JP2005063994A - 電磁波吸収材料 - Google Patents
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Abstract
【課題】複雑な電波理論によらず、簡便な方法で、成型加工が容易な薄型電磁波吸収材料を提供する。
【解決手段】少なくとも3層以上の積層構造を有する電磁波吸収材料において、少なくとも2層以上の導電性炭素材料含有層間に少なくとも1層以上の金属薄膜層を含有することを特徴とする電磁波吸収材料又は、積層構造を有する電磁波吸収材料において、1層の金属薄膜層と1層の導電性炭素材料含有層の積層構造を少なくとも1組以上設けることを特徴とする電磁波吸収材料である。好ましくは、該導電性炭素材料含有層及び該金属薄膜層が、一体化されてなることを特徴とする電磁波吸収材料であり、更に好ましくは、該導電性炭素材料含有層を樹脂被覆紙からなる保持層の少なくとも2層間に含有することを特徴とする電磁波吸収材料である。
【選択図】 なし
【解決手段】少なくとも3層以上の積層構造を有する電磁波吸収材料において、少なくとも2層以上の導電性炭素材料含有層間に少なくとも1層以上の金属薄膜層を含有することを特徴とする電磁波吸収材料又は、積層構造を有する電磁波吸収材料において、1層の金属薄膜層と1層の導電性炭素材料含有層の積層構造を少なくとも1組以上設けることを特徴とする電磁波吸収材料である。好ましくは、該導電性炭素材料含有層及び該金属薄膜層が、一体化されてなることを特徴とする電磁波吸収材料であり、更に好ましくは、該導電性炭素材料含有層を樹脂被覆紙からなる保持層の少なくとも2層間に含有することを特徴とする電磁波吸収材料である。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波吸収材料、特に、高周波帯域である、マイクロ波帯域、ミリ波帯域の電磁波吸収材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータや携帯電話等の電子機器の普及、更には高度情報化社会の実現に向けての通信分野を中心に電磁波の利用が拡大している。また、近年のマイクロエレクトロニクス技術の進歩により多種多様な電子機器が普及している。この様な環境下、不要な電磁波による電磁ノイズが精密機器に及ぼす影響が指摘されており(例えば、非特許文献1参照)、機器の誤動作や故障の防止、不要な電磁波の放射抑制、外部からの電磁波に対する充分な耐性を保証する電磁環境両立性等が要求されている。更には、室内無線LANにおいて情報の漏洩防止が求められている。
【0003】
かかる問題への対策として種々の電磁波対策材料が提案されている。電磁波対策材料は、外部電磁波の進入防止と発生電磁波の外部への伝播防止を目的とした電磁波遮蔽材と、電磁波そのものを吸収する電磁波吸収体とに大別される。
【0004】
例えば、電磁波遮蔽材として、金属を積層した様々の電磁波遮蔽材が提案されていて、これらは優れた電磁波遮蔽性を有するものの、電磁波を反射する機能だけで、吸収する機能がないため、反射波の対策が必要となる。(例えば、非特許文献2参照)。
【0005】
また、金属薄膜を積層して電磁波遮蔽性を有する透明導電膜が開発されている。(例えば、特許文献1、2、3、4、5、6、7、8、9、10参照)。これらの透明導電膜の製造方法としては、銀、銅、ニッケル、インジウム等の導電性金属をスパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、真空蒸着法、湿式塗工法によって透明樹脂フィルム又はガラス等に金属薄膜を形成させる方法が一般的に用いられている。(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、これらの透明導電膜は、電磁波漏洩対策上は有効とはいえない。以上のことから、電磁環境対策及び電磁波漏洩対策として電磁波吸収体が注目されている(例えば、非特許文献2、3、4、5参照)。
【0006】
一方、電磁波吸収体は、一般に、磁性体粉末混合型、導電性粉末混合型、λ/4型電磁波吸収体の3種類に大別されている(例えば、非特許文献3)。一方、電磁波吸収体の用途としては、電波暗室用途として、電磁環境に対応して四角錐型あるいは山型形状等の種々の形状のものが提案され、フェライトを用いたテレビゴースト防止対策用途などにも利用されている(例えば、非特許文献3、4、5参照)。
電磁波吸収体用材料としては、炭素系、金属炭素併用系、磁性体粉系があり、炭素系の代表的なものには、カーボン、炭素繊維、コイル状炭素繊維等がある(例えば、非特許文献3参照)。
【0007】
ミリ波帯域の電磁波吸収体は、一般に、電磁波工学に基づく材料定数の測定と等価回路に基づく計算によりその層構成が決定されること等、その作製に複雑な理論計算を必要とした(例えば、非特許文献4、6参照)。
【0008】
電磁波吸収体の使用上の問題点として、厚み及び重さが指摘されている。例えば、フェライト又はフェライトと金属粉末を有機高分子中に分散させてなる構成の電磁波吸収体では、電磁波吸収材料層の厚さは、吸収する波長の巾が狭い範囲では4kg/m2以上、吸収する波長の巾が広い範囲では12kg/m2以上の膜厚が必要である。かかる問題を解決するため、幾何学的模様状の金属パターンと炭素又はフェライトを樹脂に分散した樹脂層とを組み合わせた薄型化方法が提案されている。しかし、係る手法では、幾何学の金属パターンが複雑であるから、簡便でかつ容易に作製できるものとはいえない。(例えば、特許文献11参照)
【0009】
【特許文献1】
特開平9−53030号公報
【特許文献2】
特開平11−126024号公報
【特許文献3】
特開2000−294980号公報
【特許文献4】
特開2000−357414号公報
【特許文献5】
特開2000−329934号公報
【特許文献6】
特開2001−38843号公報
【特許文献7】
特開2001−47549号公報
【特許文献8】
特開2001−51610号公報
【特許文献9】
特開2001−57110号公報
【特許文献10】
特開2001−60416号公報
【特許文献11】
特開平6−252582号公報
【非特許文献1】
日本学術振興会編「薄膜ハンドブック」オーム社発行、1983年、P.494−495
【非特許文献2】
「電磁波シールド材料の現状と将来」東レリサーチセンター発行、1997年12月、P.1−13
【非特許文献3】
特許庁編「電磁波遮蔽技術」発明協会発行、2001年6月19日、P.109、122−123、151
【非特許文献4】
橋本修著「機能材料−特集電波吸収体技術」シーエムシー発行、1998年10月号
【非特許文献5】
橋本修著「電波吸収体のはなし」日刊工業新聞社発行、2001年6月29日
【非特許文献6】
橋本修著「電波吸収体入門」森北出版株式会社発行、2002年7月18日
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電磁波工学に基づく精密な設計を必要とせず、成型加工が容易で、かつ、電磁波を吸収する導電性材料含有層の厚さを薄くできる電磁波吸収材料を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも3層以上の積層構造を有する電磁波吸収材料において、少なくとも2層以上の導電性炭素材料含有層間に少なくとも1層以上の金属薄膜層を含有することを特徴とする電磁波吸収材料である。
また、本発明は、積層構造を有する電磁波吸収材料において、1層の金属薄膜層と1層の導電性炭素材料含有層の積層構造を少なくとも1組以上設けることを特徴とする電磁波吸収材料である。
好ましくは、該導電性炭素材料含有層及び該金属薄膜層が、一体化されてなることを特徴とする電磁波吸収材料である。
好ましくは、該導電性炭素材料含有層を樹脂被覆紙からなる保持層の少なくとも2層間に含有することを特徴とする電磁波吸収材料である。
好ましくは、加熱加圧法により保持層と該導電性炭素材料含有層を一体化されてなることを特徴とする電磁波吸収材料である。
好ましくは、該導電性炭素材料含有層がカーボンブラック、無定形炭素、グラファイト、繊維状炭素、ナノカーボンから選ばれる導電性炭素材料の少なくとも一種を含むことを特徴とする電磁波吸収材料である。
好ましくは、金属薄膜層に含有する金属が、金、銀、銅、パラジウム、プラチナ、アルミニウム、鉄、チタンの少なくとも1種から選ばれる金属であることを特徴とする電磁波吸収材料である。
