JP2511364B2 - 金属箔仕上げ方法及びその装置 - Google Patents
金属箔仕上げ方法及びその装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二枚重ねで圧延した後
の薄い金属箔(本発明において金属箔とは厚さが約6μ
m〜200μm程度の金属箔または金属薄板を意味す
る。)を連続的にセパレートし、所定幅、長さに切断
し、その表面に付着している圧延油を除去すると同時に
熱処理することが可能な金属箔の仕上げ方法及びそれに
用いる装置に関する。
の薄い金属箔(本発明において金属箔とは厚さが約6μ
m〜200μm程度の金属箔または金属薄板を意味す
る。)を連続的にセパレートし、所定幅、長さに切断
し、その表面に付着している圧延油を除去すると同時に
熱処理することが可能な金属箔の仕上げ方法及びそれに
用いる装置に関する。
【0002】
【従来の技術】金属は比較的安価なものが多く、また価
格の割には機械適性が優れており、安価な導電性材料と
して、また貴金属などにおいてはその化学的耐食性、装
飾性などに優れているところから工業用材料、電気的材
料などとして広く用いられている。
格の割には機械適性が優れており、安価な導電性材料と
して、また貴金属などにおいてはその化学的耐食性、装
飾性などに優れているところから工業用材料、電気的材
料などとして広く用いられている。
【0003】特に包装材、電気的素材、日用品、装飾
品、工業用材料などの分野においてはこれに使用するた
めの金属箔(5μm〜200μmくらい)が多量に生産
されている。
品、工業用材料などの分野においてはこれに使用するた
めの金属箔(5μm〜200μmくらい)が多量に生産
されている。
【0004】これら金属箔は、一般にスラブ状の金属を
ロールを用いて圧延し、厚さの薄い金属箔は二枚重ねで
圧延するが、圧延後の金属箔の表面は圧延の際に使用さ
れていた圧延油に覆われており、印刷、積層等の金属箔
の二次加工の際の障害となることが多い。このため通常
はセパレーターを用いて箔をセパレートし、次いでスリ
ッターを通して規定の寸法に裁断された金属箔を脱脂
(圧延油の除去)を兼ねた焼なましを行うのが普通であ
る。この焼なましは金属箔をコイル状に巻いたままで行
われることが多い。
ロールを用いて圧延し、厚さの薄い金属箔は二枚重ねで
圧延するが、圧延後の金属箔の表面は圧延の際に使用さ
れていた圧延油に覆われており、印刷、積層等の金属箔
の二次加工の際の障害となることが多い。このため通常
はセパレーターを用いて箔をセパレートし、次いでスリ
ッターを通して規定の寸法に裁断された金属箔を脱脂
(圧延油の除去)を兼ねた焼なましを行うのが普通であ
る。この焼なましは金属箔をコイル状に巻いたままで行
われることが多い。
【0005】例えばアルミニウム箔(アルミニウムまた
はアルミニウム合金の箔を意味する。)の圧延油の除去
は、現在はコイル状のまま長時間熱処理を行ういわゆる
バッチ焼鈍によっている。この際バッチ焼鈍による圧延
油の除去に関する処理温度や時間に影響を与える因子と
して圧延油の種類が問題となるほか、製品の幅や巻径、
巻硬さ等が大きく影響を与える。特にアルミニウム箔は
最近ますます広幅、長尺製品の要求が多くなってきてい
るが、これは圧延油のコイルからの逸失に抵抗を大きく
する方向であり、圧延油の除去を完全とするためには熱
処理に必要とされる以上の高温、長時間を必要とするこ
とになる。
はアルミニウム合金の箔を意味する。)の圧延油の除去
は、現在はコイル状のまま長時間熱処理を行ういわゆる
バッチ焼鈍によっている。この際バッチ焼鈍による圧延
油の除去に関する処理温度や時間に影響を与える因子と
して圧延油の種類が問題となるほか、製品の幅や巻径、
巻硬さ等が大きく影響を与える。特にアルミニウム箔は
