JP2005070519A - 結像素子アレイおよび光書込ユニットおよび画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】遮光部で散乱したフレア光を抑えて高品質な結像光が得られる結像素子アレイを実現する。
【解決手段】本発明は、略三角柱状をなす透明体5の1つの柱面に設けた第1のレンズ面1−1,1−2,・・と、上記透明体5の別の柱面に設けた第2のレンズ面2−1,2−2,・・と、上記第1のレンズ面と第2のレンズ面の間の光路中にあるルーフプリズム部3−1,3−2,・・とからなる結像素子を有し、上記結像素子を上記透明体の柱芯方向に複数個配列し、各結像素子間に該結像素子間を透過する光を遮る遮光部4を有する結像素子アレイ10において、上記遮光部4が反射によって発生するフレア光を抑える形状であることを特徴とするので、フレア光の発生を抑制してシャープな結像光を得ることができる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明は、略三角柱状をなす透明体5の1つの柱面に設けた第1のレンズ面1−1,1−2,・・と、上記透明体5の別の柱面に設けた第2のレンズ面2−1,2−2,・・と、上記第1のレンズ面と第2のレンズ面の間の光路中にあるルーフプリズム部3−1,3−2,・・とからなる結像素子を有し、上記結像素子を上記透明体の柱芯方向に複数個配列し、各結像素子間に該結像素子間を透過する光を遮る遮光部4を有する結像素子アレイ10において、上記遮光部4が反射によって発生するフレア光を抑える形状であることを特徴とするので、フレア光の発生を抑制してシャープな結像光を得ることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、結像素子アレイおよび、その結像素子アレイと発光素子アレイからなる光書込ユニットおよび、その光書込ユニットを用いた複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
結像素子アレイは、結像機能を持つ光学素子を1列に配列して一体化したものとして知られ、従来から、棒状の屈折率分布レンズ(ロッドレンズ)を配列したもの(ロッドレンズアレイ)や、レンズとルーフミラーあるいはルーフプリズムの組合せによる結像素子を配列したもの等が知られている。
ここで、結像素子アレイの一例を図12に示す。この結像素子アレイは、略三角柱状をなす透明体5の1つの柱面に設けた第1のレンズ面1−1と、上記透明体の別の柱面に設けた第2のレンズ面2−1と、上記第1のレンズ面1−1と第2のレンズ面2−1の間の光路中にあるルーフプリズム部3−1とからなる結像素子を有し、上記結像素子を透明体の柱芯方向に複数個配列し一体的に並べたものである。
ここで、結像素子アレイの一例を図12に示す。この結像素子アレイは、略三角柱状をなす透明体5の1つの柱面に設けた第1のレンズ面1−1と、上記透明体の別の柱面に設けた第2のレンズ面2−1と、上記第1のレンズ面1−1と第2のレンズ面2−1の間の光路中にあるルーフプリズム部3−1とからなる結像素子を有し、上記結像素子を透明体の柱芯方向に複数個配列し一体的に並べたものである。
より詳しく説明すると、図12に示す結像素子アレイは、略三角柱状をなす透明体の1つの柱面に、光学的に等価な第1のレンズ面1−1、1−2、1−3、・・を柱芯方向(三角柱の柱としての長手方向)へ1列に配列形成して第1のレンズアレイとし、別の1つの柱面に、光学的に等価な第2のレンズ面2−1,2−2,2−3、・・を、第1のレンズアレイの各レンズ面1−1等と対応させて柱芯方向へ配列形成して第2のレンズアレイとし、残る1つの柱面に、互いに等価なルーフプリズム3−1、3−2、3−3・・を、その稜線を柱芯方向に直交させて、柱芯方向へ第1および第2のレンズアレイの各レンズ面と対応的に形成してルーフプリズムアレイとし、第1および第2のレンズアレイとルーフプリズムアレイの、各々対応するレンズとルーフプリズムを1単位の結像素子とし、複数単位の結像素子が柱芯方向へアレイ配列するようにしてなる結像素子アレイである。
この結像素子アレイの結像について説明する。図12の結像素子アレイの場合、n=1、2、3、・・として、レンズ面1−n、2−nとルーフプリズム3−nとが「1単位の結像素子」をなす。各単位の結像素子において、光は、第1のレンズアレイのレンズ面1−nから入射し、ルーフプリズム3−nで反射され、第2のレンズアレイのレンズ面2−nから射出する。そして、レンズ面1−nと2−nとの合成の結像作用により結像する。
すなわち、物体面上にある任意の光源から出射した光束は、複数の第1レンズ面1−1、1−2、1−3、・・から結像素子アレイに入射し、夫々の第1レンズ面1−1、1−2、1−3、・・から入射した光束は対応するルーフプリズム3−1、3−2、3−3・・で2回反射し、夫々の第2レンズ面2−1,2−2,2−3、・・から出射する。
このようにルーフプリズム面で2回反射することによって結像素子アレイの光学系は、結像素子が配列する方向(上記柱芯方向と等しい方向)においては正立系の光学系になるため、複数の第2レンズ面2−1,2−2,2−3、・・から出射された光束は物体面上の任意の点に集光させることが出来る。
すなわち、物体面上にある任意の光源から出射した光束は、複数の第1レンズ面1−1、1−2、1−3、・・から結像素子アレイに入射し、夫々の第1レンズ面1−1、1−2、1−3、・・から入射した光束は対応するルーフプリズム3−1、3−2、3−3・・で2回反射し、夫々の第2レンズ面2−1,2−2,2−3、・・から出射する。
このようにルーフプリズム面で2回反射することによって結像素子アレイの光学系は、結像素子が配列する方向(上記柱芯方向と等しい方向)においては正立系の光学系になるため、複数の第2レンズ面2−1,2−2,2−3、・・から出射された光束は物体面上の任意の点に集光させることが出来る。
一般に、図12に示すような結像素子アレイでは、上記で説明した任意の点に集光する光(ここでは、「結像光」と呼ぶ)とは異なる位置に集光してしまう光(ここではその光を「ゴースト光」と呼ぶ)が存在するという不具合がある。
この「ゴースト光」を、図13を参照して説明する。結像素子アレイは、実際には図12に示したように3次元的な構造を持つが、図13においては説明の都合上、入射側のレンズアレイ(第1のレンズアレイ)と射出側のレンズアレイ(第2のレンズアレイ)とを仮想的に重ね合せ、入射する光が「ルーフプリズムアレイで180度折り曲げられ、入射方向に向かって射出する」ような光路を取るように描いてある。
この「ゴースト光」を、図13を参照して説明する。結像素子アレイは、実際には図12に示したように3次元的な構造を持つが、図13においては説明の都合上、入射側のレンズアレイ(第1のレンズアレイ)と射出側のレンズアレイ(第2のレンズアレイ)とを仮想的に重ね合せ、入射する光が「ルーフプリズムアレイで180度折り曲げられ、入射方向に向かって射出する」ような光路を取るように描いてある。
図13において「レンズA」とあるのは、第1のレンズアレイのレンズ面1−nと、第2のレンズアレイのレンズ面2−nとを重ね合せたものを示し、「レンズB」とあるのは、レンズ面1−n、2−nの各同じ側(右側)に隣接する2面のレンズ面を重ね合わせたものを示す。ゴースト光の光路には、図13(a)、(b)に示す2通りの光路が考えられる。
図13(a)に示すのは、レンズAから入射した光が、レンズAに対応するルーフプリズムAに入射せず、隣接するルーフプリズムBに入射して反射され、レンズBから射出してゴースト光となる場合である。
図13(b)に示すのは、レンズAから入射し、レンズAに対応するルーフプリズムAに入射するが、反射された光がレンズAに隣接するレンズBから射出してゴースト光となる場合である。
このように、夫々の結像素子から出射したこれらの光束は、結像光の位置とは異なる位置に集光することでゴースト光となる。そして、この位置のずれはおよそ結像素子の配列ピッチ程である。
図13(a)に示すのは、レンズAから入射した光が、レンズAに対応するルーフプリズムAに入射せず、隣接するルーフプリズムBに入射して反射され、レンズBから射出してゴースト光となる場合である。
