載の高圧燃料ポンプ制御装置では、この問題を鑑み、前記ソレノイド制御(駆動)信号の出力を終了するタイミングが重要であることは認識されているが、終了するタイミングを正確に制御する手段までは詳細には記載されていない。特にクランク角センサのうち、カム軸の回転位置をあらわす信号を出力するフェーズセンサのみしか持たないエンジンの場合、時間制御区間が長くなるので回転数(角速度)急変時には要求タイミングに対して精度が出ない(誤差が大きくなる。詳細は図17参照)。このため、前記問題を完全には解消していない。
かかる点に鑑み、本発明の発明者は、鋭意研究を重ねた結果、可変吐出量高圧ポンプの制御は、前記ソレノイド駆動信号の出力を終了するタイミングの正確性(精度)が重要であり、回転数急変時にも終了タイミングを高精度に保つためには、終了タイミング設定を時間制御で行うではなく、クランク角センサから前記終了タイミングをあらわす信号を出力させればよいことを見い出した。
本発明は、かかる知見に基づいてなされたもので、その目的とするところは、アクチュエータ駆動信号の出力の終了を所望のクランク角度で確実に行うことができるようにされ、もって、排気エミッション特性の向上、燃費の向上等を効果的に図ることができるようにされたエンジンの高圧燃料ポンプ制御装置を提供することにある。
前記目的を達成すべく、本発明に係る高圧燃料ポンプの制御装置は、基本的には、吸入弁を駆動するソレノイドに駆動信号をONすることにより通電を開始することで前記吸入弁を閉弁作動させると共にOFFすることにより通電を終了させることで前記吸入弁を開弁作動させて吐出容量を可変制御するエンジンの高圧燃料ポンプの制御装置であって、前記エンジンには、回転するカムと該カムの回転位置を検出するフェーズセンサとを、前記駆動信号のOFF後の前記ソレノイドの吸引力が次の前記高圧燃料ポンプの吐出行程まで維持されない前記カムの制御基準点からの回転位置で前記フェーズセンサが検出信号を出力するように取り付け、前記制御装置は、前記フェーズセンサからの前記検出信号が入力されたときに、前記ソレノイドへの駆動信号をOFFとして通電を終了することを特徴としている。
また、本発明に係る高圧燃料ポンプの制御装置の具体的な態様は、前記制御装置は、前記検出信号は入力されないが、前記フェーズセンサから得られる信号に基づいて設定される前記制御基準点から一定期間が経過した場合、前記ソレノイドへの前記駆動信号をOFFとして通電を終了することを特徴としている。
更に、本発明に係る高圧燃料ポンプの制御装置の他の具体的な態様は、前記制御装置は、前記検出信号は入力されたが、前記フェーズセンサから得られる信号に基づいて設定される前記制御基準点から一定期間Aの期間内の場合、前記ソレノイドへの前記駆動信号をONとして通電を継続することを特徴としている。
更にまた、本発明に係る高圧燃料ポンプの制御装置の更に他の具体的な態様は、前記制御装置は、前記制御基準点を、前記高圧燃料ポンプの吸入行程中に、前記フェーズセンサから特定のクランク角度位置をあらわす信号が入力されたことを認識した時点としていることを特徴としている。
一方、前記の目的を達成すべく、本発明に係る高圧燃料ポンプの制御方法は、基本的には、吸入弁を駆動するソレノイドに駆動信号をONすることにより通電を開始することで前記吸入弁を閉弁作動させると共にOFFすることにより通電を終了させることで前記吸入弁を開弁作動させて吐出容量を可変制御するエンジンの高圧燃料ポンプの制御方法であって、前記エンジンには、回転するカムと該カムの回転位置を検出するフェーズセンサとを、前記駆動信号のOFF後の前記ソレノイドの吸引力が次の前記高圧燃料ポンプの吐出行程まで維持されない前記カムの制御基準点からの回転位置で前記フェーズセンサが検出信号を出力するように取り付け、前記フェーズセンサからの前記検出信号が入力されたときに、前記ソレノイドへの駆動信号をOFFとして通電を終了することを特徴としている。
また、本発明に係る高圧燃料ポンプの制御方法の具体的な態様は、前記検出信号は入力されないが、前記フェーズセンサから得られる信号に基づいて設定される前記制御基準点から一定期間が経過した場合、前記ソレノイドへの前記駆動信号をOFFとして通電を終了することを特徴としている。
更に、本発明に係る高圧燃料ポンプの制御方法の他の具体的な態様は、前記検出信号は入力されたが、前記フェーズセンサから得られる信号に基づいて設定される前記制御基準点から一定期間Aの期間内の場合、前記ソレノイドへの前記駆動信号をONとして通電を継続することを特徴としている。
