JP2005074476A - プレスの運転制御方法 - Google Patents

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    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B15/00Details of, or accessories for, presses; Auxiliary measures in connection with pressing
    • B30B15/14Control arrangements for mechanically-driven presses
    • B30B15/146Control arrangements for mechanically-driven presses for synchronising a line of presses

Abstract


【課題】 ワークの搬送を確実に行えるとともに、制御を簡単にでき、かつ生産性を大幅に向上させることができるプレスの運転制御方法を提供すること。
【解決手段】 トランスファプレスを連続運転するにあたっては、各スライドの下死点到達タイミングを上流側から下流側に順次位相差Pを設けて遅らせる。これにより、各フィードユニットの駆動スピードを上げることなく、各スライドのモーションのサイクルタイムC1やフィードユニットの待機時間w1を従来に比して短縮でき、ワーク搬送に何ら影響を及ぼさずに生産性を向上させることができる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、プレスの運転制御方法に係り、特に、独立して駆動される複数のスライドを備えたトランスファプレスと、各工程間でのワークの受け渡しを行う搬送装置とが設置されているトランスファプレスラインや、独立して駆動される複数のプレスと、各工程間でのワークの受け渡しを行う搬送装置とが設置されているタンデムプレスラインに適用可能なプレスの運転制御方法に関する
近年のトランスファプレスにおいては、複数設けられたスライド毎に駆動源およびスライド駆動部を設けるとともに、これらのスライド駆動部をコントローラで制御することにより、個別に設定された駆動条件の基で駆動される各スライドを同期駆動させることが提案されている(例えば、特許文献1)。
このようなトランスファプレスでは、各スライドが個別に独立して駆動されるため、図8に示すように、全スライドを一斉に駆動させることで、従来のトランスファプレスと同様な加工が行えるうえ、1ショット毎の上死点停止時間を各スライド毎に調整することにより、タンデムプレスのような加工が行え、多様な加工に対応できる。
また、スライドの駆動源をサーボモータにすることにより、スライド毎にスライドモーションを変えることが可能である。
さらに、このトランスファプレスには、各工程間でのワークの受け渡しを行う搬送装置が設けられているが、この搬送装置も各工程間で独立して駆動され、かつ各スライドに同期して駆動されるため、各工程での金型サイズが異なったり、ある工程終了後のワークの上下寸法が極端に大きな場合でも、これらに応じて搬送装置の駆動タイミングや、駆動スピード、あるいは駆動量(リフト量、送り量)を任意に設定でき、各工程間のワークの受け渡しを金型等に干渉せずに行える。
特開2002−316298号公報(段落番号0012,0071〜0077、図7、図8)
しかしながら、前記特許文献1記載のプレスを用いても、各工程のスライドの下死点到達タイミングが同一では、生産性が思うように上がらないという問題がある。すなわち、生産性を上げるためには、プレス機械を連続運転させ、さらにプレス機械および搬送装置の駆動速度を単純に上げることになるが、搬送装置の駆動速度を上げれば、加減速時の加速度が大きくなって上流側のワークを確実に保持できなかったり、下流側に確実に投入できないといった搬送ミスが生じ易くなるため、プレス機械および搬送装置の駆動速度を単純に上げられないのが現状である。
また、各スライドのモーションや搬送装置の駆動条件を個別に設定することが考えられるが、その設定作業に手間がかかるうえ、制御も煩雑になるという問題もある。
このため、前記特許文献1に記載のトランスファプレスを用いた場合で、ワークの搬送を確実に実施できるとともに、制御が簡単で、かつ従来のトランスファプレスと比較しても、生産性を確実に向上させることができるプレスの運転制御方法が望まれている。
