JP2008121441A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents

内燃機関の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008121441A
JP2008121441A JP2006303307A JP2006303307A JP2008121441A JP 2008121441 A JP2008121441 A JP 2008121441A JP 2006303307 A JP2006303307 A JP 2006303307A JP 2006303307 A JP2006303307 A JP 2006303307A JP 2008121441 A JP2008121441 A JP 2008121441A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
injection
fuel
combustion engine
internal combustion
period
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006303307A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiro Kuze
泰広 久世
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006303307A priority Critical patent/JP2008121441A/ja
Publication of JP2008121441A publication Critical patent/JP2008121441A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

【課題】主噴射による筒内混合気の空燃比がリーン側にずれてしまうことを抑制しつつ、追加噴射により未燃の燃料を触媒等に十分に供給可能な内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】内燃機関10は、複数の気筒#1〜#4を有し、気筒#1〜#4ごとに燃料噴射装置50を備え、各燃料噴射装置50が共通の燃料レール52から燃料の供給を受ける。内燃機関10の制御装置70は、吸気圧縮行程における燃料噴射である主噴射に加えて、排気膨張行程における燃料噴射である追加噴射を行う場合に、異なる気筒#1〜#4の間で主噴射期間と追加噴射期間が重ならないよう主噴射のタイミングを変更する。燃料レール52の蓄圧室56の燃圧が急激に低下することが抑制される。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の制御に関し、詳細には、内燃機関の燃料噴射制御に関する。
内燃機関には、通常、気筒内からの排気ガスを導く排気管と、排気ガス中の有害成分を浄化する排気浄化触媒が設けられている。内燃機関を高回転速度・高負荷の状態で作動させると、燃焼室からは高温の排気ガスが高い流量で排出されて、排気管や排気浄化触媒(以下、触媒等と記す)の温度が上昇する。このような作動状態が長時間継続されると、触媒等は、温度が著しく上昇し、場合によっては溶損してしまう虞がある。
このため、内燃機関に高回転速度・高負荷の作動状態を継続させる場合、燃料噴射装置による燃料噴射量を増大させ、空燃比を出力空燃比よりもリッチ(過濃)側に設定することで、未燃の燃料を排気管及び触媒に供給し、燃料の気化潜熱を利用して触媒等を冷却する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、未燃の燃料を触媒等に供給するために、吸気・圧縮行程における燃料噴射(以下、主噴射と記す)とは別に、膨張・排気行程における燃料噴射(以下、追加噴射と記す)を燃料噴射装置に行わせる技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。燃料噴射装置の追加噴射により気筒内に供給された燃料は、その大部分が着火・燃焼することなく、主噴射による燃料が燃焼した既燃ガスと共に、気筒内から排出されて触媒等に供給される。
特公昭62−56338号公報 特開2001−73856号公報
ところで、内燃機関が複数の気筒を有し、気筒ごとに燃料噴射装置が設けられている場合、上述のように、ある気筒で燃料噴射装置が追加噴射を行うと、その燃料噴射期間(以下、追加噴射期間)は、他の気筒における主噴射の燃料噴射期間(以下、主噴射期間)と重なることがある。特に、内燃機関が高負荷で作動している場合、各気筒の主噴射期間が長くなるため、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間は重なり易くなっている。