図13(b)に示すのは、レンズAから入射し、レンズAに対応するルーフプリズムAに入射するが、反射された光がレンズAに隣接するレンズBから射出してゴースト光となる場合である。
このように、夫々の結像素子から出射したこれらの光束は、結像光の位置とは異なる位置に集光することでゴースト光となる。そして、この位置のずれはおよそ結像素子の配列ピッチ程である。
これら図13(a)、(b)に示すゴースト光は「本来結像すべきでない位置」に結像し、結像素子アレイの結像性能を劣化させる。
この問題に対処する方策として、特許文献1には、図14(a)に示すように、入射側の各レンズ面間と各ルーフプリズム間に溝状のスリットSLを形成し、入射側の任意のレンズ面から入射した光が隣接する(射出側)レンズ面に向う光路を遮る方法が開示されている。
図14の結像素子アレイでは、入射側のレンズ面相互はスリットにより分離されているので、図13(a)に示したゴースト光は防止できる。しかし、図14(b)に示すように、射出側のレンズ面間には「スリットSLの形成されていない幅:t(スリット部における結像素子アレイの肉厚)の領域」があるので、この部分に入射する光の通過は防ぐことができない。このため、図13(b)に示すゴースト光を完全に防止することはできない。また、上記特許文献1の結像素子アレイは、スリットの壁面には何の処理も施されていない。
この問題に対処する方策として、特許文献1には、図14(a)に示すように、入射側の各レンズ面間と各ルーフプリズム間に溝状のスリットSLを形成し、入射側の任意のレンズ面から入射した光が隣接する(射出側)レンズ面に向う光路を遮る方法が開示されている。
図14の結像素子アレイでは、入射側のレンズ面相互はスリットにより分離されているので、図13(a)に示したゴースト光は防止できる。しかし、図14(b)に示すように、射出側のレンズ面間には「スリットSLの形成されていない幅:t(スリット部における結像素子アレイの肉厚)の領域」があるので、この部分に入射する光の通過は防ぐことができない。このため、図13(b)に示すゴースト光を完全に防止することはできない。また、上記特許文献1の結像素子アレイは、スリットの壁面には何の処理も施されていない。
図13に倣って描かれた図15に示すように、レンズA(入射側)が光源(発光位置)の正面にあるとき、換言すれば、光源がレンズA(入射側)の光軸近傍にあるときには、レンズAに入射する光は、レンズAに対応するルーフプリズムAにより反射され、レンズA(射出側)から射出するので問題はないが、例えば、上記光源から出てレンズAに隣接するレンズB(入射側)に入射する光の光路のうちには、ルーフプリズムBには直接入射せず、もしくは直接入射したとしてもその後で、スリットSLの壁面に当る光路が存在する。
このようにスリットの壁面に当った光は、壁面に何らかの処理をしていないと、スリットSLの壁面で反射し、レンズB(射出側)を抜け、ゴースト光として本来の結像位置でない位置に集光してしまう。
このようにスリットの壁面に当った光は、壁面に何らかの処理をしていないと、スリットSLの壁面で反射し、レンズB(射出側)を抜け、ゴースト光として本来の結像位置でない位置に集光してしまう。
前述した従来の結像素子アレイを画像形成装置に用いた場合、ゴースト光の影響により、画像を2重、3重に重ねたような画像が得られてしまう。
そこで、本発明者らは先に、結像素子アレイのゴースト光を画像に影響ないレベルまで抑制する手段として、図2に示すような構成の結像素子アレイを提案している(特願2001−80433号)。
図2では繁雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについては、図12、図14におけると同一の符号を用いた。
そこで、本発明者らは先に、結像素子アレイのゴースト光を画像に影響ないレベルまで抑制する手段として、図2に示すような構成の結像素子アレイを提案している(特願2001−80433号)。
図2では繁雑を避けるため、混同の虞がないと思われるものについては、図12、図14におけると同一の符号を用いた。
図2の(a)は結像素子アレイの部分斜視図、(b)は側面図、(c)は入射側のレンズアレイから見た正面図である。前述の特許文献1に記載の結像素子アレイでは、図14に即して説明したように、入射側のレンズアレイとルーフプリズムアレイとで挟まれる稜部から射出側のレンズアレイが形成された柱面に向って切れこむようにスリットSLを形成しているが、先願の結像素子アレイでは、図2(a)に示すように、各結像素子単位のレンズ面対を互いに分離するための「断面矩形形状のスリットSL」が各レンズ面対間に、第1のレンズアレイ(入射側の第1レンズ面1−1、1−2、・・のアレイ)および第2のレンズアレイ(射出側の第2レンズ面2−1、2−2、・・のアレイ)により挟まれる三角柱の稜から、ルーフプリズムアレイの形成された面へ向って、柱芯方向に直交的に切れ込むように形成されている。
各スリットSLの底部(底面)とルーフプリズムの稜線との距離:D(図2の(b)参照)、レンズ面対の間隔:P、スリットの幅:W(同図(c)参照)は、条件:
P/2<D<P/2+0.7√(W) (1)
を満足するように設定される。
形成されたスリットSLの壁面は「反射を抑える処置」を施されている。また、上記結像素子アレイは「一体成形法」により製作することができる。
各スリットSLの底部(底面)とルーフプリズムの稜線との距離:D(図2の(b)参照)、レンズ面対の間隔:P、スリットの幅:W(同図(c)参照)は、条件:
P/2<D<P/2+0.7√(W) (1)
を満足するように設定される。
形成されたスリットSLの壁面は「反射を抑える処置」を施されている。また、上記結像素子アレイは「一体成形法」により製作することができる。
図14に示した従来の結像素子アレイでは、図14(b)における距離:L3(入射光束の主光線がルーフプリズム3−1で反射されたのち、射出側のレンズ面から射出するまでの光路長)が短い場合には、相対的にスリットの形成されない領域幅:tも小さくなる必要があり、結像素子アレイの強度の面で問題があるが、図2に示す先願の結像素子アレイでは、図2(b)に示す距離:L2、L3の如何に係わらず、各スリットSLの底部とルーフプリズムの稜線との距離:Dの値を変える必要がないので、結合素子アレイの強度上有利である。
以上に説明した先願の結像素子アレイでは、各結像素子間の光の通過を遮断するように、隣接する第1レンズ面1−1、1−2、・・、および第2レンズ面2−1、2−2、・・の間を切断するスリットSLを形成し、切断したスリットSLの壁面に当たった光束を吸収あるいは乱反射させるための遮光部を設けている。
つまり、図中には図示してはいないが、切断したスリットSLには結像素子と同程度の屈折率を有する部材を挿入あるいは塗布し、境界面で透過させることで反射を抑制し、また、遮光部に入射した光束を減衰する特性を持たせている。また、透過せずに反射してしまう光束を散乱させるために壁面を粗くしておくのである。
このような遮光部材を用いることで、結像素子間を透過しようとする光は、遮光部に侵入し吸収されるか、遮光部の壁面で散乱されるため、ゴースト光を抑えることが可能となる。
つまり、図中には図示してはいないが、切断したスリットSLには結像素子と同程度の屈折率を有する部材を挿入あるいは塗布し、境界面で透過させることで反射を抑制し、また、遮光部に入射した光束を減衰する特性を持たせている。また、透過せずに反射してしまう光束を散乱させるために壁面を粗くしておくのである。
このような遮光部材を用いることで、結像素子間を透過しようとする光は、遮光部に侵入し吸収されるか、遮光部の壁面で散乱されるため、ゴースト光を抑えることが可能となる。
上記の先願の方法により、確かにゴースト光を低減することが可能になったのだが、実際には、遮光部の屈折率を制御することが難しく、透過する光よりも遮光部壁面で散乱する光のほうが大きくなってしまう。その散乱光は、第2レンズ面を通り結像面に照射される。この散乱光は、ゴースト光のように任意の位置に集光するのではなく、結像光の位置を中心に薄く広がって照射される。本発明者らは、この光を「フレア光」と呼んでいる。
このフレア光により、結像素子アレイで集光させた結像光のプロファイルの裾が広がってしまうため、結果として物体面上の結像光を十分小さくすることが出来ないという問題が生じる。
