JP2008163741A - 法枠の構造とその構築方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】法枠で囲まれた範囲に植生を施すことができることはもちろん、法枠自体にも植生を施すことができる法枠の構築方法を提供する。
【解決手段】多数の貫通孔を表面から裏面まで貫通させた、多孔帯状体1を使用する。多孔帯状体1としては、樹脂、防錆処理した金網など様々な材料が使用できる。この多孔帯状体1を法枠の断面形状に近い形状に湾曲変形させ、あるいは折り曲げ変形させ、更には筒状に屈曲して法枠骨組み3を形成する。この法枠骨組み3を法枠の延長上に連続して配置し、配置した法枠骨組み3の上から砂基材4を供給して行う。
【選択図】図1
【解決手段】多数の貫通孔を表面から裏面まで貫通させた、多孔帯状体1を使用する。多孔帯状体1としては、樹脂、防錆処理した金網など様々な材料が使用できる。この多孔帯状体1を法枠の断面形状に近い形状に湾曲変形させ、あるいは折り曲げ変形させ、更には筒状に屈曲して法枠骨組み3を形成する。この法枠骨組み3を法枠の延長上に連続して配置し、配置した法枠骨組み3の上から砂基材4を供給して行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、法枠の構造とその構築方法に関するものである。
法面の崩壊を阻止する工法として、法面に格子状にモルタルやコンクリートを吹き付けて構成する法枠が広く採用されている。
さらに特許文献1に示すように、金属の網で構成したシート状網体を湾曲させ、長さ方向に連続させ、所要位置で十字状に交差させてその上からモルタルやコンクリートを吹き付ける工法も知られている。
これらの工法では、法枠を構築するだけでなく、次の工程では法枠で囲まれた地山の露出した範囲には植生を施して景観に考慮する作業が行われている。
さらに特許文献1に示すように、金属の網で構成したシート状網体を湾曲させ、長さ方向に連続させ、所要位置で十字状に交差させてその上からモルタルやコンクリートを吹き付ける工法も知られている。
これらの工法では、法枠を構築するだけでなく、次の工程では法枠で囲まれた地山の露出した範囲には植生を施して景観に考慮する作業が行われている。
景観を考慮した発明として特許文献2乃至特許文献4に示すような植生可能な土や砂などを金網などに詰める発明が開示されている。
特許文献2では、金属製コイル筋に植生用客土を吹き付けるものであり、特許文献3では袋の中に植生基盤材を詰めるものである。特許文献4では、鉄筋を組んだ籠状ユニットに植生材料を吹き付けるものである。
金属製コイル筋や鉄筋を組んだ籠状ユニットであると、金属の腐食の問題があり、雨水が容易に浸み込む植生基盤材料であると、その剛性を長く保つことができない。
袋の中に植生材料を吹き付けるものであると、その作業性が良好でない。また法枠としての強度を期待することはできない。
特開平8−151637号公報
特開平1−27521号公報
特開2005−155163号公報
特開平9−279593号公報
特許文献2では、金属製コイル筋に植生用客土を吹き付けるものであり、特許文献3では袋の中に植生基盤材を詰めるものである。特許文献4では、鉄筋を組んだ籠状ユニットに植生材料を吹き付けるものである。
金属製コイル筋や鉄筋を組んだ籠状ユニットであると、金属の腐食の問題があり、雨水が容易に浸み込む植生基盤材料であると、その剛性を長く保つことができない。
袋の中に植生材料を吹き付けるものであると、その作業性が良好でない。また法枠としての強度を期待することはできない。
前記の特許文献1などで開示されている従来の法枠の構造やその構築方法にあっては、更に次のような問題点がある。
<1> 十文字状の法枠で囲まれた範囲に植生を施すから、その範囲では植物が青々と育って良い景観を与えることができる。しかし、法枠自体はコンクリート、モルタル製だからそこだけは植物が育つことがなく、遠方から見ると白っぽい枠体として法面に浮き上がって見えて、せっかくの景観を損なってしまう。
<2> 従来の工法では法枠が交差する位置では、骨組みが縁が切れる構造となっている。つまり、交差部分において縦枠又は横枠の骨組みが分断されている。そのために交差部分が弱点になりやすく、地山が動いて押し出し力が生じると縦枠と横枠とが一体で抵抗しがたく、破損の原因となる。
<1> 十文字状の法枠で囲まれた範囲に植生を施すから、その範囲では植物が青々と育って良い景観を与えることができる。しかし、法枠自体はコンクリート、モルタル製だからそこだけは植物が育つことがなく、遠方から見ると白っぽい枠体として法面に浮き上がって見えて、せっかくの景観を損なってしまう。
<2> 従来の工法では法枠が交差する位置では、骨組みが縁が切れる構造となっている。つまり、交差部分において縦枠又は横枠の骨組みが分断されている。そのために交差部分が弱点になりやすく、地山が動いて押し出し力が生じると縦枠と横枠とが一体で抵抗しがたく、破損の原因となる。