更にまた、本発明に係る高圧燃料ポンプの制御方法の更に他の具体的な態様は、前記制御基準点を、前記高圧燃料ポンプの吸入行程中に、前記フェーズセンサから特定のクランク角度位置をあらわす信号が入力されたことを認識した時点としていることを特徴としている。
他方、前記の目的を達成すべく、本発明に係る他の高圧燃料ポンプの制御方法は、基本的には、吸入弁を駆動するソレノイドに駆動信号をONすることにより通電を開始すると共にOFFすることにより通電を終了させることで前記吸入弁を作動させて吐出容量を可変制御するエンジンの高圧燃料ポンプの制御方法であって、前記エンジンには、回転するカムと該カムの回転位置を検出するフェーズセンサとを、前記駆動信号のOFF後の前記ソレノイドの吸引力が次の前記高圧燃料ポンプの吐出行程まで維持されない前記カムのカム位置で前記フェーズセンサが検出信号を出力するように取り付け、前記エンジンに取り付けられたポジションセンサが故障と判定され、前記フェーズセンサからの検出信号が入力されたときには、前記ソレノイドへの駆動信号をOFFとして通電を終了することを特徴としている。
本発明に係るエンジンの高圧燃料ポンプの制御装置及び制御方法は、アクチュエータ(ソレノイド)駆動信号の出力の終了を、該駆動信号のOFF後の前記ソレノイドの吸引力が次の前記高圧燃料ポンプの吐出行程まで維持されない前記カムのカム位置を認識したときとしているので、アクチュエータ駆動信号の出力の終了を所望のクランク角度で確実に行うことができ、このため、燃料の吸入通路を閉じさせるアクチュエータの駆動信号の出力を強制的に終了しなければならないタイミングで確実に終了することができ、これにより、従来のように前記終了タイミングを時間制御で行う場合に比して、回転数急変時にも終了タイミングを高精度に保つことができ、その結果、排気エミッション特性の向上、燃費の向上等を効果的に図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る高圧燃料ポンプ制御装置の一実施形態を、それが適用された車載用筒内噴射式エンジンの一例と共に示す全体構成図である。
図示の筒内噴射式エンジン10は、例えば第1、第2、第3、第4の4つの気筒#1,#2,#3,#4を有する直列4気筒エンジンであって、シリンダヘッド11と、シリンダブロック12と、このシリンダブロック12内に摺動自在に嵌挿されたピストン15とを有し、該ピストン15上方には燃焼室17が画成される。燃焼室17には、点火コイル34から高電圧が印加される点火プラグ35及び燃焼室17内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁30が臨設されている。なお、図において、点火プラグ35及び燃料噴射弁30は、便宜上、燃焼室17の天井部の左右に並設されているが、それらの配設位置は適宜に設定可能である。
燃料の燃焼に供せられる空気は、吸気通路20の始端部に設けられたエアクリーナ21の入口部21aから取り入れられ、エアフローセンサ24を通り、電制スロットル弁25が収容されたスロットルボディ26を通ってコレクタ27に入り、このコレクタ27から前記吸気通路20の下流部分を形成する分岐通路部及びその下流端に配在された、吸気カム軸29により開閉駆動される吸気弁28を介して各気筒#1、#2、#3、#4の燃焼室17に吸入される。
燃焼室17に吸入された空気と燃料噴射弁30から噴射された燃料との混合気は、点火プラグ35により点火されて爆発燃焼せしめられ、その燃焼廃ガス(排ガス)は、排気カム軸49により開閉駆動される排気弁48を介して排気通路40に排出され、排気通路40に配備された触媒コンバータ46で浄化された後、外部に排出される。
一方、前記燃料噴射弁30から噴射されるガソリン等の燃料は、燃料タンク50から低圧燃料ポンプ51により一次加圧されて燃料圧力レギュレータ52により一定の圧力(例えば3kg/cm2)に調圧されるとともに、排気カム軸49に設けられたポンプ駆動カム47により駆動される高圧燃料ポンプ60において、より高い圧力に二次加圧(例えば50kg/cm2)されて燃料蓄圧室(コモンレール)53へ圧送され、この蓄圧室53から燃料が気筒#1、#2、#3、#4毎に設けられた燃料噴射弁30に供給される。燃料噴射弁30に供給される燃料の圧力(燃圧)は燃圧センサ56により検出されるようになっている(後で詳述)。
そして、本実施形態の高圧燃料ポンプ制御装置1においては、高圧燃料ポンプ60を含むエンジン10の種々の制御を行うため、マイクロコンピュータを内蔵するコントロールユニット100が備えられている。
