JP3821334B2 - トランスファフィーダの駆動方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はカム駆動方式及びサーボ駆動方式を選択及び併用できるトランスファフィーダの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来プレス本体内に複数の加工ステーションを有し、かつ各加工ステーションで順次ワークを加工するトランスファプレスにおいては、各加工ステーションへワークを搬送するトランスファフィーダが装備されている。
【0003】
上記トランスファフィーダは、ワーク搬送方向に並設された一対のトランスファバーを有していて、これらトランスファバーを駆動手段により2次元または3次元方向へ駆動することにより、ワークを搬送するように構成されており、トランスファバーを駆動する駆動方式としては、カム駆動方式と、サーボ駆動方式がある。
【0004】
例えば特公昭62−26848号公報に記載されたトランスファフィーダでは、プレス本体より取出された動力により回転されるカムによりレバーを揺動させ、レバーに連動されたトランスファバーをフィード方向、リフト方向、クランプ方向の3次元方向へ駆動するカム駆動方式が採用されており、この方式はプレス本体とトランスファフィーダが機械的に同期されているため、プレス本体が非常停止された場合でも、プレス本体の可動部とトランスファフィーダの可動部が干渉する虞がないなどの利点を有している。
【0005】
一方特開平6−106271号公報や、特開平7−47497号公報に記載のトランスファフィーダは、サーボモータを駆動源とした駆動手段によりトランスファバーを2次元または3次元方向へ駆動するサーボ駆動方式を採用しており、このサーボ駆動方式を採用したトランスファフィーダでは、サーボモータを制御することにより、フィードストロークやリフトストローク、クランプストロークなどが自由に変更できるため、ワークの大きさや形状が変っても段取り替え作業を必要とせずに対応することができる利点を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしカム駆動方式を採用したトランスファフィーダの場合、カムのプロフィルによりフィードストロークやリフトストローク、クランプストロークなどが決定されるため、これらのストロークを変更する場合、カムを交換するか、特公昭62−26848号公報のように、予めフィードカムなどを複数枚設けて、これらカムを切換える必要があり、カムを交換する場合は、交換作業に多くの時間を要して生産性が低下すると共に、予め複数枚のカムを設けるものでは、駆動装置の構造が複雑かつ高価となる不具合がある。
【0007】
一方サーボ駆動方式を採用した特開平6−106271号公報や、特開平7−47497号公報記載のもでは、トランスファフィーダを制御する制御手段に異常が発生してトランスファフィーダが暴走した場合は、プレス本体とトランスファフィーダの可動部などが互いに干渉して、可動部などが破損するなどの不具合があった。
【0008】
この発明はかかる従来の不具合を改善するためになされたもので、作業内容に応じてカム駆動方式とサーボ駆動方式を選択し、もしくはこれら方式を併用することができるトランスファフィーダを提供して、カム駆動方式とサーボ駆動方式の利点を最大限利用できるようにすることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
上記目的を達成するため請求項1記載の発明は、リフト駆動手段及びフィード駆動手段により複数のフィードキャリヤを2次元方向へ動作させて、各フィードキャリヤ間に横架されたクロスバーによりワークをプレス本体の各加工ステーションへ搬送するトランスファフィーダにおいて、上記フィード駆動手段をプレス本体より取出した動力により、プレス本体の動作と同期して回転されるフィードカムよりなるカム駆動手段と、サーボモータをフィードモータに使用したサーボ駆動手段とより構成し、かつ大量生産する場合は、上記カム駆動手段及びリフト駆動手段によりフィードキャリヤを駆動してワークの搬送を行うと共に、多品種少量生産の場合は、サーボ駆動手段及びリフト駆動手段によりフィードキャリヤをフィード方向へ駆動するようにしたものである。
【0013】