加えて、各気筒の燃料噴射装置が共通の燃料レールから所定の燃圧で燃料の供給を受ける燃料噴射システムを採用している内燃機関の場合、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重なると、燃料レール内において瞬間的に多量の燃料が消費されることとなる。このとき、燃料レール内における燃料消費に比べて、燃料レールに燃料を供給する燃料ポンプの供給能力が追いつかず、燃料レール内の燃圧が急激に低下することがある。
このように燃料レール内の燃圧が急激に低下しているときに、燃料噴射装置が所定の燃料噴射期間で燃料を噴射しても、その燃料噴射量は、噴射期間の長さに見合ったものとはならず、所望の燃料噴射量に比べて低下することとなる。このような燃料噴射量の急激な低下が主噴射で生じると、筒内混合気の空燃比が目標値に比べてリーン(希薄)側にずれてしまい、燃焼ガスの温度上昇や、内燃機関の出力低下を生じてしまう。
このため、膨張・排気行程における追加噴射を行う場合、その追加噴射期間を他の気筒における主噴射期間と重ならないように設定することが知られている。例えば、上記特許文献2に記載の技術では、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重ならないようにするため、追加噴射を一部停止している、すなわち追加噴射期間を短縮している。しかし、追加噴射期間を短縮してしまうと、未燃の燃料を触媒等に十分に供給することができなくなってしまう。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、主噴射による筒内混合気の空燃比がリーン側にずれてしまうことを抑制しつつ、追加噴射により未燃の燃料を触媒等に十分に供給可能な内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る内燃機関の制御装置は、複数の気筒を有し、気筒ごとに燃料噴射装置を備え、各燃料噴射装置が共通の燃料レールから燃料の供給を受ける内燃機関の制御装置であって、吸気圧縮行程における燃料噴射である主噴射に加えて、排気膨張行程における燃料噴射である追加噴射を行うか否かを判定する追加噴射判定手段と、追加噴射を行うと判定された場合に、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重ならないよう、主噴射のタイミングを設定する噴射タイミング設定手段とを含むことを特徴とする。
本発明に係る内燃機関の制御装置において、追加噴射判定手段は、出力空燃費よりも過濃側で内燃機関を作動させる場合に、追加噴射を行うと判定するものとすることができ、主噴射期間は、燃料噴射装置が出力空燃費分の燃料を噴射するよう設定されているものとすることができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置において、噴射タイミング設定手段は、主噴射期間と追加噴射期間が重なる場合に、予め算出されている基準タイミングに対して主噴射のタイミングを変更する噴射タイミング変更手段を含むものとすることができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置において、噴射タイミング変更手段は、追加噴射のタイミングを変更すると追加噴射期間が所定の噴射禁止期間と重なる場合に、主噴射のタイミングを変更するものとすることができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置において、内燃機関は、気筒内に直接燃料を噴射するものとすることができ、噴射禁止期間は、オーバーラップ上死点を含むよう設定されているものとすることができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置において、噴射タイミング変更手段は、追加噴射期間が所定の噴射禁止期間に重ならないよう追加噴射のタイミングを遅角させ、遅角された追加噴射期間と主噴射期間が異なる気筒間で重ならないように主噴射のタイミングを進角させるものとすることができる。
本発明に係る内燃機関の制御装置において、内燃機関は、ディーゼル式とすることができ、噴射禁止期間は、追加噴射を行うとスモークの発生が増大する期間に設定されているものとすることができる。
本発明によれば、追加噴射を行う場合に、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重ならないよう主噴射のタイミングを設定するものとしたので、燃料レール内の燃圧が急激に低下することが抑制される。これにより、主噴射により形成される気筒内混合気の空燃比が目標値に比べてリーン(希薄)側にずれてしまうことを抑制しつつ、追加噴射により未燃の燃料を触媒に十分に供給することができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
まず、本実施例に係る内燃機関の制御装置を含む燃料噴射システムの概略構成について図1を用いて説明する。図1は、内燃機関及び燃料噴射システムの概略構成を示す模式図である。なお、図1において、内燃機関及び燃料噴射システムについては、本発明に関連する要部のみを模式的に示している。