上記のような課題を解決するために、本発明の法枠の構造は、法面に配置する法枠の構築方法であって、多数の貫通孔を表面から裏面まで貫通させた多孔帯状体を使用し、多孔帯状体を法面側が凹側となるように湾曲変形させ、折り曲げ変形し、又は筒状に屈曲したことにより法枠骨組みを形成し、法枠骨組みを法面において連続に配置し、前記法枠骨組みの上から、植生可能な砂基材を供給して行うものである。
前記砂基材は保水性を有している。
前記多孔帯状体を、筒状に屈曲して法枠骨組みとすることも可能である。
多孔帯状体としては、樹脂、又は樹脂を含む複合材料によって形成したものを使用することができる。
前記法枠骨組みが縦枠、横枠を持つ格子状に配置され、前記縦枠および横枠のそれぞれが法面の一方向に渡って一枚の帯状体から成っている。
さらに、本発明の法枠の構築方法は、多孔帯状体よりも法面側に配置され、多孔帯状体の幅よりも小さい幅を有する間隔保持材によって、多孔帯状体の法面側が凹側となる湾曲変形、あるいは折り曲げ変形、又は筒状に屈曲したものを拘束して、法枠骨組みを形成することを特徴とするものである。
このような法枠骨組みに繊維を含有する砂基材を供給するもので、完成した法枠は保水性を有している。
間隔保持材としては、板状で、多数の貫通孔を貫通させた連結多孔体であってもよいし、線状で、両端を多孔帯状体に引っ掛けるようなものでもよい。
加えて、本発明の法枠の構築方法は、法面において、法枠骨組みを格子状に配置することにより、縦枠と横枠とを形成し、縦枠と横枠との交差部において、縦枠及び横枠のうち、一方の法枠骨組みを変形させて他方の法枠骨組みの下に配置し、上下に重なった法枠骨組みを貫通してアンカーを打設することができる。
以上の法枠の構造において、法枠骨組み設置の前に、法面上に多数の貫通孔を貫通させた多孔性材料を敷設することも可能である。
加えてまた、本発明の法枠の構築方法は、前記した法枠の構造を構築するための多様な方法である。
前記砂基材は保水性を有している。
前記多孔帯状体を、筒状に屈曲して法枠骨組みとすることも可能である。
多孔帯状体としては、樹脂、又は樹脂を含む複合材料によって形成したものを使用することができる。
前記法枠骨組みが縦枠、横枠を持つ格子状に配置され、前記縦枠および横枠のそれぞれが法面の一方向に渡って一枚の帯状体から成っている。
さらに、本発明の法枠の構築方法は、多孔帯状体よりも法面側に配置され、多孔帯状体の幅よりも小さい幅を有する間隔保持材によって、多孔帯状体の法面側が凹側となる湾曲変形、あるいは折り曲げ変形、又は筒状に屈曲したものを拘束して、法枠骨組みを形成することを特徴とするものである。
このような法枠骨組みに繊維を含有する砂基材を供給するもので、完成した法枠は保水性を有している。
間隔保持材としては、板状で、多数の貫通孔を貫通させた連結多孔体であってもよいし、線状で、両端を多孔帯状体に引っ掛けるようなものでもよい。
加えて、本発明の法枠の構築方法は、法面において、法枠骨組みを格子状に配置することにより、縦枠と横枠とを形成し、縦枠と横枠との交差部において、縦枠及び横枠のうち、一方の法枠骨組みを変形させて他方の法枠骨組みの下に配置し、上下に重なった法枠骨組みを貫通してアンカーを打設することができる。
以上の法枠の構造において、法枠骨組み設置の前に、法面上に多数の貫通孔を貫通させた多孔性材料を敷設することも可能である。
加えてまた、本発明の法枠の構築方法は、前記した法枠の構造を構築するための多様な方法である。
本発明の法枠の構築方法と構造は以上説明したようになるから次のような効果を得ることができる。
<a> 十文字状の法枠で囲まれた範囲に植生を施すことができることはもちろん、湾曲変形または折り曲げ変形、或いは筒状に形成した多孔帯状体に植生可能な砂基材が吹き付けられて形成される法枠自体にも植生を施すことができる。そのために法面の全範囲にわたって植物を育成することができ、遠方から見ても白っぽい枠体は植物の陰に隠れてしまい、景観を損ねることがない。つまり、法枠そのものの表面から植物が生えて繁殖するという、従来の法枠では想像のできなかった景観を得ることができる。
なお、法枠に削孔を配置し、削孔に植生すれば、積極的に法枠に植生を施すことができる。
<b> 法枠骨組みが法面において連続に配置されるため、地山が動いて押し出し力が生じても法枠が一体で抵抗する。さらに、法枠の縦枠と横枠とが交差する場合には、法枠の縦枠と横枠とが交差する位置でも、内部の骨組みの縁が切れていない。そのために交差部分が弱点になり難く、地山が動いて押し出し力が生じても縦枠と横枠とが一体で抵抗するから、交差部が破損の原因とならない。
<c> 多孔帯状体それ自体が湾曲変形または折り曲げ変形、或いは筒状に形成するため、湾曲状態又は折り曲げ状態を拘束する拘束部材が無く、法枠を構成する部材を削減することができる。つまり、法枠の構成を簡素にすることができるため、法枠の構築が容易となる。
<d> 多孔帯状体を樹脂、又は樹脂を含む複合材料としたため、金属を材料とした場合に起こる腐食を防止することができ、長年にわたって確実に法枠を維持することができる。また、多孔帯状体をロール状に保管することができるため、法枠を施工する時の持ち運びなどを容易にすることができる。
<e> 湾曲状態又は折り曲げ状態を維持する間隔保持材により、多孔帯状体の変形を維持すれば、法枠への植生を妨げることなく、より確実に多孔帯状体の変形を維持できる。