更に、好ましくは、該導電性炭素材料が不織布に担持されてなることを特徴とする電磁波吸収材料である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明になる電磁波吸収材料は、少なくとも3層以上の積層構造を有する電磁波吸収材料において、少なくとも2層以上の導電性炭素材料含有層間に少なくとも1層以上の金属薄膜層を含有することを特徴とする電磁波吸収材料である。また、本発明になる電磁波吸収材料は、積層構造を有する電磁波吸収材料において、1層の金属薄膜層と1層の導電性炭素材料含有層の積層構造を少なくとも1組以上設けることを特徴とする電磁波吸収材料である。導電性炭素材料含有層のみからなる電磁波吸収材料と比較して、本発明になる電磁波吸収材料は、使用する導電性炭素材料及び添加材料の総質量を低減し、薄型の電磁波吸収材料を得ることができる特徴がある。また、本発明になる電磁波吸収機構は、導電性炭素材料含有層で減衰された電磁波の一部を金属薄膜層に反射されて当該導電性炭素材料含有層に再び通過させることにより効率的に電磁波を吸収すると考えられる。
【0013】
本発明に用いる導電性炭素材料は、カーボンブラック、無定形炭素、グラファイト、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、コイル状炭素繊維等の繊維状炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ等のナノカーボンから選ばれる炭素化合物を単独又は組み合わせて使用することができる。
【0014】
本発明に用いる金属薄膜は、高分子フイルム、樹脂ボード、ガラス板等の支持体上に形成することができる。特に望ましくは、ポリエステルフイルム等の高分子フイルムに金属塗料をバー塗工或いはスクリーン印刷する方法により、又は、金属スパッタリング等物理的方法等の既存の方法により、目的の金属薄膜を作製することができる。
【0015】
本発明に用いる金属薄膜は、完全な薄膜である必要はなく、また複雑な幾何学模様である必要はなく、島状構造、パターン形状であってもよい。該金属薄膜は、電磁波の一部を反射すればよく、電磁波を完全に反射することは要求されない。
【0016】
本発明に用いる金属薄膜は、電磁波の一部を反射するという目的と特別なパターンを必要としないという製造効率の要求から、1〜1000Ω/□の導電性(表面抵抗)を有する金属薄膜であることが望ましい。
【0017】
金属の種類は、金属薄膜を形成することができる金属であれば、特に限定されないが、一般に、各種の遷移金属、アルミニウム、チタンがあげられる。例えば、遷移金属では、金、銀、銅、パラジウム、プラチナ、鉄等であり、これらは、純粋な単体金属としての使用に限定されず、合金としても利用することができる。例えば、鉄合金のステンレス、銅合金の真鍮である。スパッタリングによる金属薄膜製造では、金属材料の入手が容易な金属が挙げられる。例えば、金、銀、銅、パラジウム、プラチナ、アルミニウム、鉄、チタン等である。スクリーン印刷による場合は、印刷に使用する金属の粒径により好ましい態様が決められる。特に好ましいのは、ナノメートルレベルの粒径のものが得やすい銀、銅である。
【0018】
本発明に用いる導電性炭素材料含有層は、導電性炭素材料に高分子樹脂をバインダーとして添加したものが好ましく、更に、金属粉末、導電性金属酸化物を添加してもかまわない。また、本発明における導電性炭素材料の量は、用いる炭素材料の種類により異なるが、導電性炭素材料含有層全体で、従来の使用量の1/4以下にまで減少させることができ、0.9〜1kg/m2が実用上望ましい。
【0019】
当該導電性炭素材料は、カーボンブラック、無定形炭素、グラファイト、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、コイル状炭素繊維等の繊維状炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ等のナノカーボンから選ばれる炭素化合物であり、これらは単独又は組み合わせて使用することができる。
【0020】
導電性炭素材料に添加する高分子樹脂としては、水溶性高分子、非水溶性高分子が挙げられ、これらは水、溶剤に溶解又は樹脂粒子として、水分散、溶剤分散又は粒子のまま使用することができる。例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂、デンプン類、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、セルロース誘導体としてヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が単独あるいは複合して用いられる。
【0021】
導電性炭素材料に添加することができる金属粉末としては、銀粉、銅粉等を、導電性金属酸化物としては、表面を導電処理した酸化チタンの針状結晶ウィスカー、表面を導電処理した酸化亜鉛の粉末等を挙げることができる。
【0022】
本発明においては、導電性炭素材料含有層を保持するために、保持層として樹脂被覆紙を用いることが好ましい。樹脂被覆紙は、パルプ成分を主成分とする紙基体と樹脂よりなり、紙基体の片面或いは両面を樹脂で被覆してなる。紙基体に樹脂を被覆する方法としては、抄紙機により抄造したパルプ成分を主成分とした紙基体にフィルム状樹脂を接着剤により貼合せる方法や紙基体に樹脂を熱融着被覆したいわゆるドライラミネートによる方法、紙基体に溶解した樹脂を塗布又は含浸させる方法など公知の方法が用いられる。
【0023】
紙基体は、天然木材パルプ、非木材繊維、合成パルプ、合成繊維などのパルプや繊維を主成分として構成される。例えば、パルプとしては、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒し亜硫酸パルプ(NBSP)、広葉樹晒し亜硫酸パルプ(LBSP)、木綿パルプ等が挙げられる。また、これらの紙基体中には各種の高分子化合物、填料、添加剤を必要に応じ含有することができる。例えば、乾燥紙力増強剤としてカチオン化殿粉、カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン化ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ゼラチンなど、湿潤紙力増強剤としてメラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂など、定着剤として硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどの多価金属塩、カチオン化殿粉などのカチオン変性ポリマー、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマーなど、サイズ剤として脂肪酸塩、ロジン誘導体、ジアルキルケテンダイマー乳化物、石油樹脂エマルジョンなどの中性サイズ剤や酸性サイズ剤、填料としてクレー、カオリン、焼成カオリン、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、珪酸マグネシウムなど、pH調節剤としてカセイソーダ、炭酸ソーダ、塩酸など、無機電解質として食塩、ボウ硝など、そのほか染料、蛍光増白剤、ラテックス、帯電防止剤等を適宜組み合わせて含有せしめることが出来る。又、抄紙後、表面サイズとして、サイズプレス等にて澱粉や水溶性ポリマー、ラテックスなど等のサイズ剤を付与して製造することもできる。
【0024】
上記原材料により作製した紙基体は、坪量には特に制限がないが、坪量50g/m2〜300g/m2で密度が0.70〜1.15g/cm3の範囲が紙基体として好ましい。
【0025】
紙基体の片面或いは両面を被覆する樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体等があげられる。これらの樹脂中には、酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料やステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩及び群青、紺青、フタロシアニンブルーなどの顔料や染料、その他の改質剤、離型剤を含んでも構わない。
【0026】
上記紙基体を被覆する樹脂量は、特に制限はないが、片面あたり6g/m2〜50g/m2が好ましい。6g/m2より少ないと樹脂層の密着する充分な厚さとはならず、加熱加圧法により導電性炭素材料含有層を一体化する際に、樹脂の導電性材料に対する圧着が不十分で一体化し難い場合がある。50g/m2より厚くなると、熱の伝導が低下し一体化が不均一になる傾向がある。また本発明で用いられる樹脂被覆紙は、加圧および加熱による貼り合わせに充分な強度が出るものであれば、裏面に目的に応じた裏塗層を設けたものでも良く、また表面に下引層を設けたものでも良い。
