JP2754386B2 - 難燃性壁紙 - Google Patents

難燃性壁紙

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JP2754386B2 JP63210441A JP21044188A JP2754386B2 JP 2754386 B2 JP2754386 B2 JP 2754386B2 JP 63210441 A JP63210441 A JP 63210441A JP 21044188 A JP21044188 A JP 21044188A JP 2754386 B2 JP2754386 B2 JP 2754386B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は難燃性を有する壁紙に関し,更に詳しく裏打
紙に水酸化アルミニウムを主成分とする難燃性抄紙を用
いた難燃性が優れた化粧壁紙に関する。
(従来の技術) 従来,難燃性抄紙は通常のパルプを用いた抄紙に種々
の難燃剤を塗布したり含浸させたり,パルプの一部を不
燃性又は難燃性の有機質又は無機質の繊維あるいは粉末
に置き換えて無機質材料含有材料として難燃性を付与し
た難燃性抄紙を裏打紙とし,化粧層として塩化ビニル,
難燃性織布等を積層した難燃性壁紙が製造されていた。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら,前記のような難燃性壁紙は,その裏打
紙が高温或は強い火源に曝されると可燃性成分が焼去し
た後形状を保持し得ないため表面の化粧層を支える程の
保持力はなく,表面層がいかに優れた難燃材料であって
も剥離したり脱落し,類焼したり更に拡大するという危
険性があった。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは,前記のような壁紙に積極的な防火性能
を与えるいこと、即ち可燃性成分が焼去した後も形状を
保持し、表面の化粧層を保持し得る裏打紙を求めて鋭意
検討した結果本発明に到達したものである。即ち,本発
明は裏打紙として水酸化アルミニウムを主成分とし,高
温あるいは火災に曝されても形状を保持し得る難燃性抄
紙を得る事に成功し,かかる抄紙を裏打紙とし,その上
に難燃性化粧層を設けた高度難燃性壁紙に関する。
本発明に用いる裏打紙は,水和膨潤性鉱物及び無機質
繊維の併用により水酸化アルミニューム成分を50〜90重
量%のように大量に含有しながら各種の後加工性に富
み,且つ,JIS A−1322による火災燃焼テスト後も形状
を保持し得ることを特徴とする難燃性抄紙であり,この
ような難燃性抄紙は,例えばセルロース系繊維5〜30重
量部,無機質繊維1−10重量部,水和膨潤性鉱物1〜10
重量部,水酸化アルミニウム50〜95重量部,有機結合剤
2〜10重量部を必須成分とし,更に希望により凝集剤,
その他抄紙用各種添加剤を混合して水に分散させた分散
液を湿式抄紙法により抄造することにより製造すること
が出来る。
尚,本発明の壁紙の裏打紙として用いる難燃性抄紙を
製造するために用いられる湿式抄紙法とは、例えば帯
状、円筒状、角型状等の濾過網、濾過布、または濾過板
のような濾過媒体の上に、前記の各成分の水分散液を流
した後、或はこれらの濾過媒体で挟むなどした後、例え
ば自然濾過、或は減圧濾過などの操作により濾過してシ
ート状とする方法の総称である。
前記のセルロース系繊維としては、例えばコットンリ
ンターパルプ、晒サルファイトパルプ(NBSP、LBSP)、
晒クラフトパルプ(NBKP、LBKP)、溶解パルプ(DP)、
レーヨン,麻等が挙げられる。
又,前記の無機質繊維としては例えばガラス繊維,マ
イクロガラスウール,ロックウール,鉱さい綿,アルミ
ナシリカ繊維、アルミナ繊維、ムライト繊維、ホウ素繊
維,石英繊維,珪酸ガラス繊維、熔融シリカ繊維,チタ
ン酸カリウム繊維、ジルコニア繊維,硫酸カルシウム繊
維,フォスフェートファイバー,ボロシリケート繊維,
炭素繊維,活性炭素繊維などの繊維状物質が上げられる
がこれらに限られるものではなく、これらの無機質繊維
の中から1種又は2種以上を適宜選択して用いる。これ
らのうち,繊維径,繊維長が比較的均一で,且つ低価格
であるためガラス繊維を使用するのが実用的である。
又,水酸化アルミニウムは本発明に用いられる裏打紙