<a> 十文字状の法枠で囲まれた範囲に植生を施すことができることはもちろん、湾曲変形または折り曲げ変形、或いは筒状に形成した多孔帯状体に植生可能な砂基材が吹き付けられて形成される法枠自体にも植生を施すことができる。そのために法面の全範囲にわたって植物を育成することができ、遠方から見ても白っぽい枠体は植物の陰に隠れてしまい、景観を損ねることがない。つまり、法枠そのものの表面から植物が生えて繁殖するという、従来の法枠では想像のできなかった景観を得ることができる。
なお、法枠に削孔を配置し、削孔に植生すれば、積極的に法枠に植生を施すことができる。
<b> 法枠骨組みが法面において連続に配置されるため、地山が動いて押し出し力が生じても法枠が一体で抵抗する。さらに、法枠の縦枠と横枠とが交差する場合には、法枠の縦枠と横枠とが交差する位置でも、内部の骨組みの縁が切れていない。そのために交差部分が弱点になり難く、地山が動いて押し出し力が生じても縦枠と横枠とが一体で抵抗するから、交差部が破損の原因とならない。
<c> 多孔帯状体それ自体が湾曲変形または折り曲げ変形、或いは筒状に形成するため、湾曲状態又は折り曲げ状態を拘束する拘束部材が無く、法枠を構成する部材を削減することができる。つまり、法枠の構成を簡素にすることができるため、法枠の構築が容易となる。
<d> 多孔帯状体を樹脂、又は樹脂を含む複合材料としたため、金属を材料とした場合に起こる腐食を防止することができ、長年にわたって確実に法枠を維持することができる。また、多孔帯状体をロール状に保管することができるため、法枠を施工する時の持ち運びなどを容易にすることができる。
<e> 湾曲状態又は折り曲げ状態を維持する間隔保持材により、多孔帯状体の変形を維持すれば、法枠への植生を妨げることなく、より確実に多孔帯状体の変形を維持できる。
以下、図面を参照にしながら本発明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(第一実施形態)
<1> 前提条件
本発明の対象とする構造物は、法面の上に、縦枠A1と横枠A2とを格子状に配置する法枠Aである。
法枠Aのほとんどの位置では縦枠A1と横枠A2が十文字状に交差しており、端部においては縦枠A1と横枠A2はT字状に交差している。
<1> 前提条件
本発明の対象とする構造物は、法面の上に、縦枠A1と横枠A2とを格子状に配置する法枠Aである。
法枠Aのほとんどの位置では縦枠A1と横枠A2が十文字状に交差しており、端部においては縦枠A1と横枠A2はT字状に交差している。
<2>多孔帯状体1
法枠Aの骨組みは、金網ではなく、合成樹脂性の多孔帯状体1によって構成する。
この多孔帯状体1は、多数の貫通孔を表面から裏面まで貫通させた材料を帯状に形成した資材である。
多数の貫通孔を表面から裏面まで貫通させた材料として、例えば合成樹脂や合成繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維を樹脂に含侵させグリッド状に一体整形した線材11を格子状に結合した資材を使用する。
図2の実施例に示す多孔帯状体1は、線材11を多少の間隔を介して格子状に結合した材料であるから、線材11と線材11の間には多くの孔12が開口している。
その孔12を通して後述する砂基材の吹き付け、植物の根の法面に向けた侵入などを許容することができる。
法枠Aの骨組みは、金網ではなく、合成樹脂性の多孔帯状体1によって構成する。
この多孔帯状体1は、多数の貫通孔を表面から裏面まで貫通させた材料を帯状に形成した資材である。
多数の貫通孔を表面から裏面まで貫通させた材料として、例えば合成樹脂や合成繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、炭素繊維を樹脂に含侵させグリッド状に一体整形した線材11を格子状に結合した資材を使用する。
図2の実施例に示す多孔帯状体1は、線材11を多少の間隔を介して格子状に結合した材料であるから、線材11と線材11の間には多くの孔12が開口している。
その孔12を通して後述する砂基材の吹き付け、植物の根の法面に向けた侵入などを許容することができる。
<3>多孔帯状体1の拘束
本発明では、「多孔帯状体1」を変形や屈曲させたものを、そのまま「法枠骨組み3」とすることもあるが、「多孔帯状体1」を変形や屈曲させて、多孔連結材2やスペーサー部材7のような「間隔保持材」によって拘束して、「法枠骨組み3」とすることもある。
本発明では、「多孔帯状体1」を変形や屈曲させたものを、そのまま「法枠骨組み3」とすることもあるが、「多孔帯状体1」を変形や屈曲させて、多孔連結材2やスペーサー部材7のような「間隔保持材」によって拘束して、「法枠骨組み3」とすることもある。
<4>多孔帯状体1の変形
この多孔帯状体1をアーチ状に湾曲変形させて、断面が半円状の法枠骨組み3を形成する。
多孔帯状体1を、図9に示すような断面コ字状や、ロ字状に折り曲げ変形させて法枠骨組み3を形成し、断面を矩形としてもよい。
この多孔帯状体1をアーチ状に湾曲変形させて、断面が半円状の法枠骨組み3を形成する。
