JPH0325275B2 - - Google Patents

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JPH0325275B2
JPH0325275B2 JP59268591A JP26859184A JPH0325275B2 JP H0325275 B2 JPH0325275 B2 JP H0325275B2 JP 59268591 A JP59268591 A JP 59268591A JP 26859184 A JP26859184 A JP 26859184A JP H0325275 B2 JPH0325275 B2 JP H0325275B2
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Japan
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metal
coated steel
sprayed
bead cut
steel plate
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JP59268591A
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Jusuke Hirose
Hanji Ishikawa
Atsushi Goan
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Nippon Steel Nisshin Co Ltd
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Nisshin Steel Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K31/00Processes relevant to this subclass, specially adapted for particular articles or purposes, but not covered by only one of the preceding main groups
    • B23K31/02Processes relevant to this subclass, specially adapted for particular articles or purposes, but not covered by only one of the preceding main groups relating to soldering or welding
    • B23K31/027Making tubes with soldering or welding

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は金属被覆鋼板を素材として成形し溶接
して造管した金属被覆鋼管のビードカツト溶射部
補修方法の改良に関するものである。
【従来の技術】
表面処理鋼板を素材として造管した鋼管の溶接
ビードカツト部では、鋼素地が露出し表面被覆鋼
管としての品質特性が損なわれるので、ビードカ
ツト部の品質特性を表面処理部と同等に回復させ
ることが必要である。このような金属被覆鋼管の
ビードカツト溶射部の補修方法の従来技術として
は、例えば特開昭55−141559号公報に開示されて
いる「表面処理鋼板を素材とした溶接パイプのビ
ードカツト部の処理方法」がある。この内容は亜
鉛めつき鋼板、合金化亜鉛めつき鋼板あるいはア
ルミニウムめつき鋼板より成る表面処理鋼板を管
状に成形し、その両側縁を高周波誘導溶接によつ
て溶接接合して造管し、溶接ビード部の余剰部分
をバーカツターで切削切除した後、酸素・アセチ
レンガス溶射装置によつてビードカツト部に表面
処理鋼板の被覆金属と同一の金属を溶射して溶射
金属被覆層を形成させ、次いで酸素・アセチレン
ガス加熱装置によつて溶射金属被覆層を500〜800
℃で3秒間程度加熱して溶融させて鋼素地と溶射
金属との境界部に鉄と溶射金属との合金層を生成
させた後、クーリングボツクスで冷却してからサ