なお、このような要望は、トランスファプレスのみならず、タンデムプレスの場合にも同様に存在する。
本発明の目的は、前述したように、ワークの搬送を確実に行えるとともに、制御を簡単にでき、かつ生産性を大幅に向上させることができるプレスの運転制御方法を提供することにある。
本発明の請求項1に係るプレスの運転制御方法は、各工程毎に独立して駆動される複数のスライドを備えたトランスファプレスと、前記各工程間でワークの受け渡しを行う搬送装置とが設置され、前記各工程でプレス成形された前記ワークを下流工程へ順次搬送するトランスファプレスラインでのプレスの運転制御方法であって、連続運転する各スライドの下死点到達タイミングを、上流工程から下流工程へ順次遅らせることを特徴とする。
本発明の請求項2に係るプレスの運転制御方法は、各工程毎に独立して駆動される複数のプレスと、前記各工程間でワークの受け渡しを行う搬送装置とが設置され、前記各工程でプレス成形された前記ワークを下流工程へ順次搬送するタンデムプレスラインでのプレスの運転制御方法であって、連続運転する各プレスのスライドの下死点到達タイミングを、上流工程から下流工程へ順次遅らせることを特徴とする。
以上において、請求項1の発明はトランスファプレスを用いた場合の運転制御であり、請求項2の発明はタンデムプレスを用いた運転制御であるが、その作用効果は共通である。すなわち、これらの本発明においては、連続運転する各スライドの下死点到達タイミングを、上流工程から下流工程へ順次遅らせているので、スライド自身の制御の他、これに同期させる搬送装置の制御も簡単である。また、連続運転する各スライドの下死点到達タイミングを上流側から下流側に順次位相差を設けて遅らせることにより、プレス機械の駆動速度を上げても、搬送装置の駆動速度を上げることなく、搬送装置の待機時間を短縮させることが可能であり、ワーク搬送に何ら影響を及ぼさずに全体のサイクルタイムを短縮でき、生産性を向上させることが可能である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るプレスの運転制御方法が適用されるトランスファプレス1を模式的に示す全体斜視図である。図2、図3は、トランスファプレス1の正面図および平面図である。図4は、トランスファプレス1の側面図である。図5は、トランスファフィーダ(搬送装置)10の要部を下方側から見た斜視図である。
以下には先ず、トランスファプレス1について詳説する。
図1ないし図4において、トランスファプレス1は、モジュール化された複数(本実施形態では4つ)のプレスユニット2をワーク搬送方向に沿って配列した構成であり、各プレスユニット2に対応した加工ステーション(工程)W1〜W4を備えている。
このトランスファプレス1には、制御盤および操作盤を含んで構成された制御手段としてのコントローラ3(図1)の他、図示しないワーク供給用のスタッカ装置および後述するトランスファフィーダ10等が設置されている。このようなトランスファプレス1では、ワーク11が図中の左側から右側に搬送される(図中の左側が上流で、右側が下流)。
トランスファプレス1を構成する各プレスユニット2は、クランク機構、エキセン機構、またはリンク機構等の駆動力伝達機構が内蔵されたクラウン4と、クラウン4内の駆動力伝達機構にプランジャ5Aを介して連結され、かつ上金型が取り付けられるスライド5と、下金型が取り付けられるムービングボルスタ6Aが収容可能に設けられたベッド6とを1組にして構成されている。ただし、ムービングボルスタ6Aの代わりに、ベッド6に固定された通常のボルスタを用いる場合もある。また、各図において、金型の図示を省略した。
隣接するプレスユニット2間には、平面視で、ワーク搬送方向と直交する方向に対向して、それぞれのプレスユニット2に共通な二本のアプライト7が立設されている。アプライト7内には上下にタイロッド8が貫通しており、このタイロッド8を用いて一プレスユニット2内でのクラウン4、ベッド6、およびアプライト7が相互に連結されている。隣接し合うプレスユニット2同士は、タイボルト(不図示)によってワーク搬送方向から締結することで、連結されている。アプライト7間には、上下に開閉可能な防護柵9(図4)が設けられている。
なお、このようなアプライト7およびタイロッド8は、ワーク搬送方向の最上流側および最下流側にも二本ずつ設けられていることは図示の通りである。