最近ますます広幅、長尺製品の要求が多くなってきてい
るが、これは圧延油のコイルからの逸失に抵抗を大きく
する方向であり、圧延油の除去を完全とするためには熱
処理に必要とされる以上の高温、長時間を必要とするこ
とになる。
【0006】特に広幅、長尺製品のアルミニウム箔幅中
央部のコイルの中心部の圧延油にあっては、外表面から
遠く、かつクリアランスの狭い(巻硬さが硬いとき)と
ころから逸失するための距離は長く、熱の供給は少な
く、逸失抵抗が大きくなるため一層幅方向の表面特性の
均一性を確保することは困難となり、均一性を確保する
ためには高温、長時間の焼なましが必要となり、アルミ
ニウム箔の焼鈍に必要な熱処理時間を大幅に越えるバッ
チ焼鈍が必要になることになる。
央部のコイルの中心部の圧延油にあっては、外表面から
遠く、かつクリアランスの狭い(巻硬さが硬いとき)と
ころから逸失するための距離は長く、熱の供給は少な
く、逸失抵抗が大きくなるため一層幅方向の表面特性の
均一性を確保することは困難となり、均一性を確保する
ためには高温、長時間の焼なましが必要となり、アルミ
ニウム箔の焼鈍に必要な熱処理時間を大幅に越えるバッ
チ焼鈍が必要になることになる。
【0007】従って圧延油の完全除去を必要とするが、
剛性の高いアルミニウム箔を必要とする分野、例えばキ
ャップシール用材料のような印刷のピッチ、ズレが問題
となる用途等の特定の用途に対しては剛性の高い材料
(例えば3003,Al−Fe系合金)を使用しても長
時間のコイル焼鈍したアルミニウム条においてはそれで
も軟質化が進み機械的強度の低下が避けられず種々問題
を発生する。
剛性の高いアルミニウム箔を必要とする分野、例えばキ
ャップシール用材料のような印刷のピッチ、ズレが問題
となる用途等の特定の用途に対しては剛性の高い材料
(例えば3003,Al−Fe系合金)を使用しても長
時間のコイル焼鈍したアルミニウム条においてはそれで
も軟質化が進み機械的強度の低下が避けられず種々問題
を発生する。
【0008】従って剛性の高いアルミニウム箔の製造に
おいては、圧延後セパレーターまたはスリッター等の工
程の巻き取り中において圧延工程で付着してきた油分を
自然蒸発させ、あるいは更に印刷、接着などの加工直前
においてコロナ放電処理、アンカーコート処理などを行
って圧延油の残留の影響を除去してきた。この場合コロ
ナ放電処理は処理後の時間の経過に従いその効果が弱く
なるので次工程の直前に処理しなければならない制限が
ある。またアンカーコート処理はアンカーコート剤の塗
布、溶剤の蒸発工程、さらには環境保全のためには溶剤
回収装置など装置及び工程が複雑となるデメリットがあ
って更なる改善が必要である。
おいては、圧延後セパレーターまたはスリッター等の工
程の巻き取り中において圧延工程で付着してきた油分を
自然蒸発させ、あるいは更に印刷、接着などの加工直前
においてコロナ放電処理、アンカーコート処理などを行
って圧延油の残留の影響を除去してきた。この場合コロ
ナ放電処理は処理後の時間の経過に従いその効果が弱く
なるので次工程の直前に処理しなければならない制限が
ある。またアンカーコート処理はアンカーコート剤の塗
布、溶剤の蒸発工程、さらには環境保全のためには溶剤
回収装置など装置及び工程が複雑となるデメリットがあ
って更なる改善が必要である。
【0009】アルミニウム箔の製造工程に用いられるセ
パレーターは主として二枚重ねで圧延されたアルミニウ
ム箔を一枚のアルミニウム箔に巻き戻すと共に所定の幅
入れ、所定の巻き長さに巻き取るだけの機能を有してい
るだけの装置であり、脱脂処理とは関係のない装置であ
る。
パレーターは主として二枚重ねで圧延されたアルミニウ
ム箔を一枚のアルミニウム箔に巻き戻すと共に所定の幅
入れ、所定の巻き長さに巻き取るだけの機能を有してい
るだけの装置であり、脱脂処理とは関係のない装置であ