の抄紙の主成分であり抄紙が高温に曝された際,水和し
た水を放出して抄紙及び周辺の温度上昇及び燃焼を抑制
すると共に水を放出した後も酸化アルミニウムという耐
熱性物質の形で抄紙の主要構成成分として残存する。
又,水和膨潤性鉱物は結晶単位格子が厚み方向に繰り
返された結晶構造を持つ無機化合物であり,結晶層間に
水分子を引き入れて膨潤する性質が有り,この膨潤性の
最も発達した段階には結晶が崩壊して超微粒子体とな
り,水中で安定したゾルを形成する鉱物の総称である。
このような水和膨潤性鉱物は乾燥すると固まる性質を持
ち,無機質繊維と水酸化アルミニウムを主成分とする無
機填料の結合物質として機能し,抄紙の可撓性を与え,
高温に曝した後も抄紙の形状保持性能を発揮するもので
ある。このような水和膨潤性鉱物としては例えばベント
ナイト群(例;コロイド性ベントナイト、変性ベントナ
イト,コロイド性ソジウムモンモリロナイト等),山皮
などの天然物,水和膨潤性雲母群(例:ソジウムテトラ
シリシックマイカ、ソジウム又はリチウムテニオライ
ト、ソジウム又はリチウムヘクトライト等)等の合成物
が有るがこれらに限られるものではない。
又,前記の有機結合剤は主にセルロース系繊維間の結
合に寄与し,抄紙の可撓性,強度を与える。本発明にお
いて用いられる有機結合剤としては水溶性尿素樹脂、メ
ラミン樹脂,カチオン化澱粉,CMC,ポリアミドポリアミ
ンエピクロルヒドリン樹脂,ポリイミン樹脂,水溶性ア
クリル樹脂、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース等の紙力増強剤類,マレイン
酸中性サイズ剤、ロジン系サイズ剤,石油系サイズ剤,
高分子樹脂エマルジョン、ゴムラテックス等のサイズ剤
類,なとが挙げられる。
又,前記の凝集剤は水酸化アルミニウムその他の無機
質微粒子を抄紙に適した大きさの粒径に凝集させ,抄紙
時の歩留りを向上させるのに有効であり,水酸化アルミ
ニウムを主成分とする本発明においては特にポリアクリ
ルアミド系の凝集剤が好適である。
以上のような必須成分の他本発明の目的を損なわない
範囲で通常抄紙を用いる各種添加成分を併用することが
できる。
このような添加剤としてはポリアミド繊維、ポリエス
テル繊維、ポリオレフィン繊維の如き各種合成繊維類,
アニオン系ポリマー(例:ポリアクリル酸ナトリウム、
ポリアクリルアミド及びその部分加水分解物の塩,マレ
イン酸共重合物の塩),カチオン系ポリマー(例:ポリ
アクリルアミドの部分加水分解物など),ノニオン系ポ
リマー(例:ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレンオキサイドなど)等の高分子凝集剤
類,あるいは卵白、トロロアオイ、オクラの実の粘液な
どの天然の曳糸性高分子などの曳糸性高分子凝集剤類,
変性ベントナイト,フッ素系耐油剤,離型剤,シランカ
ップリング剤、シリコン系揆水剤,硫酸バン土,アルミ
ン酸ソーダ、ポリリン酸、ポリリン酸アンモニウムなど
が挙げられる。
又,更に本発明の目的に反しない限り無機質充填剤を
併用することもできる。無機質充填剤としては例えばケ
イ石、ケイ砂、ケイ藻土、カオリン、ハロイサイト、モ
ンモリロナイト、ベントナイト、ゼオライト、リン鉱
石、ダイアスポア、ギブサイト、ボーキサイト、酸性白
土、陶石、ろう石、長石、石灰石、ケイ灰石、石膏、ド
ロマイト、マグネサイト、滑石などの天然無機物、水酸
化マグネシウム、水酸化カルシウム等の水不溶性金属水
酸化物、トベルモナイト、ゾイトライト等のケイ酸カル
シウム系水和物、カルシウムアルミネート水和物、カル
シウムスルホアルミネート水和物等の各種酸化物の水和
物、アルミナ、シリカ、含水ケイ酸、球状シリカ、マグ
ネシア、酸化亜鉛、スピネル、合成コージライト、合成
ムライト、合成ゼオライト、合成炭酸カルシウム、リン
酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、酸化
チタン、チタン酸カリウム等の合成無機質などの粉末あ
るいは長さが概ね10μ未満の微細な繊維状物が挙げられ
る。なおウイスカー状物鱗片状物、フレーク状物等も含
まれる。
以上のような各種成分を用いて本発明に用いる裏打紙
として用いる難燃性抄紙を製造する方法としては例えば
セルロース系繊維5〜30重量部,無機質繊維1−10重量