図1、図4に示すように、それぞれのプレスユニット2において、スライド5は、各プレスユニット2毎に設けられたスライド駆動部20(図2、図3では図示略)で駆動される。
このスライド駆動部20は、駆動源としてのメインモータ21と、メインモータ21で回転するフライホイール22と、フライホイール22の回転エネルギをクラウン4内の駆動力伝達機構に断続的に伝達する図示略のクラッチと、スライド5の動き(スライドモーション)を停止させるブレーキ23とで構成され、例えば、クラウン4の上部側に配置されている。
なお、駆動源としてサーボモータを用いた場合、フライホイール22およびクラッチは設置されていない。
コントローラ3は、プレスユニット2のスライド駆動部20を制御してスライド5を駆動するものであって、各プレスユニット2毎のスライド駆動部20を個々に制御するW1〜W4制御手段3A〜3Dと、これらのW1〜W4制御手段3A〜3Dを統括して制御する統括制御手段3Eとを備え、コンピュータを用いた制御技術によって構築されている。
W1〜W4制御手段3A〜3Dのそれぞれは、一般的な単独プレスでの制御手段と同等な機能を有しており、対応した加工ステーションW1〜W4のスライド駆動部20を、他のスライド駆動部20から独立して制御し、スライド5を単独駆動可能にさせる。
統括制御手段3Eは、W1〜W4制御手段3A〜3Dのうち、任意に選択された2つ以上の制御手段(3A〜3D)を互いにリンクさせて制御する機能を有するとともに、選択された制御手段(3A〜3D)に対応した加工ステーション(W1〜W4)のスライド駆動部20を制御し、各スライド5同士を同期駆動させる。
従って、このようなコントローラ3によれば、(1)全ての加工ステーションW1〜W4でのスライド5を位相差なしで同期駆動させる制御(位相差なしの同期駆動モード)、(2)全ての加工ステーションW1〜W4でのスライド5の駆動条件を任意に設定し、互いに同期駆動させる制御(異条件での同期駆動モード)、(3)全ての加工ステーションW1〜W4でのスライド5を単独駆動させる制御(単独駆動モード)、(4)これら位相差なしの同期駆動、異条件での同期駆動、および単独駆動を任意に組み合わせた制御(マルチ駆動モード)が可能であり、また、W1〜W4制御手段3A〜3Dによれば、スライド5の単独駆動時には、スライド5を停止状態に維持することも可能である。
そして、コントローラ3では、操作盤等から任意の駆動モードを選択することにより、選択された駆動モードに応じた制御手段(3A〜3E)を起動し、トランスファプレス1の運転を制御する。
また、コントローラ3は、トランスファフィーダ10を制御するためのT1〜T4制御手段3F〜3Iを備えているが、これらについては後述する。
以下に、トランスファフィーダ10について詳説する。
トランスファフィーダ10は、各加工ステーションW1〜W4で加工されたワーク11を、各加工ステーションW1〜W4の中心間に設定された搬送エリアT1〜T4内で下流側に搬送するものであって、図2〜図4に示すように、各搬送エリアT1〜T4に配置された4つのフィードユニット12で構成されている。
各フィードユニット12は、ワーク搬送方向に沿って平行に配置され、かつスライドモーションと干渉しないように水平方向に離間した一対のリフトビーム13と、リフトビーム13を上下に駆動させるリフト軸サーボモータ14と、各リフトビーム13に取り付けられたキャリア15と、このキャリア15をリフトビーム13の長手方向に沿って移動させるリニアモータ16(図5)と、キャリア15間に横架されたクロスバー17と、クロスバー17に設けられたバキュームカップ装置18とを備え、このバキュームカップ装置18はワーク11を複数箇所(本実施形態では四箇所)で吸着可能に構成されている。
リフトビーム13は、ワーク搬送方向での近接部分が各搬送エリアT1〜T4毎に位置するように、従来のトランスファバーをほぼ等分割した程度の短いものである。
具体的に、リフトビーム13は、等ピッチに設定された搬送エリアT1〜T4の長さ(ワーク搬送方向の長さ)よりも若干短い。また、図3に示すように、平面視において、ワーク搬送方向に沿って近接し合うリフトビーム13の端部同士は、加工ステーションW1〜W4の中心に対応した位置で、ワーク搬送方向に(図4中左右方向)に離間して対向し、各搬送エリアT1〜T4を通して一直線上に配置されている。
このようなリフトビーム13の下部側には、図5に示すように、長手方向に連続した水平な鍔状のガイド部131が突設されている。