る。
【0010】またスリッターは軟質箔、硬質箔等のアル
ミニウム条を所定の幅に幅入れすると共に所定の巻き長
さに巻き取るだけの機能を有しているだけの装置であ
り、脱脂処理とは関係のない装置である。
ミニウム条を所定の幅に幅入れすると共に所定の巻き長
さに巻き取るだけの機能を有しているだけの装置であ
り、脱脂処理とは関係のない装置である。
【0011】従って圧延上りで残油分が多い場合や、バ
ッチ焼鈍(ロール状に巻いたまま高温で長時間処理する
工程)品で脱脂が不十分なアルミニウム条においては、
前者においてはバッチ焼鈍時間を長時間への変更、後者
においては再バッチ焼鈍することが必要となっていた。
ッチ焼鈍(ロール状に巻いたまま高温で長時間処理する
工程)品で脱脂が不十分なアルミニウム条においては、
前者においてはバッチ焼鈍時間を長時間への変更、後者
においては再バッチ焼鈍することが必要となっていた。
【0012】脱脂に関しては現状ではバッチ焼鈍する方
法がもっともコストパフォーマンスがよく、確実である
ため、工業的にはこれ以外の方法はほとんど採用されて
いない。しかし他の金属箔製造工程がその大部分が連続
化されているのに、バッチ焼鈍はその言葉に示すごとく
この部分で工程がバッチ処理となるため一時ストップ
し、製造工程のネックポイントとなっている(アルミニ
ウム箔製造においては、その製造リードタイプの1/3
を占める。)。
法がもっともコストパフォーマンスがよく、確実である
ため、工業的にはこれ以外の方法はほとんど採用されて
いない。しかし他の金属箔製造工程がその大部分が連続
化されているのに、バッチ焼鈍はその言葉に示すごとく
この部分で工程がバッチ処理となるため一時ストップ
し、製造工程のネックポイントとなっている(アルミニ
ウム箔製造においては、その製造リードタイプの1/3
を占める。)。
【0013】以上の説明で分かるように、金属箔のバッ
チ焼鈍による脱脂処理は製造工程中の時間的に大きな部
分を要し、生産性を大きく低下させる要因となっている
こと、得られた製品の表面特性が幅方向で不均一である
こと、さらには望まないときでも金属材料の焼なましに
よる軟質化が避けられないことなどがあり、これらを克
服できる処理装置の開発が望まれていた。
チ焼鈍による脱脂処理は製造工程中の時間的に大きな部
分を要し、生産性を大きく低下させる要因となっている
こと、得られた製品の表面特性が幅方向で不均一である
こと、さらには望まないときでも金属材料の焼なましに
よる軟質化が避けられないことなどがあり、これらを克
服できる処理装置の開発が望まれていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明は二枚重ね圧延
した圧延金属箔の圧延油除去、金属箔の焼なまし、セパ
レーター、スリッターの処理を連続的に行える方法であ
って、製品の表面特性(脱脂度、酸化皮膜厚等)が金属
箔幅方向及び長さ方向に均一性が高く、焼なましが必要
とされる場合においてもバッチ焼鈍時間を大幅に短縮で
きる生産性の高い連続的金属箔の仕上げ方法及びそれに
適した装置の開発を目的とする。
した圧延金属箔の圧延油除去、金属箔の焼なまし、セパ
レーター、スリッターの処理を連続的に行える方法であ
って、製品の表面特性(脱脂度、酸化皮膜厚等)が金属
箔幅方向及び長さ方向に均一性が高く、焼なましが必要
とされる場合においてもバッチ焼鈍時間を大幅に短縮で
きる生産性の高い連続的金属箔の仕上げ方法及びそれに
適した装置の開発を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、二枚重ね
で圧延された金属箔の表、裏の両面を、冷却ロールバッ
クアップロールの表面上において、フレーム処理を行
い、次にセパレートした後、セパレートした金属箔のそ