部,水和膨潤性鉱物1〜10重量部,水酸化アルミニウム
50〜95重量部,有機結合剤2〜10重量部を必須成分と
し,更に希望により凝集剤,その他抄紙用各種添加剤を
混合して水に分散させた、分散液を湿式抄紙法により抄
紙を得ることが出来る。
前記の分散液の各成分のうち,セルロース系繊維が5
重量部未満であると得られる抄紙の強度,可撓性が不十
分であり後加工その他の取扱が困難であり実用的でな
く,30重量部を超えると高温に曝してこの繊維が焼去し
た後の形状保持性が不十分であり本発明の目的を満たさ
ない。
又,無機質繊維が1重量部未満であると高温に曝して
セルロース系繊維が焼去した後の形状保持性が不十分で
あり,10重量部を超えると抄紙の表面平滑性が劣り抄紙
としての実用性が不十分である。
又,水和膨潤性鉱物が1重量部未満であると無機質繊
維間又は水酸化アルミニウムその他無機質充填剤などと
の結合が不十分であるため抄紙が高温に曝されてセルロ
ース系繊維が焼去した後の形状保持性が不足し本発明の
目的を満たさない。又,10重量部を超えると脱水性が低
下し抄紙が円滑に行かない。
また,水酸化アルミニウムは本発明の抄紙の主成分で
あり抄紙が高温に曝された際,水和した水を放出して抄
紙及び周辺の温度上昇を抑制すると共に水を放出した後
も酸化アルミニウムという耐熱性物質の形で抄紙の主要
構成成分として残存する。本発明の抄紙においてこの水
酸化アルミニウムの含有量が50重量部未満であると目的
とする難燃性を確保出来ず,又,95重量部を超えると得
られる抄紙中の水酸化アルミニウム成分が過大となりセ
ルロース系繊維,無機質繊維その他の構成成分が不足し
抄紙としての強度が不十分であるため好ましくない。
又,前記の有機結合剤は主にセルロース系繊維間又は
セルロース繊維と他の成分との結合に寄与するものであ
り2〜10重量部を用いるのが好適である。2重量部未満
では結合効果が不十分なため抄紙の強度が弱く後加工そ
の他の処理時に破れ,折れ曲がりなどが生じ実用的でな
い。又,10重量部を超えると難燃性が低下し,本発明の
目的に適しない。
又,凝集剤を用いる場合は概ね100〜600ppm程度を用
いるのが好適である。100ppm未満では凝集効果か十分発
揮されず歩留りが低下するためコスト,生産性のてんで
不利である。又,600ppmを超えると凝集力が過大となり
その結果水酸化アルミニウムなどの微粒子が粗大になり
抄紙にピンホールが多発し好ましくない。
本発明の難燃性壁紙は以上のようにして製造された難
燃性抄紙を裏打紙としてその表面に壁紙としての化粧層
を設けることにより製造することが出来る。
裏打紙の表面に化粧層を設ける方法は公知の方法によ
って行うことが出来る。例えば前記の裏打紙の表面に塩
化ビニル,サラン、フェノール樹脂などの難燃性樹脂の
ラテックス,エマルジョン等を塗布したり,ガラス不織
布などの難燃性シートまたはポリクラール繊維などの難
燃性繊維織布を水ガラスなどの難燃性接着剤を介して積
層したり,あるいは,裏打紙の表面に単に化粧層として
図柄を印刷する方法が挙げられるが,これらに限定され
るものではない。
(作用及び効果) 以上のようにして製造された難燃性壁紙は裏打紙の抄
紙が高温に曝し,あるいは火災に曝した時、水和した水
を放出して抄紙及び周辺の温度上昇を抑制するため初期
の難燃性が著しく改善されると共に,長時間高温又は火
災に曝された後も水酸化アルミニウムは水を放出した後
酸化アルミニウムという耐熱性物質の形で抄紙の主要構
成成分として残存し,この酸化アルミニウムと無機繊維
と水和膨潤性鉱物および他の無機添加剤との相乗効果に
より裏打紙が形状保持されるため表面の化粧層が脱落あ
るいは剥離することがないため,延焼したり,他の可燃
物に類焼したりすることがない優れた壁装材料である。
(実施例) 以下に本発明を実施例により更に具体的に説明する
が,本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 木材パルプ(NBKP) 5重量部 を水1000重量部に分散させて25゜SR程度に叩解した後更
に ガラス繊維(3mm×6μφ,日東紡績株式会社製) 5
重量部 水和膨潤性鉱物(ベントナイト) 3重量部 水酸化アルミニウム 95重量部 アクリル樹脂(プライマール HA−16,日本アクリル株
