JP3219189B2 - 電気めっき鋼帯の製造方法及び装置 - Google Patents

電気めっき鋼帯の製造方法及び装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気めっき鋼帯の
製造方法及び装置に係り、特に、脆弱なめっき部分がな
い電気めっき鋼帯を製造可能な、電気めっき鋼帯の製造
方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的な電気めっき鋼帯の製造ラインで
は、電解セル中に鋼板を浸漬させ、通電させることによ
り、鋼板表面に金属等のめっき層を形成している。鋼板
へのめっき付着量は、鋼帯の搬送速度を制御することに
より、通電量を制御して行われる。しかしながら、鋼帯
の幅方向端部にはめっき電流が集中するため、付着量過
多及び中央部とは異なる組成のめっき層形成が生じる。
又、この部分は、例えばZn−Ni合金めっきの場合、
中央部より数重量%Ni含有率が高くなっているなど、
めっき層が脆弱な構造であり、付着量も多く、プレス加
工を施すと、この脆弱な部分のめっき層が剥がれ落ち
る。すると、剥離しためっき層がプレス金型の表面等に
付着し、次プレス時に押し疵不良を発生させる。このた
め、めっき後にこの幅端部を切り落とすことが余儀無く
されていた。
【0003】このような脆弱部分のめっき層のプレス加
工時の剥離を防止する技術としては、回転ブラシを用い
て幅端部の脆弱なめっき層を機械的に取り除く技術(特
開平2−041859)、鋼帯エッジに追従させる蛇行
追従装置を設けた研削刃物(スクレーパと称する)によ
りめっき層を機械的に取り除く技術(特開平3−940
96)、めっき後のめっき鋼板に、上側端面ブラシと下
側端面ブラシで上下別方向に回転を与えるブラシロール
対により、その傾斜、圧下量、回転数、位置を保持した
状態で、板端部を機械的に研削する技術(特開平7−2
43087)等が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
従来技術は、回転ブラシ(特開平2−041859、特
開平7−243087)やスクレーパを幅端部に強く押
し付けてめっき層を機械的に除去するものであるため、
鋼帯表面が傷付くだけでなく、回転ブラシやスクレーパ
の強い押付力により幅端部が捲れ上がる、いわゆる耳折
れ不良や、幅端部が伸びる耳伸び不良が発生してしま
い、板厚の薄い鋼帯の場合、特に問題であった。
【0005】本発明は、前記従来の問題点を解消するべ
くなされたもので、機械加工を行うことなく、非接触で
鋼帯幅方向端部のめっき層の密着性を高めることがで
き、従って、幅端部の切断除去やめっき層を除去するこ
となく、良好なプレス加工品の製造を可能とすることを
課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気めっき後
の鋼帯幅方向端部を加熱する電気めっき鋼帯の製造方法
において、前記鋼帯幅方向端部の加熱を、めっき層の融
点以上とし、該融点以上となる時間を10秒以下とする
ことにより、鋼帯幅方向端部のめっき層の密着性を高め
たものである。これにより、幅端部を切断除去したり、
めっき層を除去することなく、良好なプレス加工品の製
造が可能となる。
【0007】電解セルにおいて電気めっきを施された鋼
帯には、前記のように鋼帯幅方向端部に脆弱なめっき層
が存在する。ここで鋼帯幅方向端部とは、鋼帯最端から
約5mm以内の部分である。この部分を改質化するため
に、本発明者らは鋭意検討した。その結果、この部分を
加熱溶融させると、溶融めっき鋼板と同様な状態を呈
し、鋼板と強固に密着することがわかった。本発明は、
この点に着目してなされたものである。
【0008】特に、前記鋼帯幅方向端部の加熱を、めっ
き層の融点以上とし、該融点以上となる時間を10秒以
下とすることによって、より好適に鋼帯幅方向端部のめ
っき層の密着性を改善することができる。めっき層の融
点未満の加熱では、密着性の改善効果が不十分となる恐
れがある。又、融点以上となる時間が10秒を越える
と、めっき−地鉄界面の合金化、あるいは酸化層の形成
によって、めっき層の密着性が劣化する傾向がある。
【0009】更に、前記鋼帯幅方向端部の加熱を、無酸
化雰囲気とすることにより、密着性に有害な酸化層の形
成を防止して、より好適に鋼帯幅方向端部のめっき層の
密着性を改善することができる。
【0010】本発明は又、鋼帯を電気めっきして電気め
っき鋼帯を製造する電気めっき鋼帯の製造装置におい
て、電気めっき後の鋼帯幅方向端部を加熱する手段を備
、前記鋼帯幅方向端部の加熱を、めっき層の融点以上
とし、該融点以上となる時間を10秒以下とすることに
より、同じく前記課題を解決したものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施形態を詳細に説明する。
【0012】本実施形態は、図1に示す如く、略C字状
に成形された珪素鋼の鉄芯22の口開き部に、例えば水
冷された銅製のコイル24が巻回されてなる、誘導電流
を用いたエッジヒータ20を、そのC字状鉄芯22の口
開き部に、加熱対象である電気めっき後の鋼帯10の鋼
帯幅方向端部10Eを挟むようにして設けたものであ
る。
【0013】ここで、コイル24に交番電流Icを流す
