JP2005066677A - 金属クラッド材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【要 約】
【課 題】 2枚以上の金属材を重ねて圧延し、それら金属材を圧着させる金属クラッド材の製造方法において、穴あき等の欠陥を生じることなく、かつ製造コストの増加を招くことなく、圧着強度に優れた金属クラッド材の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明は2枚以上の金属材を重ねて圧延し、前記金属材を圧着する金属クラッド材の製造方法において、前記圧延を施す前に前記金属材の圧着予定面の少なくとも一方を粗面化されたロールで圧下することにより粗面化処理を施する。
【選択図】 図1
【課 題】 2枚以上の金属材を重ねて圧延し、それら金属材を圧着させる金属クラッド材の製造方法において、穴あき等の欠陥を生じることなく、かつ製造コストの増加を招くことなく、圧着強度に優れた金属クラッド材の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明は2枚以上の金属材を重ねて圧延し、前記金属材を圧着する金属クラッド材の製造方法において、前記圧延を施す前に前記金属材の圧着予定面の少なくとも一方を粗面化されたロールで圧下することにより粗面化処理を施する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ステンレス鋼やアルミ合金等の金属材を2枚以上重ねて圧延し、それら金属材を圧着する金属クラッド材の製造方法に関し、圧着強度に優れた金属クラッド材を歩留り良く、しかも低コストで製造する方法に関する。
金属クラッド材とは、性質の異なる異種金属をその厚み方向に積層状に一体化した材料のことで、それぞれの金属の特徴を兼ね備えるようにすることができる。また、焼鈍することによって異種金属の成分を相互拡散させ、溶製後、鋳造,圧延という従来の製法では製造が困難であった金属材料であっても、製造できるようになったものもあり、金属クラッド材は焼鈍するにあたってその素材となる。金属クラッド材には、要求される性能や用途に応じて各種の金属や合金の組み合せのものがあるが、特に製品厚みの薄い金属帯状の金属クラッド材の製造は圧延で2枚以上の金属材を圧着する方法がとられる。以降、異種金属を圧着するための圧延を圧着圧延と称する。
圧着圧延で金属クラッド材を製造するにあたっては、2個以上のコイル状に巻かれた金属材を巻き出し、圧延機入側で重ね合わせ、圧延機の入側および出側から張力を付与しながら、圧延ロールで上下から圧下して圧着させ、1枚の板(金属帯)として1個のコイルに巻き取る方法が一般的である。図3は、圧延によって金属クラッド材を製造する際に使用する従来から知られている圧延装置の例を模式的に示す配置図である。図3中の矢印は、金属材3,4の進行方向を示す。
巻き出し側のリール1およびリール2から巻き出された金属材3,4は、圧延ロール5で圧延されて圧着し、巻き取り側のリール6で巻き取られる。ここで、金属クラッド材では、圧着された金属材同士の圧着強度が重要であり、この圧着強度を上げるために、従来からいくつかの方法が試みられている。
特許文献1では、圧延前に金属材の圧着面をブラシングして酸化物や不純物等を除去するとともに、圧着面にアルミを介在させて金属原子の拡散速度を高くし、かつ20〜50%の圧下率で圧延することによって、圧着強度を向上させる方法を開示している。
また、特許文献2では、真空槽内で活性化処理する金属クラッド材の製造法において、低圧不活性ガス雰囲気の圧力,交流電流の周波数,電極の面積等を所定条件に規定してスパッタエッチング処理した後、冷間圧延して圧着することにより、用途に応じた圧着強度が得られる方法を開示している。
また、特許文献3では、真空槽内で圧着面をイオンエッチングして活性化させた後、圧着圧延を行ない、加熱拡散処理を施す方法が開示されている。
特開平1-138078号公報
特公平7-55384 号公報
特開2001-87872号公報