コントロールユニット100は、基本的には、図2に示される如くに、MPU101、EP−ROM102、RAM103、及び、A/D変換器を含むI/OLSI104等で構成され、入力信号として、エアフローセンサ24により検出される吸入空気量に応じた信号、燃圧センサ56により検出される燃料圧力に応じた信号、スロットルセンサ23により検出されるスロットル弁25の開度に応じた信号、排気通路40に配設された空燃比センサ44により検出される排ガス中の例えば酸素濃度に応じた信号、シリンダブロック12に配設された水温センサ19により検出されるエンジン冷却水温度に応じた信号の他、ポジションセンサ37からのクランク軸18の回転位置をあらわす信号、並びに、フェーズセンサ36からの前記カム軸49の回転位置をあらわす信号(及び高圧燃料ポンプ60のポンプ駆動カム47の回転位置をあらわす信号)も供給され、さらに、図1には図示されていないイグニッションスイッチからの始動開始(クランキング開始)を示す信号等も供給される。
コントロールユニット100は、前記各信号を所定の周期をもって取り込み、所定の演算処理を実行し、この演算結果として算定された制御信号を、各燃料噴射弁30、点火コイル34、高圧燃料ポンプ60、低圧燃料ポンプ51、電制スロットル弁25、等に供給して、燃料噴射(噴射量、噴射時期)制御、点火時期制御、燃料圧力制御、スロットル弁25の開度制御等を実行する。
そして、本実施形態の高圧燃料ポンプ制御装置1においては、高圧燃料ポンプ60に備えられているアクチュエータ(ソレノイド90)に対する制御(駆動)信号の出力制御に特徴を有するものであり、これを以下に詳細に説明する。
図3は、高圧燃料ポンプ60を備えた燃料供給システムの全体構成を示し、図4は、高圧燃料ポンプ60の拡大縦断面を示している。
前記高圧燃料ポンプ60は、燃料タンク50からの燃料を加圧して蓄圧室(コモンレール)53に高圧の燃料を圧送するものであり、シリンダ室67と、ポンプ室68と、ソレノイド室69とからなり、前記シリンダ室67は、前記ポンプ室68の下方に配置され、前記ソレノイド室69は、前記ポンプ室68の吸入側に配置されている。
前記シリンダ室67には、プランジャ62、リフタ63、プランジャ下降ばね64が配在され、前記プランジャ62は、排気カムシフト49に設けられてそれと一体回転するポンプ駆動カム47に圧接せしめられたリフタ63を介して往復動せしめられ、加圧室72の容積を変化させる。
前記ポンプ室68は、低圧燃料の吸入通路71、加圧室72、高圧燃料の吐出通路73から構成され、吸入通路71と加圧室72との間には、燃料通過弁とされる吸入弁65が設けられている。この吸入弁65は、燃料の流通方向を制限する逆止弁であり、閉弁ばね65aにより閉弁方向(ポンプ室68からソレノイド室69に向かう方向)に付勢されている。前記加圧室72と吐出通路73との間には吐出弁66が設けられており、この吐出弁66もまた、燃料の流通方向を制限する逆止弁であり、閉弁ばね66aにより閉弁方向に付勢されている。なお、閉弁ばね65aは、プランジャ62による加圧室72内の容積変化により、吸入弁65を挟んで、加圧室72側の圧力が吸入通路71側の圧力に対して同等又はそれ以上になった場合には、前記吸入弁65を閉弁させるように付勢するものである。
前記ソレノイド室69には、アクチュエータであるソレノイド90、吸入弁操作部材91、及び開弁ばね92が配在されており、前記吸入弁操作部材91は、前記吸入弁65に相対する位置に配在され、その先端部(ロッド部)が前記吸入弁65に接離自在に接当せしめられ、ソレノイド90が通電励磁されると、その電磁力によりソレノイド室69側に吸引され、これによって、前記吸入弁65が閉弁方向に移動せしめられる。一方、ソレノイド90が通電励磁されていない状態では、前記吸入弁操作部材91の後端に圧接する開弁ばね92の付勢力により、前記吸入弁65は、前記吸入弁操作部材91を介して開弁方向に移動せしめられ、開弁状態にされる。
燃料タンク50から燃料ポンプ51及び燃圧レギュレータ52を介して所定圧力に調圧された燃料は、前記ポンプ室68の吸入通路71に導かれ、その後、前記ポンプ室68内の加圧室72で前記プランジャ62の往復動により加圧され、前記ポンプ室68の吐出通路73から蓄圧室53に圧送される。
前記蓄圧室53には、燃圧センサ56が設けられており、コントロールユニット100は、ポジションセンサ37、フェーズセンサ36、及び燃圧センサ56からの各検出信号に基づいて、ソレノイド90に対する制御(駆動)信号を出力して高圧燃料ポンプ60の燃料吐出量の制御を行う。なお、前記蓄圧室53と燃料タンク50との間には、配管系破損の防止を図るべく、リリーフ弁57が配在されており、このリリーフ弁57は、前記蓄圧室53内の圧力が所定値を超えた場合に開弁されるようになっている。