【0027】
本発明における保持層と導電性炭素材料含有層の一体化には、導電性炭素材料と接着剤を混合して塗工又は含浸する方法、ローラーやプレート等でプレスする方法、保持層に導電性炭素材料含有層を積層した後に加熱加圧して圧着させる方法等を用いることができる。
【0028】
特に、加熱加圧法による導電性炭素材料含有層の一体化では、上記高分子樹脂を含有することにより、一体化後の導電性炭素材料含有層の強度を増すことができる。導電性炭素材料含有層と保持層を更に一体化させやすくするためには、塗工装置により導電性炭素材料含有塗液を不織布に担持させてから、保持層に積層することが好ましい。積層法としては、加熱加圧により圧着させることが好ましい。
【0029】
かかる不織布には、ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン等を主原料として湿式法又は乾式法により作製した不織布を使用することができる。樹脂被覆紙に用いる樹脂と同系統或いは同程度の軟化点の樹脂を主原料として作製した不織布は、更に好ましい。例えば、樹脂被覆紙に用いる樹脂がポリオレフィンならば、不織布もポリオレフィンを用いることが加熱加圧法による一体化の際に、一体化し易いので好ましい。不織布に導電性炭素材料を担持させる方法としては、塗工法、散布法、含浸法等が挙げられる。塗工法としては、ブレード、エアーナイフ、バー、ロール、カーテン塗工法等が利用でき、ロール等での延展法や加圧法も用いることができる。
【0030】
なお、本発明の電磁波吸収材料は、成型加工後にアルミ等の金属を用いた反射板やスチレンボード等を組合せて電磁波吸収体として使用することも可能であり、かつ、木質、石膏ボード、タイル、セラミック、プラスチック等の建材、化粧板等と組み合わせて使用することも可能である。利用の形態については、なんら制限を受けない。また、本発明の電磁波吸収材料は、金属薄膜フイルムを含有するが、押し切りカッター等で容易に切断できるという特徴を有する。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により、本発明の実施の形態を説明する。以下、実施例における%は質量%を示し、部は質量部を示す。
【0032】
[実施例1]
広葉樹晒クラフトパルプと針葉樹晒サルファイトパルプの1:1混合物をカナディアンスタンダードフリーネスで300mlcfsになるまで叩解し、パルプスラリーを作成した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマー(DHC社製「アコーペル12」)を対パルプ0.5%、カチオン化でんぷん(王子ナショナル社製「ケイトーF」)を対パルプ2.0%を添加して水で希釈後1%スラリーとして坪量170g/m2になるように長網抄紙機で抄造して樹脂被覆紙の紙基体とした。更に、密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン100%の樹脂に対して、10%のアナターゼ型二酸化チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、紙基体の両面に片面厚さ30ミクロンになるように押し出しコーティングして樹脂被覆紙を作製し、保持層とした。
導電性炭素材料としてグラファイト粉末(日本黒鉛株式会社製高純度黒鉛粉末)100部と、高分子樹脂として固形分50%のスチレンアクリル系樹脂エマルジョン100部を混合し、水195部、10%濃度のアニオン性界面活性剤5部を加えて水分散物を調製した。
上記保持層としての樹脂被覆紙をゼラチンで親水化加工をした後、上記導電性材料の水分散物を塗布量が固形分で500g/m2になるように塗工装置で塗工、乾燥し、乾燥時の厚さ3mmの導電性材料層を設けた保持層−導電性炭素材料含有層積層体を得た。
金属薄膜層はマグネトロンDCスパッタリング法により以下の手順で作成した。なお、スパツタリング用には厚さ50μmのポリエステルフイルムを使用した。圧力が0.01Paとなるように排気した後、全圧が0.19Paになるまでアルゴンガスを導入した状態で、銀単体(銀含有率99.99%)をターゲット材として用い当該フイルム上に銀の薄膜を作製した。作製した銀薄膜フイルムの銀薄膜の厚さは10nmで、表面抵抗は20Ω/□であった。
保持層−導電性炭素材料含有層積層体の導電性炭素材料含有層の面に当該銀薄膜フイルムを重ねて置き、更に、その上に保持層−導電性炭素材料含有層積層体を導電性炭素材料含有層と当該銀薄膜フイルムが接するように重ねておいてから、その積層体の保持層側に密着して上記樹脂被覆紙を1枚重ねて置いた後、圧力10kg/cm2、温度120℃、時間5分間の条件で加熱加圧を行い、導電性炭素材料含有層、金属薄膜層(銀薄膜フイルム)、導電性炭素材料含有層の三層積層構成を有する実施例1の電磁波吸収材料を得た。
【0033】
[実施例2]
銅単体(銅含有率99.99%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法により作製した銅薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例2の電磁波吸収材料を得た。
【0034】
[実施例3]
パラジウム合金(パラジウム含有率98%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法で作製したパラジウム薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例3の電磁波吸収材料を得た。
【0035】
[実施例4]
鉄合金(鉄含有率97%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法で作製した鉄薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例4の電磁波吸収材料を得た。
【0036】
[実施例5]
金単体(銀含有率99.99%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法で作製した金薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例5の電磁波吸収材料を得た。
【0037】
[実施例6]
プラチナ単体(プラチナ含有率99.99%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法で作製したプラチナ薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例6の電磁波吸収材料を得た。
【0038】
[実施例7]
チタン単体(チタン含有率99.99%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法で作製したチタン薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例7の電磁波吸収材料を得た。
【0039】
[実施例8]
導電性炭素材料としてグラファイト粉末の代わりに、カーボンブラック100部と炭素で導電化した二酸化チタン針状ウィスカー(大塚化学株式会社製デント−ルBK)10部を使用した他は、実施例1と同様にして、実施例8の電磁波吸収材料を得た。
【0040】
[実施例9]
導電性材料としてコイル状炭素繊維5部、高分子樹脂としてメチルメタクリレ−トアクリル共重合体樹脂95部と固形分50%のスチレンアクリル系樹脂エマルジョン100部を混合し、水195部、10%濃度のアニオン性界面活性剤5部を加えて水分散物を調製した。この水分散物を使用した他は、実施例1と同様にして、実施例9の電磁波吸収材料を得た。
【0041】
[実施例10]
金属薄膜層として、実施例2と同じ銅薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例10の電磁波吸収材料を得た。
【0042】
[実施例11]
金属薄膜層として、実施例3と同じパラジウム薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例11の電磁波吸収材料を得た。
【0043】
[実施例12]
金属薄膜層として、実施例4と同じ鉄薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例12の電磁波吸収材料を得た。
【0044】
[実施例13]