上記構成により、駆動力切換え手段によりカム駆動手段を選択すると、プレス本体の動作に機械的に同期させてトランスファフィーダを高速動作させることができるため、製品の大量生産が能率よく行える。
【0014】
また多品種少量生産の場合は、サーボ駆動手段を選択することにより、ワークの種類などに応じてフィード速度やフィードモーションなどが設定できるため、多品種のワークに容易に対応することができる。
【0019】
上記目的を達成するため請求項2記載の発明は、リフト駆動手段及びフィード駆動手段により複数のフィードキャリヤを2次元方向へ動作させて、各フィードキャリヤ間に横架されたクロスバーによりワークをプレス本体の各加工ステーションへ搬送するトランスファフィーダにおいて、上記フィード駆動手段をプレス本体より取出した動力により、プレス本体の動作と同期して回転されるフィードカムよりなるカム駆動手段と、サーボモータをフィードモータに使用したサーボ駆動手段とより構成し、かつトランスファフィーダの単独運転時には、カム駆動手段とサーボ駆動手段の間に設けた駆動力切換え手段によりサーボ駆動手段を選択して、サーボ駆動手段によりフィードキャリヤをフィード方向へ駆動すると共に、プレス本体及びトランスファフィーダの同期運転時には、駆動力切換え手段によりカム駆動手段を選択して、フィードキャリヤをフィード方向へ駆動するようにしたものである。
【0020】
上記構成により、サーボ駆動手段とリフト駆動手段によりトランスファフィーダを単独運転して、各可動部の調整などを行うトライ運転が可能になると共に、生産運転時には、プレス本体とトランスファフィーダを機械的に同期させてワークの搬送を行うことができる。
【0021】
上記目的を達成するため請求項3記載の発明は、リフト駆動手段及びフィード駆動手段により複数のフィードキャリヤを2次元方向へ動作させて、各フィードキャリヤ間に横架されたクロスバーによりワークをプレス本体の各加工ステーションへ搬送するトランスファフィーダにおいて、上記フィード駆動手段をプレス本体より取出した動力により、プレス本体の動作と同期して回転されるフィードカムよりなるカム駆動手段と、サーボモータをフィードモータに使用したサーボ駆動手段とより構成し、かつプレス本体で使用する金型に応じて、上記カム駆動手段とサーボ駆動手段間に設けた駆動力切換え手段によりカム駆動手段またはサーボ駆動手段を選択することにより、上記フィードキャリヤをカム駆動手段またはサーボ駆動手段によりフィード方向へ駆動するようにしたものである。
【0022】
上記構成により、使用する金型の大きさや形状種類などに応じてカム駆動方式とサーボ駆動方式が選択できるため、使用できる金型の自由度が増すと共に、金型の設計も容易となる。
【0023】
【発明の実施の形態】
この発明の実施の形態をモジュールトランスファプレスに実施した例について、図面を参照して詳述する。
図1はモジュールトランスファプレス内に装備されたトランスファフィーダの構成図、図2はトランスファフィーダのフィード駆動手段付近の拡大斜視図、図3は図2の矢印B方向からの矢視図、図4は図3のC−C線に沿う断面図である。
【0024】
これら図において1はプレス本体で、複数の加工ステーション毎に分割されたプレスユニット11〜15より構成されている。
これらプレスユニット11〜15は、各プレスユニット11〜15毎に分割され、かつ図示しない固着手段によりワーク搬送方向Aに連結一体化されたベッド1aと、これらベッド1a上に立設された複数本のアプライト1bと、これらアプライト1b上に横架されたクラウン1cよりなり、クラウン1cも各プレスユニット11〜15毎に分割されていて、図示しない固着手段によりワーク搬送方向Aへ連結一体化されている。
そして各プレスユニット11〜15のベッド1aと各クラウン1cの間は、アプライト1b内の挿通された図示しないタイボルトにより強固に連結されている。
【0025】
また上記各プレスユニット11〜15のクラウン1c内には、スライド駆動手段(図示せず)がそれぞれ収容されていて、これらスライド駆動手段により、各クラウン1cの下方に上下動自在に支承された図示しないスライドが上下駆動されるようになっている。
上記スライドも各プレスユニット11〜15毎に分割されていて、下面にそれぞれ上型が取付けられており、これら下型と各ベッド1a上にボルスタを介して固定された下型(何れも図示せず)との間でワークの加工を行うようになっている。