多孔帯状体1を、図9に示すような断面コ字状や、ロ字状に折り曲げ変形させて法枠骨組み3を形成し、断面を矩形としてもよい。
<5>多孔帯体1の他の変形
多孔帯状体1を、筒状に屈曲変形させて、法枠骨組み3としてもよい。筒の形状は、図7に示すような円筒形状でもよいし、三角形や四角形などの他の多角形を成す角筒形状であってもよい。
図8に示すのは、多孔帯状体1の中間部分を波形に屈曲させた場合である。このように波形に屈曲させた場合は、波形部分がリブのように機能し、法枠骨組み3自体の強度が増すことになる。
ともあれ、法枠骨組み3の形状としては、法枠骨組み3と法面5との間に形成した空間や、或いは筒形のように法枠骨組み3内部に、後に述べる砂基材4を充填できるような形状であれば広く採用可能であって、そのバリエーションは様々なものが考えられる。
多孔帯状体1を、筒状に屈曲変形させて、法枠骨組み3としてもよい。筒の形状は、図7に示すような円筒形状でもよいし、三角形や四角形などの他の多角形を成す角筒形状であってもよい。
図8に示すのは、多孔帯状体1の中間部分を波形に屈曲させた場合である。このように波形に屈曲させた場合は、波形部分がリブのように機能し、法枠骨組み3自体の強度が増すことになる。
ともあれ、法枠骨組み3の形状としては、法枠骨組み3と法面5との間に形成した空間や、或いは筒形のように法枠骨組み3内部に、後に述べる砂基材4を充填できるような形状であれば広く採用可能であって、そのバリエーションは様々なものが考えられる。
<6>変形の維持
湾曲変形させても拘束が解除されると、原形が1枚の平板である多孔帯状体1は、もとの平板に戻ってしまう可能性もある。
そこで、アーチ状に湾曲変形させた多孔帯状体1の中間の位置に、間隔保持材として、図2に示すような多孔連結材2を取り付けて変形状態を維持させる。
この多孔連結材2も、金属製の金網ではなく、合成樹脂性の建設資材であり、多数の貫通孔を表面から裏面まで貫通させた板状体である。
この多孔連結材2の端部と、多孔帯状体1とを連結するには、例えば多孔連結材2の一部に切り込みを入れてL字状の枝を形成し、この枝を多孔帯状体1の線材に係合する方法を採用することができる。
あるいは鋼線をネジってリングを形成し、このリングを多孔帯状体1の開口部と多孔連結材2の開口部に係合する方法を採用することもできる。
なお、変形を維持するためには、図7に示すような、単なる棒状体の両端にフックを形成したような針金などの線状のスペーサー部材7を間隔保持材として使用して、拘束することも可能である。
ことに、筒状に屈曲した多孔帯状体1は、その筒形が変形しないように、間隔保持材を筒の中に掛け渡すと好適である。
湾曲変形させても拘束が解除されると、原形が1枚の平板である多孔帯状体1は、もとの平板に戻ってしまう可能性もある。
そこで、アーチ状に湾曲変形させた多孔帯状体1の中間の位置に、間隔保持材として、図2に示すような多孔連結材2を取り付けて変形状態を維持させる。
この多孔連結材2も、金属製の金網ではなく、合成樹脂性の建設資材であり、多数の貫通孔を表面から裏面まで貫通させた板状体である。
この多孔連結材2の端部と、多孔帯状体1とを連結するには、例えば多孔連結材2の一部に切り込みを入れてL字状の枝を形成し、この枝を多孔帯状体1の線材に係合する方法を採用することができる。
あるいは鋼線をネジってリングを形成し、このリングを多孔帯状体1の開口部と多孔連結材2の開口部に係合する方法を採用することもできる。
なお、変形を維持するためには、図7に示すような、単なる棒状体の両端にフックを形成したような針金などの線状のスペーサー部材7を間隔保持材として使用して、拘束することも可能である。
ことに、筒状に屈曲した多孔帯状体1は、その筒形が変形しないように、間隔保持材を筒の中に掛け渡すと好適である。
<7>多孔性材料51の敷設
法枠骨組み3を法面5上に設置する前に、予め法面5上に多孔性材料51を敷設することもある。
多孔性材料としては、多孔性帯状材1と同じ多数の貫通孔が形成された材料の使用が可能であって、アラミド繊維、炭素繊維を樹脂に含浸させ、グリッド状に一体成形した線材を格子状に結合した資材などが採用できる。
或いは、金網やエキスパンドメタルの表面を、亜鉛メッキ、より詳しくは亜鉛アルミニウム合金メッキによって防錆処理したような材料も採用できる。
このような多孔性材料51を法面5上に敷設することにより、法面の土壌の流出を防ぐとともに、貫通孔からの植生も阻害しない。
この多孔性材料51の上に重ねて、前記した法枠骨組み3を設置する。
法枠骨組み3を法面5上に設置する前に、予め法面5上に多孔性材料51を敷設することもある。
多孔性材料としては、多孔性帯状材1と同じ多数の貫通孔が形成された材料の使用が可能であって、アラミド繊維、炭素繊維を樹脂に含浸させ、グリッド状に一体成形した線材を格子状に結合した資材などが採用できる。
或いは、金網やエキスパンドメタルの表面を、亜鉛メッキ、より詳しくは亜鉛アルミニウム合金メッキによって防錆処理したような材料も採用できる。
このような多孔性材料51を法面5上に敷設することにより、法面の土壌の流出を防ぐとともに、貫通孔からの植生も阻害しない。
この多孔性材料51の上に重ねて、前記した法枠骨組み3を設置する。