金属薄膜層として、実施例5と同じ金薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例13の電磁波吸収材料を得た。
【0045】
[実施例14]
金属薄膜層として、実施例6と同じプラチナ薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例14の電磁波吸収材料を得た。
【0046】
[実施例15]
金属薄膜層として、実施例7と同じチタン薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例15の電磁波吸収材料を得た。
【0047】
[実施例16]
金属薄膜層として、実施例8と同じアルミニウム薄膜フイルムを用いた他は、実施例9と同様にして、実施例16の電磁波吸収材料を得た。
【0048】
[実施例17]
導電性材料としてコイル状炭素繊維5部、グラファイト粉末(日本黒鉛株式会社製高純度黒鉛粉末)45部、高分子樹脂としてメチルメタクリレ−トアクリル共重合体樹脂50部と固形分50%のスチレンアクリル系樹脂エマルジョン100部を混合し、水195部、10%濃度のアニオン性界面活性剤5部を加えて水分散物を調製した。この水分散物を使用した他は、実施例1と同様にして、実施例17の電磁波吸収材料を得た。
【0049】
[実施例18]
金属薄膜層として、実施例2と同じ銅薄膜フイルムを使用した他は、実施例17と同様にして、実施例18の電磁波吸収材料を得た。
【0050】
[実施例19]
金属薄膜層として、実施例5と同じ金薄膜フイルムを使用した他は、実施例17と同様にして、実施例19の電磁波吸収材料を得た。
【0051】
[実施例20]
実施例17の水分散物を、坪量100g/m2のポリプロピレン不織布に塗工装置で固形分で500g/m2になるように塗布し、導電性材料を担持した不織布シートを作製した。次いで、実施例1と同様にして作製した樹脂被覆紙上に上記の導電性材料を担持した不織布シートを積層して作製した保持層−導電性炭素材料含有層積層体を使用した他は実施例1と同様にして実施例20の電磁波吸収材料を得た。
【0052】
[実施例21]
金属薄膜層として、実施例5と同じ金薄膜フイルムを使用した他は、実施例20と同様にして、実施例21の電磁波吸収材料を得た。
【0053】
[実施例22]
実施例1で使用した保持層−導電性炭素材料含有層積層体と実施例1で使用した銀薄膜フイルムを炭素材料含有層と銀薄膜面とが接するように重ねて置いた後、圧力10kg/cm2、温度120℃、時間5分間の条件で加熱加圧を行い、導電性炭素材料含有層と金属薄膜層からなる一組の積層構成を有する電磁波吸収材料を作成した後、当該電磁波吸収材料を二組重ねて、導電性炭素材料含有層、金属薄膜積層、導電性炭素材料含有層、金属薄膜積層の四層構成を有する実施例22の電磁波吸収材料を得た。
【0054】
[実施例23]
実施例9で使用した保持層−導電性炭素材料含有層積層体と実施例1で使用した銀薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例23の電磁波吸収材料を得た。
【0055】
[実施例24]
実施例2で使用した銅薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例24の電磁波吸収材料を得た。
【0056】
[実施例25]
実施例3で使用したパラジウム薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例25の電磁波吸収材料を得た。
【0057】
[実施例26]
実施例4で使用した鉄薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例26の電磁波吸収材料を得た。
【0058】
[実施例27]
実施例5で使用した金薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例27の電磁波吸収材料を得た。
【0059】
[実施例28]
実施例6で使用したプラチナ薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例28の電磁波吸収材料を得た。
【0060】
[実施例29]
実施例7で使用したチタン薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例29の電磁波吸収材料を得た。
【0061】
[実施例30]
実施例1で用いたのと同じ樹脂被覆紙に実施例9に用いたのと同様の導電性材料塗液を塗布量が固形分で300g/m2になるように塗工装置で塗工、乾燥して、保持層−導電性炭素材料含有層積層体(A)を得た。実施例1で使用した銀薄膜フイルム(B)を、 (A)、(B)、(A)、(B)、(A)の順に重ねておいてから、実施例1と同様にして加熱加圧を行い、五層構成を有する実施例30の電磁波吸収材料を得た。
【0062】
[実施例31]
実施例2で使用した銅薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例27の電磁波吸収材料を得た。
【0063】
[実施例32]
実施例3で使用したパラジウム薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例32の電磁波吸収材料を得た。
【0064】
[実施例33]
実施例4で使用した鉄薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例33の電磁波吸収材料を得た。
【0065】
[実施例34]
実施例5で使用した金薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例30の電磁波吸収材料を得た。
【0066】
[実施例35]
実施例6で使用したプラチナ薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例35の電磁波吸収材料を得た。
【0067】
[実施例36]
実施例7で使用したチタン薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例32の電磁波吸収材料を得た。
【0068】
[実施例37]
実施例1で用いたのと同じ樹脂被覆紙に実施例9に用いたのと同様の導電性材料塗液を塗布量が固形分で300g/m2になるように塗工装置で塗工、乾燥して、保持層−導電性炭素材料含有層積層体を得た。実施例1で使用した銀薄膜フイルムを当該積層体に重ねてから、実施例1と同様にして加熱加圧を行い一組の積層構成を有する電磁波吸収材料を作成した。しかる後、当該電磁波吸収材料三組を導電性炭素材料含有層、金属薄膜層、導電性炭素材料含有層、金属薄膜層、導電性炭素材料含有層、金属薄膜層の六層構成を有する実施例37の電磁波吸収材料を得た。
【0069】
[比較例1]
実施例1の保持層−導電性炭素材料含有層積層体を2枚重ねたのみで、実施例1と同様の条件で加熱加圧を行い、比較例1の電磁波吸収材料を得た。
【0070】
[比較例2]
比較例1において、導電性材料の水分散物を塗布量を固形分で2000g/m2としたほかは、比較例1と同様にして、比較例2の電磁波吸収材料を得た。
【0071】
<評価方法>
1.電磁波吸収特性
反射電力法によって行った。試料は15cm×15cmに押し切りカッターで裁断して作成した。その表示単位は、電磁波吸収量をデシベル(dB)で表示した。数値が大きいほど電磁波の吸収量が大きいことを示す。表1に、60GHz帯域における電磁波吸収量の測定値をまとめた。20dB以上の吸収量が好ましい。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】
【表5】
【0077】
<評価結果>
表1から、実施例1〜36は、優れた電磁波吸収特性を示したが、金属薄膜層を使用しない比較例1は電磁波波吸が不十分であった。また、本発明の電磁波吸収材料は、比較例2の金属薄膜層を使用しない電磁波吸収材料と比較して、導電性炭素材料含有層を約4分の1に、大巾に減量させても、優れた電磁波吸収特性を示すことが分かった。
【0078】
【発明の効果】
本発明の金属薄膜を組み合わせた電磁波吸収材料は、導電性材料層を大幅に減量することができ、優れた電磁波吸収性を有する。また、樹脂被覆紙からなる保持層と導電性含有層を一体化させてなることから、導電性材料のみを固めた従来の電磁波吸収材料にない加工性を有し、更には、金属薄膜フイルムを積層しているため、簡便に切断して適当な大きさに加工できること等、従来の金属反射板と積層した電磁波吸収材料と比較して優れた加工性を有する。