【0026】
一方上記プレス本体1内には、各プレスユニット11〜15に亘ってトランスファフィーダ2が設置されている。
上記トランスファフィーダ2は、ワーク搬送方向Aに沿って並設された一対のリフトビーム2aを有しており、これらリフトビーム2aは、最上流のアプライト1bを除く各アプライト1bに装着されたリフト駆動手段3により水平状態を維持したまま昇降自在となっている。
【0027】
上記リフト駆動手段3は、図2に示すようにアプライト1bに固定された支持部材3aを有していて、これら支持部材3aにリフト杆3bの上端側が上下摺動自在に支承されている。
上記リフト杆3bは各リフト駆動手段3毎に設けられていて、下端が上記リフトビーム2aの上面に固着されていると共に、各リフト杆3bの上端側にはラック3cが形成されていて、これらラック3cにピニオン3dが噛合されている。
【0028】
そしてこれらピニオン3dにサーボモータよりなるリフトモータ4がウォーム減速機などの動力伝達手段5を介して接続されている。
上記リフトモータ4は、回転軸4aを下向きにして支持部材3aに取付けられていて、動力伝達手段5を介してピニオン3dを正逆回転させることにより、リフト杆3bを介してリフトビーム2aを昇降動できるようになっている。
【0029】
なお図1及び図2中3eはリフトビーム2aを上方へ付勢するエアシリンダよりなるバランスシリンダで、このバランスシリンダ3eによりリフトビーム2aなどの荷重を支持することにより、より小型のリフトモータ4でリフトビーム2aのリフト動作を可能にしている。
【0030】
一方上記各リフトビーム2aの下部両側には、下面に沿ってガイドレール2bが突設されていて、これらガイドレール2bにローラ6aを介して複数基のフィードキャリヤ6が、リフトビーム2aの長手方向(ワーク搬送方向A)へ移動自在に支承されている。
上記フィードキャリヤ6は、各加工ステーション毎に2基ずつ設けられていて、互いに対向するフィードキャリヤ6間には、ワーク搬送方向Aと直交するようクロスバー7が着脱自在に横架されており、これらクロスバー7には、ワークを保持するバキュームカップのような複数のワーク保持手段8が着脱自在に取付けられている。
【0031】
またワーク搬送方向Aに離間する各フィードキャリヤ6の間は、各加工ステーションのピッチと同じ間隔となるよう連結杆6bにより互いに連結されていて、各フィードキャリヤ6が一体となってワーク搬送方向Aへ移動自在となっていると共に、最上流側に位置するフィードキャリヤ6には、フィード駆動手段10のフィードレバー10a先端がリンク9を介して連結されている。
【0032】
上記フィード駆動手段10は、プレス本体1の上流側(下流側でもよい)に設置されていて、プレスユニット11のクラウン1c側面に固着されたフィードボックス10bを有している。
上記フィードボックス10bは、各リフトビーム2a毎に設けられていて、それぞれ内部にカム駆動手段12とサーボ駆動手段13が収容されている。
【0033】
上記カム駆動手段12は、カムにより各リフトビーム2aを機械的に駆動するもので、プレスユニット11のクラウン1c側面に設置された動力取出し手段14を介してクラウン1c内のスライド駆動手段に接続されている。
上記動力取出し手段14は、スライド駆動手段より動力を取出す動力取出し軸14aと、この動力取出し軸14aにベベルギヤ列14bを介して接続されたクラッチ軸14cと、クラッチ軸14cにベベルギヤ14dを介して接続された出力軸14eよりなり、クラッチ軸14cの中間部には、動力の伝達を断続するクラッチ15が介在されている。
【0034】
そして上記動力取出し手段14の出力軸14eに、ギヤ列16を介して上記カム駆動手段12のカム軸12aが接続されていて、プレス本体1のスライド駆動手段より取出された動力により、カム軸12aがプレス本体1の動作に同期して回転されるようになっている。
上記カム軸12aは、上記フィードバー10aの基端側を支承する支持軸11と平行するよう支承されていて、このカム軸12aに、2枚の確動カムよりなるフィードカム12bが固着されており、これらフィードカム12bに、駆動力切換え手段18を構成する一対の切換えレバー18a,18bの先端がカムフォロア18cを介して接離自在に当接されている。