イジングロールを通過させて形状を矯正し、その
後に必要に応じてビードカツト部近傍をワイヤー
バフによつてバフ加工を施して鋼板表面被覆層の
上部に積層した余剰溶射金属層を除却する表面処
理鋼板を素材とした溶接パイプのビードカツト部
を処理する方法であつた。
【発明が解決しようとする問題点】
ところが、この従来法のビードカツト部の補修
方法では、酸素・アセチレンガスの燃焼炎を熱源
としてビードカツト部を加熱しているので加熱部
が酸化性の雰囲気となるため、ビードカツト部の
鋼素地に鉄の酸化被覆が形成し、更にその上部に
酸化した溶射金属が鱗片状に積層した多孔質の被
覆形態となり、酸素・アセチレンガスの燃焼炎を
熱源とする酸化性の加熱装置で当該部位を加熱し
て再溶融しても酸化物の巻き込みを生じて緻密で
均質な溶射金属被覆にはならず、当該部位の密着
性及び耐食性はビードカツト部に補修を施さない
ものと比較すれば向上はするが、パイプの素材で
ある金属被覆鋼板の表面被覆部と比較すると著し
く劣つている問題点があつた。 また、酸素・アセチレンガス加熱装置は加熱源
としての熱容量が小さいので造管速度50m/min
における金属被覆鋼管の製造工程でのビードカツ
ト部の溶射金属被覆層を500〜800℃に3秒間程度
加熱するには酸素・アセチレンガス加熱装置を3
台設置する必要があり、既設の造管ラインへの設
置には溶射装置とクーリングボツクスとの間隔に
よるライン構成上の制約を受けることが多く、ま
た加熱補修処理時の酸素・アセチレンガスの使用
量も多量となり省エネルギーの観点からも問題が
あつた。 更に、造管技術の進歩によつて現在の造管速度
は70m/min以上となつてきており、従来法の酸
素・アセチレンガス加熱装置による表面処理鋼板
を素材とした溶接パイプのビードカツト部の処理
方法ではビードカツト部の溶射金属被覆層の一部
が溶融されず、酸化して鱗片状に積層する多孔質
な被覆形態のままで残存して溶射金属被覆層の均
質化がなされず、またビードカツト部の鋼素地と
溶射金属との境界部に鉄と溶射金属との合金層の
生成が充分進行せずに当該部分の密着性にバラツ
キが発生し、クーリングボツクスによる冷却後の
サイジングロールによる形状不良の矯正時に溶射
金属被覆層の一部が剥離してビードカツト部の耐
食性が金属被覆鋼板の表面被覆層と比較して著し
く悪くなる問題点があつた。
【問題点を解決するための手段】
本発明者らは上記問題点を解決すべく種々の研
究を行なつた結果、これらの問題点はビードカツ
ト溶射部の溶射金属被覆層を還元性の雰囲気下で
瞬間的に超高温に加熱して補修すれば解決できる
ことを究明し、本発明を完成したのである。 すなわち本発明は、金属被覆鋼板を素材として
造管した溶接パイプのビードカツト部の表面に積
層された溶射金属被覆層とビードカツト部近傍の
パイプ表面に積層された余剰金属被覆層とを、サ
イジング前に還元性のシールドガスでシールされ
た雰囲気下でプラズマアークあるいはレーザビー
ムを熱源とした瞬間的に超高温が得られる加熱装
置により急速加熱し溶融せしめて均質化すること
を特徴とする金属被覆鋼管のビードカツト溶射部
補修方法を提供するものである。 以下、図面を用いて本発明に係る金属被覆鋼管
のビードカツト溶射部補修方法を含む金属被覆鋼
管の製造方法を説明する。 第1図は本発明に係る金属被覆鋼管のビードカ
ツト溶射部補修方法を実施する造管ラインの構成
の説明図であり、亜鉛被覆鋼板、アルミニウム被
覆鋼板、亜鉛−アルミニウム合金被覆鋼板、銅被
覆鋼板、銅−亜鉛合金被覆鋼板、合金化亜鉛被覆
鋼板などの金属被覆鋼板1の両側縁をエツジシエ
ーバー2によつて形を整え、フオーミングロール
3により管状に成形し、高周波誘導装置より成る
溶接機4で管状に成形された金属被覆鋼板1を両
側縁を加熱し、スクイズロール5によつて圧着溶
接を行なう。そして、圧着溶接によつて形成され
た余剰の溶接ビードをバーカツタより成るビード
カツター6により除去し、ビードカツト部に溶射
装置7により金属被覆鋼板1の被覆金属と同じ金
属を溶射して溶射金属被覆層を形成させ、その溶
射金属被覆層をシールドガスによる還元性の雰囲
気下でプラズマアークあるいはレーザビームを熱
源とした瞬間的に超高温が得られる補修加熱機8