れぞれの内面側を加熱ロールバックアップロールの表面
上において、フレーム処理を行うと共に熱処理を行い、
幅入れをしたシングル金属箔を製造することを特徴とす
る金属箔仕上げ方法、およびA:アンコイラー、B:フ
レーム処理用バーナーを備えた冷却ロールバックアップ
ロール、C:幅入れ用カッター、D:フレーム処理用バ
ーナーを備えた加熱ロールバックアップロール、E:巻
き取りコイルを有することを特徴とする金属箔仕上げ装
置を開発することにより上記の目的を達成した。
で圧延された金属箔の表、裏の両面を、冷却ロールバッ
クアップロールの表面上において、フレーム処理を行
い、次にセパレートした後、セパレートした金属箔のそ
れぞれの内面側を加熱ロールバックアップロールの表面
上において、フレーム処理を行うと共に熱処理を行い、
幅入れをしたシングル金属箔を製造することを特徴とす
る金属箔仕上げ方法、およびA:アンコイラー、B:フ
レーム処理用バーナーを備えた冷却ロールバックアップ
ロール、C:幅入れ用カッター、D:フレーム処理用バ
ーナーを備えた加熱ロールバックアップロール、E:巻
き取りコイルを有することを特徴とする金属箔仕上げ装
置を開発することにより上記の目的を達成した。
【0016】以下図面を参照して本発明を説明する。本
発明の対象となる金属箔はアルミニウム、銅あるいはそ
の合金等のごとき軟質、低融点金属、金、銀、白金等の
貴金属、鉄、ステンレススチール等の比較的硬質、高融
点の金属等の圧延した金属箔(6〜200μmくらい)
を対象とする。特にアルミニウムを代表とする軟質低融
点金属あるいは貴金属の金属箔に使用することが好まし
い。
発明の対象となる金属箔はアルミニウム、銅あるいはそ
の合金等のごとき軟質、低融点金属、金、銀、白金等の
貴金属、鉄、ステンレススチール等の比較的硬質、高融
点の金属等の圧延した金属箔(6〜200μmくらい)
を対象とする。特にアルミニウムを代表とする軟質低融
点金属あるいは貴金属の金属箔に使用することが好まし
い。
【0017】以下、装置について図1に基づいて本発明
を説明する。本発明の装置は、概念的にはセパレータ
ー、脱脂工程を組み込んだ熱処理装置、スリッターを一
体化したものと考えることができるが、焼鈍工程を一体
的に組み込み、連続化したところに特徴がある。二枚重
ねで圧延された金属箔はコイル状に巻き取られ、アンコ
イラー1からシワ防止及び巻き出しからのパスの長さを
一定にする機能を有するスイングロール等を経て、高速
で回転する冷却ロール2,2’の表面に密着状態で接し
ながらその表裏両面をバーナー81,82のフレーム処
理を受ける。
を説明する。本発明の装置は、概念的にはセパレータ
ー、脱脂工程を組み込んだ熱処理装置、スリッターを一
体化したものと考えることができるが、焼鈍工程を一体
的に組み込み、連続化したところに特徴がある。二枚重
ねで圧延された金属箔はコイル状に巻き取られ、アンコ
イラー1からシワ防止及び巻き出しからのパスの長さを
一定にする機能を有するスイングロール等を経て、高速
で回転する冷却ロール2,2’の表面に密着状態で接し
ながらその表裏両面をバーナー81,82のフレーム処
理を受ける。
【0018】該冷却ロール2,2’は、直径が少なくと
も150mmφ、好ましくは250mmφ以上の平滑な
表面のロールである。
も150mmφ、好ましくは250mmφ以上の平滑な
表面のロールである。
【0019】そして該冷却ロール2,2’への金属箔の
巻きつき角度は金属箔のシワ防止、回転ロール表面から
の浮き上がりによる金属箔の過熱を避けるために少なく
とも120°以上、好ましくは180°以上(但しロー
ル径が大であるときは小なる角度でも良い。)となるよ
うに補助ロール等を用いて金属箔とロール表面の密着を
はかることが好ましい。
巻きつき角度は金属箔のシワ防止、回転ロール表面から