上記フィードレバー10aの基端部側面には、軸胴10cが突設されていて、この軸胴10cの外周面には2本の環状溝10dが形成されており、これら環状溝10dに、上記切換えレバー18a,18bの基端側が溝ブッシュ10eを介して回動自在に支承されている。
【0035】
また上記各切換えレバー18a,18bの基端部間には、各切換えレバー18a,18b毎に設けられた切換え手段19のピストン杆19aの先端が枢着されている。
上記切換え手段19は、油圧シリンダなどの流体圧シリンダにより構成されていて、シリンダ部19bが上記フィードレバー10aの基端部側面に枢着されており、これら切換え手段19により各切換えレバー18a,18bの先端部に支承されたカムフォロワ18cを、フィードカム12bの外周面に当接させた位置、フィードカム12bの外周面より僅かに離間させた位置及びフィードカム12bの最大径より大きく開いた位置の3位置に各切換えレバー18a,18bが開閉できるようになっている。
【0036】
一方上記フィードレバー10aの基端側は、セグメントギヤ20を介して上記サーボ駆動手段13に接続されている。
上記サーボ駆動手段13は、カムボックス10b上に設置されたサーボモータよりなるフィードモータ21を有していて、このフィードモータ21の回転軸21aの途中にはクラッチ手段24が設けられていると共に、回転軸21の先端に取付けられたピニオン22は、上記セグメントギヤ20に噛合されている。
【0037】
上記セグメントギヤ20はフィードレバー10aの回転中心に中心を有するほぼ半円形に形成されていて、フィードレバー10aの基端側に設けられた分岐部10f間に位置するようフィードレバー10aの基端部に固着されている。
【0038】
次に上記構成されたトランスファフィーダ2の駆動方法を説明する。
フィード方向をカム駆動方式で、そしてリフト方向をサーボ駆動方式で駆動する場合は、駆動力切換え手段18の各切換えレバー18a,18bの先端側を切換え手段19により閉合させて、各切換えレバー18a,18bの先端に支承されたカムフォロワ18cをフィードカム12bの外周面に当接させ、またサーボ駆動手段13とフィードレバー10aの間の動力の伝達を断つため、クラッチ手段24により、フィードモータ21とフィードレバー10aの間を切離す。
【0039】
次にこの状態でプレス本体1の運転を開始すると、プレス本体1より動力取出し手段14を介して取出された動力により、プレス本体1の動作に同期してカム駆動手段12が動作を開始し、また図示しない制御手段によりリフト駆動手段3もプレス本体1の動作に同期されて動作を開始する。
そしてプレス本体1の上流側よりプレス本体1内へワークが搬入されると、際上流側に設けられたクロスバー7のワーク保持手段8がこのワークを保持する。その後リフト駆動手段3がリフトビーム2aを上昇させてワークをワーク搬送高さ(パスライン)まで上昇させると、フィードカム12bが切換えレバー18a,18bを介してフィードレバー10aの先端側を下流側へと揺動させる。
【0040】
これによって各リフトビーム2aに支承されたフィードキャリヤ6がリンク9を介して下流側へと移動(アドバンス)され、これに伴い各フィードキャリヤ6間に横架されたクロスバー7も下流側へと移動されて、最上流側のクロスバー7に設けられたワーク保持手段8に保持されたワークは、第1加工ステーションの上方へ、そして第1加工ステーション以下の加工ステーションでワーク保持手段8に保持されたワークは、次の加工ステーションの上方へと搬送された後、リフト駆動手段3がリフトビーム2aを下降させるため、ワーク保持手段8により保持されたワークは、各加工ステーションへ搬入される。
【0041】
その後ワーク保持手段8がワークを解放すると、リフト駆動手段3によりリフトビーム2aが上昇された後、フィードカム12bによりフィードレバー10aを介して各フィードキャリヤ6が上流側へと移動(リターン)され、待機位置に停止される。
この状態で各クラウン1c内に設けられたスライド駆動機構により各プレスユニット11〜15のスライドが下降されて、各加工ステーションに搬入されたワークの加工が行われるもので、ワークの成形が完了してスライドの上昇が開始されると、再びフィードカム12bによりフィードレバー10aを介して各フィードキャリヤ6が上流側へリターンされて、はじめの位置に達し、次に加工するワークと、各加工ステーションで成形の完了したワークをワーク保持手段8が保持する。