しかしながら特許文献1で開示された技術では、金属材の表面に直接ブラシを接触させてブラシングするため、薄肉の金属材を適用した場合には穴あき等の欠陥を生じやすいという問題がある。また、ブラシの摩耗等によりブラシング効果の持続が難しいことや、ブラシと金属面の接触が不均一になりやすく、圧着むらが生じやすいという問題がある。また圧着面にアルミを介在させるための方法として、金属材にアルミめっきを施したり、圧着する金属材の間にアルミ箔を挿入する方法を開示しているが、めっきをするには別の専用設備が必要であるし、アルミ箔を挿入するには該アルミ箔の蛇行やしわの発生の対策が必要であるし、いずれも製造コストが高くなるという問題がある。
また特許文献2で開示された技術では、スパッタエッチング処理装置から圧延装置に至るまで、全て真空槽内に設置するというもので、たとえば冷却ファンを用いて空冷することを必要とする圧延機モーター等の設置が必要となった場合、それは空気がないから不可能になるという大きな問題があるだけでなく、各設備の規模的な制約から板幅等も狭いものに限られてしまうという問題がある。
また特許文献3で開示された技術では、圧延装置から加熱装置まで、全て真空槽内に設置し、圧着圧延した後、加熱拡散処理を行なうとしているが、特許文献2と同様に設備的な問題があるだけでなく、金属材によっては加熱処理により組織変態を引き起こし、硬さ等の機械的性質に悪影響を及ぼすこともあるので、製造できる金属クラッド材の種類が限られるという問題がある。また、加熱処理のために製造コストが高くなるという問題もある。
本発明の目的は、かかる従来技術の問題を解消することにあり、2枚以上の金属材を重ねて圧延し、それら金属材を圧着する金属クラッド材の製造方法において、穴あき等の欠陥を生じさせることなく、かつ製造コストやランニングコストの増加を招くことなく、圧着強度に優れた金属クラッド材の製造方法を提供することを目的とする。
前記した課題を解決するために、本発明は2枚以上の金属材を重ねて圧延し、前記金属材を圧着する金属クラッド材の製造方法において、前記圧延を施す前に前記金属材の圧着予定面の少なくとも一方を、粗面化されたロールで圧下することにより粗面化することとした。
本発明によれば、2枚以上の金属材を重ねて圧延し、それら金属材を圧着させて金属クラッド材を製造する際に、穴あき等の欠陥や圧着むらを生じさせることなく、かつ製造コストやランニングコストの増大を招くことなく、圧着強度に優れた金属クラッド材を製造することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の圧着圧延による金属クラッド材の製造に供される圧延機の概略側面図であり、1,2は金属材の巻き出しのためのリール、3,4はそれぞれ圧着される前の被圧延材である金属材、5は圧延ロールであり、6は圧着された金属クラッド材を巻き取るためのリールである。本発明では、圧着させる前の被圧延材である金属材3,4の少なくとも一方に、予め粗面化されたロール7(以下、粗面化ロールという)で圧下し、金属材3,4の圧着予定面に粗面化処理を施す。図1中、実線で示すロール7のうち、上側のロールを予め粗面化されたものとすることで足りるが、図1中、破線で示すロール7のうち、下側のロールを予め粗面化されたものとしても良いし、あるいはその両方を実施しても良い。図1中の矢印は、金属材3,4の進行方向を示す。
図2は、粗面化ロール7で金属材4を圧下する際のロールの配置の例を示す図である。図2中の矢印は、金属材4の進行方向を示す。
本発明者らは、この粗面化ロール7の表面を予め粗面化しておくことで、ロール側の粗面が金属材4の圧着予定面に転写してこれを粗面化することができ、かつそれを圧着圧延に先立って行なうことにより、圧着強度に優れた金属クラッド材の製造が可能なことを見出した。
粗面化ロール7表面の粗面化の方法として、砥石研磨や放電加工等による方法もあるが、ショットブラスト処理が、技術的に簡単で装置メンテナンスも容易で、装置コストもランニングコストも安いため、最も好ましい。
ショットブラスト処理とは、球状粒(ショット粒とも言う。金属が金属酸化物であることが多い。)を空気圧や遠心力で金属材の表面に衝突させる処理のことである。ショットブラスト処理された粗面化ロール7の表面には、微細な凹凸ができて粗面化される。