図5は、前記高圧燃料ポンプ60の動作タイムチャートを示している。なお、ポンプ駆動カム47で駆動されるプランジャ62の実際のストローク(実位置)は、図6の下段に示される如くの曲線になるが、上死点と下死点の位置を分かり易くするため、図6以外のプランジャ62のストロークが示されている図(図5、図14、図15等)においては、プランジャ62のストロークは直線的に描かれている。
プランジャ62が、前記ポンプ駆動カム47の回転によりプランジャ下降ばね64の付勢力に応じて上死点側から下死点側に移動すると、前記ポンプ室68の吸入行程が行われる。この吸入行程では、前記吸入弁操作部材91が開弁ばね92の付勢力に応じて吸入弁65を開弁方向に移動させる。これにより、加圧室72内の圧力が低下する。
次に、プランジャ62が、前記カム47の回転によりプランジャ下降ばね64の付勢力に抗して下死点側から上死点側に移動すると、前記ポンプ室68の圧縮行程が行われる。この圧縮行程では、コントロールユニット100からアクチュエータであるソレノイド90へ駆動(制御)信号が出力されてソレノイド90が通電励磁状態(ON状態)にされると、前記吸入弁操作部材91が開弁ばね92の付勢力に抗して吸入弁65を閉弁させる方向に移動せしめられ、その先端が前記吸入弁65から離間して、前記吸入弁65が閉弁ばね65aの付勢力に応じて閉弁方向に移動する。これにより、加圧室72内の圧力が上昇する。
そして、前記吸入弁操作部材91がソレノイド90側に最も吸引され、プランジャ62の往復動に同期する吸入弁65が閉弁して加圧室72内の圧力が高くなると、加圧室72内の燃料が吐出弁66を押圧し、該吐出弁66は、閉弁ばね66aの付勢力に抗して自動的に開弁し、加圧室72の容積減少分の高圧燃料が蓄圧室53側に吐出される。なお、ソレノイド90の通電(駆動信号の出力)は、前記吸入弁65がソレノイド90側に移動せしめられて閉弁されると停止(OFF)されるが、上記のように、前記加圧室72内の圧力が高いため、吸入弁65は閉弁状態で維持されて蓄圧室53側への燃料の吐出が行われる。
また、プランジャ62が、前記カム47の回転によりプランジャ下降ばね64の付勢力に応じて上死点側から下死点側に移動すると、前記ポンプ室68の吸入行程が行われ、前記加圧室72内の圧力低下に伴って、前記吸入弁操作部材91が開弁ばね92の付勢力に応じて吸入弁65を開弁する方向に移動せしめられるともに、吸入弁65がプランジャ62の往復動に同期して自動的に開弁し、前記吸入弁65の開弁状態が保持される。そして、加圧室72内は圧力の低下が生じていることにより吐出弁66の開弁が行われない。以後前記動作を繰り返す。
よって、前記プランジャが上死点に達する前の圧縮行程の途中で、ソレノイド90がON状態(通電励磁状態)にされると、蓄圧室53への燃料圧送が行われ、また、燃料圧送が一度始まれば、加圧室72内の圧力は上昇しているので、その後に、ソレノイド90をOFF状態にしても、吸入弁65は閉弁状態を維持する一方で、吸入行程の始まりに同期して自動開弁することができる。そのため、ソレノイド90の駆動信号の出力開始タイミングにより、蓄圧室53側への燃料の吐出量を調節することができる。さらに、圧力センサ56からの信号に基づき、適切な出力開始タイミングを設定して、ソレノイド90をコントロールすることにより、蓄圧室53の圧力を目標値にフィードバック制御することができる。
図7は、コントロールユニット100が実行する高圧燃料ポンプ制御の機能ブロック図である。コントロールユニット100は、基本角度算出手段701、目標燃圧算出手段702、燃圧入力処理手段703、ソレノイド制御信号を算定する手段の一態様であるポンプ制御信号算定手段750、及び、前記ソレノイド90を通電励磁するための駆動信号を出力するソレノイド駆動手段707、を備えている。
基本角度算出手段701は、運転状態に基づいてソレノイド90を通電励磁状態(ON状態)にするためのソレノイド制御信号の基本角度BASANGを算出する。ここで、図8に、吸入弁65の閉弁タイミングと高圧燃料ポンプ吐出量の関係を示す。基本角度BASANGは、要求燃料噴射量と高圧燃料ポンプ吐出量を釣り合うように前記吸入弁65が閉弁する角度を制御基準点(後述)からの角度に換算して設定する。目標燃圧算出手段702は、同じく運転状態に基づきその動作点に最適な目標燃圧Ptargetを算出する。燃圧入力処理手段703は、燃圧センサ56の信号をフィルタ処理し、実燃圧である計測燃圧Prealを求める。そして、ポンプ制御信号算定手段750は、前記した基本角度BASANG、目標燃圧Ptarget、及び、計測燃圧Preaに基づいてポンプ制御信号(ソレノイド制御信号)を算定する。ソレノイド駆動手段707は、ポンプ制御信号算定手段750からのソレノイド制御信号に応じた、前記ソレノイド90を通電励磁するためのソレノイド駆動信号を出力する(後で詳述)。