リフト軸サーボモータ14は、支持部材141を介してアプライト7に支持され、このサーボモータ14で図示しないピニオンが回転することにより、これと噛合するラックが刻設された鉛直なロッド142が上下動し、このロッド142を介してリフトビーム13が上下に駆動する。このようなサーボモータ14の始動のタイミングや回転スピードは、操作盤等に設けられた適宜な入力手段を用いて予め設定され、コントローラ3で制御される。
なお、本実施形態では、一本のリフトビーム13を二つのサーボモータ14で上下動させるが、リフトビーム13を無理なく安定した状態で上下動できる構成であれば、サーボモータ14は一つ、あるいは三つ以上であってもよく、サーボモータ14の個数やリフトビーム13との連結構造等は、実施にあたって任意に決められてよい。
リニアモータ16は、図5に示すように、キャリア側構成部分16Aとリフトビーム側構成部分16Bとから成り立っている。キャリア側構成部分16Aは、リフトビーム13のガイド部131に係止して移動し、その移動のタイミングや移動のスピードも予め設定され、コントローラ3で制御される。このようなリニアモータ16は、キャリア側構成部分16Aに一次コイルが、リフトビーム13下面のリフトビーム側構成部分16Bに、一次コイルと対向するように二次導体または二次永久磁石が設けられている。
なお、リフトビーム側構成部分16Bに一次コイルを、キャリア側構成部分16Aに、一次コイルと対向するように二次導体または二次永久磁石を設けてもよい。
キャリア15は、リニアモータ16のキャリア側構成部分16Aの下方側に一体に取り付けられ、該キャリア側構成部分16Aと共に移動する。
クロスバー17およびこれに取り付けられたバキュームカップ装置18は、通常のトランスファフィーダに用いられるものと同様であり、適宜な剛性および確実なワーク保持(吸着)力を有している。
ここで、本実施形態でのキャリア15には、キャリア型オフセット装置30が設けられている。
キャリア型オフセット装置30は、キャリア15を兼用し、かつワーク搬送方向に沿ったガイド溝31Aを有する所定長さのベースプレート31と、ベースプレート31の長手方向の一端側下面に設けられたモータ32と、ベースプレート31の他端側下面に設けられたエンコーダ33と、一端がこのモータ32にカップリング34Aを介して連結され、他端がエンコーダ33にカップリング34Aを介して支持されたシャフト34と、シャフト34の外面に刻設された雄ねじ部34Bに螺合し、かつベースプレート31のガイド溝31Aに嵌合された可動ブロック35とを備え、この可動ブロック35にクロスバー17の端部が連結されている。
このようなキャリア型オフセット装置30では、キャリア15の走行中にモータ32でシャフト34を駆動させ、これに螺合した可動ブロック35をガイド溝31Aに沿って摺動させる。
つまり、各リフトビーム13において、キャリア15がワーク搬送方向の上流側端部にあるときは、可動ブロック35も上流側に移動させ(図2、図3中に二点鎖線で示したキャリア15A、クロスバー17Aを参照)、クロスバー17に取り付けられたバキュームカップ装置18を加工ステーションW1〜W4の中心まで移動させる。
反対に、キャリア15が下流側端部にあるときは、可動ブロック35も下流側に移動させ(図2、図3中に二点鎖線で示したキャリア15B、クロスバー17Bを参照)、バキュームカップ装置18を加工ステーションW2〜W4の中心(搬送エリアT4では、図示しない搬出装置上の適宜な位置)まで移動させる。
このことにより、バキュームカップ装置18がワーク搬送方向にオフセットされ、ワーク11が加工ステーションW1〜W4の中心で着脱されて確実に搬送されるようになっている。
なお、この際のオフセット量の制御は、エンコーダ33からの出力に基づき、コントローラ3がモータ32の回転数を制御することで行われる。
上述のキャリア型オフセット装置30の駆動源は、サーボモータであったが、これには限らず、例えばリニアモータであってもよい。
図1に戻って、コントローラ3のT1〜T4制御手段3F〜3Iは、対応した搬送エリアT1〜T4でのサーボモータ14およびリニアモータ16を制御し、リフトビーム13およびオフセット装置30を含めたキャリア15を各搬送エリアT1〜T4毎に、所定の駆動タイミング、駆動スピード、駆動量(リフト量、送り量)等からなる駆動条件で単独駆動させる機能を有している。