【0042】
以下上記動作を繰返してワークの搬送を行うもので、フィードキャリヤ6のフィード方向の動作は、カム駆動手段13によりプレス本体1の動作と機械的に同期されているため、プレス本体1が何等かの事情で非常停止された場合でも、プレス本体1の可動部や金型などと、トランスファフィーダ2のクロスバー7やワーク保持手段8が互いに干渉することがない。
【0043】
また上記カム駆動方式は、プレス本体1とトランスファフィーダ2を機械的に同期させてトランスファフィーダ2を駆動するため、トランスファフィーダ2の高速運転が可能となり、これによって同一種類の製品を大量生産する場合にこのカム駆動方式は最適である。
【0044】
一方リフトビーム2aのフィード方向及びリフト方向の何れもサーボ駆動方式で駆動する場合は、駆動力切換え手段18の各切換えレバー18a,18bの先端側を切換え手段19により少し開放して、各切換えレバー18a,18bの先端に支承されたカムフォロワ18cをフィードカム12bの外周面より僅かに離間させ、またサーボ駆動手段13によりフィードレバー10aを駆動するため、クラッチ手段24によりフィードモータ21とフィードレバー10aの間を接続する。
【0046】
そしてこの状態でプレス本体1の上流側よりワークがプレス本体1内へ搬入されると、最上流側に設けられたクロスバー7のワーク保持手段8がこのワークを保持する。
その後リフト駆動手段3がリフトビーム2aを上昇させてワークをパスラインまで上昇させると、サーボ駆動手段13のフィードモータ21が、プレス本体1の動作に同期されて回転され、ピニオン22及びセグメントギヤ20を介してフィードレバー10aの先端側を下流側へと揺動させる。
【0046】
これによって各リフトビーム2aに支承されたフィードキャリヤ6がリンク9を介して下流側へと移動(アドバンス)され、これに伴い各フィードキャリヤ6間に横架されたクロスバー7も下流側へと移動されて、最上流側のクロスバー7に設けられたワーク保持手段8に保持されたワークは、第1加工ステーションの上方へ、そして第1加工ステーション以下の加工ステーションでワーク保持手段8に保持されたワークは、次の加工ステーションの上方へと搬送された後、リフト駆動手段3がリフトビーム2aを下降させるため、ワーク保持手段8により保持されたワークは、各加工ステーションへ搬入される。
【0047】
その後ワーク保持手段8がワークを解放すると、リフト駆動手段3によりリフトビーム2aが上昇された後、フィードモータ21によりフィードレバー10aを介して各フィードキャリヤ6が上流側へと移動(リターン)され、待機位置に停止される。
この状態で各クラウン1c内に設けられたスライド駆動機構により各プレスユニット11〜15のスライドが下降されて、各加工ステーションに搬入されたワークの加工が行われるもので、ワークの成形が完了してスライドの上昇が開始されると、再びフィードモータ21により各フィードキャリヤ6が上流側へリターンされてはじめの位置に達し、次に加工するワークと、各加工ステーションで成形の完了したワークをワーク保持手段8が保持する。
【0048】
以下上記動作を繰返して、ワークの搬送を行うもので、動作中はカム駆動手段12に設けられたフィードカム12bも、プレス本体1の動作に同期して回転されるが、切換え手段19によりカムフォロワ18cがフィードカム12bの外周面より僅かに離間するよう切換えレバー18a,18bの先端が開放されているため、フィードカム12bが回転しても、フィードカム12bによりフィードレバー10aが機械的に駆動されることはない。
【0049】
以上はサーボ駆動手段13及びリフト駆動手段3によりリフトビーム2aをフィード方向及びリフト方向へ駆動することにより、プレス本体1の動作に同期させてワークを各加工ステーションへ搬送する場合であるが、プレス本体1により加工するワークの種類が変った場合、金型を交換する際、金型とともにクロスバー7もプレス本体1外へ搬出して、次に加工するワークに適合した金型及びワーク吸着手段8と交換しており、ワークの種類によってはフィードストロークやリフトストロークを変更する必要がある。
【0050】