このフレア光により、結像素子アレイで集光させた結像光のプロファイルの裾が広がってしまうため、結果として物体面上の結像光を十分小さくすることが出来ないという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、遮光部で散乱したフレア光を抑えて高品質な結像光が得られる結像素子アレイを提供すること、さらには、その結像素子アレイを用いた光書込ユニット及び画像形成装置を提供することを目的とする。
より詳しく述べると、本発明の第1の目的は、散乱により発生するフレア光を低減し、結像光の裾の広がりを抑え、高品質な結像光が得られる結像素子アレイを提供することである。
第2の目的は、第1の目的に加え、散乱により発生するフレア光を抑制することができる遮光部の形状を提案することである。
第3の目的は、第1の目的に加え、散乱により発生するフレア光を抑制することができる遮光部の形状を提案することである。
第4の目的は、第3の目的に加え、更にフレア光を抑制することができる遮光部を提案することである。
第5の目的は、第1の目的に加え、結像光のばらつきを低減することである。
第6の目的は、結像光の裾の広がりを抑制した光書込ユニットを提供することである。
第7の目的は、高品質の画像が得られる画像形成装置を提供することである。
より詳しく述べると、本発明の第1の目的は、散乱により発生するフレア光を低減し、結像光の裾の広がりを抑え、高品質な結像光が得られる結像素子アレイを提供することである。
第2の目的は、第1の目的に加え、散乱により発生するフレア光を抑制することができる遮光部の形状を提案することである。
第3の目的は、第1の目的に加え、散乱により発生するフレア光を抑制することができる遮光部の形状を提案することである。
第4の目的は、第3の目的に加え、更にフレア光を抑制することができる遮光部を提案することである。
第5の目的は、第1の目的に加え、結像光のばらつきを低減することである。
第6の目的は、結像光の裾の広がりを抑制した光書込ユニットを提供することである。
第7の目的は、高品質の画像が得られる画像形成装置を提供することである。
上記課題を解決するための手段として、本発明では以下のような構成を特徴とするものである。
すなわち、本発明の第1の構成は、略三角柱状をなす透明体の1つの柱面に設けた第1のレンズ面と、上記透明体の別の柱面に設けた第2のレンズ面と、上記第1のレンズ面と第2のレンズ面の間の光路中にあるルーフプリズム部とからなる結像素子を有し、上記結像素子を上記透明体の柱芯方向に複数個配列し、各結像素子間に該結像素子間を透過する光を遮る遮光部を有する結像素子アレイにおいて、上記遮光部が反射によって発生するフレア光を抑える形状であることを特徴とする。
すなわち、本発明の第1の構成は、略三角柱状をなす透明体の1つの柱面に設けた第1のレンズ面と、上記透明体の別の柱面に設けた第2のレンズ面と、上記第1のレンズ面と第2のレンズ面の間の光路中にあるルーフプリズム部とからなる結像素子を有し、上記結像素子を上記透明体の柱芯方向に複数個配列し、各結像素子間に該結像素子間を透過する光を遮る遮光部を有する結像素子アレイにおいて、上記遮光部が反射によって発生するフレア光を抑える形状であることを特徴とする。
本発明の第2の構成は、略三角柱状をなす透明体の1つの柱面に、光学的に等価な第1のレンズ面を柱芯方向へ1列に配列形成して第1のレンズアレイとし、別の1つの柱面に光学的に等価な第2のレンズ面を、上記第1のレンズアレイの各レンズ面と対応させて上記柱芯方向に配列形成して第2のレンズアレイとし、残る1つの柱面に、互いに等価なルーフプリズムを、その稜線を柱芯方向に直交させて上記柱芯方向へ、上記第1および第2のレンズアレイの各レンズ面と対応的に形成してルーフプリズムアレイとし、上記第1および第2のレンズアレイとルーフプリズムアレイの、各々対応するレンズ面とルーフプリズムを1単位の結像素子として、複数単位の結像素子が上記柱芯方向へアレイ配列するようにしてなり、結像素子単位間のレンズ面対を互いに分離するため、上記各レンズ面対間に、第1および第2のレンズアレイにより挟まれる三角柱の稜からルーフプリズムアレイの形成された面へ向って、上記柱芯方向に直交的に切れ込むようにスリットまたは切断部を形成し、該スリットまたは切断部に結像素子間を透過する光を遮る遮光部を有する結像素子アレイにおいて、上記遮光部が反射によって発生するフレア光を抑える形状であることを特徴とする。
本発明の第3の構成は、第1または第2の構成の結像素子アレイにおいて、上記遮光部が徐々に薄くなるような形状をしていることを特徴とする。
また、本発明の第4の構成は、第1または第2の構成の結像素子アレイにおいて、上記遮光部が少なくとも一部が薄くなっていることを特徴とする。
さらに、本発明の第5の構成は、第4の構成の結像素子アレイにおいて、上記遮光部の形状の薄いところが略鏡面形状であることを特徴する。
さらにまた、本発明の第6の構成は、第1乃至第5のいずれか一つの構成の結像素子アレイにおいて、上記遮光部を一体的に作製したことを特徴とする。
さらにまた、本発明の第7の構成は、第1乃至第6のいずれか一つの構成の結像素子アレイにおいて、上記透明体の第1のレンズ面が形成された面あるいは第2のレンズ面が形成された面と、ルーフプリズムが形成された面とのコーナー部に、リブ状の保持部を一体に設けたことを特徴とする。
また、本発明の第4の構成は、第1または第2の構成の結像素子アレイにおいて、上記遮光部が少なくとも一部が薄くなっていることを特徴とする。
さらに、本発明の第5の構成は、第4の構成の結像素子アレイにおいて、上記遮光部の形状の薄いところが略鏡面形状であることを特徴する。
さらにまた、本発明の第6の構成は、第1乃至第5のいずれか一つの構成の結像素子アレイにおいて、上記遮光部を一体的に作製したことを特徴とする。
さらにまた、本発明の第7の構成は、第1乃至第6のいずれか一つの構成の結像素子アレイにおいて、上記透明体の第1のレンズ面が形成された面あるいは第2のレンズ面が形成された面と、ルーフプリズムが形成された面とのコーナー部に、リブ状の保持部を一体に設けたことを特徴とする。
本発明の第8の構成は、複数の発光素子をアレイ配列してなる発光素子アレイと、この発光素子アレイからの光を書込み面上に結像させる結像素子アレイとを有する光書込ユニットにおいて、上記結像素子アレイとして、第1乃至第7のいずれか一つの構成の結像素子アレイを用いたことを特徴とする。
また、本発明の第9の構成は、像担持体に露光部からの光を露光して画像書込みを行い、画像形成する画像形成装置において、上記露光部として、第8の構成の光書込ユニットを用いたことを特徴とする。
また、本発明の第9の構成は、像担持体に露光部からの光を露光して画像書込みを行い、画像形成する画像形成装置において、上記露光部として、第8の構成の光書込ユニットを用いたことを特徴とする。
本発明の第1の構成の結像素子アレイでは、結像素子間の遮光部が反射によって発生するフレア光を抑える形状であることにより、フレア光の発生を抑制してシャープな結像光を得ることができる。
第2の構成の結像素子アレイでは、結像素子間のスリットまたは切断部に設ける遮光部が反射によって発生するフレア光を抑える形状であることにより、フレア光の発生を抑制してシャープな結像光を得ることができる。
第3の構成の結像素子アレイでは、第1または第2の構成の効果に加え、遮光部の形状を本発明の形状にすることにより、フレア光の発生を抑制することができる。
第4の構成の結像素子アレイでは、第1または第2の構成の効果に加え、遮光部の形状を本発明の形状にすることにより、フレア光の発生を抑制することができる。
第5の構成の結像素子アレイでは、第4の構成の効果に加え、更なるフレア光の発生を抑制することが可能となる。
第6の構成の結像素子アレイでは、第1乃至第5の構成のいずれかの効果に加え、フレア光の発生を抑えたシャープな結像光が得られると同時に、結像光のばらつきを抑えることが可能となる。
第7の構成の結像素子アレイでは、第1乃至第6の構成のいずれかの効果に加え、透明体の第1のレンズ面が形成された面あるいは第2のレンズ面が形成された面と、ルーフプリズムが形成された面とのコーナー部に、リブ状の保持部を一体に設けたことにより、光書込みユニット等への組み付けが容易になるとともに、機械的強度を確保することが可能となる。