そして、T1〜T4制御手段3F〜3Iは、各搬送エリアT1〜T4毎にサーボモータ14およびリニアモータ16間相互の制御も行っており、リフトビーム13の動きとキャリア15の動きとをリンクさせている。
また、コントローラ3の前記統括制御手段3Eは、T1〜T4制御手段3F〜3Iのうち、任意に選択された2つ以上の制御手段(3F〜3I)を互いにリンクさせて制御する機能を有し、選択された制御手段(3F〜3I)に対応した搬送エリア(T1〜T4)のサーボモータ14およびリニアモータ16を制御し、搬送エリア(T1〜T4)間での各リフトビーム13およびキャリア15を位相差なしか、または任意に設定された駆動条件で同期駆動させる。
さらに、この統括制御手段3Eは、W1〜W4制御手段3A〜3DおよびT1〜T4制御手段3F〜3Iを相互にリンクさせて制御可能であり、各加工ステーションW1〜W4でのスライドモーションと、搬送エリアT1〜T4でのリフトビーム13およびキャリア15の動きをリンクさせている。
従って、このコントローラ3によれば、トランスファプレス1側のスライドモーションに応じて、(1)全ての搬送エリアT1〜T4でのリフトビーム13同士およびキャリア15同士を位相差なしで、かつ駆動タイミング、駆動スピード、駆動量等の駆動条件を同じにして同期駆動させる制御(位相差なしの同期駆動モード)、(2)全ての搬送エリアT1〜T4でのリフトビーム13同士およびキャリア15同士の駆動条件を任意に設定し、互いを同期駆動させる制御(異条件での同期駆動モード)、(3)駆動条件を任意に設定し、かつ全てのリフトビーム13およびキャリア15を搬送エリアT1〜T4毎に単独駆動させる制御(単独駆動モード)、(4)これら位相差なしでの同期駆動、異条件での同期駆動、および単独駆動を任意に組み合わせた制御(マルチ駆動モード)が可能であり、また、T1〜T4制御手段3F〜3Iによる単独駆動時には、リフトビーム13およびキャリア15を停止状態に維持することも可能である。
そして、コントローラ3では、操作盤等から任意の駆動モードを選択することにより、選択された駆動モードに応じた制御手段(3E〜3I)を起動し、トランスファフィーダ10の運転を制御する。
ところで、プレスユニット2のスライド5の速度は、1サイクル中でも刻々と変化する。プレスの加圧力がフライホイール22に蓄えられた回転エネルギーの一部の放出によって発生していることから、成形直後フライホイール22の回転数が一時的に落ちるからである。フライホイール22の回転数が落ちると、メインモータ21は、フライホイール22の回転数を早く通常値に戻すように発生トルクおよび回転数を上げている。
このような、フライホイール22の回転数回復制御を各プレスユニット2が個々に行っている。しかし、成形時の必要エネルギー、フライホイール22の大きさおよびメインモータ21の容量等フライホイール22の回転数の減少量に関連する要因は各加工ステーションで異なるため、スライドの動きが各加工ステーションでまちまちになる。
このような状況でも、連続運転時にスライド5(あるいは上型)とトランスファフィーダ10が干渉を起こさないように制御するように次に示すようなシステムになっている。
各プレスユニット2の駆動力伝達機構には、スライドの1サイクルに対応して1回転するメインギヤがあり、このメインギヤの回転角度を検出するエンコーダが備えられている。従って、エンコーダの信号によってスライドの位置および速度がリアルタイムに求められる。
また、各搬送エリアT1〜T4制御手段3F〜3Iには、プレスユニット2のエンコーダと同じような信号を発生するが、ハードとしてのエンコーダ本体が存在しないダミーカムが備えられ、このダミーカムから信号によってトランスファフィーダ10の目標位置と目標速度が設定される。
また、各フィードユニット12のフィード方向の移動可能範囲を、クロスバー17の位置によって3分割する。すなわち、A1域:上流加工ステーションのスライド5(あるいは上型)とフィードユニット12との干渉危険域、A3域:下流加工ステーションのスライド5(あるいは上型)とフィードユニット12との干渉危険域、A2域:その他の域である。
A1域では、ダミーカムは、上流加工ステーションのエンコ−ダの信号をそのままフィードユニット12へ出力する。また、A3域では、ダミーカムは、下流加工ステーションのエンコ−ダの信号をそのままフィードユニット12へ出力する。さらに、A2域では、上流加工ステーションと下流加工ステーションとのエンコ−ダの信号の差(メインギヤの回転角度の差)によってフィードユニット12の動きが不自然にならないように、ソフト的に補正をかけた信号を出力している。