の浮き上がりによる金属箔の過熱を避けるために少なく
とも120°以上、好ましくは180°以上(但しロー
ル径が大であるときは小なる角度でも良い。)となるよ
うに補助ロール等を用いて金属箔とロール表面の密着を
はかることが好ましい。
【0020】バーナー81,82はガスバーナー、オイ
ルバーナーなどその種類について特に制限はないがアル
ミニウム箔などの場合その融点(約600℃)よりも遥
かに高温度(約1800℃)のフレームであるため、金
属箔単位面積あたりのエネルギー供給量及び回転ロール
への密着度は極めて重要である。従ってスイングロール
及び金属箔の巻き付き角度を一定にするためのテンショ
ンロールなどを利用して回転ロールへの密着をはかるべ
きである。
ルバーナーなどその種類について特に制限はないがアル
ミニウム箔などの場合その融点(約600℃)よりも遥
かに高温度(約1800℃)のフレームであるため、金
属箔単位面積あたりのエネルギー供給量及び回転ロール
への密着度は極めて重要である。従ってスイングロール
及び金属箔の巻き付き角度を一定にするためのテンショ
ンロールなどを利用して回転ロールへの密着をはかるべ
きである。
【0021】また金属箔単位面積あたりのエネルギー供
給量は、金属材質、箔の厚さ、圧延油の種類、圧延上り
金属箔表面の残油量、目標とする純水との接触角(フレ
ーム処理後の油の残存許容割合)、許容焼なまし度など
を勘案して定めなければならないが一般的には0.1〜
10kcal/m2 (片面)程度である。より精密な条
件が必要な時は簡単なテストにより決定することができ
る。
給量は、金属材質、箔の厚さ、圧延油の種類、圧延上り
金属箔表面の残油量、目標とする純水との接触角(フレ
ーム処理後の油の残存許容割合)、許容焼なまし度など
を勘案して定めなければならないが一般的には0.1〜
10kcal/m2 (片面)程度である。より精密な条
件が必要な時は簡単なテストにより決定することができ
る。
【0022】温度調節可能な回転ロール2,2’の温度
は、例えば水冷ロールがよくアルミニウム箔においては
約40℃以下のごとき低温である。またこのフレーム処
理は一回の処理でも良いが同一面を2箇所以上でフレー
ム処理して脱脂度を上げることもできる。
は、例えば水冷ロールがよくアルミニウム箔においては
約40℃以下のごとき低温である。またこのフレーム処
理は一回の処理でも良いが同一面を2箇所以上でフレー
ム処理して脱脂度を上げることもできる。
【0023】冷却ロール2,2’を出た金属箔は、カッ
ターロール4(但し場所的には、本仕上げ工程の何れに
あっても良い。)で所定の幅入れをし、フレーム処理、
スリット等のテンションの影響をカットするためのゴム
ニップロール5、セパレートロール6,6’等を経てセ
パレートした金属箔はそれぞれの内面側のフレーム処理
工程に送られる。
ターロール4(但し場所的には、本仕上げ工程の何れに
あっても良い。)で所定の幅入れをし、フレーム処理、
スリット等のテンションの影響をカットするためのゴム
ニップロール5、セパレートロール6,6’等を経てセ
パレートした金属箔はそれぞれの内面側のフレーム処理
工程に送られる。
【0024】金属箔内面側のフレーム処理は、金属箔の
フレーム処理済の面を温度調節可能な回転ロール3,
3’の表面に密着した状態で接しながらバーナー83,
84によるフレーム処理をするが、硬質箔が必要なとき
は冷却ロール、例えば水冷ロール表面でフレーム処理を
することが良く、焼なましをしたいときは加熱ロール、
例えば400℃位までの温度に調節されたロール表面上
でフレーム処理をすれば良い。
フレーム処理済の面を温度調節可能な回転ロール3,
3’の表面に密着した状態で接しながらバーナー83,
84によるフレーム処理をするが、硬質箔が必要なとき
は冷却ロール、例えば水冷ロール表面でフレーム処理を