式会社製) 2重量部 凝集剤(ハイモロック−S,協立有機株式会社製)400p
pm を加えて分散させ,この分散液を長網抄紙機を用いて抄
紙し,坪量100g/m2の抄紙を得た。難燃性抄紙中の水酸
化アルミニウムの含有量を原子吸光法により測定したと
ころ86重量%であった。
この抄紙をJIS−A−1322(建築用薄物材料の難燃性
試験方法)に準じて液化石油ガス5号を燃料としてメッ
ケルバーナーで3分間加熱した。加熱中に火災の裏抜け
は無く,加熱後の試料は孔が穿かずシート状を保ってい
た。
又,別に抄紙の表面に化粧層として塩化ビニルゾル
(135−J,日本ゼオン株式会社製)を固形分換算で140g/
m2を塗布して化粧シートを作製した。このシートを不燃
基材(厚さ10mmのパーライト板)に貼り付けJIS A−1
321(建築物の内装材料および工法の難燃性試験方法)
に準じて表面試験を行った。試験途中で塩ビ化粧層部分
は炭化するまでは表面から脱落しなかった。前記抄紙部
分は剥離しないでそのまま残り抄紙形状を保持してい
た。
更に,同じ抄紙を裏打紙とし,その上にポリクラール
繊維100%か成る坪量200g/m2の織布を酢酸ビニル系接着
剤(コニシボンドCH−18,コニシ株式会社製)20g/m2
介して積層し,前記の方法により表面燃焼テストを行っ
たところ塩化ビニル化粧層の場合と同様に織布が炭化す
るまで裏打紙から剥離又は脱落もしなかった。
実施例2 実施例1において分散液組成を 木材パルプ(NBKP) 7重量部 ガラス繊維(3mm×6μφ,日東紡績株式会社製) 5
重量部 水和膨潤性鉱物(ベントナイト) 3重量部 水酸化アルミニウム 80重量部 酸化チタン 10重量部 アクリル樹脂(プライマール HA−16) 3重量部 凝集剤(ハイモロック−S) 400ppm に変更した以外は実施例1と全く実施例1と同様にして
坪量100g/m2の難燃性抄紙を製造した。
この難燃性抄紙中の水酸化アルミニウムの含有量は73
重量%であった。
この抄紙を実施例1の場合と同様にして火災燃焼テス
トを行ったところ加熱中に火災の裏抜けは無く,加熱後
の試料は孔が穿かずシート状を保っていた。
又,実施例1と同様にして塩化ビニルゾル(135−
J)を140g/m2を塗布して化粧シートを作製した。この
シートをJIS A−1321(建築物の内装材料および工法
の難燃性試験方法)に準じて表面試験を行った。試験途
中で塩ビ化粧面部分は炭化するまでは表面から脱落しな
かった。前記抄紙部分は剥離しないでそのまま残り抄紙
形状を保持していた。
実施例3 実施例2において分散液組成として凝集剤を用いない
で 木材パルプ(NBKP) 15重量部 ガラス繊維(3mm×6μφ,日東紡績株式会社製) 5
重量部 山皮 3重量部 水酸化アルミニウム 60重量部 酸化チタン 10重量部 SBR(SNX−3484,住友ノーガタック株式会社製) 10重
量部 凝集剤(ハイモロック−12MLH) 400ppm とした他は実施例と全く同様にして100g/m2の難燃性抄
紙を作製した。
得られた抄紙中の水酸化アルミニウムの含有量は歩留
りが低く56重量%であった。この抄紙を実施例1と同様
にして火災による加熱テストを行ったが,実施例1の場
合と同様に加熱中に火災の裏抜けは無く,加熱後の試料
は孔が穿かずシート状を保っていた。
又,この抄紙を裏打紙としてこの表面に化粧層として
塩化ビニルゾル(135−J)を固形分換算で140g/m2を塗
布して化粧シートを作製した。このシートを実施例1と
同様にしてJIS A−1321による表面燃焼テストを行っ
たところ,試験途中で塩化ビニル化粧層部分は炭化する
まで表面より脱落しなかった。前記抄紙部分は剥離しな
いでそのまま残り抄紙形状を保持していた。
比較例1 実施例1において分散液組成として水和膨潤性鉱物を
用いないで 木材パルプ(NBKP) 7重量部 ガラス繊維(3mm×6μφ,日東紡績株式会社製) 5
重量部 水酸化アルミニウム 80重量部 酸化チタン微粉末 10重量部 アクリル樹脂(プラマール HA−16) 2重量部 凝集剤(ハイモロック−S) 400ppm とした他は実施例と全く同様にして100g/m2の難燃性抄
紙を作製した。
得られた抄紙中の水酸化アルミニウムの含有量は73重
量%であった。
この抄紙を実施例1と同様にして火災燃焼テストを行
ったところ加熱中に火炎が裏抜けし,加熱後の試料は孔