により急速加熱してビードカツト部の酸化被膜層
とその上部の溶射金属被覆層及びビードカツト部
近傍の鋼板表面被覆層とその上部の余剰溶射金属
層とを瞬間的且つ連続的に再溶融し、ビードカツ
ト部及びビードカツト部近傍の密着性を金属被覆
鋼板1の鋼素地に表面被覆層とを密着性に等しく
すると共に、鱗片状に積層した多孔性の酸化した
溶射金属被覆層を緻密で均質な溶射金属被覆層と
し、当該部位の耐食性を金属被覆鋼板1の表面被
覆層と同等にした後、クーリングボツクス9でビ
ードカツト溶射部を冷却し、サイジングロール1
0によりロール成形時及び溶接時に発生した形状
不良を矯正し、フライングカツタ11により所望
の長さに切断して、金属被覆鋼管1′を製造する
のである。
【作用】
金属被覆鋼管のビードカツト溶射部の補修に前
述した方法を実施したことで次の作用がある。 プラズマアークあるいはレーザービームを熱源
とした場合、プラズマアークやレーザービームの
シールドガスにアルゴン・水素ガスを用いている
ので、ビードカツト溶射部の加熱補修処理の際に
ビードカツトの時に形成したビードカツト部の鋼
素地露出部の酸化皮膜及び鱗片状に積層した酸化
した多孔質な溶射金属被覆層が水素ガスの還元作
用によりビードカツト部の鋼素地露出部や溶射金
属被覆層が活性化し、鋼素地露出部と溶射金属の
密着性が高められ、しかも溶射金属被覆層の材質
特性を損うことなく均質化がより高められる作用
がある。 更に説明すると、加熱源としてプラズマアーク
を用いた場合の本発明に係る金属被覆鋼管のビー
ドカツト溶射部補修方法は、プラズマアークによ
り瞬間的に超高温が得られので溶射部の急速加熱
による再溶融が可能で、金属被覆鋼板の種類、溶
射金属の種類、溶射金属被覆層の厚さ及び幅、溶
射雰囲気、補修時の入熱方向、造管速度に関係な
く、プラズマアークの発生電流、プラズマガスの
流量、シールドガスの流量、トーチのノズル径、
スタンドオフ(トーチと被処理材の間隔)を変更
するだけで溶射補修部への入熱量及びプラズマア
ーク径の調整が可能で、ビードカツト溶射部の溶
射金属の種類、溶射金属被覆層の厚さ及び幅、造
管速度に応じて補修条件を自在に調整でき、高速
度の金属被覆鋼管の造管においてもビードカツト
部の鋼素地及び当該部位の溶射金属被覆層の活性
化を計ることができ、鋼素地と金属被覆層との境
界に合金層を生成して鋼素地と溶射金属被覆層と
の密着性を高め、当該部位に耐食性を向上せしめ
ることができるのである。 また、加熱源としてレーザビームを用いた場合
の本発明に係る金属被覆鋼管ビードカツト溶射部
補修方法は、プラズマアークを用いた場合と同様
瞬間的に超高温が得られることで溶射部の急速加
熱による再溶融が可能で、金属被覆鋼板の種類、
溶射金属の種類、溶射被覆層の厚さ及び幅、溶射
雰囲気、補修時の入熱方向、造管速度に関係な
く、レーザビーム発生装置の出力、シールドガス
流量、レーザビーム収束用レンズの焦点距離を変
更することで溶射部補修部への入熱量及びレーザ
ビームの径の調整が可能で、高速度の金属被覆鋼
管の造管においてもビードカツト部の鋼素地及び
当該部位の溶射金属被覆層の活性化を計ることが
でき、鋼素地と溶射金属被覆層との境界に合金層
を生成して鋼素地と溶射金属被覆層との密着性を
高め、当該部位の耐食性を向上せしめることがで
きるのである。
【実施例】
以下実施例により本発明方法を説明する。 実施例 1 めつき付着量90g/m2、板厚1.0mmの亜鉛被覆
鋼板を素材とし、フオーミングロールによつて管
状に成形し、その両端縁を高周波誘導加熱装置に
よつて加熱し、スクイズロールで圧着溶接し、ビ
ード部の余剰部分をバーカツターで切削除去した
後、酸素・アセチレンガス溶射装置によつてビー
ドカツト部に亜鉛溶射を施して溶射金属被覆層を
形成させ、次いでアルゴン・水素ガスによるシー
ルドされた還元性の雰囲気下でプラズマアークを
発生する補修加熱装置によつて溶射金属被覆層を
急速加熱し、ビードカツト部の酸化被覆層とその
上部の溶射金属被覆層及びビードカツト部近傍の
亜鉛めつき被覆層とその上部の余剰溶射金属層と
を瞬時に連続的に再溶融させた後、クーリングボ
ツクスによつてビードカツト溶射部を冷却し、更