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁波吸収材料、特に、高周波帯域である、マイクロ波帯域、ミリ波帯域の電磁波吸収材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータや携帯電話等の電子機器の普及、更には高度情報化社会の実現に向けての通信分野を中心に電磁波の利用が拡大している。また、近年のマイクロエレクトロニクス技術の進歩により多種多様な電子機器が普及している。この様な環境下、不要な電磁波による電磁ノイズが精密機器に及ぼす影響が指摘されており(例えば、非特許文献1参照)、機器の誤動作や故障の防止、不要な電磁波の放射抑制、外部からの電磁波に対する充分な耐性を保証する電磁環境両立性等が要求されている。更には、室内無線LANにおいて情報の漏洩防止が求められている。
【0003】
かかる問題への対策として種々の電磁波対策材料が提案されている。電磁波対策材料は、外部電磁波の進入防止と発生電磁波の外部への伝播防止を目的とした電磁波遮蔽材と、電磁波そのものを吸収する電磁波吸収体とに大別される。
【0004】
例えば、電磁波遮蔽材として、金属を積層した様々の電磁波遮蔽材が提案されていて、これらは優れた電磁波遮蔽性を有するものの、電磁波を反射する機能だけで、吸収する機能がないため、反射波の対策が必要となる。(例えば、非特許文献2参照)。
【0005】
また、金属薄膜を積層して電磁波遮蔽性を有する透明導電膜が開発されている。(例えば、特許文献1、2、3、4、5、6、7、8、9、10参照)。これらの透明導電膜の製造方法としては、銀、銅、ニッケル、インジウム等の導電性金属をスパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンビームアシスト法、真空蒸着法、湿式塗工法によって透明樹脂フィルム又はガラス等に金属薄膜を形成させる方法が一般的に用いられている。(例えば、非特許文献1参照)。
しかし、これらの透明導電膜は、電磁波漏洩対策上は有効とはいえない。以上のことから、電磁環境対策及び電磁波漏洩対策として電磁波吸収体が注目されている(例えば、非特許文献2、3、4、5参照)。
【0006】
一方、電磁波吸収体は、一般に、磁性体粉末混合型、導電性粉末混合型、λ/4型電磁波吸収体の3種類に大別されている(例えば、非特許文献3)。一方、電磁波吸収体の用途としては、電波暗室用途として、電磁環境に対応して四角錐型あるいは山型形状等の種々の形状のものが提案され、フェライトを用いたテレビゴースト防止対策用途などにも利用されている(例えば、非特許文献3、4、5参照)。
電磁波吸収体用材料としては、炭素系、金属炭素併用系、磁性体粉系があり、炭素系の代表的なものには、カーボン、炭素繊維、コイル状炭素繊維等がある(例えば、非特許文献3参照)。
【0007】
ミリ波帯域の電磁波吸収体は、一般に、電磁波工学に基づく材料定数の測定と等価回路に基づく計算によりその層構成が決定されること等、その作製に複雑な理論計算を必要とした(例えば、非特許文献4、6参照)。
【0008】
電磁波吸収体の使用上の問題点として、厚み及び重さが指摘されている。例えば、フェライト又はフェライトと金属粉末を有機高分子中に分散させてなる構成の電磁波吸収体では、電磁波吸収材料層の厚さは、吸収する波長の巾が狭い範囲では4kg/m2以上、吸収する波長の巾が広い範囲では12kg/m2以上の膜厚が必要である。かかる問題を解決するため、幾何学的模様状の金属パターンと炭素又はフェライトを樹脂に分散した樹脂層とを組み合わせた薄型化方法が提案されている。しかし、係る手法では、幾何学の金属パターンが複雑であるから、簡便でかつ容易に作製できるものとはいえない。(例えば、特許文献11参照)
【0009】
【特許文献1】
特開平9−53030号公報
【特許文献2】
特開平11−126024号公報
【特許文献3】
特開2000−294980号公報
【特許文献4】
特開2000−357414号公報
【特許文献5】
特開2000−329934号公報
【特許文献6】
特開2001−38843号公報
【特許文献7】
特開2001−47549号公報
【特許文献8】
特開2001−51610号公報
【特許文献9】
特開2001−57110号公報
【特許文献10】
特開2001−60416号公報
【特許文献11】
特開平6−252582号公報
【非特許文献1】
日本学術振興会編「薄膜ハンドブック」オーム社発行、1983年、P.494−495
【非特許文献2】
「電磁波シールド材料の現状と将来」東レリサーチセンター発行、1997年12月、P.1−13
【非特許文献3】
特許庁編「電磁波遮蔽技術」発明協会発行、2001年6月19日、P.109、122−123、151
【非特許文献4】
橋本修著「機能材料−特集電波吸収体技術」シーエムシー発行、1998年10月号
【非特許文献5】
橋本修著「電波吸収体のはなし」日刊工業新聞社発行、2001年6月29日
【非特許文献6】
橋本修著「電波吸収体入門」森北出版株式会社発行、2002年7月18日
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、電磁波工学に基づく精密な設計を必要とせず、成型加工が容易で、かつ、電磁波を吸収する導電性材料含有層の厚さを薄くできる電磁波吸収材料を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、少なくとも3層以上の積層構造を有する電磁波吸収材料において、少なくとも2層以上の導電性炭素材料含有層間に少なくとも1層以上の金属薄膜層を含有することを特徴とする電磁波吸収材料である。
また、本発明は、積層構造を有する電磁波吸収材料において、1層の金属薄膜層と1層の導電性炭素材料含有層の積層構造を少なくとも1組以上設けることを特徴とする電磁波吸収材料である。
好ましくは、該導電性炭素材料含有層及び該金属薄膜層が、一体化されてなることを特徴とする電磁波吸収材料である。
好ましくは、該導電性炭素材料含有層を樹脂被覆紙からなる保持層の少なくとも2層間に含有することを特徴とする電磁波吸収材料である。
好ましくは、加熱加圧法により保持層と該導電性炭素材料含有層を一体化されてなることを特徴とする電磁波吸収材料である。
好ましくは、該導電性炭素材料含有層がカーボンブラック、無定形炭素、グラファイト、繊維状炭素、ナノカーボンから選ばれる導電性炭素材料の少なくとも一種を含むことを特徴とする電磁波吸収材料である。
好ましくは、金属薄膜層に含有する金属が、金、銀、銅、パラジウム、プラチナ、アルミニウム、鉄、チタンの少なくとも1種から選ばれる金属であることを特徴とする電磁波吸収材料である。
更に、好ましくは、該導電性炭素材料が不織布に担持されてなることを特徴とする電磁波吸収材料である。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明になる電磁波吸収材料は、少なくとも3層以上の積層構造を有する電磁波吸収材料において、少なくとも2層以上の導電性炭素材料含有層間に少なくとも1層以上の金属薄膜層を含有することを特徴とする電磁波吸収材料である。また、本発明になる電磁波吸収材料は、積層構造を有する電磁波吸収材料において、1層の金属薄膜層と1層の導電性炭素材料含有層の積層構造を少なくとも1組以上設けることを特徴とする電磁波吸収材料である。導電性炭素材料含有層のみからなる電磁波吸収材料と比較して、本発明になる電磁波吸収材料は、使用する導電性炭素材料及び添加材料の総質量を低減し、薄型の電磁波吸収材料を得ることができる特徴がある。また、本発明になる電磁波吸収機構は、導電性炭素材料含有層で減衰された電磁波の一部を金属薄膜層に反射されて当該導電性炭素材料含有層に再び通過させることにより効率的に電磁波を吸収すると考えられる。
【0013】
本発明に用いる導電性炭素材料は、カーボンブラック、無定形炭素、グラファイト、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、コイル状炭素繊維等の繊維状炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ等のナノカーボンから選ばれる炭素化合物を単独又は組み合わせて使用することができる。
【0014】
本発明に用いる金属薄膜は、高分子フイルム、樹脂ボード、ガラス板等の支持体上に形成することができる。特に望ましくは、ポリエステルフイルム等の高分子フイルムに金属塗料をバー塗工或いはスクリーン印刷する方法により、又は、金属スパッタリング等物理的方法等の既存の方法により、目的の金属薄膜を作製することができる。