と、鋼帯10を貫く磁束Bが発生し、この磁束Bを弱め
る向きで鋼帯10に誘導電流Jxが流れる。このとき、
鋼帯10に流れる電流は、表皮効果により、鋼帯幅端部
10Eに選択的に集中する。この集中度合いは、コイル
24に流す交番電流Icの周波数、鋼帯10の透磁率、
電気抵抗で決定され、被加熱物が同一であれば、周波数
が高いほど鋼帯幅端部10Eへ集中する。本発明の対象
である脆弱なめっき層のある鋼帯幅方向端部は、最端部
から1.5〜5mm程度であり、その幅に応じて周波数
を変えることにより、脆弱なめっき層のある鋼帯幅方向
端部のみを選択的に加熱することが可能となる。
【0014】図2に、本発明により鋼帯を熱処理した場
合のめっき密着性を示す剥離指数を示す。この指数は、
鋼板の折り曲げにより、鋼板から剥離するめっき層をテ
ープに付着させ、その付着量を評価したものである。対
象とした鋼板は、Zn−Ni電気めっきを、両面に20
g/m2 付着させた板厚1.0mmの鋼板であり、図1
の装置により、周波数200Hz、電流30000AT
(アンペアターン)で、N2 雰囲気中で、加熱温度を8
00℃とし、800℃保持時間8秒間として加熱した。
【0015】図2から明らかなように、本発明による熱
処理を行う前の幅端部5mmの剥離指数は4.8であっ
たものが、本発明による熱処理を施すことによって、
1.0まで低下し、幅中央部(0.9)とほぼ変わらな
い剥離指数を得ることができた。
【0016】本装置では、鋼帯に接触することなく幅端
部の脆弱なめっき部を改善できるため、耳折れ、耳伸
び、疵等の鋼板への悪影響を発生しない。又、めっき層
を強固に付着させるため、めっき層除去等による周囲環
境や鋼板の汚染を生じることもない。
【0017】
【実施例】図1に示すエッジヒータにより、連続的にめ
っき鋼帯を処理した場合の剥離指数の変化状態を図3に
示す。このとき、鉄芯22の鋼帯進行方向の長さは0.
2mである。操業条件は、通板速度60mpm、Zn−
Ni電気めっきを両面に20g/m2 施した板厚1.0
mmの鋼帯を対象に、大気雰囲気中で880℃に0.2
秒間加熱した。
【0018】図3には、鋼帯幅中央部(破線A)と幅端
部(実線B)におけるめっき層の剥離指数(図2と同条
件で評価)を示しており、エッジヒータは、5分後に処
理を開始した。図3から明らかなように、本発明により
幅端部のめっき密着性が大幅に改善され、耳切りやめっ
き除去無しに、良好なプレス加工品を製作可能となっ
た。
【0019】なお、前記説明においては、鋼帯幅方向端
部を加熱する手段として、誘導電流を用いたエッジヒー
タが用いられていたが、加熱手段はこれに限定されず、
加熱ロールを用いたものや、熱風を吹き付けるものなど
等、他の加熱手段を用いることが可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、鋼帯幅方向端部のめっ
き層の密着性を高めることができるので、幅端部を切断
除去したり、めっき層を除去することなく、良好なプレ
ス加工品の製造が可能となる。又、強力なめっき除去ブ
ラシ等も不必要となり、耳折れ、耳伸びのない良好な形
状のめっき鋼帯が製造可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するためのエッジヒータが配置さ
れた鋼帯を示す斜視図
【図2】従来例及び本発明のめっき密着性を比較して示
す線図
【図3】本発明の実施例における幅中央部及び幅端部の
めっき密着性の変化状態の例を示す線図
【符号の説明】
10…鋼帯 10E…幅端部 20…エッジヒータ 22…鉄芯 24…コイル
フロントページの続き (72)発明者 三本竹 一光 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 千葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平7−173674(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C25D 7/06 C25D 5/50

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気めっき後の鋼帯幅方向端部を加熱する
    電気めっき鋼帯の製造方法において、前記鋼帯幅方向端
    部の加熱を、めっき層の融点以上とし、該融点以上とな
    る時間を10秒以下とすることを特徴とする電気めっき
    鋼帯の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項に記載の電気めっき鋼帯の製造方
    法において、前記鋼帯幅方向端部の加熱を、無酸化雰囲
    気で行うことを特徴とする電気めっき鋼帯の製造方法。
  3. 【請求項3】鋼帯を電気めっきして電気めっき鋼帯を製
    造する電気めっき鋼帯の製造装置において、 電気めっき後の鋼帯幅方向端部を加熱する手段を備え 前記鋼帯幅方向端部の加熱を、めっき層の融点以上と
    し、該融点以上となる時間を10秒以下とする ことを特
    徴とする電気めっき鋼帯の製造装置。
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