にロール成形時や溶接時に発生した形状不良をサ
イジングロールで矯正してビードカツト溶射部を
補修した亜鉛被覆鋼管を製造した。 また比較のため従来法である酸素・アセチレン
ガス加熱装置によつてビードカツト溶射部の加熱
補修処理を施した亜鉛被覆鋼管及びビードカツト
溶射部に加熱補修処理を施さない亜鉛被覆鋼管も
製造した。 尚、各場合の造管速度は70mm/min、溶射距離
は30mm、溶射用亜鉛ワイヤーの線径は1.2mmφ、
亜鉛ワイヤーの送り速度6m/minで製造し、製
品としての鋼管寸法は25.4mmφであり、上記の製
造条件における本発明方法のプラズマアーク加熱
装置及び比較例の酸素アセチレンガス加熱装置に
よる補修処理の条件は第1表に示す通りであつ
た。
【表】 第2図Aは本発明方法のプラズマアークを発生
する補修加熱装置によりビードカツト溶射部に補
修を施した金属被覆鋼管を顕微鏡により観察した
断面状態であり、ビードカツト部に形成された溶
射金属被覆層cは6〜7μmの厚さで均一な被覆
形態となつており、めつき層bとその上部に飛散
した余剰溶射金属も溶融されて均一層となり、め
つき層bと溶射金属との境界面が消失した被覆形
態であることが確認され、更には溶接部aと溶射
金属との境界部に形成していた酸化被覆層dが消
失し合金層eが生成していることが確認された。 一方、第2図Bは比較例として従来法により、
ビードカツト溶射部に補修を施した金属被覆鋼管
を顕微鏡により観察した断面状態であり、ビード
カツト部に形成された溶射金属被覆層cの一部は
酸化して鱗片状に積層した多孔質層のまま残存し
ており、しかも部分的に剥離していることが確認
され、更にはめつき層bとその上部に積層した余
剰溶射金属層との間に明確な境界の残存が認めら
れ、酸化して鱗片状に積層した多孔質の余剰溶射
金属層が部分的に剥離された被覆形態となつてお
り、溶接部aと溶射金属との境界部に形成してい
た酸化被覆層dも一部残存していることが確認さ
れた。 第2図Cは比較例として、ビードカツト溶射部
の加熱補修処理を施していない金属被覆鋼管を顕
微鏡により観察した断面状態てあり、ビードカツ
ト部に形成された溶射金属被覆層cは全域が酸化
して鱗片状に積層した多孔質層となつており、溶
射金属被覆層の多くが剥離した被覆形態で溶接部
aと溶射金属との境界部の全域に酸化被覆層dが
残存していることが確認され、更にはめつき層b
の上部を余剰溶射金属層も酸化して鱗片状に積層
した多孔質となつており、その多くが剥離した被
覆形態であることが確認された。 上記の如く製造したそれぞれの被覆形態の亜鉛
被覆鋼管についてそれぞれ3回ずつ性能を試験し
た結果を第2表に示す。
【表】
【表】
【表】 第2表に示す如くプラズマアークを熱源とする
補修加熱装置を用いて本発明方法を実施しビード
カツト溶射部の溶射金属被覆層を加熱して再溶融
させた場合には、偏平加工を施しても溶射金属被
覆層の剥離は発生せず、溶射金属被覆部の耐食性
もビードカツト溶射部の溶射金属被覆層をアセチ
レンガス加熱装置によつて加熱補修を施した従来
法による場合及びビードカツト溶射部の溶射金属
被覆層の加熱補修を施さなかつた場合に比較して
著しく優れており、溶射金属被覆層の耐剥離性及
び耐食性の性能に優れた金属被覆鋼管であること
が確認された。 実施例 2 めつき付着量90g/m2、板厚1.0mmの亜鉛被覆
鋼板を素材とし、実施例1と同様にフオーミング
ロールによつて管状に成形し、その両側縁を高周
波誘導加熱装置によつて加熱し、スクイズロール
で圧縮溶接し、ビード部の余剰部分をバーカツタ
ーで切削除去した後、酸素・アセチレンガス溶射
装置によつてビードカツト部に亜鉛溶射を施して
溶射金属被覆層を形成させ、次いでアルゴン・水
素ガスによりシールドされた還元性を雰囲気下で
レーザービームを発生する補修加熱装置によつて
溶射金属被覆層を急速加熱し、ビードカツト部の
酸化被覆層とその上部の溶射金属被覆層とビード
カツト部近傍の亜鉛めつき被覆層とその上部に余
剰溶射金属層とを瞬時に連続的に再溶融させた
後、クーリングボツクスによつてビードカツト溶
射部を冷却して、更にロール成形時や溶接時に発
生した形状不良をサイジングロールで矯正してビ
ードカツト溶射部を補修した亜鉛被覆鋼管を製造
