JP2005068679A - 基礎用枠部材及びそれを使用した法面の構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 簡単かつ経済的に構築でき、周辺の自然景観と調和する法面の構造を提供すること。
【解決手段】 隣接する金網2の端部と端部が重なるように帯状の金網2を法面方向に敷設し、前記金網2の端部の重複部21上に法面方向に間隔を置いて複数の基礎用枠部材1を設置し、前記基礎用枠部材1の内部、及び前記重複部21に沿って配置した鉄筋3上に固化材を吹き付けて基礎部51及び縦枠52を構築し、前記基礎部に立設した支柱4と、法面の横方向に間隔を置いて設けた他の支柱4間に柵部材6を配置したものである。
【選択図】図1
【解決手段】 隣接する金網2の端部と端部が重なるように帯状の金網2を法面方向に敷設し、前記金網2の端部の重複部21上に法面方向に間隔を置いて複数の基礎用枠部材1を設置し、前記基礎用枠部材1の内部、及び前記重複部21に沿って配置した鉄筋3上に固化材を吹き付けて基礎部51及び縦枠52を構築し、前記基礎部に立設した支柱4と、法面の横方向に間隔を置いて設けた他の支柱4間に柵部材6を配置したものである。
【選択図】図1
Description
本発明は、法面上に柵を構築するための法面の構造に関するものである。
従来から小石の落下を防止するために法面上に柵を構築することがあった。また、法面を緑化するために法面上に植栽用の空間を設けて、その中に植生基材を充填し植栽をおこなう法面の緑化方法も実施されている。特許文献1には、半割り丸太や木杭などの木材を使用して法面上に階段状の植栽空間を構築し、木製柵の背面に植生基材を充填して植栽をおこなう緑化工法が開示されている。
また、林業の分野においては、植栽林の良好な生育環境の創出と、その費用を捻出するために、間伐材を有効に活用することが望まれている。
さらに、従来から植生基材を吹き付けて法面を緑化する場合には、掘削した法面上に金網を敷設してから吹き付けをおこなう方法が一般的であった。
特開平11−107285号公報
また、林業の分野においては、植栽林の良好な生育環境の創出と、その費用を捻出するために、間伐材を有効に活用することが望まれている。
さらに、従来から植生基材を吹き付けて法面を緑化する場合には、掘削した法面上に金網を敷設してから吹き付けをおこなう方法が一般的であった。
前記した従来の法面の構造にあっては、次のような問題点がある。
<1>法面上に植栽空間を形成するために、コンクリート製の大型の法枠を構築したり、箱状のコンクリートブロックを設置したりしていた。このため、緑化後も人工的なコンクリート部材が法面に露出し、周辺の自然景観との調和がとれない場合が多い。
<2>法面に敷設する金網は、通常、幅2m程度の帯状に形成されており、金網の端部を重ねながら敷設する。この金網の端部には反りが入り易く、金網が捲れあがった場合は、植生基材の均一厚さでの吹き付けが困難になったり、吹き付けた植生基材が剥がれ落ちる原因になったりする。また、法枠を設置する場合であっても、法枠の通常の配置間隔と金網の幅が合わないため、金網の端部に常に法枠が配置されるように設計するのは難しい。
<3>間伐材などで法面上に柵を構築する場合、支柱を立てる必要がある。支柱を立てるための基礎は、通常、現地で一つずつ構築するため、手間がかかる。また、法面上に太い支柱を打ち込む作業は困難で危険度の高い作業となる。
<4>植生基材を吹き付けるだけで法枠を構築しない場合は、植生基材が侵食されやすい。一方、既製サイズの法枠を構築する場合は、植生基材を押さえつける目的のみで配置するには大きすぎて不経済である。
<1>法面上に植栽空間を形成するために、コンクリート製の大型の法枠を構築したり、箱状のコンクリートブロックを設置したりしていた。このため、緑化後も人工的なコンクリート部材が法面に露出し、周辺の自然景観との調和がとれない場合が多い。