図1に示すように、内燃機関10は、気筒#1〜#4内に燃料を直接噴射する、いわゆる筒内直噴式の内燃機関10であり、且つディーゼル式の内燃機関10である。内燃機関10は、内部に気筒#1〜#4が形成される本体系部品と、外気から気筒#1〜#4に空気を導く吸気系部品と、気筒#1〜#4内のガスを外気に排出する排気系部品と、気筒#1〜#4内に燃料を供給する燃料系部品とを有している。また、内燃機関10を制御するため、燃料噴射システム1には、内燃機関10用の電子制御装置70(以下、ECUと記す)が設けられている。
内燃機関10は、本体系部品として、シリンダボア12が形成されたシリンダブロック14と、シリンダボア12内を往復運動するピストン16と、ピストン16の往復運動を回転運動に変換して出力するクランク軸18と、ピストン16に対向してシリンダボア12を囲うシリンダヘッド20等を有している。これらシリンダボア12、シリンダヘッド20、及びピストン16により囲まれて、気筒#1〜#4は形成される。クランク軸18の回転によりピストン16が上下動することで、気筒#1〜#4内には空気が吸入される。気筒#1〜#4内には、後述する燃料噴射装置により燃料が供給され、空気と燃料の混合気が形成される。このように気筒#1〜#4内に形成される混合気を、以下、筒内混合気と記す。
内燃機関10は、直列に配列された4つの気筒#1〜#4を有している。シリンダヘッド20には、各気筒#1〜#4に対応して、吸気ポート22及び排気ポート24が形成されており、さらに吸気弁23と排気弁25が設けられている。これら吸気弁23と排気弁25は、図示しないカムシャフトにより駆動され、カムシャフトは、クランク軸18からの機械的動力を受けて駆動される。吸気弁23及び排気弁25は、クランク軸18の回転角位置に応じて開閉する。内燃機関10には、クランク軸18の回転角位置を検出するクランク角センサ19が設けられており、検出した信号をECU70に送出している。なお、各気筒#1〜#4における混合気の着火順序は、#1、#3、#4、#2となっている。
また、内燃機関10は、吸気系部品として、外気から空気を導入するエアダクト32と、空気から塵芥を除去するエアクリーナ33と、吸入した空気量(以下、吸入空気量と記す)を計量するエアフロメータ34と、吸入空気量を調整するスロットルバルブ36と、吸入した空気を各気筒#1〜#4に分配する分岐管である吸気マニホールド38とを有している。吸気マニホールド38は、シリンダヘッド20の吸気ポート22に接続されている。スロットルバルブ36は、ECU70により駆動制御され、スロットルバルブ36の開度が調整されて気筒#1〜#4内に流入する吸入空気量を制御可能となっている。
エアダクト32から導入された空気は、エアクリーナ33を通過し、スロットルバルブ36で流量を調整されて吸気マニホールド38に流入する。そして、吸気マニホールド38で気筒#1〜#4ごとに分配され、吸気ポート22から吸気弁23を経て気筒#1〜#4内に流入する。エアフロメータ34は、計量した吸入空気量に係る信号をECU70に送出している。
また、内燃機関10は、排気系部品として、排気ポート24からの排気ガスを集合する排気マニホールド41と、排気ガス中の有害成分を浄化する排気浄化触媒44とを有している。各気筒#1〜#4の排気ポート24から排出された排気ガスは、排気マニホールド41により集合されて排気浄化触媒44に導かれる。排気浄化触媒44で有害成分が浄化された排気ガスは、より下流に流れる。
また、内燃機関10は、燃料系部品として、気筒#1〜#4内に燃料を噴射する燃料噴射装置50と、燃料噴射装置50に燃料を分配する燃料レール52と、燃料レール52に昇圧した燃料を圧送する高圧燃料ポンプ54とを有している。高圧燃料ポンプ54から燃料レール52に圧送された燃料は、燃料レール52で分配されて各燃料噴射装置50に供給される。
高圧燃料ポンプ54は、内燃機関10のカムシャフト(図示せず)からの機械的動力を受けて作動し、燃料タンク60内にある低圧燃料ポンプ62から供給された燃料を昇圧する。高圧燃料ポンプ54は、昇圧した燃料を燃料レール52に圧送して供給する。
燃料レール52(デリバリパイプともいう)は、内部に蓄圧室56が形成されており、蓄圧室56は、燃料を所定の燃圧で蓄圧可能に構成されている。燃料レール52は、この蓄圧室56から各燃料噴射装置50に燃料を分配して供給する。燃料レール52の蓄圧室56には、高圧燃料ポンプ54から高圧(例えば180MPa)の燃料が供給される。また、燃料レール52には、蓄圧室56が所定の燃圧を超えないように圧力制限弁58が設けられている。圧力制限弁58は、蓄圧室56の燃圧が所定の燃圧を超えようとするとき開いてリターン配管59に燃料を放出することで、蓄圧室56における燃圧を制限する。