上流加工ステーションのスライドが所定の位置まで上昇した後、ワーク吸着のために、クロスバー17を干渉危険域へ移動させ、また、下流加工ステーションのスライドが所定の位置まで下降する前に、ワークを下型上に開放し、クロスバー17を干渉危険域から脱出させる。上流加工ステーションおよび下流加工ステーションの干渉危険領域では、ダミーカムはそれぞれ上流加工ステーションおよび下流加工ステーションのエンコ−ダの信号をそのままフィードユニット12へ出力しているので、たとえ上流加工ステーションと下流加工ステーションとの間でメインギヤの回転角度の差が生じていてもスライド5(あるいは上型)とフィードユニット12との干渉を確実に防ぐことができる。
次に、本実施形態でのトランスファプレス1およびトランスファフィーダ10の運転制御方法について説明する。
この運転では、コントローラ3の操作盤において、トランスファプレス1およびトランスファフィーダ10の各駆動モードとして「異条件での同期駆動モード」がそれぞれ選択される。
また、コントローラ3では、全てのW1〜W4制御手段3A〜3D、T1〜T4制御手段3F〜3Iが起動しており、統括制御手段3Eがこれら制御手段3A〜3D,3F〜3Iの全てをリンクさせて制御している。
具体的には、図6に示すように、上流の加工ステーションから下流の加工ステーションへ順次位相差Pを設けて駆動し、各スライド5の下死点到達タイミングを上流加工ステーションから下流加工ステーションへ順次遅らせている。位相差Pは統括制御手段3Eで設定され、W1〜W4制御手段3A〜3Dへ出力されている。
前述のようにフライホイール22の回転数の一時的な低下によって、スライド5の動きが各ステーションでまちまちになる。統括制御手段3Eからの指令がなければ、W1〜W4制御手段3A〜3Dは、フライホイール22の回転数を早く通常値に戻すように、個々にメインモータ21の発生トルクおよび回転数を上げることになる。統括制御手段3Eから位相差Pの指令が加えられると、W1〜W4制御手段3A〜3Dは、回転数の低下以外に、隣接するステーションとの位相差Pについても監視を行い、正常な位相差になるようにメインモータ21の発生トルクおよび回転数を調整する。
上流の加工ステーションから下流の加工ステーションへ順次位相差Pを設けて駆動させると、位相差Pがない場合と比べて、トランスファフィーダ10の駆動速度を上げることなく、スライド5の速度を上げることが可能になる。つまり、図6においてC1で表示されたスライド5のサイクルタイムは、図8に示す従来のサイクルタイムC0よりも短くなっている。
一方、トランスファフィーダ10の各フィードユニット12においては、それぞれリフトビーム13およびキャリア15のモーションを同じに設定する。そして、モーションカーブの傾きを比較しても明らかなように、駆動スピードは従来と全く同じに設定され、駆動していない待機時間w1が従来の待機時間w0に比較して短くなっている。従って、全体のサイクルタイムは、スライド5のサイクルタイムはC1と同一であり、各フィードユニット12はスライド5の動きに追従している。ただし、各フィードユニット12の、待機時間以外の駆動時間c1は、図8に示す従来のサイクルタイムc0と同じである。
ところで、位相差Pを設けない従来において、スライド5のサイクルタイムをC0ではなくC1に設定しようとすると、図8において二点鎖線で示すように、フィードユニット12によるワーク11の投入完了段階で既に、スライド5の高さhが低すぎてしまい、リフトビーム13およびキャリア15を待機位置に待避させることができず、上型と干渉するという問題が生じる。従って、位相差Pを設けずに、サイクルタイムをC0からC1に短縮することはできない。
また、スライド5のサイクルタイムをC0からC1に短縮することはすなわち、スライド5の駆動スピードを速めることであるが、こうすることで、スライド5はワーク11を取り出すために必要な高さHに早い段階で到達することになり、リフトビーム13およびキャリア15の駆動開始タイミングを早めて待機時間w1を短縮することが可能になる。
このような本実施形態によれば、以下の効果がある。
すなわち、下死点到達タイミングを、上流ステーションから下流ステーションへ順次遅らせているので、スライド自身の制御の他、これに同期させる搬送装置の制御も簡単である。