しかし上記のようにサーボ駆動方式を選択している場合は、制御手段へフィードストロークやリフトストロークを予め入力するだけで、制御手段が入力されたフィードストローク及びリフトストロークとなるようにサーボ駆動手段13やリフト駆動手段3を制御するため、カム駆動方式のように、フィードストロークやリフトストロークに合わせてカムを交換するなどの段取り換え作業を必要としないため、金型の交換を頻繁に行う必要のある多品種少量生産の場合、特にサーボ駆動方式が最適である。
【0051】
一方フィード方向及びリフト方向の何れもサーボ駆動方式を選択した場合、フィードピッチやリフトピッチが容易に変更できる反面、制御手段に異常が発生した場合、プレス本体1とトランスファフィーダ2の同期がとれなくなって、プレス本体1の可動部などと、トランスファフィーダ2の可動部などが干渉する虞がある。
これを防止するため、サーボ駆動方式によりフィード方向及びリフト方向の駆動を行っている間に、制御手段の異常などが発生した場合は、瞬時にフィード方向をカム駆動方式に切換えて、可動部などが干渉するのを防止している。
【0052】
次にその方法を説明すると、フィード方向をサーボ駆動している間は、フィードカム12bの外周面より僅かにカムフォロワ18cが離間した位置に各切換えレバー18a,18bが開放されており、この状態で制御手段などの異常が検出されると、異常信号により切換え手段19が伸長されて、瞬時にカムフォロワ18cがフィードカム12bの外周面に当接され、クラッチ手段24が解放されて、フィードモータ21とフィードレバー10a間の動力の伝達が遮断される。
【0053】
これによって以後は、フィードカム12bによりフィードキャリヤ6がプレス本体1と機械的に同期されて駆動されるため、制御手段に異常が発生した場合でも、プレス本体1の可動部などと、トランスファフィーダ2の可動部などが干渉するのを未然に防止することができる。
【0054】
以上はプレス本体1を運転してワークの加工を行う場合のトランスファフィーダ2の駆動方法であるが、金型を交換した際や、トランスファフィーダ2のクロスバー7を交換した場合など、プレス本体1とトランスファフィーダ2を切離して、プレス本体1を単独で運転したり、トランスファフィーダ2を単独で運転することがある。
【0055】
次にその方法を説明すると、プレス本体1を単独運転する場合は、動力取出し手段14に設けられたクラッチ手段15を解放して、プレス本体1のスライド駆動手段とフィード駆動手段12の間を切離す。
これによってプレス本体1を運転しても、フィード駆動手段12のカム軸12aが回転されることがないので、プレス本体1の単独運転が可能になる。
【0056】
またトランスファフィーダ2を単独運転する場合は、上記クラッチ手段15を解放した状態から、さらに切換え手段19により、各切換えレバー18a,18bの先端に設けられたカムフォロワ18cがフィードカム12bの最大径よりさらに大きく開いた位置となるよう各切換えレバー18a,18bを開放する。
そしてこの状態でクラッチ手段24を接続してフィードモータ21により、ピニオン22及びセグメントギヤ20を介してフィードレバー10aをフィード方向へ揺動させ、またリフト手段3によりリフトビーム2aを昇降させることにより、サーボ駆動方式によりトランスファフィーダ2の単独運転が可能となる。
【0057】
なおこのトランスファフィーダ2の単独運転は、交換したクロスバー7やワーク保持手段8がプレス本体1のスライドや金型などと干渉することがないかを調べる所謂トライ運転に有効である。
【0058】
また上記実施の形態では、リフトバー2aを上下方向に、そしてフィードキャリヤ6をフィード方向へ駆動させてワークを搬送する2次元トランスファフィーダについて説明したが、ワーク搬送方向Aに並設された一対のトランスファバー(図示せず)をフィード方向とリフト方向及びクランプ方向へ3次元動作させてワークの搬送を行うトランスファフィーダにも適用することができる。
この場合、トランスファバーの対向位置にフィンガのようなワーク保持手段が設けられていて、このワーク保持手段によりワークをクランプして各加工ステーションへ搬送するようになっている。
【0059】
さらに上記実施の形態では、カム駆動手段12のフィードカム12bに確動カムを使用したが、普通のカムでも勿論よい。
この場合、フィードカム12bによりフィードキャリヤ6を動作させる場合、カムフォロワ12cがカム面より離間しないように、リアクションシリンダにより常にカム面にカムフォロワ12cが当接するよう切換えレバー18a,18bを付勢するようにすればよい。