燃料噴射装置50は、各気筒#1〜#4ごとに設けられており、気筒#1〜#4内に直接燃料を噴射可能にシリンダヘッド20に配設されている。各燃料噴射装置50は、共通の燃料レール52から所定の燃圧で燃料の供給を受けている。燃料噴射装置50は、電磁駆動式の燃料噴射弁であり、内燃機関10の1サイクル中に複数回の燃料噴射を行うことが可能なものが用いられている。燃料噴射装置50は、その燃料噴射期間、すなわち噴射タイミング及び噴射期間長さ(開弁時間)がECU70により制御される。
燃料噴射システム1において、内燃機関10の制御装置であるECU70は、クランク角センサ19からのクランク軸18の回転角位置に係る信号と、エアフロメータ34からの吸入空気量に係る信号とを受けている。また、ECU70は、図示しないアクセルポジションセンサからアクセル操作量、すなわち内燃機関10に要求される出力トルクに係る信号を受けている。
これら信号から、ECU70は、クランク軸18の回転角位置(以下、クランク角と記す)と、内燃機関10の回転速度と、吸入空気量と、筒内混合気の空燃比の目標値(以下、目標空燃比と記す)を算出する。
さらにECU70は、クランク角と吸入空気量に基づいて、燃料噴射装置50が燃料を噴射するタイミングすなわち燃料噴射装置50の開弁時期と、燃料噴射装置50が噴射する燃料噴射量、すなわち噴射期間長さ(開弁時間)を算出する。ECU70は、噴射タイミング及び噴射期間長さ、つまり燃料噴射期間を実現するよう、燃料噴射装置50を制御する。
これにより、本実施例に係る内燃機関10は、燃料噴射装置50が制御されることで、吸気・圧縮行程における気筒#1〜#4内への燃料噴射(以下、主噴射と記す)に加えて、排気・膨張行程における気筒#1〜#4内への燃料噴射(以下、追加噴射と記す)を行うことが可能となっている。なお、内燃機関10の各気筒#1〜#4において、主噴射を行っているときの燃料噴射期間を、以下に「主噴射期間」と記し、一方、追加噴射を行っているときの燃料噴射期間を以下に「追加噴射期間」と記す。
次に、本実施例に係る内燃機関の制御装置(ECU)が実行する燃料噴射制御について、図1〜図5を用いて説明する。本実施例に係る燃料噴射制御は、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重ならないよう、主噴射のタイミングを設定することを特徴としている。図2は、ECUが実行する燃料噴射制御のフローチャートである。図3は、各気筒における主噴射期間と追加噴射期間を示すタイムチャートであり、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重なっている状態を示す図である。図4は、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重ならないように追加噴射のタイミングを仮に変更した状態を示す図である。図5は、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重ならないよう主噴射のタイミングを変更した状態を示す図である。なお、図3〜図5において、OTDCはオーバーラップ上死点(排気上死点ともいう)を示し、ITDCは点火上死点(圧縮上死点ともいう)を示し、BDCは下死点を示しており、さらに気筒#1のオーバーラップ上死点を0°とするクランク角を示している。
図1及び図2に示すように、まずECU70は、前述の各種センサから信号を受けて、内燃機関10の燃料噴射制御に係る制御変数を算出する(S100)。算出される制御変数には、内燃機関10の回転速度、クランク角、吸入空気量、目標空燃比、燃料噴射量等がある。このような制御変数を算出することで、ECU70は、内燃機関10の作動状態を把握している。
そして、ステップS102において、ECU70は、吸気・圧縮行程における主噴射に加えて、排気・膨張行程における追加噴射を行うか否かを判定する。これは、算出された目標空燃比が出力空燃比よりリッチ(過濃)側であるか否かで判定することができる。また、内燃機関10の高回転速度・高負荷での作動が一定時間以上継続されて、触媒等(41,44)が高温となっていることが予測される状態であるか否かで判定することもできる。
追加噴射を行わないと判定された場合、吸気・圧縮行程における主噴射のみとなるため、ECU70は、燃料噴射量をすべて主噴射に割り当て、燃料噴射量から主噴射期間を決定する(S104)。詳細には、主噴射のタイミング(開弁時期)と、噴射期間長さ(開弁時間)を決定して燃料噴射装置50を制御する。このように制御されて内燃機関10は主噴射のみを行う。そして、ステップS100に戻る。
一方、追加噴射を行うと判定された場合、ECU70は、基準となる主噴射期間と追加噴射期間を算出する(S106)。詳細には、算出された燃料噴射量のうち出力空燃比分を主噴射に割り当て、残りを追加噴射に割り当てる。そして、主噴射期間及び追加噴射期間を算出する。具体的には、主噴射と追加噴射のそれぞれについてタイミングと噴射期間長さを算出する。なお、このステップS106で算出されたタイミングを「基準タイミング」という。そして、ステップS110に進む。
