JP3169576B2 - 電気めっき鋼帯の製造方法及び装置 - Google Patents

電気めっき鋼帯の製造方法及び装置

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JP3169576B2 JP02702398A JP2702398A JP3169576B2 JP 3169576 B2 JP3169576 B2 JP 3169576B2 JP 02702398 A JP02702398 A JP 02702398A JP 2702398 A JP2702398 A JP 2702398A JP 3169576 B2 JP3169576 B2 JP 3169576B2
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気めっき鋼帯の
製造方法及び装置に係り、特に、脆弱なめっき部分がな
い電気めっき鋼帯を製造可能な、電気めっき鋼帯の製造
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な電気めっき鋼帯の製造ラインで
は、電解セル中に鋼板を浸漬させ、通電させることによ
り、鋼板表面に金属等のめっき層を形成している。鋼板
へのめっき付着量は、鋼帯の搬送速度を制御することに
より、通電量を制御して行われる。しかしながら、鋼帯
の幅方向端部にはめっき電流が集中するため、付着量過
多及び中央部とは異なる組成のめっき形成が生じる。
又、この部分は、例えばZn−Ni合金めっきの場合、
中央部より数重量%程度Ni含有率が高くなっている
等、めっき層が脆弱な構造であり、付着量も多く、プレ
ス加工を施すと、この脆弱な部分のめっき層が剥がれ落
ちる。すると、剥離しためっき層がプレス金型の表面等
に付着し、次プレス時に押し疵不良を発生させる。この
ため、めっき後に、この幅端部を切り落とすことが余儀
無くされていた。
【0003】このような脆弱部分のめっき層のプレス加
工時の剥離を防止する技術としては、回転ブラシを用い
て幅端部の脆弱なめっき層を機械的に取り除く技術(特
開平2−041859)、鋼帯エッジに追従させる蛇行
追従装置を設けた研削刃物(スクレーパと称する)によ
りめっき層を機械的に取り除く技術(特開平3−940
96)、めっき後のめっき鋼板に、上側端面ブラシと下
側端面ブラシで上下別方向に回転を与えるブラシロール
対により、その傾斜、圧下量、回転数、位置を保持した
状態で、板端部を機械的に研削する技術(特開平7−2
43087)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来技術は、回転ブラシ(特開平2−041859、特
開平7−243087)やスクレーパを幅端部に強く押
し付けてめっき層を機械的に除去するものであるため、
鋼帯表面が傷付くだけでなく、回転ブラシやスクレーパ
の強い押付力により幅端部が捲れ上がる、いわゆる耳折
れ不良や、幅端部が伸びる耳伸び不良が発生してしま
い、板厚の薄い鋼帯の場合、特に問題であった。
【0005】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、強力な機械加工を行うことなく、鋼
帯幅方向端部のめっき層を除去することができ、従っ
て、幅端部を切断除去することなく、良好なプレス加工
品の製造を可能とすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気めっき後
の鋼帯幅方向端部を加熱し、この部分のめっき層を脆弱
にした後、下流に備えた軽微なブラシ等により、簡便に
除去するようにしたものである。これにより、幅端部を
切断除去することなく、良好なプレス加工品の製造が可
能となる。又、強力なめっき剥離ブラシやスクレーパが
不要となり、耳折れや耳伸びが無い良好な形状の鋼板が
製造可能となる。
【0007】電解セルにおいて電気めっきを施された鋼
帯には、前記のように鋼帯幅方向端部に脆弱なめっき層
が存在する。ここで鋼帯幅方向端部とは、鋼帯最端から
約5mm以内の部分である。この部分は、プレス加工時
のような曲げ歪みにより剥離するが、ブラシやスクレー
パ等を強く押し付けなければ除去できない。そこで、本
発明者らは、強圧下しなくてもめっき層を除去できる方
法を鋭意検討した。その結果、この部分のめっき層を加