このような粗面化ロール7で金属材4を圧下すると、金属材4の表面に微細な凹凸が転写される。そこで、圧着予定面にこの微細な凹凸を転写して粗面化し、異種金属同士での圧着圧延を行なったところ、圧着性が極めて向上することを見出した。
圧着性が向上するのは、金属材4表面の凹凸の先端の鋭利な突起部分が、他方の金属材3の表面に突き刺さるため、剥離し難くなるからと推定される。ここで、圧着圧延に用いる金属材3,4双方の圧着予定面を粗面化するようにしても良いし、あるいは金属材3,4のいずれか一方のみの圧着予定面を粗面化しても良い。
一方のみの金属材の圧着予定面を粗面化する場合には、圧着する金属材3,4のうち硬質な方を粗面化することが望ましい。これは、軟質な金属材よりも硬質な金属材の凹凸の方が、圧着圧延した際に潰れ難く、他方の金属材によく突き刺さるため、その後、剥離し難くなって圧着性向上の効果が大きいと考えられるからである。
また、金属材4の粗面化に際し、粗面化ロール7で金属材4を圧下する場合には、粗面化ロール7表面の凹凸を金属材4の表面に転写するのが目的であるから、粗面化ロール7の周速度と金属材4の通板速度を同じにし、圧下率は粗面化ロール7表面の粗さを金属材4に転写するために必要な最小限の圧下率を確保すれば良い。このため、金属材4に穴あき等の欠陥を生じることもなく、金属材4の厚みが小さい場合にも適用できる。
また、ブラシと比べて粗面化ロール7表面の凹凸は、圧下という格段に金属材との接触が均一な動作により転写されるから、圧着むらを生じることも殆どない。
ところで、金属材4の片側面のみを粗面化する場合には、粗面化しない側の面に、通常の鏡面研磨したロールを配置すれば良い。そして、ここに例示しないが、3枚の金属材を重ねて圧延し、圧着するような場合、たとえば中間に配置する金属材の表裏両面を粗面化するとすれば、上下両方とも粗面化ロールとして、圧着圧延に先立って圧下するなどしても良い。
また、粗面化ロール7表面の粗面化に際しては、対象とする金属材4の種類等に応じて適切な粗さを与えれば良く、ショットブラスト処理では球状粒(ショット粒)を研削用砥石の粒度(JIS R6001)に見立てて、適宜選択すれば良い。砥石研磨や放電加工等の方法による場合でも、砥石粒度や放電電圧等によって粗面化ロール7表面の粗さの調整が可能である。
ただし、粗面化ロール7表面の粗さが 0.5μmRa(JIS B0601)未満では、十分な圧着性が得られないことがある。一方、20μmRa(JIS B0601)を超えると、ロールの粗面化にそれだけ大粒のショット粒や砥石が必要になって、コストが高くなる。したがって粗面化ロール7表面の粗さは、 0.5〜20μmRaの範囲内とするのが好ましい。
なお、ここで、上記したRaは、JIS B0601:2001にいう算術平均粗さRa(3 )を示し、粗面化ロール7表面をロールの軸方向に測定した値であり、カットオフ値を1.0mm ,評価長さを4mmとして測定した値を示している。
粗面化ロール7表面の粗さをこの範囲内に維持すると、金属材4の表面に転写された凹凸の粗さも、0.5〜20μmRaとなる。しかも金属材4に転写された凹凸の突起部分の先端が鋭利になるので、他方の金属材3の表面に突き刺さり、剥離し難くなるため、圧着性が向上する。
粗面化ロール7による金属材4の圧下は、圧着圧延の前に別の場所で行なっても良いし、あるいは圧着圧延と連続した工程の中で行なってもよい。
ここで金属材3,4の種類や組み合わせは特に限定せず、ステンレス鋼,一般の炭素鋼,銅,アルミ,チタン等のいずれでも良い。
また3枚以上の金属材からなる金属クラッド材を製造する際には、それぞれの金属材の圧着予定面のうちの少なくとも一方を粗面化すれば良いことに変わりはない。
[実施例1]
本発明を、異種の金属材3,4を圧着して2層の金属クラッド材を製造する場合に適用した実施例について説明する。表1,2,3に発明例および比較例の金属材3,4の種類,厚み,圧延の条件を示す。なお、表1,2,3中の発明例および比較例の金属材3,4の幅は、いずれも 500mmとした。
本発明を、異種の金属材3,4を圧着して2層の金属クラッド材を製造する場合に適用した実施例について説明する。表1,2,3に発明例および比較例の金属材3,4の種類,厚み,圧延の条件を示す。なお、表1,2,3中の発明例および比較例の金属材3,4の幅は、いずれも 500mmとした。