図9に、前記コントロールユニット100の動作タイミングチャートを示す。コントロールユニット100は、フェーズセンサ36からの信号(フェーズ信号)とポジションセンサ37からの信号(ポジション信号)に基づいて、各ピストン15の上死点位置を検出把握し、燃料噴射制御及び点火時期制御を行うとともに、前記フェーズセンサ36からの信号(フェーズ信号)と前記ポジションセンサ37からの信号(ポジション信号)に基づいて、プランジャ62のストロークを検出把握し、高圧燃料ポンプ60の燃料吐出制御であるソレノイド制御を行う。
このソレノイド制御はタイミング制御であり、基準となる点が必要である。そして、基準点は前記吸入弁65が高圧燃料ポンプ60の吐出行程中に閉弁するように、高圧燃料ポンプ60の吸入行程中にあることが望ましい。前述のように、特にフェーズセンサ36のみしか持たないエンジンの場合、時間制御区間が長いので回転数急変時には要求タイミングに対して精度が出ない。つまり、時間制御区間中に制御基準点を定めた場合、基準点がずれ、ポンプ吐出量が意図した量にならない可能性がある。よって、制御基準点は、時間制御による誤差を排除するため、上記ポジション信号又はフェーズ信号が入力された(特定のクランク角度位置を認識した)時点とする。また、制御基準点から一定期間経過後に通電強制カット信号を出力する場合において、基準点のずれを排除することは、終了タイミングのずれを排除する効果もある。
このとき、高圧燃料ポンプ60からの燃料の吐出は、ソレノイド制御信号の立ち上がりからソレノイド90の作動遅れ分の所定時間経過後に開始される一方で、この吐出は、ソレノイド制御信号(の出力)が終了しても加圧室12からの圧力によって吸入弁65が押されているので、プランジャストロークが上死点に達するまで続けられる。
図10は、前記ポンプ制御信号算定手段750の、より詳細な構成を示す機能ブロック図である。ポンプ制御信号算定手段750は、基本的には、ソレノイド90の駆動信号(パルス)の出力開始タイミングを演算する基準角度演算手段704と、その駆動信号の幅(パルス幅=通電時間)を算出するポンプ信号通電時間算出手段706とを備え、基準角度演算手段704は、基本角度算出手段701により算出される基本角度BASANG、目標燃圧算出手段702により算出される目標燃圧Ptarget、及び、燃圧入力処理手段703により算出される計測燃圧Prealに基づいて、前記駆動信号の出力開始の基準となる基準角度REFANGを演算する。
そして、前記基準角度REFANGに、ソレノイド作動遅れ補正手段705により求められる作動遅れ補正分PUMREを加えて、ソレノイド90の駆動信号の出力開始角度STANGを計算し、それをソレノイド90の駆動信号の出力開始タイミングとしてソレノイド駆動手段707に送る。
また、前記ポンプ信号通電時間算出手段706は、運転条件に基づいて高圧燃料ポンプ60のソレノイド90の通電時間TPUMKEを演算し、それをソレノイド駆動手段707に送る。ソレノイド駆動手段707は、前記出力開始角度STANGと前記通電時間TPUMKEとに基づいてソレノイド90に駆動信号を出力してその通電励磁を行う。前記通電時間TPUMKEの値は、バッテリ電圧が低くソレノイド抵抗が大きい、ソレノイド吸引力発生最悪条件においてであっても、加圧室72の圧力で吸入弁65を閉じられるようになるまで吸入弁操作部材91を保持し、確実に吸入弁65を閉弁できる値に設定する。また、ソレノイド作動遅れ補正手段705は、ソレノイド90の電磁力、ひいては作動遅れ時間がバッテリ電圧によって変わることから、バッテリ電圧に基づいてソレノイド作動遅れ補正分PUMREを算出する。
フェーズセンサ入力処理手段708及びポジションセンサ入力処理手段709は、クランク角度位置情報(いずれの気筒が特定のクランク角度位置にあるか等)を通電強制カット信号算出手段710に出力し、通電強制カット手段710は、通電強制カット信号をソレノイド駆動手段707に出力する。そして、ソレノイド駆動手段707は、前記出力開始角度STANGと前記通電時間TPUMKEと通電強制カット信号に基づいて、ソレノイド90の駆動を行う。