<2>法面に敷設する金網は、通常、幅2m程度の帯状に形成されており、金網の端部を重ねながら敷設する。この金網の端部には反りが入り易く、金網が捲れあがった場合は、植生基材の均一厚さでの吹き付けが困難になったり、吹き付けた植生基材が剥がれ落ちる原因になったりする。また、法枠を設置する場合であっても、法枠の通常の配置間隔と金網の幅が合わないため、金網の端部に常に法枠が配置されるように設計するのは難しい。
<3>間伐材などで法面上に柵を構築する場合、支柱を立てる必要がある。支柱を立てるための基礎は、通常、現地で一つずつ構築するため、手間がかかる。また、法面上に太い支柱を打ち込む作業は困難で危険度の高い作業となる。
<4>植生基材を吹き付けるだけで法枠を構築しない場合は、植生基材が侵食されやすい。一方、既製サイズの法枠を構築する場合は、植生基材を押さえつける目的のみで配置するには大きすぎて不経済である。
上記のような課題を解決するために、本発明の基礎用枠部材は、外郭を形成する外枠部と、前記外枠部から突出する部分であって、面状の型枠となる受け型枠と、からなることを特徴とするものである。ここで面状の型枠とは、金網板や板材など型枠としてほぼ面を形成することができる部材をいう。
そして、この基礎用枠部材を使用した法面の構造は、法面上に敷設した金網と、前記金網上において法面の横方向に間隔を置いて複数配置した前記基礎用枠部材と、前記基礎用枠部材に立設する支柱と、前記基礎用枠部材の内部に充填する固化材と、法面の横方向に複数設けた前記支柱間に配置する柵部材と、からなることを特徴とするものである。また、隣接する金網の端部と端部が重なるように帯状の金網を法面方向に敷設し、前記金網の端部の重複部上に法面方向に間隔を置いて複数の前記基礎用枠部材を設置し、前記基礎用枠部材の内部、及び前記重複部に沿って配置した鉄筋上に固化材を吹き付けて基礎部及び縦枠を構築し、前記基礎部に立設した支柱と、法面の横方向に間隔を置いて設けた他の支柱間に柵部材を配置したものである。
そして、この基礎用枠部材を使用した法面の構造は、法面上に敷設した金網と、前記金網上において法面の横方向に間隔を置いて複数配置した前記基礎用枠部材と、前記基礎用枠部材に立設する支柱と、前記基礎用枠部材の内部に充填する固化材と、法面の横方向に複数設けた前記支柱間に配置する柵部材と、からなることを特徴とするものである。また、隣接する金網の端部と端部が重なるように帯状の金網を法面方向に敷設し、前記金網の端部の重複部上に法面方向に間隔を置いて複数の前記基礎用枠部材を設置し、前記基礎用枠部材の内部、及び前記重複部に沿って配置した鉄筋上に固化材を吹き付けて基礎部及び縦枠を構築し、前記基礎部に立設した支柱と、法面の横方向に間隔を置いて設けた他の支柱間に柵部材を配置したものである。
本発明の基礎用枠部材及びそれを使用した法面の構造は、上記した課題を解決するための手段により、次のような効果の少なくとも一つを得ることができる。
<1>簡単かつ経済的に法面上に柵を構築することができる。
<2>コンクリート等の人工物の露出が最小限に抑えられ、柵部材に丸太材を使用した場合は施工完了後から早期に周辺の自然景観と調和することができる。
<3>金網の端部に縦枠を構築した場合は、金網の捲れ上りを防ぐことができる。その結果、植生基材の法面への定着をよくすることができる。
<4>間伐材や現場で発生した木質副産物を有効に利用することができる。
<1>簡単かつ経済的に法面上に柵を構築することができる。
<2>コンクリート等の人工物の露出が最小限に抑えられ、柵部材に丸太材を使用した場合は施工完了後から早期に周辺の自然景観と調和することができる。
<3>金網の端部に縦枠を構築した場合は、金網の捲れ上りを防ぐことができる。その結果、植生基材の法面への定着をよくすることができる。
<4>間伐材や現場で発生した木質副産物を有効に利用することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