<8>法枠骨組み3の敷設
法面上に配置する。
変形させた法枠骨組み3を、隣接する法枠骨組み3との間に間隔を空けて、法枠Aを構築する予定線の延長上に連続して法面の上に敷設する。
その場合に多孔帯状体1を、法面に縦方向(上下方向)と横断方向(水平方向)方向に交差させて敷設すれば、法面4の表面に井桁状の法枠Aを形成する。
敷設したら、要部にアンカー31を打ち込んで法枠骨組み3の法面上での移動を阻止する。
なお、実施例では法枠骨組み3を直接法面の上に敷設した場合を説明するが、法面の上に金網を敷設し、その金網の上に法枠骨組み3を敷設することも可能である。
法面上に配置する。
変形させた法枠骨組み3を、隣接する法枠骨組み3との間に間隔を空けて、法枠Aを構築する予定線の延長上に連続して法面の上に敷設する。
その場合に多孔帯状体1を、法面に縦方向(上下方向)と横断方向(水平方向)方向に交差させて敷設すれば、法面4の表面に井桁状の法枠Aを形成する。
敷設したら、要部にアンカー31を打ち込んで法枠骨組み3の法面上での移動を阻止する。
なお、実施例では法枠骨組み3を直接法面の上に敷設した場合を説明するが、法面の上に金網を敷設し、その金網の上に法枠骨組み3を敷設することも可能である。
<9>交差部の構成。(図3)
縦枠A1の法枠骨組み3と、横枠A2の法枠骨組み3との交差部においては両者を分断せずに一体化するように構成する。
そのために、縦枠A1あるいは横枠A2の一方の法枠骨組み3をつぶしたように変形させて他方の法枠骨組み3の下に配置する。
例えば一方の法枠骨組み3をアーチ状に構成した場合には、このアーチの半径を徐々に拡大してゆるいアーチとしてゆき、他の法枠骨組み3の下ではほぼ平面に近くなるまで半径を拡大させる。
このようにほぼ平面形状の法枠骨組み3を、他の法枠骨組み3の下に敷設し、交差部で上下に重なった法枠骨組み3を貫通して上方からアンカー31を打設して法面に縫い付ける。
アンカー31の長さは通常50〜150cm程度であって、その太さは10〜20mm程度であるが、法枠Aの高さなどに応じて選択され、アンカー31の長さは法枠Aの高さの2〜5倍程度が好ましい。
縦枠A1の法枠骨組み3と、横枠A2の法枠骨組み3との交差部においては両者を分断せずに一体化するように構成する。
そのために、縦枠A1あるいは横枠A2の一方の法枠骨組み3をつぶしたように変形させて他方の法枠骨組み3の下に配置する。
例えば一方の法枠骨組み3をアーチ状に構成した場合には、このアーチの半径を徐々に拡大してゆるいアーチとしてゆき、他の法枠骨組み3の下ではほぼ平面に近くなるまで半径を拡大させる。
このようにほぼ平面形状の法枠骨組み3を、他の法枠骨組み3の下に敷設し、交差部で上下に重なった法枠骨組み3を貫通して上方からアンカー31を打設して法面に縫い付ける。
アンカー31の長さは通常50〜150cm程度であって、その太さは10〜20mm程度であるが、法枠Aの高さなどに応じて選択され、アンカー31の長さは法枠Aの高さの2〜5倍程度が好ましい。
<10>砂基材の吹き付け
多孔帯状体1を法面5上に敷設したら、露出した法面4を残して、多孔帯状体1の上に砂基材4を吹き付ける。
砂基材4は、例えば砂と繊維とセメントと水を混合したような公知の材料を使用する。砂や繊維を接合する材料としてセメント材料を使用するが、接合材として、例えば高分子樹脂(接着剤のようなもの)も採用可能である。
混合する繊維は、短繊維でも長繊維でもよい。或いは短繊維を2種以上混合することもある。
繊維の種類としては、合成樹脂繊維の他、ガラス繊維など様々な繊維が採用可能である。
この砂基材4を攪拌し、コンプレッサで圧縮した空気によって、法面5に敷設した多孔帯状体1の上から、その内部の孔12に侵入するよう、多孔帯状体1上部から砂基材4を吹き付ける。
さらに多孔帯状体1の周囲にも多孔帯状体1を巻き込むように砂基材4を吹き付ける。
砂基材4の吹き付けに際しては、露出した法面5を残して、多孔帯状体1の上を対象に吹き付けるが、吹き付けの際に跳ね返った砂基材4が多孔帯状体1の周囲、すなわち露出した法面5上に飛散することは避けられない。
しかし砂基材4は植物の生育を阻害するものでなく、植生が可能な材料であるため、たとえ露出した法面5上に飛散して残ったとしても問題はない。
したがって従来のように、法枠Aで囲まれた内部にブルーシートを敷設して吹き付け材の飛散を阻止するというような枠内処理の作業は必要ない。
以上の施行の結果、多孔帯状体1に砂基材4の繊維が絡むことになり、大きな補強機能が得られる。
また多孔帯状体1に吹き付けた砂基材4は多孔帯状体1の孔12を通過して強制的に充填されるから、法面5の凹凸によって、多孔帯状体1が法面5から離れていても、法面5に密着した法枠Aが形成される。
アーチ状などに変形させた後の多孔帯状体1の間を連結する多孔連結材2も多数の孔12を開口しているから、多孔連結材2の下部の位置にも砂基材4を完全に充填することができる。
多孔帯状体1を法面5上に敷設したら、露出した法面4を残して、多孔帯状体1の上に砂基材4を吹き付ける。