熱すると、めっき部が酸化され、鋼板地鉄との密着性が
悪化し、強圧下しなくても、容易に幅端部の脆弱なめっ
き層が除去できることがわかった。本発明は、この点に
着目してなされたものである。ここで脆弱な鋼帯幅方向
端部のめっき層は、全て除去することが望ましい。
【0008】特に、前記鋼帯幅方向端部の加熱温度を、
めっき層の融点以上とすることによって、その後の鋼帯
幅方向端部のめっき層の除去が、より低圧下で可能とな
る。
【0009】更に、前記鋼帯幅方向端部のめっき層の除
去を、ブラシ又は砥石又はショットブラストを用いて行
なうことにより、加熱後の鋼帯幅方向端部のめっき層を
効率良く除去することができる。
【0010】本発明は又、鋼帯を電気めっきして電気め
っき鋼帯を製造する電気めっき鋼帯の製造装置におい
て、電気めっき後の鋼帯幅方向端部を加熱する手段と、
加熱後の鋼帯幅方向端部のめっき層を除去する手段を備
えることにより、同じく前記課題を解決したものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0012】本実施形態は、図1に示す如く、略C字状
に成形された珪素鋼の鉄芯22の口開き部に、例えば水
冷された銅製のコイル24が巻回されてなる、誘導電流
を用いたエッジヒータ20を、そのC字状鉄芯22の口
開き部に、加熱対象である電気めっき後の鋼帯10のめ
っき鋼帯幅方向端部10Eを挟むようにして設けると共
に、その下流側に幅端部10Eを軽く研削する転微な回
転ブラシ30を設けたものである。
【0013】ここで、コイル24に交番電流Icを流す
と、鋼帯10を貫く磁束Bが発生し、この磁束Bを弱め
る向きで鋼帯10に誘導電流Jxが流れる。このとき、
鋼帯10に流れる電流は、表皮効果により、鋼帯幅端部
10Eに選択的に集中する。この集中度合いは、コイル
24に流す交番電流Icの周波数、鋼帯10の透磁率、
電気抵抗で決定され、被加熱物が同一であれば、周波数
が高いほど鋼帯幅端部10Eへ集中する。本発明の対象
である脆弱なめっき層のある鋼帯幅方向端部は、最端部
から1.5〜5mm程度であり、その幅に応じて周波数
を変えることにより、脆弱なめっき層のある鋼帯幅方向
端部のみを選択的に加熱することが可能となる。
【0014】図2に、本発明により鋼帯を熱処理した場
合のめっき密着性を示す剥離指数を示す。この指数は、
鋼板の折り曲げにより、鋼板から剥離するめっき層をテ
ープに付着させ、その付着量を評価したものである。対
象とした鋼板は、Zn−Ni電気めっきを、両面に20
g/m2 付着させた板厚1.0mmの鋼板であり、図1
の装置により、周波数200Hz、電流30000AT
(アンペアターン)で、加熱温度を880℃とし、加熱
時間0.2秒間として、大気の雰囲気で加熱した。
【0015】図2から明らかなように、本発明による熱
処理を行う前の幅端部5mmの剥離指数は4.8であっ
たものが、本発明の一部である加熱処理を施すことによ
って、19.3まで増加し、剥離指数(めっき密着性)
は大幅に劣化する。つまり、めっき層を容易に除去でき
るようになる。
【0016】従って、このような加熱処理を行なった後
であれば、鋼帯幅方向端部のめっき層が非常に剥離し易
くなっているため、低圧下の簡易回転ブラシでも、容易
にめっき層を除去することができ、本発明の効果が得ら
れる。
【0017】本装置では、簡易回転ブラシ30を鋼板へ
軽微に接触させるだけであるため、耳折れ、耳伸び、疵
等の鋼板への悪影響は発生しない。
【0018】
【実施例】図1に示すエッジヒータ20により、連続的
にめっき鋼帯を処理し、その後、回転ブラシ30により
鋼帯幅方向端部のめっき層を除去した場合の、めっき鋼
帯幅中央部と幅端部のめっき剥離指数の変化状態を図3
に示す。このとき、鉄芯22の鋼帯進行方向の長さは
0.2mである。操業条件は、通板速度60mpm、Z
n−Ni電気めっきを両面に20g/m2 施した板厚
1.0mmの鋼帯を対象に、大気雰囲気中で880℃に
0.2秒間加熱した。又、下流では、直径0.2mm、
長さ40mmの回転ブラシ30を鋼帯10の幅端面に軽
微に押し付けて、鋼帯幅方向端部のめっき層を除去し
た。
【0019】図3には、鋼帯幅中央部(破線A)と幅端
部(実線B)におけるめっき層の剥離指数(図2と同条
件で評価)を示しており、エッジヒータ20は、5分後
に処理を開始した。一方、回転ブラシ30は、最初から