<1>全体構成
本発明の法面の構造は、法面上に敷設する金網2と、支柱4を立設するための基礎部51と、支柱4と、支柱4,4間に配置する柵部材6で構成する。
金網2は、通常、幅2m程度の帯状に形成されている。ここでいう金網2には、線材を編んで製作した金網、ラス網、溶接金網など、法面保護に使用する公知の網材が含まれる。
柵部材6には、伐採した丸太状態の丸太材、竹、剪定枝、製材した木板、製材した角材、金網などのネットが使用できる。
本発明の法面の構造は、法面上に敷設する金網2と、支柱4を立設するための基礎部51と、支柱4と、支柱4,4間に配置する柵部材6で構成する。
金網2は、通常、幅2m程度の帯状に形成されている。ここでいう金網2には、線材を編んで製作した金網、ラス網、溶接金網など、法面保護に使用する公知の網材が含まれる。
柵部材6には、伐採した丸太状態の丸太材、竹、剪定枝、製材した木板、製材した角材、金網などのネットが使用できる。
<2>基礎用枠部材(図2)
基礎用枠部材1は、支柱4を立設する基礎部51を構築するための部材である。基礎用枠部材1は、外郭を形成する外枠部11と、外枠部11から突出する受け型枠12とで構成する。
外枠部11は、鉄線などの線材を折り曲げて製作する。例えば線材を折り曲げて矩形に形成し、矩形の両端から所定の位置で内側に折り曲げて側面視が台形状になるように加工する。そして、台形の上辺部のほぼ中央に上面から外側に突出する受け型枠12を取り付ける。受け型枠12は金網板や板材など面状の部材で形成する。例えば、三角形の2枚の側面板と、四角形の正面板によって受け型枠12を形成する。この受け型枠12の外形が基礎部51の外形を決定することになる。受け型枠12は、図2に示したような形状に限定されるものではなく、球体を4分割したような曲面状に形成することもできる(図示せず)。
また、受け型枠12の内側に配置される外枠部11の一部を半円状に折り曲げて、支柱4を打ち込む空間を確保することもできる。
基礎用枠部材1は、支柱4を立設する基礎部51を構築するための部材である。基礎用枠部材1は、外郭を形成する外枠部11と、外枠部11から突出する受け型枠12とで構成する。
外枠部11は、鉄線などの線材を折り曲げて製作する。例えば線材を折り曲げて矩形に形成し、矩形の両端から所定の位置で内側に折り曲げて側面視が台形状になるように加工する。そして、台形の上辺部のほぼ中央に上面から外側に突出する受け型枠12を取り付ける。受け型枠12は金網板や板材など面状の部材で形成する。例えば、三角形の2枚の側面板と、四角形の正面板によって受け型枠12を形成する。この受け型枠12の外形が基礎部51の外形を決定することになる。受け型枠12は、図2に示したような形状に限定されるものではなく、球体を4分割したような曲面状に形成することもできる(図示せず)。
また、受け型枠12の内側に配置される外枠部11の一部を半円状に折り曲げて、支柱4を打ち込む空間を確保することもできる。
<3>支柱
支柱4は、柵部材6を支持するための柱で、鉄筋や鋼棒などの棒部材が使用できる。支柱4は基礎部51から上方に突出するように基礎部51に立設する。支柱4と法面によって挟まれた角度が転石などの待ち受け角度となる。
支柱4は、法面の内部まで打ち込んで、地盤及び基礎部51で支持させるのが好ましい(図4参照)。基礎部51に先に固化材を充填して、後から支柱4を立設する場合は、基礎部51の上面から法面まで貫通した孔を確保するために筒状のガイド管41を基礎用枠部材1の内側に設置しておく。
支柱4に鋼材などの腐食する材料を使用する場合は、亜鉛メッキや塗装をするなどして防食処理をおこなうのが好ましい。
支柱4は、柵部材6を支持するための柱で、鉄筋や鋼棒などの棒部材が使用できる。支柱4は基礎部51から上方に突出するように基礎部51に立設する。支柱4と法面によって挟まれた角度が転石などの待ち受け角度となる。