ステップS110において、ECU70は、異なる気筒#1〜#4の間で、算出された主噴射期間と追加噴射期間が重なるか否かを判定する。算出された主噴射期間と追加噴射期間が重ならないと判定された場合、ECU70は、このまま主噴射期間と追加噴射期間を決定する(S118)。これら噴射期間に基づき、ECU70は、主噴射と追加噴射それぞれについてタイミングと噴射期間長さ(開弁時間)を決定して燃料噴射装置50を制御する。内燃機関10は、吸気行程における主噴射に加えて排気行程における追加噴射を行う。そして、ステップS100に戻る。
一方、ステップ110において、算出された主噴射期間と追加噴射期間が重なると判定された場合、例えば、図3に示すように、気筒#1,#3,#4,#2の主噴射期間(図中、符号Mで示す)の終端部に、それぞれ気筒#3,#4,#2,#1の追加噴射期間(図中、符号Sで示す)の始端部が重なっている場合(図中、重なっている期間を符号Lで示す)、ECU70は、主噴射期間Mと追加噴射期間Sが重ならないよう燃料噴射タイミングの調整が必要と判断して、ステップS112に進む。
ステップS112において、ECU70は、追加噴射のタイミングを変更すると、追加噴射期間が所定の噴射禁止期間に重なるか否かを判定する。詳細には、図4に示すように、異なる気筒#1〜#4の間で主噴射期間Mに追加噴射期間が重ならないように追加噴射のタイミングのみを遅角(図中、矢印Rで示す)させると、遅角された追加噴射期間(図中、符号S2で示す)が所定の噴射禁止期間(図中、矢印Fで示す)に重なるか否かを判定する。
なお、この噴射禁止期間Fは、燃料噴射を行うと、気筒#1〜#4内から排出されるスモーク(黒煙等の粒子状物質)が増大することが予測されている期間に設定されている。この噴射禁止期間Fは、オーバーラップ上死点OTDCを含み、その始期(図中、一点鎖線で示す)は、オーバーラップ上死点前30°に設定されている。なお、噴射禁止期間Fは、予め適合実験等により求められており、制御定数としてECU70のROM(図示せず)に記憶されている。
ステップS112において、追加噴射のタイミングを遅角させても、追加噴射期間が所定の噴射禁止期間Fに重ならないと判定された場合、ECU70は、主噴射期間Mに追加噴射期間Sが重ならなくなるまで追加噴射のタイミングを遅角させる(S114)。そして、ECU70は、遅角させた追加噴射期間SとステップS106で算出された主噴射期間Mを、正式な追加噴射期間及び主噴射期間として決定する(S118)。これら噴射期間に基づき、ECU70は、主噴射と追加噴射それぞれについてタイミングと噴射期間長さを決定する。そして、ステップS100に戻る。
一方、追加噴射のタイミングを変更すると追加噴射期間S2が噴射禁止期間Fに重なると判定された場合、すなわち、異なる気筒#1〜#4の間で主噴射期間Mと追加噴射期間S2を重ならないように追加噴射のタイミングのみを遅角させると、図4に示すように、追加噴射期間S2が所定の噴射禁止期間Fに重なってしまう場合、ECU70は、追加噴射のタイミングを変更することなく、図5に示すように、主噴射期間Mに追加噴射期間Sが重ならなくなるまで主噴射のタイミングを進角させる(図中、進角を矢印Aで示す)(S116)。ECU70は、進角させた主噴射期間M2とステップS106で算出された追加噴射期間Sを正式な主噴射期間及び追加噴射期間として決定する(S118)。これら噴射期間に基づき、ECU70は、主噴射と追加噴射それぞれについてタイミングと噴射期間長さを決定する。そして、ステップS100に戻る。
以上に説明したように本実施例では、追加噴射を行う場合に、異なる気筒#1〜#4の間で主噴射期間Mと追加噴射期間Sが重ならないよう主噴射のタイミングを設定するものとしたので、燃料レール52の蓄圧室56の燃圧が急激に低下することが抑制される。これにより、主噴射により形成される筒内混合気の空燃比が目標値に比べてリーン(希薄)側にずれてしまうことを抑制しつつ、追加噴射により未燃の燃料を触媒に十分に供給することができる。
また、本実施例では、主噴射期間は、燃料噴射装置50が出力空燃比分の燃料を噴射するよう設定されるものとしたので、内燃機関10の高負荷作動中において、追加噴射を行っても、主噴射では出力空燃比分の燃料が噴射されるため、内燃機関10が出力するトルクにほとんど影響を与えることなく、未燃の燃料を触媒等(41,44)に供給することができる。
また、本実施例では、主噴射期間Mと追加噴射期間Sが重なる場合に、予め算出されている基準タイミングに対して、主噴射のタイミングを変更するものとしたので、主噴射及び追加噴射の噴射期間長さすなわち燃料噴射量を変更することなく、異なる気筒#1〜#4の間で主噴射期間Mと追加噴射期間Sが重ならないようにすることができる。
また、本実施例では、追加噴射のタイミングを変更すると、追加噴射期間S2が所定の噴射禁止期間Fと重なる場合に、主噴射のタイミングを変更するものとしたので、追加噴射のタイミングを変更してしまうと、排気ガス中の有害成分等が増大してしまうような場合でも、主噴射のタイミングを変更して、異なる気筒#1〜#4の間で主噴射期間と追加噴射期間が重ならないようにすることができる。