第8の構成の光書込ユニットでは、遮光部での散乱を低減することができる結像素子アレイを用いることにより、フレア光の発生を抑えたシャープな結像光が得られるので、従来の結像素子アレイを用いるよりもビームスポットの裾の広がりが抑制された光書込みユニットを実現することができる。
第9の構成の画像形成装置では、第8の構成の光書込みユニットを用いることにより、ビームスポットの裾の影響による画像の地汚れ等を抑制した高品質な画像を形成できる画像形成装置を実現することができる。
第2の構成の結像素子アレイでは、結像素子間のスリットまたは切断部に設ける遮光部が反射によって発生するフレア光を抑える形状であることにより、フレア光の発生を抑制してシャープな結像光を得ることができる。
第3の構成の結像素子アレイでは、第1または第2の構成の効果に加え、遮光部の形状を本発明の形状にすることにより、フレア光の発生を抑制することができる。
第4の構成の結像素子アレイでは、第1または第2の構成の効果に加え、遮光部の形状を本発明の形状にすることにより、フレア光の発生を抑制することができる。
第5の構成の結像素子アレイでは、第4の構成の効果に加え、更なるフレア光の発生を抑制することが可能となる。
第6の構成の結像素子アレイでは、第1乃至第5の構成のいずれかの効果に加え、フレア光の発生を抑えたシャープな結像光が得られると同時に、結像光のばらつきを抑えることが可能となる。
第7の構成の結像素子アレイでは、第1乃至第6の構成のいずれかの効果に加え、透明体の第1のレンズ面が形成された面あるいは第2のレンズ面が形成された面と、ルーフプリズムが形成された面とのコーナー部に、リブ状の保持部を一体に設けたことにより、光書込みユニット等への組み付けが容易になるとともに、機械的強度を確保することが可能となる。
第8の構成の光書込ユニットでは、遮光部での散乱を低減することができる結像素子アレイを用いることにより、フレア光の発生を抑えたシャープな結像光が得られるので、従来の結像素子アレイを用いるよりもビームスポットの裾の広がりが抑制された光書込みユニットを実現することができる。
第9の構成の画像形成装置では、第8の構成の光書込みユニットを用いることにより、ビームスポットの裾の影響による画像の地汚れ等を抑制した高品質な画像を形成できる画像形成装置を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
(第一の実施例)
本発明における第一の実施例を図1に示す。図1(a)は結像素子アレイの概略構成を示す部分斜視図である。この結像素子アレイの基本的な構成は図2の先願と略同様であり、略三角柱状をなす透明体5の1つの柱面に設けた第1のレンズ面1−1と、上記透明体5の別の柱面に設けた第2のレンズ面2−1と、上記第1のレンズ面と第2のレンズ面の間の光路中にあるルーフプリズム部3−1とからなる結像素子を有し、上記結像素子を透明体5の柱芯方向に複数個配列し一体的に並べたものである。
より詳しく説明すると、図1(a)に示す結像素子アレイ10は、略三角柱状をなす透明体5の1つの柱面に、光学的に等価なレンズ面1−1、1−2、1−3、・・を柱芯方向(三角柱の柱としての長手方向)へ1列に配列形成して第1のレンズアレイとし、別の1つの柱面に、光学的に等価なレンズ面2−1,2−2,2−3、・・を、第1のレンズアレイの各レンズ面1−1等と対応させて柱芯方向へ配列形成して第2のレンズアレイとし、残る1つの柱面に、互いに等価なルーフプリズム3−1、3−2、3−3・・を、その稜線を柱芯方向に直交させて柱芯方向へ、第1および第2のレンズアレイの各レンズ面と対応的に形成してルーフプリズムアレイとし、第1および第2のレンズアレイとルーフプリズムアレイの、各々対応するレンズとルーフプリズムを1単位の結像素子とし、複数単位の結像素子が柱芯方向へアレイ配列するようにしてなる結像素子アレイである。そして、各結像素子単位のレンズ面対を互いに分離するためのスリットまたは切断部が各レンズ面対間に、第1のレンズアレイ(入射側の第1レンズ面1−1、1−2、・・のアレイ)および第2のレンズアレイ(射出側の第2レンズ面2−1、2−2、・・のアレイ)により挟まれる三角柱の稜から、ルーフプリズムアレイ3−1、3−2、・・の形成された面へ向って、柱芯方向に直交的に切れ込むように形成されている。そして、結像素子間のスリットまたは切断部には、結像素子間を透過する光を遮る遮光部4が設けられている。すなわち、この遮光部4は、隣接する第1レンズ面1−1、1−2、・・、および第2レンズ面2−1、2−2、・・の間をルーフプリズム部3−1、3−2、・・に向かって切断した部分に設けられ、その切断された結像素子間に、結像素子の部分の屈折率と近い黒色の部材を挿入あるいは塗布して遮光部4を一体的に形成している。
尚、遮光部4の色は、黒色に限定するわけではなく、光源の波長に対して吸収特性を持つ物質であれば、特に問題はない。
本発明における第一の実施例を図1に示す。図1(a)は結像素子アレイの概略構成を示す部分斜視図である。この結像素子アレイの基本的な構成は図2の先願と略同様であり、略三角柱状をなす透明体5の1つの柱面に設けた第1のレンズ面1−1と、上記透明体5の別の柱面に設けた第2のレンズ面2−1と、上記第1のレンズ面と第2のレンズ面の間の光路中にあるルーフプリズム部3−1とからなる結像素子を有し、上記結像素子を透明体5の柱芯方向に複数個配列し一体的に並べたものである。
より詳しく説明すると、図1(a)に示す結像素子アレイ10は、略三角柱状をなす透明体5の1つの柱面に、光学的に等価なレンズ面1−1、1−2、1−3、・・を柱芯方向(三角柱の柱としての長手方向)へ1列に配列形成して第1のレンズアレイとし、別の1つの柱面に、光学的に等価なレンズ面2−1,2−2,2−3、・・を、第1のレンズアレイの各レンズ面1−1等と対応させて柱芯方向へ配列形成して第2のレンズアレイとし、残る1つの柱面に、互いに等価なルーフプリズム3−1、3−2、3−3・・を、その稜線を柱芯方向に直交させて柱芯方向へ、第1および第2のレンズアレイの各レンズ面と対応的に形成してルーフプリズムアレイとし、第1および第2のレンズアレイとルーフプリズムアレイの、各々対応するレンズとルーフプリズムを1単位の結像素子とし、複数単位の結像素子が柱芯方向へアレイ配列するようにしてなる結像素子アレイである。そして、各結像素子単位のレンズ面対を互いに分離するためのスリットまたは切断部が各レンズ面対間に、第1のレンズアレイ(入射側の第1レンズ面1−1、1−2、・・のアレイ)および第2のレンズアレイ(射出側の第2レンズ面2−1、2−2、・・のアレイ)により挟まれる三角柱の稜から、ルーフプリズムアレイ3−1、3−2、・・の形成された面へ向って、柱芯方向に直交的に切れ込むように形成されている。そして、結像素子間のスリットまたは切断部には、結像素子間を透過する光を遮る遮光部4が設けられている。すなわち、この遮光部4は、隣接する第1レンズ面1−1、1−2、・・、および第2レンズ面2−1、2−2、・・の間をルーフプリズム部3−1、3−2、・・に向かって切断した部分に設けられ、その切断された結像素子間に、結像素子の部分の屈折率と近い黒色の部材を挿入あるいは塗布して遮光部4を一体的に形成している。
尚、遮光部4の色は、黒色に限定するわけではなく、光源の波長に対して吸収特性を持つ物質であれば、特に問題はない。
ここで、図1(b)は先願の遮光部の形状例であり、断面が矩形形状となっている。この遮光部の形状は、ルーフプリズムの反対側の、第1レンズ面と第2レンズ面に掛からない場所(図中点線で描かれている部分)はフレア光に対しては無関係であるため、どのような形状であっても構わないのだが、本発明の説明においては、点線で示した部分までを含めて遮光部として説明する。
図1(c)は本発明に係る遮光部の形状例であり、この形状例では、ルーフプリズム部側の面4c(ここでは、「遮光部の底面」と呼ぶ)に向かって、徐々にその厚みが薄くなっている。
図1(c)は本発明に係る遮光部の形状例であり、この形状例では、ルーフプリズム部側の面4c(ここでは、「遮光部の底面」と呼ぶ)に向かって、徐々にその厚みが薄くなっている。