支柱4は、法面の内部まで打ち込んで、地盤及び基礎部51で支持させるのが好ましい(図4参照)。基礎部51に先に固化材を充填して、後から支柱4を立設する場合は、基礎部51の上面から法面まで貫通した孔を確保するために筒状のガイド管41を基礎用枠部材1の内側に設置しておく。
支柱4に鋼材などの腐食する材料を使用する場合は、亜鉛メッキや塗装をするなどして防食処理をおこなうのが好ましい。
<4>縦枠
縦枠52は、法面方向に連続して構築する枠部材である。縦枠52は、法面や敷設した金網2を押さえつけて安定させる機能を有する。
縦枠52は、モルタルやコンクリート等の固化材を吹き付けて構築する。固化材を吹き付ける前に鉄筋3を配置しておき、縦枠52を補強することもできる。基礎用枠材1の側面視の台形を縦枠52の断面形状にすることができる。この場合、法面方向に間隔を置いて配置した基礎用枠材1が、縦枠52の外形を導く定規の役目を果たす。
縦枠52は、隣接する金網2の端部同士を重ねた重複部21上に構築するのが好ましい。重複部21に縦枠52を構築することで、金網2の捲れ上りを防止することができる。
縦枠52は、法面方向に連続して構築する枠部材である。縦枠52は、法面や敷設した金網2を押さえつけて安定させる機能を有する。
縦枠52は、モルタルやコンクリート等の固化材を吹き付けて構築する。固化材を吹き付ける前に鉄筋3を配置しておき、縦枠52を補強することもできる。基礎用枠材1の側面視の台形を縦枠52の断面形状にすることができる。この場合、法面方向に間隔を置いて配置した基礎用枠材1が、縦枠52の外形を導く定規の役目を果たす。
縦枠52は、隣接する金網2の端部同士を重ねた重複部21上に構築するのが好ましい。重複部21に縦枠52を構築することで、金網2の捲れ上りを防止することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の法面の構造を構築する施工方法について説明する。
<1>金網の敷設
幅が約2mの帯状の金網2を法面の上方から下方に向けて敷設する。金網2はアンカーピン22などで所々固定する。
一枚目の金網2aを敷設した後に、金網2aの端部同士が20〜30cm重なるようにして、別の金網2bを敷設する。この2枚の金網2a,2bが重なった部分を重複部21とする。
重複部21の中央付近には、法面方向に鉄筋3を配置する。鉄筋3を配置する本数は任意に設定することができる。鉄筋3は、結束線などで金網2に固定すればよい。なお、鉄筋3は後述する基礎用枠部材1を設置した後に、基礎用枠部材1の台形の内側に挿入するように配置することもできる。
幅が約2mの帯状の金網2を法面の上方から下方に向けて敷設する。金網2はアンカーピン22などで所々固定する。
一枚目の金網2aを敷設した後に、金網2aの端部同士が20〜30cm重なるようにして、別の金網2bを敷設する。この2枚の金網2a,2bが重なった部分を重複部21とする。
重複部21の中央付近には、法面方向に鉄筋3を配置する。鉄筋3を配置する本数は任意に設定することができる。鉄筋3は、結束線などで金網2に固定すればよい。なお、鉄筋3は後述する基礎用枠部材1を設置した後に、基礎用枠部材1の台形の内側に挿入するように配置することもできる。
<2>基礎部及び縦枠の構築
法面方向に間隔を置いて基礎用枠部材1を配置する。基礎用枠部材1は鉄筋3の上に配置して、結束線で鉄筋3や金網2に固定する。また、基礎用枠部材1の内側には、筒状のガイド管41を設置して、支柱4を立設するための孔を確保する。ガイド管41は、支柱4を打設する角度に合わせた向きで設置する。
そして、設置した鉄筋3を覆うようにモルタルなどの固化材を吹き付けて縦枠52を構築する。縦枠52は、例えば幅35〜50cm程度、厚みが10cm程度になるように形成する。縦枠52の構築と同時に、基礎用枠部材1の内部にも固化材を充填して基礎部51を構築する。