砂基材4は、例えば砂と繊維とセメントと水を混合したような公知の材料を使用する。砂や繊維を接合する材料としてセメント材料を使用するが、接合材として、例えば高分子樹脂(接着剤のようなもの)も採用可能である。
混合する繊維は、短繊維でも長繊維でもよい。或いは短繊維を2種以上混合することもある。
繊維の種類としては、合成樹脂繊維の他、ガラス繊維など様々な繊維が採用可能である。
この砂基材4を攪拌し、コンプレッサで圧縮した空気によって、法面5に敷設した多孔帯状体1の上から、その内部の孔12に侵入するよう、多孔帯状体1上部から砂基材4を吹き付ける。
さらに多孔帯状体1の周囲にも多孔帯状体1を巻き込むように砂基材4を吹き付ける。
砂基材4の吹き付けに際しては、露出した法面5を残して、多孔帯状体1の上を対象に吹き付けるが、吹き付けの際に跳ね返った砂基材4が多孔帯状体1の周囲、すなわち露出した法面5上に飛散することは避けられない。
しかし砂基材4は植物の生育を阻害するものでなく、植生が可能な材料であるため、たとえ露出した法面5上に飛散して残ったとしても問題はない。
したがって従来のように、法枠Aで囲まれた内部にブルーシートを敷設して吹き付け材の飛散を阻止するというような枠内処理の作業は必要ない。
以上の施行の結果、多孔帯状体1に砂基材4の繊維が絡むことになり、大きな補強機能が得られる。
また多孔帯状体1に吹き付けた砂基材4は多孔帯状体1の孔12を通過して強制的に充填されるから、法面5の凹凸によって、多孔帯状体1が法面5から離れていても、法面5に密着した法枠Aが形成される。
アーチ状などに変形させた後の多孔帯状体1の間を連結する多孔連結材2も多数の孔12を開口しているから、多孔連結材2の下部の位置にも砂基材4を完全に充填することができる。
<11>筒状法枠骨組み3への砂基材4の吹き付け。
多孔性帯状材1を円筒形や多角筒形にした法枠骨組み3には、図7に示すように、多孔性帯状材1の貫通孔を通して、筒の内部に砂基材4を充填する。
図のように円筒形の法枠骨組み3の場合は、法枠骨組み3の幅方向両側の骨組み3下と法面5との間にも砂基材4を吹き付け、その設置を安定化する。
多孔性帯状材1を円筒形や多角筒形にした法枠骨組み3には、図7に示すように、多孔性帯状材1の貫通孔を通して、筒の内部に砂基材4を充填する。
図のように円筒形の法枠骨組み3の場合は、法枠骨組み3の幅方向両側の骨組み3下と法面5との間にも砂基材4を吹き付け、その設置を安定化する。
<12>植生基盤材の吹きつけ。
縦横の枠A1、A2で囲まれ、法面の地山が露出している面A3には植生基盤材を吹き付ける。
植生基盤材としては、植生基材、種子、肥料、接合材などを混合した公知のものを採用することができる。
この植生基盤材を、攪拌し、コンプレッサで圧縮した空気によって、砂基材4の吹き付けを行っていない露出した法面5の上に吹き付け、法枠Aを完成する。
縦横の枠A1、A2で囲まれ、法面の地山が露出している面A3には植生基盤材を吹き付ける。
植生基盤材としては、植生基材、種子、肥料、接合材などを混合した公知のものを採用することができる。
この植生基盤材を、攪拌し、コンプレッサで圧縮した空気によって、砂基材4の吹き付けを行っていない露出した法面5の上に吹き付け、法枠Aを完成する。
<13>枠の特徴。
前記したように砂基材4にはセメントを混合してある。
しかし一般に砂基材4においては、セメント量はきわめて少量に設定しておく。
そのために砂基材4を吹き付けた法枠Aの部分がコンクリートブロックのように強固に硬化してしまうことはなく、砂粒子間には十分な間隔が維持されている。
その結果、各法枠Aは大きな保水性を維持することが可能であり、さらに周囲から飛来した植物の種子が砂基材4に定着することも可能である。
また、法枠骨組み3を敷設していない部分は、法面5が露出しているから、そのこの露出面A3に周囲から飛来した植物の種子が定着して生育することは十分に可能である。
このように、砂基材4は法面5の全面に吹き付ける必要はなく、法枠骨組み3の上を中心に吹き付けを行い、他の法面5は露出させたままであるから、施工が迅速で経済的である。
また、多孔帯状体1に繊維を含んだ砂基材4を吹き付けるから、繊維が多孔帯状体1の孔12に絡んで、初期の段階から法面5の表面の崩壊などを抑制する補強効果を期待することができる。
さらに時間とともに植物が成長すれば、根茎の緊縛力が大きくなることが期待できるため、経年後の法枠Aはさらに傾斜面の安定性が向上する。
前記したように砂基材4にはセメントを混合してある。
しかし一般に砂基材4においては、セメント量はきわめて少量に設定しておく。
そのために砂基材4を吹き付けた法枠Aの部分がコンクリートブロックのように強固に硬化してしまうことはなく、砂粒子間には十分な間隔が維持されている。
その結果、各法枠Aは大きな保水性を維持することが可能であり、さらに周囲から飛来した植物の種子が砂基材4に定着することも可能である。
また、法枠骨組み3を敷設していない部分は、法面5が露出しているから、そのこの露出面A3に周囲から飛来した植物の種子が定着して生育することは十分に可能である。
このように、砂基材4は法面5の全面に吹き付ける必要はなく、法枠骨組み3の上を中心に吹き付けを行い、他の法面5は露出させたままであるから、施工が迅速で経済的である。