次に、図10に示されるフェーズセンサ入力処理手段708及びポジションセンサ入力処理手段709において、所定のクランク角度位置を求める手法を図11を参照しながら説明する。なお、本明細書中においてフェーズセンサ36からの信号(パルス)がHighからLowに切り換わる点をフェーズセンサ36からの信号が入力されたと認識した時点と定義する。同様にポジションセンサ37からの信号(パルス)がHighからLowに切り換わる点をポジションセンサ37からの信号が入力されたと認識した時点と定義する。
前記フェーズセンサ36からの信号(パルス)入力位置は、第1〜第4気筒#1、#2、#3、#4の上死点前A[deg]及びB[deg]とされ、任意の1気筒のみ上死点前C[deg]の位置に信号入力があるように設定されている。ここで、上死点前A[deg]の信号と上死点前C[deg]の信号の時間間隔は他より短くなるように設定され、前記コントロールユニット100は、各信号入力位置間(B−A、A−C)の時間T(n)を計測し、T(n)/T(n−1)を演算する(T(n−1):1つ前の入力位置間の時間)。T(n)/T(n−1)が規定値以下の場合、上死点前C[deg]の信号が到来したと判断し、その信号を基準として各信号の入力位置(順番)を把握し、所定のクランク角度位置を求める。
また、ポジションセンサ37からの信号には、信号が欠けた部分(歯欠部と称す)があり、前記コントロールユニット100は、各信号入力位置間の時間T’(n)を計測し、T’(n)/T’(n−1)を演算する(T’(n−1):1つ前の入力位置間の時間)。T’(n)/T’(n−1)が規定値以下の場合、歯欠部が到来したと判断し、所定のクランク角度位置を認識する。ポジションセンサ37のみでは、どの気筒が所定のクランク角度位置(例えば上死点)にあるかを認識(気筒判別)できないので、気筒判別はフェーズセンサ36からの信号を使用する。
次に、前記通電強制カット手段710の具体的な処理内容を説明する。通電強制カット手段710では、絶対に通電信号(ソレノイド駆動信号)をOFFしていなければならない制御基準点からの位置を演算の後、通電強制カット信号を出力するようにされる。通電信号をOFFしていなければならない制御基準点からの位置は、通電信号OFF後のソレノイド90の吸引力が次の吐出行程まで維持されない角度であり、本例では、その位置上にフェーズセンサ36からの信号、ポジションセンサ37から所定のクランク角度位置をあらわす信号が入力されるようになっている。よって、フェーズセンサ36のみのエンジンの場合、通電信号をOFFしなければならない位置上にフェーズセンサ36からの前記所定のクランク角度位置をあらわす信号が入力されるようにポンプ駆動カム47の取り付け角度等を設定しておく。
図12は、ソレノイド制御信号、ソレノイド90の通電電流値及び吸引力の関係を示す。ソレノイド通電(駆動)信号(ソレノイド制御信号)OFF後、ソレノイド90には一定期間電流が流れ、電流が一定値以下に落ちるまで吸引力は維持される。この通電OFF後のソレノイド90の吸引力が次の吐出行程まで維持された場合、意図しない全吐出が発生し、昇圧を招く。前記吸引力が維持される期間はコイル抵抗及びバッテリ電圧に依存するので、細かい角度設定が可能であるポジションセンサ37を備えたエンジンの場合、バッテリ電圧又は回転数に応じて通電OFF位置を可変としても良い。ここで回転数を使用する理由は、ソレノイド吸引力発生時間をクランク角度に換算するためである。
図13は、コントロールユニット100が実行する通電強制カットルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、割込み処理からスタートするが、割込み処理は、例えば10ms毎のような時間周期でも、所定クランク角度毎のように回転周期等でもよい。ステップ301では、図11を参照しながら前述した如くの手法により、フェーズセンサ36及びポジションセンサ37からの信号に基づいて所定のクランク角度位置を求める。
続くステップ302では、ステップ301で求められた所定のクランク角度位置(時点)が、ソレノイド90が通電されている場合は強制的に通電をカットしなければならない位置(クランク角度)かどうかを判断する。ポジションセンサ37からの信号を使用する方が、制御自由度が高いため、前記通電カット位置の判断には、ポジションセンサ37からの信号入力を用いるが、ポジションセンサ37が故障している場合等には、フェーズセンサ36からの信号を用いてカット位置を判断し、システムの安定性を高める。