法面方向に間隔を置いて基礎用枠部材1を配置する。基礎用枠部材1は鉄筋3の上に配置して、結束線で鉄筋3や金網2に固定する。また、基礎用枠部材1の内側には、筒状のガイド管41を設置して、支柱4を立設するための孔を確保する。ガイド管41は、支柱4を打設する角度に合わせた向きで設置する。
そして、設置した鉄筋3を覆うようにモルタルなどの固化材を吹き付けて縦枠52を構築する。縦枠52は、例えば幅35〜50cm程度、厚みが10cm程度になるように形成する。縦枠52の構築と同時に、基礎用枠部材1の内部にも固化材を充填して基礎部51を構築する。
<3>柵の構築
基礎部51に設けたガイド管41の孔に支柱4を挿入する。支柱4は、法面の地盤まで打ち込んで支持させるのが好ましい(図4参照)。例えば、80cm〜100cm程度の長さの異形鉄筋を支柱4としてガイド管41の孔に打ち込む。直径が20〜30mm程度の鉄筋であれば、法面上であっても容易に打ち込むことができる。なお、固化材を基礎用枠部材1の内部に充填する前に支柱4を打ち込むこともでき、この場合は固化材が支柱4の周面に付着して一体化する。
上記した方法と同様にして法面の横方向に間隔を置いて複数設置した支柱4,4,4・・・間に、柵部材6を配置する。法面の横方向に間隔を置いて設置される支柱4,4,4・・・は、整列するように配置されるのが好ましい。整列されていれば、3本以上の支柱間を1本の柵部材6で繋ぐことができる。
支柱4,4間には、支柱間以上の長さの丸太材などの柵部材6を掛け渡す。柵部材6と支柱4は、例えば鉄線61などを使用して一段ずつ固定する。また、支柱4,4間には補助的な支持部材として補助柱42を設置することもできる(図1参照)。最下段の丸太材(柵部材6)は、縦枠52上又は基礎部51上に設置されるため、地盤と直接接触することがなく、柵部材6を構成する木材の腐食速度を低減させることができる。また、支柱4だけでなく縦枠52や基礎部51などの構造部材で柵部材6を支持することもできるので、構造的に安定する。
基礎部51に設けたガイド管41の孔に支柱4を挿入する。支柱4は、法面の地盤まで打ち込んで支持させるのが好ましい(図4参照)。例えば、80cm〜100cm程度の長さの異形鉄筋を支柱4としてガイド管41の孔に打ち込む。直径が20〜30mm程度の鉄筋であれば、法面上であっても容易に打ち込むことができる。なお、固化材を基礎用枠部材1の内部に充填する前に支柱4を打ち込むこともでき、この場合は固化材が支柱4の周面に付着して一体化する。
上記した方法と同様にして法面の横方向に間隔を置いて複数設置した支柱4,4,4・・・間に、柵部材6を配置する。法面の横方向に間隔を置いて設置される支柱4,4,4・・・は、整列するように配置されるのが好ましい。整列されていれば、3本以上の支柱間を1本の柵部材6で繋ぐことができる。
支柱4,4間には、支柱間以上の長さの丸太材などの柵部材6を掛け渡す。柵部材6と支柱4は、例えば鉄線61などを使用して一段ずつ固定する。また、支柱4,4間には補助的な支持部材として補助柱42を設置することもできる(図1参照)。最下段の丸太材(柵部材6)は、縦枠52上又は基礎部51上に設置されるため、地盤と直接接触することがなく、柵部材6を構成する木材の腐食速度を低減させることができる。また、支柱4だけでなく縦枠52や基礎部51などの構造部材で柵部材6を支持することもできるので、構造的に安定する。
<4>緑化工
構築した縦枠52,52間は、金網2が露出した状態になっているため、植生基材7などを吹き付けて緑化工をおこなうのが好ましい。植生基材7の吹き付けは、縦枠52を構築した後の施工性のよいタイミングでおこなえばよく、柵部材6の配置の前後又は並行しておこなうことができる。
柵部材6によって形成された柵の背面空間には、斜面の伐採や剪定などによって発生した木材チップなどの木質副産物や現場発生土を投入することができる。このようにすることで木質副産物や現場発生土の処理と、植生基盤の造成を一度におこなうことができる。柵部材6や充填材に現地で発生した材料を使用することで、微生物や種子を別途投入しなくとも周辺環境に適合した緑化を促進することが可能になる。
