JP2592499B2 - アルミニウム板の製造方法 - Google Patents

アルミニウム板の製造方法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、連続鋳造鋳塊(以下「鋳塊」という)を熱
間圧延し、必要により冷間圧延および熱処理してアルミ
ニウム板を製造する方法に関するものであり、さらに詳
しく述べるならば、鋳塊表面の面削工程を省略すること
によりコスト低下を図るとともに、面削工程を経て製造
される従来のアルミニウム板と同等に表面特性が良好な
アルミニウム板を製造する方法に関するものである。
(従来の技術) 従来アルミニウム板は次の様な工程で製造されてい
る。
工程1(a) (イ)溶解→(ロ)鋳造→(ハ)均熱→(ニ)冷却→
(ホ)面削→(ヘ)加熱→(ト)熱間圧延→(チ)冷間
圧延→(リ)(熱処理)→(ヌ)冷間圧延→(ル)仕上 工程1(b) (イ)溶解→(ロ)鋳造→(ハ)均熱→(ニ)冷却→
(ホ)面削→(ヘ)加熱→(ト)熱間圧延→(ヌ)仕上 工程2(a) (イ)溶解→(ロ)鋳造→(ハ)冷却→(ニ)面削→
(ホ)加熱→(ヘ)加熱間圧延→(ト)冷間圧延→
(チ)(熱処理)→(リ)冷間圧延→(ヌ)仕上 工程2(b) (イ)溶解→(ロ)鋳造→(ハ)冷却→(ニ)面削→
(ホ)加熱→(ヘ)熱間圧延→(ヌ)仕上 工程1(a),(b)は鋳塊の均熱工程がある場合で
あり、工程2(a),(b)は鋳塊の均熱を熱間圧延の
加熱と兼ねて行なう工程である。また、工程1(a),2
(a)は冷間圧延製品の製造工程であり、また工程2
(a),(b)は熱間圧延製品の製造工程である。
鋳塊の表面近傍では引け巣等の鋳造欠陥が発生し易く
また鋳塊の最表面には厚い酸化膜が存在する。かかる鋳
造欠陥および酸化膜を有する鋳塊を表面面削せずに、加
工することは押出、鍛造等の分野では行なわれていた
が、圧延板の分野では行なわれていなかった。すなわ
ち、鋳造欠陥等を有する鋳塊をそのまま圧延すると最終
板上に皮きず等の表面欠陥が発生し、アルミニウム板は
実用に耐えなくなる。このため、熱間圧延までに鋳塊の
表皮近傍を10mm程度の厚さまで面削して、除去した後、
熱間圧延を行なう必要があった。この鋳塊の面削は切削
性の点から室温で行なう必要があった。
(発明が解決しようとする課題) したがって、鋳塊の均熱を行なう工程1(a),
(b)では、均熱した鋳塊を一旦冷却して面削を行な
い、面削後再び熱間圧延のための加熱を行なう必要があ
った。工程2(a),(b)では鋳造後冷却して面削を
行なう必要があった。このため、工程1(a),(b)
では、均熱の熱エネルギを熱間圧延の加熱のために役立
てることができず、また工程2(a),(b)では鋳造
工程から熱間圧延工程に鋳塊を直送する直送圧延ができ
なかった。
本発明はこれらの面削、加熱工程を簡便化して上記問
題の解決を図ることにより、低コストのアルミニウム板
を製造する方法を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明の骨子は、アルミニウム鋳塊表面層の欠陥及び
酸化膜を切削により除去するのではなく別手法で改質再
生することに加え、この再生改良手法を高温状態の鋳塊
に行なうことにより、上記工程の内、工程1(a),
(b)の(ニ),(ホ),(ヘ)および工程2(a),
(b)の(ハ),(ニ),(ホ)を省略することにあ
る。
すなわち、本発明方法は、鋳造又は均熱の高温状態を
保っている鋳塊を交流のTIGアーク又はプラズマアーク
にて、あるいは該鋳塊をマイナス側とする直流のTIGア
ーク又はプラズマアークにて、表面を溶融処理し、その
後、該鋳塊の表面面削することなく、通常の熱間圧延を
行ない、必要により冷間圧延及び熱処理を行なうことを
特徴とする。
鋳塊表面層の欠陥及び酸化膜の改質再生の手段として
は、交流のTIGアーク又はプラズマアーク、あるいは鋳
塊をマイナス側とする直流のTIGアーク又はプラズマア
ーク処理を使用する。かかるアーク処理を鋳塊に適用す
ると、クリーニング作用として知られている陰極点の発
生が溶融アルミニウム上に浮上する酸化膜上に優先的に
生じ、その結果アルミニウム鋳塊上に存在する厚い酸化