ステップ302において通電カット位置であると判断された場合。ステップ303に進み、制御基準点から一定期間(A)が経過しているか否かを判断する。これは、各センサ36、37からの信号にノイズが混入した場合に、信号入力数(クランク角度)が早くカウントされ、早期に通電を強制カットされることを防ぐためである。前記一定期間(A)は、制御基準点から高圧燃料ポンプ60の上死点までの期間に設定されるので、回転数がパラメータとなる。ステップ303において、制御基準点から一定期間(A)が経過していると判断された場合、ステップ305に進み、通電強制カット信号をソレノイド駆動手段707に出力する。
ステップ302及びステップ303において、「No」と判断された場合には、ステップ304に進み、制御基準点から一定期間(B)が経過しているか否かを判断し、経過していれば、ステップ305に進んで、通電強制カット信号を出力し、経過していない場合は元に戻る。これは、センサ36、37からの信号をコントロールユニット100が認識しなかった場合やノイズが混入している場合等においても通電強制カットを可能とするためである。前記一定期間(B)は、制御基準点から高圧燃料ポンプ60の上死点以降までの期間に設定されるので、回転数がパラメータとなる。
図14は、上記燃圧制御に使用されるソレノイド駆動信号の出力開始角度STANGや通電時間TPUMKE等のパラメータを示したものである。ソレノイド駆動信号の出力タイミングである出力開始角度STANGは、下記の(式1)のように求めることができる。
STANG = REFANG−PUMRE ………(式1)
ここで、REFANGは、エンジン10の運転状態に基づいて基準角度算出手段704で算出される。PUMREはポンプ遅れ角度であり、ソレノイド作動遅れ補正手段705で算出され、例えば、バッテリ電圧により変化するアクチュエータ駆動時間、すなわち、ソレノイドに対する通電量に応じた吸入弁操作部材91の作動遅れを表している。
次に、ソレノイド90の駆動(制御)信号の幅であるポンプ位相制御信号通電時間TPUMKEは、ポンプ信号通電時間TPUMKE(図10の706で算出)を基本値とし、運転状態に基づいて算出する。そして、出力開始角度STANGによって、予め定められた制御基準点からどれくらいで吸入弁65を閉じさせるソレノイド90の駆動(ON)信号を出力するか、すなわちソレノイド制御信号の出力タイミングを求め、一方、ポンプ信号通電時間TPUMKEによって、前記ソレノイド制御信号をどれくらいの時間で出力し続けるか、すなわちソレノイド制御信号(パルス)の幅を求めている。
図16は、本実施形態の高圧燃料ポンプ制御装置1における動作タイミングチャートを示す。本実施形態では、クランク角センサ(フェーズセンサ36及びポジションセンサ37)からの信号を通電カット(時間制限)に使用し、設定されたソレノイド制御信号出力開始タイミングから算出された時間分通電することを基本とし、出力終了タイミング(通電時間)が既定値を超えた場合には、強制的に通電をOFFにする。
このように、本実施形態の高圧燃料ポンプ制御装置1では、ソレノイド90への駆動信号を、クランク角センサ(フェーズセンサ36及びポジションセンサ37)からの所定のクランク角度位置をあらわす信号に基づいて強制的にカット(OFF)して、次の高圧燃料ポンプ60の吐出行程に前記ソレノイド90の吸引力が残らないように制御しているので、高圧燃料ポンプ60から意図しない量の燃料が吐出されるのが防止され、確実に目標燃圧に制御することが可能となる。これにより、失火及びシリンダ内の燃料付着等が防止され、燃焼の安定化及び排気エミッション特性の向上等を図ることができる。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の精神を逸脱することなく設計において種々の変更ができるものである。
例えば、前記実施形態では、例えば、前記実施形態では、高圧燃料ポンプ60が排気カム軸49により駆動されるようになっているが、吸気カム軸29あるいはクランク軸18により駆動するようにしてもよい。