【0015】
本発明に用いる金属薄膜は、完全な薄膜である必要はなく、また複雑な幾何学模様である必要はなく、島状構造、パターン形状であってもよい。該金属薄膜は、電磁波の一部を反射すればよく、電磁波を完全に反射することは要求されない。
【0016】
本発明に用いる金属薄膜は、電磁波の一部を反射するという目的と特別なパターンを必要としないという製造効率の要求から、1〜1000Ω/□の導電性(表面抵抗)を有する金属薄膜であることが望ましい。
【0017】
金属の種類は、金属薄膜を形成することができる金属であれば、特に限定されないが、一般に、各種の遷移金属、アルミニウム、チタンがあげられる。例えば、遷移金属では、金、銀、銅、パラジウム、プラチナ、鉄等であり、これらは、純粋な単体金属としての使用に限定されず、合金としても利用することができる。例えば、鉄合金のステンレス、銅合金の真鍮である。スパッタリングによる金属薄膜製造では、金属材料の入手が容易な金属が挙げられる。例えば、金、銀、銅、パラジウム、プラチナ、アルミニウム、鉄、チタン等である。スクリーン印刷による場合は、印刷に使用する金属の粒径により好ましい態様が決められる。特に好ましいのは、ナノメートルレベルの粒径のものが得やすい銀、銅である。
【0018】
本発明に用いる導電性炭素材料含有層は、導電性炭素材料に高分子樹脂をバインダーとして添加したものが好ましく、更に、金属粉末、導電性金属酸化物を添加してもかまわない。また、本発明における導電性炭素材料の量は、用いる炭素材料の種類により異なるが、導電性炭素材料含有層全体で、従来の使用量の1/4以下にまで減少させることができ、0.9〜1kg/m2が実用上望ましい。
【0019】
当該導電性炭素材料は、カーボンブラック、無定形炭素、グラファイト、ポリアクリロニトリル系炭素繊維、コイル状炭素繊維等の繊維状炭素、フラーレン、カーボンナノチューブ等のナノカーボンから選ばれる炭素化合物であり、これらは単独又は組み合わせて使用することができる。
【0020】
導電性炭素材料に添加する高分子樹脂としては、水溶性高分子、非水溶性高分子が挙げられ、これらは水、溶剤に溶解又は樹脂粒子として、水分散、溶剤分散又は粒子のまま使用することができる。例えば、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、スチレン/アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン共重合体、アクリル酸メチル/ブタジエン共重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン三元共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸エステル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂、デンプン類、ゼラチン、カゼイン、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、アルギン酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸のアルカリ塩、ポリマレイン酸のアルカリ塩、スチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、エチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、セルロース誘導体としてヒドロキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が単独あるいは複合して用いられる。
【0021】
導電性炭素材料に添加することができる金属粉末としては、銀粉、銅粉等を、導電性金属酸化物としては、表面を導電処理した酸化チタンの針状結晶ウィスカー、表面を導電処理した酸化亜鉛の粉末等を挙げることができる。
【0022】
本発明においては、導電性炭素材料含有層を保持するために、保持層として樹脂被覆紙を用いることが好ましい。樹脂被覆紙は、パルプ成分を主成分とする紙基体と樹脂よりなり、紙基体の片面或いは両面を樹脂で被覆してなる。紙基体に樹脂を被覆する方法としては、抄紙機により抄造したパルプ成分を主成分とした紙基体にフィルム状樹脂を接着剤により貼合せる方法や紙基体に樹脂を熱融着被覆したいわゆるドライラミネートによる方法、紙基体に溶解した樹脂を塗布又は含浸させる方法など公知の方法が用いられる。
【0023】
紙基体は、天然木材パルプ、非木材繊維、合成パルプ、合成繊維などのパルプや繊維を主成分として構成される。例えば、パルプとしては、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒し亜硫酸パルプ(NBSP)、広葉樹晒し亜硫酸パルプ(LBSP)、木綿パルプ等が挙げられる。また、これらの紙基体中には各種の高分子化合物、填料、添加剤を必要に応じ含有することができる。例えば、乾燥紙力増強剤としてカチオン化殿粉、カチオン化ポリアクリルアミド、アニオン化ポリアクリルアミド、両性ポリアクリルアミド、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、ゼラチンなど、湿潤紙力増強剤としてメラミン樹脂、尿素樹脂、エポキシ化ポリアミド樹脂など、定着剤として硫酸アルミニウム、塩化アルミニウムなどの多価金属塩、カチオン化殿粉などのカチオン変性ポリマー、カチオン性ポリマー、アニオン性ポリマーなど、サイズ剤として脂肪酸塩、ロジン誘導体、ジアルキルケテンダイマー乳化物、石油樹脂エマルジョンなどの中性サイズ剤や酸性サイズ剤、填料としてクレー、カオリン、焼成カオリン、タルク、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化亜鉛、珪酸マグネシウムなど、pH調節剤としてカセイソーダ、炭酸ソーダ、塩酸など、無機電解質として食塩、ボウ硝など、そのほか染料、蛍光増白剤、ラテックス、帯電防止剤等を適宜組み合わせて含有せしめることが出来る。又、抄紙後、表面サイズとして、サイズプレス等にて澱粉や水溶性ポリマー、ラテックスなど等のサイズ剤を付与して製造することもできる。
【0024】
上記原材料により作製した紙基体は、坪量には特に制限がないが、坪量50g/m2〜300g/m2で密度が0.70〜1.15g/cm3の範囲が紙基体として好ましい。
【0025】
紙基体の片面或いは両面を被覆する樹脂としては、熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体等があげられる。これらの樹脂中には、酸化チタン、酸化亜鉛などの白色顔料やステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの脂肪酸金属塩及び群青、紺青、フタロシアニンブルーなどの顔料や染料、その他の改質剤、離型剤を含んでも構わない。
【0026】
上記紙基体を被覆する樹脂量は、特に制限はないが、片面あたり6g/m2〜50g/m2が好ましい。6g/m2より少ないと樹脂層の密着する充分な厚さとはならず、加熱加圧法により導電性炭素材料含有層を一体化する際に、樹脂の導電性材料に対する圧着が不十分で一体化し難い場合がある。50g/m2より厚くなると、熱の伝導が低下し一体化が不均一になる傾向がある。また本発明で用いられる樹脂被覆紙は、加圧および加熱による貼り合わせに充分な強度が出るものであれば、裏面に目的に応じた裏塗層を設けたものでも良く、また表面に下引層を設けたものでも良い。
【0027】
本発明における保持層と導電性炭素材料含有層の一体化には、導電性炭素材料と接着剤を混合して塗工又は含浸する方法、ローラーやプレート等でプレスする方法、保持層に導電性炭素材料含有層を積層した後に加熱加圧して圧着させる方法等を用いることができる。
【0028】
特に、加熱加圧法による導電性炭素材料含有層の一体化では、上記高分子樹脂を含有することにより、一体化後の導電性炭素材料含有層の強度を増すことができる。導電性炭素材料含有層と保持層を更に一体化させやすくするためには、塗工装置により導電性炭素材料含有塗液を不織布に担持させてから、保持層に積層することが好ましい。積層法としては、加熱加圧により圧着させることが好ましい。
【0029】