膜が効率的に破壊される。すなわち、鋳塊表面層の溶融
アルミニウム上に浮游する酸化物はクリーニング作用を
受けて次第に破壊され、酸化アルミニウム中のAlは還元
されて溶融金属中に移行する。一方、溶融アルミニウム
は、厚い母材への熱伝達により、急速に凝固する。アル
ミニウムは凝固中にもクリーニング作用の影響を受けて
いるから、凝固中の酸化物の生成は極めて少なくなる。
この結果、再凝固した鋳塊の表面は鋳造直後と比較して
酸化物が極めて少なくなり、清浄化される。また、エッ
チング液や陽極酸化処理液などに対するアルミニウム板
のぬれ性も高められる。
また、交流のTIGアーク又はプラズマアークにて、あ
るいは該鋳塊をマイナス側とする直流のTIGアーク又は
プラズマアークにて、鋳塊の表面を溶融処理すると、引
け巣等の欠陥をアルミニウムが充満しながら再凝固が起
こる。また、鋳塊表面層のアーク溶融処理では、極厚の
鋳塊母材部への熱伝導が大きいため溶融部は急冷され、
溶融前に存在していた欠陥は削滅する。上記アーク処理
を鋳塊に適用すると、後工程において鋳塊の表面面削す
ることなく、通常の熱間圧延を行ない、必要により冷間
圧延及び熱処理を行なうことにより従来面削を経て製造
したものと同等の表面品質のアルミニウム板を製造でき
る。この理由は、上記のとおりクリーニングに起因する
表面浄化作用と急冷に起因する鋳造欠陥削滅作用により
説明される。したがって、本発明によるアルミニウム板
の製造工程は次の様になり、鋳塊を室温まで冷却する工
程及び加熱工程が省略される。
工程1(a) (イ)溶解→(ロ)鋳造→(ハ)均熱/加熱→(ニ)
アーク処理→(ホ)熱間圧延→(ヘ)冷間圧延→(ト)
(熱処理)→(チ)冷間圧延→(リ)仕上 工程1(b) (イ)溶解→(ロ)鋳造→(ハ)均熱/加熱→(ニ)
アーク処理→(ホ)熱間圧延→(ヘ)仕上 工程2(a) (イ)溶解→(ロ)鋳造→(ハ)アーク処理→(ニ)
熱間圧延→(ホ)冷間圧延→(ヘ)熱処理)→(ト)冷
間圧延→(チ)仕上 工程2(b) (イ)溶解→(ロ)鋳造→(ハ)アーク処理→(ニ)
熱間圧延→(ホ)仕上 工程1の(ハ)から(ニ)、あるいは工程2の(ロ)
から(ハ)の過程は、既存の連続鋳造機と熱間圧延機の
間あるいは既存の均熱炉と熱間圧延機の間にアーク処理
ステーションを新設し、これらの間の鋳塊搬送過程に該
当する。このアーク処理ステーションの一例を第1図に
示す。図中1は、矢印方向に移動される、プラズマアー
クトーチあるいはTIG電極トーチ、2は鋳塊に通電する
ためのもう一方の電極、3は電源、4は溶融池、5はア
ーク、10は鋳塊である。
アーク処理される鋳塊の温度は通常300℃ないし600℃
が好ましい。温度が300℃未満であると、表面溶融処理
に多大のエネルギを要し、かつ処理後の熱間圧延温度と
しても低くすぎ、一方600℃を越えると圧延時にロール
にアルミニウムが付着し易くなる現象が現われるためこ
れらの温度の間でアーク処理を行なうことが好ましい。
鋳塊のアルミニウムは特に限定されるものではなく、
JISA1050,1100,3003、3004,5052,5083,7N01,2024等の通
常のアルミニウムである。
TIG又はプラズマの交流波形としては、完全正弦波形
に限定されるものではなく、矩形波であってよく、プラ
ス側マイナス側の極性比に制約はなく、さらにパルス波
形も用いることができる。
電極形状は通常棒状のものが用いられるが、バンドア
ークを発生する板状のものいでもよい。また、シールド
ガスとしては通常アルゴンガスが用いられるが、一部に
はHe又はN2ガスを混合したアルゴンガスも用いられる。
本発明においては、溶融アルミニウム上に浮上してい
る酸化物表面皮膜を機械的に除去することにより、一層
の鋳塊表面清浄化を図ることができる。酸化物除去の手
段としては金属製もしくはセラミック製の板もしくは棒
で酸化アルミニウムをかき落とす方法があるが、特に限
定されるものではない。第2図には回転ブラシ9により
溶融池4の表面8から酸化物8′をすくいとっている実
施例を示す。この酸化物除去は、Al−Mg係合金を表面溶
融処理する時に特に有効である。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳しく説明す
る。
[実施例 1] JIS A3003アルミニウム合金を工業的規模にて連続鋳
造し鋳塊(厚さ500mm、幅1000mm、長さ3000mm)を得
た。その後550℃×10Hrの均熱を行い、この鋳塊を直ち
に交流TIGアーク(電流650A、電圧28V速度60cm/分)に
て、第3図に示す様に鋳塊の両側全表面を深さ10mmにつ
いて表面溶融改質処理を行った。処理後の鋳塊の温度は
500℃であった。この鋳塊を直ちに熱間圧延して、板厚5
mmに仕上げた。これを400℃×2Hrの熱処理を行い、更に
板厚1mm迄、冷間圧延を行った。この板の表面状況を観
察したところ、特に皮キズ等の表面欠陥は認められず、
良好な外観の板が得られた。
上記本発明実施例の工程でTIGアーク処理の工程で片
側10mmの面削を行なった外は同じ工程で冷間圧延板を製
作したところ、表面品質は本発明実施例のものと同じで
あった。
また、上記本発明実施例の工程でTIGアーク処理を省
略して冷間圧延板を製作した場合は表面欠陥のために製
品が不良となった。
第4図には、TIGアーク処理前の鋳塊の金属組織を、
また第5図にはTIGアーク処理後の金属組織を、各同一
位置について示す。この組織写真よりTIGアーク溶融処
理により酸化物および鋳造欠陥が削滅していることが明
らかである。
[実施例 2] JIS A5083アルミニウム合金を工業的規模にて、連続
鋳造塊(厚さ500mm、幅1000m、長さ3000mm)に鋳造し
た。
その後、500℃×10Hrの均熱を行い、この鋳塊を直ち
に交流TIGアーク(電流650A、電圧28V、速度60cm/分)
にて、第2図に示す様に鋳塊全表面を表面溶融改質処理
を行った。処理後450℃の温度を保っているこの鋳塊を
直ちに、熱間圧延して、板厚5mmに仕上げた。
これを400℃×2Hrの熱処理を行い、更に板厚2mm迄、
冷間圧延を行った。
この板の表面状況を観察したところ、特に、皮キズ等
の表面欠陥は認められず、良好な外観の板が得られた。
(発明の効果) 本発明は上述のように構成したから、表面特性が優れ
たアルミニウム板を安価に製造することができる。すな
わち、(イ)面削が行なわれないため、従来はリターン
材とされている鋳塊の両側で約20mmの表面部を製品化す
ることができる。(ロ)圧延板の表面特性は面削工程を
経て製造されたものと同等である。(ハ)高温の鋳塊を
室温まで冷却することなく、アーク処理後直ちにあるい
は若干の補足加熱を行なって、熱間圧延をすることがで
き省エネルギとなる。
請求項2のように酸化物を機械的に除去すれば難還元
酸化物が生成しやすいAl−Mg系合金などにも本発明のア
ーク処理を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるアーク処理を実施する装置の一例
を示す図、 第2図は溶融池上の酸化物を除く実施例を示す図、 第3図は本発明実施例においてアーク処理された鋳塊の
スケッチ図、 第4図は本発明によりアーク処理される前鋳塊表面部の
断面金属組織写真(倍率100倍)、 第5図はアーク処理された後の鋳塊表面部の断面金属組
織写真(倍率100倍)である。 1、2……電極、3……電源、4……溶融池、8……溶
融池の表面、9……ブラシ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋳造又は均熱の高温状態を保っている連続
    鋳造鋳塊を交流のTIGアーク又はプラズマアークにて、
    あるいは該鋳塊をマイナス側とする直流のTIGアーク又
    はプラズマアークにて、表面を溶融処理し、その後、該
    鋳塊の表面面削することなく、通常の熱間圧延を行な
    い、必要により冷間圧延及び熱処理を行なうことを特徴
    とするアルミニウム板の製造方法。
  2. 【請求項2】前記溶融処理により溶融した鋳塊表面部に
    存在する酸化物を除去することを特徴とする請求項1記
    載のアルミニウム板の製造方法。
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