することが良く、焼なましをしたいときは加熱ロール、
例えば400℃位までの温度に調節されたロール表面上
でフレーム処理をすれば良い。
【0025】金属箔内面側は表面側に比し、圧延油の付
着量は一般的に少ないので一回のフレーム処理で良い
が、熱処理等との関係で必要ならば複数回のフレーム処
理をしても構わない。
着量は一般的に少ないので一回のフレーム処理で良い
が、熱処理等との関係で必要ならば複数回のフレーム処
理をしても構わない。
【0026】また充分な焼なましを必要とする場合に
は、金属箔を温度調節可能な回転ロール3,3’に続け
て、温度調節されたオーブン(図示していない。)中を
ジグザグ状に通過させて焼なましを行っても良い。
は、金属箔を温度調節可能な回転ロール3,3’に続け
て、温度調節されたオーブン(図示していない。)中を
ジグザグ状に通過させて焼なましを行っても良い。
【0027】本発明におけるフレーム処理は一枚で走行
する金属箔の表面を高温フレームで処理するためバッチ
焼鈍時に比べ、圧延油の逸失抵抗がないので短時間の処
理であっても圧延油除去効率は高い状態で処理できる。
する金属箔の表面を高温フレームで処理するためバッチ
焼鈍時に比べ、圧延油の逸失抵抗がないので短時間の処
理であっても圧延油除去効率は高い状態で処理できる。
【0028】熱処理された金属箔は、例えば水冷ロール
7,7’等で冷却された後巻き取りロール9,9’に巻
き取られる。
7,7’等で冷却された後巻き取りロール9,9’に巻
き取られる。
【0029】処理の速度は各種の要因により変わるが通
常最高500m/minくらいまでなら充分処理可能で
ある。なおフレーム処理部分は高温となるため熱がこも
らないように排熱装置を付属させるか、熱を遮断できる
ように配慮が必要である。
常最高500m/minくらいまでなら充分処理可能で
ある。なおフレーム処理部分は高温となるため熱がこも
らないように排熱装置を付属させるか、熱を遮断できる
ように配慮が必要である。
【0030】フレーム処理により圧延油は大幅に減少す
るし、脱脂した硬質ないし軟質の金属箔が得られる。ま
たこの処理では脱脂程度が不十分な場合、あるいはフレ
ーム処理による焼なましが不十分な場合などは、更に通
常のバッチ焼鈍をすれば良く、この場合には圧延油除去
のための焼鈍時間の設定でなく、焼鈍時間の設定が可能
となり、バッチ焼鈍時間を大幅に短縮できる。
るし、脱脂した硬質ないし軟質の金属箔が得られる。ま
たこの処理では脱脂程度が不十分な場合、あるいはフレ
ーム処理による焼なましが不十分な場合などは、更に通
常のバッチ焼鈍をすれば良く、この場合には圧延油除去
のための焼鈍時間の設定でなく、焼鈍時間の設定が可能
となり、バッチ焼鈍時間を大幅に短縮できる。
【0031】本フレーム処理製品のもう一つの特徴は、
バッチ焼鈍品のごとく金属箔の幅方向、長さ方向の表面
特性(水濡れ性、酸化膜厚等)の均一性が良く、連続的
に高速で脱脂金属箔を生産できることであり、本発明の
金属箔仕上げ装置はこれを可能とした装置である。
バッチ焼鈍品のごとく金属箔の幅方向、長さ方向の表面
特性(水濡れ性、酸化膜厚等)の均一性が良く、連続的
に高速で脱脂金属箔を生産できることであり、本発明の
金属箔仕上げ装置はこれを可能とした装置である。
【0032】
【作用】水冷ロールまたは温度調節可能な少なくとも外
径150mmφ回転ロールの表面に、二枚重ねで圧延し
た圧延上りの圧延油が付着した金属箔またはセパレート
した金属箔を密着させ、この密着した面の他の面を高温
度のフレームで処理することにより圧延油を除去する装
置を内蔵した金属箔仕上げ方法である。
径150mmφ回転ロールの表面に、二枚重ねで圧延し
た圧延上りの圧延油が付着した金属箔またはセパレート
した金属箔を密着させ、この密着した面の他の面を高温
度のフレームで処理することにより圧延油を除去する装