図3は、図1(b)の先願の結像素子アレイの遮光部と、図1(c)の本発明の結像素子アレイの遮光部の壁面に入射する光束の一例を示す図であり、図3を用いてその効果を説明する。図3(a)に示すような先願の遮光部の形状(断面矩形形状)では、ルーフプリズム3で反射した光束の一部が、遮光部4の壁面で乱反射し、その散乱光が第2レンズ面2から出射することでフレア光が発生していた。
そこで、図3(b)に示すように、底面4cに向かって徐々にその厚みが薄くなるような(すなわち壁面が傾斜しているような)遮光部4の形状にすることで、ルーフプリズム3から反射してきた光束の一部は、先ほどと同様に遮光部4の壁面に当たるが、遮光部4の壁面が先願の遮光部形状に比べ、光束に対して角度を持っているために、先願の形状では乱反射していた光束が、遮光部内に透過しやすくなる。さらに、散乱光についても、散乱光の強度分布が一番強い強度の方向も、先願に比べ、内側に向くことになる。この強度方向が内側を向いていることで、より多くの散乱光を反対側の遮光部で吸収することが可能となり、第2レンズ面2から出射するフレア光の量を低減することが可能となる。
そこで、図3(b)に示すように、底面4cに向かって徐々にその厚みが薄くなるような(すなわち壁面が傾斜しているような)遮光部4の形状にすることで、ルーフプリズム3から反射してきた光束の一部は、先ほどと同様に遮光部4の壁面に当たるが、遮光部4の壁面が先願の遮光部形状に比べ、光束に対して角度を持っているために、先願の形状では乱反射していた光束が、遮光部内に透過しやすくなる。さらに、散乱光についても、散乱光の強度分布が一番強い強度の方向も、先願に比べ、内側に向くことになる。この強度方向が内側を向いていることで、より多くの散乱光を反対側の遮光部で吸収することが可能となり、第2レンズ面2から出射するフレア光の量を低減することが可能となる。
さらに、この遮光部形状では、結像素子アレイの一体的な成形方法において、例えば遮光部の部分を抜き取った、結像素子間が切断している構成の結像素子アレイを、金型を用いた成形方法において作製する場合に、結像素子アレイの金型からの取り出しが容易になる。
さらに、切断している結像素子間に射出成形等で遮光部材を注入し、その後、金型によるプレス成形を用いて、各レンズ面、ルーフプリズム部と同時に遮光部を形成することにより、フレア光を十分低減するとともに結像光のばらつきも抑制することが可能となる。
さらに、切断している結像素子間に射出成形等で遮光部材を注入し、その後、金型によるプレス成形を用いて、各レンズ面、ルーフプリズム部と同時に遮光部を形成することにより、フレア光を十分低減するとともに結像光のばらつきも抑制することが可能となる。
(第二の実施例)
本発明における第二の実施例を図4に示す。図4は遮光部の形状例を示しており、例えば、第1レンズ面を入射側のレンズ面に固定できるならば、遮光部の形状は、図4に示すように第1レンズ面側4aだけが、第2レンズ面側4bの方向からルーフプリズム部側(底面)4cに向かって徐々に薄くなるような形状でも同様の効果が期待できる。
本発明における第二の実施例を図4に示す。図4は遮光部の形状例を示しており、例えば、第1レンズ面を入射側のレンズ面に固定できるならば、遮光部の形状は、図4に示すように第1レンズ面側4aだけが、第2レンズ面側4bの方向からルーフプリズム部側(底面)4cに向かって徐々に薄くなるような形状でも同様の効果が期待できる。
(第三の実施例)
本発明における第三の実施例を図5に示す。本実施例では第二の実施例とは異なり、第1レンズ面側4a、第2レンズ面側4bの遮光部4が、ルーフプリズム部側(底面)4cに向かってそれぞれ独立的に薄くなって行くような形状、つまり図5に示すような遮光部の底面4cの中央付近が細くなるような形状でも構わない。このような形状にすることにより、第二の実施例とは異なり、どちらのレンズ面側から入射する光束に対してもフレア光の低減が可能となり、結像素子アレイの汎用性を向上できる。
本発明における第三の実施例を図5に示す。本実施例では第二の実施例とは異なり、第1レンズ面側4a、第2レンズ面側4bの遮光部4が、ルーフプリズム部側(底面)4cに向かってそれぞれ独立的に薄くなって行くような形状、つまり図5に示すような遮光部の底面4cの中央付近が細くなるような形状でも構わない。このような形状にすることにより、第二の実施例とは異なり、どちらのレンズ面側から入射する光束に対してもフレア光の低減が可能となり、結像素子アレイの汎用性を向上できる。
(第四の実施例)
本発明における第四の実施例を図6に示す。図6(a)に示す実施例では、遮光部4の底面4cが平面ではなく、鋭角をなす凸形状をしている。この結像素子アレイの場合、遮光部の壁面に入射する光束の多くは隣接するルーフプリズム部の結合部付近が多くなるので、この付近のみ遮光部の底面だけに角度を設けている。このような形状にすることによって、この部分に入射する光束については、遮光部に吸収されやすくなる。さらに、散乱光の強度分布も第2レンズ面方向とは異なる方向になるため、フレア光の低減が可能となる。
また鋭角をなす凸形状ではなくとも、図6(b)に示すように、遮光部4の底面4c付近のみを薄くすることでも同様の効果は期待できる。また、底面付近ではなくとも、遮光部の中間であってもフレア光に影響のある部分に、同様の窪みを付けても構わない。また、その窪みは一箇所であってもかまわないし複数設ける構造とすることも可能である。
本発明における第四の実施例を図6に示す。図6(a)に示す実施例では、遮光部4の底面4cが平面ではなく、鋭角をなす凸形状をしている。この結像素子アレイの場合、遮光部の壁面に入射する光束の多くは隣接するルーフプリズム部の結合部付近が多くなるので、この付近のみ遮光部の底面だけに角度を設けている。このような形状にすることによって、この部分に入射する光束については、遮光部に吸収されやすくなる。さらに、散乱光の強度分布も第2レンズ面方向とは異なる方向になるため、フレア光の低減が可能となる。
また鋭角をなす凸形状ではなくとも、図6(b)に示すように、遮光部4の底面4c付近のみを薄くすることでも同様の効果は期待できる。また、底面付近ではなくとも、遮光部の中間であってもフレア光に影響のある部分に、同様の窪みを付けても構わない。また、その窪みは一箇所であってもかまわないし複数設ける構造とすることも可能である。
(第五の実施例)
本発明の第五の実施例は、図7(a)に示すように、遮光部4の第2レンズ面側4b付近だけ遮光部幅を広く形成したものである。
このような形状とした場合、図7(b)に示すように、ルーフプリズム部3で反射された光は、略鈍角的に遮光部4の薄い部分に入射し、遮光部壁面で乱反射あるいは吸収される。そして、乱反射した散乱光のうち強度分布の強い方向は、遮光部4の幅を広くした部分に向かうので、フレア光となる前に吸収させることができる。また、この広幅の部分に当たった光も乱反射するが、第2レンズ面2とは異なる方向に反射されることになるので、遮光部4で反射した散乱光を低減することが可能である。
さらに、遮光部の薄い部分の壁面を略鏡面状にすることにより、壁面での反射光は、ほぼ正反射方向の光以外は更に低減するので、更なるフレア光の低減が可能となる。
本発明の第五の実施例は、図7(a)に示すように、遮光部4の第2レンズ面側4b付近だけ遮光部幅を広く形成したものである。
このような形状とした場合、図7(b)に示すように、ルーフプリズム部3で反射された光は、略鈍角的に遮光部4の薄い部分に入射し、遮光部壁面で乱反射あるいは吸収される。そして、乱反射した散乱光のうち強度分布の強い方向は、遮光部4の幅を広くした部分に向かうので、フレア光となる前に吸収させることができる。また、この広幅の部分に当たった光も乱反射するが、第2レンズ面2とは異なる方向に反射されることになるので、遮光部4で反射した散乱光を低減することが可能である。
さらに、遮光部の薄い部分の壁面を略鏡面状にすることにより、壁面での反射光は、ほぼ正反射方向の光以外は更に低減するので、更なるフレア光の低減が可能となる。
(第六の実施例)
第六の実施例を図8に示す。この実施例は第五の実施例の変形であり、第1レンズ面側4aにも遮光部4の幅を広くした部分を設けて対称的にしている。この形状であれば、入射側でフレア光になる光を、レンズ面に入ることなく遮断することができるので、余計な散乱光の発生を抑えることができる。