駆動した。図3から明らかなように、本発明により鋼帯
幅方向端部のめっき層が容易に除去でき、処理後にはめ
っき剥離が起きないことがわかる。従って、耳切り無し
に、良好なプレス加工品を製作可能となった。なお、図
3中、処理時間5分までは加熱を実施していないが、回
転ブラシ30のみでは、めっき層を除去することができ
ず、プレス時のめっき層の剥離は防止できなかった。
【0020】更に、前記説明においては、めっき鋼帯幅
方向端部を加熱する手段として、誘導電流を用いたエッ
ジヒータが用いられていたが、加熱手段はこれに限定さ
れず、加熱ロールを用いたものや、熱風を吹き付けるも
のなど等、他の加熱手段を用いることが可能である。
【0021】又、前記鋼帯幅方向端部のめっき層を除去
する手段も、回転ブラシに限定されず、耳折れ、耳伸
び、疵等を発生させることなく、鋼帯幅方向端部のめっ
き層を除去できるものであれば、砥石、砥粒を埋め込ん
だブラシ、これらのロール、ショットブラスト装置等、
他の除去手段を用いることが可能である。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、低圧下で容易にめっき
鋼帯幅方向端部のめっき層を除去することができるの
で、幅端部を切断除去することなく、良好なプレス加工
品の製造が可能となる。又、強力なめっき除去ブラシ等
も不必要となり、耳折れ、耳伸びのない良好な形状のめ
っき鋼帯が製造可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのエッジヒータ及び回転
ブラシが配置された鋼帯を示す斜視図
【図2】従来例及び本発明のめっき密着性への影響を示
す線図
【図3】本発明の実施例における幅中央部及び幅端部の
めっき密着性の変化状態の例を示す線図
【符号の説明】
10…鋼帯 10E…幅端部 20…エッジヒータ 22…鉄芯 24…コイル 30…回転ブラシ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三本竹 一光 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平7−173674(JP,A) 特開 平2−41859(JP,A) 特開 平3−94096(JP,A) 特開 平7−243087(JP,A) 特開 平11−229183(JP,A) 特表 平3−500065(JP,A) 「材料とプロセス」、Vol.9、N o.1、第252頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 7/06 C25D 5/48

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気めっき後の鋼帯幅方向端部を加熱した
    後、該鋼帯幅方向端部のめっき層を除去することを、特
    徴とする電気めっき鋼帯の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電気めっき鋼帯の製造方
    法において、前記鋼帯幅方向端部の加熱温度を、めっき
    層の融点以上とすることを特徴とする電気めっき鋼帯の
    製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の電気めっき鋼帯の
    製造方法において、前記鋼帯幅方向端部のめっき層の除
    去を、ブラシ又は砥石又はショットブラストを用いて行
    なうことを特徴とする電気めっき鋼帯の製造方法。
  4. 【請求項4】鋼帯を電気めっきして電気めっき鋼帯を製
    造する電気めっき鋼帯の製造装置において、 電気めっき後の鋼帯幅方向端部を加熱する手段と、 加熱後の鋼帯幅方向端部のめっき層を除去する手段と、 を備えたことを特徴とする電気めっき鋼帯の製造装置。
JP02702398A 1998-02-09 1998-02-09 電気めっき鋼帯の製造方法及び装置 Expired - Fee Related JP3169576B2 (ja)

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「材料とプロセス」、Vol.9、No.1、第252頁

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