また、本実施例では、内燃機関10は、気筒#1〜#4内に直接燃料を噴射するものとし、噴射禁止期間Fは、オーバーラップ上死点OTDCを含むよう設定されるものとしたので、燃料噴射装置50が追加噴射した燃料が、上死点付近に位置するピストン16に付着して拡散燃焼してしまうことを抑制することができる。これにより、追加噴射により排気ガス中の有害成分が増大することを抑制することができる。
また、本実施例では、内燃機関10はディーゼル式であり、噴射禁止期間Fは追加噴射を行うとスモークの発生が増大する期間に設定されているものとしたので、追加噴射によりスモークを増大させることなく、未燃の燃料を触媒等に十分に供給することができる。
本実施例に係る内燃機関の制御装置(ECU)が実行する燃料噴射制御について、図1、図6及び図7を用いて説明する。図6は、ECUが実行する燃料噴射制御のフローチャートである。図7は、各気筒における主噴射期間と追加噴射期間を示すタイムチャートであり、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重ならないように追加噴射及び主噴射のタイミングを変更した状態を示す図である。本実施例では、追加噴射期間が所定の噴射禁止期間に重ならないよう追加噴射のタイミングを遅角させ、タイミングが遅角された追加噴射期間と主噴射期間が重ならないよう主噴射のタイミングを進角させる点で実施例1と異なり、以下に詳細を説明する。なお、実施例1と共通の制御については、同一の符号を付し、説明を適宜省略する。
図1及び図6に示すように、まず、ECU70Bは、前述の各種センサから信号を受けて、内燃機関10の燃料噴射制御に係る制御変数を算出する(S100)。そして、ステップS102において、ECU70Bは、吸気圧縮行程における主噴射に加えて、排気膨張行程における追加噴射を行うか否かを判定する。追加噴射を行わないと判定された場合、ECU70Bは、燃料噴射量をすべて主噴射に割り当て、燃料噴射量から主噴射期間を決定する(S104)。一方、追加噴射を行うと判定された場合、ECU70Bは、基準となる主噴射期間と追加噴射期間を算出する(S106)。そして、ステップS110に進む。
ステップS110において、ECU70Bは、算出された基準となる主噴射期間と追加噴射期間が異なる気筒#1〜#4の間で重なるか否かを判定する。主噴射期間と追加噴射期間が重ならないと判定された場合、ECU70Bは、このまま主噴射期間と追加噴射期間を決定する(S118)。そして、ステップS100に戻る。一方、算出された主噴射期間と追加噴射期間が重なる場合、ECU70Bは、噴射タイミングの調整が必要と判断して、ステップS200に進む。
ステップS200において、ECU70Bは、図7に示すように、追加噴射期間が所定の噴射禁止期間Fに重ならないよう、追加噴射のタイミングを遅角させる(図中、遅角を矢印R2で示す)。なお、追加噴射のタイミングの遅角は、異なる気筒#1〜#4の主噴射期間と重ならなくなった時点で止めても良いし、噴射禁止期間Fに重ならない範囲で最大限に遅角させても良い。
そして、ステップS210において、タイミングが遅角された追加噴射期間S3とステップS106で算出された基準の主噴射期間Mが異なる気筒#1〜#4の間で重なるか否かを判定する。遅角された追加噴射期間S3と主噴射期間Mが重ならないと判定された場合、ECU70Bは、遅角された追加噴射期間S3とステップ106で算出された基準の主噴射期間を、正式な追加噴射期間及び主噴射期間として決定する(S118)。
一方、遅角された追加噴射期間S3と主噴射期間が重なると判定された場合、ECU70Bは、遅角された追加噴射期間S3に主噴射期間が重ならなくなるまで、主噴射のタイミングを進角させる(図中、進角を矢印A2で示す)(S212)。そして、ECU70Bは、進角させた主噴射期間M3とステップS200で遅角された追加噴射期間S3を正式な主噴射期間及び追加噴射期間として決定する(S118)。
以上に説明したように本実施例では、追加噴射期間が所定の噴射禁止期間Fに重ならないよう追加噴射のタイミングを遅角させ(S200)、遅角された追加噴射期間S3と主噴射期間が異なる気筒#1〜#4の間で重ならないよう主噴射のタイミングを進角させるものとした(S210,S212)。このため、追加噴射のタイミングの変更により排気ガス中の有害成分の排出を増大させることなく、主噴射のタイミングの変更による排気ガス中の成分や内燃機関10の出力に与える影響を最小限にしつつ、追加噴射により未燃の燃料を触媒等(41,44)に十分に供給することができる。
なお、上述した実施例において、内燃機関は、筒内直噴式のディーゼル式内燃機関としたが、本発明を適用可能な内燃機関は、これに限定されるものではない。気筒ごとに燃料噴射装置を備え、且つ各燃料噴射装置が共通の燃料レールから燃料の供給を受ける内燃機関であれば本発明を適用することができる。例えば、筒内直噴式のガソリン式内燃機関は勿論のこと、吸気ポートに燃料を噴射する内燃機関にも本発明を適用することができる。