ここで、圧着圧延においては、図1に示すような4段圧延機を用いて、一般的な金属クラッド材の圧着圧延に供される条件に準じた条件に基づいて実施した。具体的には圧延ロール5として直径200mm のハイスロールを用い、圧延ロール5と金属材3,4との間の潤滑条件は無潤滑とした。
金属材4の粗面化に際しては、図2に示すように上下2本のロールのうちの上ロールを粗面化したものとし、図1に示すように配置して施した。ショットブラスト処理によって粗面化した粗面化ロール7を金属材4の圧着予定面側である上側に配置し、金属材4の圧着予定面ではない側には通常のロール(粗面化していないロール)を配置し、金属材4を通板させて、金属材4の圧着予定面を粗面化した。
粗面化ロール7の材質は冷間ダイス鋼とし、直径は 200mmとした。また、粗面化ロール7を粗面化する際には、ショット粒として粒度#100 (JIS R6001)のアルミナを使用して、ショットブラスト処理を行なった。その結果、粗面化ロール7表面の粗さは、10μmRa(JIS B0601)であった。
発明例1,2,3,4は、金属材3を厚み0.2mm のステンレス鋼(JIS SUS304 )とし、金属材4を厚み0.05mmのアルミ(JIS A1050)とし、巻き出し側のリール1,2からそれぞれ巻き出し、粗面化ロール7により金属材4の圧着予定面を粗面化し、次いで圧延ロール5によって圧下率5%,10%,20%,30%の圧延を行ない、巻き取り側のリール6で巻き取った。粗面化ロール7での圧下は、荷重3kNを与えることで金属材4の粗面化が可能であった。なお、圧下率は 1.0%以下であった。
発明例5,6,7,8は、金属材3を厚み0.2mm のステンレス鋼(JIS SUS304 )とし、金属材4を厚み0.05mmの銅(JIS C1020)とし、その他は発明例1,2,3,4と同じ条件とした。
圧延荷重や圧延張力は、所望の圧下率が得られるように、各々の金属材3,4に応じて設定した。
発明例9〜16は、それぞれ発明例1〜8と同じ金属材3,4を使用し、予め粗面化ロール7によって金属材4の圧着予定面を粗面化した後、圧延機に装入したものである。発明例9〜16の粗面化は、発明例1〜8と同じ条件で行なった。
発明例17〜20は、金属材3を厚み 0.1mmのステンレス鋼(JIS SUS430 )とし、金属材4を厚み0.03mmのアルミ(JIS A1050)とし、その他は発明例1〜4と同じ条件とした。
発明例21〜24は、金属材3を厚み0.05mmのステンレス鋼(JIS SUS430 )とし、金属材4を厚み0.02mmのアルミ(JIS A1050)とし、その他は発明例1〜4と同じ条件とした。
なお、発明例1〜8のように、リール1,2から金属材4を巻き出しつつ、粗面化と圧着圧延を連続的にライン内で行なうことをオンライン粗面化処理と呼び、発明例9〜16のように、予め粗面化処理を施した後、巻き出し側のリール1または2に挿入する方法をオフライン粗面化処理と呼ぶこととする。
一方、比較例1は、圧着圧延に先立って金属材の圧着予定面を粗面化しないで、圧下率30%の圧着圧延だけを行なったものである。比較例2〜5は、粗面化の代わりにブラシングを施し、圧下率5%,30%の圧延を行なったものである。
ここで、ブラシングについて、図4に従い簡単に説明する。図4において、8はブラシングに用いる回転ブラシであり、軟鋼針金が円柱中心から放射線状に広がっている。ブラシングは、回転ブラシ8を回転させながら金属材4に接触させて、金属材4の側を矢印方向に移送することにより、その表面を研削して凹凸を付与し、圧着強度の向上を図る方法である。
表1,2に、各発明例と比較例の圧着強度と表面性状の評価も記載した。圧着強度の評価方法は、Tピール剥離試験を採用した。Tピール剥離試験とは、金属クラッド材を幅10mmに切り出し、圧着した各々の金属材3,4を上下方向に引っ張り、剥離したときの荷重で圧着強度を評価するものである。表1,2では、剥離荷重が 500N/10mm以上を良好(○), 200N/10mm以上〜 500N/10mm未満をやや不良(△), 200N/10mm未満を不良(×)として評価した。
表面性状の評価方法は、金属クラッド材表面の面積1000mm2 あたりの欠陥(穴あき等)の個数が2個未満を良好(○),2個以上〜10個未満をやや不良(△),10個以上を不良(×)として評価した。