第六の実施例を図8に示す。この実施例は第五の実施例の変形であり、第1レンズ面側4aにも遮光部4の幅を広くした部分を設けて対称的にしている。この形状であれば、入射側でフレア光になる光を、レンズ面に入ることなく遮断することができるので、余計な散乱光の発生を抑えることができる。
(第七の実施例)
第七の実施例は、本発明のフレア光の発生を抑えた結像素子アレイを用いた光書込みユニットの構成を示すものであり、図9にその一例を示す。
光書込ユニットは、発光素子アレイ110の各発光素子から出射された光束を、結像素子アレイ200を介して結像面上に集光し、発光素子アレイの配列と対応する位置に夫々の結像光を照射するものである。
図9に示す光書込みユニットは、発光素子アレイ110としてLEDアレイを用いている。ここでLEDアレイ110の構成例を図10に示す。図10に示すように、LEDアレイ110が例えば600dpi相当のLEDアレイであれば、各LED112aが夫々約42.3μm間隔で配置してあるLEDアレイチップ112を数十個配列させて、LEDアレイ110を構成している。例えば、LEDアレイチップ112の長さが5.4mmであるとすれば、A4横の長さ(297mm)を満足する為には、LEDアレイチップ112が55個必要であり、LED112aの総数は凡そ7040個である。この発光素子の1ドットが、画像の1ドットに対応しており、基板上のドライバICチップ113の制御により出力画像に応じて各ドットを順次点灯させることができる。
第七の実施例は、本発明のフレア光の発生を抑えた結像素子アレイを用いた光書込みユニットの構成を示すものであり、図9にその一例を示す。
光書込ユニットは、発光素子アレイ110の各発光素子から出射された光束を、結像素子アレイ200を介して結像面上に集光し、発光素子アレイの配列と対応する位置に夫々の結像光を照射するものである。
図9に示す光書込みユニットは、発光素子アレイ110としてLEDアレイを用いている。ここでLEDアレイ110の構成例を図10に示す。図10に示すように、LEDアレイ110が例えば600dpi相当のLEDアレイであれば、各LED112aが夫々約42.3μm間隔で配置してあるLEDアレイチップ112を数十個配列させて、LEDアレイ110を構成している。例えば、LEDアレイチップ112の長さが5.4mmであるとすれば、A4横の長さ(297mm)を満足する為には、LEDアレイチップ112が55個必要であり、LED112aの総数は凡そ7040個である。この発光素子の1ドットが、画像の1ドットに対応しており、基板上のドライバICチップ113の制御により出力画像に応じて各ドットを順次点灯させることができる。
結像素子アレイ200は、第一〜第六の実施例に即して説明した本発明の結像素子アレイである。図9の図面に直交する方向が、結像素子アレイ200の「柱芯方向」で、LEDアレイ110の各LEDも図面に直交する方向に配列されている。
LEDアレイ110は、断面L字上の保持部材350に嵌装固定される。結像素子アレイ200は支持部材300に一体的に支持される。支持部材300は、保持部材350に図の如く係合され、保持具360により保持部材350に固定される。
この発明の結像素子アレイ200は一体物であるのでロットレンズアレイより結像性能が良く、ゴースト光の影響のない良好な光書込ユニットを実現できる。
そして、上記のLEDアレイ110と本発明における結像素子アレイ200を組み合わせた光書込ユニットであれば、各ドットのフレア光は十分低減されているので、シャープな結像光を得られる光書込ユニットを提供することができる。
LEDアレイ110は、断面L字上の保持部材350に嵌装固定される。結像素子アレイ200は支持部材300に一体的に支持される。支持部材300は、保持部材350に図の如く係合され、保持具360により保持部材350に固定される。
この発明の結像素子アレイ200は一体物であるのでロットレンズアレイより結像性能が良く、ゴースト光の影響のない良好な光書込ユニットを実現できる。
そして、上記のLEDアレイ110と本発明における結像素子アレイ200を組み合わせた光書込ユニットであれば、各ドットのフレア光は十分低減されているので、シャープな結像光を得られる光書込ユニットを提供することができる。
尚、発光素子アレイとしては、LEDアレイの他に、有機/無機のEL発光素子、または、単一のハロゲンランプ等の光源を用い、その前方に各画素毎に開閉制御できる液晶シャッタ等のシャッタアレイを配置した光シャッタアレイにより擬似的に複数の発光点を持つものなどを用いても構わない。
(第八の実施例)
本発明の第八の実施例を図16、図17に示す。この実施例は、第一乃至第六の実施例で示した構成の結像素子アレイにおいて、透明体の第1のレンズ面1−nが形成された面あるいは第2のレンズ面2−nが形成された面と、ルーフプリズム3−nが形成された面とのコーナー部に、リブ状の保持部を一体に設けたものである。
より詳しく述べると、図16に示す結像素子アレイ10Aは、基本的な構成は図1(a)と同様であり、略三角柱状をなす透明体の1つの柱面に、光学的に等価なレンズ面1−n(1−1、1−2、1−3、・・)を柱芯方向(三角柱の柱としての長手方向)へ1列に配列形成して第1のレンズアレイとし、別の1つの柱面に、光学的に等価なレンズ面2−n(2−1,2−2,2−3、・・)を、第1のレンズアレイの各レンズ面1−nと対応させて柱芯方向へ配列形成して第2のレンズアレイとし、残る1つの柱面に、互いに等価なルーフプリズム3−n(3−1、3−2、3−3・・)を、その稜線を柱芯方向に直交させて、上記柱芯方向へ第1および第2のレンズアレイの各レンズ面と対応的に形成してルーフプリズムアレイとし、第1および第2のレンズアレイとルーフプリズムアレイの、各々対応するレンズとルーフプリズムを1単位の結像素子とし、複数単位の結像素子が柱芯方向へアレイ配列するようにしてなる結像素子アレイである。そして、各結像素子単位のレンズ面対を互いに分離するためのスリットまたは切断部が、各レンズ面対間に、第1のレンズアレイ(入射側の第1レンズ面1−1、1−2、・・のアレイ)および第2のレンズアレイ(射出側の第2レンズ面2−1、2−2、・・のアレイ)により挟まれる略三角柱の稜から、ルーフプリズムアレイ3−1、3−2、・・の形成された面へ向って、柱芯方向に直交的に切れ込むように形成されており、この結像素子間のスリットまたは切断部には、結像素子間を透過する光を遮る遮光部4が設けられている(図1(a)参照)。そして、本実施例の結像素子アレイ10Aでは、上記の構成に加えて、第1のレンズアレイの形成された面および第2のレンズアレイが形成された面とルーフプリズムアレイの形成された面とのコーナー部CN1、CN2に、リブ状の保持部10L1、10L2を一体に、柱芯方向に形成したものである。
本発明の第八の実施例を図16、図17に示す。この実施例は、第一乃至第六の実施例で示した構成の結像素子アレイにおいて、透明体の第1のレンズ面1−nが形成された面あるいは第2のレンズ面2−nが形成された面と、ルーフプリズム3−nが形成された面とのコーナー部に、リブ状の保持部を一体に設けたものである。
より詳しく述べると、図16に示す結像素子アレイ10Aは、基本的な構成は図1(a)と同様であり、略三角柱状をなす透明体の1つの柱面に、光学的に等価なレンズ面1−n(1−1、1−2、1−3、・・)を柱芯方向(三角柱の柱としての長手方向)へ1列に配列形成して第1のレンズアレイとし、別の1つの柱面に、光学的に等価なレンズ面2−n(2−1,2−2,2−3、・・)を、第1のレンズアレイの各レンズ面1−nと対応させて柱芯方向へ配列形成して第2のレンズアレイとし、残る1つの柱面に、互いに等価なルーフプリズム3−n(3−1、3−2、3−3・・)を、その稜線を柱芯方向に直交させて、上記柱芯方向へ第1および第2のレンズアレイの各レンズ面と対応的に形成してルーフプリズムアレイとし、第1および第2のレンズアレイとルーフプリズムアレイの、各々対応するレンズとルーフプリズムを1単位の結像素子とし、複数単位の結像素子が柱芯方向へアレイ配列するようにしてなる結像素子アレイである。そして、各結像素子単位のレンズ面対を互いに分離するためのスリットまたは切断部が、各レンズ面対間に、第1のレンズアレイ(入射側の第1レンズ面1−1、1−2、・・のアレイ)および第2のレンズアレイ(射出側の第2レンズ面2−1、2−2、・・のアレイ)により挟まれる略三角柱の稜から、ルーフプリズムアレイ3−1、3−2、・・の形成された面へ向って、柱芯方向に直交的に切れ込むように形成されており、この結像素子間のスリットまたは切断部には、結像素子間を透過する光を遮る遮光部4が設けられている(図1(a)参照)。そして、本実施例の結像素子アレイ10Aでは、上記の構成に加えて、第1のレンズアレイの形成された面および第2のレンズアレイが形成された面とルーフプリズムアレイの形成された面とのコーナー部CN1、CN2に、リブ状の保持部10L1、10L2を一体に、柱芯方向に形成したものである。