また、多孔帯状体1に繊維を含んだ砂基材4を吹き付けるから、繊維が多孔帯状体1の孔12に絡んで、初期の段階から法面5の表面の崩壊などを抑制する補強効果を期待することができる。
さらに時間とともに植物が成長すれば、根茎の緊縛力が大きくなることが期待できるため、経年後の法枠Aはさらに傾斜面の安定性が向上する。
<14>法枠Aへの削孔。
前記したように、縦枠A1、横枠A2ともに砂基材4で構成してあるから保水性、種子の定着性が保持されており、周囲の植物の種が定着して育成することが可能である。
しかしそのような自然現象を待つだけでなく、積極的に法枠Aに植生することも可能である。
そのために砂基材4を吹き付けて構成した縦枠A1、横枠A2に上部から、あるいは側面から削孔6する。
砂基材4のセメント量を、形状を保つ最少量として設計しておけば、その主要材料は砂であるから、特別な削岩機を使わなくとも容易に削孔することができる。
この削孔6は法枠Aの内部だけに形成するか、あるいは法枠Aを貫通して法面5の地山の内部まで形成する。
そしてこの削孔6に植生基盤材と植物の苗8を挿入する。
あるいは削孔6内に挿入した植生基盤材に種を植える。
砂基材4は大きな保水性も備えているから、法枠Aにおいて、削孔6の内部の植物はその根を容易に砂基材4の内部に伸ばし、あるいは法面5地山の内部に伸ばすことができる。特に樹木の根は、草木の根以上に法枠A内や法面5下へ長く伸びるため、法枠Aや法面5の補強となり、草木が枯れる冬でも、その補強効果は衰えない。
その結果、図6に示すように、縦枠A1、横枠A2で囲まれた露出面A3からだけでなく、縦枠A1、横枠A2そのものの表面から植物が生えて繁殖するという、従来の法枠Aでは想像のできなかった景観を得ることができる。
前記したように、縦枠A1、横枠A2ともに砂基材4で構成してあるから保水性、種子の定着性が保持されており、周囲の植物の種が定着して育成することが可能である。
しかしそのような自然現象を待つだけでなく、積極的に法枠Aに植生することも可能である。
そのために砂基材4を吹き付けて構成した縦枠A1、横枠A2に上部から、あるいは側面から削孔6する。
砂基材4のセメント量を、形状を保つ最少量として設計しておけば、その主要材料は砂であるから、特別な削岩機を使わなくとも容易に削孔することができる。
この削孔6は法枠Aの内部だけに形成するか、あるいは法枠Aを貫通して法面5の地山の内部まで形成する。
そしてこの削孔6に植生基盤材と植物の苗8を挿入する。
あるいは削孔6内に挿入した植生基盤材に種を植える。
砂基材4は大きな保水性も備えているから、法枠Aにおいて、削孔6の内部の植物はその根を容易に砂基材4の内部に伸ばし、あるいは法面5地山の内部に伸ばすことができる。特に樹木の根は、草木の根以上に法枠A内や法面5下へ長く伸びるため、法枠Aや法面5の補強となり、草木が枯れる冬でも、その補強効果は衰えない。
その結果、図6に示すように、縦枠A1、横枠A2で囲まれた露出面A3からだけでなく、縦枠A1、横枠A2そのものの表面から植物が生えて繁殖するという、従来の法枠Aでは想像のできなかった景観を得ることができる。
<15>植生の他の態様
図10に示すのは、樹木の植生の他の実施態様であって、法枠A1若しくはA2に、法面5下にまで達する削孔6を形成し、その中に、樹木の苗8を挿入する。その場合、苗8を、紙や生分解性樹脂などで形成した筒体9の中に、土壌や肥料と一緒に入れておき、その筒体9のまま削孔6の中に挿入する。
削孔6の中で紙や生分解性樹脂が分解され、樹木の苗8が根を法面5下の土壌や砂基材4の中へ根を伸ばして、より確実に樹木の根が法枠Aや法面を補強する。
図10に示すのは、樹木の植生の他の実施態様であって、法枠A1若しくはA2に、法面5下にまで達する削孔6を形成し、その中に、樹木の苗8を挿入する。その場合、苗8を、紙や生分解性樹脂などで形成した筒体9の中に、土壌や肥料と一緒に入れておき、その筒体9のまま削孔6の中に挿入する。
削孔6の中で紙や生分解性樹脂が分解され、樹木の苗8が根を法面5下の土壌や砂基材4の中へ根を伸ばして、より確実に樹木の根が法枠Aや法面を補強する。
<16>(他の実施形態)
上述の実施形態では、砂基材4の供給方法として、法枠骨組み3の上から吹き付けた例を示したが、法面5と法枠骨組み3との間に砂基材4が充填されればよく、連続してポンプから吐き出したり、注入するような公知の種々の方法を用いて供給することができる。また、法枠骨組み3の受けから、砂基材4を吹き付けてもよい。
また、上述の実施形態では、連結多孔体2が法枠Aとほぼ同じ長さで連続している例を示したが、多孔帯状体1の変形を維持できれば分割した複数の連結多孔体により変形を維持するものでもよい。
さらに、上述の実施形態では、交差部にアンカーを配置した例を示したが法面に法枠骨組みを固定できれば、アンカーを交差部に配置しなくてもよい。
上述の実施形態では、砂基材4の供給方法として、法枠骨組み3の上から吹き付けた例を示したが、法面5と法枠骨組み3との間に砂基材4が充填されればよく、連続してポンプから吐き出したり、注入するような公知の種々の方法を用いて供給することができる。また、法枠骨組み3の受けから、砂基材4を吹き付けてもよい。