【0060】
さらに上記実施の形態では、プレス本体1が各加工ステーション毎に分割されたモジュールトランスファプレスに装備されたトランスファフィーダについて説明したが、プレス本体1が一体となった一般のトランスファプレスに装備されたトランスファフィーダにも勿論実施することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダの安全装置を示す全体的な構成図である。
【図2】この発明の実施の形態になるトランスファフィーダの安全装置の要部を拡大した構成図である。
【図3】図2のB方向からの矢視図である。
【図4】図3のC−C線に沿う断面図である。
【符号の説明】
1…プレス本体
2…トランスファフィーダ
3…リフト駆動手段
6…フィードキャリヤ
7…クロスバー
10…フィード駆動手段
10a…フィードレバー
12…カム駆動手段
12b…フィードカム
13…サーボ駆動手段
14…動力取出し手段
18…駆動力切換え手段
18a,18b…切換えレバー
18c…カムフォロワ
19…切換え手段
A…ワーク搬送方向
Claims (3)
- リフト駆動手段(3)及びフィード駆動手段(10)により複数のフィードキャリヤ(6)を2次元方向へ動作させて、各フィードキャリヤ(6)間に横架されたクロスバー(7)によりワークをプレス本体(1)の各加工ステーションへ搬送するトランスファフィーダにおいて、上記フィード駆動手段(10)をプレス本体(1)より取出した動力により、プレス本体(1)の動作と同期して回転されるフィードカム(12b)よりなるカム駆動手段(12)と、サーボモータをフィードモータ(21)に使用したサーボ駆動手段(13)とより構成し、かつ大量生産する場合は、上記カム駆動手段(12)及びリフト駆動手段(3)によりフィードキャリヤ(6)を駆動してワークの搬送を行うと共に、多品種少量生産の場合は、サーボ駆動手段(13)及びリフト駆動手段 (3)によりフィードキャリヤ(6)をフィード方向へ駆動することを特徴とするトランスファフィーダの駆動方法。
- リフト駆動手段(3)及びフィード駆動手段(10)により複数のフィードキャリヤ(6)を2次元方向へ動作させて、各フィードキャリヤ(6)間に横架されたクロスバー(7)によりワークをプレス本体(1)の各加工ステーションへ搬送するトランスファフィーダにおいて、上記フィード駆動手段(10)をプレス本体(1)より取出した動力により、プレス本体(1)の動作と同期して回転されるフィードカム(12b)よりなるカム駆動手段(12)と、サーボモータをフィードモータ(21)に使用したサーボ駆動手段(13)とより構成し、かつトランスファフィーダ(2)の単独運転時には、カム駆動手段(12)とサーボ駆動手段(13)の間に設けた駆動力切換え手段(18)によりサーボ駆動手段(13)を選択して、サーボ駆動手段(13)によりフィードキャリヤ(6)をフィード方向へ駆動すると共に、プレス本体(1)及びトランスファフィーダ(2)の同期運転時には、駆動力切換え手段(18)によりカム駆動手段(12)を選択して、カム駆動手段(12)によりフィードキャリヤ(6)をフィード方向へ駆動することを特徴とするトランスファフィーダの駆動方法。
- リフト駆動手段(3)及びフィード駆動手段(10)により複数のフィードキャリヤ(6)を2次元方向へ動作させて、各フィードキャリヤ(6)間に横架されたクロスバー(7)によりワークをプレス本体(1)の各加工ステーションへ搬送するトランスファフィーダにおいて、上記フィード駆動手段(10)をプレス本体(1)より取出した動力により、プレス本体(1)の動作と同期して回転されるフィードカム(12b)よりなるカム駆動手段(12)と、サーボモータをフィードモータ(21)に使用したサーボ駆動手段(13)とより構成し、かつプレス本体(1)で使用する金型に応じて、上記カム駆動手段(12)とサーボ駆動手段(13)間に設けた駆動力切換え手段(18)によりカム駆動手段(12)またはサーボ駆動手段(13)を選択することにより、上記フィードキャリヤ(6)をカム駆動手段(12)またはサーボ駆動手段(13)によりフィード方向へ駆動することを特徴とするトランスファフィーダの駆動方法。
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