した。また比較のため、実施例1と同様に従来法
である酸素・アセチレンガス加熱装置によつてビ
ードカツト溶射部に加熱補修処理を施した亜鉛被
覆鋼管及びビードカツト溶射部に加熱補修処理を
施さない亜鉛被覆鋼管も製造した。 この場合、造管速度は70m/min、溶射距離は
30mm、溶射用亜鉛ワイヤーに線径は1.0mmφ、亜
鉛ワイヤーの送り速度6m/minで製造し、製品
としての鋼管寸法は31.9mmφであつた。上記の製
造条件における本発明方法のレーザービーム加熱
装置の補修処理条件を第4表に示す。
【表】 第3図Aはレーザービームを熱源とする補修加
熱装置を用いて本発明を実施してビードカツト溶
射部に補修を施した金属被覆鋼管を顕微鏡により
観察した断面状態であり、ビードカツト部に形成
された溶射金属被覆層cは5〜6μmの厚さで均
一な被覆形態となつており、めつき層bとその上
部に飛散した余剰溶射金属も溶融されて均一層と
なり、めつき層bと溶射金属との境界面が消失し
た被覆形態であることが確認され、更には溶接部
aと溶射金属との境界部に形成していた酸化被膜
層dが消失し合金層eが生成していることが確認
され実施例1の第2図Aと同様に良好な断面形態
となつている。 第3図Bは比較例として従来法によりビードカ
ツト溶射部の補修を施した金属被覆鋼管を顕微鏡
により観察した断面状態であり、ビードカツト部
に形成された溶射金属被覆層cの一部は酸化して
鱗片状に積層した多孔質層のまま残存しており、
しかも部分的に剥離していることが確認され、更
にはめつき層bとその上部に積層した余剰溶射金
属層との間に明確な境界の残存が認められ、酸化
して鱗片状に積層した多孔質の余剰溶射金属層が
部分的に剥離されと被覆形態となつており、溶接
部aと溶射金属との境界部に形成していた酸化被
膜層dも一部残存していることが確認された。 第3図Cは比較例としてビードカツト溶射部の
加熱補修処理を施していない金属被覆鋼管を顕微
鏡により観察した断面状態であり、ビードカツト
部に形成された溶射金属被覆層cは全域が酸化し
て鱗片状に積層した多孔質層となつており、溶射
金属被覆層の多くが剥離した被覆形態で、溶接部
aと溶射金属との境界部の全域に酸化被膜層dが
残存していることが確認され、更にはめつき層b
の上部の余剰溶射金属層も酸化して鱗片状に積層
した多孔質となつており、その多くが剥離した被
覆形態であることが確認された。 上記の如く製造したそれぞれの被覆形態の亜鉛
被覆鋼管にいてそれぞれ3回ずつ性能を試験した
結果を第5表に示す。
【表】 実施例1と同様に行つた。
第5表に示す如く、レーザービームを熱源とす
る補修加熱装置を用いて本発明方法を実施しビー
ドカツト溶射部の溶射金属被覆層を加熱して再溶
融させた場合には、偏平加工を施しても溶射金属
被覆層の剥離が発生せず、溶射金属被覆部の耐食
性もビードカツト溶射部の溶射金属被覆層をアセ
チレンガス加熱装置によつて加熱補修を施した従
来法による場合及びビードカツト溶射部の溶射金
属被覆層の加熱補修を施さなかつた場合に比較し
て著しく優れており、実施例1のプラズマアーク
発生装置により補修を行なつた場合と同様に溶射
被覆層の耐剥離性及び耐食性の性能に優れた溶接
被覆鋼管であることが確認された。
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明に係る表面被覆鋼板
を素材とした鋼管のビードカツト後の溶射部の補
修方法は、溶射金属の種類、溶射金属被覆層の厚
さ及び幅、金属被覆鋼管の種類、補修時の入熱方
向、溶射時の雰囲気が活性雰囲気さなどに関係な
く、ビードカツト部に溶射により酸化されながら
鱗片状に積層した多孔質の溶射金属被覆層とビー
ドカツト部近傍の金属被覆鋼板の表面被覆層及び
その上部に積層した鱗片状の多孔質の酸化した余
剰溶射金属層及び鋼素地と溶射金属との境界部に
形成された鉄酸化被覆層を急速加熱によつて瞬時
に再溶融させて酸化物の巻き込みのない健全で均
一な溶射とすると共に溶射金属被覆層と鋼素地と
の境界に均一な合金層を生成させて強固に密着さ
せ、当該部位の耐剥離性と耐食性を金属被覆鋼板
の表面被覆部と同等に回復させる補修方法であ