以上のように、本発明に係る内燃機関の制御装置は、筒内直噴式の内燃機関に有用であり、特に、ディーゼル式の内燃機関に適している。
実施例1に係る内燃機関及び燃料噴射システムの概略構成を模式的に示す図である。 実施例1に係る内燃機関の制御装置(ECU)が実行する燃料噴射制御のフローチャートである。 各気筒における主噴射期間と追加噴射期間を示すタイムチャートであり、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重なっている状態を示す図である。 各気筒における主噴射期間と追加噴射期間を示すタイムチャートであり、追加噴射のタイミングを仮に変更した状態を示す図である。 各気筒における主噴射期間と追加噴射期間を示すタイムチャートであり、主噴射のタイミングを変更した状態を示す図である。 実施例2に係る内燃機関の制御装置(ECU)が実行する燃料噴射制御のフローチャートである。 各気筒における主噴射期間と追加噴射期間を示すタイムチャートであり、追加噴射及び主噴射のタイミングを変更した状態を示す図である。
符号の説明
1 燃料噴射システム
10 内燃機関
12 シリンダボア
14 シリンダブロック
16 ピストン
18 クランク軸
19 クランク角センサ
20 シリンダヘッド
22 吸気ポート
24 排気ポート
34 エアフロメータ
36 スロットルバルブ
38 吸気マニホールド
41 排気マニホールド
44 排気浄化触媒
50 燃料噴射装置
52 燃料レール
54 高圧燃料ポンプ
56 蓄圧室
60 燃料タンク
70,70B 内燃機関用電子制御装置(ECU)
#1,#2,#3,#4 気筒
F 噴射禁止期間
M,M2,M3 主噴射期間
S,S2,S3 追加噴射期間
OTDC オーバーラップ上死点(排気上死点)
ITDC 点火上死点(圧縮上死点)
A,A2 進角
R,R2 遅角

Claims (7)

  1. 複数の気筒を有し、気筒ごとに燃料噴射装置を備え、各燃料噴射装置が共通の燃料レールから燃料の供給を受ける内燃機関の制御装置であって、
    吸気圧縮行程における燃料噴射である主噴射に加えて、排気膨張行程における燃料噴射である追加噴射を行うか否かを判定する追加噴射判定手段と、
    追加噴射を行うと判定された場合に、異なる気筒間で主噴射期間と追加噴射期間が重ならないよう、主噴射のタイミングを設定する噴射タイミング設定手段と、
    を含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の制御装置であって、
    追加噴射判定手段は、出力空燃費よりも過濃側で内燃機関を作動させる場合に、追加噴射を行うと判定し、
    主噴射期間は、燃料噴射装置が出力空燃費分の燃料を噴射するよう設定されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  3. 請求項1又は2に記載の内燃機関の制御装置であって、
    噴射タイミング設定手段は、主噴射期間と追加噴射期間が重なる場合に、予め算出されている基準タイミングに対して主噴射のタイミングを変更する噴射タイミング変更手段を、含むことを特徴とする内燃機関の制御装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関の制御装置であって、
    噴射タイミング変更手段は、追加噴射のタイミングを変更すると追加噴射期間が所定の噴射禁止期間と重なる場合に、主噴射のタイミングを変更することを特徴とする内燃機関の制御装置。
  5. 請求項4に記載の内燃機関の制御装置であって、
    内燃機関は、気筒内に直接燃料を噴射するものであり、
    噴射禁止期間は、オーバーラップ上死点を含むよう設定されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  6. 請求項3〜5のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置であって、
    噴射タイミング変更手段は、追加噴射期間が所定の噴射禁止期間に重ならないよう追加噴射のタイミングを遅角させ、遅角された追加噴射期間と主噴射期間が異なる気筒間で重ならないように主噴射のタイミングを進角させることを特徴とする内燃機関の制御装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置であって、
    内燃機関は、ディーゼル式であり、
    噴射禁止期間は、追加噴射を行うとスモークの発生が増大する期間に設定されていることを特徴とする内燃機関の制御装置。
JP2006303307A 2006-11-08 2006-11-08 内燃機関の制御装置 Pending JP2008121441A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006303307A JP2008121441A (ja) 2006-11-08 2006-11-08 内燃機関の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006303307A JP2008121441A (ja) 2006-11-08 2006-11-08 内燃機関の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008121441A true JP2008121441A (ja) 2008-05-29