このように、透明体の第1のレンズ面が形成された面あるいは第2のレンズ面が形成された面と、ルーフプリズムが形成された面とのコーナー部CN1、CN2に、リブ状の保持部10L1、10L2を一体に設けたことにより、図9に示したような構成の光書込みユニットへの組み付けの際には、上記保持部10L1、10L2を用いて光書込みユニットの支持部材300に容易に固定することができるため、組み付けが容易になる。また、この結像素子アレイ10Aにおける上記リブ状の保持部10L1、10L2は、図16の図面に直交する方向へ、結像素子アレイの「単位の結像素子」の配列方向にわたって一体に形成されているので、結像素子アレイの機械的強度(物理的強度)を確保することができる。
次に図17は、図16と同様に、透明体の第1のレンズ面1−nが形成された面あるいは第2のレンズ面2−nが形成された面と、ルーフプリズム3−nが形成された面とのコーナー部CN3、CN4に、リブ状の保持部10L3、10L4を一体に設けた結像素子アレイ10Bの例であるが、保持部10L3、10L4の形状を変えたものである。すなわち、図16に示した保持部10L1、10L2は素子の外側に張り出した形状をしているので、結像素子アレイ10Aを支持部材の平面に設置するのに適した例であるが、図17に示した保持部10L3、10L4はルーフプリズム3−nを囲むように張り出した形状をしているので、結像素子アレイ10BをL字形の支持部材やケースのコーナ部等に設置するのに適した例である。また、図17に示す例においても、リブ状の保持部10L3、10L4は、図17の図面に直交する方向へ、結像素子アレイの「単位の結像素子」の配列方向にわたって一体に形成されているので、結像素子アレイの機械的強度(物理的強度)を確保することができる。また、図17に示す例では、保持部10L3、10L4の張り出しが小さいので、狭いスペース等にも設置しやすくなる。
(第九の実施例)
第九の実施例は、本発明の光書込みユニットを用いた画像形成装置である。図11は画像形成装置の一例を示す概略構成図であり、以下、電子写真技術による画像形成装置について説明する。
図11に示す画像形成装置の画像を形成する部分は、光導電性の感光体からなる像担持体400の周りに帯電部401、露光部402、現像部403、転写部404、クリーナ部405、除電部406を配置した構成をしている。以下、夫々の部分について概略の説明を示す。
第九の実施例は、本発明の光書込みユニットを用いた画像形成装置である。図11は画像形成装置の一例を示す概略構成図であり、以下、電子写真技術による画像形成装置について説明する。
図11に示す画像形成装置の画像を形成する部分は、光導電性の感光体からなる像担持体400の周りに帯電部401、露光部402、現像部403、転写部404、クリーナ部405、除電部406を配置した構成をしている。以下、夫々の部分について概略の説明を示す。
まず、感光体からなる像担持体400は、一般に暗所において絶縁性を示し、光を照射されることにより導電性を示す物質で構成されている。基本的に、像担持体は、光の照射によって電荷を発生する層(電荷発生層)と、その発生した電荷を像担持体表面まで輸送する働きをする層(電荷輸送層)に大別される。
この像担持体400は、任意の方向に一定の速度で回転している。図中では時計回りの回転をしている。そして、像担持体周りにある帯電部401で発生した電荷を像担持体表面に帯電させる。上記に示したように、光が照射されるまで像担持体400は一定の電荷を保持している。
露光部402から、電荷を保持した像担持体400の表面に向かって、画像のデータに応じた光束を照射することにより、光が照射された像担持体400の部分は、電荷発生層で発生した像担持体表面の電荷と符号が逆の電荷が発生し、その電荷が像担持体表面に送られ、像担持体表面の電荷と結合する。これにより、像担持体表面に画像データに応じて電荷の存在する部分としない部分ができる。これを「静電潜像」と呼んでいる。
この像担持体400は、任意の方向に一定の速度で回転している。図中では時計回りの回転をしている。そして、像担持体周りにある帯電部401で発生した電荷を像担持体表面に帯電させる。上記に示したように、光が照射されるまで像担持体400は一定の電荷を保持している。
露光部402から、電荷を保持した像担持体400の表面に向かって、画像のデータに応じた光束を照射することにより、光が照射された像担持体400の部分は、電荷発生層で発生した像担持体表面の電荷と符号が逆の電荷が発生し、その電荷が像担持体表面に送られ、像担持体表面の電荷と結合する。これにより、像担持体表面に画像データに応じて電荷の存在する部分としない部分ができる。これを「静電潜像」と呼んでいる。
現像部403では、この静電潜像の画像となる部分にトナーを付着させるために、現像部403の電位と、トナーが付着する部分の電位との間に差を発生させ、その電位差を利用して帯電しているトナーを像担持体表面に飛ばす。この像担持体表面に付着したトナーにより形成された像を「トナー像」と呼んでいる。
転写部404は、このトナー像を記録紙Sの表面に転写する部分である。記録紙Sは、図示していない給紙ボックスより搬送ローラによって運ばれ、転写部404まで搬送されると、上記のトナーを飛ばしたときと同様に、像担持体表面の電位と、記録紙の電位差を利用して、記録紙上にトナー像を転写させる。
転写部404は、このトナー像を記録紙Sの表面に転写する部分である。記録紙Sは、図示していない給紙ボックスより搬送ローラによって運ばれ、転写部404まで搬送されると、上記のトナーを飛ばしたときと同様に、像担持体表面の電位と、記録紙の電位差を利用して、記録紙上にトナー像を転写させる。
トナー像を転写された記録紙Sは、紙搬送路に従って定着部407まで運ばれ、熱、圧力等を利用してトナー像が記録紙上に固着し、画像が形成される。
一方、転写部404を通過した像担持体400は、更に回転し、クリーナ部405で記録紙上に転写されなかったトナー像が除去される。そして、除電部406で一旦像担持体表面の電荷を除電した後、再び帯電部401によって一定の電荷が与えられる。電子写真技術による画像形成装置では、この工程を繰り返しながら画像を形成している。
一方、転写部404を通過した像担持体400は、更に回転し、クリーナ部405で記録紙上に転写されなかったトナー像が除去される。そして、除電部406で一旦像担持体表面の電荷を除電した後、再び帯電部401によって一定の電荷が与えられる。電子写真技術による画像形成装置では、この工程を繰り返しながら画像を形成している。
本発明では、図11中の露光部402に、図9に示したような構成の、先願に比べフレア光を低減することを可能にした結像素子アレイを用いた光書込ユニットを用いることによって、フレア光の照射によって像担持体表面の電位が下がり、本来、必要としない部分にもトナーが付着することによって発生する地汚れ等の画像の汚れを低減し、高品質な画像を得ることが可能となる。
さらに、発光素子アレイ110と結像素子アレイ200を用いた光書込ユニットは、従来の単一光源からの光束を光偏向器で走査させる書込み方式と比較して小型であり、高速で回転する偏向器を持たないことにより、低騒音で省電力になるという利点がある。
さらに、発光素子アレイ110と結像素子アレイ200を用いた光書込ユニットは、従来の単一光源からの光束を光偏向器で走査させる書込み方式と比較して小型であり、高速で回転する偏向器を持たないことにより、低騒音で省電力になるという利点がある。