置を内蔵した金属箔仕上げ方法である。
【0033】この場合金属箔のフレーム面は約1800
℃のごとき高温にさらされるが、他の面は水冷ロールま
たは温度調節された回転ロールに密着しているため、金
属箔そのもの全体は高温とならず、その表面の一部だけ
が高温となり、圧延油が焼却あるいは揮散するものと推
定している。
℃のごとき高温にさらされるが、他の面は水冷ロールま
たは温度調節された回転ロールに密着しているため、金
属箔そのもの全体は高温とならず、その表面の一部だけ
が高温となり、圧延油が焼却あるいは揮散するものと推
定している。
【0034】特に本発明は、エネルギー供給量の大なる
フレーム処理装置を内蔵した装置であるため、金属箔を
連続的にセパレートし、所定の幅入れ、所定の巻き長さ
に切断し、その表面に付着している圧延油を除去すると
同時に焼なましの少ないあるいは焼なましもできる金属
箔の仕上げ方法である。
フレーム処理装置を内蔵した装置であるため、金属箔を
連続的にセパレートし、所定の幅入れ、所定の巻き長さ
に切断し、その表面に付着している圧延油を除去すると
同時に焼なましの少ないあるいは焼なましもできる金属
箔の仕上げ方法である。
【0035】
【実施例】2枚重ね圧延した幅1000mmの1N30
アルミニウム箔を、図1に示すごとき装置を用いて仕上
げ処理を行った。
アルミニウム箔を、図1に示すごとき装置を用いて仕上
げ処理を行った。
【0036】水冷ロール2,2’の外径は250mm
φ、300℃及び350℃とした温度調節可能なロール
3,3’も同じ外径であり、このロール3,3’と水冷
ロール7,7’の間に、多数のロールを内蔵して50m
の走行距離としたオーブンを設け300m/minの処
理スピードでフレーム処理及び熱処理を連続的に行っ
た。結果を表1に示す。
φ、300℃及び350℃とした温度調節可能なロール
3,3’も同じ外径であり、このロール3,3’と水冷
ロール7,7’の間に、多数のロールを内蔵して50m
の走行距離としたオーブンを設け300m/minの処
理スピードでフレーム処理及び熱処理を連続的に行っ
た。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【発明の効果】本発明の金属箔仕上げ方法は次のような
効果を発揮する。 (1)セパレート工程、スリット工程、脱脂工程及び焼
なまし工程を連続的に一挙に行うことができ、仮にバッ
チ焼鈍による脱脂工程の追加が必要であってもリードタ
イムを大幅に節約できる。 (2)フレーム処理による脱脂処理であるため、バッチ
焼鈍に比して幅方向及び長さ方向の表面特性(水濡れ
性、酸化膜厚等)の均一性が良く、高速処理が可能であ
る。 (3)軟質箔のラミネータ加工前処理ができ、ユーザー
サイドでのコロナ放電加工等の前処理が不要となる。 (4)加熱ロール上でフレーム処理をすることにより硬
質箔を半硬質箔あるいは軟質箔に変化させ、しかも脱脂
良好な金属箔となる。このフレーム処理は短時間加熱、
冷却のためCAL並の強度を持った金属箔の製造も可能
である。
効果を発揮する。 (1)セパレート工程、スリット工程、脱脂工程及び焼
なまし工程を連続的に一挙に行うことができ、仮にバッ
チ焼鈍による脱脂工程の追加が必要であってもリードタ
イムを大幅に節約できる。 (2)フレーム処理による脱脂処理であるため、バッチ
焼鈍に比して幅方向及び長さ方向の表面特性(水濡れ
性、酸化膜厚等)の均一性が良く、高速処理が可能であ
る。 (3)軟質箔のラミネータ加工前処理ができ、ユーザー
サイドでのコロナ放電加工等の前処理が不要となる。 (4)加熱ロール上でフレーム処理をすることにより硬
質箔を半硬質箔あるいは軟質箔に変化させ、しかも脱脂
良好な金属箔となる。このフレーム処理は短時間加熱、
冷却のためCAL並の強度を持った金属箔の製造も可能