Family

ID=39506485

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006303307A Pending JP2008121441A (ja) 2006-11-08 2006-11-08 内燃機関の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008121441A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019190367A (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 三菱電機株式会社 インジェクタ制御装置
CN113464301A (zh) * 2020-03-31 2021-10-01 本田技研工业株式会社 内燃机的控制装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019190367A (ja) * 2018-04-25 2019-10-31 三菱電機株式会社 インジェクタ制御装置
CN113464301A (zh) * 2020-03-31 2021-10-01 本田技研工业株式会社 内燃机的控制装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7252069B2 (en) Gas fuel engine and control method for the same
US9441569B2 (en) Engine system and a method of operating a direct injection engine
US8671902B2 (en) Control apparatus for internal combustion engine
JP2006274949A (ja) エンジンの燃料噴射制御装置
US20130192561A1 (en) Ignition delay period estimation apparatus and ignition time control apparatus for internal combustion engine
JP4085900B2 (ja) 筒内直接噴射式火花点火エンジンの燃料噴射制御装置
EP2392808A1 (en) Control device for internal combustion engine
JP2009047055A (ja) 内燃機関
JP2014020211A (ja) 筒内噴射式エンジンの燃料噴射制御装置
WO2010035342A1 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2010203414A (ja) 内燃機関の制御装置
JP6610567B2 (ja) エンジン装置
JPWO2012105038A1 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2010203326A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5257519B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2008121441A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5077491B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP5257520B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2007040205A (ja) 内燃機関の制御装置
JP5994987B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP5170317B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JP2010144527A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置及び制御方法
JP2010024996A (ja) 内燃機関及び内燃機関の燃料噴射制御装置
JP5637098B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009156153A (ja) 内燃機関の燃料噴射制御システム