尚、図11は、像担持体が一つである画像形成装置の例であるが、本発明はこれに限るものではなく、例えば、図11に示すような像担持体とその周囲の部材からなる作像部(定着部を除いた部分)を記録紙の搬送方向に複数並設して、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(Bk)等の各色毎の作像部とし、各作像部でC,M,Y,Bkの各色毎の画像を形成して記録紙に順次重ね合わせて転写した後、記録紙上の4色の重ね画像を定着部で定着してカラー画像を得るタンデム型と呼ばれるカラー画像形成装置においても本発明を適用でき、同様の効果が期待できる。
本発明によれば新規な結像素子アレイ、光書込ユニット、画像形成装置を実現できる。
本発明の結像素子アレイは、遮光部におけるフレア光の発生を抑制してシャープな結像光を得ることができるので、この結像素子アレイを光書込ユニットに利用することにより、フレア光の発生を抑制して良好な画像書込みを行うことができる。そして、本発明の光書込ユニットを画像形成装置の露光部に用いることにより、良好な画像形成を行うことができる。従って本発明を利用することにより、良好な画像形成を行うことができる複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ等を実現することができる。また、本発明の結像素子アレイは、光書込ユニットや画像形成装置の他、画像表示装置等にも利用することが可能であり、この場合には、フレア光の発生を抑制してシャープな表示画像を得ることが可能となる。
本発明の結像素子アレイは、遮光部におけるフレア光の発生を抑制してシャープな結像光を得ることができるので、この結像素子アレイを光書込ユニットに利用することにより、フレア光の発生を抑制して良好な画像書込みを行うことができる。そして、本発明の光書込ユニットを画像形成装置の露光部に用いることにより、良好な画像形成を行うことができる。従って本発明を利用することにより、良好な画像形成を行うことができる複写機、プリンタ、プロッタ、ファクシミリ等を実現することができる。また、本発明の結像素子アレイは、光書込ユニットや画像形成装置の他、画像表示装置等にも利用することが可能であり、この場合には、フレア光の発生を抑制してシャープな表示画像を得ることが可能となる。
1,1−n(1−1,1−2,・・):第1のレンズ面
2,2−n(2−1,2−2,・・):第2のレンズ面
3,3−n(3−1,3−2,・・):ルーフプリズム
4:遮光部
5:透明体
10、10A、10B、200:結像素子アレイ
10L1、10L2、10L3、10L4:リブ状の保持部
110:発光素子アレイ(LEDアレイ)
111:基板
112:LEDアレイチップ
112a:LED(発光ダイオード)
113:ドライバICチップ
114:コネクタ部
300:支持部材
350:保持部材
360:保持具
400:像担持体
401:帯電部
402:露光部
403:現像部
404:転写部
405:クリーナ部
406:除電部
407:定着部
S:記録紙
SL:スリット
2,2−n(2−1,2−2,・・):第2のレンズ面
3,3−n(3−1,3−2,・・):ルーフプリズム
4:遮光部
5:透明体
10、10A、10B、200:結像素子アレイ
10L1、10L2、10L3、10L4:リブ状の保持部
110:発光素子アレイ(LEDアレイ)
111:基板
112:LEDアレイチップ
112a:LED(発光ダイオード)
113:ドライバICチップ
114:コネクタ部
300:支持部材
350:保持部材
360:保持具
400:像担持体
401:帯電部
402:露光部
403:現像部
404:転写部
405:クリーナ部
406:除電部
407:定着部
S:記録紙
SL:スリット
Claims (9)
- 略三角柱状をなす透明体の1つの柱面に設けた第1のレンズ面と、上記透明体の別の柱面に設けた第2のレンズ面と、上記第1のレンズ面と第2のレンズ面の間の光路中にあるルーフプリズム部とからなる結像素子を有し、上記結像素子を上記透明体の柱芯方向に複数個配列し、各結像素子間に、該結像素子間を透過する光を遮る遮光部を有する結像素子アレイにおいて、
上記遮光部が反射によって発生するフレア光を抑える形状であることを特徴とする結像素子アレイ。 - 略三角柱状をなす透明体の1つの柱面に、光学的に等価な第1のレンズ面を柱芯方向へ1列に配列形成して第1のレンズアレイとし、別の1つの柱面に光学的に等価な第2のレンズ面を、上記第1のレンズアレイの各レンズ面と対応させて上記柱芯方向に配列形成して第2のレンズアレイとし、残る1つの柱面に、互いに等価なルーフプリズムを、その稜線を柱芯方向に直交させて上記柱芯方向へ、上記第1および第2のレンズアレイの各レンズ面と対応的に形成してルーフプリズムアレイとし、上記第1および第2のレンズアレイとルーフプリズムアレイの、各々対応するレンズ面とルーフプリズムを1単位の結像素子として、複数単位の結像素子が上記柱芯方向へアレイ配列するようにしてなり、結像素子単位間のレンズ面対を互いに分離するため、上記各レンズ面対間に、第1および第2のレンズアレイにより挟まれる三角柱の稜からルーフプリズムアレイの形成された面へ向って、上記柱芯方向に直交的に切れ込むようにスリットまたは切断部を形成し、該スリットまたは切断部に結像素子間を透過する光を遮る遮光部を有する結像素子アレイにおいて、
上記遮光部が反射によって発生するフレア光を抑える形状であることを特徴とする結像素子アレイ。 - 請求項1または2記載の結像素子アレイにおいて、
上記遮光部が徐々に薄くなるような形状をしていることを特徴とする結像素子アレイ。 - 請求項1または2記載の結像素子アレイにおいて、
上記遮光部が少なくとも一部が薄くなっていることを特徴とする結像素子アレイ。 - 請求項4記載の結像素子アレイにおいて、
上記遮光部の形状の薄いところが略鏡面形状であることを特徴する結像素子アレイ。 - 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の結像素子アレイにおいて、
上記遮光部を一体的に作製したことを特徴とする結像素子アレイ。 - 請求項1乃至6のいずれか一つに記載の結像素子アレイにおいて、
上記透明体の第1のレンズ面が形成された面あるいは第2のレンズ面が形成された面と、ルーフプリズムが形成された面とのコーナー部に、リブ状の保持部を一体に設けたことを特徴とする結像素子アレイ。 - 複数の発光素子をアレイ配列してなる発光素子アレイと、この発光素子アレイからの光を書込み面上に結像させる結像素子アレイとを有する光書込ユニットにおいて、
上記結像素子アレイとして、請求項1乃至7のいずれか一つに記載の結像素子アレイを用いたことを特徴とする光書込ユニット。 - 像担持体に露光部からの光を露光して画像書込みを行い、画像形成する画像形成装置において、
上記露光部として、請求項8記載の光書込ユニットを用いたことを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003301369A JP2005070519A (ja) | 2003-08-26 | 2003-08-26 | 結像素子アレイおよび光書込ユニットおよび画像形成装置 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005070519A true JP2005070519A (ja) | 2005-03-17 |
Family
ID=34406012
Family Applications (1)
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JP2003301369A Pending JP2005070519A (ja) | 2003-08-26 | 2003-08-26 | 結像素子アレイおよび光書込ユニットおよび画像形成装置 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2003
- 2003-08-26 JP JP2003301369A patent/JP2005070519A/ja active Pending
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