また、柵の背面空間を空の状態にしておけば、小石などの落石や落葉などを受け止めることができ、道路など法面下への落石を防止することができる。また、落葉が腐食して植生基盤を形成することも期待できる。
構築した縦枠52,52間は、金網2が露出した状態になっているため、植生基材7などを吹き付けて緑化工をおこなうのが好ましい。植生基材7の吹き付けは、縦枠52を構築した後の施工性のよいタイミングでおこなえばよく、柵部材6の配置の前後又は並行しておこなうことができる。
柵部材6によって形成された柵の背面空間には、斜面の伐採や剪定などによって発生した木材チップなどの木質副産物や現場発生土を投入することができる。このようにすることで木質副産物や現場発生土の処理と、植生基盤の造成を一度におこなうことができる。柵部材6や充填材に現地で発生した材料を使用することで、微生物や種子を別途投入しなくとも周辺環境に適合した緑化を促進することが可能になる。
また、柵の背面空間を空の状態にしておけば、小石などの落石や落葉などを受け止めることができ、道路など法面下への落石を防止することができる。また、落葉が腐食して植生基盤を形成することも期待できる。
1・・・基礎用枠部材
11・・外枠部
12・・受け型枠
2・・・金網
21・・重複部
3・・・鉄筋
4・・・支柱
51・・基礎部
52・・縦枠
6・・・柵部材
11・・外枠部
12・・受け型枠
2・・・金網
21・・重複部
3・・・鉄筋
4・・・支柱
51・・基礎部
52・・縦枠
6・・・柵部材
Claims (3)
- 外郭を形成する外枠部と、
前記外枠部から突出する部分であって、面状の型枠となる受け型枠と、からなる、
基礎用枠部材。
- 法面上に敷設した金網と、
前記金網上において法面の横方向に間隔を置いて複数配置した請求項1記載の基礎用枠部材と、
前記基礎用枠部材に立設する支柱と、
前記基礎用枠部材の内部に充填する固化材と、
法面の横方向に複数設けた前記支柱間に配置する柵部材と、からなる、
法面の構造。
- 隣接する金網の端部と端部が重なるように帯状の金網を法面方向に敷設し、
前記金網の端部の重複部上に法面方向に間隔を置いて複数の請求項1記載の基礎用枠部材を設置し、
前記基礎用枠部材の内部、及び前記重複部に沿って配置した鉄筋上に固化材を吹き付けて基礎部及び縦枠を構築し、
前記基礎部に立設した支柱と、法面の横方向に間隔を置いて設けた他の支柱間に柵部材を配置した、
法面の構造。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115012430A (zh) * | 2021-12-27 | 2022-09-06 | 德州市公路工程总公司 | 预应力锚索框架式防护结构及其施工方法 |
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2003
- 2003-08-20 JP JP2003296611A patent/JP2005068679A/ja active Pending
Cited By (2)
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---|---|---|---|---|
CN115012430A (zh) * | 2021-12-27 | 2022-09-06 | 德州市公路工程总公司 | 预应力锚索框架式防护结构及其施工方法 |
CN115012430B (zh) * | 2021-12-27 | 2024-03-01 | 德州市公路工程总公司 | 预应力锚索框架式防护结构及其施工方法 |
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