粗面化ロール7によるオンライン粗面化処理を施した発明例1〜8では、いずれも圧着強度,表面性状は良好であった。また、オフライン粗面化処理を施した発明例9〜16も、それぞれ発明例1〜8と同様に、圧着強度,表面性状は良好であった。ステンレス鋼の材質と厚みを変えてオンライン粗面化処理を施した発明例17〜24も、圧着強度,表面性状は良好であった。
ところが、粗面化処理を行なわず、圧下率30%の圧着圧延だけを行なった比較例1は、剥離試験では小さい荷重で剥離してしまい、圧着強度の評価は不良(×)であった。
ブラシングを施した後、圧下率5%の圧延を行なった比較例2は、圧着強度の評価はやや不良(△)であり、表面性状はアルミ面にブラシングによる穴あきが多数発生したため、 評価は不良(×)であった。ブラシングを施した後、圧下率30%の圧延を行なった比較例3〜5は、圧着強度の評価は良好(○)であったが、表面性状については、比較例2と同様に穴あきが多数発生したため、 評価は不良(×)であった。
[実施例2]
本発明を、異種の金属材3,4を圧着して3層(積層順:金属材3/金属材4/金属材3)の金属クラッド材を製造する場合に適用した実施例について説明する。表4に発明例および比較例の金属材3,4の種類,厚み,圧延の条件を示す。
本発明を、異種の金属材3,4を圧着して3層(積層順:金属材3/金属材4/金属材3)の金属クラッド材を製造する場合に適用した実施例について説明する。表4に発明例および比較例の金属材3,4の種類,厚み,圧延の条件を示す。
ここで、圧着圧延においては、図5に示すような4段圧延機を用いて、一般的な金属クラッド材の圧着圧延に供される条件に準じた条件に基づいて実施した。なお、この実施例2では、粗面化ロール7で金属材4の両面にオンライン粗面化処理を施すものとし、その他の条件については、上記の実施例1に準じるものとする。
発明例25は、金属材3,3’を厚0.05mmのアルミニウム(JIS A1050)とし、金属材4を厚さ 0.2mmのステンレス鋼(JIS SUS430 )とし、巻き出し側のリール1,1’,2からそれぞれ払い出し、粗面化ロール7により金属材4の圧着予定面すなわち両面にオンライン粗面化処理を施し、次いで圧延ロール5によって圧下率30%の圧着圧延を行ない、巻き取り側のリール6で巻き取った。
一方、比較例6は、上下粗面化ロール7を開放し、オンライン粗面化処理を施さずに、圧下率30%の圧着圧延だけを行なったものである。
表4に、発明例25と比較例6の圧着強度と表面性状の評価も記載した。評価方法は、上記の実施例1と同様の方法を採用した。
粗面化ロール7によるオンライン粗面化処理を施した発明例25では、圧着強度,表面性状は良好であった。粗面化を行なわず、圧下率30%の圧着圧延だけを行なった比較例6では、剥離試験では小さい荷重で剥離してしまい、圧着強度の評価は不良(×)であった。
1 巻き出し側のリール
2 巻き出し側のリール
3 金属材
4 金属材
5 圧延ロール
6 巻き取り側のリール
7 粗面化ロール
8 回転ブラシ
2 巻き出し側のリール
3 金属材
4 金属材
5 圧延ロール
6 巻き取り側のリール
7 粗面化ロール
8 回転ブラシ
Claims (1)
- 2枚以上の金属材を重ねて圧延し、前記金属材を圧着する金属クラッド材の製造方法において、前記圧延を施す前に前記金属材の圧着予定面の少なくとも一方を粗面化されたロールで圧下することにより粗面化することを特徴とする金属クラッド材の製造方法。
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JP2016040044A (ja) * | 2014-08-12 | 2016-03-24 | 三菱重工業株式会社 | 異種金属材の真空圧延接合方法及び装置 |
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CN113580684A (zh) * | 2021-07-09 | 2021-11-02 | 安徽金合科技有限公司 | 多层复合铜板及制造方法 |
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