が穿いてシート状を保てなかった。
又,実施例1と同様にして塩化ビニル(135−J)を1
40g/m2を塗布して化粧シートを作製した。このシートを
不燃基材に貼り付け実施例1と同様にして表面試験を行
った。試験途中で裏打紙の部分で剥離し塩ビ化粧層及び
抄紙の一部が脱落し基材が露出した。
比較例2 実施例1において分散液組成を無機質繊維及び水和膨
潤性鉱物の使用量が本発明の製造方法の範囲より少ない 木材パルプ(NBKP) 7重量部 ガラス繊維(3mm×6μφ) 0.5重量部 水和膨潤性鉱物(ベントナイト) 0.5重量部 水酸化アルミニウム 80重量部 酸化チタン 10重量部 アクリル樹脂(プライマールHA−16) 2重量部 凝集剤(ハイモロック−S) 400ppm とした他は実施例と全く同様にして100g/m2の難燃性抄
紙を作製した。
得られた抄紙中の水酸化アルミニウムの含有量は72重
量%であった。この抄紙を実施例1と同様にして火災に
よる加熱テストを行ったが,実施例1の場合と異なり加
熱中に火災が裏抜けし,加熱後の試料は孔が穿いてシー
ト状を保てなかった。別にこの抄紙に実施例1と同様に
して化粧層として塩化ビニルゾル(135−J)を150g/m2
塗布して化粧壁紙を作製した。
この壁紙を不燃基材に張り付け実施例1と同様にして
表面試験を行ったところ比較例1と同様に試験途中で塩
ビ化粧層及び抄紙の一部が脱落し基材が露出した。
比較例3 実施例1において分散液組成を無機質繊維を全く用い
ない 木材パルプ(NBKP) 7重量部 水和膨潤性鉱物(ベントナイト) 3重量部 水酸化アルミニウム 80重量部 ポリエステル繊維(EP−202X5,クラレ株式会社製)10
重量部 アクリル樹脂(プライマールHA−16) 2重量部 凝集剤(ハイモロック−S) 400ppm とした他は実施例と全く同様にして100g/m2の難燃性抄
紙を作製した。
得られた抄紙中の水酸化アルミニウムの含有量は74重
量%であった。この抄紙を実施例1と同様にして火炎に
よる加熱テストを行ったが,実施例1の場合と異なり加
熱中に火炎が裏抜けし,加熱後の試料は孔が穿いてシー
ト状を保てなかった。別にこの抄紙に化粧層として塩化
ビニルゾル(135−J)を150g/m2塗布して化粧シートを
作製した。
このシートを不燃基材に張り付け実施例1と同様にし
て表面試験を行った。試験途中で塩ビ化粧層及び抄紙の
一部が脱落し基材が露出した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−299596(JP,A) 特開 昭58−208497(JP,A) 特開 昭61−6399(JP,A) 特開 昭59−187700(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D21H 27/20 D21H 21/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】裏打紙の上に難燃性化粧層を設けた難燃性
    化粧壁紙において、裏打紙の主成分がセルロース繊維、
    無機質繊維、水和膨潤性鉱物、水酸化アルミニウム及び
    有機結合剤からなり、水酸化アルミニウム成分を50〜90
    重量%含有し、JIS A−1321による難燃性化粧壁紙の
    表面燃焼テスト後も形状を保持し得る裏打紙であること
    を特徴とする難燃性化粧壁紙。
  2. 【請求項2】裏打紙が、JIS A−1322の火炎による加
    熱テスト後も形状を保持し得る難燃性抄紙であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の難燃性化粧壁
    紙。
  3. 【請求項3】裏打紙が、セルロース繊維5〜30重量部、
    無機質繊維1〜10重量部、水和膨潤性鉱物1〜10重量
    部、水酸化アルミニウム50〜95重量部、有機結合剤2〜
    10重量部を必須成分とする混合物を水に分散させた分散
    液を湿式抄紙法により抄造した難燃性抄紙であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の難燃性化粧壁
    紙。
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