り、溶射被覆本来の欠点である多孔質及び密着不
良の補修が高速条件下の造管においても可能とな
り、溶射被覆層の多孔質性及び密着不良が改善さ
れて良好な表面肌が得られると共に耐食性を回復
させ、且つエネルギー使用量の低減ができるなど
の優れた利点を有している。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る金属被覆鋼管のビードカ
ツト溶射部補修方法を実施する造管ラインの構成
の説明図、第2図は金属被覆鋼管のビード部の断
面状態を示す図でありAは加熱源としてプラズマ
アークを用いて本発明に係る金属被覆鋼管のビー
ドカツト溶射部補修方法を実施した場合をBは従
来の方法により補修を実施した場合をCは補修を
実施しなかつた場合を示しており、第3図は金属
被覆鋼管のビード部の断面状態を示す図でありA
は加熱源としてレーザビームを用いて本発明に係
る金属被覆鋼管のビード部補修方法を実施した場
合をBは従来の方法により補修を実施した場合を
Cは補修を実施しなかつた場合を示している。 1……金属被覆鋼板、1′……金属被覆鋼管、
2……エツジシエーバー、3……フオーミングロ
ール、4……溶接機、5……スクイズロール、6
……ビードカツター、7……溶射装置、8……補
修加熱機、9……クーリングボツクス、10……
サイジングロール、11……フライングカツタ、
a……溶接部、b……めつき層、c……溶射金属
被覆層、d……酸化被膜層、e……合金層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 金属被覆鋼板を素材として造管した溶接パイ
    プのビードカツト部の表面に積層された溶射金属
    被覆層とビードカツト部近傍のパイプ表面に積層
    された余剰金属被覆層とを、サイジング前に還元
    性のシールドガスでシールされた雰囲気下でプラ
    ズマアークあるいはレーザビームを熱源とした瞬
    間的に超高温が得られる加熱装置により急速加熱
    し溶融せしめて均質化することを特徴とする金属
    被覆鋼管のビードカツト溶射部補修方法。 2 金属被覆鋼板が亜鉛被覆鋼板である特許請求
    の範囲第1項に記載の金属被覆鋼管のビードカツ
    ト溶射部補修方法。 3 金属被覆鋼板がアルミニウム被覆鋼板である
    特許請求の範囲第1項に記載の金属被覆鋼管のビ
    ードカツト溶射部補修方法。 4 金属被覆鋼板が亜鉛−アルミニウム合金被覆
    鋼板である特許請求の範囲第1項に記載の金属被
    覆鋼管のビードカツト溶射部補修方法。 5 金属被覆鋼板が銅被覆鋼板である特許請求の
    範囲第1項に記載の金属被覆鋼管のビードカツト
    溶射部補修方法。 6 金属被覆鋼板が銅−亜鉛合金被覆鋼板である
    特許請求の範囲第1項に記載の金属被覆鋼管のビ
    ードカツト溶射部補修方法。 7 金属被覆鋼板が合金化亜鉛被覆鋼板である特
    許請求の範囲第1項に記載の金属被覆鋼管のビー
    ドカツト溶射部補修方法。
JP59268591A 1984-12-21 1984-12-21 金属被覆鋼管のビ−ドカツト溶射部補修方法 Granted JPS61147989A (ja)

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JP59268591A JPS61147989A (ja) 1984-12-21 1984-12-21 金属被覆鋼管のビ−ドカツト溶射部補修方法

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JP59268591A JPS61147989A (ja) 1984-12-21 1984-12-21 金属被覆鋼管のビ−ドカツト溶射部補修方法

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Publication Number Publication Date
JPS61147989A JPS61147989A (ja) 1986-07-05
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