また、上述の実施形態では、連結多孔体2が法枠Aとほぼ同じ長さで連続している例を示したが、多孔帯状体1の変形を維持できれば分割した複数の連結多孔体により変形を維持するものでもよい。
さらに、上述の実施形態では、交差部にアンカーを配置した例を示したが法面に法枠骨組みを固定できれば、アンカーを交差部に配置しなくてもよい。
A:法枠
A1:縦枠
A2:横枠
A3:露出面
1:多孔帯状体
2:多孔連結材
3:法枠骨組み
4:砂基材
5:法面
6:削孔
7:スペーサー部材
8:苗
9:筒体
A1:縦枠
A2:横枠
A3:露出面
1:多孔帯状体
2:多孔連結材
3:法枠骨組み
4:砂基材
5:法面
6:削孔
7:スペーサー部材
8:苗
9:筒体
Claims (15)
- 法面の上に配置される法枠の構造であって、
表面から裏面まで貫通した多数の貫通孔を有する多孔帯状体と、
前記多孔帯状体それ自体が、前記法面側が凹側となるように湾曲変形し、折り曲げ変形し、又は筒状に屈曲することにより形成され、前記法面に連続に配置される法枠骨組みと、
少なくとも前記法枠骨組みと前記法面との間に供給される植生可能な砂基材とを備え、
前記多孔帯状体は、樹脂、又は樹脂を含む複合材料によって形成した帯状体であり、
前記法枠組みが縦枠、横枠を持つ格子状に配置され、
前記植生可能な砂基材が繊維を含有するとともに、保水性を有している
法枠の構造。 - 前記縦枠および横枠のそれぞれが法面の一方向に渡って一枚の帯状体から成り、
前記植生可能な砂基材が繊維を含有するとともに、保水性を有している
ことを特徴とする請求項1記載の法枠の構造。 - 法枠には、そのものの表面から植物が生育していることを特徴とする
請求項1又は2記載の法枠の構造。 - 前記した砂基材が含有する繊維は、合成樹脂繊維、ガラス繊維などであることを特徴とする
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の法枠の構造。 - 前記多孔帯状体の湾曲変形、折り曲げ変形、又は筒状変形を、線状の間隔保持材の両端を多孔帯状体に引っ掛けることによって拘束したことを特徴とする
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の法枠の構造。 - 前記法枠骨組みを格子状に配置して、縦枠と横枠とを形成し、
前記縦枠の法枠骨組みと前記横枠の法枠骨組みとの交差部において、一方の法枠骨組みを変形させて他方の法枠骨組みの下に配置し、
上下に重なった前記法枠骨組みを貫通してアンカーを打設し、
前記法枠骨組みの上から、前記砂基材を供給して行う、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の法枠の構造。 - 前記多孔帯状体を前記法面に配置する工程と、
前記多孔状体それ自体が、前記法面側が凹側となるように湾曲変形し、折り曲げ変形し、又は筒状に屈曲することにより法枠骨組みを形成する工程と、
前記法枠骨組みの上から、植生可能な砂基材を供給する工程とを備える
法枠の構築方法。 - 前記した砂基材が含有する繊維は、合成樹脂繊維、ガラス繊維などであることを特徴とする
請求項7記載の法枠の構築方法。 - 線状の間隔保持材によって、両端を引っ掛けることにより、
前記多孔帯状体の湾曲変形、折り曲げ変形、又は筒状の屈曲変形を拘束して法枠骨組みを形成する
請求項7又は8に記載の法枠の構築方法。 - 多孔帯状体として、樹脂、又は樹脂を含む複合材料によって形成した帯状体とすることを特徴とする
請求項7乃至9のいずれか1項に記載の法枠の構築方法。 - 前記法枠骨組みを格子状に配置することにより、縦枠と横枠とを形成し、
前記縦枠の法枠骨組みと前記横枠の法枠骨組みとの交差部において、一方の法枠骨組みを変形させて他方の法枠骨組みの下に配置し、
上下に重なった前記法枠骨組みを貫通してアンカーを打設し、
前記法枠骨組みの上から、前記砂基材を供給して行う、
請求項7乃至10のいずれか1項に記載の法枠の構築方法。 - 法枠骨組みを設置する前に、法面上に、多数の貫通孔を表面から裏面まで貫通させた多孔性材料を敷設することを特徴とする
請求項7乃至11のいずれか1項に記載の法枠の構築方法。 - 多孔性材料として、樹脂、又は樹脂を含む複合材料によって形成した網状材、或いは防錆処理した金網やエキスパンドメタルを使用することを特徴とする
請求項12記載の法枠の構築方法。 - 前記法枠に削孔し、
その削孔部に植生を行う、
請求項7乃至13のいずれか1項に記載の法枠の構築方法。 - 前記法枠に、法面表面下まで至る削孔部を掘削し、
その削孔部に、紙や生分解性樹脂などの筒体内に入れた樹木の苗を入れたものを挿入し、
植生を行う、
請求項14記載の法枠の構築方法。
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- 2008-02-15 JP JP2008034597A patent/JP2008163741A/ja active Pending
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