かかる不織布には、ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン等を主原料として湿式法又は乾式法により作製した不織布を使用することができる。樹脂被覆紙に用いる樹脂と同系統或いは同程度の軟化点の樹脂を主原料として作製した不織布は、更に好ましい。例えば、樹脂被覆紙に用いる樹脂がポリオレフィンならば、不織布もポリオレフィンを用いることが加熱加圧法による一体化の際に、一体化し易いので好ましい。不織布に導電性炭素材料を担持させる方法としては、塗工法、散布法、含浸法等が挙げられる。塗工法としては、ブレード、エアーナイフ、バー、ロール、カーテン塗工法等が利用でき、ロール等での延展法や加圧法も用いることができる。
【0030】
なお、本発明の電磁波吸収材料は、成型加工後にアルミ等の金属を用いた反射板やスチレンボード等を組合せて電磁波吸収体として使用することも可能であり、かつ、木質、石膏ボード、タイル、セラミック、プラスチック等の建材、化粧板等と組み合わせて使用することも可能である。利用の形態については、なんら制限を受けない。また、本発明の電磁波吸収材料は、金属薄膜フイルムを含有するが、押し切りカッター等で容易に切断できるという特徴を有する。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により、本発明の実施の形態を説明する。以下、実施例における%は質量%を示し、部は質量部を示す。
【0032】
[実施例1]
広葉樹晒クラフトパルプと針葉樹晒サルファイトパルプの1:1混合物をカナディアンスタンダードフリーネスで300mlcfsになるまで叩解し、パルプスラリーを作成した。これにサイズ剤としてアルキルケテンダイマー(DHC社製「アコーペル12」)を対パルプ0.5%、カチオン化でんぷん(王子ナショナル社製「ケイトーF」)を対パルプ2.0%を添加して水で希釈後1%スラリーとして坪量170g/m2になるように長網抄紙機で抄造して樹脂被覆紙の紙基体とした。更に、密度0.918g/cm3の低密度ポリエチレン100%の樹脂に対して、10%のアナターゼ型二酸化チタンを均一に分散したポリエチレン樹脂組成物を320℃で溶融し、紙基体の両面に片面厚さ30ミクロンになるように押し出しコーティングして樹脂被覆紙を作製し、保持層とした。
導電性炭素材料としてグラファイト粉末(日本黒鉛株式会社製高純度黒鉛粉末)100部と、高分子樹脂として固形分50%のスチレンアクリル系樹脂エマルジョン100部を混合し、水195部、10%濃度のアニオン性界面活性剤5部を加えて水分散物を調製した。
上記保持層としての樹脂被覆紙をゼラチンで親水化加工をした後、上記導電性材料の水分散物を塗布量が固形分で500g/m2になるように塗工装置で塗工、乾燥し、乾燥時の厚さ3mmの導電性材料層を設けた保持層−導電性炭素材料含有層積層体を得た。
金属薄膜層はマグネトロンDCスパッタリング法により以下の手順で作成した。なお、スパツタリング用には厚さ50μmのポリエステルフイルムを使用した。圧力が0.01Paとなるように排気した後、全圧が0.19Paになるまでアルゴンガスを導入した状態で、銀単体(銀含有率99.99%)をターゲット材として用い当該フイルム上に銀の薄膜を作製した。作製した銀薄膜フイルムの銀薄膜の厚さは10nmで、表面抵抗は20Ω/□であった。
保持層−導電性炭素材料含有層積層体の導電性炭素材料含有層の面に当該銀薄膜フイルムを重ねて置き、更に、その上に保持層−導電性炭素材料含有層積層体を導電性炭素材料含有層と当該銀薄膜フイルムが接するように重ねておいてから、その積層体の保持層側に密着して上記樹脂被覆紙を1枚重ねて置いた後、圧力10kg/cm2、温度120℃、時間5分間の条件で加熱加圧を行い、導電性炭素材料含有層、金属薄膜層(銀薄膜フイルム)、導電性炭素材料含有層の三層積層構成を有する実施例1の電磁波吸収材料を得た。
【0033】
[実施例2]
銅単体(銅含有率99.99%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法により作製した銅薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例2の電磁波吸収材料を得た。
【0034】
[実施例3]
パラジウム合金(パラジウム含有率98%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法で作製したパラジウム薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例3の電磁波吸収材料を得た。
【0035】
[実施例4]
鉄合金(鉄含有率97%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法で作製した鉄薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例4の電磁波吸収材料を得た。
【0036】
[実施例5]
金単体(銀含有率99.99%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法で作製した金薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例5の電磁波吸収材料を得た。
【0037】
[実施例6]
プラチナ単体(プラチナ含有率99.99%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法で作製したプラチナ薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例6の電磁波吸収材料を得た。
【0038】
[実施例7]
チタン単体(チタン含有率99.99%)を用いて、マグネトロンDCスパッタリング法で作製したチタン薄膜フイルムを使用した他は、実施例1と同様にして、実施例7の電磁波吸収材料を得た。
【0039】
[実施例8]
導電性炭素材料としてグラファイト粉末の代わりに、カーボンブラック100部と炭素で導電化した二酸化チタン針状ウィスカー(大塚化学株式会社製デント−ルBK)10部を使用した他は、実施例1と同様にして、実施例8の電磁波吸収材料を得た。
【0040】
[実施例9]
導電性材料としてコイル状炭素繊維5部、高分子樹脂としてメチルメタクリレ−トアクリル共重合体樹脂95部と固形分50%のスチレンアクリル系樹脂エマルジョン100部を混合し、水195部、10%濃度のアニオン性界面活性剤5部を加えて水分散物を調製した。この水分散物を使用した他は、実施例1と同様にして、実施例9の電磁波吸収材料を得た。
【0041】
[実施例10]
金属薄膜層として、実施例2と同じ銅薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例10の電磁波吸収材料を得た。
【0042】
[実施例11]
金属薄膜層として、実施例3と同じパラジウム薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例11の電磁波吸収材料を得た。
【0043】
[実施例12]
金属薄膜層として、実施例4と同じ鉄薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例12の電磁波吸収材料を得た。
【0044】
[実施例13]
金属薄膜層として、実施例5と同じ金薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例13の電磁波吸収材料を得た。
【0045】
[実施例14]
金属薄膜層として、実施例6と同じプラチナ薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例14の電磁波吸収材料を得た。
【0046】
[実施例15]
金属薄膜層として、実施例7と同じチタン薄膜フイルムを使用した他は、実施例9と同様にして、実施例15の電磁波吸収材料を得た。
【0047】
[実施例16]
金属薄膜層として、実施例8と同じアルミニウム薄膜フイルムを用いた他は、実施例9と同様にして、実施例16の電磁波吸収材料を得た。
【0048】
[実施例17]
導電性材料としてコイル状炭素繊維5部、グラファイト粉末(日本黒鉛株式会社製高純度黒鉛粉末)45部、高分子樹脂としてメチルメタクリレ−トアクリル共重合体樹脂50部と固形分50%のスチレンアクリル系樹脂エマルジョン100部を混合し、水195部、10%濃度のアニオン性界面活性剤5部を加えて水分散物を調製した。この水分散物を使用した他は、実施例1と同様にして、実施例17の電磁波吸収材料を得た。
【0049】
[実施例18]
金属薄膜層として、実施例2と同じ銅薄膜フイルムを使用した他は、実施例17と同様にして、実施例18の電磁波吸収材料を得た。
【0050】
[実施例19]
金属薄膜層として、実施例5と同じ金薄膜フイルムを使用した他は、実施例17と同様にして、実施例19の電磁波吸収材料を得た。