である。
【図1】本発明の金属条用スリッターの概念図である。
1 アンコイラー 2 冷却ロール 2’ 冷却ロール 3 温度調節可能な回転ロール 3’ 温度調節可能な回転ロール 4 カッター 5 テンションカット用ゴムニップロール 6 セパレートロール 6’ セパレートロール 7 水冷ロール 7’ 水冷ロール 81 フレーム処理用バーナー 82 フレーム処理用バーナー 83 フレーム処理用バーナー 84 フレーム処理用バーナー 9 巻き取りロール 9’ 巻き取りロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 礒山 永三 大阪府堺市海山町6丁224番地昭和アル ミニウム株式会社内 (56)参考文献 実開 昭63−101101(JP,U)
Claims (4)
- 【請求項1】 二枚重ねで圧延された金属箔の表、裏の
両面を、冷却ロールバックアップロールの表面上におい
て、フレーム処理を行い、次にセパレートした後、セパ
レートした金属箔のそれぞれの内面側を加熱ロールバッ
クアップロールの表面上において、フレーム処理を行う
と共に熱処理を行い、幅入れをしたシングル金属箔を製
造することを特徴とする金属箔仕上げ方法。 - 【請求項2】 セパレートした金属のそれぞれの内面側
を加熱ロールバックアップロール表面上においてフレー
ム処理を行うと共に、オーブン中を通過させる請求項1
記載の金属箔仕上げ方法。 - 【請求項3】 A:アンコイラー、B:フレーム処理用
バーナーを備えた冷却ロールバックアップロール、C:
幅入れ用カッター、D:フレーム処理用バーナーを備え
た加熱ロールバックアップロール、E:巻き取りコイル
を有することを特徴とする金属箔仕上げ装置。 - 【請求項4】 フレーム処理用バーナーを備えた加熱ロ
ールバックアップロールの後に熱処理用オーブンを備え
た請求項3記載の金属箔仕上げ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22802692A JP2511364B2 (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 金属箔仕上げ方法及びその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22802692A JP2511364B2 (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 金属箔仕上げ方法及びその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0647403A JPH0647403A (ja) | 1994-02-22 |
JP2511364B2 true JP2511364B2 (ja) | 1996-06-26 |
Family
ID=16870038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22802692A Expired - Lifetime JP2511364B2 (ja) | 1992-08-04 | 1992-08-04 | 金属箔仕上げ方法及びその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2511364B2 (ja) |
-
1992
- 1992-08-04 JP JP22802692A patent/JP2511364B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0647403A (ja) | 1994-02-22 |
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