また、各スライド5の下死点到達タイミングを上流側から下流側に順次位相差Pを設けて遅らせるので、各フィードユニット12の駆動スピードを上げることなく、各スライド5のモーションのサイクルタイムC1やフィードユニット12の待機時間w1を従来に比して短縮でき、ワーク搬送に何ら影響を及ぼさずにラインスピードを上げることができ、生産性を向上させることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態では、本発明のプレスの運転制御方法をトランスファプレスラインに適用した例を説明したが、図7に示すように、独立して駆動される複数のプレス50と、各加工ステーション間に配置されてワークの受け渡しを行う複数の搬送装置60とが設置されているタンデムプレスラインに適用してもよい。なお、このようなタンデムプレスラインにおいても、前記実施形態で説明したようなコントローラが設けられるが、図7での図示を省略してある。
そして、タンデムプレスラインに本発明の運転制御方法を適用した場合でも、前記実施形態で説明した効果を同じく得ることができる。
また、前記実施形態では、スライド5およびフィードユニット12の駆動にあって、各スライドの下死点到達タイミングを上流側から下流側に位相差を設けたが、この位相差は、必ずしも全ての加工ステーション間で均等である必要はない。加工ステーション間の位相差をいずれに設定するかは、金型サイズやワークの上位寸法等を勘案し、その実施にあたって適宜決められればよい。
さらに、プレスを連続運転するにあっては、前記実施形態のように、スライド5が常に上下動を続けていることが、生産性を上げるためにも望ましたが、これに限らず、タイマ等により1ショット毎に上死点で一旦停止させてもよい。また、サーボモータ駆動によるプレスの場合、所定の位置でスライド5を一時停止させるモーションを設定してもよい。要するに予めスライド5の一時停止および自動始動が設定されていれば本発明に含まれる。
本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、数量などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、数量などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明は、前述のようにトランスファプレスラインに利用できる他、タンデムプレスラインに利用することができる。
本発明の一実施形態に係るプレスの運転制御方法で運転されるトランスファプレスを模式的に示す全体斜視図。 トランスファプレスの正面図。 トランスファプレスの平面図。 トランスファプレスの側面図 トランスファプレスの要部を下方側から見た斜視図。 スライドおよび搬送装置の各モーションを説明するための図。 本発明の変形例であるタンデムプレスを示す正面図。 従来のスライドおよび搬送装置の各モーションを説明するための図。
符号の説明
1…トランスファプレス、5…スライド、10…トランスファフィーダ(搬送装置)、11…ワーク、12…フィードユニット、50…プレス、60…搬送装置、W1,W2,W3,W4…加工ステーション(工程)。


Claims (2)

  1. 各工程(W1〜W4)毎に独立して駆動される複数のスライド(5)を備えたトランスファプレス(1)と、前記各工程(W1〜W4)間でワーク(11)の受け渡しを行う搬送装置(10)とが設置され、前記各工程(W1〜W3)でプレス成形された前記ワーク(11)を下流工程(W2〜W4)へ順次搬送するトランスファプレスラインでのプレスの運転制御方法であって、
    連続運転する各スライド(5)の下死点到達タイミングを、上流工程(W1〜W3)から下流工程(W2〜W4)へ順次遅らせる
    ことを特徴とするプレスの運転制御方法。
  2. 各工程(W1〜W4)毎に独立して駆動される複数のプレス(50)と、前記各工程(W1〜W4)間でワーク(11)の受け渡しを行う搬送装置(60)とが設置され、前記各工程(W1〜W3)でプレス成形された前記ワーク(11)を下流工程(W2〜W4)へ順次搬送するタンデムプレスラインでのプレスの運転制御方法であって、
    連続運転する各プレス(50)のスライド(5)の下死点到達タイミングを、上流(W1〜W3)工程から下流工程(W2〜W4)へ順次遅らせる
    ことを特徴とするプレスの運転制御方法。
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