【0051】
[実施例20]
実施例17の水分散物を、坪量100g/m2のポリプロピレン不織布に塗工装置で固形分で500g/m2になるように塗布し、導電性材料を担持した不織布シートを作製した。次いで、実施例1と同様にして作製した樹脂被覆紙上に上記の導電性材料を担持した不織布シートを積層して作製した保持層−導電性炭素材料含有層積層体を使用した他は実施例1と同様にして実施例20の電磁波吸収材料を得た。
【0052】
[実施例21]
金属薄膜層として、実施例5と同じ金薄膜フイルムを使用した他は、実施例20と同様にして、実施例21の電磁波吸収材料を得た。
【0053】
[実施例22]
実施例1で使用した保持層−導電性炭素材料含有層積層体と実施例1で使用した銀薄膜フイルムを炭素材料含有層と銀薄膜面とが接するように重ねて置いた後、圧力10kg/cm2、温度120℃、時間5分間の条件で加熱加圧を行い、導電性炭素材料含有層と金属薄膜層からなる一組の積層構成を有する電磁波吸収材料を作成した後、当該電磁波吸収材料を二組重ねて、導電性炭素材料含有層、金属薄膜積層、導電性炭素材料含有層、金属薄膜積層の四層構成を有する実施例22の電磁波吸収材料を得た。
【0054】
[実施例23]
実施例9で使用した保持層−導電性炭素材料含有層積層体と実施例1で使用した銀薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例23の電磁波吸収材料を得た。
【0055】
[実施例24]
実施例2で使用した銅薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例24の電磁波吸収材料を得た。
【0056】
[実施例25]
実施例3で使用したパラジウム薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例25の電磁波吸収材料を得た。
【0057】
[実施例26]
実施例4で使用した鉄薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例26の電磁波吸収材料を得た。
【0058】
[実施例27]
実施例5で使用した金薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例27の電磁波吸収材料を得た。
【0059】
[実施例28]
実施例6で使用したプラチナ薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例28の電磁波吸収材料を得た。
【0060】
[実施例29]
実施例7で使用したチタン薄膜フイルムを用いた他は実施例22と同様にして、四層構成を有する実施例29の電磁波吸収材料を得た。
【0061】
[実施例30]
実施例1で用いたのと同じ樹脂被覆紙に実施例9に用いたのと同様の導電性材料塗液を塗布量が固形分で300g/m2になるように塗工装置で塗工、乾燥して、保持層−導電性炭素材料含有層積層体(A)を得た。実施例1で使用した銀薄膜フイルム(B)を、 (A)、(B)、(A)、(B)、(A)の順に重ねておいてから、実施例1と同様にして加熱加圧を行い、五層構成を有する実施例30の電磁波吸収材料を得た。
【0062】
[実施例31]
実施例2で使用した銅薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例27の電磁波吸収材料を得た。
【0063】
[実施例32]
実施例3で使用したパラジウム薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例32の電磁波吸収材料を得た。
【0064】
[実施例33]
実施例4で使用した鉄薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例33の電磁波吸収材料を得た。
【0065】
[実施例34]
実施例5で使用した金薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例30の電磁波吸収材料を得た。
【0066】
[実施例35]
実施例6で使用したプラチナ薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例35の電磁波吸収材料を得た。
【0067】
[実施例36]
実施例7で使用したチタン薄膜フイルムを用いた他は実施例30と同様にして、五層構成を有する実施例32の電磁波吸収材料を得た。
【0068】
[実施例37]
実施例1で用いたのと同じ樹脂被覆紙に実施例9に用いたのと同様の導電性材料塗液を塗布量が固形分で300g/m2になるように塗工装置で塗工、乾燥して、保持層−導電性炭素材料含有層積層体を得た。実施例1で使用した銀薄膜フイルムを当該積層体に重ねてから、実施例1と同様にして加熱加圧を行い一組の積層構成を有する電磁波吸収材料を作成した。しかる後、当該電磁波吸収材料三組を導電性炭素材料含有層、金属薄膜層、導電性炭素材料含有層、金属薄膜層、導電性炭素材料含有層、金属薄膜層の六層構成を有する実施例37の電磁波吸収材料を得た。
【0069】
[比較例1]
実施例1の保持層−導電性炭素材料含有層積層体を2枚重ねたのみで、実施例1と同様の条件で加熱加圧を行い、比較例1の電磁波吸収材料を得た。
【0070】
[比較例2]
比較例1において、導電性材料の水分散物を塗布量を固形分で2000g/m2としたほかは、比較例1と同様にして、比較例2の電磁波吸収材料を得た。
【0071】
<評価方法>
1.電磁波吸収特性
反射電力法によって行った。試料は15cm×15cmに押し切りカッターで裁断して作成した。その表示単位は、電磁波吸収量をデシベル(dB)で表示した。数値が大きいほど電磁波の吸収量が大きいことを示す。表1に、60GHz帯域における電磁波吸収量の測定値をまとめた。20dB以上の吸収量が好ましい。
【0072】
【表1】
【0073】
【表2】
【0074】
【表3】
【0075】
【表4】
【0076】
【表5】
【0077】
<評価結果>
表1から、実施例1〜36は、優れた電磁波吸収特性を示したが、金属薄膜層を使用しない比較例1は電磁波波吸が不十分であった。また、本発明の電磁波吸収材料は、比較例2の金属薄膜層を使用しない電磁波吸収材料と比較して、導電性炭素材料含有層を約4分の1に、大巾に減量させても、優れた電磁波吸収特性を示すことが分かった。
【0078】
【発明の効果】
本発明の金属薄膜を組み合わせた電磁波吸収材料は、導電性材料層を大幅に減量することができ、優れた電磁波吸収性を有する。また、樹脂被覆紙からなる保持層と導電性含有層を一体化させてなることから、導電性材料のみを固めた従来の電磁波吸収材料にない加工性を有し、更には、金属薄膜フイルムを積層しているため、簡便に切断して適当な大きさに加工できること等、従来の金属反射板と積層した電磁波吸収材料と比較して優れた加工性を有する。
Claims (8)
- 少なくとも3層以上の積層構造を有する電磁波吸収材料において、少なくとも2層以上の導電性炭素材料含有層間に少なくとも1層以上の金属薄膜層を設けることを特徴とする電磁波吸収材料。
- 積層構造を有する電磁波吸収材料において、1層の金属薄膜層と1層の導電性炭素材料含有層の積層構造を少なくとも1組以上設けることを特徴とする電磁波吸収材料。
- 該導電性炭素材料含有層及び該金属薄膜層が、一体化されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の電磁波吸収材料。
- 該導電性炭素材料含有層を樹脂被覆紙からなる保持層の少なくとも2層間に設けることを特徴とする請求項1〜3いずれかの項に記載の電磁波吸収材料。
- 該導電性炭素材料含有層が加熱加圧法により保持層と一体化されてなることを特徴とする請求項4記載の電磁波吸収材料。
- 該導電性炭素材料含有層がカーボンブラック、無定形炭素、グラファイト、繊維状炭素、ナノカーボンから選ばれる導電性炭素材料の少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1〜5いずれかの項に記載の電磁波吸収材料。
- 該金属薄膜層が、金、銀、銅、パラジウム、プラチナ、アルミニウム、鉄、チタンの少なくとも1種から選ばれる金属を含有することを特徴とする請求項1〜6いずれかの項に記載の電磁波吸収材料。
- 該導電性炭素材料含有層が不織布に担持されてなることを特徴とする請求項4〜7いずれかの項に記載の電磁波吸収材料。
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