本実施形態の高圧燃料ポンプ制御装置の一実施形態をそれが適用されたエンジンと共に示す全体構成図。 図1に示される高圧燃料ポンプ制御装置の主要部を構成するコントロールユニットの説明に供されるブロック図。 高圧燃料ポンプを備えた燃料供給システムの全体構成を示す図。 図1に示される高圧燃料ポンプの拡大縦断面図。 高圧燃料ポンプの動作説明に供されるタイムチャート。 図5のタイムチャートの補足説明図。 コントロールユニットが実行する高圧燃料ポンプ制御の機能ブロック図。 高圧燃料ポンプの吐出流量特性を示す図 コントロールユニットによる高圧燃料ポンプ制御のタイムチャート。 図7に示されるポンプ制御信号算定手段の、より詳細な構成を示す機能ブロック図。 フェーズセンサ入力処理手段及びポジションセンサ入力処理手段において、所定のクランク角度位置を求める手法の説明に供される図。 ソレノイド制御信号、ソレノイドの通電電流値、及び吸引力の関係を示す図。 コントロールユニットが実行する通電強制カットルーチンの一例を示すフローチャート。 記燃圧制御に使用されるソレノイド駆動信号の出力開始角度や通電時間等のパラメータを示す図。 従来の燃圧制御時の動作タイミングチャート。 本発明による燃圧制御時の動作タイミングチャート。 従来の高圧燃料ポンプ制御における課題の説明に供される図。
符号の説明
1 高圧燃料ポンプ制御装置
10 エンジン
18 クランク軸
29 吸気カム軸
30 燃料噴射弁
36 クランク角センサ(フェーズセンサ)
37 クランク角センサ(ポジションセンサ)
47 ポンプ駆動カム
49 排気カム軸
56 燃圧センサ
60 高圧燃料ポンプ
65 吸入弁
90 ソレノイド(アクチュエータ)
100 コントロールユニット

Claims (8)

  1. 吸入弁を駆動するソレノイドに駆動信号をONすることにより通電を開始することで前記吸入弁を閉弁作動させると共にOFFすることにより通電を終了させることで前記吸入弁を開弁作動させて吐出容量を可変制御するエンジンの高圧燃料ポンプの制御装置であって、
    前記エンジンには、回転するカムと該カムの回転位置を検出するフェーズセンサとを、前記駆動信号のOFF後の前記ソレノイドの吸引力が次の前記高圧燃料ポンプの吐出行程まで維持されない前記カムの制御基準点からの回転位置で前記フェーズセンサが検出信号を出力するように取り付け、
    前記制御装置は、前記フェーズセンサからの前記検出信号が入力されたときに、前記ソレノイドへの駆動信号をOFFとして通電を終了することを特徴とする高圧燃料ポンプの制御装置。
  2. 前記制御装置は、前記検出信号は入力されないが、前記フェーズセンサから得られる信号に基づいて設定される前記制御基準点から一定期間が経過した場合、前記ソレノイドへの前記駆動信号をOFFとして通電を終了することを特徴とする請求項1に記載の高圧燃料ポンプの制御装置。
  3. 前記制御装置は、前記検出信号は入力されたが、前記フェーズセンサから得られる信号に基づいて設定される前記制御基準点から一定期間Aの期間内の場合、前記ソレノイドへの前記駆動信号をONとして通電を継続することを特徴とする請求項に記載の高圧燃料ポンプの制御装置。
  4. 前記制御装置は、前記制御基準点を、前記高圧燃料ポンプの吸入行程中に、前記フェーズセンサから特定のクランク角度位置をあらわす信号が入力されたことを認識した時点としていることを特徴とする請求項2又は3に記載の高圧燃料ポンプの制御装置。
  5. 吸入弁を駆動するソレノイドに駆動信号をONすることにより通電を開始することで前記吸入弁を閉弁作動させると共にOFFすることにより通電を終了させることで前記吸入弁を開弁作動させて吐出容量を可変制御するエンジンの高圧燃料ポンプの制御方法であって、
    前記エンジンには、回転するカムと該カムの回転位置を検出するフェーズセンサとを、前記駆動信号のOFF後の前記ソレノイドの吸引力が次の前記高圧燃料ポンプの吐出行程まで維持されない前記カムの制御基準点からの回転位置で前記フェーズセンサが検出信号を出力するように取り付け、
    前記フェーズセンサからの前記検出信号が入力されたときに、前記ソレノイドへの駆動信号をOFFとして通電を終了することを特徴とする高圧燃料ポンプの制御方法。
  6. 前記検出信号は入力されないが、前記フェーズセンサから得られる信号に基づいて設定される前記制御基準点から一定期間が経過した場合、前記ソレノイドへの前記駆動信号をOFFとして通電を終了することを特徴とする請求項5に記載の高圧燃料ポンプの制御方法。
  7. 前記検出信号は入力されたが、前記フェーズセンサから得られる信号に基づいて設定される前記制御基準点から一定期間Aの期間内の場合、前記ソレノイドへの前記駆動信号をONとして通電を継続することを特徴とする請求項に記載の高圧燃料ポンプの制御方法。
  8. 前記制御基準点を、前記高圧燃料ポンプの吸入行程中に、前記フェーズセンサから特定のクランク角度位置をあらわす信号が入力されたことを認識した時点としていることを特徴とする請求項6又は7に記載の高圧燃料ポンプの制御方法。
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